JP2009001295A - プラスチックボトル - Google Patents

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Abstract

【課題】強度及びフィルムの引剥し易さを確保しながら、肩部や底部のデザイン性の向上に寄与できる、プラスチックボトル。
【解決手段】プラスチックボトルは、肩部と、底部と、肩部と底部との間で上下方向に延在する胴部と、胴部を覆う熱収縮性フィルムと、胴部に周方向に亘って形成された補強用の凹リブと、を有する。熱収縮性フィルムの一端が、凹リブ内に位置する。また、凹リブが、上下非対称の縦断面形状を有する。凹リブは、上側面及び下側面を有するとよい。上側面及び下側面の一方は、他方よりもなだらかに延在するとよい。
【選択図】図3

Description

本発明は、清涼飲料や炭酸飲料等の液体を収容するプラスチックボトルに関し、特に、熱収縮性フィルムの剥離が容易なプラスチックボトルに関するものである。
飲料を充填する容器として、PETボトルに代表されるプラスチックボトルが広く知られている。この種のボトルは、上側から順に、口部、肩部、胴部及び底部を備える。そして、ボトルの横方向の強度を保つために、胴部に凹リブが全周に亘って形成される。500ml以下の小型サイズのボトルであれば、胴部の上下に凹リブが形成され、1500ml以上の大型サイズのボトルであれば、さらに中央部に凹リブが形成されることが多い。
ボトルは、商品名等を印刷したフィルム(シュリンクラベルともいう。)により、ボトル外面が覆われた状態で消費者に提供される。このラベルは熱収縮性を有しており、ボトルの製造の最終段階でボトル外面に巻き付けられた後、加熱されることでボトル外面に密着するものである。
ラベルとしては、ボトルの胴部の一部を覆うものもあれば、胴部全体、肩部の一部及び底部の一部を覆うものもある。例えば特許文献1に記載のボトルでは、胴部全体を覆うラベルの上端及び下端が、胴部にある上下の凹リブを越えて肩部及び底部にまで達している。このようにラベル上端を円錐状の肩部に巻くことで、円筒状の胴部の平坦面のみで巻く場合に比べて、ラベルが位置ズレし難い又は落ちにくいというメリットがある。
一方で、近年、ボトルのリサイクルや、ゴミの分別回収が求められている。そのため、消費者が飲用後にラベルをボトル本体から分離し易いように、ラベルにはミシン目が形成されていることが多い。そして、ラベルを引き剥がし易いように工夫したものも知られている(例えば、特許文献2ないし4参照)。また、ラベルに切欠きを形成し、それを起点に消費者がラベルを引き剥がすことができるようにしたボトルも知られている。
特開2003−335343号公報 特開2002−104419号公報 特開2006−347598号公報 実開平5−16634号公報
近年のボトルは、スーパーなどの店頭で消費者の目に留まるように、断面形状を工夫するなど、様々な工夫が施されている。しかし、胴部、肩部又は底部に装飾的模様を施すことは一般には行われていなかった。これは、装飾的模様を施しても、装飾的模様がラベルにより覆われてしまい、せっかくのデザインが活かされないことが理由であると推測される。
もっとも、デザイン性を重視し、ラベルの位置を調整することも考えられる。しかし、ラベル上端を胴部の平坦面に位置させると、ラベルが位置ズレし、落ち易くなるおそれがある。一方で、ラベル上端を凹リブ内に位置させれば、ラベルの落ち易さ等は改善される。しかし今度は、消費者が指の爪を凹リブ内に侵入して、その侵入した爪でラベル上端を引っ掛けることが難しくなる。そのため、ラベルの引剥がし作業を困難にしてしまう。
本発明は、以上のような背景に鑑みてなされたものであり、フィルムの引剥し易さを確保しながら、肩部又は底部のデザイン性の向上に寄与でき、しかもボトル強度として問題のないプラスチックボトルを提供することをその目的としている。
