JP6605885B2 - 火災検出器 - Google Patents

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Description

本発明は、防災受信盤から引き出された信号線に接続されてトンネル内の火災を監視する火災検出器に関する。
従来、自動車専用道路等のトンネルには、トンネル内で発生する火災事故から人身及び車両等を守るため、火災を監視する火災検出器が設置され、防災受信盤から引き出された信号線に接続している。
火災検出器は左右の両方向に検出エリアを持ち、トンネルの長手方向に沿って、隣接して配置される火災検出器との検出エリアが相互補完的に重なるように、例えば、25m間隔、或いは50m間隔で連続的に配置している。
また、火災検出器は透光性窓を介してトンネル内で発生する火災炎からの放射線、たとえば赤外線を監視しており、炎の監視機能を維持するために、透光性窓の汚れを監視している。透光性窓の汚れ監視は、検出器に設けた試験光源から定期的に試験光を、検知器外部の検出エリア側空間を経由し透光性窓に入射し受光素子で受光して、このときの受光レベルを初期無汚損時のそれと比較するなどして汚れの度合を示す減光率を求め、減光率が所定の汚れ閾値を超えたら汚れ警報を出力している。また、汚れ閾値に対しそれより低い予告汚れ閾値を設定し、減光率が汚れ予告閾値を超えた場合に汚れ予告警報を出すようにしている。
また、トンネル内に設置している火災検出器は環境内を浮遊する汚損物質付着などにより時間の経過と共に透光性窓の汚れが増加することから、一定の期間毎に透光性窓の清掃を行っている。
しかしながら、透光性窓の汚れ進行度合は火災検出器の設置場所や風向きなどにより様々であり、清掃を行うまでの一定期間にどの程度汚れが進行するかは、システム内の火災検出器や、火災検出器に設けられた透光性窓の左右によってもまちまちである。火災検出器は汚れ予告警報を出力しても、汚れ警報を出力するまでの間は火災監視動作を継続できるよう、感度補償機能を備えている。ここで、たとえば、ある火災検出器が汚れ予告警報を出力した場合に、当該火災検出器が汚れ警報レベルに至るまでの時間も、設置場所等により一定でない。同様に、火災検出器毎に、汚れ予告警報を出力するまでの期間が大きく異なることもある。このため、透光性窓の汚れ進行度合が小さい火災検出器については、不要な臨時清掃を行うことになる場合があった。
このような課題を解決するため、ある火災検出器の汚れ予告警報が他の火災検出器より早めに出るような場合には、防災受信盤に対する入力操作により、汚れ予告閾値をそれまでよりも高い値に変更し、汚れ予告警報がゆっくり出されるようにし、汚れがトンネル内に設置している火災検出器に全体的に広がった段階で汚れ予告警報を出して清掃を効率良く行うようにしたトンネル防災システムが提案されている(特許文献1)。
特開2000−315285号公報
しかしながら、このような従来のトンネル防災システムにおける汚れ予告閾値の変更にあっては、防災受信盤で全ての火災検出器で検出した汚れ度合を収集し、火災検出器毎に汚れ予告閾値を個別に設定し、必要に応じて特定の火災検出器の汚れ予告閾値を変更する処理を必要としており、火災検出器毎の汚れ予告閾値を記憶して管理することから、その制御処理が煩雑で、変更にも手間がかかるといった問題がある。
また、火災検出器側に汚れ予告閾値を設定して汚れ予告警報を判断している場合には、たとえば防災受信盤で特定の火災検出器のアドレスを指定して汚れ予告閾値の変更を指示するコマンドを送信する必要があり、同様に、防災受信盤側で各火災検出器に設定している汚れ警報閾値の状況を管理する処理が必要であり、その運用に手間と時間がかかる問題がある。
本発明は、防災受信盤での操作や処理を必要とすることなく、火災検出器側で汚れ度合の進行状況に応じて自動的に汚れ予告閾値を変更して全体的に汚れ予告警報が出される時期を概ね揃えることを可能とするトンネル内に設置する火災検出器を提供することを目的とする。
