JP6612500B2 - クロック生成回路 - Google Patents

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Description

本発明は、クロック生成回路に関し、特に、多相クロックを出力するクロック生成回路に関する。
従来より、多相クロックは、クロック間の位相差の精緻な調整が可能であることから、高速伝送路を有する半導体集積回路において広く使用されている。昨今のクロックの高速化に伴い、高速伝送路にフルレートの単相クロックを用いることの難度が増大していることから、多相クロックが担う役割は重要である。
多相クロックを生成する多相発振器の一つとして、リングオシレータが知られている。リングオシレータは、複数のインバータ回路が環状に接続されることによって構成される。リングオシレータは、各インバータ回路におけるクロックの遅延時間と、各インバータ回路を駆動する電源の駆動能力とに基づく周波数で発振し、各インバータ回路からそれぞれ位相の異なるクロックを出力する。かかるリングオシレータの発振周波数を制御する技術として、例えば、インジェクションクロックを用いる方法がある。これは、リングオシレータにインジェクションクロックを入力し、インバータ回路の出力の状態を強制的に遷移させることによって、該インジェクションクロックの周波数にリングオシレータの発振周波数を同期させるというものである。
例えば、下記特許文献1は、インジェクションロック機能によって、インジェクションクロックの周波数に発振周波数を同期させる電圧制御発振回路を開示する。該電圧制御発振回路は、互いに逆相の差動信号が入力される複数のユニットセルを備え、外部電圧によって前記複数のユニットセル内の負荷抵抗値を制御し、前記差動信号の遅延量を制御するリングオシレータ型の電圧制御発振回路である。さらに、該電圧制御発振回路において、前記複数のユニットセルのそれぞれは、制御端子に前記外部電圧が与えられる可変負荷回路を有し、前記複数のユニットセルの少なくとも一つは、入力端子から注入される入力信号により出力端子間が短絡されるスイッチを有する。
特開2011−61325号公報
しかしながら、上記従来の回路は、出力する多相クロックの位相について制御乃至は調整を行った場合、それに伴って、その周波数も制御されていた。このため、上記従来の回路では、位相及び周波数を独立に調整することができず、とりわけ、多相クロックの位相を制御した場合であっても、その周波数を一定に保つことができなかった。
また、上記従来の回路は、複数のユニットセルの負荷抵抗値を制御することによって、多相クロックの位相及び周波数を制御していた。かかる負荷抵抗値の製造ばらつきは、多相クロックの位相及び周波数の制御に影響を与え、したがって、非常に高速で動作する半導体集積回路において精緻な制御を困難にしていた。
そこで、本発明は、多相クロックの位相及び周波数を独立に制御することができるクロック生成回路を提供することを目的とする。
より具体的には、本発明は、多相発振器が出力する多相クロックの位相のみの調整を行うことができるモードを有するクロック生成回路を提供することを目的とする。
また、本発明は、多相クロックの周波数を一定に保ちながら、多相クロックの位相を高精度で制御することができるクロック生成回路を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、回路要素の製造ばらつきに影響されずに、多相クロックの位相を高精度で制御することができるクロック生成回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的特徴乃至は発明特定事項を含んで構成される。
すなわち、ある観点に従う本発明は、多相クロックを生成し出力するクロック生成回路であって、所定のシステムクロックに基づいてインジェクションクロックを生成するインジェクションクロック生成回路と、環状に接続された複数のインバータ回路を有し、所定の遅延制御信号に基づいて所定の遅延時間が与えられた前記多相クロックのうちのそれぞれのクロックを前記複数のインバータ回路のそれぞれから出力するリングオシレータと、前記インジェクションクロックを第1の値で分周し、基準クロックとして出力する第1の分周回路と、前記多相クロックのうちの少なくとも一のクロックを第2の値で分周し、比較クロックとして出力する第2の分周回路と、前記基準クロックの周波数と前記比較クロックの周波数とを比較し、該比較の結果に基づく前記所定の遅延制御信号を前記リングオシレータに出力する周波数比較器と、を備え、前記リングオシレータは、前記所定の遅延制御信号に基づいて、前記複数のインバータ回路のそれぞれの前記所定の遅延時間を調整するように構成される、クロック生成回路である。
ここで、前記複数のインバータ回路のそれぞれは、前段のインバータ回路から出力される多相クロックのうちの一のクロックを受け、該一のクロックに対して前記所定の遅延制御信号に基づく前記所定の遅延時間を与えて、該所定の遅延時間を与えた一のクロックを次段のインバータ回路に出力しても良い。
また、前記クロック生成回路は、所定の制御信号を出力する制御回路をさらに備え、前記制御回路から出力される前記所定の制御信号がインジェクションロックモードを示す場合、前記周波数比較器は、前記比較の結果を記憶し、前記リングオシレータは、前記多相クロックの周波数が前記インジェクションクロックの周波数と同じ周波数になるように、該多相クロックの周波数を制御しても良い。
また、前記リングオシレータは、前記所定の遅延制御信号に基づいて、前記複数のインバータ回路のそれぞれに流れる電流を制御しても良い。
また、前記リングオシレータは、前記複数のインバータ回路のそれぞれの出力端子に接続される容量素子をさらに有し、前記リングオシレータは、前記所定の遅延制御信号に基づいて、前記容量素子の容量を制御しても良い。
さらに、別の観点に従う本発明は、所定のシステムクロックに基づいてインジェクションクロックを生成するインジェクションクロック生成回路と、環状に接続された複数のインバータ回路を有し、所定の遅延時間が与えられた多相クロックのうちのそれぞれのクロックを前記複数のインバータ回路のそれぞれから出力するリングオシレータと、前記インジェクションクロック生成回路により生成された前記インジェクションクロックと前記リングオシレータにより生成された前記多相クロックのうちの少なくとも一のクロックとに基づいて、前記リングオシレータにおける前記複数のインバータ回路のそれぞれに与えられた前記所定の遅延時間を調整する調整回路と、前記リングオシレータにより生成された前記多相クロックを外部に出力する第1のモードによる動作又は前記調整回路により前記複数のインバータ回路のそれぞれに与えられた前記所定の遅延時間を調整する第2のモードによる動作を選択的に制御する制御回路と、を備える、クロック生成回路である。
ここで、前記調整回路は、前記インジェクションクロックに基づく基準クロックの周波数と、前記多相クロックのうちの少なくとも一のクロックに基づく比較クロックの周波数とを比較し、該比較の結果に基づく前記所定の遅延制御信号を前記リングオシレータに出力する周波数比較器を含んでも良い。
さらに、前記調整回路は、前記インジェクションクロックを第1の値で分周し、前記基準クロックとして出力する第1の分周回路と、前記多相クロックのうちの少なくとも一のクロックを第2の値で分周し、前記比較クロックとして出力する第2の分周回路と、を含んでも良い。
また、前記制御回路は、前記第1のモードにおいて、前記インジェクションクロックを前記リングオシレータに出力するとともに、前記多相クロックを外部に出力するように制御し、前記第2のモードにおいて、前記インジェクションクロックを前記調整回路に出力するとともに、前記多相クロックのうちの少なくとも一のクロックを前記調整回路に出力するように制御しても良い。
さらに、前記制御回路は、前記第1のモードを選択する前に前記第2のモードを選択しても良い。
さらに、また、前記制御回路は、前記第のモードによる動作を制御している間に、前記比較の結果が、前記比較クロックの周波数が前記基準クロックの周波数を超えることを示す場合、前記第1のモードを選択しても良い。