上記目的を達成するべく、本発明のプラスチックボトルは、肩部と、底部と、肩部と底部との間で上下方向に延在する胴部と、胴部を覆う熱収縮性フィルムと、胴部に周方向に亘って形成された補強用の凹リブと、を有する。そして、熱収縮性フィルムの一端が、凹リブ内に位置する。また、凹リブが、上下非対称の縦断面形状を有する。
このような構成によれば、凹リブ内にフィルムの一端があるので、肩部及び底部の少なくとも一方はフィルムで覆われることがない。よって、覆われていない部分に装飾を施せるなど、デザイン性を向上できる。
凹リブの縦断面形状を上下対称にしながら引剥し易さを確保しようとすると、凹リブによる補強効果が低下することが予想される。しかし、本発明では、凹リブが上下非対称の縦断面形状を有するので、凹リブが補強としての形状と消費者の指の爪が侵入できるような形状とを有するように、凹リブを工夫できる。これにより、凹リブ内にある一端からのフィルムの引剥し易さの確保と、ボトルの強度の確保とを両立できる。
本発明の好ましい一態様によれば、凹リブは、凹リブにおいて最もボトル内側に位置する最大深さ部と、上方から最大深さ部に向かって延在する上側面と、下方から最大深さ部に向かって延在する下側面と、を有するとよい。そして、上側面及び下側面の一方は、他方よりも、なだらかに延在するとよい。
このように、相対的になだらかに延在する面を形成することで、消費者は爪を凹リブ内にスムーズに侵入させ易く、また、爪をフィルムの一端に引っ掛けながら移動させ易くなる。これにより、凹リブ内にある一端からのフィルムの引剥し易さを確保できる。また、相対的になだらかに延在しない面によって、凹リブによる補強効果を確保できる。
本発明の好ましい別の一態様によれば、上側面及び下側面の一方は、他方よりも、最大深さ部からボトルの平坦面までの距離が長いとよい。
本発明の好ましい一態様によれば、熱収縮性フィルムの一端は、上側面及び下側面のうちなだらかに延在する方の面、又は最大深さ部に位置するとよい。
この構成によれば、消費者がフィルムの一端に爪を引っ掛けて、それを引剥すことが容易にできるようになる。
本発明の好ましい別の一態様によれば、凹リブは底部よりも肩部の近くに位置するものであり、熱収縮性フィルムの上端が下側面に位置するとよい。
この構成によれば、凹リブで肩部近傍の強度を高めることができると共に、消費者がフィルムの上端に爪を引っ掛け易いにようにできる。
好ましくは、下側面と最大深さ部とは、ボトル外側に曲率中心を有する円弧で連続するとよい。
この構成によれば、下側面と最大深さ部との間の段差が緩やかになる。これにより、熱収縮性フィルムが熱収縮した場合に、熱収縮性フィルムの上端が下側面と最大深さ部との間の円弧の部分に位置したとしても、消費者によるフィルムの引剥し易さを確保できる。
本発明の好ましい別の一態様によれば、凹リブが肩部よりも底部の近くに位置し、かつ、熱収縮性フィルムの下端が上側面に位置してもよい。
この構成によれば、凹リブで底部近傍の強度を高めることができると共に、消費者がフィルムの下端に爪を引っ掛け易いにようにできる。
好ましくは、上側面及び下側面は、湾曲していない平面であるとよい。
この構成によれば、凹部による補強効果を高めることができる。
好ましくは、プラスチックボトルは、胴部に周方向に亘って形成された補強用の第2の凹リブを有するとよい。そして、熱収縮性フィルムの他端は、第2の凹リブ内に位置するとよい。
好ましくは、肩部及び底部の少なくとも一方には、熱収縮性フィルムから離れた位置に装飾的模様が施されているとよい。
これにより、肩部及び底部の少なくとも一方のデザイン性を向上できる。
好ましくは、熱収縮性フィルムは、上下方向に沿って形成されたミシン目を有するとよい。
この構成によれば、消費者は熱収縮性フィルムをミシン目に沿って剥がすことができる。