(火災検出器)
本発明は、
防災受信盤に信号線接続された伝送部と、
透光性窓を介して火災からの放射線を検出する火災検出部と、
透光性窓の汚れ度合を示す汚れレベルを検出する汚れ検出部と、
汚れ検出部で検出した汚れレベルが所定の汚れ閾値を超えた場合に、汚れ警報信号を防災受信盤に送信する汚れ警報部と、
汚れ検出部で検出した汚れレベルが汚れ閾値より小さい所定の汚れ予告閾値を超え且つ汚れ閾値未満の場合に、汚れ予告警報信号を防災受信盤に送信する汚れ予告警報部と、
を備えた火災検出器に於いて、
所定の予測周期毎に、汚れ検出部で検出した汚れレベルの変化を検出し、当該汚れレベルの変化に基づいて予め設定した予定時点の汚れレベルを予測する汚れ予測部と、
汚れ予測部で予測した汚れレベルに応じて汚れ予告閾値を変更する閾値変更部と、
を設けたことを特徴とする。
(汚れレベル予測)
ここで、汚れ予測部は、予定時点までの予定周期をTc、汚れ予測周期をTs、汚れ予測周期Tsで検出した汚れレベルをD、汚れ予測周期Tsの汚れレベル変化率をΔD、汚れ予測回数をn回とした場合、予定時点の汚れレベル予測値Deを
De=D+ΔD(Tc−n・Ts)
として算出する。
(汚れ予告閾値の上限)
また、閾値変更部は、汚れ予告閾値の上限閾値を設定し、汚れ予測部で予測した汚れレベルが所定の上限閾値を超えた場合、汚れ予告閾値を上限閾値に変更する。
(減光率)
また、汚れ検出部は、
透光性窓に、外部空間を経由して試験光を周期的に照射する試験光源部と、
透光性窓を介して入射した試験光を受光して試験受光信号を出力する試験受光部と、
を備え、透光性窓が汚れていないときの試験受光信号のレベルを基準として、試験受光部から試験受光信号が得られる毎に汚れレベルとして基準に対する減光率を検出する。
(基本的な効果)
本発明は、防災受信盤から引き出された信号線に接続された伝送部と、透光性窓を介して火災からの放射線を検出する火災検出部と、透光性窓の汚れ度合を示す汚れレベルを検出する汚れ検出部と、汚れ検出部で検出した汚れレベルが所定の汚れ閾値を超えた場合に、汚れ警報信号を防災受信盤に送信する汚れ警報部と、汚れ検出部で検出した汚れレベルが汚れ閾値より小さい所定の汚れ予告閾値を超え且つ汚れ閾値未満の場合に、汚れ予告警報信号を防災受信盤に送信する汚れ予告警報部とを備えた火災検出器に於いて、所定の予測周期毎に汚れ検出部で検出した汚れレベルの変化を検出し、当該汚れレベルの変化に基
づいて予め設定した予定時点の汚れレベルを予測する汚れ予測部と、汚れ予測部で予測した汚れレベルに応じて汚れ予告閾値を変更する閾値変更部とを設けるようにしたため、透光性窓の汚れ度合に応じて清掃時期等、予定周期到来時点(予定日)の汚れレベルを予想し、例えば予想した汚れレベルとなるように汚れ予告閾値を変更することで、システム内に設置している火災検出器に設けた透光性窓の汚れ度合の進み方が異なっていても、次の定期メンテナンスの予定日までの間、システム内の、たとえば汚れ予告警報の局所的な早期発生を抑えることができ、汚れ予告警報に対する不要な対応を少なくすることができる。このため、汚れ予告警報に対応して清掃作業を適切に行うことができるようになる。
また、汚れ予告閾値の変更は火災検出器側で自動的に行っており、防災受信盤側で汚れ予告閾値を変更したり、火災検出器に変更を指示する作業や処理を不要とし、防災受信盤側の処理負担や管理面の負担を低減可能とする。
(汚れレベルの予測による効果)
また、汚れ予測部は、予定時点までの予定周期をTc、汚れ予測周期をTs、汚れ予測周期Tsで検出した汚れレベルをD、汚れ予測周期Tsの汚れレベル変化率をΔD、汚れ予測回数をn回、とした場合、定期清掃予定時点の汚れレベル予測値Deを
De=D+ΔD(Tc−n・Ts)