さらに、別の観点に従う本発明は、環状に接続された複数のインバータ回路を有するリングオシレータを有するクロック生成回路が出力する多相クロックの位相を調整する方法であって、所定のシステムクロックに基づいてインジェクションクロックを生成することと、前記インジェクションクロックに基づいて前記複数のインバータ回路の所定の遅延時間を調整することと、前記リングオシレータが出力する多相クロックの周波数が前記インジェクションクロックの周波数と同じ周波数になるように、該多相クロックの周波数を制御することと、を含み、前記複数のインバータ回路の所定の遅延時間を調整することは、前記インジェクションクロックを第1の値で分周した基準クロックの周波数と、前記リングオシレータが出力する前記多相クロックのうちの少なくとも一のクロックを第2の値で分周した比較クロックの周波数とを比較することと、前記比較の結果に基づく所定の遅延制御信号を前記リングオシレータに出力することと、前記所定の遅延制御信号に基づいて前記複数のインバータ回路のそれぞれの前記所定の遅延時間を決定することと、を含み、前記比較クロックの周波数が前記基準クロックの周波数を超えるまで、前記比較すること、前記出力すること、及び前記決定することを繰り返す、多相クロックの位相を調整する方法である。
さらに、別の観点に従う本発明は、環状に接続された複数のインバータ回路を有するリングオシレータを有するクロック生成回路が出力する多相クロックの位相を調整する方法であって、所定のシステムクロックに基づいてインジェクションクロックを生成することと、前記インジェクションクロックと、前記リングオシレータにより生成された前記多相クロックのうちの少なくとも一のクロックとに基づいて、前記リングオシレータにおける前記複数のインバータ回路のそれぞれに与えられた前記所定の遅延時間を調整することと、前記複数のインバータ回路のそれぞれに与えられた前記所定の遅延時間を調整した後に、前記インジェクションクロックを前記リングオシレータに出力することと、前記リングオシレータに出力された前記インジェクションクロックの周波数に基づいて、前記多相クロックの周波数を制御することと、周波数を制御した前記多相クロックを外部に出力することと、を含む、多相クロックの位相を調整する方法である。
本発明によれば、クロック生成回路は、多相クロックの位相及び周波数を独立に制御することができるようになる。
より具体的には、本発明によれば、クロック生成回路は、多相発振器が出力する多相クロックの位相のみの調整を行うモードを有することができるようになる。
また、本発明によれば、クロック生成回路は、多相クロックの周波数を一定に保ちながら多相クロックの位相を高精度で制御することができるようになる。
また、本発明によれば、クロック生成回路は、製造ばらつきに影響されずに多相クロックの位相を高精度で制御することができるようになる。
本発明の他の技術的特徴、目的、及び作用効果乃至は利点は、添付した図面を参照して説明される以下の実施形態により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係るクロック生成回路の概略構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るクロック生成回路におけるインジェクションクロック生成回路の構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るクロック生成回路におけるリングオシレータの構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るリングオシレータの出力信号線の構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態におけるクロック生成回路のチューニングモードにおける動作の一例を示す図である。 本発明の一実施形態におけるクロック生成回路のインジェクションロックモードにおける動作の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るクロック生成回路の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態に係るクロック生成回路のインジェクションロックモードでの動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態に係るクロック生成回路の動作を概略的に示すためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るクロック生成回路の動作を概略的に示すためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るクロック生成回路における分周回路での分周数と、リングオシレータの一段分が有する遅延時間との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係るクロック生成回路における分周回路での分周数と、多相クロックの位相との関係を示す図である。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るクロック生成回路の概略構成の一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係るクロック生成回路1は、例えば、インジェクションクロック生成回路10と、スイッチSW1及びSW2と、多相発振器(リングオシレータ)20と、分周回路30及び40と、周波数比較器50と、制御回路60とを含んで構成される。
インジェクションクロック生成回路10は、システムクロックCLKに基づいて、2相のインジェクションクロックIJ_CLKを生成する。具体的には、インジェクションクロック生成回路10は、システムクロックCLKに基づいて、2相のインジェクションクロックIJ_CLKを生成し、スイッチSW1を介して該クロックをリングオシレータ20又は分周回路40に出力する。
スイッチSW1は、制御信号CNTに従って、インジェクションクロック生成回路10から出力されるインジェクションクロックIJ_CLKの出力先を切り替える。具体的には、スイッチSW1は、制御回路60から出力される制御信号CNTの状態が“チューニングモード”である場合、インジェクションクロック生成回路10から出力されるインジェクションクロックIJ_CLKをインジェクションクロックIJ_CLK’として、該クロックを分周回路40に出力する。一方、スイッチSW1は、制御回路60から出力される制御信号CNTの状態が“インジェクションロックモード”である場合、インジェクションクロック生成回路10から出力されるインジェクションクロックIJ_CLKをリングオシレータ20に出力する。
リングオシレータ20は、環状に接続されたn段(ただし、nは、偶数)のインバータ回路INV(図3を参照)を有し、該n段のインバータ回路INVのそれぞれから多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)を出力する。具体的には、リングオシレータ20は、各段の一段分が有する遅延時間dを周波数比較器50から出力される遅延制御信号CNT_DELによって制御し、該遅延時間dに従う位相を有する多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)を生成し、該生成したクロックをスイッチSW2に出力する。
また、リングオシレータ20は、制御回路60から出力される制御信号CNTに従って、インジェクションクロックIJ_CLKによる多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の周波数の制御のオン/オフを制御する。リングオシレータ20は、制御信号CNTが“チューニングモード”を示す場合、インジェクションクロックIJ_CLKによる制御を行わずに、周波数比較器50から出力される遅延制御信号CNT_DELに従う遅延時間dに基づいて自励発振する。一方、リングオシレータ20は、制御信号CNTが“インジェクションロックモード”を示す場合、インジェクションクロックIJ_CLKによる制御を行い、インジェクションクロックIJ_CLKの周期に多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の周波数を制御する。
なお、本例では、多相発振器としてリングオシレータ20を使用しているが、これに限られるものではなく、他の多相クロックを出力する回路であって良い。他の多相クロックを出力する回路を多相発振器として使用する場合、多相発振器は、周波数比較器50から出力される遅延制御信号CNT_DELに従って多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の間の位相差を制御し、該位相差を制御した多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)を出力する。
