JP6608333B2 - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Description

本明細書は、燃料タンク内で発生した蒸発燃料を、内燃機関の吸気経路に供給する蒸発燃料処理装置を開示する。
特許文献1に、蒸発燃料処理装置が開示されている。蒸発燃料処理装置は、燃料タンク内の蒸発燃料をキャニスタで吸着し、キャニスタ内の蒸発燃料を内燃機関の吸気経路に供給するパージ処理を実行する。パージ処理では、ポンプを利用して蒸発燃料を含むパージガスをキャニスタから吸気経路に供給する。
ポンプは、キャニスタと吸気経路とを接続する連通路のキャニスタ側の端に配置されている。ポンプのモータ部分は、キャニスタの吸着体に埋設されている。この構成では、パージ処理中にポンプが駆動すると、モータ部分の発熱によって、吸着体が加熱される。この結果、吸着体に吸着されている蒸発燃料の離脱が促進される。
特開2002−155812号公報
上記の技術では、パージ処理中にポンプを駆動させている期間以外の期間に、吸着体を加熱することができない。このため、パージ処理が開始された直後では、吸着体が加熱されておらず、蒸発燃料の離脱が比較的に少なくなる。この結果、吸気経路に供給される蒸発燃料と空気との混合気体(以下では「パージガス」と呼ぶ)中の蒸発燃料の濃度が、パージ処理中に変化し、内燃機関の空燃比が乱れてしまう。本明細書は、パージ処理を実行せずともキャニスタの吸着体を加熱する技術を提供する。
本明細書で開示する技術は、車両に搭載される蒸発燃料処理装置であって、燃料タンク内の蒸発燃料を吸着する吸着体を有するキャニスタであって、大気に連通する大気ポートと、燃料タンクに連通するタンクポートと、内燃機関の吸気経路に連通するパージポートと、を備えるキャニスタと、内燃機関の吸気経路とキャニスタのパージポートとの間に接続されており、キャニスタから吸気経路に送られるパージガスが通過するパージ経路と、パージ経路上に配置されており、キャニスタと吸気経路とをパージ経路を介して連通する連通状態と、キャニスタと吸気経路とをパージ経路上で遮断する遮断状態と、に切り替える制御弁と、大気ポートに連通する大気導入経路と、制御弁よりも上流側において、上流端でパージ経路から分岐して、下流端で大気ポートに連通する分岐経路と、大気ポートと大気導入経路と分岐経路とに接続される切替弁であって、大気ポートと大気導入経路とを連通するとともに、大気ポートと分岐経路とを遮断する大気導入状態と、大気ポートと分岐経路とを連通するとともに、大気ポートと大気導入経路とを遮断する還流状態と、に切り替える切替弁と、制御弁を遮断状態とし、切替弁を還流状態とした場合に、キャニスタからパージガスを吸引し、パージ経路と分岐経路とを経てキャニスタに戻すポンプと、を備える。
制御弁を遮断状態にし、切替弁を還流状態にして、ポンプを駆動することによって、パージガスを、キャニスタからポンプを通過させて、キャニスタに戻すことができる。この構成によれば、パージ処理を実行せずに、パージガスをポンプによって加熱し、加熱後のパージガスをキャニスタに戻すことができる。加熱済みのパージガスをキャニスタに戻すことによって、キャニスタ内の吸着体を加熱することができる。この構成によれば、パージ処理を実行せずともキャニスタの吸着体を加熱することができる。
また、切替弁を還流状態にすることによって、パージガスの加熱時に、キャニスタに大気を導入せずに済む。一方、パージ処理中には、切替弁を大気導入状態にすることによって、パージ処理中に、パージガスの一部が分岐経路に流れることを抑制することができる。
本明細書で開示する別の技術は、車両に搭載される蒸発燃料処理装置であって、燃料タンク内の蒸発燃料を吸着するキャニスタであって、大気に連通する大気ポートと、燃料タンクに連通するタンクポートと、内燃機関の吸気経路に連通するパージポートと、を備えるキャニスタと、内燃機関の吸気経路とキャニスタのパージポートとの間に接続されており、キャニスタから吸気経路に送られるパージガスが通過するパージ経路と、パージ経路上に配置されており、キャニスタと吸気経路とをパージ経路を介して連通する連通状態と、キャニスタと吸気経路とをパージ経路上で遮断する遮断状態と、に切り替える制御弁と、制御弁よりも上流側において、上流端でパージ経路から分岐して、下流端で大気ポートと異なる箇所からキャニスタに連通する分岐経路と、制御弁が遮断状態である場合に、キャニスタからパージガスを吸引し、パージ経路と分岐経路とを経たパージガスをキャニスタに戻すポンプと、を備える。
この構成によっても、制御弁を遮断状態にし、切替弁を還流状態にして、ポンプを駆動することによって、キャニスタからパージガスを、ポンプを通過させて、キャニスタに戻すことができる。この構成によれば、パージ処理を実行せずに、パージガスをポンプによって加熱し、加熱済みのパージガスによってキャニスタ内の吸着体を加熱することができる。
