JP6617495B2 - 腫瘍細胞の検出方法 - Google Patents

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本発明は、試料中に含まれる腫瘍細胞を検出する方法に関する。特に本発明は、腫瘍細胞が発現するタンパク質を検出することで腫瘍細胞を検出する方法に関する。
近年、血液などの体液や、臓器などの組織を溶液に懸濁もしくは分散して得られる組織懸濁液や、細胞培養液などから細胞を選択的に分離回収し、当該分離回収した細胞を基礎研究や臨床診断、治療へ応用する研究が進められている。例えば、がん患者より採取した血液から腫瘍細胞(Circulating Tumor Cell、以下CTC)を採取し、当該細胞について形態学的分析、組織型分析や遺伝子分析を行ない、前記分析により得られた知見に基づき治療方針を判断する研究が進められている。
体液、組織懸濁液、細胞培養液といった試料に含まれる腫瘍細胞を検出する方法として、細胞質内タンパク質であるサイトケラチンを検出する方法が広く用いられている。しかしながら細胞質内に存在するサイトケラチン(特にサイトケラチン18)は、細胞の死滅により細胞質外に放出され、細胞内に存在するサイトケラチン量が低下するため、腫瘍細胞の検出精度を低下させる要因となっていた(非特許文献1)。
Gero,Kramer.et al.,CANCER RESEARCH,64,1751−1756(2004)
本発明の課題は、腫瘍細胞内で発現するタンパク質を利用して、試料中に含まれる腫瘍細胞を高精度に測定可能な方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち本発明の第一の態様は、腫瘍細胞を含む溶液から当該腫瘍細胞内で発現するタンパク質を利用して当該腫瘍細胞を検出する方法であって、前記腫瘍細胞を含む溶液に安定化剤をさらに含ませる、前記方法である。
さらに本発明の第二の態様は、
安定化剤をさらに含んだ、腫瘍細胞を含む溶液から、比重分離を利用して当該腫瘍細胞を含む画分を分離回収する工程と、
前記工程で得られた腫瘍細胞を含む画分から、当該腫瘍細胞内で発現するタンパク質を利用して当該腫瘍細胞を検出する工程と、
を含む腫瘍細胞の検出方法である。
さらに本発明の第三の態様は、以下の(1)から(4)の工程を含む、腫瘍細胞の検出方法である。
(1)安定化剤をさらに含んだ、腫瘍細胞を含む溶液から、比重分離を利用して当該腫瘍細胞を含む画分を分離回収する工程
(2)(1)で得られた画分を、親水性高分子を結合したタンパク質および/または糖を含む溶液に添加する工程
(3)(2)で得られた溶液を遠心分離することで、腫瘍細胞を含むペレットを回収する工程
(4)(3)で得られたペレットの懸濁液から、当該腫瘍細胞内で発現するタンパク質を利用して当該腫瘍細胞を検出する工程
また本発明の第四の態様は、安定化剤が、ホルムアルデヒドドナー化合物である、前記第一から第三の態様のいずれかに記載の方法である。
また本発明の第五の態様は、ホルムアルデヒドドナー化合物が、イミダゾリジニル尿素である、前記第四の態様に記載の方法である。
また本発明の第六の態様は、腫瘍細胞内で発現するタンパク質を利用して当該腫瘍細胞を検出する工程を、当該腫瘍細胞内で発現するタンパク質に対する標識化抗体を用いて行なう、前記第五の態様に記載の方法である。
また本発明の第七の態様は、腫瘍細胞内で発現するタンパク質がサイトケラチンである、前記第一から第六の態様のいずれかに記載の方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において腫瘍細胞を含む溶液とは、少なくとも検出対象である腫瘍細胞を含んだ溶液のことをいい、具体的には、腫瘍細胞を含んだ生体試料(血液、希釈血液、血清、血漿、髄液、臍帯血、成分採血液、尿、唾液、精液、糞便、痰、羊水、腹水など)、腫瘍細胞を含む組織(肝臓、肺、脾臓、腎臓、皮膚、腫瘍、リンパ節など)の一片を懸濁させた組織懸濁液や、前記生体試料または前記組織懸濁液より分離して得られる、前記生体試料または前記組織由来の細胞を含む画分や、あらかじめ単離した腫瘍細胞の培養液、などがあげられる。このうち生体試料または組織由来の細胞を含む画分の一例として、生体試料や組織懸濁液を密度勾配形成用媒体の上に重層後、密度勾配遠心などの比重分離により得られる画分があげられる。
