JP7475114B2 - 監視システム - Google Patents
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Description
本発明は、受信盤と検知器を信号線で接続して異常を監視する監視システムであって、
受信盤は、信号線を介し、
検知器に試験指示信号を定期的に送信して、当該検知器の劣化度合いを判定するための感度試験又は汚れ試験を含む所定の試験を行わせて試験結果を示す試験応答信号を受信し、試験指示信号を送信してから試験応答信号を受信するまでの時間が所定時間を超えた場合は当該試験応答信号が受信されなかったと判断し、試験指示信号を再度送信して再試験(リトライ)を行わせる試験指示部と、
信号線ごとに、再試験の回数に基づいて信号線を含む伝送系統の劣化予兆と判断する劣化予兆判断部と、
を備えたことを特徴とする。
本発明は、受信盤と検知器を信号線で接続して異常を監視する監視システムであって、
受信盤は、信号線を介し、
検知器に試験指示信号を定期的に送信して、当該検知器の劣化度合いを判定するための感度試験又は汚れ試験を含む所定の試験を行わせて試験結果を示す試験応答信号を受信し、試験指示信号を送信してから試験応答信号を受信するまでの時間が所定時間を超えた場合は当該試験応答信号が受信されなかったと判断し、試験指示信号を再度送信して再試験(リトライ)を行わせる試験指示部と、
再試験の回数を信号線ごとに累積し、何れかの信号線に対応する再試験の累積回数が所定の劣化予兆判断条件を充足したときに、当該劣化予兆判断条件を充足した信号線を含む伝送系統の劣化予兆と判断する劣化予兆判断部と、
を備えたことを特徴とする。
劣化予兆判断部は、再試験の累積回数が所定の劣化予兆判断閾値回数に達したときに伝送系統の劣化予兆と判断して報知する。
劣化予兆判断部は、再試験の累積回数から所定期間ごとの再試験発生率を求め、当該再試験発生率が所定の劣化予兆判断閾値に達したときに伝送系統の劣化予兆と判断して報知する。
本発明は、受信盤と検知器を信号線で接続して異常を監視する監視システムに於いて、受信盤は、信号線を介し、検知器に試験指示信号を送信して所定の試験を行わせて試験結果を示す試験応答信号を受信し、試験応答信号が受信されない場合は試験指示信号を再度送信して再試験(リトライ)を行う試験指示部と、試験指示部による検知器の再試験の回数を信号線ごとに累積し、再試験の回数に基づいて、具体的には累積回数が所定の劣化予兆判断条件を充足したときに、信号線を含む伝送系統の劣化予兆と判断する劣化予兆判断部とを備えたため、例えば1日1回行われる検知器の感度試験や汚れ試練等の試験を行ったときに、信号線を含む伝送系統の劣化が進んで信号品質が低下していると、検知器から送信される試験応答信号が受信されずに再試験を行う回数が増加する傾向にあることから、信号線ごとの再試験の累積回数が伝送系統の劣化の進み具合を示しており、再試験の累積回数が所定の劣化予兆判断条件を充足したときに信号線、信号伝送回路等の、伝送系統の劣化予兆を判断することで、例えばトンネル防災システム等において、伝送障害に至る前にも、伝送系統の劣化(伝送品質低下)により防災受信盤で火災検知器からの火災信号の受信が正常に行われず火災失報する、或いは火災信号でない信号を火災信号と認識してしまい非火災報を発生するといった事態が発生しないよう、管理担当者等は近い将来、伝送系統の劣化が限界に近付いて劣化故障か起きる可能性が高まったことを知り、信号線の交換計画等を速やかに立案して交換する等の適切な対処を可能とする。
また、劣化予兆判断部は、再試験の累積回数が所定の劣化予兆判断閾値回数に達したときに伝送系統の劣化予兆と判断して報知するようにししため、信号線を含む伝送系統ごとに求めている再試験の累積回数が所定の上限に達したときに劣化予兆と判断して報知することで、適切に対処することを可能とする。
また、劣化予兆判断部は、再試験の累積回数から所定期間ごとの再試験発生率を求め、当該再試験発生率が所定の劣化予兆判断閾値に達したときに伝送系統の劣化予兆と判断して報知するようにしたため、信号線を含む伝送系統の劣化が進んでくると、再試験の累積回数の増加傾向が強くなってくることから、所定期間ごとの再試験発生率(例えば1日1回の試験では所定期間例えば30日の再試験累積回数を30日で割った値)を求め、再試験発生率が所定の上限に達したときに劣化予兆と判断して報知することで、適切に対処することを可能とする。
本発明の監視システムの実施形態として、トンネル内の火災を監視するトンネル防災システムを例にとって説明する。即ち、監視対象空間をトンネル内、監視対象としての異常を火災、検知器を火災検知器、受信盤を防災受信盤(火災信号受信装置)とした場合を説明する。
[実施形態の基本的な概念]
図1はトンネル防災システムの概要を示した説明図である。本実施形態におけるトンネル防災システムの基本的な概念は、図1に示すように、防災受信盤10はトンネル内に敷設された信号線(信号ケーブル)14a,14bに火災検知器12を接続して火災を監視しており、防災受信盤10は、例えば1日1回の定期に、火災検知器12に試験指示信号を送信して感度試験や汚れ試験を含む所定の試験を行わせて試験結果を示す試験応答信号を受信し、試験応答信号が受信されない場合は試験指示信号を再度送信して再試験(リトライ)を行っており、例えば、この火災検知器12の試験に伴う再試験の累積回数を信号線14a,14bごとに求め、再試験の累積回数が所定の劣化予兆判断条件として設定した例えば所定の劣化予兆判断閾値回数に達したときに劣化予兆と判断して劣化予兆を報知する、というものである。