また、分岐経路を、大気ポートと異なる箇所からキャニスタに連通させることによって、大気ポートが大気に連通している状態と連通していない状態とを切り替える装置を配置せずに済む。
第1実施例の蒸発燃料処理装置を用いた車両の燃料供給システムを示す。 第1実施例の蒸発燃料処理装置を示す。 第1実施例のパージ処理及び加熱処理のフローチャートを示す。 第2実施例の蒸発燃料処理装置を示す。 第2実施例のパージ処理及び加熱処理のフローチャートを示す。 第3実施例の蒸発燃料処理装置を示す。 第3実施例のパージ処理及び加熱処理のフローチャートを示す。 第4実施例の蒸発燃料処理装置を示す。 第4実施例のパージ処理及び加熱処理のフローチャートを示す。 第5実施例の蒸発燃料処理装置を示す。 第6実施例の蒸発燃料処理装置を示す。 第6実施例のパージ処理及び加熱処理のフローチャートを示す。 第7実施例の蒸発燃料処理装置を示す。 第7実施例の変形例の蒸発燃料処理装置を示す。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1)本実施例の蒸発燃料供給装置では、分岐経路は、タンクポートに連通していてもよい。この構成によれば、加熱済みのパージガスを、タンクポートを介してキャニスタに戻すことができる。
(特徴2)本実施例の蒸発燃料供給装置では、キャニスタは、分岐経路に連通する専用ポートを備えていてもよい。この構成では、加熱済みのパージガスを、専用のポートを介してキャニスタに戻すことができる。
(特徴3)本実施例の蒸発燃料供給装置は、パージガスの温度を検出する温度検出部と、温度検出部によって検出されるパージガスの温度が基準値以下である場合に、ポンプを駆動させて、キャニスタからパージガスを吸引し、パージ経路と分岐経路とを経たパージガスをキャニスタに戻す制御部と、を備えていてもよい。この構成によれば、パージガスの温度、即ち、吸着体の温度に基づいて、適切なタイミングで、吸着体を加熱することができる。
(特徴4)本実施例の蒸発燃料供給装置は、パージガス中の蒸発燃料の濃度を検出する濃度検出部を備えていてもよい。制御部は、濃度検出部によって検出された濃度に応じて、異なる基準値を用いてもよい。パージガス中の蒸発燃料の濃度に応じて、吸着体からの蒸発燃料の離脱しやすさが変動する。パージガス中の蒸発燃料の濃度に応じて温度の基準値を変動させることによって、吸着体を適切に加熱することができる。
(特徴5)本実施例の蒸発燃料供給装置は、分岐経路上に配置されており、分岐経路を連通する状態と遮断する状態に切り替える遮断弁を備えていてもよい。この構成によれば、パージ処理中に、パージガスが分岐経路に流入することを回避することができる。
(特徴6)本実施例の蒸発燃料供給装置では、ポンプは、キャニスタに隣接して、又は、キャニスタ内に配置されていてもよい。この構成によれば、ポンプの駆動中にポンプから発生した熱を、直接的にキャニスタに伝達することができる。
(第1実施例)
図1を参照し、蒸発燃料処理装置20を備える燃料供給システム6について説明する。燃料供給システム6は、燃料タンク14内に貯留されている燃料をエンジン2に供給するためのメイン供給経路10と、燃料タンク14内で発生した蒸発燃料をエンジン2に供給するためのパージ供給経路22を備えている。
メイン供給経路10には、燃料ポンプユニット16と、供給経路12と、インジェクタ4が設けられている。燃料ポンプユニット16は、燃料ポンプ、プレッシャレギュレータ、制御回路等を備えている。燃料ポンプユニット16は、ECU100から供給される信号に応じて燃料ポンプを制御する。燃料ポンプは、燃料タンク14内の燃料を昇圧して吐出する。燃料ポンプから吐出される燃料は、プレッシャレギュレータで調圧され、燃料ポンプユニット16から供給経路12に供給される。供給経路12は、燃料ポンプユニット16とインジェクタ4に接続されている。供給経路12に供給された燃料は、供給経路12を通過してインジェクタ4に達する。インジェクタ4は、ECU100によって開度がコントロールされる弁(図示省略)を有している。インジェクタ4の弁が開かれると、供給経路12内の燃料が、エンジン2に接続されている吸気経路34に供給される。
吸気経路34は、エアクリーナ30に接続されている。エアクリーナ30は、吸気経路34に流入する空気の異物を除去するフィルタを備えている。エンジン2とエアクリーナ30との間には、吸気経路34内に、スロットルバルブ32が設けられている。スロットルバルブ32が開くと、図1の矢印に示すように、エアクリーナ30からエンジン2に向けて吸気が行われる。スロットルバルブ32は、吸気経路34の開度を調整し、エンジン2に流入する空気量を調整する。スロットルバルブ32は、インジェクタ4より上流側(エアクリーナ30側)に設けられている。
メイン供給経路10に並んで、パージ供給経路22が配置されている。パージ供給経路22は、燃料タンク14で発生した蒸発燃料と空気との混合気体(以下では「パージガス」と呼ぶ)が蒸発燃料処理装置20を通過して吸気経路34に移動するときに通過する経路である。パージ供給経路22には、蒸発燃料処理装置20が設けられている。図2に示すように、蒸発燃料処理装置20は、キャニスタ19と、パージ経路24と、制御弁26と、分岐経路25と、ポンプ52と、切替弁60と、大気導入経路62と、を備える。