本発明の検出方法では、腫瘍細胞を含む溶液に当該腫瘍細胞を安定化させるための安定化剤をさらに含ませることを特徴としている。本発明で用いる安定化剤としては、アルデヒド類、酸類、脱水剤・有機溶媒類、金属塩類といった、当業者が細胞固定化剤として通常用いる物質の中から適宜選択すればよい。
このうちアルデヒド類は、タンパク質の高次構造を変化させたり、ポリペプチド鎖を保持することによってさらなる変性を防いだり、タンパク質構造を安定化するとともに、細胞原形質をゲル化させて酵素活性を抑えることで、細胞を安定化させる。アルデヒド類の一例としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、グリオキサールなどのアルデヒドそのものや、加水分解により前述したアルデヒドを放出可能なアルデヒドドナー化合物があげられる。また酸類は、酸が有する強いタンパク質凝固作用により、細胞を安定化させる。酸類の一例としては、ピクリン酸、タンニン酸、オスミウム酸、酢酸、氷酢酸、三塩化酢酸(トリクロロ酢酸)、クロム酸またはそれらの塩があげられる。また脱水剤・有機溶媒類は、強力な脱水と脂質溶解により細胞タンパク質を不溶化・変性させることで、細胞を安定化させる。脱水剤・有機溶媒類の一例としては、エタノール、メタノール、アセトン、クロロホルムがあげられる。また金属塩類は、金属塩が有する強い酸化作用により細胞を安定化させる。金属塩類の一例としては、水銀、クロム、マンガン、亜鉛などの塩があげられる。
前述した安定化剤の中で、本発明で用いる安定化剤として好ましいのはアルデヒド類であり、さらに好ましいのはホルムアルデヒドおよびホルムアルデヒドドナー化合物である。ホルムアルデヒドドナー化合物は、それ自体は直接細胞に作用しないが、加水分解を受けることでホルムアルデヒドを放出し、細胞を安定化させることが可能な化合物のことをいう。ホルムアルデヒドドナー化合物の具体例として、イミダゾリジニル尿素、ベンジルヘミホルマール(フェニルメトキシメタノール)、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、ブロノポール(2−ブロモ−2−ニトロプロペイン−1,3−ジオール)、ジアゾリジニル尿素、DMDMヒダントイン(1,3−ジメチロール−5,5−ジメチルヒダントイン)、メセナミン(ヘキサメチレンテトラミン)、クオタニウム−15(メセナミン 3−クロロアリロクロリド)、ヒドロキシメチルグリシンナトリウム、アミンやアミドのメチロール、ヒドロキシメチル誘導体、メチロール、メテンアミン、パラホルムアルデヒドがあげられる。中でもイミダゾリジニル尿素は、ホルムアルデヒドを緩慢に放出できる点で好ましいホルムアルデヒドドナー化合物の一つといえる。なお、腫瘍細胞内で発現するタンパク質を利用して当該腫瘍細胞を検出する工程を、当該腫瘍細胞内で発現するタンパク質に対する標識化抗体を用いて行なう場合は、ホルムアルデヒドよりもホルムアルデヒドドナー化合物の方が好ましい。ホルムアルデヒドは、抗原としてのタンパク質に対する抗体の結合能低下を起こすマスキング作用があり、抗原抗体反応を用いた細胞の検出精度低下の原因となるためである。一方、ホルムアルデヒドドナー化合物は、ホルムアルデヒドを緩やかに放出し、溶液中に放出されたホルムアルデヒド濃度を低く維持できるため、抗原(タンパク質)に対するマスキング作用が緩和され、かつ細胞も安定化するため、抗原抗体反応による細胞の検出精度向上に寄与すると考えられる。
腫瘍細胞を含む溶液への安定化剤の添加量は、当該安定化剤が有する腫瘍細胞の固定化強度や固定化速度を考慮して適宜決定すればよいが、安定化剤としてイミダゾリジニル尿素を用いる場合は、腫瘍細胞を含む溶液中の濃度として0.01%(w/v)から10%(w/v)の間とすればよく、0.25%(w/v)から4%(w/v)の間とすると好ましく、0.3%(w/v)から1.5%(w/v)の間とするとさらに好ましく、0.5%(w/v)から1%(w/v)の間とするとさらにより好ましい。
