JP2018052614A - ラベル付き容器の製造方法、及びラベル付き容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 窓部のラベル縁部が容器から浮き上がり難いラベル付き容器の製造方法を提供する。【解決手段】 本発明のラベル付き容器10の製造方法は、凹み部2と前記凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部において周方向に延び且つ上下方向に間隔を開けて複数形成された長状溝部3とを有する容器1の、前記凹み部2及び少なくとも2本の長状溝部3を含む外面部に、熱収縮性筒状ラベル5を熱収縮させて装着する装着工程、前記装着後の熱収縮性筒状ラベル5の面内のうち、前記凹み部2に対応する領域を切断することによって、前記容器1の凹み部2に通じる窓部6を熱収縮性筒状ラベル5に形成する切断工程、を有する。【選択図】 図14
Description
本発明は、熱収縮性筒状ラベルの一部分にレーザーを用いて窓部を形成することによって得られるラベル付き容器の製造方法などに関する。
従来、容器と熱収縮性筒状ラベルとを有し、前記熱収縮性筒状ラベルが容器に熱収縮装着されたラベル付き容器が広く流通している。このようなラベル付き容器としては、例えば、飲料などが充填されたボトル型容器に、熱収縮性筒状ラベルが熱収縮装着されたものなどが挙げられる。熱収縮性筒状ラベルは、シュリンクラベル又はシュリンクチューブなどとも呼ばれる。
かかる容器の中で、その外面が内側に凹んだ凹み部が形成されている容器も知られている。このような凹み部は、例えば、容器を手で持つ際の取っ手として利用できる。
しかしながら、前記容器の凹み部を含んで熱収縮性筒状ラベルを装着すると、熱収縮性筒状ラベルが凹み部を完全に覆うように凹み部に被さるので、その凹み部に指を入れて持つことが困難となる。
かかる容器の中で、その外面が内側に凹んだ凹み部が形成されている容器も知られている。このような凹み部は、例えば、容器を手で持つ際の取っ手として利用できる。
しかしながら、前記容器の凹み部を含んで熱収縮性筒状ラベルを装着すると、熱収縮性筒状ラベルが凹み部を完全に覆うように凹み部に被さるので、その凹み部に指を入れて持つことが困難となる。
この点、特許文献1には、熱収縮性筒状ラベルによって凹み部が覆われないように、熱収縮性筒状ラベルのうち前記凹み部に対応する部分に窓部が形成されたラベル付き容器が開示されている。
このような窓部の形成方法として、特許文献1の[0017]には、レーザーやダイカットなどにて熱収縮性筒状ラベルを切断することが開示されている。例えば、レーザーを用いた切断は、容器に熱収縮装着された熱収縮性筒状ラベルの面内に、無端の環状を描くようにレーザーを照射する。レーザーの移動軌跡に応じて熱収縮性筒状ラベルが切断されていき、熱収縮性筒状ラベルの面内に縁部(以下、ラベル縁部という)が生じ、その後、レーザー切断で囲われた領域を除去することにより、そこに窓部が形成される(つまり、熱収縮性筒状ラベルの面内のラベル縁部で囲われた開口が窓部となる)。
このような窓部の形成方法として、特許文献1の[0017]には、レーザーやダイカットなどにて熱収縮性筒状ラベルを切断することが開示されている。例えば、レーザーを用いた切断は、容器に熱収縮装着された熱収縮性筒状ラベルの面内に、無端の環状を描くようにレーザーを照射する。レーザーの移動軌跡に応じて熱収縮性筒状ラベルが切断されていき、熱収縮性筒状ラベルの面内に縁部(以下、ラベル縁部という)が生じ、その後、レーザー切断で囲われた領域を除去することにより、そこに窓部が形成される(つまり、熱収縮性筒状ラベルの面内のラベル縁部で囲われた開口が窓部となる)。
しかしながら、レーザーなどによって熱収縮性筒状ラベルを切断して生じたラベル縁部が、容器の外面部から浮き上がり、ラベル付き容器の使用時に、ラベル縁部が外側へ捲れる場合がある。このようにラベル縁部が捲れると、凹み部を持つ際に邪魔になる上、使用しているうちラベル縁部から熱収縮性筒状ラベルが破断し、ラベルの捲れを助長する。
本発明の目的は、窓部のラベル縁部が容器から浮き上がり難いラベル付き容器の製造方法及びラベル付き容器を提供することである。
本発明のラベル付き容器の製造方法は、凹み部を有する容器の前記凹み部を含む外面部に、熱収縮性筒状ラベルを熱収縮させて装着する装着工程であって、前記容器の凹み部の周縁又は周縁近傍部に熱収縮性筒状ラベルの一部分を係合させる係合手段により、前記熱収縮後の熱収縮性筒状ラベルのうち、前記凹み部に対応する領域及びこの領域に周方向に連続する領域を緊張状態に保持する装着工程と、前記装着後の熱収縮性筒状ラベルの面内のうち、前記凹み部に対応する領域を切断することによって、前記容器の凹み部に通じる窓部を熱収縮性筒状ラベルに形成する切断工程と、を有する。
本発明の好ましいラベル付き容器の製造方法は、前記係合手段が、前記容器の凹み部の周縁又は周縁近傍部において周方向に延び且つ上下方向に間隔を開けて複数形成された長状溝部に、前記熱収縮性筒状ラベルを入り込ませることである。
本発明の好ましいラベル付き容器の製造方法は、前記容器において、1本の長状溝部が、前記凹み部の周縁又は周縁近傍部のうち上縁又は上縁近傍部において周方向に延びて形成され、もう1本の長状溝部が、前記凹み部の周縁又は周縁近傍部のうち下縁又は下縁近傍部において周方向に延びて形成されている。
本発明の好ましいラベル付き容器の製造方法は、前記容器において、1本の長状溝部が、前記凹み部の周縁又は周縁近傍部のうち上縁又は上縁近傍部において周方向に延びて形成され、もう1本の長状溝部が、前記凹み部の周縁又は周縁近傍部のうち下縁又は下縁近傍部において周方向に延びて形成されている。
本発明の好ましいラベル付き容器の製造方法は、前記係合手段が、前記容器の凹み部の周縁近傍部のうち上縁近傍部及び下縁近傍部において前記熱収縮性筒状ラベルの内面を接着させることである。
本発明の好ましいラベル付き容器の製造方法は、前記容器が、少なくとも2つの凹み部と、前記2つの凹み部によって画成された取っ手部と、を有し、前記装着工程において、前記取っ手部を含む外面部に、熱収縮性筒状ラベルを熱収縮させて装着する。
本発明の好ましいラベル付き容器の製造方法は、前記容器が、少なくとも2つの凹み部と、前記2つの凹み部によって画成された取っ手部と、を有し、前記装着工程において、前記取っ手部を含む外面部に、熱収縮性筒状ラベルを熱収縮させて装着する。
本発明の別の局面によればラベル付き容器を提供する。
本発明の1つのラベル付き容器は、凹み部を有する容器と、前記容器に熱収縮装着されている熱収縮性筒状ラベルと、を有し、前記容器には、前記凹み部の周縁又は周縁近傍部において容器の周方向に延びる長状溝部が上下方向に間隔を開けて複数形成されており、前記熱収縮性筒状ラベルが、少なくとも2本の長状溝部を含む前記容器の外面部に装着されていると共に、前記少なくとも2本の長状溝部に対応する部分が溝部側へ入り込んでおり、前記熱収縮性筒状ラベルの面内には、前記凹み部に通じる窓部が開口されている。
本発明の1つのラベル付き容器は、凹み部を有する容器と、前記容器に熱収縮装着されている熱収縮性筒状ラベルと、を有し、前記容器には、前記凹み部の周縁又は周縁近傍部において容器の周方向に延びる長状溝部が上下方向に間隔を開けて複数形成されており、前記熱収縮性筒状ラベルが、少なくとも2本の長状溝部を含む前記容器の外面部に装着されていると共に、前記少なくとも2本の長状溝部に対応する部分が溝部側へ入り込んでおり、前記熱収縮性筒状ラベルの面内には、前記凹み部に通じる窓部が開口されている。
本発明のもう1つのラベル付き容器は、凹み部を有する容器と、前記容器に熱収縮装着されている熱収縮性筒状ラベルと、を有し、前記凹み部に対応する窓部が形成されていると共に、熱収縮性筒状ラベルの内面が、前記凹み部の上縁近傍部及び下縁近傍部において容器に接着されている。
本発明のラベル付き容器の製造方法によれば、ラベル縁部が容器から浮き上がり難いラベル付き容器を容易に製造できる。
以下、本発明について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
なお、本明細書において、ラベル付き容器及び容器の「正面」は、水平面上に自立させた容器を、容器の上下方向に対して直交する方向のうち任意の1つの方向から見たときに視認できる側をいい、ラベル付き容器及び容器の「背面」は、その反対側をいう。「正面視形状」は、前記任意の1つの方向から見たときに視認される形状をいう。例えば、図1は、1つの凹み部の周面全体を視認できる側から見た、容器の正面である。また、横方向は、任意の1つの方向であり、縦方向は、前記横方向と直交する方向である。容器にあっては、容器の周方向は正面から見たときの横方向に相当し、容器の上下方向は縦方向に相当する。
「〜」で表される数値範囲は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。複数の下限値と複数の上限値が別個に記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「〜」で結んだ範囲とすることができるものとする。
各図に示される層、部分及び部材の寸法、縮尺及び形状は、実際のものとは異なっている場合があることに留意されたい。
なお、本明細書において、ラベル付き容器及び容器の「正面」は、水平面上に自立させた容器を、容器の上下方向に対して直交する方向のうち任意の1つの方向から見たときに視認できる側をいい、ラベル付き容器及び容器の「背面」は、その反対側をいう。「正面視形状」は、前記任意の1つの方向から見たときに視認される形状をいう。例えば、図1は、1つの凹み部の周面全体を視認できる側から見た、容器の正面である。また、横方向は、任意の1つの方向であり、縦方向は、前記横方向と直交する方向である。容器にあっては、容器の周方向は正面から見たときの横方向に相当し、容器の上下方向は縦方向に相当する。
「〜」で表される数値範囲は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。複数の下限値と複数の上限値が別個に記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「〜」で結んだ範囲とすることができるものとする。
各図に示される層、部分及び部材の寸法、縮尺及び形状は、実際のものとは異なっている場合があることに留意されたい。
本発明のラベル付き容器の製造方法は、容器の凹み部の周縁又は周縁近傍部に熱収縮性筒状ラベルの一部分を係合させる係合手段により、熱収縮後の熱収縮性筒状ラベルのうち、前記凹み部に対応する領域及びこの領域に周方向に連続する領域を緊張状態に保持する装着工程と、前記装着後の熱収縮性筒状ラベルの面内のうち、前記凹み部に対応する領域を切断することによって、前記容器の凹み部に通じる窓部を熱収縮性筒状ラベルに形成する切断工程と、を有する。
前記係合手段としては、(a)容器に形成された複数の長状溝部に、熱収縮性筒状ラベルを入り込ませること、(b)容器の外面部に、熱収縮性筒状ラベルの内面を接着させること、などが挙げられる。
以下、第1実施形態では、前記(a)の係合手段を用いたラベル付き容器の製造方法及びラベル付き容器を説明し、第2実施形態では、前記(b)の係合手段を用いたラベル付き容器の製造方法及びラベル付き容器を説明する。
前記係合手段としては、(a)容器に形成された複数の長状溝部に、熱収縮性筒状ラベルを入り込ませること、(b)容器の外面部に、熱収縮性筒状ラベルの内面を接着させること、などが挙げられる。
以下、第1実施形態では、前記(a)の係合手段を用いたラベル付き容器の製造方法及びラベル付き容器を説明し、第2実施形態では、前記(b)の係合手段を用いたラベル付き容器の製造方法及びラベル付き容器を説明する。
(a)第1実施形態
[ラベル付き容器の製造方法]
第1実施形態のラベル付き容器の製造方法は、凹み部と前記凹み部の周縁又は周縁近傍部において周方向に延び且つ上下方向に間隔を開けて複数形成された長状溝部とを有する容器の、前記凹み部及び少なくとも2本の長状溝部を含む外面部に、熱収縮性筒状ラベルを熱収縮させて装着する装着工程、前記装着後の熱収縮性筒状ラベルの面内のうち、前記凹み部に対応する領域を切断することによって、前記容器の凹み部に通じる窓部を熱収縮性筒状ラベルに形成する切断工程、を有する。本発明の製造方法は、これらの工程以外の他の工程を有していてもよい。