スイッチSW2は、制御信号CNTに従って、リングオシレータ20から出力される多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の出力先を切り替える。具体的には、スイッチSW2は、制御回路60から出力される制御信号CNTの状態が“チューニングモード”である場合、リングオシレータ20から出力される多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)のうちのクロックOCLK(1)を分周回路30に出力する。一方、スイッチSW2は、制御回路60から出力される制御信号CNTの状態が“インジェクションロックモード”である場合、リングオシレータ20から出力される多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)を外部に出力する。なお、本例では、スイッチSW2は、制御信号CNTの状態が“チューニングモード”である場合、クロックOCLK(1)を分周回路30に出力するが、これに限られるものではなく、任意のクロックOCLKを分周回路30に出力しても良い。
分周回路30は、リングオシレータ20からスイッチSW2を介して出力されるクロックOCLK(1)を分周数Mで分周する。具体的には、分周回路30は、クロックOCLK(1)を分周数Mで分周し、該分周したクロックを比較クロックCOMP_CLKとして、周波数比較器50に出力する。分周回路30は、制御回路60から出力される制御信号CNTの状態が“インジェクションロックモード”を示す場合、その動作を停止する。
分周回路40は、インジェクションクロック生成回路10から出力されるインジェクションクロックIJ_CLK’を分周数Nで分周する。具体的には、分周回路40は、インジェクションクロックIJ_CLK’を分周数Nで分周し、該分周したクロックを基準クロックREF_CLKとして、周波数比較器50に出力する。また、分周回路40は、制御回路60から出力される制御信号CNTの状態が“インジェクションロックモード”を示す場合、その動作を停止する。
周波数比較器50は、比較クロックCOMP_CLKの周波数と、基準クロックREFCLKの周波数とを比較して、該比較結果に従う遅延制御信号CNT_DELを生成し、該信号をリングオシレータ20に出力する。具体的には、周波数比較器50は、分周回路30から出力される比較クロックCOMP_CLKと、分周回路40から出力される基準クロックREF_CLKとで、所定の期間をカウントする。ここで、所定の期間は、基準クロックREF_CLKの周波数と比較クロックCOMP_CLKの周波数との差を測定するために十分な長さの期間である。周波数比較器50は、基準クロックREF_CLKのカウント値の方が比較クロックCOMP_CLKのカウント値よりも大きいと判断する場合、リングオシレータ20のインバータ回路INVの遅延を少なくするように遅延制御信号CNT_DELを生成し、該信号をリングオシレータ20に出力する。一方、周波数比較器50は、基準クロックREF_CLKのカウント値の方が比較クロックCOMP_CLKのカウント値よりも大きくないと判断する場合、遅延制御信号CNT_DELの状態を記憶し、該信号をリングオシレータ20に出力するとともに、一致信号CORを制御回路60に出力する。周波数比較器50は、制御回路60から出力される制御信号CNTが“インジェクションロックモード”を示す場合、基準クロックREF_CLK及び比較クロックCOMP_CLKのカウントを停止する。なお、分周回路30及び40と、周波数比較器50とで、調整回路70を構成する。
制御回路60は、クロック生成回路1における各構成要素の動作を制御する。具体的には、制御回路60は、“チューニングモード”及び“インジェクションロックモード”の2つの状態を取り得る制御信号CNTを生成し、該信号をリングオシレータ20と、分周回路30及び40と、SW1及びSW2と、周波数比較器50とに出力する。一例では、制御回路60は、外部から入力されるトリガ信号TRIGを検出し、該トリガ信号に基づいて、制御信号CNTの状態を“チューニングモード”として、該信号をリングオシレータ20と、分周回路30及び40と、SW1及びSW2と、周波数比較器50とにそれぞれ出力する。制御回路60は、チューニングモードにおいて、周波数比較器50から出力される一致信号CORの状態を判断する。制御回路60は、周波数比較器50が遅延制御信号CNT_DELの状態を記憶したことを一致信号CORの状態が示す場合、制御信号CNTの状態を“インジェクションロックモード”に変更して、該信号をリングオシレータ20と、分周回路30及び40と、SW1及びSW2と、周波数比較器50とに出力する。
以上のように構成されるクロック生成回路1は、比較クロックCOMP_CLKの周波数を基準クロックREF_CLKの周波数に調整し、リングオシレータ20が有する一段分の遅延時間dを所望の時間に調整することによって、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の位相を制御する。そして、クロック生成回路は、リングオシレータ20が出力する多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の周波数をインジェクションクロックIJ_CLKの周期に制御する。これにより、クロック生成回路1は、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の周波数を一定に保ちながら多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の位相を高精度で制御する。また、クロック生成回路1は、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の位相差を分周回路30及び40の分周数N及びMの比で決定するため、製造ばらつきの影響を受けることなく、高精度で多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の位相を制御することができる。
図2は、本発明の一実施形態に係るクロック生成回路におけるインジェクションクロック生成回路の構成の一例を示す図である。同図に示すように、インジェクションクロック生成回路10は、PLL(Phase-Locked-Loop)11と、電圧増幅器12と、波形整形回路13とを含んで構成される。
PLL11は、一般的な位相同期回路であり、システムクロックCLKに基づいて、差動クロックDIF_CLKを生成する。具体的には、PLL11は、システムクロックCLKに基づいて、所望の周波数を有する差動クロックDIF_CLKを生成し、該生成した差動クロックDIF_CLKを電圧増幅器12に出力する。なお、差動クロックDIF_CLKの周波数は、インジェクションロックモード時の多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の周波数となる。
電圧増幅器12は、差動クロックDIF_CLKの電圧を所望の電圧に増幅し、2相クロックBIP_CLKとして出力する。具体的には、電圧増幅器12は、PLL11から出力される差動クロックDIF_CLKの電圧を所望の電圧に増幅して、2相クロックBIP_CLKとして波形整形回路13に出力する。なお、2相クロックBIP_CLKの電圧は、インジェクションクロックIJ_CLKの電圧となる。
波形整形回路13は、2相クロックBIP_CLKの波形を所望の波形に整形して、2相のインジェクションクロックIJ_CLKとして出力する。具体的には、波形整形回路13は、電圧増幅器12から出力される2相クロックBIP_CLKのデューティ比及びスキューを調整する。波形整形回路13は、デューティ比及びスキューを調整した該クロックを2相のインジェクションクロックIJ_CLKとして、リングオシレータ20又は分周回路40に出力する。
以上のように構成される、インジェクションクロック生成回路10は、システムクロックCLKに基づいて所望の電圧及び周波数を有する2相のインジェクションクロックIJ_CLKを生成し、該生成したクロックをリングオシレータ20又は分周回路40に出力する。
図3は、本発明の一実施形態に係るクロック生成回路におけるリングオシレータの構成の一例を示す図である。同図に示すように、リングオシレータ20は、トランジスタTR1及びTR2と、電流源I1乃至I3と、インバータ回路INV1乃至INV16とを含んで構成される。
なお、同図において、インジェクションクロックIJ_CLKの正側及び負側のクロックをそれぞれインジェクションクロックIJ_CLK(1)及びIJ_CLK(2)と定義する。また、同図において、インバータ回路INV1及びINV8と、トランジスタTR1とを接続するノードをノードaと定義し、インバータ回路INV4及びINV5と、トランジスタTR2とを接続するノードをノードbと定義する。なお、本例においては、8相の多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)がインバータ回路INV1乃至INV8から出力されるが、これに限られるものではなく、任意の相の多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)が対応する任意の数のインバータ回路INV1乃至INVnから出力されても良い。