として算出するようにしたため、実際の汚れレベルの変化に基づく直線予測でたとえば定期清掃時期等、予定周期到来時点の汚れレベルを求めて汚れ予告閾値を変更することができ、また、汚れ予測周期毎に汚れレベルを予測することから、汚れレベルが非線形的に変化しても、そのとき以降定期清掃時点の汚れレベルをより正確に予測して、適切な汚れ予告閾値に変更可能とする。
(汚れ予告閾値の上限による効果)
また、閾値変更部は、汚れ予告閾値の上限閾値を設定し、汚れ予測部で予測した汚れレベルが上限閾値を超えた場合、汚れ予告閾値を上限閾値に変更するようにしたため、透光性窓の汚れ度合が速い場合、必要以上に汚れ予告閾値を高い値に変更してしまうことを防止する。
(減光率による効果)
また、汚れ検出部は、透光性窓に外部から試験光を周期的に照射する試験光源部と、透光性窓を介して入射した試験光を受光して試験受光信号を出力する試験受光部と、汚れ監視を開始したとき又は再開したとき、すなわち透光性窓が汚れていないときの試験受光信号のレベルを基準として、試験受光部から試験受光信号が得られる毎に基準に対する汚れレベルとして試験受光信号の減衰度合いを減光率として検出するようにしたため、汚れ度合増加に応じて増加する減光率を汚れレベルとすることで、汚れ予告閾値の設定や比較、更には定期清掃予定日の汚れレベルを予測する処理を適切に行うことを可能とする。
トンネル防災システムの概要を示した説明図 防災受信盤の機能構成の概略を示したブロック図 火災検出器の機能構成の概略を示したブロック図 火災検出器の外観を示した説明図 汚れ予測に基づく汚れ予告閾値の変更を示したタイムチャート 火災検出器による汚れ閾値変更制御を示したフローチャート
[トンネル防災システムの概要]
図1は本発明の火災検出器を適用した所謂R型伝送方式のトンネル防災システム概要を示した説明図である。図1に示すように、自動車専用道路のトンネルとして、上り線トンネル1aと下り線トンネル1bが構築されている。
上り線トンネル1aと下り線トンネル1bの内部には、トンネル長手方向の壁面に沿って例えば25メートル間隔で火災検出器16を設置している。火災検出器16は2組の火災検出部を備えることでトンネル長手方向上り側および下り側の両方向に検出エリアを持ち、トンネルの長手方向に沿って、隣接して配置される火災検出器との検出エリアが相互補完的に重なるように連続的に配置し、検出エリア内で起きた火災による炎からの放射線、例えば赤外線を観測して火災を検出する。
防災受信盤10からは上り線トンネル1aと下り線トンネル1bに対し電源および伝送回線12a,12bを引き出して火災検出器16を接続しており、火災検出器16には回線単位に固有のアドレスを設定している。
[防災受信盤]
図2は防災受信盤の機能構成の概略を示したブロック図である。図2に示すように、防災受信盤10は制御部18を備え、制御部18は例えばプログラムの実行により実現される機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
制御部18に対しては伝送部20a,20bを設け、伝送部20a,20bから引き出した伝送回線12a,12bに上り線トンネル1aと下り線トンネル1bに設置した火災検出器16をそれぞれ複数台接続している。
また、制御部18に対しスピーカ、警報表示灯等を備えた警報部22、液晶ディスプレイ、プリンタ等を備えた表示部24、各種スイッチ等を備えた操作部26、外部監視設備と通信するIG子局設備を接続するモデム28を設け、更に、換気設備、警報表示板設備、ラジオ再放送設備、カメラ監視設備、照明設備及び消火ポンプ設備を接続したIO部30を設けている。
防災受信盤10の制御部18は、伝送部20a,20bに指示して火災検出器16のアドレスを順次指定したポーリングコマンドを含む呼出電文を繰り返し送信しており、火災検出器16は自己アドレスに一致する呼出電文を受信すると、火災、汚れ警報、汚れ予告警報を含む自己の検出状態を示す応答電文を返信する。