なお安定化剤に加え、ポリエチレングリコールを腫瘍細胞を含む溶液にさらに含ませてもよい。ポリエチレングリコールの濃度は、腫瘍細胞を含む溶液中の濃度として0.01%(w/v)から10%(w/v)の間とすればよく、0.02%(w/v)から4%(w/v)の間とすると好ましく、0.05%(w/v)から1.5%(w/v)の間とするとさらに好ましく、0.1%(w/v)から1%(w/v)の間とするとさらにより好ましい。
また腫瘍細胞を含む溶液が血液試料の場合、安定化剤に加え、抗凝固剤を腫瘍細胞を含む溶液にさらに含ませてもよい。本発明における血液試料とは、全血、希釈血、血清、血漿、臍帯血、成分採血液といった血液由来成分に限らず、肝臓、肺、脾臓、腎臓、腫瘍、リンパ節といった血液由来成分を含む組織の一片を適切な緩衝液で懸濁させた懸濁液や、尿、羊水、腹水といった血液由来成分を含み得る生体試料も含まれる。さらにこれらの試料や懸濁液を遠心分離などにより分離回収して得られた、血液由来成分を含む細胞の画分も、本発明における血液試料に含まれる。抗凝固剤の一例としては、血液凝固の要因となるカルシウムイオンを配位することで前記血液凝固を抑制するキレート剤や、血液凝固の要因となるトロンビン活性を抑制する抗トロンビン剤があげられる。具体的には、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)、DCTA(1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸)、EGTA(エチレングリコールビス−2−アミノエチルエーテル四酢酸)、ヘパリン、ヘパリン硫酸、低分子ヘパリン、クエン酸、シュウ酸、フッ化ナトリウム、ACD(Acid Citrate Dextrose Solution)などがあげられる。
本発明の方法では、腫瘍細胞内で発現するタンパク質を利用した検出を行なう前に、腫瘍細胞を含む溶液を、密度勾配遠心などの比重分離を利用して、腫瘍細胞を含む画分を分離回収した後、当該腫瘍細胞を含む画分に対し、腫瘍細胞内で発現するタンパク質を利用した検出を行なうと、特に腫瘍細胞を含む溶液が前述した生体試料や組織懸濁液の場合、当該溶液中に含まれる夾雑物の影響を抑えることができる点で好ましい。さらに腫瘍細胞を含む画分の分離回収操作の後、当該画分を遠心分離して腫瘍細胞を含むペレットを回収してもよい。なお前記遠心分離操作の前に腫瘍細胞を含む画分に、親水性高分子を結合したタンパク質をさらに含ませると試料中に含まれる細胞を効率的に回収できる点で好ましい。親水性高分子は電荷を持たない親水性高分子であればよく、一例としてポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ(ヒドロキシアルキル)メタクリレート、ポリアクリルアミド、ホスホリルコリン基を側鎖に有するポリマー、多糖類、ポリペプチドがあげられる。タンパク質は水溶性を有していればよく、一例として血清由来タンパク質や血漿由来タンパク質などの血液由来タンパク質やカゼインなどの乳由来タンパク質があげられ、さらに具体的な例として当業者が通常用いる血清由来タンパク質である、ウシ血清アルブミン(BSA)があげられる。親水性高分子を結合したタンパク質は、前述した親水性高分子とタンパク質とが一定の割合で結合したタンパク質であり、例えば、タンパク質と結合可能な官能基(例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド基)を付与した親水性高分子とタンパク質とを一定のモル比で反応させることで得られる。なお親水性高分子とタンパク質との反応比は、タンパク質に対し親水性高分子を0.01以上のモル比で反応させればよく、0.5以上のモル比で反応させればより好ましく、2以上のモル比で反応させると最も好ましい(タンパク質に対し親水性高分子を2以上のモル比で反応させると、タンパク質に対し親水性高分子が実測モル比1以上で結合する)(特願2014−238871号参照)。また前記遠心分離操作の前に腫瘍細胞を含む画分に、糖をさらに含ませると試料中に含まれる細胞へのダメージが少なくなる点で好ましい。糖の一例として、マンニトール、グルコース、スクロースがあげられる。血小板を含む試料に含ませる糖の濃度は等張液となる濃度とすると好ましく、糖としてマンニトールを用いる場合は終濃度で250mMから350mMの間が好ましい範囲といえる。