電流源I1は、例えばMOSトランジスタである。電流源I1は、制御回路60から出力される制御信号CNTに従ってトランジスタTR1及びTR2に所定の電流を供給する。具体的には、電流源I1は、制御信号CNTの状態が“チューニングモード”である場合、トランジスタTR1及びTR2への電流の供給を停止する。一方、電流源I1は、制御信号CNTの状態が“インジェクションロックモード”である場合、トランジスタTR1及びTR2に所定の電流を供給する。電流源I1は、その一端は、トランジスタTR1及びTR2のソースに接続され、その他端は接地線GNDに接続され、その制御端子は制御回路60に接続される。
トランジスタTR1は、例えば、N型MOSトランジスタである。トランジスタTR1は、インジェクションクロック生成回路10から出力されるインジェクションクロックIJ_CLK(1)に従って、ノードaの電位(すなわち状態)を制御する。トランジスタTR1は、そのソースは、トランジスタTR2のソースと、電流源I1とに接続され、そのドレインは、ノードaを介してインバータ回路INV1及びINV15の入力端子と、インバータ回路INV8及びINV16の出力端子とに接続され、そのゲートは、インジェクションクロック生成回路10に接続される。
トランジスタTR2は、例えば、N型MOSトランジスタである。トランジスタTR2は、インジェクションクロック生成回路10から出力されるインジェクションクロックIJ_CLK(2)に従って、ノードbの電位(すなわち状態)を制御する。トランジスタTR2は、そのソースは、トランジスタTR1のソースと、電流源I1とに接続され、そのドレインは、ノードbを介してインバータ回路INV5及びINV16の入力端子と、インバータ回路INV4及びINV15の出力端子とに接続され、そのゲートは、インジェクションクロック生成回路10に接続される。
電流源I2は、例えばMOSトランジスタである。電流源I2は、周波数比較器50から出力される遅延制御信号CNT_DELに従って電流値を調整した電流をインバータ回路INV1乃至INV8に供給する。電流源I2は、その一端は電源線VDDに接続され、その他端は、インバータ回路INV1乃至INV8の電源端子Vpに接続され、その制御端子は周波数比較器50に接続される。
電流源I3は、例えばMOSトランジスタである。電流源I3は、周波数比較器50から出力される遅延制御信号CNT_DELに従って電流値を調整した電流をインバータ回路INV1乃至INV8から引き抜く。電流源I2は、その一端はインバータ回路INV1乃至INV8の接地端子Vnに接続され、その他端は接地線GNDに接続され、その制御端子は周波数比較器50に接続される。
インバータ回路INV1乃至INV8は、例えば、論理否定回路である。インバータ回路INV1乃至INV8は、前段のインバータ回路INVからの出力を受け、該出力に対して論理否定を行い次段のインバータ回路INVに出力するように、環状に接続される。
具体的には、インバータ回路INV1は、前段のインバータ回路INV8から出力されるクロックOCLK(8)に対して論理否定を行い、電源端子Vpを介して電流源I2から供給される電流と、接地端子Vnを介して電流源I3から引き抜かれる電流とに従う遅延時間dを与え、該処理の結果をクロックOCLK(1)として、次段のインバータ回路INV2と、後述するインバータ回路INV10と、外部とに出力する。なお、インバータ回路INV2乃至INV8の動作については、インバータ回路INV1と同様であるため、その説明を省略する。
インバータ回路INV9乃至INV16は、例えば、論理否定回路である。インバータ回路INV9乃至INV16は、それぞれ、逆相となるインバータ回路INV1乃至INV8の対の出力信号線の間に設けられる。インバータ回路INV9乃至INV16は、対の一方のインバータ回路INVの出力に対して論理否定を行い、該論理否定の結果を対の他方のインバータ回路INVの次段のインバータ回路INVに出力することによって、対となるインバータ回路INV同士の出力のタイミングを同期させる。
具体的には、インバータ回路INV10は、インバータ回路INV1から出力されるクロックOCLK(1)に対して論理否定を行い、該論理否定の結果をインバータ回路INV1の対となるインバータ回路INV5の次段のインバータ回路INV6に出力する。また、インバータ回路INV9は、インバータ回路INV5から出力されるクロックOCLK(5)に対して論理否定を行い、該論理否定の結果をインバータ回路INV5の対となるインバータ回路INV1の次段のインバータ回路INV2に出力する。これにより、インバータ回路INV1及びINV5の出力のタイミングは同期される。なお、インバータ回路INV11乃至INV16の動作については、それぞれインバータ回路INV9及びINV10と同様であるため、その説明を省略する。
以上のように構成されるリングオシレータ20は、インバータ回路INV1乃至INV8の環状構成によって多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)を生成し、該クロックを出力する。また、リングオシレータ20の各インバータ回路INVは、自身に入力されるクロックOCLKに対して、論理否定を行い、遅延制御信号CNT_DELに従う遅延時間dを与え、次段のインバータ回路INV及び外部に出力する。これにより、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)の各クロックの位相は、遅延制御信号CNT_DELによって決定される。また、リングオシレータ20は、制御信号CNTに従って、インジェクションクロックIJ_CLKによる多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)の周波数の制御のオン/オフを制御する。
図4は、本発明の一実施形態に係るリングオシレータの出力信号線の構成の一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係るリングオシレータ20の出力信号線は、図3で説明した構成要素に加えて容量素子C1乃至C8をさらに含んで構成される。
容量素子C1乃至C8は、例えば、MOSキャパシタである。容量素子C1乃至C8は、それぞれインバータ回路INV1乃至INV8の各出力端子と、接地線GNDとの間に設けられ、インバータ回路INV1乃至INV8が出力する多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)に対して遅延時間を与える。また、容量素子C1乃至C8は、周波数比較器50から出力される遅延制御信号CNT_DELに従って、その容量の値が制御される。
なお、リングオシレータ20の一段分が有する遅延時間dの制御は、図3で説明したように、電流源I2及びI3の電流量を制御することによって達成されても良いし、図4で説明したように、各インバータ回路INV1乃至INV8の出力端子に接続される容量素子C1乃至C8の容量値を変更することによって達成されても良いし、両方を実施することによって達成されても良い。
[チューニングモードにおける動作の説明]
図5は、本発明の一実施形態におけるクロック生成回路のチューニングモードにおける動作の一例を示す図である。同図に示すように、制御回路60は、チューニングモードの状態を示す制御信号CNTをリングオシレータ20と、分周回路30及び40と、SW1及びSW2と、周波数比較器50とに出力する。
スイッチSW1は、インジェクションクロック生成回路10から出力されるインジェクションクロックIJ_CLKをインジェクションクロックIJ_CLK’として、分周回路40に出力する。これによって、リングオシレータ20へのインジェクションクロックIJ_CLKは、リングオシレータ20へ供給されなくなる。
リングオシレータ20は、インジェクションクロックIJ_CLKによる多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)の周波数の制御を停止する。リングオシレータ20は、リングオシレータ20の一段分が有する遅延時間dに基づいて、自励発振を開始する。
スイッチSW2は、リングオシレータ20から出力されるクロックOCLK(1)を分周回路30に出力する。これによって、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)は、外部に供給されなくなる。
分周回路30は、リングオシレータ20から出力されるクロックOCLK(1)を分周数Mで分周し、該分周したクロックを比較クロックCOMP_CLKとして周波数比較器50に出力する。