防災受信盤10の制御部18は、火災検出器16からの応答電文の受信により火災を検出した場合は火災警報を出力すると共にIO部30を介し他設備の連動制御を行い、汚れ警報や汚れ予告警報を検出した場合は、火災検出器16のアドレスを特定して、対応する汚れ警報や汚れ予告警報の出力処理を行う。
[火災検出器]
図3は火災検出器の機能構成の概略を示したブロック図、図4は火災検出器の外観を示した説明図である。
図3に示すように、火災検出器16は2組の火災検出部16a,16bを備えており、火災検出部16aに代表して示すように、センサ部38a,38b、これら各々に対応する増幅処理部40a,40b、制御部32及び伝送部34を備える。センサ部38a,38bの前面には検出器カバーに設けた透光性窓36を配置しており、透光性窓36を介して外部の検出エリアからの光エネルギーをセンサ部38a,38bに入射している。
また、透光性窓36の汚れを監視するため、試験光源部42、汚れ受光部44及び増幅部46で構成する汚れ検出部を設けている。
ここで、図4に示すように、火災検出器16は、筐体52の上部に設けられたセンサ収納部54に2組の透光性窓36を設け、透光性窓36内の各々に、図3に示した火災検出部16a,16bのセンサ部を配置している。また、透光性窓36の近傍の、センサ部を見通せる位置に、個別の試験光源42を収納した2組の試験光源用透光窓56を設けている。
再び図3を参照するに、火災検出部16bも火災検出部16aと同じ構成であるが、制御部32は両者に共通するユニットとして設け、例えばハードウェアとしてCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
火災検出部16aは例えば2波長式の炎検知により火災を監視している。センサ部38aは、透光性窓36を介して入射した光エネルギーの中から、炎に特有なCO2の共鳴放射帯である4.4〜4.5μmの放射線を光学波長バンドパスフィルタにより選択透過(通過)させて、受光センサにより該放射線のエネルギーを検出して光電変換したうえで、増幅処理部40aにより増幅等所定の加工を施してエネルギー量に対応する受光信号にして制御部32へ出力する。
センサ部38bは、透光性窓36を介して入射した光エネルギーの中から、5〜6μmの放射エネルギーを光学波長バンドパスフィルタにより選択透過(通過)させて、受光センサにより該放射線のエネルギーを検出して光電変換したうえで、増幅処理部40bにより増幅等所定の加工を施してエネルギー量に対応する受光信号にして制御部32へ出力する。
制御部32は増幅処理部40a,40bから出力された受光信号レベルの相対比をとり、所定の閾値と比較することにより炎の有無を判定し、炎有りの判定により火災を検出した場合には、伝送部34に指示して、自己アドレスに一致する呼出電文に対する応答電文に火災検出情報を設定して防災受信盤10へ送信する制御を行う。
試験光源部42、汚れ受光部44及び増幅部46で構成した汚れ検出部は、制御部32からの指示により所定周期、例えば1日に1回の周期で試験光源42を点灯して試験光を透光性窓36を介して汚れ受光部44に入射しており、この試験光を汚れ受光部44に設けた受光センサで電気信号に変換し、増幅部46で増幅して制御部32に汚れ検出信号を出力する。
制御部32は汚れ警報部としての機能を備え、増幅部46からの汚れ検出信号に基づく汚れレベルが所定の汚れ閾値を超えた場合に、伝送部34を介して、自己アドレスに一致する呼出電文に対する応答電文に汚れ警報情報を設定して防災受信盤10にへ送信する制御を行う。
また、制御部32は汚れ予告警報部としての機能を備え、増幅部46からの汚れ検出信号に基づく汚れレベルが汚れ閾値より小さい所定の汚れ予告閾値を超えた場合に、伝送部34を介して、自己アドレスに一致する呼出電文に対する応答電文に汚れ予告警報情報を設定して防災受信盤10へ送信する制御を行う。