燃料タンク14とキャニスタ19は、連通経路18によって接続されている。キャニスタ19は、パージ経路24を介して、吸気経路34に接続されている。パージ経路24は、連通経路28を介して、インジェクタ4とスロットルバルブ32の間で、吸気経路34に接続されている。パージ経路24の連通経路28側の端には、制御弁26が配置されている。制御弁26は、ECU100によって制御される電磁弁であり、開弁された連通状態と閉弁された遮断状態の切替えがECU100によってデューティ比で制御される弁である。制御弁26は、キャニスタ19と吸気経路34とを連通する連通状態と、キャニスタ19と吸気経路34とをパージ経路24上で遮断する遮断状態と、に切り替わる。制御弁26は、開閉時間を制御(即ち連通状態と遮断状態の切替えタイミングを制御)することにより、蒸発燃料を含む気体(即ちパージガス)の流量を調整する。なお、制御弁26は、開度が調整可能なステッピングモータ式制御弁であってもよい。
キャニスタ19は、大気ポート19a,パージポート19b及びタンクポート19cを備えている。大気ポート19aは、連通経路17と、切替弁60と、大気導入経路62と、を介して大気に連通可能である。パージポート19bは、パージ経路24に接続されている。タンクポート19cは、連通経路18を介して、燃料タンク14に接続されている。
キャニスタ19内に、活性炭19dが収容されている。活性炭19dに面するキャニスタ19の壁面のうちの、1つの壁面にポート19a,19b,19cが設けられている。活性炭19dと、ポート19a,19b,19cが設けられているキャニスタ19の内壁との間には、空間が存在する。ポート19a,19b,19cが設けられている側のキャニスタ19の内壁に、第1仕切板19eと第2仕切板19fが固定されている。第1仕切板19eは、大気ポート19aとパージポート19bの間において、活性炭19dとキャニスタ19の内壁の間の空間を分離している。第1仕切板19eは、ポート19a,19b,19cが設けられている側と反対側の空間まで伸びている。第2仕切板19fは、パージポート19bとタンクポート19cの間において、活性炭19dとキャニスタ19の内壁の間の空間を分離している。
活性炭19dは、燃料タンク14から連通経路18、タンクポート19cを通じてキャニスタ19の内部に流入する気体から蒸発燃料を吸着する。蒸発燃料が吸着された後の気体は、大気ポート19a、連通経路17、切替弁60及び大気導入経路62を通過して大気に放出される。キャニスタ19は、燃料タンク14内の蒸発燃料が大気に放出されることを防止することができる。活性炭19dで吸着された蒸発燃料は、パージポート19bよりパージ経路24に供給される。第1仕切板19eは、大気ポート19aが接続されている空間と、パージポート19bが接続されている空間を分離している。第1仕切板19eは、蒸発燃料を含んだ気体が大気に放出されることを防止している。第2仕切板19fは、パージポート19bが接続されている空間と、タンクポート19cが接続されている空間を分離している。第2仕切板19fは、タンクポート19cからキャニスタ19に流入する気体が直接パージ経路24に移動することを防止している。
エンジン2が駆動している場合、吸気経路34内は負圧である。そのため、制御弁26が連通状態であり、大気ポート19aが連通経路17を介して大気に連通している状態で、キャニスタ19に吸着された蒸発燃料は、吸気経路34とキャニスタ19の圧力差によって、キャニスタ19からパージ経路24を通じて吸気経路34に導入される。このとき、蒸発燃料は、大気ポート19aからキャニスタ19内に導入される空気と混合され、パージガスとしてパージ経路24に流れる。
パージ経路24の中間位置には、分岐経路25の一端(即ち上流端)が接続されている。分岐経路25は、パージ経路24から延びて、その他端(即ち下流端)は、連通経路17のキャニスタ19と反対側の端に接続されている。これにより、分岐経路25は、パージ経路24とキャニスタ19とを連通させている。分岐経路25には、ポンプ52が配置されている。ポンプ52は、例えば渦流ポンプである。ポンプ52は、分岐経路25のポンプ52よりもパージ経路24側のパージガスを吸入し、分岐経路25のポンプ52よりもキャニスタ19側(図2の矢印参照)に送出する。
