JP2014222867A - 周波数分周回路、pllシンセサイザ回路、および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路規模を小さくしつつ、比較的高精度な分周を簡単に行うことを可能とする。【解決手段】周波数分周回路(2)の回路構成は、電圧制御発振器(1)の回路構成と同一の回路構成を含んでおり、可変容量(CDIV)は可変容量(CVCO)と同一の接続関係を有するものであり、可変容量(CDIV)を制御する信号が、可変容量(CVCO)を制御する信号と同一の信号である。【選択図】図1

Description

本発明は、周波数分周回路、PLLシンセサイザ回路、および電子機器に関する。
図7は、一般的なPLL(Phase-Locked Loop)シンセサイザ回路の構成を示す回路図である。
図7に示すPLLシンセサイザ回路70は、位相比較器(PFD)71、ループフィルタ(LF)72、電圧制御発振器(VCO)73、固定分周器74、および可変分周器75を備えている。
PLLシンセサイザ回路70は、固定分周器74および可変分周器75を帰還路に有しており、固定分周器74および可変分周器75の分周比に応じて、出力信号の周波数を変更することが可能な回路である。
広い出力周波数範囲を得るために、分周器は、広い周波数範囲において動作可能であることが求められる。分周すべき信号の周波数が低い場合、分周器は、カウンタ回路等により容易に実現することができる。一方、分周すべき信号の周波数が高い場合、カウンタ回路では分周機能の達成が困難であるため、SCL(ソース・カップルド・ロジック)またはCML(カレント・モード・ロジック)等が利用される。
分周器が分周可能であることの条件としての、入力周波数と入力パワーとの関係の一例を、図5に示している。すなわち、所定の周波数範囲内において、所定以上の入力パワーを有していれば、分周可能となる。
なお、分周器は、信号の入力が無いときに発振する回路であり、出力がこの発振の周波数(すなわち、自走周波数)であれば、非常に小さい入力パワーであっても動作する(図5の周波数Ff参照)。
ところで、分周器への入力回路は、上述した所定の周波数範囲内において、十分大きなパワーの信号を分周器に供給することが求められる。加えて、製造ばらつき等に起因する、信号の周波数およびパワーのばらつきに対応するために、分周器への入力周波数および入力パワーに関するマージンを十分に確保する必要がある。
そこで、図6に示すとおり、分周器の自走周波数を可変とし、発振周波数に応じて分周器の自走周波数を変更する技術が、例えば特許文献1および2に開示されている。
特許文献1に開示されている技術では、ソース結合型論理(SCL)またはエミッタ結合型論理(ECL)によって構成されており、自走周波数を変更する端子を備えている分周器を用いている。また、入力される信号の周波数をモニタし、モニタした周波数を電圧へと変換する周波数−電圧変換回路を備えている。
特許文献2に開示されている技術では、特許文献1に開示されている技術と同様に、自走周波数を変更することが可能な分周器を用いている。なお、特許文献2に係る自走周波数は、外部データに基づいて制御される。
特開平6−197011号公報(1994年7月15日公開) 特開平8−223030号公報(1996年8月30日公開)
特許文献1に開示されている技術では、周波数−電圧変換回路が必要であるため、回路規模が大きくなってしまうという問題が発生する。また、特許文献1に係る周波数分周回路装置を高精度に動作させるためには、高精度な周波数−電圧変換回路を用いる必要があるため、周波数分周回路装置を高精度に動作させることが容易でないという問題が発生する。
特許文献2に開示されている技術では、製造プロセス、各種電圧の波形、温度変化等に伴う自走周波数の変動等に対応できる程度に詳細な外部データを用いて、自走周波数を制御する必要がある。このため、周波数分周回路を高精度に動作させることが容易でないという問題が発生する。
本発明は、上記の問題に鑑みて為されたものであり、その目的は、回路規模を小さくしつつ、比較的高精度な分周を簡単に行うことを可能とする、周波数分周回路、PLLシンセサイザ回路、および電子機器を提供することにある。