本発明において分離回収した腫瘍細胞は、例えば、スライドに塗布したり、顕微鏡や光学検出器などで観察したり、フローサイトメトリーを用いて測定すればよい。なお顕微鏡や光学検出器などで観察して細胞の測定を行なう場合、前記細胞を含む懸濁液を、前記細胞を保持可能な保持部を有した細胞保持手段に導入し、前記保持部に前記細胞を保持した後、顕微鏡や光学検出器などで観察するとよい。保持部の例として、前記細胞を収納可能な孔や、前記細胞を固定可能な材料(例えば、ポリ−L−リジン)で覆われた面があげられる。なお保持部の大きさを前記細胞を一つだけ保持可能な大きさとすると、特定細胞の採取および解析(形態学的分析、組織型分析、遺伝子分析など)が容易に行なえる点で好ましい。また細胞を保持部に保持させる際、誘電泳動力を用いると、保持部に細胞を効率的に保持させることができる点で好ましい。誘電泳動力を用いる場合、具体的には、交流電圧を印加することで誘電泳動を発生させ、保持部内へ細胞を導入すればよい。印加する交流電圧は、保持部内の細胞の充放電が周期的に繰り返される波形を有した交流電圧であると好ましく、周波数を100kHzから3MHzの間とし、電界強度を1×10から5×10V/mの間とすると特に好ましい(WO2011/149032号および特開2012−013549号公報参照)。
本発明の方法では、腫瘍細胞を含む画分から、当該腫瘍細胞内で発現するタンパク質を利用して当該腫瘍細胞を検出すればよい。腫瘍細胞内で発現するタンパク質としては特に限定はなく、一例として上皮系細胞の細胞質内タンパク質や間葉系細胞の細胞質内タンパク質をあげることができる。より具体的にはサイトケラチン(CK)やビメンチンが例示できる。なおCKにはCK1からCK20まで20種類のタンパク質が知られているが、そのいずれもが本発明における、腫瘍細胞内で発現するタンパク質に含まれる。
腫瘍細胞内で発現するタンパク質の検出方法に特に限定はなく、当該タンパク質を直接呈色試薬や蛍光試薬で染色させて検出してもよいし、当該タンパク質に対する標識化抗体を用いて検出してもよいし、当該タンパク質の遺伝子を特異的に増幅して検出してもよい。中でも当該タンパク質に対する標識化抗体を用いて検出する方法は、当該タンパク質を簡便、高感度、かつ特異的に検出できる方法であり好ましい方法といえる。なお抗体に標識する物質も特に限定はなく、一例としてフルオレセインイソチオシアネート(FITC)、Alexa Fluor(商品名)などの蛍光物質があげられる。
以下、本発明の腫瘍細胞の検出方法の一例として、血液中に含まれる腫瘍細胞(CTC)を検出する方法を説明するが、本発明は本説明の内容に限定されるものではない。
(1)がんの疑いのある患者から血液を採取する。なお血液を採取する際、クエン酸、ヘパリン、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などの抗凝固剤を添加してもよい。また必要に応じ、採取した血液を生理食塩水などで希釈してもよい。
(2)(1)で採取した血液(または希釈した血液)に、ホルムアルデヒドドナー化合物を含ませる。ホルムアルデヒドドナー化合物としてイミダゾリジニル尿素を用いる場合は、後述の密度勾配遠心に供する溶液(希釈血液試料)中の濃度として0.01%(w/v)から10%(w/v)となるよう含ませればよく、0.25%(w/v)から4%(w/v)となるよう含ませると好ましく、0.3%(w/v)から1.5%(w/v)となるよう含ませるとさらに好ましく、0.5%(w/v)から1%(w/v)となるよう含ませるとさらにより好ましい。