分岐経路25と連通経路17との間には、切替弁60が配置されている。切替弁60は、三方弁である。切替弁60は、連通経路17と分岐経路25と大気導入経路62のそれぞれに接続されている。切替弁60は、ECU100によって制御されることによって、分岐経路25を、連通経路17と大気ポート19aとを介してキャニスタ19に連通するとともに、キャニスタ19を大気から遮断する還流状態と、大気ポート19aを連通経路17を介して大気に連通するとともに、分岐経路25をキャニスタ19から遮断する大気導入状態とに、選択的に切り替わる。なお、変形例では、切替弁60は、分岐経路25を連通経路17と大気ポート19aとを介してキャニスタ19に連通する状態と分岐経路25をキャニスタ19から遮断する状態とを切り替える弁と、キャニスタ19を大気から遮断する状態と大気ポート19aを連通経路17を介して大気に連通する状態とを切り替える弁と、を備えていてもよい。
ECU100は、CPU及びROM,RAM等のメモリを含む。ECU100は、インジェクタ4、蒸発燃料処理装置20、スロットルバルブ32等に接続されて、これらを制御する。ECU100のメモリには、特定処理等の蒸発燃料処理装置20の処理に必要な値やデータマップ等が予め格納されている。具体的には、後述する各処理の説明の中で明らかにされている。
次いで、蒸発燃料処理装置20の動作について説明する。エンジン2が駆動中であってパージ条件が成立すると、ECU100は、制御弁26にデューティ制御を実行することによってパージ処理を実行する。パージ処理が実行されると、図1の矢印に示す方向にパージガスが供給される。パージ条件とは、パージガスをエンジン2に供給するパージ処理を実行すべき場合に成立する条件であり、エンジン2の冷却水温やパージガスの濃度によって、予め製造者によってECU100に設定される条件である。ECU100は、エンジン2の駆動中に、パージ条件が成立するか否かを常時監視している。ECU100は、パージガスの濃度に基づいて、制御弁26のデューティ比を制御する。これにより、キャニスタ19に吸着されていたパージガスが、エンジン2に導入される。パージ処理を実行する場合、ECU100は、ポンプ52を停止し、切替弁60を大気導入状態に維持する。
なお、ECU100は、スロットルバルブ32の開度を制御する。また、ECU100は、インジェクタ4による噴射燃料量も制御する。具体的には、インジェクタ4の開弁時間を制御することによって、噴射燃料量を制御する。エンジン2が駆動されると、ECU100は、インジェクタ4からエンジン2に噴射される単位時間当たりの燃料噴射時間(即ちインジェクタ4の開弁時間)を算出する。燃料噴射時間は、空燃比を目標空燃比(例えば理想空燃比)に維持するために、実験によって予め特定された基準噴射時間を、フィードバック補正係数を用いて補正することによって算出する。なお、空燃比センサは、エンジン2の排気経路内に配置されている。
活性炭19dに吸着された蒸発燃料は、吸気経路34の負圧によって活性炭19dから離脱する。蒸発燃料の活性炭19dからの離脱し易さは、活性炭19dの温度によって変化する。具体的には、活性炭19dの温度が高いほど、蒸発燃料が離脱し易い。蒸発燃料処理装置20は、活性炭19dを加熱することによって、蒸発燃料を活性炭19dから離脱し易くする。具体的には、駆動中のポンプ52にパージガスを通過させて、ポンプ52の駆動によってポンプ52のモータから発生する熱で、パージガスを加熱する。そして、加熱されたパージガスをキャニスタ19に戻すことによって、キャニスタ19内の活性炭19dを加熱する。
図3を参照して、活性炭19dを加熱する加熱処理とパージ処理とを説明する。図3の処理は、自動車が始動されると、定期的に実行される。なお、処理が開始されるタイミングでは、ポンプ52は停止しており、制御弁26は閉弁しており、切替弁60は大気導入状態である。
自動車が始動されると、S12において、ECU100は、パージ条件が成立しているか否かを判断する。パージ条件が成立している場合(S12でYES)、S16において、ECU100は、パージ処理を実行する。即ち、ECU100は、制御弁26のデューティ制御を実行することによって、パージガスを吸気経路34に供給する。ECU100は、パージ処理を停止すべきタイミングで、制御弁26のデューティ制御を停止して制御弁26を閉弁し、図3の処理を終了する。
一方、パージ条件が成立していない場合(S12でNO)、S20において、ECU100は、ポンプ52を所定の回転数(例えば10000rpm)で駆動させる。次いで、S22において、ECU100は、切替弁60を大気導入状態から還流状態に切り替える。この結果、パージガスは、パージ経路24から分岐経路25に流入し、切替弁60と連通経路17を通過して、キャニスタ19に戻る。パージガスは、駆動中のポンプ52を通過することによって、加熱されている。この結果、キャニスタ19の活性炭19dが、加熱されたパージガスによって加熱される。これにより、活性炭19dから蒸発燃料が離脱しやすくなり、パージ処理によって、蒸発燃料を吸気経路34に供給し易くすることができる。
S22が実行されてから所定期間が経過した後、S24において、ECU100は、ポンプ52を停止し、S26において、切替弁60を還流状態から大気導入状態に切り替えて、図3の処理を終了する。
