JP2007335541A - フレキシブルプリント配線基板および半導体装置 - Google Patents

フレキシブルプリント配線基板および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【解決手段】本発明のフレキシブルプリント配線基板は、電解銅箔層の表面にポリイミド層が形成された基材フィルムの電解銅箔層を選択的にエッチングして形成された配線パターンを有し、該配線パターンをポリイミド層と共に折り曲げて使用するフレキシブルプリント配線基板であり、該配線パターンが、3μm以上の長径長さを有する柱状の銅結晶粒子を含み、厚さ15μm以下、25℃における伸び率5%以上の電解銅箔から形成されていることを特徴としている。
【効果】本発明のフレキシブルプリント配線基板は、耐折性に優れている。
【選択図】図1

Description

本発明は、高密度化した電子部品の実装密度に対応し、折り曲げて使用するフレキシブルプリント配線基板および半導体装置に関する。さらに詳しくは本発明は、液晶表示装置、プラズマ表示装置などのようなフラットディスプレイパネルを駆動させるための電子部品(ICチップ等)を実装し、折り曲げて使用するのに好適なフレキシブルプリント配線基板および電子部品を実装した半導体装置に関する。
周知の通り、電子機器を駆動させるための電子部品は、一般に、絶縁フィルムと、この絶縁フィルム表面に形成された配線パターンからなる配線基板に実装された状態で電子機器に組み込まれる。この配線基板は、例えば、絶縁フィルムの表面に銅箔などの導電性金属箔を配置し、フォトリソグラフィー法により導電性金属箔を選択的にエッチングすることにより形成することができる。ここで導電性金属箔として使用される銅箔には圧延銅箔と電解銅箔とがあるが、圧延銅箔は電解銅箔よりも高価であるなどの理由で、導電性金属箔としては通常は電解銅箔が使用されている。
電解銅箔は、回転ドラム状の陰極と、この陰極に沿って形成された陽極との間に銅を含有する電解液を流して電極間に電圧を印加して、回転ドラム状の陰極表面に銅を析出させることにより製造されている。
上記のようにして電解銅箔を製造する際に陰極として使用される回転ドラムの表面は例えばチタンで形成されており、その表面が鏡面になるように研磨されている。従って、この回転ドラム状の陰極表面に析出される銅の析出開始面は、回転ドラム状陰極の表面状態が転写されて鏡面となり非常に表面粗度(Rz)が低く、通常はシャイニー面(S面)と呼
ばれている。一方、銅が析出している面は、電解液から銅が析出して銅結晶が成長するために、一般にはS面よりも表面粗度(Rz)が高く、シャイニー面(S面)に対してマット面(M面)と呼ばれている。
配線基板を製造する際には、一般に電解銅箔のM面と絶縁フィルムの表面が対面するよ
うに電解銅箔を配置して、電解銅箔と絶縁フィルムとを積層して基材フィルムを製造し、この基材フィルムを形成する電解銅箔のS面の表面に感光性樹脂層を形成し、この感光性
樹脂層を露光・現像して感光性樹脂の硬化体からなるパターンを形成し、このパターンをマスキング材として電解銅箔を選択的にエッチングして配線パターンを形成する。
上記のようにして形成される配線基板は、絶縁フィルムと、この絶縁フィルム上に形成される配線パターンとの密着性が高いことが望ましく、この絶縁フィルムと配線パターンとの密着性は、配線パターンを形成する電解銅箔のM面の表面粗度に依存することから、
電解銅箔のM面はある程度表面粗度が高いことが望ましいとされていた。このため製造さ
れた電解銅箔のM面の表面粗度を高くするために、こぶ付け処理などの粗化処理を行って
、電解銅箔のM面の表面粗度を上げて絶縁フィルムとの密着性を向上させるといった処理
も行われていた。
上記のように電解銅箔のM面の表面を粗面化することは、形成された配線パターンと絶
縁フィルムとの密着性を向上させる上では大変好ましいが、電解銅箔を選択的にエッチングして配線パターンを形成する際には、表面粗度の高いM面が必ずしも有利であるとは限
らない。例えば、ピッチ幅の狭い非常にファインな配線パターンを形成しようとする場合、使用する電解銅箔の厚さは、形成しようとする配線の幅よりも厚くすることはできない
ので、配線パターンを形成するためのエッチング時間を短くする必要があるが、M面の表
面粗度が高いと絶縁フィルム内に埋没している銅の量も多くなり、短時間のエッチングでは絶縁フィルム内に埋没している銅を完全に除去することができにくくなり、また埋没している銅を完全に除去しようとすると、形成される配線パターンが過度にエッチングされて細くなってしまうなどの問題が生じやすい。
ところで、上記のような電解銅箔を用いて形成する場合、使用される電解銅箔としては、形成しようとする配線パターンの最細の線幅と同等もしくは線幅よりも薄い電解銅箔を使用する必要があり、例えば一般的にファインピッチのプリント配線基板であるとされているインナーリードの配線ピッチ幅が70μm(インナーリード幅が通常は35μm程度)のプリント配線基板を製造する際には35〜40μmの電解銅箔が使用されている。
しかしながら、最近では電子部品がさらに高密度になってきており、このような電子部品の実装に使用されるプリント配線基板に形成される配線パターンもさらに細線化する必要がある。
ところが、上述のような電解銅箔を使用した製造方法で製造可能なプリント配線基板の配線ピッチ幅は40μmが限界であり、これよりも配線ピッチ幅が狭いプリント配線基板を製造するには従来のプリント配線基板の製造方法をそのまま採用することはできず、エッチング条件、使用する電解銅箔の特性など配線パターンを形成する全条件を新たに設定することが必要である。
例えば、絶縁フィルムの表面に配線パターンを形成する場合、配線ピッチ幅が40μm未満で配線パターンを形成しようとする場合には、使用する電解銅箔は形成する配線幅よりも薄いものを使用する必要があり、このときの電解銅箔のM面の表面粗度は、使用する
電解銅箔の厚さと比較して大きな値になる。このため絶縁フィルム表面に埋没している電解銅箔のM面の突起をエッチングにより完全に除去するためにエッチング液との接触時間
を長くすると、形成した配線がエッチング液によって侵食されてやせ細ってしまうなどの問題が生じ、予定しているようなファインピッチの配線パターンを形成できない。このように配線ピッチ幅が40μm未満であるプリント配線基板を製造するには、使用する電解銅箔、エッチング方法などを新たに選定しなおす必要がある。
このような状況下に、配線ピッチ幅が40μm未満の配線パターンを形成可能な電解銅箔として、例えば、特開平9-143785号公報(特許文献1)、特開2002-32586号公報(特許文献2)、特開2004-162144号公報(特許文献3)、特開2004-35918号公報(特許文献4
)、WO2003/096776号公報(特許文献5)、特開2004-107786号公報(特許文献6)、特開2004-137588号公報(特許文献7)、特開2004-263289号公報(特許文献8)、特開2004-3396558号公報(特許文献9)、特開2005-150265号公報(特許文献10)などに記載され
ているような低プロファイル電解銅箔が提案されている。この低プロファイル電解銅箔は、銅が溶解されている電解液に種々の添加剤を加えて、形成される電解銅箔のM面の表面