(3)ホルムアルデヒドドナー化合物を含ませた溶液(希釈血液試料)から、密度勾配遠心を用いて、CTCを含む画分を分離する。密度勾配遠心法は細胞をその比重に基づき分離する方法であり、密度勾配を形成した媒体(密度勾配溶液)上に希釈血液試料を重層した後、遠心分離を行ない、目的とするCTCを含む層(上層)を回収することで、不要な細胞を除去したCTCを含む画分を得る。なお密度勾配遠心を行なう前に、血液または希釈血液に、不要な細胞である赤血球、白血球と結合可能な結合剤(例えば、RosetteSep(StemCell Technologies社製))を添加するとよい。前記結合剤は、赤血球、白血球、および/またはこれら細胞の表面抗原と結合することで細胞凝集体を形成し、これら細胞の密度を大きくすることができるため、密度勾配遠心によるCTCの分離を容易にする。
(4)(3)で得られたCTCを含む画分に塩化アンモニウム溶液を添加し、当該画分に残存する赤血球を溶血させる。当該操作により、分離回収したCTCの観察が良好になる。
(5)溶血処理後の溶液を遠心分離することで血液成分を除去し、CTCをペレット状にした後、適切な溶液を用いてCTCを懸濁させる。なおCTCを懸濁させる溶液に、親水性高分子を結合したタンパク質(例えば、ポリエチレングリコールを結合したBSA)を含ませてもよい。親水性高分子を結合したタンパク質の濃度は、懸濁液でのタンパク質の終濃度として、0.01%(w/v)から25%(w/v)の間であればよく、0.02%(w/v)から5%(w/v)の間であれば好ましく、0.05%(w/v)から2%(w/v)の間であればより好ましい。
(6)(5)で調製したCTCを含む懸濁液を再度遠心分離し、CTCを含むペレットを回収する。なお必要に応じ、前記回収したペレットを親水性高分子を結合したタンパク質を含む溶液に再度懸濁させ、遠心分離する工程を追加してもよい。
(7)(6)で得られたCTCを、例えばWO2011/149032号に記載の装置を用いて、保持部へ保持させた後、当該CTCに対し保存および膜透過処理を施す。保存処理剤としては、ホルムアルデヒド、ホルムアルデヒドドナー化合物、グルタルアルデヒドなどのアルデヒド類や、メタノール、エタノールなどのアルコール類や、重金属を含む溶液が例示できる。細胞膜透過処理剤としては、メタノール、エタノールなどのアルコール類や、サポニンなどの界面活性剤が例示できる。
(8)抗体による非特異的な反応を防ぐため、保存および膜透過処理後のCTCを保持した保持部に対しタンパク質によるブロッキング処理を施した後、蛍光基が修飾されたCTCが発現するタンパク質に対する抗体や、細胞核を蛍光染色させる試薬を添加し、洗浄後、蛍光顕微鏡などで細胞の蛍光像を観察することで、CTCを検出する。CTCが発現するタンパク質に対する抗体としては、抗サイトケラチン抗体や抗ビメンチン抗体などを用いることができる。またノイズである白血球を検出することを目的に、抗CD45抗体といった白血球を特異的に認識する抗体を用いてもよい。細胞核を蛍光染色させる試薬としては、4’,6−diamidino−2−phenylindole(DAPI)やHoechst 33342(商品名)などを用いることができる。
本発明の腫瘍細胞の検出方法は、腫瘍細胞を含む溶液から、当該腫瘍細胞内で発現するタンパク質を利用して当該腫瘍細胞を検出する方法であって、腫瘍細胞を含む溶液に前記腫瘍細胞を安定化させるための安定化剤をさらに含ませることを特徴としている。本発明により、がん細胞内で発現するタンパク質の細胞質外への漏出を抑制することができるため、当該タンパク質を利用したがん細胞の検出を精度高く実施できる。
一例として本発明を、血液中に含まれる腫瘍細胞(CTC)の検出に適用することで、採血量を少なくすることができ、患者への負担を低減させることができる。またがんの診断をCTCの存在により行なう場合、CTCの有無の判断結果に対する信頼性が向上するため、精度高くがんを診断することができる。
実施例1および2の結果を示した図である。 実施例3の結果を示した図である。 実施例4および5の結果を示した図である。