本発明の一態様に係る周波数分周回路は、上記の問題を解決するために、電圧制御発振器の出力周波数を分周する周波数分周回路であって、上記周波数分周回路の回路構成は、上記電圧制御発振器の回路構成と同一の回路構成を含んでおり、上記周波数分周回路の回路構成に含まれる、該周波数分周回路の自走周波数を制御する分周制御部の接続関係は、上記電圧制御発振器における、該電圧制御発振器の発振周波数を制御する発振制御部の接続関係と同一であり、上記分周制御部を制御する信号が、上記発振制御部を制御する信号と同一の信号であることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、回路規模を小さくしつつ、比較的高精度な分周を簡単に行うことが可能になるという効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態に係る周波数分周回路の構成を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る周波数分周回路の構成を示す回路図である。 本発明の第3の実施の形態に係る周波数分周回路の構成を示す回路図である。 本発明の第4の実施の形態に係る周波数分周回路の構成を示す回路図である。 分周器の入力周波数と入力パワーとの関係の一例を示すグラフである。 分周器の入力周波数と入力パワーとの関係を示すグラフであり、自走周波数を可変とする様子を示している。 一般的なPLLシンセサイザ回路の構成を示す回路図である。
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係る周波数分周回路の構成を示す回路図である。
図1には、電圧制御発振器(VCO)1と、周波数分周回路2とを示している。また、電圧制御発振器1と、周波数分周回路2とを含む図1に示す回路全体を、分周ユニット10と称する。
電圧制御発振器1は、電圧制御発振器73(図7参照)に相当するものである。また、周波数分周回路2は、固定分周器74(図7参照)の一部または全部に相当するものである。すなわち、図1に示す周波数分周回路2を1段または複数段設けたものを、固定分周器74として用いる構成が考えられる。
電圧制御発振器1は、電流源Ia、トランジスタTaおよびTb、可変容量(発振制御部)CVCO、およびインダクタ(発振制御部)LVCOを備えている。
トランジスタTaのソースおよびトランジスタTbのソースは、電流源Iaを介して接地されている。トランジスタTaのドレインはトランジスタTbのゲートに接続されており、トランジスタTbのドレインはトランジスタTaのゲートに接続されている。トランジスタTaのドレインとトランジスタTbのドレインとの間には、可変容量CVCOおよびインダクタLVCOの並列回路が接続されている。すなわち、可変容量CVCOおよびインダクタLVCOは、LCタンクを構成している。
周波数分周回路2は、電流源Ib、トランジスタTcおよびTd、可変容量(分周制御部)CDIV、およびインダクタ(分周制御部)LDIVを備えている。
トランジスタTcのソースおよびトランジスタTdのソースは、電流源Ibを介して接地されている。トランジスタTcのドレインはトランジスタTdのゲートに接続されており、トランジスタTdのドレインはトランジスタTcのゲートに接続されている。トランジスタTcのドレインとトランジスタTdのドレインとの間には、可変容量CDIVおよびインダクタLDIVの並列回路が接続されている。すなわち、可変容量CDIVおよびインダクタLDIVは、LCタンクを構成している。
以上の構成から分かる通り、分周ユニット10において、周波数分周回路2の回路構成は、電圧制御発振器1の回路構成と同一の回路構成を含んでいる。
より具体的には、周波数分周回路2を構成する電流源Ibは、電圧制御発振器1を構成する電流源Iaと対応するものである。周波数分周回路2を構成するトランジスタTcおよびTdは、それぞれ、電圧制御発振器1を構成するトランジスタTaおよびTbと対応するものである。周波数分周回路2を構成する可変容量CDIVは、電圧制御発振器1を構成する可変容量CVCOと対応するものである。周波数分周回路2を構成するインダクタLDIVは、電圧制御発振器1を構成するインダクタLVCOと対応するものである。ここで、「対応する」なる表現は、「同一の接続関係を有する」と換言することができる。
