JP6634184B1 - フレキシブルプリント配線板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレキシブルプリント配線板の画像を2値化処理した場合に、回路部全体と絶縁基材を明確に区分けすることができるフレキシブルプリント配線板及びその製造方法を提供すること。【手段】絶縁基材と、絶縁基材の回路形成面の一部に設けられる回路部とを備え、回路部が銅層を含み、銅層において、絶縁基材の回路形成面と反対側の第1面が、銅層の(100)面以外の結晶面からなり粗面化された非(100)面領域と、銅層の(100)面からなる(100)面領域とを有し、(100)面領域において、四角形状の開口を有する複数の第1ピットが形成されているフレキシブルプリント配線板。【選択図】図3

Description

本発明は、フレキシブルプリント配線板及びその製造方法に関する。
フレキシブルプリント配線板は一般に、絶縁基材と、絶縁基材の回路形成面の一部に設けられる回路部とを備えている。フレキシブルプリント配線板においては、回路部に銅が用いられており、フレキシブルプリント配線板の製造方法では、過硫酸アンモニウム系のエッチング液を用いて銅箔をソフトエッチングする工程があることが知られている(例えば下記特許文献1及び2参照)。
特開昭62−263689号公報 特開2008−235801号公報
ところで、フレキシブルプリント配線板について、回路部の認識用マークを用いて位置合わせが行われる場合、絶縁基材の回路形成面に対して斜めに光を入射し、回路部に対向する位置に撮像装置を配置してフレキシブルプリント配線板の撮像を行い、得られた画像を2値化処理する。このとき、回路部が白くなり、絶縁基材が黒くなることで、回路部と絶縁基材の区別を行うことができる。
しかし、従来のフレキシブルプリント配線板は以下に示す課題を有していた。
すなわち、フレキシブルプリント配線板に対して認識用マークを用いて位置合わせを行う際に、絶縁基材の回路形成面に対して斜めに光を入射し、回路部に対向する位置に撮像装置を配置してフレキシブルプリント配線板の撮像を行い、得られた画像を2値化処理すると、得られる画像の回路部において白い部分の中に黒い部分がまだらに混在する場合があった。このため、回路部と絶縁基材を明確に区分けすることができない場合があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、フレキシブルプリント配線板の画像を2値化処理した場合に、回路部全体と絶縁基材を明確に区分けすることができるフレキシブルプリント配線板及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った。その結果、回路部の銅層のうち絶縁基材の回路形成面と反対側の面が、銅層の(100)面以外の結晶面からなり粗面化された非(100)面領域と、銅層の(100)面からなる(100)面領域とを有し、(100)面領域が、得られた画像を2値化処理した場合に黒く見える原因となっていることを突き止めた。そこで、本発明者らは、さらに鋭意研究を重ねた結果、以下の発明により上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、絶縁基材と、前記絶縁基材の回路形成面の一部に設けられる回路部とを備え、前記回路部が銅層を含み、前記銅層において、前記絶縁基材の前記回路形成面と反対側の第1面が、前記銅層の(100)面以外の結晶面からなり粗面化された非(100)面領域と、前記銅層の(100)面からなる(100)面領域とを有し、前記(100)面領域において、四角形状の開口を有する複数の第1ピットが形成されている、フレキシブルプリント配線板である。
本発明のフレキシブルプリント配線板によれば、例えばフレキシブルプリント配線板の認識マークを用いた位置合わせに際して、例えば絶縁基材の回路形成面に対して斜めに光を入射し、回路部からの光を、回路形成面に直交する方向に光軸が配置された撮像装置で受光してフレキシブルプリント配線板の撮像を行うと、回路部の第1面のうち非(100)面領域は粗面化されているため、回路部の銅層の第1面のうち非(100)面領域では光が散乱され、撮像装置で受光される光の光量が多くなる。このため、フレキシブルプリント配線板の画像を2値化処理した場合、非(100)面領域は白くなる。一方、回路部の第1面のうち(100)面領域では、四角形状の開口を有する複数の第1ピットが形成されているため、(100)面領域において複数の第1ピットが形成されていない場合に比べて、光が散乱されやすくなり、撮像装置で受光される光の光量が多くなり、フレキシブルプリント配線板の画像を2値化処理した場合、(100)面領域は白くなりやすくなる。このように、得られた画像を2値化処理した場合、回路部の銅層の第1面における非(100)面領域は白くなり、(100)面領域も白くなり、その結果、回路部全体が白くなりやすくなる。他方、絶縁基材の回路形成面は平滑であるため、絶縁基材の回路形成面に対して斜めに光を入射し、回路部からの光を、回路形成面に直交する方向に光軸が配置された撮像装置で受光してフレキシブルプリント配線板の撮像を行うと、絶縁基材の回路形成面では光が散乱されにくくなり、撮像装置で受光される光の光量が少なくなり、フレキシブルプリント配線板の画像を2値化処理した場合、絶縁基材は黒くなりやすくなる。なお、撮像装置の位置を、光軸が回路形成面への入射光に対して反射角の方向に配置された位置に変更すると、フレキシブルプリント配線板の画像を2値化処理した場合、回路部の銅層の第1面における非(100)面領域は黒くなり、(100)面領域は黒くなり、絶縁基材は白くなりやすくなる。このため、本発明のフレキシブルプリント配線板によれば、フレキシブルプリント配線板の画像を2値化処理した場合に、回路部全体の色の均一性を向上させることができ、その結果、回路部全体と絶縁基材を明確に区分けすることができる。