粗度(Rz)を低くしたものであり、添加剤の種類によっては、得られる電解銅箔のM面の
表面粗度(Rz)を、S面の表面粗度(Rz)よりも低くすることも可能になる。このようにして形成された低プロファイル電解銅箔は、銅を析出させる銅電解液中に種々の添加物を配合して、銅が析出する際に錯体を形成させて析出銅の粒子径を小さくして、得られる電解銅箔の表面のプロファイルを低く抑えようとするものである。
しかしながら、上記の特許文献に記載されているような低プロファイル電解銅箔は、形成されている銅の結晶粒子径が小さいために、電解銅箔自体の引っ張り強度などの機械的特性が低くなりやすい。
例えば液晶表示装置、プラズマ表示装置のようなフラットパネルディスプレイを駆動させる電子部品が実装されたフレキシブルプリント配線基板では、フラットパネルの裏面側に硬質の回路基板を配置して、この硬質回路基板と、フラットパネルに形成された透明電極とを、電子部品が実装されたプリント配線基板を折り曲げて使用して接続している。このように折り曲げて使用されるプリント配線基板には、折り曲げ部分に非常に大きな曲げ応力がかかり、機械的特性の低い電解銅箔から形成された配線では、こうした大きな曲げ応力に抗し得ないことがある。
殊に最近では地上デジタル放送へのシフトに伴い、ハイビジョン映像の導入によってフラットディスプレイパネルが大型化している。こうしてフラットディスプレイパネルは次第に大型化しているが、このようなフラットディスプレイパネルを駆動させる電子部品は小型化し、しかも高密度化しており、一つの電子部品で駆動させるチャンネル数は増加している。例えば、1280×1024画素の液晶表示装置を駆動させるために、現在使用されている液晶表示装置では、液晶表示装置のソース側に、1電子部品当たりの有効チャンネル数が480チャンネルの電子部品を8個配置してこの液晶表示装置を駆動させているが、液晶表示装置の普及のためのコスト削減の一環として、1電子部品当たりの有効チャンネル数を多くして配置する電子部品数を減らす試みがなされている。
このように小型化されると共に1電子部品当たりの有効チャンネル数が多い電子部品を実装するプリント配線基板では、電子部品を実装するインナーリードの配線ピッチ幅が40μmを下回り、インナーリードのリード幅は20μm程度に細線化することが必要となると考えられている。
このように細線化された配線パターンを形成するためには、当然に配線ピッチ幅が70μm程度であったときに使用されていた電解銅箔を使用することはできず、上述のような低プロファイル電解銅箔を使用しなければ配線ピッチ幅が40μm未満の配線パターンを形成することはできない。
ところが、上記のような低プロファイル電解銅箔から形成された配線は、銅結晶粒子が小さいために、プリント配線基板を折り曲げて使用すると、この折り曲げ部分の配線が破断することが多いという問題がある。このような低プロファイル電解銅箔から形成された配線が折り曲げ部分で破断しないように、例えば、低プロファイル電解銅箔のM面を粗化
処理して絶縁フィルムとの密着性を上げて絶縁フィルムと共同して折り曲げ部分による断線を防止するなどの手段で対応することも可能ではあるが、上記の低プロファイル電解銅箔のように非常にファインピッチの配線パターンを形成することができると共に、電解銅箔自体が上記のような曲げ応力に抗し得る機械的強度を有していれば、プリント配線基板を折り曲げて使用するなど過酷な使用環境においても配線自体の強度が高くなることから、さらなる細線化も可能になる。
特開平9-143785号公報 特開2002-32586号公報 特開2004-162144号公報 特開2004-35918号公報 WO2003/096776号公報 特開2004-107786号公報 特開2004-137588号公報 特開2004-263289号公報 特開2004-3396558号公報 特開2005-150265号公報
本発明は、非常にファインピッチであるにも拘らず、引張強度および耐折性などの特性に優れたフレキシブルプリント配線基板を提供することを目的としている。
さらに、本発明は、最狭部であるインナーリードの配線ピッチ幅が40μmに満たない非常にファインピッチのフレキシブルプリント配線基板であって、形成された配線自体の機械的強度が高く、例えば折り曲げて使用しても折り曲げ部分や接続端子付近の配線が断線しにくいフレキシブルプリント配線基板を提供することを目的としている。
また、本発明は上記のようなフレキシブルプリント配線基板に電子部品が実装された表示装置を駆動させるための半導体装置を提供することを目的としている。
本発明のフレキシブルプリント配線基板は、電解銅箔層の表面にポリイミド層が形成された基材フィルムの電解銅箔層を選択的にエッチングして形成された配線パターンを有し、該配線パターンをポリイミド層と共に折り曲げて使用するフレキシブルプリント配線基板であり、
該配線パターンが、3μm以上の長径長さを有する柱状の銅結晶粒子を含み、厚さ15μm以下、25℃における伸び率5%以上の電解銅箔から形成されていることを特徴としている。
さらに、本発明のプリント配線基板においては、上記電解銅箔を形成する柱状の銅結晶粒子の少なくとも一部が、配線パターンの厚さよりも長い長径を有していることが好ましく、具体的には、上記配線パターンの断面における銅結晶粒子の少なくとも50%(面積比率)が、配線パターンの厚さよりも長い長径を有する銅結晶粒子であることが特に好ましい。
このような銅結晶粒子を有する電解銅箔から形成された配線パターンを有するフレキシブルプリント配線基板は、非常に高い耐折性を有しており、屈曲半径0.8mm、屈曲角度±135度、屈曲速度175rpm、印加荷重100gf/10mmwの条件で25℃で測定したと
きに、少なくとも一部の配線パターンが断線に至るまでの耐折性が通常は100回以上である。
また、本発明のフレキシブルプリント配線基板は、電解銅箔のM面にポリイミド前駆体
を塗布してこの電解銅箔上でポリイミド層を形成することが望ましく、こうして形成されたポリイミド層の光線透過率は、67%を超え95%以下であることが好ましい。
このようなポリイミド層の露出面の表面粗度は、使用する電解銅箔のM面の表面粗度(Rz)に依存し、一般には使用する電解銅箔のM面の表面状態あるいは粗化処理されたM面の
表面状態が転写される。従って、本発明においては、使用される電解銅箔のM面の表面粗
度(Rz)が5μm以下であるので、このような電解銅箔が積層され、その表面状態が転写
されたポリイミド層の表面の表面粗度(Rz)が5μm以下になる。このようにして形成さ
れたポリイミド層は、光線透過率が高くなり、本発明のフレキシブルプリント配線基板に電子部品を実装する際などに、本発明のフレキシブルプリント配線基板のポリイミド面側から光を照射し、フレキシブルプリント配線基板のポリイミド面側にCCDカメラなど検知
装置を配置することができ、本発明のフレキシブルプリント配線基板のポリイミド面側から照射される光線が配線パターンが形成されていないポリイミド層を透過後、半導体チップに反射して戻ってくる光線を検知することにより、フレキシブルプリント配線基板のパターン面側に配置される半導体チップの位置決めを正確に行うことができる。