また、周波数分周回路2は、トランジスタTeを備えている。トランジスタTeのゲートは、トランジスタTbのドレインと、可変容量CVCOおよびインダクタLVCOの並列回路との間に接続されている。トランジスタTeのソースはトランジスタTcのドレインに接続されており、トランジスタTeのドレインはトランジスタTdのドレインに接続されている(図1中、括弧無しで端子を示している)。もしくは、トランジスタTeのドレインはトランジスタTcのドレインに接続されており、トランジスタTeのソースはトランジスタTdのドレインに接続されている(図1中、括弧書きで端子を示している)。
トランジスタTeは、注入同期用のスイッチである。トランジスタTeは、ゲートに印加される信号(例えば200GHz)に応じてスイッチングを行うものである。そして、該スイッチングに応じて、周波数分周回路2は、電圧制御発振器1の出力周波数を分周することが可能である。
なお、トランジスタTa〜Teはいずれも、図1に示すとおり、nチャネル型のMOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)を使用することができる。
電圧制御発振器1への入力信号(図7に示す、ループフィルタ72から電圧制御発振器73に入力される信号に相当)は、可変容量CVCOの容量値を制御する。さらに、電圧制御発振器1への入力信号と同一の信号が、周波数分周回路2に入力され、可変容量CDIVの容量値を制御する。すなわち、可変容量CDIVを制御する信号が、可変容量CVCOを制御する信号と同一の信号である。
電圧制御発振器1は、入力された電圧によって出力周波数を制御することができる回路であるが、電圧制御発振器1は、制御電圧によってその容量値が決定された可変容量CVCOと、インダクタLVCOとの並列共振により動作する。
周波数分周回路2は、電圧制御発振器1の出力周波数を分周する回路であるが、周波数分周回路2は、注入同期により動作する。
可変容量CDIVおよびインダクタLDIVは、周波数分周回路2の回路構成に含まれる、周波数分周回路2の自走周波数を制御するものである。可変容量CVCOおよびインダクタLVCOは、電圧制御発振器1の回路構成に含まれる、電圧制御発振器1の発振周波数を制御するものである。
ここで、分周ユニット10において、(インダクタLDIVのインダクタンス)=4×(インダクタLVCOのインダクタンス)とする。その他の条件については、電圧制御発振器1と周波数分周回路2とで同じであるとする。
このとき、電圧制御発振器1の発振周波数fvは、下記数式(1)のように表すことができる。
Figure 2014222867
またこのとき、周波数分周回路2の自走周波数fdは、下記数式(2)のように表すことができる。
Figure 2014222867
なお、数式(1)および(2)中、「LVCO」はインダクタLVCOのインダクタンスであり、「LDIV」はインダクタLDIVのインダクタンスであり、「C」は発振および分周に寄与する容量値である。
数式(1)および(2)から明らかである通り、分周ユニット10では、周波数分周回路2の自走周波数fdを、電圧制御発振器1の発振周波数fvの半分とすることができる。
また、容量値Cの変化量ΔCに対する発振周波数fvの変化率Δfvは、下記数式(3)のように表すことができる。
Figure 2014222867
また、容量値Cの変化量ΔCに対する自走周波数fdの変化率Δfdは、下記数式(4)のように表すことができる。
Figure 2014222867
数式(3)および(4)から明らかである通り、分周ユニット10では、周波数分周回路2の自走周波数fdの変化率Δfdを、電圧制御発振器1の発振周波数fvの変化率Δfvの半分とすることができる。
以上のとおり、分周ユニット10では、常に自走周波数fdが発振周波数fvの半分となるように分周を制御することが可能である。