上記目的を達成するべく、本発明の別のプラスチックボトルは、上記同様に、肩部、底部、胴部、熱収縮性フィルム、及び凹リブを有する。この場合に、熱収縮性フィルムの一端は凹リブ内に位置し、熱収縮性フィルムはその一端から延在するミシン目を有する。凹リブは、人が凹リブ内に指の爪を侵入させることができ、且つその侵入した爪を熱収縮性フィルムの一端に引っ掛けて熱収縮性フィルムをミシン目に沿って剥がせるように構成された形状を有する。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態に係るプラスチックボトルについて説明する。
図1に示すように、プラスチックボトル1(以下、「ボトル1」という。)は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を主材料として、ブロー成形、インジェクションブロー成形、二軸延伸ブロー成形などの各種成形方法により成形される。ここでは、例えば、丸型の断面形状のボトル1に成形され、高さが約207mm、最大直径が約60mm、容量が約450mlとなっている。
成形後のボトル1は、例えば熱水殺菌、塩素系殺菌剤などによる洗浄・殺菌処理された後、内容物たる飲料が充填される。飲料としては、お茶、緑茶、ウーロン茶、紅茶、コーヒー又は果汁等の非炭酸飲料を挙げることができる。非炭酸飲料は、公知の無菌充填装置によって、例えば、ホットパック充填(比較的高温:例えば80℃)又はアセプティック充填(常温:例えば15〜35℃)でボトル1内に充填される。
一般に、非炭酸飲料の場合にはボトル内圧が負圧(つまり、外圧より小さい)となるため、ボトルの強度が弱く、その強度を確保するためにボトルにリブを形成することが必要となる。本実施形態のボトル1は、この補強用のリブ(後述する凹リブ41,42)を有するので、非炭酸飲料を充填するのに好適なものである。ただし、他の実施態様では、ボトル1に充填される液体は、炭酸飲料であってもよいし、また、飲料に限らず、ソースやみりんなどの食品であってもよい。
飲料の充填後、ボトル1の口部2は図示省略したキャップにより封止され、ボトル1内は密封状態となる。その後、ボトル1は、商品名や原材料名等を印刷したフィルム100(図3参照)により覆われて、市場に提供される。フィルム100は、一般に、ラベルと換言されるものである。
図2は、フィルム100を省略して示すボトル1の正面図である。また、図3は、熱収縮性フィルム100で覆われたボトル1の正面図である。なお、図2及び図3では、装飾的模様500、510を省略している。
図2及び図3に示すように、ボトル1は、中心軸Y−Y(鉛直軸)の上方から順に、口部2、肩部3、胴部4及び底部5を有する。これらの部分(2,3,4及び5)は、一体に形成され、全体として内部に飲料を貯留可能なボトル壁を構成する。そして、胴部4には、互いに上下に離間した二つの凹リブ41,42と、複数のパネル部43と、が形成される。
フィルム100は、熱収縮性を有する。フィルム100は、例えば厚さ10〜80μmの矩形状の両端部を接着することにより筒状に形成される。フィルム100は、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、又は、ポリ塩化ビニル系樹脂などからなり、主に一軸方向に延伸して形成される。この主延伸方向を周方向としてフィルム100を筒状に形成することで、フィルム100はその周方向に熱収縮性を有することになる。
フィルム100で胴部4を覆うには、フィルム100を胴部4の外周面に対面するように配置し、この状態でフィルム100に蒸気をあてる。この蒸気によってフィルム100が周方向に収縮して、胴部4の外周面のうち、パネル部43を除く領域に密着する。この密着状態では、フィルム100の上端101が凹リブ41内に位置し、且つフィルム100の下端102が凹リブ42内に位置することになる。
フィルム100には、例えば二本のミシン目103が中心軸Y−Yと平行に形成されている。ミシン目130は、上端101から下端102にかけて、点線状に延在する。したがって、ミシン目130の両端部は、それぞれ凹リブ41,42内に位置する。消費者は、ミシン目103に沿ってフィルム100を切り離す又は剥がすことで、フィルム100をボトル1から容易に分離できるようになっている。