上記フレキシブルプリント配線板において、前記回路部が、前記銅層の上に前記銅層の前記第1面の形状に追従して設けられ、前記銅層を保護する保護層をさらに有し、前記保護層において、前記銅層と反対側の第2面が、前記保護層の厚さ方向に見た時に、前記非(100)面領域と一致し粗面化された非(100)面領域対応部と、前記(100)面領域と一致する(100)面領域対応部とを有し、前記(100)面領域対応部において、四角形状の開口を有する複数の第2ピットが形成されていてもよい。
この場合、保護層が、銅層の第1面の形状に追従して銅層の上に設けられており、保護層において、銅層と反対側の第2面が、回路部を絶縁基材の回路形成面に直交する方向に見た時に、非(100)面領域と一致する非(100)面領域対応部と、(100)面領域と一致する(100)面領域対応部とを有し、(100)面領域対応部において、四角形状の開口を有する複数の第2ピットが形成されている。このため、フレキシブルプリント配線板の画像を2値化処理した場合、回路部の第2面における非(100)面領域対応部は白く又は黒くなり、(100)面領域対応部は白く又は黒くなりやすくなる。従って、フレキシブルプリント配線板の画像を2値化処理した場合に、回路部全体の色の均一性を向上させることができる。
また、本発明は、絶縁基材の回路形成面の一部に、銅層を含む回路部を形成する回路部形成工程を含み、前記回路部形成工程が、前記絶縁基材の前記回路形成面の一部に前記銅層を形成する銅層形成工程を含み、前記銅層形成工程において、前記銅層のうち前記絶縁基材の前記回路形成面と反対側の第1面が、前記銅層の(100)面以外の結晶面からなり粗面化された非(100)面領域と、前記銅層の(100)面からなる(100)面領域とを有し、前記(100)面領域において、四角形状の開口を有する複数の第1ピットが形成されるように前記銅層を形成する、フレキシブルプリント配線板の製造方法である。
この製造方法によれば、フレキシブルプリント配線板の画像を2値化処理した場合に、回路部全体の色の均一性を向上させることができ、その結果、回路部全体と絶縁基材を明確に区分けすることができるフレキシブルプリント配線板を製造できる。
上記フレキシブルプリント配線板の製造方法においては、前記銅層形成工程が、前記絶縁基材の前記回路形成面の一部に銅層前駆体を形成する銅層前駆体形成工程と、前記銅層前駆体のうち前記絶縁基材の前記回路形成面と反対側の部分に対してエッチング液を用いてエッチングを行い、前記前記銅層を形成するエッチング工程とを含み、前記エッチング工程において、前記エッチング液がハロゲン化物イオンを含むことが好ましい。
この場合、銅層前駆体のうち絶縁基材の回路形成面と反対側の部分に対してエッチング液を用いてエッチングを行うと、銅層の(100)面領域において、四角形状の開口を有する複数の第1ピットが効果的に形成される。
上記フレキシブルプリント配線板の製造方法においては、前記エッチング液中の前記ハロゲン化物イオンの含有率が1質量ppm以上であることが好ましい。
この場合、銅層前駆体のうち絶縁基材の回路形成面と反対側の部分に対してエッチング液を用いてエッチングを行うと、銅層の(100)面領域において、四角形状の開口を有する第1ピットをより多く形成することができる。
本発明によれば、フレキシブルプリント配線板の画像を2値化処理した場合に、回路部全体と絶縁基材を明確に区分けすることができるフレキシブルプリント配線板及びその製造方法が提供される。
本発明のフレキシブルプリント配線板の一実施形態を示す平面図である。 図1のII−II線に沿った断面図である。 図2の銅層の第1面の一部の領域Bを示す拡大図である。 図1の二点鎖線で包囲される領域Aを示す拡大図である。 図2のフレキシブルプリント配線板に対して認識マークを用いた位置合わせを行っている状態を示す図である。 本発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法で用いる銅箔付き絶縁基材を準備する準備工程を示す断面図である。 本発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法の銅層前駆体形成工程を示す断面図である。 図7の銅層前駆体の表面における図3の領域Bに対応する領域Cを示す拡大図である。 本発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法のエッチング工程を示す断面図である。 実施例1において銅層前駆体の表面を示すデジタルマイクロスコープ画像である。 実施例1で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部を示すデジタルマイクロスコープ画像である。 