上記の構成によれば、周波数−電圧変換回路が不要であるため、回路規模を小さくすることが可能となる。また、上記の構成によれば、数式(1)〜(4)に基づいて、分周を行うことが可能となる。高精度な周波数−電圧変換回路が不要であり、詳細な外部データも不要であるので、比較的高精度な分周を簡単に行うことが可能となる。
実際には、発振に寄与する、電圧制御発振器1および周波数分周回路2の容量値の不一致、または製造ばらつき等に起因して、自走周波数fdおよび/または発振周波数fvが変動し得る。しかしながら、分周ユニット10では、注入同期により周波数を分周することで、自走周波数fdが発振周波数fvの半分となるので、該変動を皆無にすることは必須でない。
そして、常に自走周波数fdが発振周波数fvの半分となるという理想状態では、電圧制御発振器1の出力を周波数分周回路2に入力する必要が無くなる。換言すれば、「発振器を2つ備え、常に、一方の発振器の発振周波数が他方の発振器の発振周波数の半分となる」状態に相当する。この状態においては、発振周波数が低い該一方の発振器の発振周波数を制御すれば十分であり、回路の簡素化を図ることができる。
(変形例)
分周ユニット10において、(可変容量CDIVの容量値)=4×(可変容量CVCOの容量値)とする。その他の条件については、電圧制御発振器1と周波数分周回路2とで同じであるとする。
このとき、電圧制御発振器1の発振周波数fvは、下記数式(5)のように表すことができる。
Figure 2014222867
またこのとき、周波数分周回路2の自走周波数fdは、下記数式(6)のように表すことができる。
Figure 2014222867
なお、数式(5)および(6)中、「CVCO」は可変容量CVCOの容量値であり、「CDIV」は可変容量CDIVの容量値であり、「L」は発振および分周に寄与するインダクタンスである。
数式(5)および(6)から明らかである通り、分周ユニット10では、周波数分周回路2の自走周波数fdを、電圧制御発振器1の発振周波数fvの半分とすることができる。
また、可変容量CVCOの容量値の変化量ΔCVCOに対する発振周波数fvの変化率Δfvは、下記数式(7)のように表すことができる。
Figure 2014222867
また、可変容量CDIVの容量値の変化量ΔCDIVに対する自走周波数fdの変化率Δfdは、下記数式(8)のように表すことができる。
Figure 2014222867
数式(7)および(8)から明らかである通り、分周ユニット10では、周波数分周回路2の自走周波数fdの変化率Δfdを、電圧制御発振器1の発振周波数fvの変化率Δfvの半分とすることができる。
以上のとおり、分周ユニット10では、常に自走周波数fdが発振周波数fvの半分となるように分周を制御することが可能である。
なお、図1では、電圧制御発振器1への入力信号を用いて、可変容量CVCOの容量値および可変容量CDIVの容量値を制御する様子を示している。一方、可変容量CVCOの容量値および可変容量CDIVの容量値のかわりに、インダクタLVCOのインダクタンスおよびインダクタLDIVのインダクタンスを制御してもよい。また、可変容量CVCOの容量値、可変容量CDIVの容量値、インダクタLVCOのインダクタンス、およびインダクタLDIVのインダクタンスのうち、任意の少なくとも1値を制御してもよい。
周波数分周回路2および電圧制御発振器1が、LCタンクを含んでいる場合、周波数分周回路2のLCタンクを構成するインダクタLDIVのインダクタンスが、電圧制御発振器1のLCタンクを構成するインダクタLVCOのインダクタンスの、n(nは整数)の2乗倍であると共に、周波数分周回路2の自走周波数fdが、電圧制御発振器1の発振周波数fvの1/nであるのが好ましい。本実施の形態では、n=2である場合の例について説明を行ったが、nが3以上であっても問題ない。
〔第2の実施の形態〕
図2は、第2の実施の形態に係る周波数分周回路の構成を示す回路図である。
図2には、電圧制御発振器11と、周波数分周回路12とを示している。また、電圧制御発振器11と、周波数分周回路12とを含む図2に示す回路全体を、分周ユニット20と称する。