他の実施態様では、ミシン目103は中心軸Y−Yに交差する方向に、つまり上下斜めに延在してもよい。また、ミシン目103の延長上又は近傍に、消費者が掴めるようなつまみをフィルム100に形成してもよい。この場合には、つまみを凹リブ41又は42内に位置させるとよい。
ここで、本明細書で用いる各種の用語について以下のとおり定義する。
中心軸Y−Y方向は、ボトル1の上下方向を意味する。ボトル1の高さは、中心軸Y−Y方向におけるボトル1の長さを意味する。縦断面形状とは、中心軸Y−Yを含む平面(縦断面)におけるボトル1の断面形状を意味する。横断面形状とは、中心軸Y−Yに直交する平面(横断面)におけるボトル1の断面形状を意味する。径方向とは、中心軸Y−Y上の任意の一点を円の中心として考えた場合におけるその円の半径方向を意味し、周方向とは、横断面形状の輪郭に沿って一周する方向を意味する。
続いて、ボトル1の各部の形状について説明する。
口部2は、ボトル1の上端部に位置し、ボトル1の最小径部を構成する。口部2は、上端が開口しており、飲料の充填口、注ぎ口、飲み口又は流出口として機能する。口部2の開口は、口部2に取り付けられたキャップ(図示省略)により開閉される。
肩部3は、ドーム部31及び円筒部32で構成される。ドーム部31は、口部2の下部に連なる部分であり、略円錐台状に形成される。円筒部32は、ドーム部31の下端に連なる部分である。そして、円筒部32の下端に凹リブ41が連続しており、肩部3が、胴部4との間を凹リブ41によって境界付けられている。
底部5は、底壁51及び周壁52で構成される。底壁51は、ボトル1の着地面となるものであり、ボトル1に強度をもたせるために上方に窪んでいる。周壁52は、底壁51の周縁から上方に立ち上がる部分であり、円筒状に形成される。そして、周壁52の上端に凹リブ42が連続しており、底部5が、胴部4との間を凹リブ42によって境界付けられている。
なお、説明の便宜上、凹リブ41及び42を用いて、肩部3、胴部4及び底部5を境界付けたが、胴部4は、上部が凹リブ41の上側に位置し且つ下部が凹リブ42の下側に位置するものであってもよい。つまり、円筒部32及び周壁52の少なくとも一部が、胴部4の一部であってもよい。また、円筒部32及び周壁52は、ボトル1の最大直径を有してもよい。
胴部4は、肩部3と底部5との間で上下方向に延在し、例えば約110mmの高さを有する。胴部4におけるパネル部43は、飲料充填後のボトル内圧の減少を吸収し、それによりボトル1の変形を抑制するものである。パネル部43の正面視形状は任意であるが、ここでは長円形となっている。パネル部43は、凹リブ41と42との間で延在し、上部及び下部が凹リブ41及び42から離れた位置にある。
パネル部43は、胴部4の周方向に均等間隔で例えば8個が形成される。パネル部43は、ボトル1の径方向内側に向けて凹状に湾曲する。各パネル部43の間の面は、パネル部43と凹リブ41、42との間の面と面一になっている。胴部4では、凹リブ41,42及びパネル部43を除く外面が同一の平坦面45にある。平坦面45は、中心軸Y−Yと平行に延在し、且つその輪郭は、中心軸Y−Yに中心を有する一つの円上に位置する。
凹リブ41,42は、胴部4に周方向に亘って形成され、ボトル1の径方向内側に向けて窪むように湾曲する。凹リブ41は、肩部3側のボトル強度を補強し、凹リブ42は底部5側のボトル強度を補強する。ここで、凹リブ41,42による補強とは、主として、ボトル1の横剛性を向上することである。
凹リブ42の縦断面形状は、上下対称の半円形である。そして、凹リブ42の上端が平坦面45に且つ下端が周壁52に滑らかに連なるように、凹リブ42の上端及び下端は丸められている。凹リブ42の高さ(中心軸Y−Y方向の長さ)は、例えば約10mmである。
図4ないし図6を用いて、凹リブ41について詳述する。