実施例1で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部を示すSEM画像(倍率:3000倍)である。 実施例1で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部を示すSEM画像(倍率:1万倍)である。 実施例1で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部を示すSEM画像(倍率:3万倍)である。 実施例1で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の非(100)面領域対応部を示すSEM画像(倍率:3000倍)である。 実施例2で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部を示すデジタルマイクロスコープ画像である。 実施例3で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部を示すデジタルマイクロスコープ画像である。 比較例1で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部を示すデジタルマイクロスコープ画像である。 比較例1で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部を示すSEM画像(倍率:3000倍)である。 (a)は実施例1で得られたフレキシブルプリント配線板の表面の2値化像、(b)は実施例1で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部のデジタルマイクロスコープ画像である。 (a)は実施例2で得られたフレキシブルプリント配線板の表面の2値化像、(b)は実施例2で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部のデジタルマイクロスコープ画像である。 (a)は実施例3で得られたフレキシブルプリント配線板の表面の2値化像、(b)は実施例3で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部のデジタルマイクロスコープ画像である。 (a)は実施例4で得られたフレキシブルプリント配線板の表面の2値化像、(b)は実施例4で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部のデジタルマイクロスコープ画像である。 (a)は実施例5で得られたフレキシブルプリント配線板の表面の2値化像、(b)は実施例5で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部のデジタルマイクロスコープ画像である。 (a)は実施例6で得られたフレキシブルプリント配線板の表面の2値化像、(b)は実施例6で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部のデジタルマイクロスコープ画像である。 (a)は比較例1で得られたフレキシブルプリント配線板の表面の2値化像、(b)は比較例1で得られたフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部のデジタルマイクロスコープ画像である。 (a)は、実施例1のフレキシブルプリント配線板の製造過程におけるエッチング工程直前の構造体の表面の2値化像、(b)は実施例1のフレキシブルプリント配線板の製造過程におけるエッチング工程直前の構造体の銅層前駆体の表面のデジタルマイクロスコープ画像である。
[フレキシブルプリント配線板]
以下、本発明のフレキシブルプリント配線板の実施形態について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明のフレキシブルプリント配線板の一実施形態を示す平面図、図2は、図1のII−II線に沿った断面図、図3は、図2の銅層の表面の一部の領域Bを示す拡大図、図4は、図1の二点鎖線で包囲される領域Aを示す拡大図、図5は、図2のフレキシブルプリント配線板に対して認識マークを用いた位置合わせを行っている状態を示す図である。
図1及び図2に示すように、フレキシブルプリント配線板100は、絶縁基材10と、絶縁基材10の回路形成面10aの一部に設けられる回路部20とを備えている。
回路部20は、絶縁基材10の回路形成面10aの一部に設けられる銅層21と、銅層21のうち回路形成面10aと反対側の第1面21a及び側面21bを保護する保護層22とを有する(図2参照)。
また、図3の二点鎖線で包囲される領域Bに示すように、銅層21の第1面21aが、銅層21の(100)面以外の結晶面からなり粗面化された非(100)面領域R2と、銅層21の(100)面からなる(100)面領域S2とを有する。そして、(100)面領域S2においては、四角形状の開口を有する複数の第1ピット40が形成されている。なお、銅層21の側面21bも銅層21の(100)面以外の結晶面からなり粗面化された非(100)面領域R2と、銅層21の(100)面からなる(100)面領域S2とを有し、(100)面領域S2においては、四角形状の開口を有する複数の第1ピット40が形成されている。