以下、実施例および比較例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は当該例に限定されるものではない。
実施例1
(1)一方の末端がメトキシ基であり、もう一方の末端がN−ヒドロオキシスクシンイミドエステル基である、分子量5000のポリエチレングリコール(mPEG−NHS)と、ウシ血清アルブミン(BSA)(300mg、0.3mmol)とを、炭酸水素ナトリウム緩衝液(0.1M、15mL)に溶解させ、当該溶液を室温で3時間撹拌することでポリエチレングリコールを結合したBSA(PEG−BSA)を調製した。なお調製する際、mPEG−NHSとBSAとのモル比(mPEG−NHS/BSA)を2となるようにした。調製後、分画分子量10000の透析膜を用いて、純水への溶液置換を3日間行なった。
(2)ヒト非小細胞肺がん細胞(PC9)を、5%CO環境下、10%FBSを含むD−MEM/Ham’s F−12培地を用いて37℃で24時間から96時間培養後、0.25%トリプシン/1mM EDTAを用いて培地から細胞を剥離した。剥離したPC9細胞を目的とする細胞とした。
(3)イミダゾリジニル尿素2gと、分子量6000のPEG2gと、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)100mgと、塩化ナトリウム600mgとを、超純水100mLに溶解させることで、PC9細胞を安定化させるための安定化剤を調製した。
(4)(2)で剥離したPC9細胞約10個を懸濁させた500μLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に、(3)で調製した安定化剤500μLを添加した後、室温で3時間放置することで、保存処理したPC9細胞懸濁液を調製した。
(5)(4)で調製した保存処理したPC9細胞懸濁液を300×gで5分間、室温にて遠心分離した。
(6)上清を除去後、0.9%(w/v)塩化アンモニウムと0.1%(w/v)炭酸水素カリウムとを含む溶液1mLを添加し、10分間静置した。
(7)(6)で調製したPC9細胞懸濁液を300×gで10分間、室温にて遠心分離後、上清を除去し、PC9細胞を含むペレットを(1)で調製したPEG−BSA(BSAとして0.1%(w/v))および300mMマンニトールを含む溶液1mLで再懸濁した。
(8)(7)で得られたPC9細胞懸濁液を300×gで5分間、室温にて遠心分離した。
(9)上清を除去後、(1)で調製したPEG−BSA(BSAとして0.1%(w/v))および300mMマンニトールを含む溶液で再懸濁した。
(10)(9)で調製したPC9細胞懸濁液を細胞診断チップに導入し、交流電圧を3分間印加することで前記チップが有する保持部にPC9細胞を保持させた。本実施例で用いた細胞診断チップは、直径30μmで深さ30μmの微細孔からなる微細孔を複数有した絶縁体と前記絶縁体と下部電極基板の間に設置した遮光性のクロム膜とからなる保持部を、厚さ1mmのスペーサーと下部電極基板とで挟んだ構造であり、前記スペーサーを上部電極基板と下部電極基板とで挟んだ構造である。
(11)(10)の条件で交流電圧を印加しながら、0.01(w/v)%のポリ−L−リジンを含む300mMマンニトール水溶液を導入し、2分間静置後、前記交流電圧の印加を停止し、前記水溶液を吸引除去した。
(12)50%(v/v)エタノールと1%(w/v)ホルムアルデヒドを含む水溶液(以下、細胞膜透過試薬)を導入し、10分間静置することで、細胞膜を透過させ、保持部に導入した細胞を標本化した。
(13)細胞膜透過試薬を吸引除去し、PBSを導入することで、残留した細胞膜透過試薬を洗浄した。
(14)細胞膜内外のタンパク質と特異的に結合可能な蛍光標識された抗体と、細胞核を標識する蛍光試薬を含む水溶液(以下、標識試薬)を導入し、10分間静置した。なお前記抗体として、白血球表面に発現しているCD45に対する抗体と、上皮系細胞の細胞質内で発現しているサイトケラチンに対する抗体を用いている。
(15)標識試薬を吸引除去し、PBSを導入することで、残留した標識試薬を除去した。