蒸発燃料処理装置20では、パージ処理中、切替弁60は、大気導入状態に維持される。この構成によれば、パージ処理中に、パージガスが分岐経路25に流入することによって、パージガスが適切に吸気経路34に供給されない事態を防止することができる。
(第2実施例)
図4、図5を参照して、第1実施例と異なる点を説明する。本実施例の蒸発燃料処理装置20は、ポンプ52がパージ経路24に配置されている。分岐経路25にはポンプは配置されていない。分岐経路25の一端は、ポンプ52と制御弁26との間のパージ経路24に接続されている。
パージ処理及び加熱処理では、図5に示すように、最初に、S32において、ECU100は、ポンプ52を駆動する。次いで、S12において、パージ条件が成立している場合(S12でYES)、ECU100は、パージ処理を実行する(S16)。パージ処理では、ポンプ52が駆動されている。この構成によれば、吸気経路34の負圧が比較的に小さい場合でも、パージガスを吸気経路34に供給することができる。S16が終了すると、S34に進む。
一方、S12において、パージ条件が成立していない場合(S12でNO)、S22、S26(S24はスキップ)の処理を実行して、所定期間経過後に、S34に進む。S34では、ECU100は、ポンプ52を停止させて、パージ処理及び加熱処理を終了する。
この構成によれば、ポンプ52を、パージガスを加熱する状況でも、パージ処理を実行する状況でも利用することができる。
(第3実施例)
図6、図7を参照して、第1実施例と異なる点を説明する。本実施例の蒸発燃料処理装置20は、分岐経路25に換えて、分岐経路125を備える。このため、キャニスタ19の大気ポート19aは、常時大気に連通する。蒸発燃料処理装置20は、さらに、温度センサ154と、遮断弁156と、を備える。分岐経路125の一端(即ち上流端)は、パージ経路24に接続されている。分岐経路125は、パージ経路24から延びて、その他端(即ち下流端)が連通経路18に接続されている。これにより、分岐経路125は、パージ経路24とキャニスタ19とを連通させている。分岐経路125には、ポンプ52と遮断弁156が配置されている。ポンプ52は、分岐経路125のポンプ52よりもパージ経路24側のパージガスを吸入し、分岐経路125のポンプ52よりもキャニスタ19側(図6の矢印参照)に送出する。
遮断弁156は、ポンプ52と連通経路18との間に配置されている。遮断弁156は、ECU100に制御されることによって、閉弁されるとポンプ52と連通経路18とを遮断し、開弁されるとポンプ52と連通経路18とを連通させる。
温度センサ154は、分岐経路125の端部よりもキャニスタ19側に配置されている。温度センサ154は、温度センサ154は、パージ経路24内のパージガスの温度を検出するサーミスタである。
パージ処理及び加熱処理が開始されるタイミングでは、遮断弁156は閉弁されている。パージ処理及び加熱処理では、図7に示すように、S12において、パージ条件が成立している場合(S12でYES)、ECU100は、S16でパージ処理を実行する。一方、S12において、パージ条件が成立していない場合(S12でNO)、S20でポンプ52が駆動される。次いで、S42では、ECU100は、遮断弁156を閉弁から開弁に切り替える。これにより、パージガスは、キャニスタ19から温度センサ154を通過して、分岐経路125に流れ、ポンプ52、遮断弁156及び連通経路18を通過して、キャニスタ19に戻る。この結果、活性炭19dが加熱される。この構成では、連通経路18及びタンクポート19cを介して、分岐経路125をキャニスタ19に接続することができる。
次いで、S44において、ECU100は、パージガスの温度が所定温度以上であるか否かを判断する。所定温度は、パージ処理において、活性炭19dから蒸発燃料が十分に離脱することができると推定されるパージガスの温度である。所定温度は、予め実験によって特定され、ECU100に格納されている。S44の具体的な処理では、ECU100は、温度センサ154を用いて、パージ経路24を流れるパージガスの温度を検出する。次いで、ECU100は、検出済みのパージガスの温度が所定温度以上であるか否かを判断する。
パージガスの温度が所定温度未満である場合(S44でNO)、S44を繰り返し実行する。一方、パージガスの温度が所定温度以上である場合(S44でYES)、S46において、ECU100は、遮断弁156を開弁から閉弁に切り替える。次いで、S24でポンプ52が停止され、パージ処理及び加熱処理が終了する。
この構成によれば、パージガスの温度、即ち、活性炭19dの温度に基づいて、適切なタイミングで活性炭19dの加熱処理を終了することができる。
(第4実施例)
図8、図9を参照して、第3実施例と異なる点を説明する。本実施例の蒸発燃料処理装置20は、温度センサ154を備えていない。また、ポンプ52は、パージ経路24の分岐経路125の上流端よりもキャニスタ19側に配置されている。分岐経路125には、ポンプは、配置されていない。