本発明では、前記各工程を1つの製造ラインで一連に行ってもよいし、或いは、前記各工程から選ばれる1つ又は2つ以上の工程を、1つのラインで行い、且つ残る工程を他の1つ又は2つ以上のラインで行ってもよい。また、前記各工程の全てを一の実施者が行ってもよいし、或いは、前記各工程から選ばれる1つ又は2つ以上の工程を一の実施者が行い、且つ残る工程を他の実施者が行ってもよい。
[ラベル付き容器の製造方法]
第1実施形態のラベル付き容器の製造方法は、凹み部と前記凹み部の周縁又は周縁近傍部において周方向に延び且つ上下方向に間隔を開けて複数形成された長状溝部とを有する容器の、前記凹み部及び少なくとも2本の長状溝部を含む外面部に、熱収縮性筒状ラベルを熱収縮させて装着する装着工程、前記装着後の熱収縮性筒状ラベルの面内のうち、前記凹み部に対応する領域を切断することによって、前記容器の凹み部に通じる窓部を熱収縮性筒状ラベルに形成する切断工程、を有する。本発明の製造方法は、これらの工程以外の他の工程を有していてもよい。
本発明では、前記各工程を1つの製造ラインで一連に行ってもよいし、或いは、前記各工程から選ばれる1つ又は2つ以上の工程を、1つのラインで行い、且つ残る工程を他の1つ又は2つ以上のラインで行ってもよい。また、前記各工程の全てを一の実施者が行ってもよいし、或いは、前記各工程から選ばれる1つ又は2つ以上の工程を一の実施者が行い、且つ残る工程を他の実施者が行ってもよい。
[準備工程]
製造対象であるラベル付き容器は、容器と、熱収縮された熱収縮性筒状ラベルと、から構成される。ラベル付き容器は、容器と熱収縮性筒状ラベルを有していることを条件として、他の部材を具備していてもよい。製造にあたって、前記容器と熱収縮性筒状ラベルを準備する。
製造対象であるラベル付き容器は、容器と、熱収縮された熱収縮性筒状ラベルと、から構成される。ラベル付き容器は、容器と熱収縮性筒状ラベルを有していることを条件として、他の部材を具備していてもよい。製造にあたって、前記容器と熱収縮性筒状ラベルを準備する。
<容器>
容器は、その材質の観点において特に限定されず、合成樹脂、ガラス、陶器、金属などが挙げられる。
切断工程において切断手段としてダイカット、カッター及び水ジェットカットなどの機械的切断手段を用いる場合には、その切断手段によって傷付き難い点から、ガラス、陶器、金属で形成されている容器を用いることが好ましい。また、外力が加わった際に変形が小さい点から、ガラス、陶器、金属で形成されている容器を用いることが好ましい。ガラス、陶器及び金属から選ばれる少なくとも1つの材料で形成されている容器は、比較的傷付き難いだけでなく、剛性に優れているので変形し難く、その容器に装着された熱収縮性筒状ラベルのラベル縁部が浮き上がり難くなる。
容器は、その材質の観点において特に限定されず、合成樹脂、ガラス、陶器、金属などが挙げられる。
切断工程において切断手段としてダイカット、カッター及び水ジェットカットなどの機械的切断手段を用いる場合には、その切断手段によって傷付き難い点から、ガラス、陶器、金属で形成されている容器を用いることが好ましい。また、外力が加わった際に変形が小さい点から、ガラス、陶器、金属で形成されている容器を用いることが好ましい。ガラス、陶器及び金属から選ばれる少なくとも1つの材料で形成されている容器は、比較的傷付き難いだけでなく、剛性に優れているので変形し難く、その容器に装着された熱収縮性筒状ラベルのラベル縁部が浮き上がり難くなる。
また、成形容易である点から、合成樹脂で形成されている容器が好ましい。
合成樹脂製の容器を使用する場合に、比較的剛性の高い合成樹脂製容器を構成できる点から、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂製の容器が好ましい。
また、合成樹脂製の容器を使用する場合であって、切断工程において切断手段としてレーザーを用いる場合には、レーザーによって傷付き難い点から、外面部がポリオレフィン系樹脂から形成されているオレフィン面部を有する容器が好ましい。換言すると、合成樹脂製の容器は、その材質の観点では、容器の外面部が、ポリオレフィン系樹脂から形成されている部分(この部分を、オレフィン面部という)を有することが好ましい。かかる容器は、その外面部の全体がオレフィン面部から構成されていてもよく、その外面部の一部分がオレフィン面部から構成されていてもよい。
本明細書において、「ポリオレフィン系樹脂から形成されている」とは、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする材料から形成されていることをいう。また、本明細書において、「主成分」とは、その対象物に含まれる樹脂の中で最も多い樹脂(重量比)をいう。例えば、主成分樹脂は、その対象物に含まれる樹脂の全量を100重量%とした場合に、50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上含まれる。
合成樹脂製の容器を使用する場合に、比較的剛性の高い合成樹脂製容器を構成できる点から、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂製の容器が好ましい。
また、合成樹脂製の容器を使用する場合であって、切断工程において切断手段としてレーザーを用いる場合には、レーザーによって傷付き難い点から、外面部がポリオレフィン系樹脂から形成されているオレフィン面部を有する容器が好ましい。換言すると、合成樹脂製の容器は、その材質の観点では、容器の外面部が、ポリオレフィン系樹脂から形成されている部分(この部分を、オレフィン面部という)を有することが好ましい。かかる容器は、その外面部の全体がオレフィン面部から構成されていてもよく、その外面部の一部分がオレフィン面部から構成されていてもよい。
本明細書において、「ポリオレフィン系樹脂から形成されている」とは、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする材料から形成されていることをいう。また、本明細書において、「主成分」とは、その対象物に含まれる樹脂の中で最も多い樹脂(重量比)をいう。例えば、主成分樹脂は、その対象物に含まれる樹脂の全量を100重量%とした場合に、50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上含まれる。
図1乃至図6において、容器1は、その構造の観点では、内容物を収納する収納空間を有する本体11と、前記本体11の端部に形成された注出口を塞ぎ且つ前記本体11に取り付けられた蓋部12と、を有する。
前記本体11の外面部の全体がオレフィン面部から構成されていてもよく、その外面部の一部分がオレフィン面部から構成されていてもよい。
前記本体11の外面部の全体がオレフィン面部から構成されていてもよく、その外面部の一部分がオレフィン面部から構成されていてもよい。
また、本体11は、1層構造でもよく、或いは、2層以上の多層構造であってもよい。
図6及び図7(a)は、1層構造の本体11を示している。このように1層構造の本体11にあっては、その全体が合成樹脂、ガラス、陶器、金属などから形成されているが、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂から形成されている。厚み方向における構造が1層の好ましい本体11は、概念上、外面部Aを含む肉厚全体がポリオレフィン系樹脂からなる。
図7(b)は、2層構造の本体11を示している。このように2層構造の本体11にあっては、少なくとも外面部Aが合成樹脂、ガラス、陶器、金属などから形成されているが、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂から形成されている。2層構造の本体11の内面部Bは、ポリオレフィン系樹脂から形成されていてもよく、或いは、ポリオレフィン系樹脂以外の材料から形成されていてもよい。
図6及び図7(a)は、1層構造の本体11を示している。このように1層構造の本体11にあっては、その全体が合成樹脂、ガラス、陶器、金属などから形成されているが、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂から形成されている。厚み方向における構造が1層の好ましい本体11は、概念上、外面部Aを含む肉厚全体がポリオレフィン系樹脂からなる。
図7(b)は、2層構造の本体11を示している。このように2層構造の本体11にあっては、少なくとも外面部Aが合成樹脂、ガラス、陶器、金属などから形成されているが、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂から形成されている。2層構造の本体11の内面部Bは、ポリオレフィン系樹脂から形成されていてもよく、或いは、ポリオレフィン系樹脂以外の材料から形成されていてもよい。
図7(c)は、3層構造の本体11を示している。このように3層構造の本体11にあっては、少なくとも外面部Aが合成樹脂、ガラス、陶器、金属などから形成されているが、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂から形成されている。3層構造の本体11の内面部B及び中間部Cは、それぞれ独立して、ポリオレフィン系樹脂から形成されていてもよく、或いは、ポリオレフィン系樹脂以外の材料から形成されていてもよい。なお、4層以上の多層構造の本体11については、中間部Cが2層以上となる点以外は、3層構造と同様である。
なお、図7では、本体11の層構造を例示しているが、蓋部12についても同様である。
本体11の厚みは、特に限定されず、例えば、本体11が合成樹脂製である場合には、その厚みは0.2mm〜3mmである。なお、本体11が上記のような多層構造である場合には、外面部Aの厚みが0.05mm〜2mmであることが好ましい。
なお、図7では、本体11の層構造を例示しているが、蓋部12についても同様である。
本体11の厚みは、特に限定されず、例えば、本体11が合成樹脂製である場合には、その厚みは0.2mm〜3mmである。なお、本体11が上記のような多層構造である場合には、外面部Aの厚みが0.05mm〜2mmであることが好ましい。
前記ポリオレフィン系樹脂は、オレフィンを必須の単量体成分として構成される重合体(オレフィン系エラストマーを含む)であり、即ち、分子中(1分子中)にオレフィンを少なくとも含む重合体である。前記オレフィンとしては、特に限定されないが、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィンが挙げられる。
前記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレンを必須の単量体成分として構成される重合体(ポリエチレン系樹脂)、プロピレンを必須の単量体成分として構成される重合体(ポリプロピレン系樹脂)、アイオノマー、環状オレフィン系重合体などが挙げられる。これらの中でも、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
オレフィン面部は、前記ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂(主成分樹脂以外の樹脂)を含んでいてもよいが、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を実質的に含まないことが好ましい。
なお、本明細書において、「実質的に含まない」とは、不可避的に含まれる程度の微量の成分の混入は許容され、有意な量の混入は除外されるという意味である。
オレフィン面部がポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を含む場合、その樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
なお、本明細書において、「実質的に含まない」とは、不可避的に含まれる程度の微量の成分の混入は許容され、有意な量の混入は除外されるという意味である。
オレフィン面部がポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を含む場合、その樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
図1乃至図6において、容器1は、上述のように、構造の観点では、本体11と蓋部12とを有し、前記本体11には、凹み部2及び長状溝部3が形成されている。なお、容器1はこれら以外の部分を有していてもよい。