電圧制御発振器11は、電圧制御発振器73(図7参照)に相当するものである。また、周波数分周回路12は、固定分周器74(図7参照)の一部または全部に相当するものである。すなわち、図2に示す周波数分周回路12を1段または複数段設けたものを、固定分周器74として用いる構成が考えられる。
電圧制御発振器11は、差動遅延回路(発振制御部)DD1およびDD2を備えている。
差動遅延回路DD1の正相側の出力端は、差動遅延回路DD2の正相側の入力端に接続されており、差動遅延回路DD1の逆相側の出力端は、差動遅延回路DD2の逆相側の入力端に接続されている。差動遅延回路DD2の正相側の出力端は、差動遅延回路DD1の逆相側の入力端に接続されており、差動遅延回路DD2の逆相側の出力端は、差動遅延回路DD1の正相側の入力端に接続されている。
周波数分周回路12は、差動遅延回路(分周制御部)DD3〜DD6を備えている。
差動遅延回路DD3の正相側の出力端は、差動遅延回路DD4の正相側の入力端に接続されており、差動遅延回路DD3の逆相側の出力端は、差動遅延回路DD4の逆相側の入力端に接続されている。差動遅延回路DD4の正相側の出力端は、差動遅延回路DD5の正相側の入力端に接続されており、差動遅延回路DD4の逆相側の出力端は、差動遅延回路DD5の逆相側の入力端に接続されている。差動遅延回路DD5の正相側の出力端は、差動遅延回路DD6の正相側の入力端に接続されており、差動遅延回路DD5の逆相側の出力端は、差動遅延回路DD6の逆相側の入力端に接続されている。差動遅延回路DD6の正相側の出力端は、差動遅延回路DD3の逆相側の入力端に接続されており、差動遅延回路DD6の逆相側の出力端は、差動遅延回路DD3の正相側の入力端に接続されている。
また、図2には、差動遅延回路DD1の具体的な回路構成を併せて示している。
差動遅延回路DD1は、電流源I1、およびトランジスタT1〜T4を備えている。
トランジスタT1のソースおよびトランジスタT2のソースは、電流源I1を介して接地されている。トランジスタT1のドレインはトランジスタT3のソースに接続されており、トランジスタT2のドレインはトランジスタT4のソースに接続されている。トランジスタT3のソースはトランジスタT4のゲートに接続されており、トランジスタT4のソースはトランジスタT3のゲートに接続されている。正相側の入力端INpはトランジスタT2のゲートに接続されており、逆相側の入力端INmはトランジスタT1のゲートに接続されている。正相側の出力端OUTpはトランジスタT1のドレインに接続されており、逆相側の出力端OUTmはトランジスタT2のドレインに接続されている。
なお、トランジスタT1およびT2はいずれも、図2に示すとおり、nチャネル型のMOSFETを使用することができる。また、トランジスタT3およびT4はいずれも、図2に示すとおり、pチャネル型のMOSFETを使用することができる。
差動遅延回路DD2〜DD6についても、差動遅延回路DD1と同様の構成である(すなわち、分周制御部は発振制御部と同一の接続関係を有するものである)。
以上の構成から分かる通り、分周ユニット20において、周波数分周回路12の回路構成は、電圧制御発振器11の回路構成と同一の回路構成を含んでいる。
より具体的には、周波数分周回路12を構成する差動遅延回路DD5は、電圧制御発振器11を構成する差動遅延回路DD1と対応するものである。周波数分周回路12を構成する差動遅延回路DD6は、電圧制御発振器11を構成する差動遅延回路DD2と対応するものである。そして、周波数分周回路12は、これらに加え、差動遅延回路DD6の各出力端から差動遅延回路DD5の各入力端までの経路に、差動遅延回路DD3およびDD4を備えている構成であると解釈することができる。ここで、「対応する」なる表現は、「同一の接続関係を有する」と換言することができる。
また、電圧制御発振器11および周波数分周回路12はいずれも、リングオシレータ(リング発振器)を含む構成となっている。
なお、差動遅延回路DD2の正相側の出力端は、コンデンサC1を介して、抵抗R1および差動遅延回路DD3の制御入力端に接続されている。
分周ユニット20の端子Vcntlには、電圧制御発振器11への入力信号(図7に示す、ループフィルタ72から電圧制御発振器73に入力される信号に相当)が供給される。