ここで、制御部32は増幅部46からの汚れ検出信号に基づき汚れ度合を示す透光性窓36の減光率を求め、この減光率を汚れレベルとして汚れ予告警報及び汚れ警報の判定処理を行う。制御部32による透光性窓36の減光率の算出は、透光性窓36に汚れがない火災監視開始時又は透光性窓36の清掃終了時の汚れ検出信号のレベルを基準レベルErとして記憶し、増幅部46から検出レベルEの汚れ検出信号が得られる毎に、減光率Dを
D=1−(E/Er)
として算出する。
このようにして算出される減光率Dは、透光性窓36の汚れ度合の増加に比例して増加する値であり、以下の説明では、減光率Dを汚れレベルDとして説明する。
[火災検出器の汚れ予告閾値の変更制御]
図3に示した火災検出器16の制御部32には、更に、汚れ予測部48と閾値変更部50の機能が設けられる。
汚れ予測部48は、所定の汚れ予測周期Ts毎に、増幅部46の汚れ検出信号に基づく汚れレベルDの変化率ΔDを検出し、汚れレベルの変化率ΔDに基づいて、予め設定した定期清掃の予定時点(予定期日)の汚れレベル予測値Deを予測する。また、閾値変更部50は、汚れ予測部48で予測した汚れレベル予測値Deに応じて汚れ予告閾値Dthを変更する。
図5は汚れ予測に基づく汚れ予告閾値の変更を示したタイムチャートである。図5は横軸に日数をとり、縦軸に汚れレベルDをとっており、透光性窓36に汚れのない監視開始日を1日目とし、目安としての定期清掃周期に相当する予定周期Tcを6ケ月に相当する180日とし、これにより定期清掃予定日を監視開始日から180日目としている。また、汚れ予測周期TsとしてTs=30日を設定しており、180日目の定期清掃予定日までの予測回数nはn=6回となる。なお、予定周期Tc及び汚れ予測周期Tsは一例であり、必要に応じて適宜の日数又は期間、或いは回数等を設定することができる。
また、図5の例にあっては、経験的な汚れ度合の変化から直線60の変化を想定し、直線60の想定による180日後の定期清掃予定日の汚れレベルを汚れ予告閾値Dthとして初期設定している。
このため直線60で想定した推移に沿って汚れレベルの変化が起きると、定期清掃予定日で汚れレベルDが汚れ予告閾値Dthに達して汚れ予告警報を行うことができるが、実際の汚れレベルの変化は火災検出器16の設置場所等により様々であり、汚れレベルDが必ずしも定期清掃予定日に汚れ予告閾値Dthに到達するとは言えない。
そこで本実施形態にあっては、汚れ予測周期Ts毎に、定期清掃予定日での汚れレベル予測値Deを予測して汚れ予告閾値Dthを変更する。
例えば図5に示すように、最初の汚れ予測周期Tsが経過した30日目の汚れレベルが直線60で想定した汚れレベルを超える汚れレベルD1であったとすると、開始日の汚れレベルD=0と30日目の汚れレベルD1を結んだ直線62の延長線により150日後(180日目)の定期清掃予定日の汚れレベルDe1を予測し、予測した汚れレベルDe1を新たな汚れ予告閾値Dth1に設定する。即ち、初期設定した汚れ予告閾値Dthを汚れ予測に基づき汚れ予告閾値Dth1に変更する。
続いて次の汚れ予測周期Tsが経過した60日目の汚れレベルが直線60で想定した汚れレベルを超える汚れレベルD2であったとすると、前回の汚れレベルD1と今回の汚れレベルD2を結んだ直線64の延長線による120日後(180日目)の定期清掃予定日の汚れレベルDe2を求め、予測した汚れレベルDe2を新たな汚れ予告閾値Dth2に設定する。即ち、前回設定した汚れ予告閾値Dth1を新たな汚れ予測に基づき汚れ予告閾値Dth2に変更する。
以下同様に、汚れ予測周期Ts=30日が経過するごとに、定期清掃予定日の汚れレベルを予測して汚れ予告閾値を変更する制御を繰り返す。
本実施形態の汚れ予測部48は、図5に示した汚れ予測を実現するため、目安とする定期清掃周期に相当する予定周期をTc、汚れ予測周期をTs、汚れ予測回数をn回、(n・Ts)時点で検出した汚れレベルを 、(n・Ts)時点における汚れレベル変化率をΔDとした場合、定期清掃予定時点の汚れレベル予測値Deを次式で算出する。