図示例では、前記蓋部12として、本体11にネジ作用で着脱自在に取り付けられたキャップを図示している。もっとも、蓋部12は、ネジ作用で取り付けられるキャップに限られず、例えば、本体11に嵌合されるキャップ、任意の方式で本体11に取り付けられ且つヒンジを介して注出口を開閉するキャップ、噴霧にて内容物を注出できるトリガーなどでもよい。
図示例では、前記蓋部12として、本体11にネジ作用で着脱自在に取り付けられたキャップを図示している。もっとも、蓋部12は、ネジ作用で取り付けられるキャップに限られず、例えば、本体11に嵌合されるキャップ、任意の方式で本体11に取り付けられ且つヒンジを介して注出口を開閉するキャップ、噴霧にて内容物を注出できるトリガーなどでもよい。
本体11は、容器1を自立可能とするための底部113を有し、容器1は、図1乃至図4に示すように、前記底部113を下にして自立可能である。
本体11の外形は、特に限定されず、略円柱状、略楕円柱状、略四角柱状や略三角柱状などの略多角柱状、略円錐状や略三角錐状などの略錐状、略円錐台状や略四角錐台状などの略錐台状、略瓢箪形状、略だるま形状、及びこれらの形状が組み合わされた立体形状などでもよい。本明細書において、形状の「略」は、本発明の属する技術分野において許容される形状を意味する。例えば、四角などの多角に付加された「略」は、角部が面取りされている形状、辺の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、辺が若干湾曲している形状などが含まれる。また、円や楕円に付加された略は、円弧の一部が膨らむ又は窪んでいる形状、円弧の一部が直線又は斜線とされた形状などが含まれる。
本体11の外形は、特に限定されず、略円柱状、略楕円柱状、略四角柱状や略三角柱状などの略多角柱状、略円錐状や略三角錐状などの略錐状、略円錐台状や略四角錐台状などの略錐台状、略瓢箪形状、略だるま形状、及びこれらの形状が組み合わされた立体形状などでもよい。本明細書において、形状の「略」は、本発明の属する技術分野において許容される形状を意味する。例えば、四角などの多角に付加された「略」は、角部が面取りされている形状、辺の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、辺が若干湾曲している形状などが含まれる。また、円や楕円に付加された略は、円弧の一部が膨らむ又は窪んでいる形状、円弧の一部が直線又は斜線とされた形状などが含まれる。
また、本体11の外形は、直胴状でもよく、非直胴状(直胴状でないもの)でもよい。直胴状は、上下方向において周長が変わらない形状をいい、非直胴状は、上下方向において周長が変化する部分を有する形状をいう。本体11が略多角柱状である場合、その周面が外側に膨らんでいることが好ましい(例えば、本体11がルーローの多角形など)。このような外側に膨らんだ本体11に熱収縮性筒状ラベルを熱収縮装着させると、熱収縮性筒状ラベルが良好に密着するようになる。
図示例の本体11の外形は、凹み部2及び長状溝部3を除いて略円柱状である。かかる本体11の上方部は、上方に向かうに従いその周長が小さくなっている上方縮径部111となっており、本体11の下方部は、下方に向かうに従い周長が小さくなっている下方縮径部112となっている。
図示例の本体11の外形は、凹み部2及び長状溝部3を除いて略円柱状である。かかる本体11の上方部は、上方に向かうに従いその周長が小さくなっている上方縮径部111となっており、本体11の下方部は、下方に向かうに従い周長が小さくなっている下方縮径部112となっている。
前記本体11の外面部の一部分は、内側に凹んだ凹み部2とされている。同様に、本体11の外面部の一部分は、周方向に延びて内側に凹んだ長状溝部3とされている。凹み部2と長状溝部3は、いずれも容器1の外形の一部分であって内側に凹んでいる部分であるが、長状溝部3は凹み部2よりも凹み度合いが小さく且つ周方向に帯状に延びている点が異なっている。
なお、容器1に関して、内側は、容器1の収納空間に近づく側をいい、外側は、その反対側をいう。
後述するように、熱収縮させた熱収縮性筒状ラベルは、凹み部2及び長状溝部3の底面を除く本体11の外面部に密着することによって容器1に装着される。つまり、凹凸は凹と凸の相対的な関係で決定されるものであり、熱収縮させた熱収縮性筒状ラベルは、凹(凹み部2及び長状溝部3)との関係で相対的に突出した部分に密着するようになる。以下、本体11のうち凹み部2及び長状溝部3以外の部分を、凹み部2及び長状溝部3と相対的な関係で「外出部」という場合がある。
なお、容器1に関して、内側は、容器1の収納空間に近づく側をいい、外側は、その反対側をいう。
後述するように、熱収縮させた熱収縮性筒状ラベルは、凹み部2及び長状溝部3の底面を除く本体11の外面部に密着することによって容器1に装着される。つまり、凹凸は凹と凸の相対的な関係で決定されるものであり、熱収縮させた熱収縮性筒状ラベルは、凹(凹み部2及び長状溝部3)との関係で相対的に突出した部分に密着するようになる。以下、本体11のうち凹み部2及び長状溝部3以外の部分を、凹み部2及び長状溝部3と相対的な関係で「外出部」という場合がある。
詳しくは、本体11の外面部の一部分は、内側へ向きを変える変曲点を複数有し、その変曲点の集合が、正面視で無端の環状線を成しており、その変曲点の集合である無端環状線によって囲われた範囲が、外出部よりも内側に凹んだ凹み部2となっている。この無数の変曲点の集合が、凹み部2と外出部の境界であり、凹み部2の周縁2aを構成している。凹み部2を火山のカルデラに例えると、前記複数の変曲点の集合(周縁2a)は、カルデラの外輪山に相当する。
凹み部2の周縁2a(無数の変曲点の集合)は、正面視で無端の環状線を成している。
凹み部2は、前記周縁2aにおいて外出部に連続し且つ内側へと入り込む周面2bを有する。前記周面2bは、凹み部2の外面でもある。前記周面2bは、例えば、外側に膨らむ若しくは内側に膨らむ曲面を成した傾斜面状又は平面を成した傾斜面状とされている。
図示例では、凹み部2の周面2bは、全体として外側に膨らむ曲面を成した傾斜状に形成されている。
凹み部2の周縁2a(無数の変曲点の集合)は、正面視で無端の環状線を成している。
凹み部2は、前記周縁2aにおいて外出部に連続し且つ内側へと入り込む周面2bを有する。前記周面2bは、凹み部2の外面でもある。前記周面2bは、例えば、外側に膨らむ若しくは内側に膨らむ曲面を成した傾斜面状又は平面を成した傾斜面状とされている。
図示例では、凹み部2の周面2bは、全体として外側に膨らむ曲面を成した傾斜状に形成されている。
前記凹み部2の正面視形状は、特に限定されず、略円形状、略楕円形状、略四角形状や略三角形状などの略多角形状、略だるま形状、及びこれらの形状が組み合わされた形状などが挙げられる。なお、凹み部2の正面視形状は、正面から見たときの凹み部2の周縁形状である。
凹み部2の周縁2aのうち上縁2a’は、上方に凸状に膨らんでいることが好ましく、特に、上縁2a’は、上方に凸状に膨らむ正面視曲線状であることがより好ましい。
また、凹み部2の周縁2aのうち下縁2a”は、下方に凸状に膨らんでいることが好ましく、特に、下縁2a”は、下方に凸状に膨らむ正面視曲線状であることがより好ましい。 さらに、凹み部2の周縁2aのうち横縁は、容器の上下方向に対して傾斜している部分を有することが好ましく、特に、周方向において向かい合う凹み部2の横縁は、互いに離反するように反対方向に膨らんだ正面視曲線状であることがより好ましい。なお、前記横縁は、上縁2a’及び下縁2a”を除いた周縁2aを指す。
このようなより好ましい周縁形状としては、略円形状や略楕円形状などが挙げられる。
図示例では、凹み部2の正面視形状(周縁2aの正面視形状)は、略楕円形状とされている。
凹み部2の周縁2aのうち上縁2a’は、上方に凸状に膨らんでいることが好ましく、特に、上縁2a’は、上方に凸状に膨らむ正面視曲線状であることがより好ましい。
また、凹み部2の周縁2aのうち下縁2a”は、下方に凸状に膨らんでいることが好ましく、特に、下縁2a”は、下方に凸状に膨らむ正面視曲線状であることがより好ましい。 さらに、凹み部2の周縁2aのうち横縁は、容器の上下方向に対して傾斜している部分を有することが好ましく、特に、周方向において向かい合う凹み部2の横縁は、互いに離反するように反対方向に膨らんだ正面視曲線状であることがより好ましい。なお、前記横縁は、上縁2a’及び下縁2a”を除いた周縁2aを指す。
このようなより好ましい周縁形状としては、略円形状や略楕円形状などが挙げられる。
図示例では、凹み部2の正面視形状(周縁2aの正面視形状)は、略楕円形状とされている。
凹み部2の大きさは、特に限定されないが、後述するように凹み部2によって取っ手部を画成する場合には、凹み部2の大きさは、4本の指が嵌まる程度の大きさが好ましい。
凹み部2の形成位置は、特に限定されず、凹み部2は、正面から見て、本体11の中央部、上方部又は下方部などの適宜な位置に形成されていてもよい。図示例では、凹み部2は、正面から見て、右側上方部に形成されている。
凹み部2の形成位置は、特に限定されず、凹み部2は、正面から見て、本体11の中央部、上方部又は下方部などの適宜な位置に形成されていてもよい。図示例では、凹み部2は、正面から見て、右側上方部に形成されている。
凹み部2は、本体11に1箇所又は2箇所以上形成される。本発明の製造方法において、熱収縮性筒状ラベルを装着する工程においては、少なくとも1つの凹み部2を覆えばよい。つまり、複数の凹み部2を有する容器1を用いる場合には、装着工程において、少なくとも1つの凹み部2を含んで熱収縮性筒状ラベルを装着すればよい。
図示例では、凹み部2は、2箇所形成されている。以下、2つの凹み部2を区別する場合には、一方の凹み部を「第1凹み部」、他方の凹み部を「第2凹み部」という場合がある。
図示例では、凹み部2は、2箇所形成されている。以下、2つの凹み部2を区別する場合には、一方の凹み部を「第1凹み部」、他方の凹み部を「第2凹み部」という場合がある。
第1凹み部21は、図1に示すように、本体11の正面側に形成されており、第2凹み部22は、図2に示すように、本体11の背面側に形成されている。
第1凹み部21と第2凹み部22は、容器1の正背面において同じ位置に形成されており、従って、正面から見て、第1凹み部21の背面側に第2凹み部22が位置している。図示例では、第1凹み部21は、正面から見て、右側上方部に形成され、第2凹み部22は、背面から見て、左側上方部に形成されている。
また、第1凹み部21と第2凹み部22は、例えば、同形同大に形成されている。もっとも、第1凹み部21と第2凹み部22は、いずれか一方が他方よりも小さくてもよい。第1凹み部21と第2凹み部22は、それぞれ、周面2bに連続した底面(図示せず)を有していてもよい。凹み部2の底面は、凹み部2のうち最も内側に位置する凹み部2の外面の一部をいう。図示例では、第1凹み部21と第2凹み部22は、底面を有さず、互いに連通されている。従って、第1凹み部21の周面2bと第2凹み部22の周面2bは、互いに連続しており、これらの周面2bで囲われた範囲が、孔部となっている。
第1凹み部21と第2凹み部22は、容器1の正背面において同じ位置に形成されており、従って、正面から見て、第1凹み部21の背面側に第2凹み部22が位置している。図示例では、第1凹み部21は、正面から見て、右側上方部に形成され、第2凹み部22は、背面から見て、左側上方部に形成されている。
また、第1凹み部21と第2凹み部22は、例えば、同形同大に形成されている。もっとも、第1凹み部21と第2凹み部22は、いずれか一方が他方よりも小さくてもよい。第1凹み部21と第2凹み部22は、それぞれ、周面2bに連続した底面(図示せず)を有していてもよい。凹み部2の底面は、凹み部2のうち最も内側に位置する凹み部2の外面の一部をいう。図示例では、第1凹み部21と第2凹み部22は、底面を有さず、互いに連通されている。従って、第1凹み部21の周面2bと第2凹み部22の周面2bは、互いに連続しており、これらの周面2bで囲われた範囲が、孔部となっている。
凹み部2が形成されることによって、本体11の側部(正面から見て右側上方部)は、手で握りやすくなっている。この側部が取っ手として利用できる取っ手部114とされている。この取っ手部114は、本体11の側方において、上下方向に延在されている。取っ手部114は、本体11の一部を成しており、その取っ手部114の内部は、中空状である。従って、取っ手部114の内部は、本体11の収納空間の一部を成している。もっとも、取っ手部114は、中実状であってもよい。取っ手部114の外面は、外側に膨らんだ弧状面となっており、本体11の外面部の一部分を成している。また、取っ手部114の上方部は、下方部に比して横方向長さ(周方向長さ)が大きくなっており、好ましくは、図4に示すように、取っ手部114は、上方に向かう従って横方向長さが次第に大きくなるように形成されている。