一方、図4に示すように、図1の二点鎖線で包囲される領域Aにおいては、回路部20の保護層22において、絶縁基材10の回路形成面10aと反対側の第2面20aが、保護層22をその厚さ方向に見た時に、粗面化された非(100)面領域対応部R1と、(100)面領域対応部S1とを有する。ここで、(100)面領域対応部S1においては、四角形状の開口を有する複数の第2ピット30が形成されている。
そして、保護層22は、銅層21の第1面21aの形状に追従している。つまり、保護層22をその厚さ方向に見た時に、図4の非(100)面領域対応部R1は、図3の非(100)面領域R2と一致し、図4の(100)面領域対応部S1は、図3の(100)面領域S2と一致している。
上述したフレキシブルプリント配線板100によれば、図5に示すように、例えばフレキシブルプリント配線板100の認識マークを用いた位置合わせに際して、例えば絶縁基材10の回路形成面10aに対してリング状の光源Lから斜めに光を入射し、回路部20からの光を、回路形成面10aに直交する方向に光軸が配置された撮像装置110で受光してフレキシブルプリント配線板100の撮像を行うと、回路部20の第2面20aのうち非(100)面領域対応部R1は粗面化されているため、非(100)面領域対応部R1では光が散乱され、撮像装置110で受光される光の光量が多くなる。このため、フレキシブルプリント配線板100の画像を2値化処理した場合、非(100)面領域対応部R1は白くなる。
一方、回路部20の第2面20aのうち(100)面領域対応部S1では、四角形状の開口を有する複数の第2ピット30が形成されているため、(100)面領域対応部S1において複数の第2ピット30が形成されていない場合に比べて、光が散乱されやすくなり、撮像装置110で受光される光の光量が多くなり、フレキシブルプリント配線板100の画像を2値化処理した場合、(100)面領域対応部S1は白くなりやすくなる。このように、フレキシブルプリント配線板100の画像を2値化処理した場合、回路部20の非(100)面領域対応部R1は白くなり、(100)面領域対応部S1は白くなりやすくなる。
他方、絶縁基材10の回路形成面10aは平滑であるため、絶縁基材10の回路形成面10aに対して斜めに光を入射し、回路部20からの光を、回路形成面10aに直交する方向に光軸が配置された撮像装置110で受光してフレキシブルプリント配線板100の撮像を行うと、絶縁基材10の回路形成面10aでは光が散乱されにくくなり、撮像装置110で受光される光の光量が少なくなり、フレキシブルプリント配線板100の画像を2値化処理した場合、絶縁基材10は黒くなりやすくなる。
なお、撮像装置110を、光軸が回路形成面20aへの入射光に対して反射角の方向に配置された位置に変更すると、フレキシブルプリント配線板100の画像を2値化処理した場合、回路部20の非(100)面領域対応部R1は黒くなり、(100)面領域対応部S1は黒くなり、絶縁基材10は白くなりやすくなる。
このため、フレキシブルプリント配線板100によれば、フレキシブルプリント配線板100の画像を2値化処理した場合、回路部20全体の色の均一性を向上させることができる。その結果、回路部20全体と絶縁基材10を明確に区分けすることができる。
次に、絶縁基材10及び回路部20について詳細に説明する。
<絶縁基材>
絶縁基材10を構成する材料は、特に制限されるものではなく、絶縁基材10を構成する材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)及び液晶ポリマー(LCP)が挙げられる。
絶縁基材10の回路形成面10aは平滑であればよい。回路形成面10aの表面粗さは、回路部20の保護層22の(100)面領域対応部S1の表面粗さよりも小さければよいが、好ましくは0.5μm以下である。この場合、フレキシブルプリント配線板100の画像を2値化処理した場合に、例えば(100)面領域対応部S1を白色にして絶縁基材10の回路形成面10aの色を黒色にしやすくなる。なお、表面粗さは、光学式表面粗さ計により測定される平均表面粗さをいう。以下に述べる表面粗さもすべて上記のようにして測定される平均表面粗さをいう。
<回路部>
回路部20は、銅層21と保護層22とを有する。
(銅層)
銅層21は、銅を含む層であればよく、銅又は銅合金で構成される。銅層21としては、電解銅箔及び圧延銅箔が挙げられるが、銅層21としては、耐屈曲性に優れることから、圧延銅箔が好ましい。なお、圧延銅箔においては、電解銅箔に比べて、(100)面がより多く存在し、(100)面以外の面がまだらに存在している。
銅層21の(100)面領域S2の表面粗さは、特に制限されるものではないが、非(100)面領域R2の表面粗さの0.6倍以下であることが好ましい。(100)面領域S2の表面粗さは、具体的には、0.1μm以下であることが好ましい。但し、(100)面領域S2の表面粗さは、絶縁基材10の回路形成面10aの表面粗さより大きいことが好ましい。この場合、回路部20及び絶縁基材10の画像を2値化処理した場合に、例えば(100)面領域対応部S1を白色にして絶縁基材10の色を黒色にしやすくすることができる。