また、本発明の半導体装置は、上述のようなフレキシブルプリント配線基板に、640
〜1280ch/ICの電子部品が実装されてなり、LCDなどの表示装置のドライバ半導体装置である。
このような半導体装置は、1電子部品当たりの有効チャンネル数が多く、従ってフラットパネルディスプレイパネルのソース側に配置するプリント配線基板の数を減少させることができる。しかもこのフレキシブルプリント配線基板を折り曲げて使用しても、フレキシブルプリント配線基板の折曲げ位置や接続端子付近で配線が破断することがない。
本発明のフレキシブルプリント配線基板に形成された配線パターンは、厚さ15μm以下、25℃における伸び率が5%以上であり、主として3μm以上の長径長さを有する柱
状の銅結晶粒子からなる電解銅箔から形成されている。このように本発明のフレキシブルプリント配線基板は、従来の低プロファイル電解銅箔と異なり、電解銅箔を形成する銅粒子が非常に大きいが、このように銅結晶粒子を大きくすることにより、配線ピッチ幅が40μmを下回る配線パターンを形成することが可能になる。これまでの配線パターンの細線化技術は、電解銅箔を形成する銅の結晶粒子を小さくすることにより低プロファイル電解銅箔を用いることによるものであったが、本願発明のフレキシブルプリント配線基板では、こうした従来技術とは逆に電解銅箔を形成する銅の結晶を従来の電解銅箔を形成していた銅結晶粒子よりもさらに大きくすることにより配線ピッチ幅が40μmを下回る非常にファインピッチの配線パターンを形成することができることを見出したことに基くものである。
さらに、このように本発明のフレキシブルプリント配線基板の配線パターンを形成する粒子が大型の柱状の銅の結晶を主成分としていることにより、この配線パターンの引張り強度が高くなり、さらにこの配線パターンの伸び率が高くなる。しかもこのような大型の銅結晶を有する電解銅箔のM面はS面と同等またはS面よりも低い表面粗度(Rz)を有して
いるが、このようなM面を均質に粗化処理することによりポリイミド層との間に非常に高
い密着性が発現する。
従って、このような銅の粒子径の大きい電解銅箔を用いることにより、配線ピッチ幅が40μmを下回るような非常にファインピッチの配線パターンを形成することができると共に、このようにして形成された配線パターン自体が、非常に高い引張り強度および伸び率を有している。しかもこのような電解銅箔の表面を均質に粗化処理し、この粗化処理した電解銅箔の表面にポリイミド前駆体からなる層を形成し、この電解銅箔の表面でポリイミドの閉環反応を行ってポリイミド層を積層することにより、この電解銅箔とポリイミド層との間に非常に高い密着性が発現する。このような電解銅箔とポリイミド層とからなる基材フィルムを用いて電解銅箔を選択的にエッチングして形成された配線は、その配線自体の機械的強度および伸び率が高く、しかもポリイミド層との密着強度も高い。従って、配線ピッチ幅が40μmを下回るような非常にファインピッチのフレキシブルプリント配線基板を形成しても、このフレキシブルプリント配線基板に形成されている配線自体の機械的強度が高く、このフレキシブルプリント配線基板を折り曲げて使用するなど非常に過酷な条件下で使用したとしても、折り曲げ部などで配線パターンがポリイミド層から剥離することがなく、さらに、配線パターンが破断することがない。具体的には、上記のような電解銅箔で形成された配線パターンを有するフレキシブルプリント配線について屈曲半径0.8mm、屈曲角度±135度、屈曲速度175rpm、印加荷重100gf/10mmwの条件
で25℃で測定した、少なくとも一部の配線パターンが断線に至るまでの耐折性が100回以上であり、非常に高い耐折性を有している。
さらに、このような銅結晶粒子径の大きい電解銅箔を用いて配線パターンを形成する際に、エッチング液、エッチング条件などを好適な範囲に設定することにより、形成される
配線パターンの断面形状を、理想的な断面形状である矩形に限りなく近くすることができる。
しかも、このフレキシブルプリント配線基板は、絶縁フィルムであるポリイミド層の光透過率を高くすることができる。例えば、このフレキシブルプリント配線基板のポリイミド面側から光を照射して、このフレキシブルプリント配線基板を透過した後、半導体チップに反射して戻ってくる光をこの配線基板のポリイミド面側に配置した検知装置で検知して、こうして検知された画像をパターン認識することにより、本発明のフレキシブルプリント配線基板の位置決めを高い精度で行うことができる。従って、本発明のフレキシブルプリント配線基板には特別な位置決め手段を形成しなくとも、形成された配線パターン全体を用いて正確にプリント配線基板の位置決めを行うことができ、より高い精度で電子部品を実装することが可能になる。
このように本発明のフレキシブルプリント配線基板は、従来のフォトリソグラフィー法では製造が実質上不可能であるとされていた最狭部の配線ピッチ幅が40μmを下回るような極めてファインピッチのフレキシブルプリント配線基板である。しかもこうして形成された配線パターン自体の引張り強度、伸び率などの機械的特性にも優れており、さらに配線パターンと絶縁フィルムであるポリイミド層との密着性が非常に高いので、折り曲げて使用する用途、外部からの応力がかかる用途に使用される極めてファインピッチのフレキシブルプリント配線基板として極めて有用性が高い。
次に本発明のフレキシブルプリント配線基板について具体的に説明する。
本発明のフレキシブルプリント配線基板は、ピッチ幅が最も狭いインナーリードにおける配線ピッチ幅(P)が40μmを下回る非常にファインピッチ化されたフレキシブルプリント配線基板であり、このようなファインピッチ化を達成するために、本発明では大きい柱状の銅結晶粒子が大部分を占める特定の電解銅箔と積層されたポリイミド層との積層体を用いてフレキシブルプリント配線基板を形成する。
本発明のフレキシブルプリント配線基板は最狭部分の配線ピッチ幅が、上述のように40μmを下回る配線パターンを有するものであり、使用する電解銅箔の厚さは15μm以下であり、さらに好ましくは5〜12μmである。即ち、フレキシブルプリント配線基板をフォトリソグラフィー法により製造する場合、使用する電解銅箔の厚さは最狭部分の配線パターンのピッチ幅に基いて選定され、本発明のように最狭部分であるインナーリードのピッチ幅が40μmを下回る場合、最細部の配線の幅は、通常は20μm以下であり、好適な配線パターンを形成するためには、電解銅箔の厚さは最細部の配線の幅と同等もしくはこれ以下にする。
本発明で使用する電解銅箔には、従来の銅結晶粒子が小さい低プロファイル電解銅箔とは異なり、粒子径の大きい柱状の銅結晶粒子が多数形成されており、しかもこの柱状の銅結晶粒子の中には3μm以上、好ましくは6μm以上の長径を有する銅結晶粒子が多数存在している。
図1は、上記の電解銅箔を使用して形成されたインナーリード(ポリイミド層は溶解除去してある)の断面を銅結晶粒子が結晶ごとに明確になるように区分けして撮影した電子顕微鏡写真およびそのトレース図である。
この図1に示すように、本発明で使用する電解銅箔の厚さはT0であり、この電解銅箔
中には長径がD1,D2,D3,D4,D5,D6,D7,D8で表される柱状の銅結晶粒子が多数