端子Vcntlに供給された信号は、差動遅延回路DD1およびDD2の制御入力端に入力され、差動遅延回路DD1およびDD2を制御する。さらに、端子Vcntlに供給された信号(電圧制御発振器11への入力信号と同一の信号)が、周波数分周回路12に入力され、差動遅延回路DD3〜DD6の制御入力端に入力され、差動遅延回路DD3〜DD6を制御する。具体的に、この信号は、各差動遅延回路に設けられた電流源I1を制御することとなる。すなわち、差動遅延回路DD3〜DD6を制御する信号が、差動遅延回路DD1およびDD2を制御する信号と同一の信号である。
ここで、電圧制御発振器11の動作メカニズムについて説明する。なお、ここでは、差動遅延回路DD1およびDD2における遅延時間がいずれもΔtである例を説明する。
差動遅延回路DD2に入力される信号は、差動遅延回路DD1に入力される信号に対して、Δtだけ遅延した信号となる。同様に、差動遅延回路DD2から出力される信号は、差動遅延回路DD2に入力される信号に対して、Δtだけ遅延した信号となる。また、差動遅延回路DD2の正相側の出力端から出力された信号が、差動遅延回路DD1の逆相側の入力端に供給され、差動遅延回路DD2の逆相側の出力端から出力された信号が、差動遅延回路DD1の正相側の入力端に供給される。このため、差動遅延回路DD2から出力された信号は、正相と逆相とが反転されて、差動遅延回路DD1に入力されると解釈することができる。
この結果、差動遅延回路DD1に入力される信号が、2×Δt遅延されると共に正相と逆相とが反転され、再度差動遅延回路DD1に入力される、という動作を繰り返す。この繰り返し動作は、換言すれば、1/(4×Δt)の周波数による発振である。
周波数分周回路12の動作メカニズムについても同様である。すなわち、差動遅延回路DD3に入力される信号が、4×Δt遅延されると共に正相と逆相とが反転され、再度差動遅延回路DD3に入力される、という動作を繰り返す。この繰り返し動作は、換言すれば、1/(8×Δt)の周波数による発振である。
なお、各差動遅延回路DD1〜DD6の制御入力端に入力される信号が、電流源I1を制御することは上述したが、この制御は、Δtの制御に相当する。つまり、各差動遅延回路DD1〜DD6が互いに同一の構成であれば、それらの制御入力端に互いに同一の信号を供給することで、各差動遅延回路DD1〜DD6における遅延時間を互いに同一とすることは容易である。
以上のメカニズムからも明らかである通り、周波数分周回路12の自走周波数は、電圧制御発振器11の発振周波数の1/2となる。
そして、電圧制御発振器11の出力を、周波数分周回路12の差動遅延回路DD3の制御入力端に重畳させることにより、周波数分周回路12が電圧制御発振器11の出力周波数を2分周することが可能となる。
周波数分周回路12および電圧制御発振器11が、リングオシレータを含んでいる場合、周波数分周回路12のリングオシレータを構成する遅延回路の段数と、電圧制御発振器11のリングオシレータを構成する遅延回路の段数との比率に応じて、周波数分周回路12における分周比が決定されると言える。
〔第3の実施の形態〕
図3は、第3の実施の形態に係る周波数分周回路の構成を示す回路図である。
図3には、電圧制御発振器11と、周波数分周回路22とを示している。また、電圧制御発振器11と、周波数分周回路22とを含む図3に示す回路全体を、分周ユニット30と称する。
周波数分周回路22は、周波数分周回路12と下記の点が異なる。
すなわち、周波数分周回路22は、4つの差動遅延回路DD3〜DD6に加え、差動遅延回路(分周制御部)DD7およびDD8を有している。差動遅延回路DD7およびDD8は、差動遅延回路DD1〜DD6と同様の回路を用いることができる。
これに伴い、差動遅延回路DD4の正相側の出力端は、差動遅延回路DD7の正相側の入力端および出力端、差動遅延回路DD8の正相側の入力端および出力端を介して、差動遅延回路DD5の正相側の入力端に接続される。差動遅延回路DD4の逆相側の出力端は、差動遅延回路DD7の逆相側の入力端および出力端、差動遅延回路DD8の逆相側の入力端および出力端を介して、差動遅延回路DD5の逆相側の入力端に接続される。