本実施例では、パージ処理の実行中に、定期的に、図9に示す加熱処理を実行する。加熱処理が開始されるタイミングでは、遮断弁156は閉弁されている。なお、パージ処理は、加熱処理と並行して実施されており、パージ条件が成立すると開始され、パージ条件が成立しない場合に終了する。
加熱処理では、まず、S52において、ECU100は、ポンプ52が駆動中であるか否かを判断する。パージ処理では、ECU100は、吸気経路34の圧力に応じて、ポンプ52を駆動させるか否かを制御している。ポンプ52が駆動していない場合(S52でNO)、S54において、ECU100は、ポンプ52を駆動して、S56に進む。一方、ポンプ52が駆動している場合(S52でYES)、S54をスキップして、S56に進む。S56では、ECU100は、遮断弁156を閉弁から開弁に切り替える。これにより、制御弁26がデューティ制御されている間の閉弁のタイミングで、パージガスが分岐経路125に流入する。この結果、ポンプ52で加熱されたパージガスがキャニスタ19に戻って、活性炭19dが加熱される。
S56が実行されてから所定期間経過後に、S58において、ECU100は、遮断弁156を閉弁から開弁に切り替える。次いで、S60において、ECU100は、ポンプ52を停止すべきか否かを判断する。具体的には、ECU100は、パージ処理において、吸気経路34に十分な負圧が発生している場合に、ポンプ52を停止すべきである(S60でYES)と判断し、吸気経路34に十分な負圧が発生していない場合に、ポンプ52を停止すべきでない(S60でNO)と判断する。
S60でNOの場合、加熱処理を終了する。一方、S60でYESの場合、S62において、ECU100は、ポンプ52を停止して、加熱処理を終了する。
この構成によれば、パージ処理中に、加熱処理を実行することができる。これにより、パージ処理中に、活性炭19dから蒸発燃料を離脱し易くすることができる。
(第5実施例)
図10を参照して、第4実施例と異なる点を説明する。本実施例の蒸発燃料処理装置20では、分岐経路125は、その下流端がキャニスタ19に直接的に接続されている。詳細には、キャニスタ19は、分岐経路125が接続されるリターンポート19iを有する。リターンポート19iは、パージポート19bとタンクポート19cとの間に配置されている。パージポート19bとリターンポート19iとの間には、第3仕切板19jが配置されている。第3仕切板19jは、パージポート19bとリターンポート19iの間において、活性炭19dとキャニスタ19の内壁の間の空間を分離している。
(第6実施例)
図11、図12を参照して、第3実施例と異なる点を説明する。本実施例の蒸発燃料処理装置20は、分岐経路125上に配置される温度センサ155と、濃度センサ158と、をさらに備える。温度センサ155及び濃度センサ158は、遮断弁156よりもパージ経路24側に配置されている。なお、温度センサ155及び濃度センサ158の順番は限定されない。温度センサ155は、分岐経路125内のパージガスの温度を検出するサーミスタである。濃度センサ158は、温度センサ155と遮断弁156との間に配置されている。濃度センサ158は、分岐経路125内のパージガスの濃度を検出する。例えば、濃度センサ158は、音波式濃度計を備えている。音波式濃度計は、分岐経路125上に配置される円筒形状を有しており、円筒形状内に向けて信号を発信し、受信することによって、パージガスの濃度(即ち、バージガスの分子量)を特定する。
ポンプ52は、パージ経路24上に配置されている。ポンプ52は、温度センサ154の分岐経路125側に配置されている。
図12に示すように、パージ処理及び加熱処理では、まず、S20でポンプ52が駆動される。次いで、S12でパージ条件が成立している場合(S12でYES)、ECU100は、S16でパージ処理を実行する。一方、S12において、パージ条件が成立していない場合(S12でNO)、S72で、ECU100は、パージ濃度が所定値以下であるか否かを判断する。具体的には、ECU100には、予め実験により特定された所定値が格納されている。所定値は、活性炭19dに吸着されている蒸発燃料量が少ないために、活性炭19dから蒸発燃料の離脱が進まない程度の濃度であり、例えば数%である。ECU100は、濃度センサ158を利用して、パージ濃度を検出する。そして、検出済みのパージ濃度と所定値とを比較する。
パージ濃度が所定値よりも大きい場合(S72でNO)、S24でポンプ52を停止して、パージ処理及び加熱処理を終了する。この構成によれば、活性炭19dに吸着されている蒸発燃料量が十分であり、そのため、活性炭19dを加熱せずとも蒸発燃料の離脱が適切に行われている状況において、活性炭19dを加熱せずに済む。