(16)(15)で標識した細胞を含む細胞診断チップを蛍光顕微鏡のステージ上に載置した後、蛍光顕微鏡による蛍光観察を行なった。細胞核の標識試薬由来の蛍光が確認され、かつCD45抗体由来の蛍光が確認されない細胞をPC9細胞とし、当該PC9細胞へのサイトケラチン抗体の結合度合いを、蛍光輝度分布を基に評価した。
実施例2
実施例1(4)の懸濁液調製工程において、実施例1(2)で剥離したPC9細胞に懸濁させる溶液として、PC9細胞を安定化させるための安定化剤である、1%(w/v)ホルムアルデヒドを含むPBS1mLを用い、室温での放置時間を10分間とした他は、実施例1と同様な方法で、PC9細胞へのサイトケラチン抗体の結合度合いを、蛍光輝度分布を基に評価した。
実施例1および2での蛍光輝度分布の結果をまとめて図1に示す。塩化アンモニウム溶液中に懸濁させたPC9細胞へのサイトケラチン抗体の結合度評価において、PC9細胞の保存処理を行なうための安定化剤として、ホルムアルデヒドドナー化合物であるイミダゾリジニル尿素を含む安定化剤(実施例1)を用いることで、ホルムアルデヒドを用いたとき(実施例2)(最大輝度分布を示す細胞の蛍光輝度0.08から0.15)とと比較して、サイトケラチン抗体の結合による最大輝度分布を示すPC9細胞の蛍光輝度が大幅に向上(最大輝度分布を示す細胞の蛍光輝度0.80から1.00)しており、PC9細胞へのサイトケラチン抗体の結合能が大幅に向上していることがわかる。
実施例3
(1)実施例1(2)で剥離したPC9細胞約10個に、10%FBSを含むD−MEM/Ham’s F−12培地1mL、または0.9%(w/v)塩化アンモニウムと0.1%(w/v)炭酸水素カリウムと含む溶液1mLを添加した後、室温で10分間放置することで、PC9細胞懸濁液を調製した。
(2)(1)で調製した細胞懸濁液を300×gで10分間、室温にて遠心分離後、上清を除去し、PC9細胞を含むペレットを実施例1(1)で調製したPEG−BSA(BSAとして0.1%(w/v))および300mMマンニトールを含む溶液1mLで再懸濁した。
(3)実施例1(7)から(16)と同様な方法で、PC9細胞へのサイトケラチン抗体の結合度合いを、蛍光輝度分布を基に評価した。
実施例3での蛍光輝度分布の結果を図2に示す。塩化アンモニウム溶液に細胞を懸濁させた条件(図2(b))では、培地に細胞を懸濁させた条件(図2(a))(最大輝度分布を示す細胞の蛍光輝度0.80から1.00)と比較して、サイトケラチン抗体の結合による最大輝度分布を示すPC9細胞の蛍光輝度が0.32から0.39となり、輝度が大幅に低下している。
一方、イミダゾリジニル尿素を含む安定化剤を用いて細胞を保存処理した場合(実施例1)は、安定化剤による細胞の保存処理をしていない場合(実施例3(b))(最大輝度分布を示す細胞の蛍光輝度0.32から0.39)と比較して、サイトケラチン抗体の結合による最大輝度分布を示すPC9細胞の蛍光輝度が0.80から1.00と向上している。このことから塩化アンモニウム溶液添加によるPC9細胞の蛍光輝度低下を、ホルムアルデヒドドナー化合物であるイミダゾリジニル尿素を含んだ安定化剤による保存処理により抑制していることが確認された。
実施例4
(1)実施例1(2)で剥離したPC9細胞約10個を懸濁させた500μLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に、実施例1(3)で調製した安定化剤500μLを添加した後、室温で10分間または96時間放置することで、保存処理したPC9細胞懸濁液を調製した。
(2)(1)で調製した保存処理したPC9細胞懸濁液を300×gで5分間、室温にて遠心分離し、上清を除去した。
(3)インフォームドコンセントを得た健常人から血液をEDTA−2K採血管(VP−DK050K、テルモ社製)に3mL採血後、前記採血管に3mLの生理食塩水、75μLの白血球・血小板結合剤(RosetteSep、StemCell Technologies社製)、および(2)で保存処理をした約10個のPC9細胞を添加することで、希釈血液試料を調製した。