存在している。この柱状の銅結晶粒子の長径D1,D2,D3,D4,D5,D6,D7,D8は、
電解銅箔の厚さT0と同等かT0よりも明らかに長く、従って本発明のフレキシブルプリント配線基板を形成する配線パターン中には、配線パターンの厚さよりも長い長径を有する柱状の銅結晶粒子が多数含有されている。
本発明のフレキシブルプリント配線基板に形成されている配線パターンには、この電解銅箔の厚さ(=配線パターンの厚さ)T0と同等化T0よりも長い長径を有する柱状の結晶粒子が配線パターンの断面中に面積比率で通常は50%以上含有されており、さらに75%以上含有されていることが好ましい。
従って、本発明で使用する電解銅箔中には長径が3μmに満たない銅結晶粒子が断面比率で50%以下の量、好ましくは25%以下の量で含有されており、これらの長径が3μmに満たない銅結晶粒子は、通常は長径が3μm以上である柱状の銅結晶粒子の間隙を埋めるように存在している。
本発明で使用する電解銅箔は、上記のように、長径が3μm以上の柱状の銅結晶粒子を高い比率で含有するものであり、このような大きい柱状の銅結晶粒子を高い比率で含有することにより、この電解銅箔のM面の表面粗さ(Rz)は、非常に低く、通常は0.8μm
以下、好ましくは0.1〜0.6μmの範囲内にある。しかもこの電解銅箔のM面は非常
に平滑であり、この電解銅箔の流れ方向(MD方向)に沿って、この電解銅箔の表面に入射角60°で測定光を照射し、反射角60°で跳ね返った光の強度を測定して光沢度〔Ga(60°)〕を測定すると、この電解銅箔の光沢度は600〜780の値を示す。この電解銅箔のM面(析出面面)の光沢度〔Ga(60°)〕の値は、電解銅箔のS面(電解銅箔を製造する際に用いるドラム型電極の表面に接触している面)よりも高い値を示すことも多く、非常に高い平滑性を示す。
本発明で使用する電解銅箔が長径の柱状粒子を高い比率で含有するから、結合力の低い粒子界面が少なくなり、この電解銅箔は、高い引張強度を有している。本発明で使用する電解銅箔について、25℃で測定した引張強度は通常は33kgf/mm2以上、好ましくは3
5〜40kgf/mm2である。さらに180℃で60分間加熱した後に測定した引張強度は通
常は30kgf/mm2以上であり、好ましくは33〜40kgf/mm2である。すなわち、本発明で使用する電解銅箔は、上述のように主として3μm以上の長径を有する柱状の銅結晶粒子からなるので、非常に高い引張強度を有する。
また、この電解銅箔の25℃における伸び率は5%以上、好ましくは10〜15%であり、さらに180℃で60分間加熱した後の伸び率も通常は8%以上、好ましくは10〜15%である。すなわち、上述のように本発明で使用される電解銅箔を構成する銅結晶粒子は、長径が3%以上である柱状の結晶粒径および形態を有しているので、常温において非常に高い伸び率が発現すると共に、高温に加熱した後の伸び率も非常に高い値を示す。
このように本発明で使用する電解銅箔が、非常に高い伸び率および引張強度を有するのは、この電解銅箔を形成する銅の結晶粒子が柱状結晶であり、しかもその大部分が長径が3μm以上の大型の柱状結晶であるからである。
上記のように本発明で使用する電解銅箔を形成する銅の粒子の形状が大型の柱状結晶であることから、引張強度および伸び率が高くなるので、この電解銅箔を用いて形成された配線パターンは、フレキシブルプリント配線基板を折り曲げて使用しても、折り曲げ部分等に形成された配線パターンがポリイミド層から剥離することがなく、また折り曲げ部分等で配線パターンが断線することがない。
上記のような本発明で使用する電解銅箔は、例えば、ジアリルジメチルアンモニウムク
ロライドのような環状構造を有する4級アンモニウム塩ポリマーと、3-メルカプト-1-プ
ロパンスルホン酸などの有機スルホン酸と、塩素イオンとを有する硫酸系銅電解液から銅を析出させることにより製造することができる。なお、この場合の環状構造を有する4級アンモニウム塩ポリマーの濃度は通常は1〜50ppmの範囲内にあり、有機スルホン酸の
濃度は通常は3〜50ppmの範囲内にあり、塩素濃度は通常は5〜50ppmの範囲内にある。また、この硫酸系銅電解液の銅濃度は通常は50〜120g/リットルの範囲内にあり、フリー硫酸濃度は、通常は60〜250g/リットルの範囲内にある。このような硫酸系銅電解液の液温を20〜60℃の範囲内、電流密度を通常は30〜90A/dm2の範囲内に設
定して、銅を析出させることにより本発明で使用する電解銅箔を製造することができる。上記のような組成を有する硫酸系銅電解液を用いて上記のような条件で銅を析出させると、析出銅の大部分が3μm以上の長径を有する柱状の銅結晶粒子となり、しかも析出終了面(析出面=M面)の表面が非常に平滑になる。
これに対して従来の低プロファイル電解銅箔は、銅を析出させる際に使用する銅電解液中に、銅と錯体を形成する添加剤を加えて、銅の析出粒子をできるだけ小さくして、製造される電解銅箔の表面を平滑にしているのであり、低プロファイル電解銅箔中には粒子径が小さいために銅結晶粒子の界面が多数存在することになるので、得られる銅箔の引張強度、伸び率などが本発明で使用する電解銅箔のように高くはなりにくい。また、銅箔の表面も非常に微細な粒子からなるために、銅箔表面の表面粗さは低くなるけれども光沢度〔Ga(60°)〕は通常は600未満の値を示し、光沢度〔Ga(60°)〕が600を超えることは通常はない。
本発明では、上記のような電解銅箔とポリイミド層との積層体である基材フィルムを用いてフレキシブルプリント配線基板を製造するが、この積層の際には上記電解銅箔の表面にポリイミド層を形成する。本発明で使用する電解銅箔は、上述のようにM面の平滑性を
S面と同等またはそれ以上に高くすることができることから、電解銅箔のM面あるいはS面のいずれの面にポリイミド層を形成しても良いが、通常はM面の表面にポリイミド層を形成する。電解銅箔のM面にポリイミド層を形成する場合、電解銅箔を表面処理した後にポリイミド層を形成することが好ましい。ここで表面処理の例としては、電解銅箔の例えばM面に、銅微細粒子を析出付着させる所謂やけメッキ処理および付着した銅微細粒子を固定するかぶせメッキ処理からなる粗化処理、防錆処理、並びに、カップリング剤処理などを挙げることができる。
このうち粗化処理は、やけメッキ処理とかぶせメッキ処理とからなり、やけメッキ処理は、銅濃度が5〜20g/リットル程度、フリー硫酸濃度が50〜200g/リットル程度の銅濃度の低いメッキ液を用い、添加剤として例えばα-ナフトキノン、デキストリン、
膠、チオ尿素などを用いて、通常は、液温15〜40℃、電流密度10〜50A/dm2の条
件で電解銅箔のM面に銅の微細粒子を付着させる処理である。また、かぶせメッキ処理は、上記のようにして付着した銅の微細粒子を電解銅箔のM面に固定する処理であり、通常は銅濃度50〜80g/リットル程度、フリー硫酸濃度50〜150g/リットル程度の銅
メッキ液を用いて、液温40〜50℃、電流密度10〜50A/dm2の条件で銅の微細粒子
が付着した電解銅箔の析出面を銅メッキ層で覆う処理である。
上記のように表面処理を行って上記電解銅箔の析出面の表面粗度(Rz)を5μm以下、