凹リブ41の縦断面形状は、凹リブ42と異なり、上下非対称である。凹リブ41の外面は、中央面61、上側面62及び下側面63から構成される。中央面61は、凹リブ41において最もボトル内側に位置する面である。すなわち、中央面61は凹リブ41の最大深さ部に相当する。最大深さの寸法は、例えば0.5mm以上5mm以下の範囲であり、好ましくは2mmである。上側面62は、上方から中央面61に向かって延在する平面であり、円筒部32の外面に連続する。下側面63は、下方から中央面61に向かって延在する平面であり、平坦面45に連続する。
中央面61、上側面62及び下側面63のそれぞれの端は、丸められている。具体的には、図4に示すように、中央面61と上側面62とは曲率半径が2mm(R2)の円弧で、また、中央面61と下側面63とは曲率半径が10mm(R10)の円弧で、滑らかに連続する。これら円弧の曲率中心は、ボトル外側に位置する。一方、上側面62と円筒部32の外面とは曲率半径が2mm(R2)の円弧で、また、下側面63と平坦面45とは曲率半径が10mm(R10)の円弧で、滑らかに連続する。これら円弧の曲率中心は、ボトル内側に位置する。以上4つの曲率半径は任意に(例えば2mm〜20mmの範囲に)設定できるものであるが、下側面63に関連する曲率半径は上側面62に関連する曲率半径よりも大きい値に設定されるとよい。
図5に示すように、中央面61は、中心軸Y−Yに平行な線X−Xに沿って延在する。下側面63は、上側面62よりもなだらかに延在する。詳細には、下側面63の傾斜角度αは、上側面62の傾斜角度βよりも小さい角度となる。ここで、傾斜角度α及びβは、それぞれ、線X−Xに対する下側面63及び上側面62の延在方向との間の角度である。傾斜角度αは、凹リブ41内に消費者の指先の爪がスムーズに挿入できるような角度であればよく、例えば、5度〜45度の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは20度である。
また、図5に示すように、下側面63は、線X−X方向において上側面62よりも長い。詳細には、下側面63の線X−X方向の長さL3は、上側面62の線X−X方向の長さL2よりも大きい。換言すると、下側面63は、上側面62よりも、中央面61からボトル1の平坦な面までの距離が長い。ここでいうボトル1の平坦な面とは、下側面63の場合には平坦面45であり、上側面62の場合には円筒部32の外面である。そして、長さL3は例えば2mm以上14mm以下であり、長さL2は例えば1mm以上5mm以下である。好ましくは、長さL3は5mmであり、長さL2は2.5mmである。そして、長さL2及びL3に中央面61の長さL1を加えた凹リブ41全体の高さは、例えば5mm以上15mm以下であり、好ましくは12mmである。
図6は、凹リブ41とフィルム100の上端101との関係を示す図である。
上述のとおり、上端101は凹リブ41内に位置するが、その位置は最大深さ部である中央面61から胴部4の平坦面45までの領域S1であり、より好ましくは下側面63である斜面上の領域S2である。凹リブ41の領域のうち、領域S1又はS2に上端101の位置を設定することで、消費者による上端101へのアクセスを容易にでき、しかも上端101の位置ズレを抑制できる。
詳述すると、消費者によるフィルム100の引剥し作業は、上端101に爪を引っ掛けて下方に押し下げるようにすることでなされる。そのため、仮に上端101が凹リブ41における上側の凹となった領域(上側面62)にあると、引剥し作業が困難となる。しかし、上端101が領域S1にあれば、引剥し作業が円滑になり、特に引剥しの促進側(ここでは下側)である領域S2にあれば、引剥し作業がより一層円滑になる。上端101のより好ましい位置は、図6に示すように、下側面63における上下中間位置である。ただし、フィルム100が熱収縮により被覆されることに鑑みれば、上端101のターゲット位置は中央面61であってもよい。
図7及び図8を用いて、本実施形態のボトル1の効果について詳述する。