非(100)面領域R2の表面粗さは、具体的には、0.1μm以上であることが好ましい。この場合、非(100)面領域R2の表面粗さが0.1μm未満である場合に比べて、回路部20の画像を2値化処理した場合に、例えば非(100)面領域対応部R1を白色にして絶縁基材10の色をより黒色にしやすくすることができる。
銅層21の第1ピット40は、四角形状の開口を有する。ここで、第1ピット40は、底面と、開口及び底面を結ぶ内周面とを有しており、内周面が銅層21の第1面21aから深くなる方向に向かって先細りするテーパ形状を有していることが好ましい。この場合、保護層22が銅層21に追従した形状を有するため、第2ピット30が、底面と、開口及び底面を結ぶ内周面とを有しており、内周面が、保護層22の第2面20aから深くなる方向に向かって先細りするテーパ形状を有することとなる。このため、回路形成面10aに対して斜めに光が入射される場合、第2ピット30内に入射した光が、第2ピット30の内周面で散乱されやすくなり、撮像装置110で受光される光の光量を増加させることができ、回路部20の画像に対して2値化処理を行う場合に、回路部20全体の色の均一性をより向上させることができ、その結果、回路部20全体と絶縁基材10をより明確に区分けできる。
第1ピット40の底面には、さらに四角形状の開口を有する複数のピットが形成されていることが好ましい。この場合、保護層22が銅層21に追従した形状を有するため、第2ピット30の底面に、四角形状の開口を有する複数のピットが形成されることとなる。このため、回路形成面10aに対して斜めに光が入射される場合、第2ピット30内に入射した光が底面で散乱されやすくなり、撮像装置110で受光される光の光量を増加させることができ、フレキシブルプリント配線板100の画像を2値化処理した場合に、回路部20全体の色の均一性をより向上させることができ、その結果、回路部20全体と絶縁基材10をより明確に区分けできる。
(保護層)
保護層22は、銅層21を錆などから保護するものであり、保護層22を構成する導体は、銅層21を錆などから保護するものであれば特に制限されない。例えば保護層22を構成する導体としては、金、ニッケル、スズ、半田などが挙げられる。
なお、保護層22が銅層21に追従した形状を有するため、保護層22の(100)面領域対応部S1の表面粗さ、非(100)面領域対応部R1の表面粗さ、及びこれらの大小関係については、銅層21の(100)面領域S2の表面粗さ、非(100)面領域R2の表面粗さ、及びこれらの大小関係と同じである。
また、保護層22の第2ピット30は、銅層21の第1ピット40の構成と同一である。
[フレキシブルプリント配線板の製造方法]
次に、上述したフレキシブルプリント配線板100の製造方法について図6〜図9を参照しながら説明する。図6は、本発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法で用いる銅箔付き絶縁基材を準備する準備工程を示す断面図であり、図7は、本発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法の銅層前駆体形成工程を示す断面図であり、図8は、図7の銅層前駆体の表面における図3の領域Bに対応する領域Cを示す拡大図であり、図9は、本発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法のエッチング工程を示す断面図である。
まず、図6に示すように、絶縁基材10の回路形成面10aの全面に銅箔221が形成された銅張積層板を準備する。
次に、銅箔221の表面が防錆膜で覆われている場合には、硫酸/過酸化水素系ソフトエッチング液にて防錆膜を除去する。
次に、図7に示すように、フォトリソグラフィーにて銅層前駆体121を形成する(銅層前駆体形成工程)。
このとき、フォトリソグラフィーは、具体的には以下のようにして行う。すなわち、まず銅箔221をレジストで覆ってレジストを露光した後、現像を行い、銅箔221の一部を露出させる。次に、露出された銅箔221に対して、例えば塩化銅/塩化鉄エッチング液を用いてエッチングを行う。最後に、レジストを剥離させる。
なお、銅層前駆体121は、エッチング工程を行う前の状態であり、図3の領域Bに対応する領域Cでは、(100)面領域S1には第1ピット40は形成されていない(図8参照)。
次に、銅層前駆体121を露出させるようにカバーレイ及びソルダーレジストを形成した後、露出した銅層前駆体121に対して、後述するエッチング液を用いてエッチングを行い(エッチング工程)、図9に示すように、銅層21を形成する(銅層形成工程)。
このとき、銅層21は、銅層21の第1面21a及び側面21bが、銅層21の(100)面以外の結晶面からなる非(100)面領域R2と、銅層21の(100)面からなる(100)面領域S2とを有するように形成される。また、このとき、銅層21は、(100)面領域S2において、四角形状の開口を有する複数の第1ピット40が形成されるように形成する。また、エッチング工程において行うエッチングはいわゆるソフトエッチングであり、エッチング量が例えば0.2〜2μmとなるように行う。
次に、銅層21の第1面21aに対して電解又は無電解めっきを行い、保護層22を形成する。