好ましくは0.1〜3μmの範囲内、さらに好ましくは0.1〜2μmの範囲内に調整する。このように表面処理を行うことにより、電解銅箔とポリイミド層との密着性が高くなる。特に本発明のフレキシブルプリント配線基板を、フラットディスプレイパネルを駆動させる電子部品の実装に使用する場合には、本発明のフレキシブルプリント配線基板を折り曲げて使用する必要があり、上記のように粗化処理をすることにより、形成された配線がポリイミド層から剥離することがなくなり、折り曲げ部分や接続端子付近で配線が破断
するのを防止することができる。しかも上記のようにして均質に粗化処理を行うことにより、エッチング処理により露出したポリイミド層の表面に銅が残留することもない。
本発明では、上記のような電解銅箔とポリイミド層との積層体である基材フィルムを使用してフレキシブルプリント配線基板を製造するが、このときのポリイミド層は予めフィルム状にしたポリイミドフィルムを電解銅箔と積層することもできるし、電解銅箔の析出面の表面に、ポリイミド前駆体を塗布して、このポリイミド前駆体を電解銅箔と共に加熱することにより、ポリイミド前駆体を電解銅箔表面で閉環して形成することもできる。
このようにして形成されるポリイミド層の厚さは、通常は12.5〜75μm、好ましくは20〜75μm、特に好ましくは20〜50μmの範囲内にある。本来ポリイミド樹脂は光透過性の高い樹脂ではないが、上記のような厚さでポリイミド層を形成することにより、ポリイミド層の光線透過率が67%を超え95%の範囲内になるので、本発明のフレキシブルプリント配線基板のポリイミド面側から光を照射すると、配線の形成されていない部分を照射光が透過し、配線パターンの形成されている部分は照射光が透過せず、このフレキシブルプリント配線基板を透過する透過光線をCCDカメラ等の検知装置で認識し
、配線パターンの位置と搭載しようとする半導体チップの位置などを認識することができ、位置決め精度が著しく向上する。
このようにしてフレキシブルプリント配線基板のポリイミド面側からCCDカメラ等の検
知装置を用いてパターン認識をする場合には、ポリイミド層の光線透過率が、67%を超え95%以下、好ましくは70〜90%の範囲内になるようにポリイミド層の厚さを調整することが望ましい。
本発明のフレキシブルプリント配線基板の形成において上記のように電解銅箔の表面にポリイミド前駆体を流涎して加熱硬化することによりポリイミド層を形成すると、ポリイミド層にはデバイスホールは形成されず、従って、上記のようにしてポリイミド層を形成したフィルムキャリアはデバイスホールを有しないCOFなどのプリント配線基板になる。
上記の説明ではポリイミド前駆体を用いてポリイミド層を形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、ポリイミドフィルムを予め形成して、このポリイミドフィルムにデバイスホールなどを形成した後、電解銅箔と積層することもでき、このようにして形成されたフィルムキャリアにはデバイスホールを形成することができ、例えばTABテープなどを形成することも可能である。
上記のようにして形成された電解銅箔とポリイミド層との積層体である基材フィルムの電解銅箔の表面に感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層を露光現像することにより、感光性樹脂硬化体からなるパターンを形成し、このパターンをマスキング材として電解銅箔をエッチングすることにより、配線パターンを形成する。
本発明のフレキシブルプリント配線基板は、図3に示すように、最狭部分であるインナーリードの配線ピッチ幅(P)が40μmを下回るものであり、好ましくはこの配線ピッ
チ幅(P)は20μm以上40μm未満の範囲内にある。このような配線ピッチ幅(P)を有するフレキシブルプリント配線基板では、配線パターンのリード幅(W)が通常は8〜22μmの幅にすることができる。
従来の方法では配線ピッチ幅(P)が40μmを下回るように配線パターンを形成する
ことはできないとされていたが、上記のような電解銅箔を使用することにより、配線ピッチ幅(P)が40μmを下回るような非常にファインピッチの配線パターンを形成するこ
とができる。
上記のような配線ピッチ幅(P)を有する配線パターンは、基材フィルムの電解銅箔の
表面(通常はS面)に感光性樹脂層を形成して、この感光性樹脂層を露光・現像すること
により感光性樹脂の硬化体からなるパターンを形成し、こうして形成されたパターンをマスキング材として上記電解銅箔をエッチングすることにより、形成することができる。
このようにして形成される配線パターンは、配線パターンの上端部の幅と、配線パターンの下端部、即ちポリイミド層に接触する配線パターンの下端部の幅との間に差が小さくなるように形成することが好ましい。即ち、図3で示せば配線パターンのトップ幅(ILP)と配線パターンのボトム幅(ILB)との差が小さいことが好ましい。
このように配線パターンのトップ幅(ILT)と配線パターンのボトム幅(ILB)との差を小さくするためには、上記のような電解銅箔を、エッチング抑制効果の高い化合物を含有するエッチング液を用いることが好ましい。ここでエッチング抑制効果の高い化合物としては、カルボニル基またはカルボキシル基を有する複素環式化合物、三重結合を有するグリコール類または三重結合を有するグリコール類の活性水素にエチレンオキサイドを付加させた化合物、アルキルサルコシンまたはアルキルサルコシンのアルカリ金属塩、および、芳香族カルボン酸の無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種類の化合物またはこ
れらの誘導体、アミノトリアゾールのような窒素原子を含有するトリアゾール系化合物およびその誘導体、ベンゾチアゾール系化合物およびその誘導体、メルカプトベンゾチアゾールおよびその誘導体、カルボキシベンゾチアゾールおよびその誘導体などを挙げることができる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。エッチング液に上記のようなエッチング抑制効果の高い化合物を配合することにより、エッチングされて新たに露出したエッチング部の銅に上記エッチング抑制効果の高い化合物が優先的に結合して、この新たに露出した銅がエッチング剤によりさらにエッチングされるのが抑制されるので、配線パターンのトップが過度にエッチングされることがなく、形成された配線パターンのトップ幅(ILT)とボトム幅(ILB)との差が小さくなり、全体断面が矩形に近い形状の配線パターンを形成することができる。
なお、ここで使用されるエッチング剤としては、エッチング剤の主成分として、塩化第2鉄、あるいは塩化第2銅などを含むエッチング液を使用することが好ましい。
上記のようにして形成されたフレキシブルプリント配線基板は、配線パターンの上端部の幅(ILT)と下端部の幅(ILB)との差が小さく、形成された配線パターンの断面形状を例えば図5に示すように略矩形にすることができる。
このように形成される配線パターンの断面形状を矩形にすると図4に示すように、ICのバンプ電極との接触面積を広く確保することができ、電子部品をより確実に実装することができる。
上記は、主として電子部品と接続するインナーリードについての記載であるが、上記の方法によれば、アウターリードの断面形状も上記と同様に略矩形に形成することができる。