図7は、比較例に係るボトルを示す図である。この比較例では、本実施形態の凹リブ41に相当する位置にある凹リブ410を、本実施形態の凹リブ42と同じ形状で構成している。図7に示すように、消費者が爪200の先端を上端101にひっかけようとすると、指を急角度にたてる必要がある。また、爪200の先端を上端101にひっかけることができたとしても、爪200の表面が凹リブ410における上側部分にあたってしまい、消費者にとっては上端101を下方に押し下げることが難しくなる。
これに対し、図8に示すように、本実施形態に係るボトル1では、消費者は指を急角度にたてなくとも爪200の先端を上端101にひっかけることができる。そして、消費者は、爪200の表面を凹リブ41における上側部分にあてがわなくても又は軽くあてがうことで、爪200の先端で上端101を下方に押し下げ、フィルム100をミシン目103に沿って剥がすことが可能となる。これは、爪200を凹リブ41内にスムーズに侵入しての引剥し作業ができるように、凹リブ41の縦断面形状を工夫しているからである。
本実施形態のボトル1の他の効果について説明する。
単純にフィルムの引剥し易さを追求して凹リブを設計するのであれば、凹リブの上下の壁面の角度は図7に示す角度よりも緩やかにすればよい。しかし、このような態様にすれば、凹リブが本来もつ補強効果を著しく低下させてしまい、ボトルの強度を確保し難くなる。
これに対し、本実施形態のボトル1によれば、凹リブ41の縦断面形状を上記のように上下非対称としている。これにより、下側面63によってフィルム100の一方向(上記の例では下方向)への引剥し易さを確保しつつ、上側面62によって凹リブ41のもつ補強効果を保つことができ、ボトル1の強度を確保できる。
また、仮に、凹リブ41に角張った部分を形成すると、フィルム100が熱収縮した際に、上端101が凹リブ41の角張った部分に密着する場合もある。こうなると、消費者にとっては、上端101を起点にフィルム100を剥がすことが難しくなる。
しかし、本実施形態では、凹リブ41に各円弧(R2,R10)を形成している。これにより、上端101がこの円弧(具体的には、中央面61と下側面63との間の円弧)に密着しても、フィルム100の剥がし易さを確保できる。
さらに、本実施形態によれば、フィルム100が肩部3に達しないので、肩部3のデザイン性を高めることができる。例えば、図1に示すように、ダイヤモンドカットの装飾的模様500を円筒部32に施すことができる。また、本実施形態では、フィルム100の下端101が底部5に達しない。このため、図1に示すように、ダイヤモンドカットの装飾的模様510を周壁52に施すことで、底部5のデザイン性を高めることもできる。
そして、フィルム100を胴部4にだけ被覆できるので、フィルム100を肩部3や底部5に位置させる必要がない。これにより、フィルム100を短くできるので、フィルム100にかかるコストを低減することもできる。一方で、上端101が凹リブ41内に位置するので、フィルム100が下方に抜け落ちることを抑制することもできる。
<変形例>
他の実施態様のボトル1では、凹部41の縦断面形状を変えてもよい。例えば、上側面62が下側面63よりもなだらかに延在してもよいし、上側面62の長さL2が下側面63の長さL3よりも長くてもよい。すなわち、凹部41は、縦断面形状が上記とは上下反転した形状であってもよい。
また、別の実施態様のボトル1では、フィルム100の下端102が凹リブ42内に位置しなくてもよい。さらに、凹リブ42も凹リブ41と同様の形状としてもよく、その場合に、フィルム100の両端を凹リブ41,42の両方の内部に位置させてもよい。
ただし、凹リブ42を凹リブ41と同様の形状とする場合には、例えば図9に示すように、凹リブ42は、凹リブ41の縦断面形状を上下反転させた縦断面形状を有することが好ましい。そして、凹リブ42における上側面620又は中央面610にフィルム100の下端101を位置させることで、フィルム下端101を起点にフィルム100を上方に簡易に剥がすることができるようになる。