このとき、保護層22は、銅層21の表面形状に追従するように且つ第2面20aの表面形状が第1面21aの表面形状と同一となるように形成される。また、保護層22は、第2面20aが、粗面化された非(100)面領域対応部R1と、(100)面領域対応部S1とを有するように形成される。さらに、保護層22は、(100)面領域対応部S1において、四角形状の開口を有する複数の第2ピット30が形成されるように形成する。
こうして、フレキシブルプリント配線板100の製造が完了する。
上記のようにしてフレキシブルプリント配線板100を製造すると、フレキシブルプリント配線板100の画像を2値化処理した場合に、回路部20全体の色の均一性を向上させることができ、その結果、回路部20全体と絶縁基材10を明確に区分けすることができるフレキシブルプリント配線板100を製造することができる。
次に、上述した銅層前駆体121のソフトエッチングに使用されるエッチング液について詳細に説明する。
エッチング液は、銅層前駆体121に対してソフトエッチングを行い、銅層21の第1面21aのうち(100)面領域S2に第1ピット40を形成することが可能であればよく、そのために、エッチング液は、過硫酸塩とハロゲン化物イオンとを含む。
過硫酸塩としては、例えば過硫酸アンモニウム及び過硫酸ナトリウムなどが挙げられる。これらは単独で又は混合して用いることができる。
ハロゲン化物イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン及びフッ化物イオンなどが挙げられる。中でも、塩化物イオンが好ましい。この場合、第1面21aの(100)面領域S2に第1ピット40をより効果的に形成することができる。
過硫酸塩の濃度は、特に制限されないが、例えば2〜200g/Lとすればよい。
ハロゲン化物イオンの濃度は特に制限されないが、1質量ppm以上であることが好ましい。この場合、銅層前駆体121に対してエッチング液を用いてエッチングを行うと、銅層21の(100)面領域S2において、四角形状の開口を有する第1ピット40をより多く形成することができる。但し、ハロゲン化物イオンの濃度は、100質量ppm以下であることが好ましい。この場合、ハロゲン化物イオンの濃度が100質量ppmを超える場合に比べて、回路部20の形状をより良好なものとすることができる。
なお、ハロゲン化物イオンの供給物質は、特に制限されず、このような供給物質としては、例えばハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化水素及びハロゲン化カルシウムなどが挙げられる。
エッチング液は、必要に応じて、硫酸などをさらに含んでいてもよい。
本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、回路部20が銅層21と保護層22とを有しているが、回路部20は保護層22を有していなくてもよい。この場合でも、銅層21の第1面21aの表面形状が第2面20aの表面形状と同一であるため、フレキシブルプリント配線板100の画像を2値化処理した場合に、回路部20全体の色の均一性を向上させることができ、回路部20全体と絶縁基材10の区分けを明確に行うことができる。
また、上記実施形態では、絶縁基材10の回路形成面10aにのみ回路部20が設けられているが、絶縁基材10のうち回路形成面10aと反対側の面に回路部20が設けられてもよい。
以下、本発明の内容を、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず絶縁基材の回路形成面の全面に銅箔を形成した銅張積層板であって銅箔としてHA−V2箔(JX金属社製)を用いた銅張積層板を準備した。このとき、回路形成面の表面粗さは0.05μmであった。次に、硫酸/過酸化水素系ソフトエッチング液にて銅箔を覆っている防錆膜を除去した。次に、フォトリソグラフィーにて銅層前駆体を形成した。具体的には、銅箔をレジストで覆ってレジストを露光した後、現像を行い、銅箔の一部を露出させた。次に、露出された銅箔に対して、塩化銅/塩化鉄エッチング液を用いてエッチングを行った。最後に、レジストを剥離させた。こうして銅層前駆体を形成した。銅層前駆体の表面のデジタルマイクロスコープ画像を図10に示す。
次に、銅層前駆体を露出させるようにカバーレイ及びソルダーレジストを形成した。
次に、過硫酸アンモニウム100g/L、89%硫酸15mL/Lの水溶液に対し、塩化物イオンの濃度が10ppmとなるようにハロゲン化物イオン供給物質として塩酸を添加してエッチング液を調製した。
次に、このエッチング液を用いて、銅層前駆体のうち1.00ミクロンの厚さの部分だけエッチングを行い、銅層を形成した。
最後に、防錆のために銅層に対して金めっきを行い、銅層を覆うように保護層を形成した。こうして絶縁基材上に回路部を形成し、フレキシブルプリント配線板を作製した。