また、上記のようにしてエッチングを行うことにより図5に示すように、形成される配線パターンの断面が略矩形になると共に、形成される配線パターンが直線的に形成される。図5には、配線ピッチ幅が(P)が20μmである配線パターンの顕微鏡写真の例が示
されている。配線パターンと隣接する配線パターンとの間にはポリイミド層の表面が露出している。この露出しているポリイミド層の表面には、このポリインド層の表面に配置されていた電解銅箔のM面の表面状態が転写されるのが一般的であり、従って、ポリイミド
層の表面粗度は、使用する電解銅箔のM面の表面状態が転写されることから、この露出し
ているポリイミド層の表面粗度(Rz)は、通常は5μm以下、好ましくは0.1〜1μmの範囲内にある。
そして、上記のようなエッチング法を採用することにより、図5に示すように形成される配線パターンが非常に直線的になる。従来の方法で形成されたフレキシブルプリント配線基板は、例えば図6に示されるように、その断面形状が台形状になり、しかも形成される配線パターンは直線性が低くなる。なお、上述のように従来の方法では配線ピッチ幅(P)が40μmを下回ることはできないので、図6に示す配線パターンの配線ピッチ幅(P)は45μmである。
このように適宜エッチング条件を設定することにより、より矩形に近い断面形状を有する配線パターンを形成することができる。このようにしてエッチングした後、使用したマスキング材は、アルカリ洗浄などにより容易に除去することができる。
こうして形成された配線パターンは、図2に示すように、接続端子部である入力側アウターリード、入力側インナーリード、出力側インナーリード、出力側アウターリードなどのリード部が露出するように保護樹脂層で被覆される。この保護樹脂層は、スクリーン印刷技術を用いて樹脂を塗布し、硬化させたソルダーレジスト層であっても良いし、またフィルムの一方の面に接着性樹脂層を形成した積層体を所望の形状に打ち抜いて、これを配線パターンの所定の場所に貼着されたカバーレイであってもよい。
上記のようにソルダーレジスト層あるいはカバーレイから露出しているリード部は、メッキ処理される。ここで採用されるメッキ処理には、スズメッキ処理、金メッキ処理、ニッケル-金メッキ処理、ニッケルメッキ処理、半田メッキ処理、鉛フリー半田メッキ処理
、亜鉛メッキ処理、銅メッキ処理、銀メッキ処理などがある。これらのメッキ処理は単独で行うこともできるし、また複数のメッキ処理を組み合わせて行うこともできる。さらに、上記のソルダーレジスト層あるいはカバーレイで配線パターンを被覆する前に上記のメッキ処理を行った後、ソルダーレジスト層を形成しあるいはカバーレイを貼着することもできる。
このようにして形成されるメッキ層の厚さは、通常は0.1〜10μmの範囲内にある。
上記のようにしてメッキ層およびソルダーレジスト層あるいはカバーレイを形成した後、図2に示すように、電子部品を実装し樹脂封止することにより半導体装置を得ることができる。
本発明のフレキシブルプリント配線基板を構成するポリイミド層は非常に薄く形成されているので、光透過率が高く、フレキシブルプリント配線基板のポリイミド面側から光を照射したときの透過光によりフレキシブルプリント配線基板に形成されている配線パターンの形状を認識することができ、これにより非常に高い精度で位置決めを行って電子部品を実装して本発明の半導体装置を製造することができる。
本発明のフレキシブルプリント配線基板に実装される電子部品としては、LCD表示装置
、PDP表示装置のような表示装置に配置されるドライバであることが好ましい。このよう
な表示装置のドライバは1個の電子部品あたりのチャンネル数が128ch/1IC、256ch/1IC
、512ch/1ICと次第にチャンネル数が多くなってきており、本発明のフレキシブルプリント配線基板は640ch/1IC〜1280ch/1ICの有効チャンネル数を有する電子部品を実装
するのに適している。特に本発明のフレキシブルプリント配線基板は、画素数が100万以上である表示装置のドライバICを実装するのに適している。
このようにフラットパネルディスプレイを駆動させるドライバは、1つの電子部品で処
理する情報量は次第に多くなっているけれども、電子部品自体は軽量でかつ小型化している。従って、電子部品との間で電気的接続点を形成するインナーリードは、小型で高密度に形成されたバンプ電極に対応して配線ピッチ幅も狭くする必要がある。
本発明のフレキシブルプリント配線基板は、上記のような構成を有しており、このフレキシブルプリント配線基板をフラットパネルディスプレイを駆動させるための電子部品を実装した場合には、例えば図2に示すように、フレキシブルプリント配線基板の電子部品を配線基板が実装されている位置と出力側アウターリードの間で折り曲げて使用する。このようにフレキシブルプリント配線基板を折り曲げて使用する場合、この折り曲げ部の配線パターンには大きな曲げ応力がかかり、また接続端子付近には応力が集中し、この折り曲げ部分等の配線基板の銅の結晶粒子が小さい場合には、クラックが発生しやすくなり、このクラックから折り曲げ部等の配線パターンの断線が始まることが多い。
ところが、本発明で使用するような大部分が結晶径が3μm以上の柱状結晶である電解銅箔を使用することによると、折り曲げ部分等にクラックが発生しにくく、従って折り曲げ部分等で断線が発生しにくい。さらに、本発明で使用する電解銅箔は、上記のような結晶構造を採ることにより、引張強度および伸び率が高いので、大きな曲げ応力がかかる折り曲げ部分等においても、曲げ応力や繰り返し応力を吸収し破断に至るのを防止することができる。
本発明のフレキシブルプリント配線基板について、フレキシブルプリント配線基板の耐折性試験機(MIT試験機)を用いて、屈曲半径0.8mm、屈曲角度±135度、屈曲速
度175rpm、印加荷重100gf/10mmwの条件で25℃で耐折性を測定したときに、折り
曲げ部に形成された配線パターンが破断に至るまでの耐折性は、少なくとも100回であり、このように繰り返し折り曲げても非常に破断が発生しにくく、通常の場合、100回折曲を繰り返しても配線パターンは破断しない。
このような優れた耐折性は、配線パターンの形成に使用している電解銅箔に、上述のように高い引張強度および伸び率が発現するように3μm以上の長い長径を有する柱状の銅結晶粒子から形成されており、しかもこのような柱状の銅結晶粒子の内の少なくとも一部は、形成された配線パターンの厚さよりも長い長径を有する銅結晶粒子であるので、形成された配線パターンが非常に高い機械的特性を有するようになり、形成された配線パターンと支持体であるポリイミド層とが共同して曲げ応力による配線パターンの破断を防止していると考えられる。
本発明のフレキシブルプリント配線基板は、電子部品を実装して、さらに折り曲げて使用する用途に好適に使用することができる。従って、特に本発明のフレキシブルプリント配線基板は、特にLCDあるいはPDPのようなフラットパネルディスプレイに配置されて、このフラットパネルディプレイを駆動させるための電子部品を実装するために使用することが好ましい。
〔実施例〕
次に本発明の実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