また、端子Vcntlに供給された信号(電圧制御発振器11への入力信号と同一の信号)が、差動遅延回路DD7およびDD8の制御入力端にも入力される。すなわち、差動遅延回路DD7およびDD8を制御する信号が、差動遅延回路DD1およびDD2を制御する信号と同一の信号である。
周波数分周回路22の動作メカニズムは、周波数分周回路12の動作メカニズムと同様である。すなわち、差動遅延回路DD3に入力される信号が、6×Δt遅延されると共に正相と逆相とが反転され、再度差動遅延回路DD3に入力される、という動作を繰り返す。この繰り返し動作は、換言すれば、1/(12×Δt)の周波数による発振である。
各差動遅延回路DD1〜DD6と同様に、各差動遅延回路DD7およびDD8が互いに同一の構成であれば、それらの制御入力端に互いに同一の信号を供給することで、各差動遅延回路DD7およびDD8における遅延時間を互いに同一とすることは容易である。
以上のメカニズムからも明らかである通り、周波数分周回路22の自走周波数は、電圧制御発振器11の発振周波数の1/3となる。
そして、電圧制御発振器11の出力を、周波数分周回路22の差動遅延回路DD3の制御入力端に重畳させることにより、周波数分周回路22が電圧制御発振器11の出力周波数を3分周することが可能となる。
〔第4の実施の形態〕
図4は、第4の実施の形態に係る周波数分周回路の構成を示す回路図である。
図4に示す分周ユニット40は、図1に示す分周ユニット10の構成に加え、制御電圧調整器CVを備えている。
図4において、制御電圧調整器CVは、電圧制御発振器1への入力信号の経路上であって、可変容量CVCOに信号を供給するポイントと、可変容量CDIVに信号を供給するポイントとの間に設けられている。
制御電圧調整器CVは、電圧制御発振器1と周波数分周回路2との間で、周波数関係および/またはゲイン関係を最適化することを目的として設けられている。
制御電圧調整器CVは、DC(Direct Current:直流)レベルの変換を行う素子であり、例えば、レベルシフタ、アッテネータ、増幅回路のいずれか、またはこれらの組み合わせを有するものである。
なお、電圧制御発振器1の発振周波数fvを、周波数分周回路2の自走周波数fdにて除した値が、電圧制御発振器1の発振周波数fvにおけるゲインを、周波数分周回路2の自走周波数fdにおけるゲインにて除した値と同一またはほぼ同一(略同一)であるのが好ましい。
〔その他の形態〕
分周ユニット10、20、30、および40の構成は、特に、高周波を発振するVCO、およびその出力周波数を分周する分周器への適用が望ましい。
また、周波数分周回路2、12、または22を備えているPLLシンセサイザ回路および電子機器についても、本発明の範疇に入る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る周波数分周回路は、電圧制御発振器の出力周波数を分周する周波数分周回路であって、上記周波数分周回路の回路構成は、上記電圧制御発振器の回路構成と同一の回路構成を含んでおり、上記周波数分周回路の回路構成に含まれる、該周波数分周回路の自走周波数を制御する分周制御部の接続関係は、上記電圧制御発振器における、該電圧制御発振器の発振周波数を制御する発振制御部の接続関係と同一であり、上記分周制御部を制御する信号が、上記発振制御部を制御する信号と同一の信号である。
上記の構成によれば、周波数−電圧変換回路が不要であるため、回路規模を小さくすることが可能となる。また、上記の構成によれば、高精度な周波数−電圧変換回路が不要であり、詳細な外部データも不要であるので、比較的高精度な分周を簡単に行うことが可能となる。
本発明の態様2に係る周波数分周回路は、上記態様1において、上記電圧制御発振器の発振周波数を、上記周波数分周回路の自走周波数にて除した値が、上記電圧制御発振器の発振周波数におけるゲインを、上記周波数分周回路の自走周波数におけるゲインにて除した値と略同一である。