部品実装機としてのマウンター(製品名「i−cubeII、YAMAHA社製)にて、得られたフレキシブルプリント配線板に対し、回路形成面に直交する方向に光軸が配置されるようにCCDカメラを配置し、リング状の光源を用いて、絶縁基材の回路形成面に対して斜めに光を入射し、回路部及び回路形成面からの光をCCDカメラで受光してフレキシブルプリント配線板の撮像を行った。結果を図11に示す。なお、図11は、実施例1のフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部のデジタルマイクロスコープ画像を示す。また、実施例1のフレキシブルプリント配線板については、回路部の(100)面領域対応部及び非(100)面領域対応部のSEM観察も行った。結果を図12〜14に示す。図12〜図14は、倍率を3000倍、1万倍、3万倍にしたときの(100)面領域対応部のSEM画像であり、図15は、倍率を3000倍にしたときの非(100)面領域対応部のSEM画像である。図11〜図14に示すように、(100)面領域対応部には複数の第1ピットが形成されていた。さらに、回路部の(100)面領域対応部及び非(100)面領域対応部における表面粗さをデジタルマイクロスコープ VHX−7000(KEYENCE社製)にて測定した。結果を表1に示す。
(実施例2)
エッチング液を調製する際に、ハロゲン化物イオン供給物質として塩酸の代わりに塩化ナトリウムを用い、回路部の(100)面領域対応部及び非(100)面領域対応部における表面粗さを表1に示す通りとしたこと以外は実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板を作製した。得られたフレキシブルプリント配線板に対し、実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板の回路部の撮像を行った。結果を図16に示す。なお、図16は、実施例2のフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部のデジタルマイクロスコープ画像を示す。図16に示すように、(100)面領域対応部には複数の第1ピットが形成されていた。
(実施例3)
エッチング液を調製する際に、ハロゲン化物イオン供給物質として塩酸の代わりに塩化カルシウムを用い、回路部の(100)面領域対応部及び非(100)面領域対応部における表面粗さを表1に示す通りとしたこと以外は実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板を作製した。得られたフレキシブルプリント配線板に対し、実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板の回路部の撮像を行った。結果を図17に示す。なお、図17は、実施例3のフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部のデジタルマイクロスコープ画像を示す。図17に示すように、(100)面領域対応部には複数の第1ピットが形成されていた。
(実施例4)
エッチング液を調製する際に、塩酸の濃度を10質量ppmから1質量ppmに変更し、回路部の(100)面領域対応部及び非(100)面領域対応部における表面粗さを表1に示す通りとしたこと以外は実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板を作製した。得られたフレキシブルプリント配線板に対し、実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板の回路部の撮像を行った。その結果、(100)面領域対応部には複数の第1ピットが形成されていた。
(実施例5)
エッチング液を調製する際に、塩酸の濃度を10質量ppmから2質量ppmに変更し、回路部の(100)面領域対応部及び非(100)面領域対応部における表面粗さを表1に示す通りとしたこと以外は実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板を作製した。得られたフレキシブルプリント配線板に対し、実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板の回路部の撮像を行った。その結果、(100)面領域対応部には複数の第1ピットが形成されていた。
(実施例6)
エッチング液を調製する際に、塩酸の濃度を10質量ppmから0.5質量ppmに変更し、回路部の(100)面領域対応部及び非(100)面領域対応部における表面粗さを表1に示す通りとしたこと以外は実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板を作製した。得られたフレキシブルプリント配線板に対し、実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板の回路部の撮像を行った。その結果、(100)面領域対応部には複数の第1ピットが形成されていた。
(比較例1)
エッチング液を調製する際に、塩酸を用いなかったこと以外は実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板を作製した。得られたフレキシブルプリント配線板に対し、実施例1と同様にしてフレキシブルプリント配線板の回路部の撮像を行った。結果を図18に示す。なお、図18は、比較例1のフレキシブルプリント配線板における回路部の(100)面領域対応部のデジタルマイクロスコープ画像を示す。また、比較例1のフレキシブルプリント配線板については、回路部の(100)面領域対応部のSEM観察も行った。結果を図19に示す。図19は、倍率を3000倍にしたときの(100)面領域対応部のSEM画像である。図18〜図19に示すように、(100)面領域対応部には複数の第1ピットが形成されていた。また、このとき、回路部の(100)面領域対応部及び非(100)面領域対応部における表面粗さを実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。