前記2つの凹み部21,22の間に貫通された孔部は、手先を入れることができる大きさに形成されており、かかる孔部によって、取っ手部114を手で包み込むように握持可能である。
なお、取っ手部114は、本体11と一体的に形成されている場合に限られず、別体の取っ手部114を本体11に取り付けることによって、取っ手部114及び孔部が形成されていてもよい(図示せず)。
前記2つの凹み部21,22の間に貫通された孔部は、手先を入れることができる大きさに形成されており、かかる孔部によって、取っ手部114を手で包み込むように握持可能である。
なお、取っ手部114は、本体11と一体的に形成されている場合に限られず、別体の取っ手部114を本体11に取り付けることによって、取っ手部114及び孔部が形成されていてもよい(図示せず)。
長状溝部3は、容器1の周方向に延びる細長い溝(細長い凹み)である。長状溝部3は、上下方向に間隔を開けて複数(少なくとも2本)形成されている。長状溝部3は、容器1の周方向全体に亘って形成されていることが好ましい。もっとも、本発明の効果を損なわない範囲で、長状溝部3の一部分が、周方向において途切れていてもよい。図示例では、容器1の周方向全体に亘って長状溝部3が延びて形成されている。
本体11の外面部の一部分は、図6に示すように、内側へ向きを変える変曲点を複数有し、その変曲点の集合が、正面視で周方向に延びる直線を成しており、その変曲点の集合である直線が上下一対形成され、前記上下一対の直線状の変曲点の集合の間の部分が、外出部よりも内側に凹んだ長状溝部3となっている。前記直線状の変曲点の集合が、長状溝部3の縁3a(溝縁3a)である。長状溝部3は、前記溝縁3aにおいて外出部に連続し且つ内側へと入り込む底面を有する。長状溝部3を河川に例えると、前記複数の変曲点の集合は、土手に相当する。
本体11の外面部の一部分は、図6に示すように、内側へ向きを変える変曲点を複数有し、その変曲点の集合が、正面視で周方向に延びる直線を成しており、その変曲点の集合である直線が上下一対形成され、前記上下一対の直線状の変曲点の集合の間の部分が、外出部よりも内側に凹んだ長状溝部3となっている。前記直線状の変曲点の集合が、長状溝部3の縁3a(溝縁3a)である。長状溝部3は、前記溝縁3aにおいて外出部に連続し且つ内側へと入り込む底面を有する。長状溝部3を河川に例えると、前記複数の変曲点の集合は、土手に相当する。
各長状溝部3の幅は、特に限定されないが、余りに小さすぎると長状溝部3に熱収縮性筒状ラベルの一部分が入り込み難く、余りに大きいと後述する溝縮径部で挟まれた領域を緊張させる効果が不十分となる。かかる点から、各長状溝部3の幅は、それぞれ独立して、2mm〜10mmが好ましく、3mm〜7mmがより好ましい。各長状溝部3の幅は、略同じでもよく、或いは、その一部又は全部がそれぞれ異なっていてもよい。図示例では、全ての長状溝部3の幅は略同じである。なお、各長状溝部3の幅は、長状溝部3の上下一対の溝縁3a,3aの間の長さをいう。
また、各長状溝部3の深さは、特に限定されないが、余り小さすぎると長状溝部3に熱収縮性筒状ラベルの一部分が入り込み難くなることから、それぞれ独立して、3mm以上が好ましく、5mm以上がより好ましい。各長状溝部3の深さの好ましい上限値はないが、例えば、各長状溝部3の深さは、15mm以下である。各長状溝部3の深さは、略同じでもよく、或いは、その一部又は全部がそれぞれ異なっていてもよい。図示例では、全ての長状溝部3の深さは略同じである。
少なくとも2本の長状溝部3は、凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部において周方向に延びて形成されている。
前記長状溝部3が凹み部2の周縁2aにおいて形成される場合としては、長状溝部3の一部分が凹み部2の周縁2aに交差して周方向に形成されている場合であり、この場合、長状溝部3の溝縁3aの端部が凹み部2の周縁2aに連続して形成される。
前記長状溝部3が凹み部2の周縁近傍部において形成される場合としては、長状溝部3が凹み部2の周縁近傍部に位置して周方向に形成されている場合が含まれる。
凹み部2の周縁近傍部は、凹み部2の周縁2aから20mm以内をいい、好ましくは凹み部2の周縁2aから10mm以内の範囲をいう。前記周縁2aからの距離は、凹み部2の周縁2aから長状溝部3の溝縁3aまでの最短直線長さをいう。
前記長状溝部3が凹み部2の周縁2aにおいて形成される場合としては、長状溝部3の一部分が凹み部2の周縁2aに交差して周方向に形成されている場合であり、この場合、長状溝部3の溝縁3aの端部が凹み部2の周縁2aに連続して形成される。
前記長状溝部3が凹み部2の周縁近傍部において形成される場合としては、長状溝部3が凹み部2の周縁近傍部に位置して周方向に形成されている場合が含まれる。
凹み部2の周縁近傍部は、凹み部2の周縁2aから20mm以内をいい、好ましくは凹み部2の周縁2aから10mm以内の範囲をいう。前記周縁2aからの距離は、凹み部2の周縁2aから長状溝部3の溝縁3aまでの最短直線長さをいう。
凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部における、少なくとも2本の長状溝部3の形成位置は、特に限定されず、例えば、下記のような様々な態様がある。
(1)1本の長状溝部3が、前記凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部のうち上縁2a’又は上縁近傍部において周方向に延びて形成され、もう1本の長状溝部3が、前記凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部のうち下縁2a”又は下縁近傍部において周方向に延びて形成されており、凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部のうち横縁又は横縁近傍部においては長状溝部が形成されていない態様。この態様では、凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部において、上下に一対の長状溝部3が形成されている。
(1)1本の長状溝部3が、前記凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部のうち上縁2a’又は上縁近傍部において周方向に延びて形成され、もう1本の長状溝部3が、前記凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部のうち下縁2a”又は下縁近傍部において周方向に延びて形成されており、凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部のうち横縁又は横縁近傍部においては長状溝部が形成されていない態様。この態様では、凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部において、上下に一対の長状溝部3が形成されている。
(2)1本の長状溝部3が、前記凹み部2の上縁2a’又は上縁近傍部において周方向に延びて形成され、もう1本の長状溝部3が、前記凹み部2の下縁2a”又は下縁近傍部において周方向に延びて形成されており、さらに、少なくとも1本の長状溝部3が、前記凹み部2の横縁又は横縁近傍部において周方向に延びて形成されている。この態様では、凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部において、上下に一対の長状溝部3に加えて、その一対の長状溝部3の間に少なくとも1本の長状溝部3が上下に間隔を開けてさらに形成されている。
(3)1本の長状溝部3が、前記凹み部2の上縁2a’又は上縁近傍部において周方向に延びて形成され、少なくとも1本の長状溝部3が、前記凹み部2の横縁又は横縁近傍部において周方向に延びて形成されており、凹み部2の下縁2a”又は下縁近傍部においては長状溝部が形成されていない態様。
(4)1本の長状溝部3が、前記凹み部2の下縁2a”又は下縁近傍部において周方向に延びて形成され、少なくとも1本の長状溝部3が、前記凹み部2の横縁又は横縁近傍部において周方向に延びて形成されており、凹み部2の上縁2a’又は上縁近傍部においては長状溝部が形成されていない態様。
(5)少なくとも2本の長状溝部3が、上下に間隔を開けて、前記凹み部2の横縁又は横縁近傍部において周方向に延びて形成されており、前記凹み部2の上縁2a’又は上縁近傍部及び下縁2a”又は下縁近傍部においては長状溝部が形成されていない態様。
なお、上記(1)乃至(5)の態様において、凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部以外には、長状溝部3が形成されていてもよく、或いは、長状溝部3が形成されていなくてもよい。
(4)1本の長状溝部3が、前記凹み部2の下縁2a”又は下縁近傍部において周方向に延びて形成され、少なくとも1本の長状溝部3が、前記凹み部2の横縁又は横縁近傍部において周方向に延びて形成されており、凹み部2の上縁2a’又は上縁近傍部においては長状溝部が形成されていない態様。
(5)少なくとも2本の長状溝部3が、上下に間隔を開けて、前記凹み部2の横縁又は横縁近傍部において周方向に延びて形成されており、前記凹み部2の上縁2a’又は上縁近傍部及び下縁2a”又は下縁近傍部においては長状溝部が形成されていない態様。
なお、上記(1)乃至(5)の態様において、凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部以外には、長状溝部3が形成されていてもよく、或いは、長状溝部3が形成されていなくてもよい。
熱収縮後の熱収縮性筒状ラベルのうち、凹み部2に対応する領域及びこの領域に周方向に連続する領域を十分に緊張状態とするために、長状溝部3は、凹み部2の上縁2a’又は上縁近傍部及び下縁2a”又は下縁近傍部にそれぞれ少なくとも形成されていることが好ましい。つまり、上記(1)又は(2)の何れかの態様が好ましい。
熱収縮後の熱収縮性筒状ラベルのうち、長状溝部3に対応した部分は当該溝部3に入り込み、容器からより浮き上がり難くなることを考慮すると、上記(2)の態様がより好ましい。
一方、切断工程において、熱収縮後の熱収縮性筒状ラベルの凹み部に対応する領域が切断し易くなるという加工性を考慮すると、上記(1)の態様がより好ましい。
図1乃至図6では、上記(2)の態様の容器1を図示している。
以下、上縁2a’又は上縁近傍部において形成された長状溝部3を「上長状溝部」と、下縁2a”又は下縁近傍部におい形成された長状溝部3を「下長状溝部」と、横縁又は横縁近傍部において形成された長状溝部3を「横長状溝部」と、下長状溝部、上長状溝部及び横長状溝部以外の長状溝部3を「他長状溝部」という場合がある。また、同種の長状溝部3が複数存在する場合、それらを区別するために、用語の頭に「第1」、「第2」などを付す場合がある。
熱収縮後の熱収縮性筒状ラベルのうち、長状溝部3に対応した部分は当該溝部3に入り込み、容器からより浮き上がり難くなることを考慮すると、上記(2)の態様がより好ましい。
一方、切断工程において、熱収縮後の熱収縮性筒状ラベルの凹み部に対応する領域が切断し易くなるという加工性を考慮すると、上記(1)の態様がより好ましい。
図1乃至図6では、上記(2)の態様の容器1を図示している。
以下、上縁2a’又は上縁近傍部において形成された長状溝部3を「上長状溝部」と、下縁2a”又は下縁近傍部におい形成された長状溝部3を「下長状溝部」と、横縁又は横縁近傍部において形成された長状溝部3を「横長状溝部」と、下長状溝部、上長状溝部及び横長状溝部以外の長状溝部3を「他長状溝部」という場合がある。また、同種の長状溝部3が複数存在する場合、それらを区別するために、用語の頭に「第1」、「第2」などを付す場合がある。
具体的には、上長状溝部31は、図1及び図2に示すように、凹み部2の上縁近傍部において周方向に延びて形成され、下長状溝部35は、凹み部2の下縁近傍部において周方向に延びて形成されている。上縁近傍部及び下縁近傍部においては、本体11の周方向に凹み部2を有さないので、上長状溝部31及び下長状溝部35は、図1乃至図4に示すように、本体11の周囲全体に亘って形成されている。