また、分周回路40は、インジェクションクロック生成回路10から出力されるインジェクションクロックIJ_CLK’を分周数Nで分周し、該分周したクロックを基準クロックREF_CLKとして周波数比較器50に出力する。
周波数比較器50は、比較クロックCOMP_CLK及び基準クロックREF_CLKによる所定の期間のカウントを開始する。周波数比較器50は比較クロックCOMP_CLKのカウント値が基準クロックREF_CLKのカウント値以上になるまで、リングオシレータ20の一段分が有する遅延時間dを短くするように遅延制御信号CNT_DELの状態を変更し、該変更した信号をリングオシレータ20に出力することを繰り返す(図中の矢印ARW1)。
そして、周波数比較器50は、比較クロックCOMP_CLKのカウント値が基準クロックREF_CLKのカウント値以上であると判断する場合、遅延制御信号CNT_DELの状態を記憶するとともに、一致信号CORを制御回路60に出力し、制御回路60に“チューニングモード”での動作が終了したことを伝達する。これにより、リングオシレータ20の一段分が有する遅延時間dが調整され、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)の位相が調整される。
[インジェクションロックモードでの動作の説明]
図6は、本発明の一実施形態におけるクロック生成回路のインジェクションロックモードにおける動作の一例を示す図である。同図に示すように、制御回路60は、周波数比較器50から一致信号CORが入力されると、インジェクションロックモードの状態を示す制御信号CNTをリングオシレータ20と、分周回路30及び40と、SW1及びSW2と、周波数比較器50とに出力する。
スイッチSW1は、インジェクションクロック生成回路10から出力されるインジェクションクロックIJ_CLKをリングオシレータ20に出力する。これによって、分周回路40へのインジェクションクロックIJ_CLK’は分周回路40へ供給されなくなる。
スイッチSW2は、リングオシレータ20から出力される多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)を外部に出力する。これによって分周回路30へのクロックOCLK(1)は分周回路30へ供給されなくなる。また、分周回路30及び40は、それぞれその動作を停止する。
周波数比較器50は、比較クロックCOMP_CLK及び基準クロックREF_CLKのカウント動作を停止するとともに、遅延制御信号CNT_DELの状態を記憶する。
リングオシレータ20は、インジェクションクロックIJ_CLKによる多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)の周波数の制御を開始する。これにより、リングオシレータ20は、遅延制御信号CNT_DELに従う位相を有し、インジェクションクロックIJ_CLKに従う周波数で発振する多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)を生成し、該クロックを外部に出力する(図中の矢印ARW2)。
図7は、本発明の一実施形態に係るクロック生成回路の動作を示すタイミングチャートである。同図において、インジェクションクロックIJ_CLK及びIJ_CLK’が交番するタイミングをそれぞれ時刻t701乃至t716と定義する。また、時刻t701の後に最初にクロックOCLK(3)が交番するタイミングを時刻t701’と定義し、時刻t708の後に最初にクロックOCLK(3)が交番するタイミングを時刻t708’と定義し、時刻t712の後に最初にクロックOCLK(3)が交番するタイミングを時刻t712’と定義する。また、同図において、多相クロックOCLKは、8相であるものと仮定する。
時刻t701乃至t707で、制御回路60は、制御信号CNTの状態を“チューニングモード”として出力する。これにより、スイッチSW1は、インジェクションクロック生成回路から出力されるインジェクションクロックIJ_CLKをインジェクションクロックIJ_CLK’として分周回路40に出力する。したがって、分周回路30及び40は、それぞれ、クロックOCLK(1)及びインジェクションクロックIJ_CLK’の分周を開始し、周波数比較器50は、基準クロックREF_CLK及び比較クロックCOMP_CLKのカウントの比較を開始する。時刻t701乃至t707では、基準クロックREF_CLKの周波数は、比較クロックCOMP_CLKの周波数よりも大きいため、周波数比較器50は、リングオシレータ20の一段分が有する遅延時間dが短くなるように、遅延制御信号CNT_DELの値をカウントアップさせる。
また、制御信号CNTの状態“チューニングモード”に従って、リングオシレータ20は、インジェクションクロックIJ_CLK(1)及びIJ_CLK(2)による周波数の制御を行わずに自励発振を開始する。リングオシレータ20は、遅延制御信号CNT_DELに従って、一段分が有する遅延時間dを制御し、自励発振するため、リングオシレータ20は、時刻t701乃至t707で、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)の周波数を徐々に上昇させていく。
時刻t708乃至t711で、制御回路60は、未だ制御信号CNTの状態を“チューニングモード”として該信号を出力している。周波数比較器50は、基準クロックREF_CLK及び比較クロックCOMP_CLKの周波数を比較する。時刻t710で、基準クロックREF_CLKの周波数は、比較クロックCOMP_CLKの周波数よりも小さくなるため、周波数比較器50は、遅延制御信号CNT_DELの状態を記憶するとともに、一致信号CORを制御回路60に出力し、チューニングモードでの動作が終了したことを制御回路60に伝達する。また、リングオシレータ20は、時刻t710で、時刻t708乃至t708’の期間の位相差をそれぞれ有する多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)を出力する。
時刻t712で、制御回路60は、制御信号CNTの状態を“インジェクションロックモード”として該信号を出力する。これにより、スイッチSW1は、その出力をリングオシレータ20へと切り替える。周波数比較器50は、そのカウントを停止するとともに、遅延制御信号CNT_DELの状態を記憶する。また、分周回路30及び40はその動作を停止する。リングオシレータ20は、時刻t712乃至t716で、時刻t708乃至t708’の期間に相当する遅延をそれぞれ有し、インジェクションクロックIJ_CLK(1)及びIJ_CLK(2)の周期を有する多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)を出力する。
図8は、本発明の一実施形態に係るクロック生成回路のインジェクションロックモードでの動作を示すタイミングチャートである。同図において、多相クロックOCLKは、8相であるものと仮定する。また、同図において、クロックOCLK(8)に対する位相差が0°、45°、90°、135°、180°、225°、270°、315°及び360°となるタイミングをそれぞれ時刻t801乃至t809と定義する。また、時刻t802以降でクロックOCLK(1)が最初に交番するタイミングを時刻t802’と定義し、時刻t803以降でクロックOCLK(2)が最初に交番するタイミングを時刻t803’と定義し、時刻t804以降でクロックOCLK(3)が最初に交番するタイミングを時刻t804’と定義する。また、リングオシレータ20の一段分は、遅延時間dを有するものと仮定し、インジェクションクロックIJ_CLKは、周期Tを有するものと仮定する。
トランジスタTR1は、インジェクションクロックIJ_CLK(1)に基づいて時刻t801でクロックOCLK(8)を立ち上げる。
インバータ回路INV1及びINV9は、時刻t801でクロックOCLK(8)の立ち上がりを受け、該クロックに対して、論理否定を行い、所定の遅延時間dを与え、クロックOCLK(5)の立ち上がりで、クロックOCLK(1)として出力する。すなわち、インバータ回路INV1及びINV9は、時刻t801から遅延時間dが経過した時刻t802’でクロックOCLK(1)を立ち下げる。このようにして生成されたクロックOCLK(1)は、クロックOCLK(8)に対してT/8に加えて、分周数比に基づく遅延差分Δt(以後、遅延差分Δtと表記)に相当する遅延を有する。ここで遅延差分Δtは、遅延時間dから周期Tの1/8に相当する時間を差し引いた時間である。