実施形態に係るプラスチックボトルの斜視図である。 実施形態に係るプラスチックボトルについて、熱収縮性フィルムを省略して示す正面図である。 実施形態に係るプラスチックボトルについて、熱収縮性フィルムで覆われた状態を示す正面図である。 図2におけるIVで囲む領域の拡大図である。 図2におけるIVで囲む領域の拡大図である。 図3におけるVIで囲む領域の拡大図である。 比較例に係るプラスチックボトルについて、熱収縮性フィルムを剥がす動作を示す拡大図である。 実施形態に係るプラスチックボトルについて、熱収縮性フィルムを剥がす動作を示す拡大図である。 他の実施態様に係るプラスチックボトルについて、熱収縮性フィルムを省略して示す正面図である。
符号の説明
1:ボトル、2:口部、3:肩部、4:胴部、5:底部、41,42:凹リブ、61:中央面(最大深さ部)、62:上側面、63:下側面、100:熱収縮性フィルム、500,510:装飾的模様、Y−Y:中心軸

Claims (10)

  1. 肩部と、
    底部と、
    前記肩部と前記底部との間で上下方向に延在する胴部と、
    前記胴部を覆う熱収縮性フィルムと、
    前記胴部に周方向に亘って形成された補強用の凹リブと、を有するプラスチックボトルにおいて、
    前記熱収縮性フィルムの一端は、前記凹リブ内に位置し、且つ、
    前記凹リブは、上下非対称の縦断面形状を有する、プラスチックボトル。
  2. 前記凹リブは、
    当該凹リブにおいて最もボトル内側に位置する最大深さ部と、
    上方から前記最大深さ部に向かって延在する上側面と、
    下方から前記最大深さ部に向かって延在する下側面と、を有し、
    前記上側面及び下側面の一方は、他方よりも、なだらかに延在する、請求項1に記載のプラスチックボトル。
  3. 前記熱収縮性フィルムの一端は、前記上側面及び下側面のうちなだらかに延在する方の面、又は、前記最大深さ部に位置する、請求項2に記載のプラスチックボトル。
  4. 前記凹リブは、前記底部よりも前記肩部の近くに位置するものであり、
    前記熱収縮性フィルムの上端が、前記下側面に位置する、請求項2又は3に記載のプラスチックボトル。
  5. 前記下側面と前記最大深さ部とは、ボトル外側に曲率中心を有する円弧で連続する、請求項4に記載のプラスチックボトル。
  6. 前記凹リブは、前記肩部よりも前記底部の近くに位置するものであり、
    前記熱収縮性フィルムの下端が、前記上側面に位置する、請求項2又は3に記載のプラスチックボトル。
  7. 前記上側面及び前記下側面は、湾曲していない平面である、請求項2ないし6のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
  8. 前記肩部及び底部の少なくとも一方には、前記熱収縮性フィルムから離れた位置に装飾的模様が施されている、請求項1ないし7のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
  9. 前記熱収縮性フィルムは、上下方向に沿って形成されたミシン目を有する、請求項1ないし8のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
  10. 肩部と、
    底部と、
    前記肩部と前記底部との間で上下方向に延在する胴部と、
    前記胴部を覆う熱収縮性フィルムと、
    前記胴部に周方向に亘って形成された補強用の凹リブと、を有するプラスチックボトルにおいて、
    前記熱収縮性フィルムの一端は、前記凹リブ内に位置し、且つ、
    前記熱収縮性フィルムは、前記一端から延在するミシン目を有し、
    前記凹リブは、人が当該凹リブ内に指の爪を侵入させることができ、且つその侵入した爪を前記熱収縮性フィルムの一端に引っ掛けて当該熱収縮性フィルムを前記ミシン目に沿って剥がせるように構成された形状を有する、プラスチックボトル。
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