De= +ΔD(Tc−n・Ts) (式1)
ここで、汚れ予測周期Tsの汚れレベル変化率ΔDは、前回の汚れレベルをDn-1、今回の汚れレベルをDとすると
ΔD=(D−Dn−1)/Ts (式2)
で与えられる。
また図5は汚れレベルが想定した直線60を上回る場合を例にとっているが、予測した汚れレベルに基づく汚れ予告閾値が上限閾値以上になる場合には、上限閾値を設定する。また、予測した汚れレベルに基づき算出した汚れ予告閾値が初期のDthを以下になる場合にはDth(初期の閾値=下限閾値)を設定する。
目安とした定期清掃予定日である180日目以降も、これを繰り返す。この際、次の180日を予定周期Tcとし、予測回数nもリセットする。汚れレベル予測値Deはリセットしない。
本実施形態によれば、トンネル内に設置している火災検出器16の汚れ度合は設置場所や風向き等により異なるが、汚れレベルの予測に基づく汚れ予告閾値の変更により、汚れ予告警報が出力される時期が比較的均一化され不定期の不要な清掃作業を削減し、作業計画が立てやすくなる。
また、閾値変更部50は、前述したとおり汚れ予告閾値Dthの上限閾値(Dth)maxを設定しており、汚れ予測部48で予測した汚れレベルが上限閾値(Dth)max以上となった場合、汚れ予告閾値を上限閾値(Dth)maxに固定する。この汚れ予告の上限閾値(Dth)maxは、汚れ警報を判定する汚れ閾値を超えない値とする。これにより透光性窓36の汚れ進行度合が速い場合でも、不必要に汚れ予告閾値を高い値に変更してしまうことを防止する。このため、汚れ予告警報は必ず汚れ警報以前に出される。
図6は火災検出器による汚れ閾値変更制御を示したフローチャートである。図6に示すように、火災検出器16の制御部32はステップS1で定期清掃周期(予定周期)Tc、汚れ予測周期Ts、予測回数n=0、予測回数上限を設定する。この定期清掃周期Tcと汚れ予測周期Tsの設定は、例えば防災受信盤10から全ての火災検出器16に一括設定電文を送信して行うことによっても可能であり、このようにすれば、必要に応じて定期清掃周期Tcと汚れ予測周期Tsを任意に変更することも可能である。
続いて制御部32は防災受信盤10からの監視開始電文等によりステップS2で監視開始を判別すると火災監視動作を開始しステップS3に進む。ステップS3では汚れ予測周期Tsの経過による汚れ予測タイミングへの到達を判別するとステップS4に進んで予測回数nを1回増加し、続いてステップS5に進んで前記(式2)により汚れ予測周期(n・Ts)時点の汚れ変化率ΔDを算出し、続いてステップS6で前記(式1)により定期清掃予定日の汚れレベル予測値Deを予測する。
続いてステップS7に進み、予測した汚れレベル予測値Deが上限閾値(Dth)max未満であることを判別すると、ステップS8で予測した汚れレベルに現在設定している汚れ予告閾値Dthを変更する。一方、ステップS7で、予測した汚れレベル予測値Deが上限閾値(Dth)max以上であることを判別すると、ステップS9で現在設定している汚れ予告閾値Dthを上限閾値(Dth)maxに変更する。
続いてステップS10で予測回数nの上限到達を判別するまではステップS3からの処理を繰り返しており、予測回数nの上限に達するとステップS11で予測回数nをn=0にリセットしたうえでステップS3からの処理を同様に継続する。
なお、定期メンテナンス等により清掃を行った場合には、防災受信盤10は所定のコマンドにより再開を指示してくることから、火災検出器16は再開指示のコマンド受信を検出すると、ステップS1からの処理を再開する。
[本発明の変形例]
(汚れ予測による汚れ予告閾値の変更)
上記の汚れ予測による汚れ予告閾値の変更は、前記(式1)により汚れレベルの変化率に基づく直線近似で求めているが、他の実施形態として、予測周期毎に汚れレベルが想定した汚れレベルを上回った場合は、所定値だけ汚れ予告閾値を増加し、また、想定した汚れレベルを下回った場合は、所定値だけ汚れ予告閾値を減少させるように制御しても良い。