また、横長状溝部32は、1本でもよいが、図示例では、複数(例えば、3本)形成されている。第1横長状溝部32、第2横長状溝部33及び第3横長状溝部34は、図1及び図2に示すように、それぞれ凹み部2の周縁2aのうち横縁において周方向に延びて形成されている。横縁においては、本体11の周方向に凹み部2を有するので、第1横長状溝部32、第2横長状溝部33及び第3横長状溝部34は、凹み部2が形成されている部分を除いて、本体11の周囲に形成されている(図1乃至図4参照)。従って、取っ手部114の外面にも、第1横長状溝部32、第2横長状溝部33及び第3横長状溝部34が形成されている。
また、横長状溝部32は、1本でもよいが、図示例では、複数(例えば、3本)形成されている。第1横長状溝部32、第2横長状溝部33及び第3横長状溝部34は、図1及び図2に示すように、それぞれ凹み部2の周縁2aのうち横縁において周方向に延びて形成されている。横縁においては、本体11の周方向に凹み部2を有するので、第1横長状溝部32、第2横長状溝部33及び第3横長状溝部34は、凹み部2が形成されている部分を除いて、本体11の周囲に形成されている(図1乃至図4参照)。従って、取っ手部114の外面にも、第1横長状溝部32、第2横長状溝部33及び第3横長状溝部34が形成されている。
上長状溝部31と第1横長状溝部32(上長状溝部31の下方において隣り合う横長状溝部32)との間隔、及び、下長状溝部35と第3横長状溝部34(下長状溝部35の上方において隣り合う横長状溝部34)との間隔は、特に限定されないが、余りに両者の形成間隔が小さい又は大きいと、熱収縮性筒状ラベルを緊張させる効果が不十分となる。かかる点から、上長状溝部31と第1横長状溝部32との間隔、及び、下長状溝部35と第3横長状溝部34との間隔は、それぞれ独立して、10mm〜40mmが好ましく、15mm〜30mmがより好ましい。また、上下で隣り合う横長状溝部32,33,34の間隔は、特に限定されないが、同様な理由から、10mm〜40mmが好ましく、15mm〜30mmがより好ましい。なお、前記長状溝部3の間隔は、上方の長状溝部の底面と下方の長状溝部の底面との間の上下方向長さをいう。
さらに、他長状溝部36は、下長状溝部35の下方において少なくとも1本形成され、図示例では、3本の他長状溝部36,37,38が凹み部2の下方側に形成されている。凹み部2の下方側においては、本体11の周方向に凹み部2を有さないので、他長状溝部36,37,38は、本体11の周囲全体に形成されている。
容器1に充填される内容物は、特に限定されず、ジュースなどの飲料、食用油や醤油などの調味料、液体洗剤や詰替え用シャンプーなどのサニタリー品、消毒用アルコールなどの医薬品、化粧品などが挙げられる。また、内容物は、収納空間から取り出すことができるものであれば、その性状は特に限定されず、液状(ある程度の粘性を有する液状を含む)でもよく、或いは、粒状でもよい。
<熱収縮性筒状ラベル>
熱収縮させる前の熱収縮性筒状ラベル4は、図8に示すように、ラベル基材41を有し、そのラベル基材41の第1側端部41aと第2側端部41bを接着することによって筒状に形成された筒状体である。かかる熱収縮性筒状ラベル4は、容器1に外装し、加熱することによって容器1に熱収縮装着される。なお、熱収縮させる前の熱収縮性筒状ラベルに符号「4」を付し、ラベル付き容器1に具備された熱収縮性筒状ラベル(熱収縮させた後の熱収縮性筒状ラベル)に符号「5」を付すこととする。
熱収縮させる前の熱収縮性筒状ラベル4は、図8に示すように、ラベル基材41を有し、そのラベル基材41の第1側端部41aと第2側端部41bを接着することによって筒状に形成された筒状体である。かかる熱収縮性筒状ラベル4は、容器1に外装し、加熱することによって容器1に熱収縮装着される。なお、熱収縮させる前の熱収縮性筒状ラベルに符号「4」を付し、ラベル付き容器1に具備された熱収縮性筒状ラベル(熱収縮させた後の熱収縮性筒状ラベル)に符号「5」を付すこととする。
熱収縮性筒状ラベル4は、容器1に外装する前から筒状に形成されているものでもよく、或いは、容器1に外装すると同時に筒状に形成されるものでもよい。
容器1に外装すると同時に筒状に形成される熱収縮性筒状ラベル4(以下、このような形態の熱収縮性筒状ラベルを巻付け筒状ラベルという)は、ラベル基材41の第1側端部41aの内面を容器1に部分接着し、この基材41を容器1の周囲に巻き付け、前記第1側端部41aの外面に基材の第2側端部41bの内面を接着することにより、筒状に成形される。
以下、容器1に外装する前から筒状に形成されている熱収縮性筒状ラベル4を中心にして説明する。
容器1に外装すると同時に筒状に形成される熱収縮性筒状ラベル4(以下、このような形態の熱収縮性筒状ラベルを巻付け筒状ラベルという)は、ラベル基材41の第1側端部41aの内面を容器1に部分接着し、この基材41を容器1の周囲に巻き付け、前記第1側端部41aの外面に基材の第2側端部41bの内面を接着することにより、筒状に成形される。
以下、容器1に外装する前から筒状に形成されている熱収縮性筒状ラベル4を中心にして説明する。
容器装着前の熱収縮性筒状ラベル4は、図8に示すように、容器1に外装する際には筒状に開かれる。もっとも、熱収縮性筒状ラベル4の製造時には、扁平状に折り畳まれている(図示せず)。
なお、現実的な製造工程では、一般に、熱収縮性筒状ラベル4は、その複数が連続的に繋がった連続体であって扁平状に折り畳まれた連続体の形態で提供され、この連続体を適宜切断して個々の熱収縮性筒状ラベル4が得られ、容器1に外装する直前に筒状に開かれる。
なお、現実的な製造工程では、一般に、熱収縮性筒状ラベル4は、その複数が連続的に繋がった連続体であって扁平状に折り畳まれた連続体の形態で提供され、この連続体を適宜切断して個々の熱収縮性筒状ラベル4が得られ、容器1に外装する直前に筒状に開かれる。
前記ラベル基材41は、主として熱収縮性フィルムから構成されている。ラベル基材41は、必要に応じて、前記熱収縮性フィルムに、デザイン印刷層、保護層、滑り層などの任意の公知の印刷層が設けられているものでもよい。前記様々な印刷層は、それぞれ独立して、熱収縮性フィルムの内面側に設けられていてもよく、或いは、熱収縮性フィルムの外面側に設けられていてもよい。これらの印刷層は、図示しない。
前記熱収縮性フィルムは、柔軟性を有するフィルムであって、熱収縮温度に加熱されると、熱収縮方向に収縮するフィルムである。前記熱収縮温度は、例えば、60℃〜120℃が例示される。また、熱収縮性フィルムは、透明(無色透明又は有色透明)又は不透明のいずれでもよいが、無色透明なフィルムであることが好ましい。
前記熱収縮性フィルムの厚みは、特に限定されないが、例えば20μm〜100μm、更に、20μm〜80μm程度のものを用いることができる。
前記熱収縮性フィルムの厚みは、特に限定されないが、例えば20μm〜100μm、更に、20μm〜80μm程度のものを用いることができる。
前記熱収縮性フィルムは、熱的性質の観点では、少なくとも横方向に主として熱収縮するフィルムが用いられ、縦方向に熱変化するフィルムを用いてもよい。ラベル基材41を筒状にした際(つまり、ラベル基材41を用いて熱収縮性筒状ラベル4を形成した際)、前記熱収縮性フィルムの横方向は、熱収縮性筒状ラベル4の周方向となる。かかる熱収縮性フィルムとしては、横方向に主として延伸された1軸延伸又は2軸延伸フィルムを用いることができる。
前記熱収縮性フィルムの横方向(熱収縮方向)における熱収縮率は、特に限定されないが、好ましくは40%以上であり、より好ましくは50%以上であり、さらに好ましくは60%以上である。なお、前記横方向における熱収縮率は、大きいほど好ましいが、それにも自ずと限界があるため、前記横方向における熱収縮率は、理論上、100%未満であるが、通常、85%以下である。前記熱収縮性フィルムが縦方向に熱変化(熱収縮又は熱伸長)するフィルムである場合、熱収縮性フィルムは、縦方向に熱伸長するフィルム(例えば、下記式で求められる縦方向の熱収縮率が−3%以上のフィルム)でもよいが、後述する溝縮径部で挟まれた領域を緊張させる効果が高くなる点で、縦方向にも熱収縮するフィルムが好ましい。かかる熱収縮性フィルムの縦方向の熱収縮率は、例えば、1%以上であり、好ましくは5%以上であり、より好ましくは7%以上であり、さらに好ましくは9%以上である。前記縦方向における熱収縮率は、余りに大きすぎると、装着時に熱収縮性筒状ラベル4が位置ずれを生じやすいので、40%以下であり、好ましくは35%以下であり、より好ましくは30%以下である。
ただし、前記熱収縮率は、加熱前のフィルムの長さ(元の長さ)と、100℃の温水中に10秒間浸漬した後のフィルムの長さ(浸漬後の長さ)を、下記式に代入して求められる。
前記熱収縮率(%)=[{(横方向又は縦方向の元の長さ)−(横方向又は縦方向の浸漬後の長さ)}/(横方向又は縦方向の元の長さ)]×100。
ただし、前記熱収縮率は、加熱前のフィルムの長さ(元の長さ)と、100℃の温水中に10秒間浸漬した後のフィルムの長さ(浸漬後の長さ)を、下記式に代入して求められる。
前記熱収縮率(%)=[{(横方向又は縦方向の元の長さ)−(横方向又は縦方向の浸漬後の長さ)}/(横方向又は縦方向の元の長さ)]×100。
前記熱収縮性フィルムとしては、熱収縮性を有する合成樹脂フィルム、熱収縮性を有する不織布及び熱収縮性を有する発泡樹脂フィルム並びにこれらの積層フィルムなどが挙げられる。なお、前記積層フィルムは、その積層物全体として熱収縮性を有することを条件として、熱収縮性を有さない層と熱収縮性を有する層の積層物であってもよいが、全ての層が熱収縮性を有する積層物が好ましい。
好ましくは、熱収縮性フィルムとして、合成樹脂フィルム又は合成樹脂積層フィルムが用いられる。また、熱収縮性フィルムには、必要に応じて、金属蒸着層などのガス又は/及び光バリア層が積層されていてもよい。
好ましくは、熱収縮性フィルムとして、合成樹脂フィルム又は合成樹脂積層フィルムが用いられる。また、熱収縮性フィルムには、必要に応じて、金属蒸着層などのガス又は/及び光バリア層が積層されていてもよい。
前記合成樹脂フィルム又は合成樹脂積層フィルムの材質は、特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、環状オレフィンなどのオレフィン系樹脂;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などのポリスチレン系樹脂;ポリアミド系樹脂;塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種、又は2種以上の混合物などが挙げられる。レーザーの吸収量が大きく、レーザーによって容易に切断できる点から、前記熱収縮性フィルムは、ポリエステル系樹脂及びポリスチレン系樹脂の少なくとも一方を主成分とする熱収縮性フィルムが好ましい。
熱収縮性フィルムが多層の積層フィルムからなる場合、2層などの偶数層の積層フィルムでもよいが、3層などの奇数層の積層フィルムであることが好ましい。
奇数層の積層フィルムの多層構造は、外面層/奇数の中間層/内面層で表され、例えば、外面層/1つの中間層/内面層、外面層/第1中間層/第2中間層/第3中間層/内面層などが例示される。
熱収縮性フィルムが多層の積層フィルムからなる場合、2層などの偶数層の積層フィルムでもよいが、3層などの奇数層の積層フィルムであることが好ましい。
奇数層の積層フィルムの多層構造は、外面層/奇数の中間層/内面層で表され、例えば、外面層/1つの中間層/内面層、外面層/第1中間層/第2中間層/第3中間層/内面層などが例示される。
熱収縮性フィルムがポリエステル系樹脂及びポリスチレン系樹脂の少なくとも一方を主成分とする多層の積層フィルムからなる場合、それらの層は、それぞれ独立して、ポリエステル系樹脂を主成分とする層(以下、ポリエステル系樹脂層という)、ポリスチレン系樹脂を主成分とする層(以下、ポリスチレン系樹脂層という)、及び、ポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂との混合樹脂を主成分とする層(以下、混合樹脂層という)から選ばれる。
例えば、外面層/1つの中間層/内面層の例としては、(a)ポリエステル系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/ポリエステル系樹脂層、(b)ポリスチレン系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層、(c)ポリスチレン系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層、(d)ポリエステル系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/ポリエステル系樹脂層、(e)ポリエステル系樹脂層/混合樹脂層/ポリエステル系樹脂層、(f)ポリスチレン系樹脂層/混合樹脂層/ポリスチレン系樹脂層などが挙げられる。