本発明の態様3に係る周波数分周回路は、上記態様1または2において、上記周波数分周回路は、上記分周制御部を構成するインダクタを含んでおり、上記電圧制御発振器は、上記発振制御部を構成するインダクタを含んでおり、上記周波数分周回路の上記インダクタのインダクタンスが、上記電圧制御発振器の上記インダクタのインダクタンスの、n(nは整数)の2乗倍であり、上記周波数分周回路の自走周波数が、上記電圧制御発振器の発振周波数の1/nである。
本発明の態様4に係る周波数分周回路は、上記態様1または2において、上記周波数分周回路は、上記分周制御部を構成する遅延回路を含んでおり、上記電圧制御発振器は、上記発振制御部を構成する遅延回路を含んでおり、上記周波数分周回路の上記遅延回路の段数と、上記電圧制御発振器の上記遅延回路の段数との比率に応じて、上記周波数分周回路における分周比が決定される。
本発明の態様5に係るPLLシンセサイザ回路は、態様1から4のいずれかに係る周波数分周回路を備えている。
本発明の態様6に係る電子機器は、態様1から4のいずれかに係る周波数分周回路を備えている。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、周波数分周回路、PLLシンセサイザ回路、および電子機器に利用することができる。
1、11 電圧制御発振器
2、12、22 周波数分周回路
10、20、30、40 分周ユニット
VCO 可変容量(発振制御部)
DIV 可変容量(分周制御部)
VCO インダクタ(発振制御部)
DIV インダクタ(分周制御部)
DD1およびDD2 差動遅延回路(発振制御部)
DD3〜DD8 差動遅延回路(分周制御部)

Claims (6)

  1. 電圧制御発振器の出力周波数を分周する周波数分周回路であって、
    上記周波数分周回路の回路構成は、上記電圧制御発振器の回路構成と同一の回路構成を含んでおり、
    上記周波数分周回路の回路構成に含まれる、該周波数分周回路の自走周波数を制御する分周制御部の接続関係は、上記電圧制御発振器における、該電圧制御発振器の発振周波数を制御する発振制御部の接続関係と同一であり、
    上記分周制御部を制御する信号が、上記発振制御部を制御する信号と同一の信号であることを特徴とする周波数分周回路。
  2. 上記電圧制御発振器の発振周波数を、上記周波数分周回路の自走周波数にて除した値が、上記電圧制御発振器の発振周波数におけるゲインを、上記周波数分周回路の自走周波数におけるゲインにて除した値と略同一であることを特徴とする請求項1に記載の周波数分周回路。
  3. 上記周波数分周回路は、上記分周制御部を構成するインダクタを含んでおり、
    上記電圧制御発振器は、上記発振制御部を構成するインダクタを含んでおり、
    上記周波数分周回路の上記インダクタのインダクタンスが、上記電圧制御発振器の上記インダクタのインダクタンスの、n(nは整数)の2乗倍であり、
    上記周波数分周回路の自走周波数が、上記電圧制御発振器の発振周波数の1/nであることを特徴とする請求項1または2に記載の周波数分周回路。
  4. 上記周波数分周回路は、上記分周制御部を構成する遅延回路を含んでおり、
    上記電圧制御発振器は、上記発振制御部を構成する遅延回路を含んでおり、
    上記周波数分周回路の上記遅延回路の段数と、上記電圧制御発振器の上記遅延回路の段数との比率に応じて、上記周波数分周回路における分周比が決定されることを特徴とする請求項1または2に記載の周波数分周回路。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の周波数分周回路を備えていることを特徴とするPLL(Phase-Locked Loop)シンセサイザ回路。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載の周波数分周回路を備えていることを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018524902A (ja) * 2015-06-26 2018-08-30 オリンパス株式会社 電圧制御発振器の制御されたミューティングおよび出力増減

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