(汚れ予告閾値の変更)
上記の実施形態は、汚れレベルの変化率から予測した定期清掃予定日の汚れレベルを新たな汚れ予告閾値に変更しているが、予測した汚れレベルより所定値だけ低くした汚れレベルを汚れ予告閾値に変更しても良い。このように予測した汚れレベルより低い汚れ予告閾値に変更することで、定期清掃予定日の前に汚れ予告警報が出るようにすることを可能とする。
(火災検出器)
上記の実施形態は2波長方式の火災検出器を例にとっているが、他の方式でも良く、例えば、前述した2波長に加え、CO2の共鳴放射帯である4.4〜4.5μm帯に対し短波長側の、例えば、3.8μm付近の波長帯域における放射線エネルギーを2波長式と同様の手法で検出し、これらの3波長帯域における各受光信号の相対比によって炎の有無を判定する3波長式の炎検出器としても良い。
(その他)
また本発明は、その目的と利点を損なわない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
1a:上り線トンネル
1b:下り線トンネル
10:防災受信盤
12a,12b:伝送回線
16:火災検出器
16a,16b:火災検出部
18,32:制御部
20a,20b,34:伝送部
36:透光性窓
38a,38b:センサ部
40a,40b:増幅処理部
42:試験光源部
44:汚れ受光部
46:増幅部
48:汚れ予測部
50:閾値変更部

Claims (4)

  1. 防災受信盤に信号線接続された伝送部と、
    透光性窓を介して火災からの放射線を検出する火災検出部と、
    前記透光性窓の汚れ度合を示す汚れレベルを検出する汚れ検出部と、
    前記汚れ検出部で検出した汚れレベルが所定の汚れ閾値を超えた場合に、汚れ警報信号を前記防災受信盤に送信する汚れ警報部と、
    前記汚れ検出部で検出した汚れレベルが前記汚れ閾値より小さい所定の汚れ予告閾値を超え且つ前記汚れ閾値未満の場合に、汚れ予告警報信号を前記防災受信盤に送信する汚れ予告警報部と、
    を備えた火災検出器に於いて、
    所定の予測周期毎に、前記汚れ検出部で検出した汚れレベルの変化を検出し、当該汚れレベルの変化に基づいて予め設定した予定時点の汚れレベルを予測する汚れ予測部と、
    前記汚れ予測部で予測した汚れレベルに応じて前記汚れ予告閾値を変更する閾値変更部と、
    を設けたことを特徴とする火災検出器。
  2. 請求項1記載の火災検出器に於いて、前記汚れ予測部は
    前記予定時点までの予定周期をTc
    汚れ予測周期をTs、汚れ予測周期Tsで検出した汚れレベルをD
    汚れ予測周期Tsの汚れレベル変化率をΔD
    汚れ予測回数をn回、とした場合、
    前記予定時点の汚れレベル予測値Deを
    De=D+ΔD(Tc−n・Ts)
    として算出することを特徴とする火災検出器。
  3. 請求項1記載の火災検出器に於いて、前記閾値変更部は、前記汚れ予告閾値の上限閾値を設定し、前記汚れ予測部で予測した汚れレベルが前記上限閾値を超えた場合、前記汚れ予告閾値を前記上限閾値に変更することを特徴とする火災検出器。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の火災検出器に於いて、前記汚れ検出部は、
    前記透光性窓に外部空間を経由して試験光を周期的に照射する試験光源部と、
    前記透光性窓を介して入射した前記試験光を受光して試験受光信号を出力する試験受光部と、を備え、
    前記透光性窓が汚れていないときの前記試験受光信号のレベルを基準として、前記試験受光部から試験受光信号が得られる毎に前記汚れレベルとして前記基準に対する減光率を検出することを特徴とする火災検出器。
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