銅濃度80g/リットル、フリー硫酸濃度140g/リットル、1,3-メルカプト-1-プ
ロパンスルホン酸濃度4ppm、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(センカ(株)
製、商品名:ユニセンスFPA100L)3ppm、塩素濃度10ppmの硫酸系銅電解液を用いて、
液温50℃、電流密度60A/dm2の条件で厚さ12μmの電解銅箔を製造した。この電
解銅箔のS面の表面粗度(Rz)は1.2μm、M面の表面粗度は0.6μm、M面の光沢度
〔Gs(60°)〕は650である。
この電解銅箔のM面にやけメッキ処理、かぶせメッキ処理からなる粗化処理を行って、M面の表面粗度(Rz)を1.5μmに調節した。こうして粗化処理された電解銅箔のマット面に市販のポリアミック酸を含むポリイミド前駆体ワニスを塗布し、加熱して閉環イミド化反応を行いポリイミド層を形成した。こうして得られた基材フィルム層は、ポリイミド層の厚さが40μmであり、得られた基材フィルムは、電解銅箔の厚さが12μm、ポリイミド層の厚さが40μmの二層積層体である。なお、ここで使用した粗化処理前の電解銅箔について、常法に従って、25℃で測定した伸び率は8%であり、180℃で60分間保持した後測定した伸び率は12%であり、非常に柔軟性に富んだ電解銅箔であった。また、この電解銅箔について、常法に従って25℃で測定した引張強度は39kgf/mm2
あり、180℃で60分間保持した後に測定した引張強度は35kgf/mm2であった
上記のようにして形成された基材フィルムの電解銅箔層の全面の厚さが8μmになるまでエッチングした後、表面に感光性樹脂を塗布し、こうして形成された感光性樹脂層を露光現像した。こうして現像されたパターンのインナーリードの配線ピッチ幅(P)は20μmであり、リード幅(W)は10μmである。またアウターリードの配線ピッチ幅は40μmであり、リード幅は20μmである。
上記のようにして形成されたパターンをマスキング材として環内にある異原子として窒素原子のみを有するアゾールを添加剤として含有する塩化第2銅系のエッチング液を用いて、銅箔を選択的にエッチング除去した。
エッチングされた基材フィルムをアルカリ洗浄することにより、マスキング材を除去し、次いで、インナーリードおよびアウターリードが露出するようにスクリーン印刷技術を利用してソルダーレジストを塗布し、乾燥させてソルダーレジスト層を形成した。
次いで、ソルダーレジスト層から露出しているインナーリード部およびアウターリード部に厚さ0.5μmの無電解スズメッキ層を形成して本発明のフレキシブルプリント配線基板を得た。
こうして得られたフレキシブルプリント配線基板のインナーリードに、1280ch/1ICの電子部品を、ボンディングツールをフレキシブルプリント配線基板のポリイミド層側
から押し当てて超音波を与えると共に加熱して電子部品を実装した半導体装置を製造した。
上記のようにして製造する際に、無電解スズメッキをする前のフレキシブルプリント配線基板からインナーリード部分を切り出した。こうして形成したインナーリードの部分の電子顕微鏡写真を図5に示す。個々の配線は、矩形の断面形状に形成されていた。
こうして形成されたインナーリードのボトム幅(ILB)は、10μmであり、このインナ
ーリードのトップ幅(ILT)は10μmである。
この部分のポリイミドを溶解除去して電解銅箔からなるインナーリードを取り出し、その断面を電子顕微鏡で観察した。この電子顕微鏡写真を図1に示し、この電子顕微鏡写真をトレースした図も図1に示す。
図1に示すように、このインナーリードの厚さT0は8μmであり、図1のトレースした図面においてD1〜D8は、明らかにこのインナーリードの厚さT0=8μmよりも長い長径
を有する銅の柱状結晶であった。この断面における8μmを超える柱状の銅結晶の占有面積は60%であった。
また、上記のようにして製造したフレキシブルプリント配線基板において、配線パターン間で配線パターンが形成されていない部分のポリイミド層の表面の表面粗度(Rz)は0.5μmであり、こうした配線パターンが形成されていない部分の光線透過率は80%であった。TABボンダーにおいて、このフレキシブルプリント配線基板のポリイミド面側に
光源を配置し、ポリイミド面側にCCDカメラを配置して、このフレキシブルプリント配線
基板を透過する光を検知して、半導体チップとフレキシブルプリント配線基板との位置決めを行うことができた。ここで、光透過率は、吸光光度計を用いて測定されたものである、すなわち、導体をエッチングした絶縁層(ポリイミド層)を適当な大きさに切り出して光度計に光源に対して垂直になるようにセットして測定する。また、かかる光透過率は、ICチップなどの実装時に画像処理する際に使用する光源の波長の領域で有していればよいが、一般には、可視領域、例えば波長400〜800nm程度の領域が使用される、しかしながら、絶縁層が例えばポリイミドの二重結合を有する材料からなる場合には、500nm以下に大きな吸収を有するので、一般には600〜700nmの波長の光を中心にして光透過率をCCDカメラ等で検知して画像認識処理する。
上記のようにして製造されたフレキシブルプリント配線基板を、耐折性試験装置である市販のMIT試験機を用いて、100gf/10mmwの荷重をかけて屈曲角度±135度、屈曲半径0.8mm、屈曲速度175rpmの条件で25℃で配線抵抗変化を測定したところ、13
0回で断線した。
図1に示すように本発明のフレキシブルプリント配線基板に形成されている配線パターンの断面の銅粒子は、従来のプリント配線基板を形成するのに適しているとされて広範囲に使用されている図7に示す電解銅箔を構成する銅粒子と比較すると非常に形状が大きく、しかもこうした粒子径の大きい柱状の銅粒子が配線パターンの中に多数存在してこれらは配線パターンの中で他の柱状銅粒子と共同して略矩形の配線パターンに非常に優れた耐折性、伸び率などの優れた特性を付与しているものと考えられる。
これに対して、従来のように析出粒子径を小さくして、こうした小さい銅粒子が密に詰まった銅箔を使用したのでは、例えば図7に示すように、リード自体が小さい銅結晶の集合となり、銅粒子の粒界の数が多いだけ、こうした境界からエッチング液が浸入し易くなるので、配線パターンをエッチングにより形成している間にも、既にエッチングされた部分のサイドエッチングが進行して、矩形の配線パターンは形成されにくく、図6に示されるように、その断面形状が台形の配線パターンが形成されやすい。
このように本発明の実施例1で形成されたフレキシブルプリント配線基板は、配線パターンを形成する銅の結晶粒子の大部分を柱状結晶とし、しかもこの柱状結晶の長径が3μm以上とすることにより、配線ピッチ幅(P)が40μm未満であっても断面略矩形の配
線パターンを形成することができ、さらに長径の銅の柱状粒子を含有することにより、形成された配線パターン自体が非常に優れた耐折性などの機械的特性を示すようになる。
〔比較例1〕
電解銅箔として、超低粗度電解銅箔(三井金属工業(株)製)を用いて、この電解銅箔のS面にポリイミド前駆体ワニスを塗布して加熱し、二層積層体を製作した。
この電解銅箔の25℃で測定した伸び率は4%、引張強度は33kgf/mm2、S面の表面粗度(Rz)は1.0μm、光沢度〔Gs(60°)〕は370であった。