外面層/第1中間層/第2中間層/第3中間層/内面層の例としては、(g)ポリエステル系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/ポリエステル系樹脂層、(h)ポリスチレン系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層、(i)ポリスチレン系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層、(j)ポリエステル系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/ポリエステル系樹脂層、(k)ポリエステル系樹脂層/混合樹脂層/混合樹脂層/混合樹脂層/ポリエステル系樹脂層、(l)ポリスチレン系樹脂層/混合樹脂層/混合樹脂層/混合樹脂層/ポリスチレン系樹脂層、(m)ポリエステル系樹脂層/混合樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/混合樹脂層/ポリエステル系樹脂層、(n)ポリスチレン系樹脂層/混合樹脂層/ポリエステル系樹脂層/混合樹脂層/ポリスチレン系樹脂層などが挙げられる。
外面層/第1中間層/第2中間層/第3中間層/内面層の例としては、(g)ポリエステル系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/ポリエステル系樹脂層、(h)ポリスチレン系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層、(i)ポリスチレン系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層、(j)ポリエステル系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/ポリエステル系樹脂層、(k)ポリエステル系樹脂層/混合樹脂層/混合樹脂層/混合樹脂層/ポリエステル系樹脂層、(l)ポリスチレン系樹脂層/混合樹脂層/混合樹脂層/混合樹脂層/ポリスチレン系樹脂層、(m)ポリエステル系樹脂層/混合樹脂層/ポリスチレン系樹脂層/混合樹脂層/ポリエステル系樹脂層、(n)ポリスチレン系樹脂層/混合樹脂層/ポリエステル系樹脂層/混合樹脂層/ポリスチレン系樹脂層などが挙げられる。
熱収縮性筒状ラベル4の周長は、例えば、容器1の被装着部位の最大周長×1倍を超え同×1.5倍以下であり、好ましくは同×1.01倍〜同×1.3倍であり、より好ましくは同×1.02倍〜同×1.15倍である。容器1の被装着部位は、容器1の、熱収縮性筒状ラベル4が熱収縮装着される部位をいう。
なお、熱収縮性筒状ラベル4には、必要に応じて、分断用のミシン目線(図示せず)などの公知の構造が付加されていてもよい。
なお、熱収縮性筒状ラベル4には、必要に応じて、分断用のミシン目線(図示せず)などの公知の構造が付加されていてもよい。
[装着工程]
装着工程は、容器の外側に熱収縮性筒状ラベルを外装し、加熱することによって、熱収縮性筒状ラベルを容器に熱収縮させて装着する工程である。
具体的には、図9に示すように、予め筒状に形成された熱収縮性筒状ラベル4を容器1の凹み部2及び少なくとも2本の長状溝部3を含む外面部に被せる。
外装された熱収縮性筒状ラベル4は、その上端4aが上長状溝部31よりも上方に延出され、且つ、その下端4bが下長状溝部35よりも下方に延出されている。図示例では、熱収縮性筒状ラベル4は、全ての長状溝部3及び凹み部2を覆うように、本体11の外面部に外装されている。好ましくは、熱収縮性筒状ラベル4の上端4aが本体11の上方縮径部111に重なる位置に又は上方縮径部111を越えて蓋部12に重なる位置に且つ下端4bが下方縮径部112に重なる位置に又は下方縮径部112を越えて底部113に重なる位置になるように、熱収縮性筒状ラベル4を容器1に外装する。
装着工程は、容器の外側に熱収縮性筒状ラベルを外装し、加熱することによって、熱収縮性筒状ラベルを容器に熱収縮させて装着する工程である。
具体的には、図9に示すように、予め筒状に形成された熱収縮性筒状ラベル4を容器1の凹み部2及び少なくとも2本の長状溝部3を含む外面部に被せる。
外装された熱収縮性筒状ラベル4は、その上端4aが上長状溝部31よりも上方に延出され、且つ、その下端4bが下長状溝部35よりも下方に延出されている。図示例では、熱収縮性筒状ラベル4は、全ての長状溝部3及び凹み部2を覆うように、本体11の外面部に外装されている。好ましくは、熱収縮性筒状ラベル4の上端4aが本体11の上方縮径部111に重なる位置に又は上方縮径部111を越えて蓋部12に重なる位置に且つ下端4bが下方縮径部112に重なる位置に又は下方縮径部112を越えて底部113に重なる位置になるように、熱収縮性筒状ラベル4を容器1に外装する。
容器1の被装着部位の最大径よりも大きい熱収縮性筒状ラベル4は、容器1に外装した時点では、容器1に装着されていない。つまり、外装した時点では、熱収縮性筒状ラベル4は、容器1に対して位置ずれし得る。
なお、巻付け筒状ラベルを用いる場合には、図10に示すように、取っ手部114の外面などの容器1の一部分の外面に、熱収縮性フィルムを含むラベル基材41の第1側端部41aの内面を接着剤などを用いて接着し、ラベル基材41を容器1の周方向に巻き付け、その第1側端部41aの外面に第2側端部41bの内面を接着剤などを用いて接着することによって、巻付け筒状ラベルを容器1に外装できる。
なお、巻付け筒状ラベルを用いる場合には、図10に示すように、取っ手部114の外面などの容器1の一部分の外面に、熱収縮性フィルムを含むラベル基材41の第1側端部41aの内面を接着剤などを用いて接着し、ラベル基材41を容器1の周方向に巻き付け、その第1側端部41aの外面に第2側端部41bの内面を接着剤などを用いて接着することによって、巻付け筒状ラベルを容器1に外装できる。
次に、熱収縮性筒状ラベル4(又は巻付け筒状ラベル。以下同じ)を加熱し、熱収縮性筒状ラベル4を熱収縮させる。図11乃至図13に示すように、熱収縮によって熱収縮性筒状ラベル5が縮径し、容器1の外面部に略密着する。
前記熱収縮性筒状ラベル4に対する加熱温度は所定の温度で設定でき、熱収縮性筒状ラベル4の外面を基準にして、例えば、60℃〜120℃であり、好ましくは80℃〜110℃である。加熱手段も特に限定されず、例えば、スチーム、100℃〜250℃程度の温風などが挙げられる。その他の加熱手段として、放射線、紫外線、赤外線などの活性エネルギー線照射を用いた加熱でもよい。
前記熱収縮性筒状ラベル4に対する加熱温度は所定の温度で設定でき、熱収縮性筒状ラベル4の外面を基準にして、例えば、60℃〜120℃であり、好ましくは80℃〜110℃である。加熱手段も特に限定されず、例えば、スチーム、100℃〜250℃程度の温風などが挙げられる。その他の加熱手段として、放射線、紫外線、赤外線などの活性エネルギー線照射を用いた加熱でもよい。
熱収縮性筒状ラベル5は、熱収縮によって、長状溝部3の底面及び凹み部2に対応する領域を除き、上方縮径部111及び下方縮径部112を含む本体11の外面部に略密着する。
なお、長状溝部3は周方向に延設されているので、周方向に縮径する熱収縮性筒状ラベル5は、図12に示すように、前記長状溝部3に対応する部分53が長状溝部3へと入り込むようになる。図12では、第1横長状溝部32、第2横長状溝部33、第3横長状溝部34及び下長状溝部35の周辺のみを表しているが、図11に示すように、熱収縮性筒状ラベル5は、上長状溝部31、各横長状溝部3、下長状溝部35及び他長状溝部36,37,38のそれぞれに対応する部分がそれらの溝部の内側に入り込んでいる。熱収縮性筒状ラベル5は、容器1の少なくとも上長状溝部31及び下長状溝部35において大きく収縮してその溝部に入り込んでいるので、熱収縮後の熱収縮性筒状ラベル5のうち、凹み部2に対応する領域及びこの領域に周方向に連続する領域が緊張状態に保持される。
以下、熱収縮後の熱収縮性筒状ラベル5のうち長状溝部3側に入り込んだ部分53を「溝縮径部」という場合がある。
なお、長状溝部3は周方向に延設されているので、周方向に縮径する熱収縮性筒状ラベル5は、図12に示すように、前記長状溝部3に対応する部分53が長状溝部3へと入り込むようになる。図12では、第1横長状溝部32、第2横長状溝部33、第3横長状溝部34及び下長状溝部35の周辺のみを表しているが、図11に示すように、熱収縮性筒状ラベル5は、上長状溝部31、各横長状溝部3、下長状溝部35及び他長状溝部36,37,38のそれぞれに対応する部分がそれらの溝部の内側に入り込んでいる。熱収縮性筒状ラベル5は、容器1の少なくとも上長状溝部31及び下長状溝部35において大きく収縮してその溝部に入り込んでいるので、熱収縮後の熱収縮性筒状ラベル5のうち、凹み部2に対応する領域及びこの領域に周方向に連続する領域が緊張状態に保持される。
以下、熱収縮後の熱収縮性筒状ラベル5のうち長状溝部3側に入り込んだ部分53を「溝縮径部」という場合がある。
熱収縮性筒状ラベル5のうち上下の溝縮径部53で挟まれたラベル領域52は、溝縮径部53に引っ張られて緊張状態が保持されている。
もっとも、熱収縮性筒状ラベル5の内面が長状溝部3の底面に略密着するまで、前記溝縮径部53は長状溝部3へと入り込み難いため、熱収縮後の熱収縮性筒状ラベル5は、長状溝部3の底面及び凹み部2に対応する領域を除いて本体11の外面部に略密着するようになる。もっとも、長状溝部3の深さや幅を適宜設定すると、熱収縮後の熱収縮性筒状ラベル5が、長状溝部3の底面に略密着することもある。
もっとも、熱収縮性筒状ラベル5の内面が長状溝部3の底面に略密着するまで、前記溝縮径部53は長状溝部3へと入り込み難いため、熱収縮後の熱収縮性筒状ラベル5は、長状溝部3の底面及び凹み部2に対応する領域を除いて本体11の外面部に略密着するようになる。もっとも、長状溝部3の深さや幅を適宜設定すると、熱収縮後の熱収縮性筒状ラベル5が、長状溝部3の底面に略密着することもある。
[切断工程]
切断工程は、前記装着工程において容器に装着した後の熱収縮性筒状ラベルのうち、凹み部に対応する領域を切断することによって、前記容器の凹み部に通じる窓部を形成する工程である。
窓部は、装着された熱収縮性筒状ラベル5のうち凹み部2に対応する箇所を切り取ることによって形成できる。
窓部の形成方法は、特に限定されず、レーザーなどの溶融切断手段を用いた切り取り、ダイカット、カッター、水ジェットなどの機械的切断を用いた切り取りなどが挙げられ、所望の位置に所望の形状の窓部を容易に形成できることから、レーザーを用いることが好ましい。
切断工程は、前記装着工程において容器に装着した後の熱収縮性筒状ラベルのうち、凹み部に対応する領域を切断することによって、前記容器の凹み部に通じる窓部を形成する工程である。
窓部は、装着された熱収縮性筒状ラベル5のうち凹み部2に対応する箇所を切り取ることによって形成できる。
窓部の形成方法は、特に限定されず、レーザーなどの溶融切断手段を用いた切り取り、ダイカット、カッター、水ジェットなどの機械的切断を用いた切り取りなどが挙げられ、所望の位置に所望の形状の窓部を容易に形成できることから、レーザーを用いることが好ましい。
レーザーの種類は、熱収縮性筒状ラベル5を切断できるものでれば特に限定されず、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、YVO4レーザーなどが挙げられる。
特に、熱収縮性筒状ラベル5(中でも、ポリエステル系樹脂及びポリスチレン系樹脂の少なくとも一方を主成分とする熱収縮性フィルムを有する熱収縮性筒状ラベル5)は、炭酸ガスレーザーの吸収量が大きいので、レーザーとしては、炭酸ガスレーザーを用いることが好ましい。炭酸ガスレーザーの波長は、特に限定されず、例えば、9.4μm又は10.6μmの波長のものが挙げられるが、前記熱収縮性フィルムの裁断に特に適していることから、波長10.6μmの炭酸ガスレーザーを用いることが好ましい。