(4)調製した希釈血液試料を、密度1.091g/mLの密度勾配溶液に重層し、2000×gで10分間、室温にて遠心した。
(5)遠心後の上清を回収後、0.9%(w/v)塩化アンモニウムと0.1%(w/v)炭酸水素カリウムと含む溶血液で30mLまでメスアップし、300×gで10分間、室温にて遠心分離した。当該操作により上清に混入した赤血球が破壊され、分離回収したPC9細胞の観察が良好になる。
(5)上清を除去後、PC9細胞を含むペレットを、実施例1(1)に記載の方法で調製したPEG−BSA(BSAとして0.1%(w/v))および300mMマンニトールを含む溶液30mLで再懸濁した。当該操作は、血液成分を除去し、目的とするPC9細胞を濃縮するための操作である。
(6)再懸濁液を300×gで5分間、室温にて遠心分離後、上清を除去し、PC9細胞を含むペレットをPEG−BSA(BSAとして0.1%(w/v))および300mMマンニトールを含む溶液30mLで再懸濁した。
(7)(6)で得られたPC9細胞懸濁液を300×gで5分間、室温にて遠心分離し、上清を除去した。
(8)(7)で上清を除去したPC9細胞を、実施例1(9)から(16)と同様な方法で、PC9細胞へのサイトケラチン抗体の結合度合いを、蛍光輝度分布を基に評価した。
実施例5
実施例4(3)で血液に添加するPC9細胞として、実施例1(2)で剥離した保存処理をしていないPC9細胞約10個を用いた他は、実施例4と同様な方法でPC9細胞へのサイトケラチン抗体の結合度合いを、蛍光輝度分布を基に評価した。
実施例4および5での蛍光輝度分布の結果をまとめて図3に示す。血液中に懸濁したPC9細胞へのサイトケラチン抗体の結合度評価において、安定化剤を用いた細胞の保存処理を行なうこと(実施例4)で、保存処理をしていない場合(実施例5)(最大輝度分布を示す細胞の蛍光輝度0.16から0.23)と比較して、サイトケラチン抗体の結合による最大輝度分布を示すPC9細胞の蛍光輝度が向上(最大輝度分布を示す細胞の蛍光輝度0.24から0.31)していることから、PC9細胞へのサイトケラチン抗体の結合能が向上したことがわかる。
なおPC9細胞の保存処理時間(実施例4(1)での室温での放置時間)を10分、96時間と変化させても、PC9細胞へのサイトケラチン抗体の結合度に大きな変化が見られなかったことから、ホルムアルデヒドドナー化合物であるイミダゾリジニル尿素を含んだ安定化剤による保存処理されたPC9細胞は、サイトケラチン抗体への結合能を高いまま長時間保持していることがわかる。

Claims (6)

  1. 腫瘍細胞を含む溶液から当該腫瘍細胞内で発現するタンパク質を利用して当該腫瘍細胞を検出する方法であって、以下の(1)から(4)の工程を含む、腫瘍細胞の検出方法。
    (1)前記腫瘍細胞を含む溶液に安定化剤をさらに含ませ、安定化剤を含んだ、腫瘍細胞を含む溶液から、比重分離を利用して当該腫瘍細胞を含む画分を分離回収する工程
    (2)(1)で得られた画分を、親水性高分子を結合したタンパク質を含む溶液に添加する工程
    (3)(2)で得られた溶液を遠心分離することで、腫瘍細胞を含むペレットを回収する工程
    (4)(3)で得られたペレットの懸濁液から、当該腫瘍細胞内で発現するタンパク質を利用して当該腫瘍細胞を検出する工程
  2. 前記工程(2)の親水性高分子を結合したタンパク質を含む溶液に、さらに糖を含ませる、請求項1に記載の方法。
  3. 安定化剤が、ホルムアルデヒドドナー化合物である、請求項1または2に記載の方法。
  4. ホルムアルデヒドドナー化合物が、イミダゾリジニル尿素である、請求項に記載の方法。
  5. 腫瘍細胞内で発現するタンパク質を利用して当該腫瘍細胞を検出する工程を、当該腫瘍細胞内で発現するタンパク質に対する標識化抗体を用いて行なう、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 腫瘍細胞内で発現するタンパク質がサイトケラチンである、請求項1からのいずれかに記載の方法。
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