インバータ回路INV2及びINV11は、時刻t802’でクロックOCLK(1)の立ち下がりを受け、該クロックに対して、論理否定を行い、所定の遅延時間dを与え、クロックOCLK(6)の立ち下がりで、クロックOCLK(2)として出力する。すなわち、インバータ回路INV2及びINV11は、時刻t802’から遅延時間dが経過した時刻t803’でクロックOCLK(2)を立ち上げる。このようにして生成されたクロックOCLK(2)は、クロックOCLK(8)に対して2×T/8に加えて遅延差分Δt×2に相当する遅延を有する。
インバータ回路INV3及びINV13は、時刻t803’でクロックOCLK(2)の立ち上がりを受け、該クロックに対して、論理否定を行い、所定の遅延時間dを与え、クロックOCLK(7)の立ち上がりで、クロックOCLK(3)として出力する。すなわち、インバータ回路INV3及びINV13は、時刻t803’から遅延時間dが経過した時刻t804’でクロックOCLK(3)を立ち下げる。このようにして生成されたクロックOCLK(3)は、クロックOCLK(8)に対して3×T/8に加えて遅延差分Δt×3に相当する遅延を有する。
インバータ回路INV4は、トランジスタTR2の動作に基づいて時刻t805でクロックOCLK(4)を立ち上げる。なお、クロックOCLK(5)乃至OCLK(8)はトランジスタTR2の動作に基づいて、それぞれクロックOCLK(1)乃至OCLK(4)と同様に交番するため、その状態の遷移に関しては、説明を省略する。
上述したように、クロック生成回路1は、チューニングモードでリングオシレータ20の自励発振の周波数を調整することによって、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(3)、及びOCLK(5)乃至OCLK(7)の各位相を所望の位相に調整する。そして、クロック生成回路1は、インジェクションロックモードで多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)の周波数をインジェクションクロックIJ_CLKの周期に調整することによって、該周波数を一定に保ったまま高精度で多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)の位相を制御することができる。また、クロック生成回路1は、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)の位相差を分周回路30及び40の分周数M及びNの比で決定するため、製造ばらつきの影響を受けずに、高精度で多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)の位相を制御することができる。また、クロック生成回路1は、リングオシレータ20が出力する多相クロックの位相の制御を行うチューニングモードと、多相クロックの周波数の制御を行うインジェクションロックモードとの2つのモードを有し、該2つのモードを切り替えて制御することができるようになる。
図9は、本発明の一実施形態に係るクロック生成回路の動作を概略的に示すためのフローチャートである。同図に示すように、まず、クロック生成回路1は、インジェクションクロック生成回路10でインジェクションクロックIJ_CLKを生成する(S901)。次に、クロック生成回路1は、制御回路60で、自身をチューニングモードに設定する(S902)。
クロック生成回路1は、分周回路30及び40を起動し(S903)、分周回路40でインジェクションクロックIJ_CLK’を分周数Nで分周することによって、基準クロックREF_CLKを生成する(S904)。クロック生成回路1は、リングオシレータ20を起動し(S905)、自励発振を開始するリングオシレータ20から出力されるクロックOCLK(1)を分周回路30によって分周数Mで分周することによって、比較クロックCOMP_CLKを生成する(S906)。
クロック生成回路1は、周波数比較器50によってリングオシレータ20が出力するクロックOCLK(1)の周波数を調整することによって、比較クロックCOMP_CLKの周波数を基準クロックREF_CLKの周波数に調整する(S907)。なお、ステップS907の処理の詳細は、図10を参照して説明される。
クロック生成回路1は、自身をインジェクションロックモードに設定する(S908)。クロック生成回路1は、分周回路30及び40を停止するとともに、周波数比較器50における基準クロックREF_CLK及び比較クロックCOMP_CLKのカウントの比較を停止する(S909)。クロック生成回路1は、リングオシレータ20にインジェクションクロックIJ_CLKを入力し(S910)、リングオシレータ20をインジェクションロックする(S911)。クロック生成回路1は、インジェクションクロックIJ_CLKの周波数に制御された多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)をリングオシレータ20から出力する。
図10は、本発明の一実施形態に係るクロック生成回路の動作を概略的に示すためのフローチャートであり、図9におけるステップS907の処理の詳細を示している。まず、クロック生成回路1は、自身のモードがチューニングモードであるか否かを判断する(S1001)。クロック生成回路1は、自身のモードがチューニングモードでないと判断する場合(S1001のNo)、比較クロックCOMP_CLKの周波数を基準クロックREF_CLKの周波数に調整する処理を終了する。一方、クロック生成回路1は、自身のモードがチューニングモードであると判断する場合(S1001のYes)、値sを0に初期化する(S1002)。ここで、値sは、遅延制御信号CNT_DELの状態を示す。
クロック生成回路1は、基準クロックREF_CLKで所定の期間をカウントする(S1003)。次に、クロック生成回路1は、比較クロックCOMP_CLKで所定の期間をカウントする(S1004)。そして、クロック生成回路1は、基準クロックREF_CLKのカウント値と、比較クロックCOMP_CLKのカウント値とを比較する(S1005)。
クロック生成回路1は、基準クロックREF_CLKのカウント値が比較クロックCOMP_CLKのカウント値よりも大きいか否かを判断する(S1006)。クロック生成回路1は、基準クロックREF_CLKのカウント値が比較クロックCOMP_CLKのカウント値よりも大きくないと判断する場合(S1006のNo)、比較クロックCOMP_CLKの周波数を基準クロックREF_CLKの周波数に調整する処理を終了する。一方、クロック生成回路1は、基準クロックREF_CLKのカウント値が比較クロックCOMP_CLKのカウント値よりも大きいと判断する場合(S1006のYes)、値sに1を加算する(S1007)。
クロック生成回路1は、値sが値s_maxよりも大きいか否かを判断する(S1008)。クロック生成回路1は、値sが値s_maxよりも大きくないと判断する場合(S1008のNo)、ステップS1003の処理に戻る。一方、クロック生成回路1は、値sが値s_maxよりも大きいと判断する場合(S1008のYes)、比較クロックCOMP_CLKの周波数を基準クロックREF_CLKの周波数に調整する処理を終了する。ここで値s_maxは、リングオシレータ20の一段分が有する遅延時間dが最小となるような遅延制御信号CNT_DELの状態である。
上述したように、クロック生成回路1は、チューニングモードでリングオシレータ20の自励発振の周波数を調整することによって、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の各位相を所望の位相に調整する。そして、クロック生成回路1は、インジェクションロックモードで多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の周波数をインジェクションクロックIJ_CLKの周波数に調整することによって、該周波数を一定に保ったまま高精度で多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の位相を制御することができる。また、クロック生成回路1は、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の周波数を分周回路30及び40の分周数M及びNの比で決定するため、製造ばらつきの影響を受けずに、高精度で多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(n)の位相を制御することができる。また、クロック生成回路1は、リングオシレータ20が出力する多相クロックの位相の制御を行うチューニングモードと、多相クロックの周波数の制御を行うインジェクションロックモードとの2つのモードを有し、該2つのモードを切り替えて制御することができるようになる。