一方、パージ濃度が所定値以下である場合(S72でYES)、S74において、ECU100は、S72で検出済みのパージ濃度を用いて基準温度を特定する。本実施例の加熱処理では、パージガスの温度が基準温度に達するまで加熱処理を実行し、基準温度を越えると、加熱処理を終了する。基準温度は、パージ濃度によって変動する。パージ濃度が低いほど、蒸発燃料が活性炭19dから離脱されにくくなる。このため、パージ濃度が低いほど、基準温度が高い。ECU100には、予め実験により特定されたパージ濃度を基準温度との関係を示すデータマップが格納されている。ECU100は、S72で検出済みのパージ濃度を用いて、データマップから基準温度を特定する。
次いで、S76では、ECU100は、パージガスの温度がS74で特定済みの基準温度以下であるか否かを判断する。具体的には、ECU100は、温度センサ154を利用して、パージガスの温度を検出する。そして、検出済みのパージガスの温度とS74で特定済みの基準温度を比較する。パージガスの温度が特定済みの基準温度よりも高い場合(S76でNO)、S24でポンプ52を停止して、パージ処理及び加熱処理を終了する。
一方、パージガスの温度が特定済みの基準温度以下である場合(S76でYES)、S42で遮断弁156が開弁され、S78に進む。S78では、ECU100は、ポンプ52の回転数を上げる。これにより、ポンプ52の発熱量が増加し、パージガスの加熱性能を高めることができる。次いで、S80では、ECU100は、パージガスの温度がS74で特定済みの基準温度以下であるか否かを判断する。具体的には、ECU100は、温度センサ155を利用して、パージガスの温度を検出する。そして、検出済みのパージガスの温度とS74で特定済みの基準温度を比較する。パージガスの温度が特定済みの基準温度以下である場合(S80でYES)、S78に戻る。一方、パージガスの温度が特定済みの基準温度よりも高い場合(S80でNO)、S82において、ポンプ52の回転数を、S20の処理の回転数まで下げる。この構成では、ポンプ52よりも下流に位置する温度センサ155を用いて、パージガスの温度を検出する。これにより、ポンプ52で加熱された後のパージガスの温度を検出することができる。次いで、S46において、遮断弁156が閉弁され、S12に戻る。
この構成によれば、基準温度をパージ濃度に応じて変動させることによって、活性炭19dをパージ濃度に応じて適切に加熱することができる。
本実施例の変形例として、S72において、パージ濃度が第2所定値以上である場合に、YESと判断し、第2所定値未満の場合にNOと判断してもよい。この場合、第2所定値は、通常のパージ濃度よりも高い値(例えば20%)であってもよい。パージ濃度が高い場合、活性炭19dに吸着されている蒸発燃料量が多く、蒸発燃料の離脱量が多いために、蒸発燃料の気化熱で活性炭19dの温度が低下し、離脱量が低下し得る状況である。この場合、加熱処理を実行することによって、活性炭19dを加熱してもよい。
あるいは、S72において、パージ濃度が所定範囲外である場合に、YESと判断し、所定範囲内である場合にNOと判断してもよい。所定範囲の上限は、第2所定値であってもよく、所定範囲の下限は、本実施例のS72の所定値であってもよい。
あるいは、本実施例の変形例では、温度センサ154及び濃度センサ158を備えていなくてもよい。この場合、パージ処理及び加熱処理では、S20、S12、S16、S42の処理を実行し、S42に次いで、S80の処理を実行してもよい。本変形例では、基準温度は、予め決められた温度であってもよい。次いで、S80でYESの場合に、S78に進み、S80でNOの場合に、S82、S46に進んでもよい。ここで、S82では、所定期間に亘って、ポンプ52でパージガスを循環させて、加熱してもよい。
また、あるいは、本実施例の変形例では、濃度センサ158を備えていなくてもよい。この場合、パージ処理及び加熱処理では、S20、S12、S16、S76、S24、S42の処理を実行し、S42に次いで、S80の処理を実行してもよい。本変形例では、基準温度は、予め決められた温度であってもよい。次いで、S80でYESの場合に、S78に進み、S80でNOの場合に、S82、S46に進んでもよい。ここで、S82では、所定期間に亘って、ポンプ52でパージガスを循環させて、加熱してもよい。
(第7実施例)
図13を参照して、第4実施例と異なる点を説明する。本実施例では、ポンプ52は、キャニスタ19の側壁に取り付けられている。この構成によれば、ポンプ52の駆動による発熱で、キャニスタ19を直接的に加熱することができる。
本実施例の変形例として、図14に示すように、ポンプ52は、キャニスタ19内に配置されていてもよい。この場合、ポンプ52は、活性炭19dに接触していてもよい。また、ポンプ52の吐出口にパージポート19bが取り付けられていてもよい。
他の変形例として、ポンプ52の一部が、キャニスタ19内に配置されており、ポンプ52の他の部分がキャニスタ19外に配置されていてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、上記の第4実施例では、加熱処理において、最初に、ECU100は、パージ処理中に空燃比から推定されるパージ濃度を用いて、加熱処理を実行すべきか否かを判断してもよい。