この電解銅箔を使用した以外は実施例1と同様にして配線パターンを形成し、得られた帆船パターンのリード部分に0.5μmの無電解スズメッキ層を形成した。
このインナーリードの厚さは8μmであり、断面観察すると、このインナーリードは、ほぼ100%の粒径が3μm未満の銅の粒状結晶で形成されていた。
上記のようにして製造したフレキシブルプリント配線基板において、配線パターン間で配線パターンが形成されていない部分のポリイミド層の表面の表面粗度(Rz)は1.0μmであり、こうして配線パターンが形成されていない部分の光線透過率は65%であった。
上記のようにして製造したフレキシブルプリント配線基板について、MIT試験機を用い
て耐折性試験を行ったところ、60回で断線した。
本発明のフレキシブルプリント配線基板は、最狭部分の配線であるインナーリードのピッチ幅(P)が40μmを下回るようなファインピッチであるにも拘らず耐折性に優れており、このフレキシブルプリント配線基板を折り曲げて使用しても、この折り曲げ部分で形成した配線の破断が生じにくい。しかも、本発明のフレキシブルプリント配線基板は、絶縁層を形成するポリイミド層の光線透過率が高いので、本発明のフレキシブルプリント配線基板を透過する光のパターンを認識することにより、フレキシブルプリント配線基板の位置決めを行うことができる。さらに、本発明のフレキシブルプリント配線基板は、配線パターンの断面形状を略矩形に形成することが可能であり、従って、本発明のフレキシブルプリント配線基板には、非常に高い密度で配線を形成することができる。
また、本発明の半導体装置は、上記のようなフレキシブルプリント配線基板に電子部品が実装されてなり、フラットパネルディスプレイのソース側ドライバ半導体装置として、折り曲げて使用する用途に特に好適に使用することができる。
図1は、本発明のフレキシブルプリント配線基板から絶縁基板であるポリイミド層を溶解除去した配線パターンの断面の銅結晶粒子の例を示す電子顕微鏡写真およびそれをトレースした図である。 図2は、本発明のフレキシブルプリント配線基板および半導体装置の断面の一例を模式的に示す図である 図3は、本発明のフレキシブルプリント配線基板のインナーリードの部分の断面図である。 図4は、本発明のフレキシブルプリント配線基板に電子部品を実装した際のインナーリードおよびバンプ電極の部分を拡大して示す図である。 図5の左側の写真は、上記のフレキシブルプリント配線基板のピッチ幅20μmのインナーリードの平面写真である。右側の写真は、上記のフレキシブルプリント配線基板のピッチ幅20μmの矩形にされたインナーリードの部分の断面図である。 図6は、従来から使用されている電解銅箔を使用して形成した配線パターンの平面写真および断面写真である。 図7は、従来フレキシブルプリント配線基板を製造する際に最も好適であるとして広く使用されていた電解銅箔を用いて形成したインナーリードの従来例であり、ポリイミド層を除去したインナーリードの電子顕微鏡写真の例である。

Claims (16)

  1. 電解銅箔層の表面にポリイミド層が形成された基材フィルムの電解銅箔層を選択的にエッチングして形成された配線パターンを有し、該配線パターンをポリイミド層と共に折り曲げて使用するフレキシブルプリント配線基板であり、
    該配線パターンが、3μm以上の長径長さを有する柱状の銅結晶粒子を含み、厚さ15μm以下、25℃における伸び率5%以上の電解銅箔から形成されていることを特徴とするフレキシブルプリントプリント配線基板。
  2. 上記ポリイミド層の光線透過率が、67%を超え95%以下であることを特徴とする請求項第1項記載のフレキシブルプリント配線基板。
  3. 上記電解銅箔を形成する柱状の銅結晶粒子の少なくとも一部が、配線パターンの厚さと同じ或いは配線パターンの厚さよりも長い長径を有することを特徴とする請求項第1項記
    載のフレキシブルプリント配線基板。
  4. 上記配線パターンの断面における銅結晶粒子の少なくとも50%(面積比率)が、配線パターンの厚さと同じ或いは配線パターンの厚さよりも長い長径を有する銅結晶粒子であることを特徴とする請求項第1項または第3項記載のフレキシブルプリント配線基板。
  5. 上記電解銅箔から形成された配線パターンを有するフレキシブルプリント配線基板について屈曲半径0.8mm、屈曲角度±135度、屈曲速度175rpm、印加荷重100gf/10mmwの条件で25℃で測定した、少なくとも一部の配線パターンが断線に至るまでの耐折
    性が100回以上であることを特徴とする請求項第1項記載のフレキシブルプリント配線
    基板。
  6. 上記配線パターンが形成されている側のポリイミド層の露出面の表面粗度(Rz)が5
    μm以下であることを特徴とする請求項第1項記載のフレキシブルプリント配線基板。
  7. 上記電解銅箔について、25℃における引張強度が33kgf/mm2以上であり、かつ大気
    中で180℃に60分間加熱した後の引張強度が30kgf/mm2以上であることを特徴とす
    る請求項第1項記載のフレキシブルプリント配線基板。
  8. 上記電解銅箔について、大気中で180℃に60分間加熱した後の伸び率が8%以上であることを特徴とする請求項第1項記載のフレキシブルプリント配線基板。
  9. 上記ポリイミド層と積層される電解銅箔の表面の表面粗度(Rz)が5μm以下である
    ことを特徴とする請求項第1項記載のフレキシブルプリント配線基板。
  10. 上記電解銅箔が、析出面の表面粗度(Rz)が0.8μm以下であり、該析出面の光沢
    度〔Gs(60°)〕が600〜780の範囲内にある電解銅箔の析出面を、表面粗度(Rz)
    が5μm以下になるように粗化処理したものであることを特徴とする請求項第9項記載のフレキシブルプリント配線基板。
  11. 上記フレキシブルプリント配線基板に形成されるインナーリードの配線ピッチ幅(P)が
    40μm未満であることを特徴とする請求項第1項記載のフレキシブルプリント配線基板
  12. 上記ポリイミド層の厚さが20〜75μmの範囲内にあることを特徴とする請求項第1
    項項記載のフレキシブルプリント配線基板。
  13. 上記ポリイミド層が、電解銅箔の表面にポリイミド前駆体を塗布し加熱硬化させることにより形成されてなることを特徴とする請求項第1項または第12項記載のフレキシブルプリント配線基板。
  14. 上記フレキシブルプリント配線基板に実装される電子部品の有効チャンネル数が、640〜1280ch/ICの範囲内にあることを特徴とする請求項第1項記載のフレキシブルプ
    リント配線基板。
  15. 上記フレキシブルプリント配線基板が、画素数が100万以上の表示装置の半導体チップを実装するためのものであることを特徴とする請求項第1項記載のフレキシブルプリント配線基板。
  16. 上記請求項第1項乃至第15項の何れかの項記載のフレキシブルプリント配線基板に有効チャンネル数640〜1280ch/ICの電子部品が実装されてなることを特徴とする表
    示装置駆動用の半導体装置。
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