特に、熱収縮性筒状ラベル5(中でも、ポリエステル系樹脂及びポリスチレン系樹脂の少なくとも一方を主成分とする熱収縮性フィルムを有する熱収縮性筒状ラベル5)は、炭酸ガスレーザーの吸収量が大きいので、レーザーとしては、炭酸ガスレーザーを用いることが好ましい。炭酸ガスレーザーの波長は、特に限定されず、例えば、9.4μm又は10.6μmの波長のものが挙げられるが、前記熱収縮性フィルムの裁断に特に適していることから、波長10.6μmの炭酸ガスレーザーを用いることが好ましい。
例えば、レーザーなどを切断手段を用いて、熱収縮性筒状ラベル5を切り取る。レーザーを用いた場合には、レーザーの移動軌跡に応じて、熱収縮性筒状ラベル5の面内に切断線が形成されていく。レーザーを無端の環状を描くように移動させて無端の環状の切断線を形成し、その切断線で囲われた領域を除去することにより、窓部を形成できる。窓部は、前記熱収縮性筒状ラベル5の面内の切断によって生じるラベル縁部で囲われた範囲である。
例えば、凹み部2の周縁2aに略沿って熱収縮性筒状ラベル5を切り取ることにより、図14乃至図16に示すように、熱収縮性筒状ラベル5の面内に凹み部2の周縁2aに略沿ったラベル縁部51が形成され、凹み部2に通じる窓部6が形成される。窓部6は、例えば、長軸及び短軸を有する正面視略楕円形状に形成される。その長軸が熱収縮性筒状ラベル5の上下方向に対して傾斜状になるように、窓部6を斜め略楕円形状に形成することが好ましい。窓部6を上下方向に対して斜めに形成することにより、熱収縮性筒状ラベルの周方向の収縮応力成分と、それと直交する方向(上下方向)の収縮応力成分とが協働し、窓部6を構成するラベル縁部51の歪みを効果的に防止できる。切り取り後に生じるラベル縁部51は、容器1の外面部(ただし、長状溝部3の底面を除く)に追従しており、図17に示すように、容器1の外面部に略接している。
このようにして凹み部2を有する容器1と前記容器1に熱収縮装着され且つ前記凹み部2に通じる窓部6が開口されている熱収縮性筒状ラベル5とを有するラベル付き容器10が得られる。
このようにして凹み部2を有する容器1と前記容器1に熱収縮装着され且つ前記凹み部2に通じる窓部6が開口されている熱収縮性筒状ラベル5とを有するラベル付き容器10が得られる。
本発明のラベル付き容器10は、熱収縮性筒状ラベル5が、少なくとも2本の長状溝部3を含む容器1の外面部に装着されており、前記少なくとも2本の長状溝部3に対応する部分53が溝部側へ入り込み、熱収縮性筒状ラベル5に前記凹み部2に通じる窓部6が開口されている。
図示例では、熱収縮性筒状ラベル5は、上長状溝部31、各横長状溝部3、下長状溝部35及び他長状溝部36,37,38のそれぞれに対応する部分53(溝縮径部53)がそれらの溝部の内側に入り込んでいる。
この溝縮径部53は、その上下の領域よりも大きく内側に収縮している。
図示例では、熱収縮性筒状ラベル5は、上長状溝部31、各横長状溝部3、下長状溝部35及び他長状溝部36,37,38のそれぞれに対応する部分53(溝縮径部53)がそれらの溝部の内側に入り込んでいる。
この溝縮径部53は、その上下の領域よりも大きく内側に収縮している。
一般に、熱収縮装着された熱収縮性筒状ラベルの面内を部分的に切り取って窓部を形成すると、主として周方向の収縮応力によって容器の外面部に略密着されていた熱収縮性筒状ラベルのバランスが崩れ、窓部を構成するラベル縁部が外側へ反るなどの歪みを生じる。
この点、本発明のラベル付き容器10は、熱収縮性筒状ラベル5が容器1に形成された少なくとも2本の長状溝部3に部分的に入り込んで容器1の外面部に略密着されている。かかる熱収縮性筒状ラベル5は、大きく収縮した溝縮径部53が熱収縮性筒状ラベル5の歪みを抑制し、また、熱収縮性筒状ラベル5のうち上下の溝縮径部53で挟まれたラベル領域52が、前記大きく収縮した溝縮径部53によって内側に引っ張られ、溝縮径部53で挟まれたラベル領域52の緊張状態が保持される。このため、図17に示すように、窓部6を構成するラベル縁部51が容器1の外面部に沿い、その外面部から離反し難くなる。また、窓部6の形状が歪むことも防止できる。
本発明のラベル付き容器10によれば、窓部6に手を入れて取っ手部114を持つ際にラベル縁部51が邪魔にならず、また、ラベル縁部51が外側に捲れることを長期間抑制できる。
さらに、本発明の製造方法によれば、前記効果を有するラベル付き容器10を容易に製造できる。
この点、本発明のラベル付き容器10は、熱収縮性筒状ラベル5が容器1に形成された少なくとも2本の長状溝部3に部分的に入り込んで容器1の外面部に略密着されている。かかる熱収縮性筒状ラベル5は、大きく収縮した溝縮径部53が熱収縮性筒状ラベル5の歪みを抑制し、また、熱収縮性筒状ラベル5のうち上下の溝縮径部53で挟まれたラベル領域52が、前記大きく収縮した溝縮径部53によって内側に引っ張られ、溝縮径部53で挟まれたラベル領域52の緊張状態が保持される。このため、図17に示すように、窓部6を構成するラベル縁部51が容器1の外面部に沿い、その外面部から離反し難くなる。また、窓部6の形状が歪むことも防止できる。
本発明のラベル付き容器10によれば、窓部6に手を入れて取っ手部114を持つ際にラベル縁部51が邪魔にならず、また、ラベル縁部51が外側に捲れることを長期間抑制できる。
さらに、本発明の製造方法によれば、前記効果を有するラベル付き容器10を容易に製造できる。
上記第1実施形態は、様々に変更することができる。以下、第1実施形態の変形例を説明するが、上記と同様な事項は、(その説明をしたものとして)説明を省略し、用語及び符号をそのまま援用する。
上記では、容器1の本体11が略円柱状且つ直胴状のものを図示したが、例えば、図18乃至図20に示すように、本体11の下方部分が略楕円柱状で、本体11の上方部分(凹み部2が形成された部分)が略錐台状であってもよい。
また、凹み部2の正面視形状が、図18及び図19に示すように、容器1の上下方向に対して傾斜した長軸を有する略楕円形状であってもよい。
さらに、上記では、上方に向かう従って横方向長さが次第に大きくなるように形成されている取っ手部114を図示したが、図19に示すように、取っ手部114が、中央部において最も幅狭で且つ上方及び下方に向かう従って横方向長さが次第に大きくなるように形成されている容器1であってもよい。
また、上記では、正面視で上下方向に延びる直線状に形成された外面を有する取っ手部114を図示したが、図18に示すように、取っ手部114の外面が、正面視で曲線状に形成されていてもよい。特に、図示のように、外側に凸状に膨らんだ正面視曲線状の外面を有する取っ手部114が好ましい。
なお、図示例では、凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部における長状溝部3は、上長状溝部31と下長状溝部35のみが形成されている。つまり、図18乃至図20の容器1は、上記(1)の態様の1つの具体例を図示したものである。
上記では、容器1の本体11が略円柱状且つ直胴状のものを図示したが、例えば、図18乃至図20に示すように、本体11の下方部分が略楕円柱状で、本体11の上方部分(凹み部2が形成された部分)が略錐台状であってもよい。
また、凹み部2の正面視形状が、図18及び図19に示すように、容器1の上下方向に対して傾斜した長軸を有する略楕円形状であってもよい。
さらに、上記では、上方に向かう従って横方向長さが次第に大きくなるように形成されている取っ手部114を図示したが、図19に示すように、取っ手部114が、中央部において最も幅狭で且つ上方及び下方に向かう従って横方向長さが次第に大きくなるように形成されている容器1であってもよい。
また、上記では、正面視で上下方向に延びる直線状に形成された外面を有する取っ手部114を図示したが、図18に示すように、取っ手部114の外面が、正面視で曲線状に形成されていてもよい。特に、図示のように、外側に凸状に膨らんだ正面視曲線状の外面を有する取っ手部114が好ましい。
なお、図示例では、凹み部2の周縁2a又は周縁近傍部における長状溝部3は、上長状溝部31と下長状溝部35のみが形成されている。つまり、図18乃至図20の容器1は、上記(1)の態様の1つの具体例を図示したものである。
図21は、図18乃至図20に示す容器1を用い、上記[ラベル付き容器の製造方法]の欄に従い、熱収縮性筒状ラベル5を熱収縮させた後、窓部6を形成したラベル付き容器10を示している。
このように横長状溝部を有さない容器1を用いた場合には、窓部6を形成する際の切断線を形成し易いだけでなく、窓部6を構成するラベル縁部51も凹み部2の横縁又はその近傍部に略密着し易くなる。
このように横長状溝部を有さない容器1を用いた場合には、窓部6を形成する際の切断線を形成し易いだけでなく、窓部6を構成するラベル縁部51も凹み部2の横縁又はその近傍部に略密着し易くなる。
(b)第2実施形態
[ラベル付き容器の製造方法]
第2実施形態のラベル付き容器の製造方法は、凹み部を有する容器の前記凹み部の上縁近傍部及び下縁近傍部おいて熱収縮性筒状ラベルの内面を接着させると共に、前記容器の凹み部を含む外面部に熱収縮性筒状ラベルを熱収縮させて装着する装着工程と、前記装着後の熱収縮性筒状ラベルの面内のうち、前記凹み部に対応する領域を切断する切断することによって、前記容器の凹み部に通じる窓部を熱収縮性筒状ラベルに形成する切断工程、を有する。
以下、第2実施形態のラベル付き容器の製造方法及びラベル付き容器を説明するにあたって、上記第1実施形態と異なる部分を主として説明し、同様な事項は、(その説明をしたものとして)説明を省略し、用語及び符号をそのまま援用する。
[ラベル付き容器の製造方法]
第2実施形態のラベル付き容器の製造方法は、凹み部を有する容器の前記凹み部の上縁近傍部及び下縁近傍部おいて熱収縮性筒状ラベルの内面を接着させると共に、前記容器の凹み部を含む外面部に熱収縮性筒状ラベルを熱収縮させて装着する装着工程と、前記装着後の熱収縮性筒状ラベルの面内のうち、前記凹み部に対応する領域を切断する切断することによって、前記容器の凹み部に通じる窓部を熱収縮性筒状ラベルに形成する切断工程、を有する。
以下、第2実施形態のラベル付き容器の製造方法及びラベル付き容器を説明するにあたって、上記第1実施形態と異なる部分を主として説明し、同様な事項は、(その説明をしたものとして)説明を省略し、用語及び符号をそのまま援用する。
[準備工程]
<容器>
第2実施形態で使用される容器は、凹み部2を有していることを条件として特に限定されない。例えば、上記第1実施形態で示した凹み部2及び長状溝部3を有する容器1を用いてもよく、凹み部2を有し且つ長状溝部を有さない容器1であってもよい。
例えば、図22に示すように、凹み部2及び取っ手部114を有する容器1が用いられる。なお、容器1の本体11、凹み部2及び取っ手部114の形状は、上記第1実施形態で示した様々な態様を適宜採用できる。
<容器>
第2実施形態で使用される容器は、凹み部2を有していることを条件として特に限定されない。例えば、上記第1実施形態で示した凹み部2及び長状溝部3を有する容器1を用いてもよく、凹み部2を有し且つ長状溝部を有さない容器1であってもよい。
例えば、図22に示すように、凹み部2及び取っ手部114を有する容器1が用いられる。なお、容器1の本体11、凹み部2及び取っ手部114の形状は、上記第1実施形態で示した様々な態様を適宜採用できる。
<熱収縮性筒状ラベル>
第2実施形態で使用される熱収縮性筒状ラベル4は、上記第1実施形態で示した熱収縮性筒状ラベルを用いてもよい。この場合、後述するように、熱収縮性筒状ラベルを容器に装着する前に、容器の凹み部2の上縁近傍部及び下縁近傍部に接着剤を塗布する。
好ましくは、予め内面に接着剤が設けられた熱収縮性筒状ラベルを用いる。なお、本明細書において、接着剤は、粘着剤を含む概念である。
例えば、図23及び図24に示すように、熱収縮性筒状ラベル4の内面の所定部分に接着剤層42を設けておく。接着剤層42は、熱収縮性筒状ラベル4を容器1に外装した際に、容器1の凹み部2の上縁2a’及び上縁近傍部に対応する箇所、及び、凹み部2の下縁2a”及び下縁近傍部に対応する箇所にそれぞれ設けられる。
なお、符号421は、第1凹み部21の上縁2a’及び上縁近傍部に対応する箇所に設けられた接着剤層を、符号422は、第1凹み部21の下縁2a”及び下縁近傍部に対応する箇所に設けられた接着剤層を、符号423は、第2凹み部22の上縁2a’及び上縁近傍部に対応する箇所に設けられた接着剤層を、符号424は、第2凹み部22の下縁2a”及び下縁近傍部に対応する箇所に設けられた接着剤層を示している。
接着剤層42を判り易く図示するため、図23に、接着剤層42が設けられた範囲に無数のドットを付加している。