上記の各実施例では、「吸着体」として、活性炭19dが用いられている。しかしながら、吸着体はこれに限られない。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2 :エンジン
4 :インジェクタ
6 :燃料供給システム
10 :メイン供給経路
19 :キャニスタ
19a :大気ポート
19b :パージポート
19c :タンクポート
19d :活性炭
19i :リターンポート
20 :蒸発燃料処理装置
24 :パージ経路
25 :分岐経路
26 :制御弁
28 :連通経路
34 :吸気経路
52 :ポンプ
60 :切替弁
62 :大気導入経路
100 :ECU
125 :分岐経路
152 :ポンプ
154 :温度センサ
155 :温度センサ
156 :遮断弁
158 :濃度センサ

Claims (7)

  1. 車両に搭載される蒸発燃料処理装置であって、
    燃料タンク内の蒸発燃料を吸着する吸着体を有するキャニスタであって、大気に連通する大気ポートと、燃料タンクに連通するタンクポートと、内燃機関の吸気経路に連通するパージポートと、を備えるキャニスタと、
    内燃機関の吸気経路とキャニスタのパージポートとの間に接続されており、キャニスタから吸気経路に送られるパージガスが通過するパージ経路と、
    パージ経路上に配置されており、キャニスタと吸気経路とをパージ経路を介して連通する連通状態と、キャニスタと吸気経路とをパージ経路上で遮断する遮断状態と、に切り替える制御弁と、
    大気ポートに連通する大気導入経路と、
    制御弁よりも上流側において、上流端でパージ経路から分岐して、下流端で大気ポートに連通する分岐経路と、
    大気ポートと大気導入経路と分岐経路とに接続される切替弁であって、大気ポートと大気導入経路とを連通するとともに、大気ポートと分岐経路とを遮断する大気導入状態と、大気ポートと分岐経路とを連通するとともに、大気ポートと大気導入経路とを遮断する還流状態と、に切り替える切替弁と、
    制御弁を遮断状態とし、切替弁を還流状態とした場合に、キャニスタからパージガスを吸引し、パージ経路と分岐経路とを経てキャニスタに戻すポンプと、
    パージガスの温度を検出する温度検出部と、
    温度検出部によって検出されるパージガスの温度が基準値以下である場合に、ポンプを駆動させて、キャニスタからパージガスを吸引し、パージ経路と分岐経路とを経たパージガスをキャニスタに戻す制御部と、を備える、蒸発燃料処理装置。
  2. 車両に搭載される蒸発燃料処理装置であって、
    燃料タンク内の蒸発燃料を吸着するキャニスタであって、大気に連通する大気ポートと、燃料タンクに連通するタンクポートと、内燃機関の吸気経路に連通するパージポートと、を備えるキャニスタと、
    内燃機関の吸気経路とキャニスタのパージポートとの間に接続されており、キャニスタから吸気経路に送られるパージガスが通過するパージ経路と、
    パージ経路上に配置されており、キャニスタと吸気経路とをパージ経路を介して連通する連通状態と、キャニスタと吸気経路とをパージ経路上で遮断する遮断状態と、に切り替える制御弁と、
    制御弁よりも上流側において、上流端でパージ経路から分岐して、下流端で大気ポートと異なる箇所からキャニスタに連通する分岐経路と、
    制御弁が遮断状態である場合に、キャニスタからパージガスを吸引し、パージ経路と分岐経路とを経たパージガスをキャニスタに戻すポンプと、
    パージガスの温度を検出する温度検出部と、
    温度検出部によって検出されるパージガスの温度が基準値以下である場合に、ポンプを駆動させて、キャニスタからパージガスを吸引し、パージ経路と分岐経路とを経たパージガスをキャニスタに戻す制御部と、を備える、蒸発燃料処理装置。
  3. 分岐経路は、タンクポートに連通する、請求項2に記載の蒸発燃料処理装置。
  4. キャニスタは、さらに、分岐経路に連通する専用ポートを備える、請求項2に記載の蒸発燃料処理装置。
  5. パージガス中の蒸発燃料の濃度を検出する濃度検出部をさらに備え、
    制御部は、濃度検出部によって検出された濃度に応じて、異なる基準値を用いる、請求項1から4のいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置。
  6. 分岐経路上に配置されており、分岐経路を連通する状態と遮断する状態に切り替える遮断弁を、さらに備える、請求項1からのいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置。
  7. ポンプは、キャニスタに隣接して、又は、キャニスタ内に配置されている、請求項1からのいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置。
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