図11は、本発明の一実施形態に係るクロック生成回路における分周回路での分周数と、リングオシレータの一段分が有する遅延時間との関係を示す図である。具体的には、同図(a)乃至(c)は、それぞれ、分周回路40での分周数を示す値Nが10、50及び100である場合の、分周回路30での分周数Mとリングオシレータ20の一段分が有する遅延時間dの遅延差分Δtとの関係を示す。なお、同図において、多相クロックOCLKは8相であるものと仮定し、インジェクションクロックIJ_CLKの周波数は5.0GHzであるものとする。
同図(a)を参照して、分周数Mが分周数Nと同じ値(すなわち10)である場合、リングオシレータ20の一段分が有する遅延差分Δtは0となり、遅延時間dは、インジェクションクロックIJ_CLKの周期Tの1/8と同じ時間となる。すなわち、各インバータ回路INVは、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)の間の位相差がそれぞれインジェクションクロックIJ_CLKの周期Tの1/8になるように該クロックを出力することが分かる。
また、分周数Mが分周数Nより大きい場合、リングオシレータ20の一段分が有する遅延差分Δtは0より大きくなる。すなわち、各インバータ回路INVは、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)を周期Tの1/8に対してそれぞれ遅延差分Δtの逓倍に相当する時間ずつ遅らせて出力することが分かる。
また、分周数Mが分周数Nより小さい場合、リングオシレータ20の一段分が有する遅延差分Δtは0より小さくなる。すなわち、各インバータ回路INVは、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)を周期Tの1/8に対して遅延差分Δtの逓倍に相当する時間ずつ進ませて出力することが分かる。また、同図(b)及び(c)を参照して、分周数Nが大きい値である程、遅延差分Δtをより細かく調整できることが分かる。
上述したように、分周回路30及び40は、その分周数M及びNによって、リングオシレータ20の一段分が有する遅延時間dを決定する。その際、分周回路30及び40は、分周数M及びNの比が1に近づくほど遅延差分Δtを小さく調整し、分周数M及びNが一致する場合、遅延差分Δtを0とする。また、分周回路30及び40は、分周数M及びNの値が大きい程、遅延差分Δtを調整する精度を高くする。具体的には、分周回路30及び40は、以下の<式1>に従って遅延差分Δtを決定する。
(遅延差分Δt)=(T/8)×(1−N/M) …<式1>
インジェクションクロックIJ_CLKの周波数が5GHzである場合、インジェクションクロックIJ_CLKの周期が200psとなるため、<式1>におけるT/8の値は25psとなる。分周回路30及び40は、分周数Mが分周数Nよりも大きい場合、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)の間の位相差を25psよりも大きく決定し(すなわち位相を遅らせる)、分周数Mが分周数Nよりも小さい場合、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)の間の位相差を25psよりも小さく決定し(すなわち位相を進ませる)、分周数Mが分周数Nと等しい場合、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(8)の間の位相差を25psに決定する。
図12は、本発明の一実施形態に係るクロック生成回路における分周回路での分周数と、多相クロックの位相との関係を示す図である。具体的には、同図(a)乃至(c)は、それぞれ、分周回路40での分周数を示す値Nが10、50及び100である場合の、分周回路30での分周数Mと、クロックOCLK(8)を0°とした場合のクロックOCLK(2)の位相の基準(すなわち90°)からの差異との関係を示す。なお、同図において多相クロックOCLKは、8相であるものと仮定し、インジェクションクロックIJ_CLKの周波数は、5.0GHzであるものとする。
同図(a)を参照して、分周数Mが分周数Nと同じ値(すなわち10)である場合、クロックOCLK(2)の位相の基準(すなわち90°)からの差異は0°となる。すなわち、インバータ回路INV2は、クロックOCLK(2)の位相を90°になるように該クロックを出力することが分かる。
また、分周数Mが分周数Nより大きい場合、クロックOCLK(2)の位相の基準(すなわち90°)からの差異は、0°より大きくなる。すなわち、クロックOCLK(2)の位相は、90°よりも遅れることが分かる。また、分周数Mが分周数Nより小さい場合、クロックOCLK(2)の位相の基準(すなわち90°)から差異は、0°より小さくなる。すなわち、クロックOCLK(2)の位相は、90°よりも進むことが分かる。また、同図(b)及び(c)を参照して、分周数Nが大きい値である程、クロックOCLK(2)の位相をより細かく調整できることが分かる。
上述したように、分周回路30及び40は、その分周数M及びNによって、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(3)、及びOCLK(5)乃至OCLK(7)の位相を決定する。分周回路30及び40は、分周数M及びNの比が1に近づくほど位相が各クロックの基準(すなわち、本例では45°、90°、135°、225°、270°及び315°)に近づくように調整し、分周数M及びNが一致する場合、該位相を該基準に調整する。また、分周回路30及び40は、分周数M及びNの値が大きい程、各クロックの位相を調整する精度を高くする。分周回路30及び40は、例えば、以下の<式2>に従って多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(3)、及びOCLK(5)乃至OCLK(7)の位相差を決定する。
(位相差)=(360°/8)×(1−N/M) …<式2>
<式2>における360°/8の値は45°となる。分周回路30及び40は、分周数Mが分周数Nよりも大きい場合、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(3)、及びOCLK(5)乃至OCLK(7)の間の位相差を45°よりも大きく調整し(すなわち位相を遅らせる)、分周数Mが分周数Nよりも小さい場合、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(3)、及びOCLK(5)乃至OCLK(7)の間の位相差を45°よりも小さく調整し(すなわち位相を進ませる)、分周数Mが分周数Nと等しい場合、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(3)、及びOCLK(5)乃至OCLK(7)の間の位相差を45°に調整する。
上述したように、クロック生成回路1は、チューニングモードでリングオシレータ20の自励発振の周波数を調整することによって、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(3)、及びOCLK(5)乃至OCLK(7)の各位相を所望の位相に調整する。そして、クロック生成回路1は、インジェクションロックモードで多相クロックOCLK(4)及びOCLK(8)の周波数をインジェクションクロックIJ_CLKの周波数に調整することによって、該周波数を一定に保ったまま高精度で多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(3)、及びOCLK(5)乃至OCLK(7)の位相を制御することができる。また、クロック生成回路1は、多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(3)、及びOCLK(5)乃至OCLK(7)の周波数を分周回路30及び40の分周数の比で決定するため、製造ばらつきの影響を受けずに、高精度で多相クロックOCLK(1)乃至OCLK(3)、及びOCLK(5)乃至OCLK(7)の位相を制御することができる。また、クロック生成回路1は、リングオシレータ20が出力する多相クロックの位相の制御を行うチューニングモードと、多相クロックの周波数の制御を行うインジェクションロックモードとの2つのモードを有し、該2つのモードを切り替えて制御することができるようになる。
上記各実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施することができる。
例えば、本明細書に開示される方法においては、その結果に矛盾が生じない限り、ステップ、動作又は機能を並行して又は異なる順に実施しても良い。説明されたステップ、動作及び機能は、単なる例として提供されており、ステップ、動作及び機能のうちのいくつかは、発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略でき、また、互いに結合させることで一つのものとしてもよく、また、他のステップ、動作又は機能を追加してもよい。