<2値化処理の評価>
実施例1〜6及び比較例1、エッチング前に得られたフレキシブルプリント配線板の表面について、部品実装機(製品名「i−cubeII」、YAMAHA社製)にて2値化処理した。結果を表1及び図20〜27に示す。なお、図20〜図27において、(a)は2値化像を示し、(b)はデジタルマイクロスコープ画像を示す。また、表1において、「〇」、「△」及び「×」は以下の判定基準に基づくものである。

〇…回路部全体と絶縁基材の区分けが非常に明確である
△…回路部全体と絶縁基材の区分けが明確である
×…回路部全体と絶縁基材の区分けが非常に不明確である
図20〜27に示す結果より、実施例1〜6では、回路部の第1面全面を白色にすることができ、回路部全体と絶縁基材を明確に区分けすることができることが分かった。
これに対し、比較例1では、回路部の第2面に平滑な領域が多く分布しており、回路部の第1面全面を白色にすることができなかった。
以上より、本発明によれば、フレキシブルプリント配線板の画像を2値化処理した場合に、回路部全体と絶縁基材を明確に区分けすることができることが確認された。
本発明のフレキシブルプリント配線板は、フレキシブルプリント配線板の画像を2値化処理する場合に回路部全体の色の均一性を向上させることができる。このため、本発明のフレキシブルプリント配線板は、フレキシブルプリント配線板に対して認識用マークを用いた位置合わせを行う際に回路部全体と絶縁基材を明確に区分けする場合だけでなく、異物と回路部の画像の2値化処理や、事後的に形成したBVH(Bullied Via Hole)と回路部の画像の2値化処理により両者を区分けする光学検査などにも適用できる。なお、フレキブルプリント配線板においては回路部をべた銅(未加工の銅層)に代えた構造体としてもよい。この場合、この構造体は、異物と銅層の画像の2値化処理や、事後的に形成したBVHと回路部の画像の2値化処理により両者を区分けする光学検査などにも適用できる。
10…絶縁基材
10a…回路形成面
20…回路部
20a…第2面
21…銅層
21a…第1面
22…保護層
30…第2ピット
40…第1ピット
100…フレキシブルプリント配線板
121…銅層前駆体
S1…(100)面領域対応部
S2…(100)面領域
R1…非(100)面領域対応部
R2…非(100)面領域

Claims (5)

  1. 絶縁基材と、
    前記絶縁基材の回路形成面の一部に設けられる回路部とを備え、
    前記回路部が銅層を含み、前記銅層において、前記絶縁基材の前記回路形成面と反対側の第1面が、前記銅層の(100)面以外の結晶面からなり粗面化された非(100)面領域と、前記銅層の(100)面からなる(100)面領域とを有し、
    前記(100)面領域において、四角形状の開口を有する複数の第1ピットが形成されている、フレキシブルプリント配線板。
  2. 前記回路部が、前記銅層の上に前記銅層の前記第1面の形状に追従して設けられ、前記銅層を保護する保護層をさらに有し、
    前記保護層において、前記銅層と反対側の第2面が、前記保護層の厚さ方向に見た時に、前記非(100)面領域と一致し粗面化された非(100)面領域対応部と、前記(100)面領域と一致する(100)面領域対応部とを有し、
    前記(100)面領域対応部において、四角形状の開口を有する複数の第2ピットが形成されている、請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板。
  3. 絶縁基材の回路形成面の一部に、銅層を含む回路部を形成する回路部形成工程を含み、
    前記回路部形成工程が、前記絶縁基材の前記回路形成面の一部に前記銅層を形成する銅層形成工程を含み、
    前記銅層形成工程において、前記銅層のうち前記絶縁基材の前記回路形成面と反対側の第1面が、前記銅層の(100)面以外の結晶面からなり粗面化された非(100)面領域と、前記銅層の(100)面からなる(100)面領域とを有し、前記(100)面領域において、四角形状の開口を有する複数の第1ピットが形成されるように前記銅層を形成する、フレキシブルプリント配線板の製造方法。
  4. 前記銅層形成工程が、
    前記絶縁基材の前記回路形成面の一部に銅層前駆体を形成する銅層前駆体形成工程と、
    前記銅層前駆体のうち前記絶縁基材の前記回路形成面と反対側の部分に対してエッチング液を用いてエッチングを行い、前記前記銅層を形成するエッチング工程とを含み、
    前記エッチング工程において、前記エッチング液がハロゲン化物イオンを含む、請求項3に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  5. 前記エッチング液中の前記ハロゲン化物イオンの含有率が1質量ppm以上である、請求項4に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
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