第2実施形態で使用される熱収縮性筒状ラベル4は、上記第1実施形態で示した熱収縮性筒状ラベルを用いてもよい。この場合、後述するように、熱収縮性筒状ラベルを容器に装着する前に、容器の凹み部2の上縁近傍部及び下縁近傍部に接着剤を塗布する。
好ましくは、予め内面に接着剤が設けられた熱収縮性筒状ラベルを用いる。なお、本明細書において、接着剤は、粘着剤を含む概念である。
例えば、図23及び図24に示すように、熱収縮性筒状ラベル4の内面の所定部分に接着剤層42を設けておく。接着剤層42は、熱収縮性筒状ラベル4を容器1に外装した際に、容器1の凹み部2の上縁2a’及び上縁近傍部に対応する箇所、及び、凹み部2の下縁2a”及び下縁近傍部に対応する箇所にそれぞれ設けられる。
なお、符号421は、第1凹み部21の上縁2a’及び上縁近傍部に対応する箇所に設けられた接着剤層を、符号422は、第1凹み部21の下縁2a”及び下縁近傍部に対応する箇所に設けられた接着剤層を、符号423は、第2凹み部22の上縁2a’及び上縁近傍部に対応する箇所に設けられた接着剤層を、符号424は、第2凹み部22の下縁2a”及び下縁近傍部に対応する箇所に設けられた接着剤層を示している。
接着剤層42を判り易く図示するため、図23に、接着剤層42が設けられた範囲に無数のドットを付加している。
前記接着剤層42を構成する接着剤は、通常、感熱接着剤が用いられる。
感熱接着剤は、常温で接着力を示さず、熱を加えることによって接着力を生じる接着剤である。
前記感熱接着剤としては、例えば、ホットメルト型感熱接着剤、パートコート型感熱接着剤、紫外線硬化型感熱接着剤などを用いることができる。
前記ホットメルト型感熱接着剤は、常温では接着性はないが加熱することによって接着可能となるものであって、加熱溶融によって塗工可能な接着剤である。
前記パートコート型感熱接着剤は、常温では接着性はないが加熱することによって接着可能となるものであって、グラビアコーティングなどの印刷によって塗工可能な接着剤であり、塗工後乾燥して使用するものである。
前記紫外線硬化型感熱接着剤は、常温では接着性はないが加熱することによって接着可能となるものであって、グラビアコーティングなどの印刷によって塗工可能な接着剤であり、塗工後紫外線を照射して使用するものである。
前記接着剤層42の厚みは、特に限定されず、例えば、1μm〜30μmである。
感熱接着剤は、常温で接着力を示さず、熱を加えることによって接着力を生じる接着剤である。
前記感熱接着剤としては、例えば、ホットメルト型感熱接着剤、パートコート型感熱接着剤、紫外線硬化型感熱接着剤などを用いることができる。
前記ホットメルト型感熱接着剤は、常温では接着性はないが加熱することによって接着可能となるものであって、加熱溶融によって塗工可能な接着剤である。
前記パートコート型感熱接着剤は、常温では接着性はないが加熱することによって接着可能となるものであって、グラビアコーティングなどの印刷によって塗工可能な接着剤であり、塗工後乾燥して使用するものである。
前記紫外線硬化型感熱接着剤は、常温では接着性はないが加熱することによって接着可能となるものであって、グラビアコーティングなどの印刷によって塗工可能な接着剤であり、塗工後紫外線を照射して使用するものである。
前記接着剤層42の厚みは、特に限定されず、例えば、1μm〜30μmである。
[装着工程]
接着剤層42が設けられた熱収縮性筒状ラベル4を、図25に示すように、容器1の凹み部2を含む外面部に被せる。
この際、接着剤層421が第1凹み部21の上縁2a’及び上縁近傍部に、接着剤層422が第1凹み部21の下縁2a”及び下縁近傍部に、接着剤層423が第2凹み部22の上縁2a’及び上縁近傍部に、接着剤層424が第2凹み部22の下縁2a”及び下縁近傍部に、それぞれ位置するように熱収縮性筒状ラベル4を容器1の本体11に外装する。
なお、接着剤層が設けられていない熱収縮性筒状ラベルを用いる場合には、第1凹み部21の上縁2a’及び上縁近傍部並びに下縁2a”及び下縁近傍部と、第2凹み部22の上縁2a’及び上縁近傍部並びに下縁2a”及び下縁近傍部と、に接着剤を塗布しておく。この接着剤は、感熱接着剤でもよく、溶剤揮発型接着剤などの非感熱タイプの接着剤でもよい。
接着剤層42を判り易く図示するため、図25に、接着剤層42が設けられた範囲に無数のドットを付加している(図26も同様)。
接着剤層42が設けられた熱収縮性筒状ラベル4を、図25に示すように、容器1の凹み部2を含む外面部に被せる。
この際、接着剤層421が第1凹み部21の上縁2a’及び上縁近傍部に、接着剤層422が第1凹み部21の下縁2a”及び下縁近傍部に、接着剤層423が第2凹み部22の上縁2a’及び上縁近傍部に、接着剤層424が第2凹み部22の下縁2a”及び下縁近傍部に、それぞれ位置するように熱収縮性筒状ラベル4を容器1の本体11に外装する。
なお、接着剤層が設けられていない熱収縮性筒状ラベルを用いる場合には、第1凹み部21の上縁2a’及び上縁近傍部並びに下縁2a”及び下縁近傍部と、第2凹み部22の上縁2a’及び上縁近傍部並びに下縁2a”及び下縁近傍部と、に接着剤を塗布しておく。この接着剤は、感熱接着剤でもよく、溶剤揮発型接着剤などの非感熱タイプの接着剤でもよい。
接着剤層42を判り易く図示するため、図25に、接着剤層42が設けられた範囲に無数のドットを付加している(図26も同様)。
次に、外装された熱収縮性筒状ラベル4を加熱すると、熱収縮性筒状ラベル4が熱収縮すると共に、感熱接着剤からなる接着剤層42が活性化し、熱収縮性筒状ラベル4の内面が、容器1の外面部のうち、第1凹み部21及び第2凹み部22の各上縁2a’及び上縁近傍部、並びに、下縁2a”及び下縁近傍部にそれぞれ部分的に接着する。
このように熱収縮性筒状ラベルが熱収縮すると同時に、凹み部2の各上縁2a’及び上縁近傍部、並びに、下縁2a”及び上縁近傍部に熱収縮性筒状ラベル4が部分的に接着することにより、熱収縮性筒状ラベル5のうち凹み部2に対応する領域が引っ張られ、凹み部2に対応する領域及びこの領域に周方向に連続する領域が緊張状態に保持される。
このように熱収縮性筒状ラベルが熱収縮すると同時に、凹み部2の各上縁2a’及び上縁近傍部、並びに、下縁2a”及び上縁近傍部に熱収縮性筒状ラベル4が部分的に接着することにより、熱収縮性筒状ラベル5のうち凹み部2に対応する領域が引っ張られ、凹み部2に対応する領域及びこの領域に周方向に連続する領域が緊張状態に保持される。
[切断工程]
上記第1実施形態と同様に、容器1に装着した後の熱収縮性筒状ラベル5のうち、凹み部2に対応する領域を切断することによって、前記容器1の凹み部2に通じる窓部6を形成する。
このようにして、図26に示すように、前記凹み部に対応する窓部が形成されていると共に、熱収縮性筒状ラベル5の内面が容器1の凹み部2の上縁2a’及び上縁近傍部並びに下縁2a”及び下縁近傍部において容器1に接着されているラベル付き容器10が得られる。
本実施形態でも、窓部6を構成するラベル縁部51が容器1の外面部に沿い、その外面部から離反し難く、窓部6の形状が歪み難いラベル付き容器10が得られる。
上記第1実施形態と同様に、容器1に装着した後の熱収縮性筒状ラベル5のうち、凹み部2に対応する領域を切断することによって、前記容器1の凹み部2に通じる窓部6を形成する。
このようにして、図26に示すように、前記凹み部に対応する窓部が形成されていると共に、熱収縮性筒状ラベル5の内面が容器1の凹み部2の上縁2a’及び上縁近傍部並びに下縁2a”及び下縁近傍部において容器1に接着されているラベル付き容器10が得られる。
本実施形態でも、窓部6を構成するラベル縁部51が容器1の外面部に沿い、その外面部から離反し難く、窓部6の形状が歪み難いラベル付き容器10が得られる。
1 容器
11 容器本体
114 容器の取っ手部
2,21,22 凹み部
2a 凹み部の周縁
2a’ 凹み部の周縁の上縁
2a” 凹み部の周縁の下縁
3,31,32,33,34,35,36,37,38 長状溝部
4,5 熱収縮性筒状ラベル
51 ラベル縁部
6 窓部
10 ラベル付き容器
11 容器本体
114 容器の取っ手部
2,21,22 凹み部
2a 凹み部の周縁
2a’ 凹み部の周縁の上縁
2a” 凹み部の周縁の下縁
3,31,32,33,34,35,36,37,38 長状溝部
4,5 熱収縮性筒状ラベル
51 ラベル縁部
6 窓部
10 ラベル付き容器
Claims (7)
- 凹み部を有する容器の前記凹み部を含む外面部に、熱収縮性筒状ラベルを熱収縮させて装着する装着工程であって、前記容器の凹み部の周縁又は周縁近傍部に熱収縮性筒状ラベルの一部分を係合させる係合手段により、前記熱収縮後の熱収縮性筒状ラベルのうち、前記凹み部に対応する領域及びこの領域に周方向に連続する領域を緊張状態に保持する装着工程と、
前記装着後の熱収縮性筒状ラベルの面内のうち、前記凹み部に対応する領域を切断することによって、前記容器の凹み部に通じる窓部を熱収縮性筒状ラベルに形成する切断工程と、
を有する、ラベル付き容器の製造方法。 - 前記係合手段が、前記容器の凹み部の周縁又は周縁近傍部において周方向に延び且つ上下方向に間隔を開けて複数形成された長状溝部に、前記熱収縮性筒状ラベルを入り込ませることである、請求項1に記載のラベル付き容器の製造方法。
- 前記容器において、1本の長状溝部が、前記凹み部の周縁又は周縁近傍部のうち上縁又は上縁近傍部において周方向に延びて形成され、もう1本の長状溝部が、前記凹み部の周縁又は周縁近傍部のうち下縁又は下縁近傍部において周方向に延びて形成されている、請求項2に記載のラベル付き容器の製造方法。
- 前記係合手段が、前記容器の凹み部の周縁近傍部のうち上縁近傍部及び下縁近傍部において前記熱収縮性筒状ラベルの内面を接着させることである、請求項1に記載のラベル付き容器の製造方法。
- 前記容器が、少なくとも2つの凹み部と、前記2つの凹み部によって画成された取っ手部と、を有し、
前記装着工程において、前記取っ手部を含む外面部に、熱収縮性筒状ラベルを熱収縮させて装着する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のラベル付き容器の製造方法。 - 凹み部を有する容器と、前記容器に熱収縮装着されている熱収縮性筒状ラベルと、を有し、
前記容器には、前記凹み部の周縁又は周縁近傍部において容器の周方向に延びる長状溝部が上下方向に間隔を開けて複数形成されており、
前記熱収縮性筒状ラベルが、少なくとも2本の長状溝部を含む前記容器の外面部に装着されていると共に、前記少なくとも2本の長状溝部に対応する部分が溝部側へ入り込んでおり、
前記熱収縮性筒状ラベルの面内には、前記凹み部に通じる窓部が開口されている、ラベル付き容器。 - 凹み部を有する容器と、前記容器に熱収縮装着されている熱収縮性筒状ラベルと、を有し、
前記凹み部に対応する窓部が形成されていると共に、熱収縮性筒状ラベルの内面が、前記凹み部の上縁近傍部及び下縁近傍部において容器に接着されている、ラベル付き容器。
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---|---|---|---|
JP2016194560A JP2018052614A (ja) | 2016-09-30 | 2016-09-30 | ラベル付き容器の製造方法、及びラベル付き容器 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021030716A (ja) * | 2019-08-29 | 2021-03-01 | 孝廣 阿部 | 凹凸状の模様を設けた金型と凹凸状の模様を設けた食器・容器。 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008201465A (ja) * | 2007-02-22 | 2008-09-04 | Fuji Seal International Inc | 熱収縮性筒状ラベル、及びラベル付き容器 |
JP2009001295A (ja) * | 2007-06-20 | 2009-01-08 | Coca Cola Co:The | プラスチックボトル |
JP2016060522A (ja) * | 2014-09-18 | 2016-04-25 | 株式会社フジシールインターナショナル | ラベル付き容器 |
-
2016
- 2016-09-30 JP JP2016194560A patent/JP2018052614A/ja active Pending
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