また、本明細書では、さまざまな実施形態が開示されているが、一の実施形態における特定のフィーチャ(技術的事項)を適宜改良しながら、他の実施形態に追加し、又は該他の実施形態における特定のフィーチャと置換することができ、そのような形態も本発明の要旨に含まれる。
本発明は、半導体集積回路の分野に広く利用することができる。
1…クロック生成回路
10…インジェクションクロック生成回路
11…PLL
12…電圧増幅器
13…波形整形回路
20…リングオシレータ
30,40…分周回路
50…周波数比較器
60…制御回路
70…調整回路

Claims (13)

  1. 多相クロックを生成し出力するクロック生成回路であって、
    所定のシステムクロックに基づいてインジェクションクロックを生成するインジェクションクロック生成回路と、
    環状に接続された複数のインバータ回路を有し、所定の遅延制御信号に基づいて所定の遅延時間が与えられた前記多相クロックのうちのそれぞれのクロックを前記複数のインバータ回路のそれぞれから出力するリングオシレータと、
    前記インジェクションクロックを第1の値で分周し、基準クロックとして出力する第1の分周回路と、
    前記多相クロックのうちの少なくとも一のクロックを第2の値で分周し、比較クロックとして出力する第2の分周回路と、
    前記基準クロックの周波数と前記比較クロックの周波数とを比較し、該比較の結果に基づく前記所定の遅延制御信号を前記リングオシレータに出力する周波数比較器と、を備え、
    前記リングオシレータは、
    チューニングモードにおいて、前記所定の遅延制御信号に基づいて、自励発振しながら、前記複数のインバータ回路のそれぞれに与えられた前記所定の遅延時間を調整し、インジェクションロックモードにおいて、前記多相クロックの周波数が前記インジェクションクロックの周波数と同じ周波数になるように、該多相クロックの周波数を制御する、ように構成される、
    クロック生成回路。
  2. 前記複数のインバータ回路のそれぞれは、前段のインバータ回路から出力される多相クロックのうちの一のクロックを受け、該一のクロックに対して前記所定の遅延制御信号に基づく前記所定の遅延時間を与えて、該所定の遅延時間を与えた一のクロックを次段のインバータ回路に出力する、請求項1記載のクロック生成回路。
  3. 所定の制御信号を出力する制御回路をさらに備え、
    前記制御回路から出力される前記所定の制御信号が前記インジェクションロックモードを示す場合、
    前記周波数比較器は、前記比較の結果を記憶する、
    請求項1記載のクロック生成回路。
  4. 前記リングオシレータは、前記所定の遅延制御信号に基づいて、前記複数のインバータ回路のそれぞれに流れる電流を制御する、請求項1記載のクロック生成回路。
  5. 前記リングオシレータは、前記複数のインバータ回路のそれぞれの出力端子に接続される容量素子をさらに有し、
    前記リングオシレータは、前記所定の遅延制御信号に基づいて、前記容量素子の容量を制御する、
    請求項1記載のクロック生成回路。
  6. 所定のシステムクロックに基づいてインジェクションクロックを生成するインジェクションクロック生成回路と、
    環状に接続された複数のインバータ回路を有し、所定の遅延制御信号に基づいて所定の遅延時間が与えられた多相クロックのうちのそれぞれのクロックを前記複数のインバータ回路のそれぞれから出力するリングオシレータと、
    前記インジェクションクロック生成回路により生成された前記インジェクションクロックと前記リングオシレータにより生成された前記多相クロックのうちの少なくとも一のクロックとに基づいて、前記リングオシレータにおける前記複数のインバータ回路のそれぞれに与えられた前記所定の遅延時間を調整する調整回路と、
    前記リングオシレータにより生成された前記多相クロックを外部に出力する第1のモードによる動作又は前記調整回路により前記複数のインバータ回路のそれぞれに与えられた前記所定の遅延時間を調整する第2のモードによる動作を選択的に制御する制御回路と、を備え、
    前記第2のモードにおいて、前記所定の遅延制御信号に基づいて、前記リングオシレータが自励発振しながら、前記複数のインバータ回路のそれぞれに与えられた前記所定の遅延時間が調整される、
    クロック生成回路。
  7. 前記調整回路は、前記インジェクションクロックに基づく基準クロックの周波数と、前記多相クロックのうちの少なくとも一のクロックに基づく比較クロックの周波数とを比較し、該比較の結果に基づく前記所定の遅延制御信号を前記リングオシレータに出力する周波数比較器を含む、請求項6記載のクロック生成回路。
  8. 前記調整回路は、
    前記インジェクションクロックを第1の値で分周し、前記基準クロックとして出力する第1の分周回路と、
    前記多相クロックのうちの少なくとも一のクロックを第2の値で分周し、前記比較クロックとして出力する第2の分周回路と、
    をさらに含む、
    請求項7記載のクロック生成回路。
  9. 前記制御回路は、
    前記第1のモードにおいて、前記インジェクションクロックを前記リングオシレータに出力するとともに、前記多相クロックを外部に出力するように制御し、
    前記第2のモードにおいて、前記インジェクションクロックを前記調整回路に出力するとともに、前記多相クロックのうちの少なくとも一のクロックを前記調整回路に出力するように制御する、
    請求項記載のクロック生成回路。
  10. 前記制御回路は、前記第1のモードを選択する前に前記第2のモードを選択する、請求項9記載のクロック生成回路。
  11. 前記制御回路は、前記第2のモードにおいて、前記比較の結果が、前記比較クロックの周波数が前記基準クロックの周波数を超えることを示す場合、前記第1のモードを選択する、請求項10記載のクロック生成回路。
  12. 環状に接続された複数のインバータ回路を有するリングオシレータを有するクロック生成回路が出力する多相クロックの位相を調整する方法であって、
    所定のシステムクロックに基づいてインジェクションクロックを生成することと、
    チューニングモードにおいて、前記リングオシレータを自励発振させながら、前記複数のインバータ回路の所定の遅延時間を調整することと、
    インジェクションロックモードにおいて、前記リングオシレータが出力する多相クロックの周波数が前記インジェクションクロックの周波数と同じ周波数になるように、該多相クロックの周波数を制御することと、を含み、
    前記複数のインバータ回路の所定の遅延時間を調整することは、
    前記インジェクションクロックを第1の値で分周した基準クロックの周波数と、前記リングオシレータが出力する前記多相クロックのうちの少なくとも一のクロックを第2の値で分周した比較クロックの周波数とを比較することと、
    前記比較の結果に基づく所定の遅延制御信号を前記リングオシレータに出力することと、
    前記所定の遅延制御信号に基づいて前記複数のインバータ回路のそれぞれの前記所定の
    遅延時間を決定することと、を含み、
    前記比較クロックの周波数が前記基準クロックの周波数を超えるまで、前記比較すること、前記出力すること、及び前記決定することを繰り返す、
    多相クロックの位相を調整する方法。
  13. 環状に接続された複数のインバータ回路を有するリングオシレータを有するクロック生成回路が出力する所定の遅延時間が与えられた多相クロックの位相を調整する方法であって、
    所定のシステムクロックに基づいてインジェクションクロックを生成することと、
    前記インジェクションクロックと、前記リングオシレータにより生成された前記多相クロックのうちの少なくとも一のクロックとに基づいて、前記リングオシレータを自励発振させながら、前記リングオシレータにおける前記複数のインバータ回路のそれぞれに与えられた前記所定の遅延時間を調整することと、
    前記複数のインバータ回路のそれぞれに与えられた前記所定の遅延時間を調整した後に、前記インジェクションクロックを前記リングオシレータに出力することと、
    前記リングオシレータに出力された前記インジェクションクロックの周波数に基づいて、前記多相クロックの周波数を制御することと、
    周波数を制御した前記多相クロックを外部に出力することと、
    を含む、多相クロックの位相を調整する方法。
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