ここで、伝送系統の劣化予兆とは、信号線14a,14b、伝送回路等を含む伝送系統に伴い将来に起こり得る劣化故障を予知させる現象を意味し、劣化故障のきざし、劣化故障の前兆、劣化故障の前ぶれ等ということもでき,本実施形態では、火災検知器12の試験に伴う再試験の信号系統ごとの累積回数を各伝送系統の劣化故障を予測させる現象として捉え、これに基づき劣化予兆を判断する。以下詳細に説明する。
図1に示すように、自動車専用道路のトンネルとして、上り線トンネル1aと下り線トンネル1bが構築されている。上り線トンネル1aと下り線トンネル1bの内部には、トンネル長手方向の壁面に沿って例えば25メートル又は50メートル間隔で火災検知器12が設置され、火災検知器12は防災受信盤10から引き出された電源信号線および信号線14a,14bに接続され、固有のアドレスが設定されている。
(構造)
火災検知器12は、筐体に、左右に分けて2組の透光性窓が設けられ、透光性窓各々に対応して、火災検知部が内蔵されている。火災検知部は炎からの赤外線を受光するセンサ部を備える。また、透光性窓の近傍の、各火災検知部のセンサ部を見通せる位置に、透光性窓の汚れ試験に使用される外部試験光源を収納した2組の試験光源用透光窓が設けられている。また、火災検知に12内部の各センサ部近傍には、火災検知部の火災感度の試験に使用される2組の内部試験光源が内蔵されている。
本実施形態の火災検知器12は、火災検知部により例えば3波長式の炎観測を行って火災を監視している。火災検知部は、透光性窓を介してセンサ部に入射した赤外線エネルギーの中から、炎に特有なCO2の共鳴放射帯である4.5μm帯の赤外線を光学波長バンドパスフィルタにより選択透過(通過)させて、受光センサにより該赤外線を受光して光電変換したうえで増幅等所定の処理を施して受光エネルギー量に対応する炎受光信号E1を生成する。
火災検知器12の火災判断は、例えば次の3段階で行う。まず、炎受光信号E1と第1の非炎受光信号E2との相対比(E1/E2)が所定の閾値を超えた場合に、第1段階の火災判定条件を充足したとして、火災(火災候補)と判定し、次の第2段階の火災判定を行う。
火災検知器12は、防災受信盤10から自己アドレス指定の汚れ試験の試験指示信号を受信した場合に、外部試験光源を発光駆動して、外部試験光源を順番に発光駆動して、例えばこのときの炎受光信号E1のレベルと、工場出荷時の無汚損の状態において同様にして取得した炎受光信号E1のレベルとを比較することにより、透光性窓の汚れ度合いを評価して汚れ障害(汚れにより赤外線透過性能が低下する異常)を検出する汚れ試験を行い、試験結果を示す試験応答信号を防災受信盤10に送信する。第1の非炎受光信号E2、第2の非炎受光信号E3についても同様に行うことができるが、汚れ試験は例えば炎受光信号E1のみで代表するようにしても良い。
火災検知器12は、防災受信盤10から自己アドレス指定の感度試験の試験指示信号を受信した場合に、内部試験光源を発光駆動して、例えばこのときの炎受光信号E1のレベルと、工場出荷時において同様にして取得した炎受光信号E1のレベルとを比較することによって、右眼火災検知部60Rの感度を評価して感度障害(センサ故障等により感度が低下する等適切な範囲に無い異常)を検出する感度試験を行い、試験結果を示す試験応答信号を防災受信盤10に送信する。第1の非炎受光信号E2、第2の非炎受光信号E3についても同様に行うことができる。
(防災受信盤の概略)
図3は防災受信盤の機能構成の概略を火災検知器と共に示したブロック図である。図3に示すように、防災受信盤10は盤制御部34を備え、盤制御部34はCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用し、プログラムの実行により実現される火災監視制御部44、試験指示部46及び劣化予兆判断部48の機能が設けられている。
火災監視制御部44は、伝送部36a,36bに指示して火災検知器12のアドレスを順次指定したポーリングコマンドを含む呼出信号を繰り返し送信しており、火災検知器12は自己アドレスに一致する呼出信号を受信すると、火災信号等の応答信号を返信する。
試験指示部46は、システムの起動時及び運用中の所定の周期、例えば1日1回の周期で、火災検知器12のアドレスを順次指定した試験指示信号を送信し、火災検知器12に汚れ試験及び感度試験を行わせ、それぞれの試験結果を示す試験応答信号を受信し、これに基づき火災検知器12のアドレスを特定した汚れ障害又は感度障害を示す障害警報を警報部38の警報音、表示部40のディスプレイ表示、印刷により報知させる制御を行う。
劣化予兆判断部48は、信号線14を含む伝送系統ごとに劣化予兆を判断する。ここで、伝送系統とは、信号線14a,14b、防災受信盤10の伝送部36a,36b、火災検知器12の伝送部からなる劣化予兆の判断対象となる伝送系統をいう。このうち防災受信盤10の伝送部36a,36b、火災検知器12の伝送部については、伝送回路に付属して信号線14の接続側に設けられるサージ吸収回路部やノイズ除去回路部等の任意の入力回路部が劣化予兆の判断対象となる。
(試験指示)
上記の実施形態は、防災受信盤から火災検知器に汚れ試験と感度試験を指示して伝送系統ごとに再試験の累積回数を求めて伝送系統の劣化予兆を判断しているが、これに限定されず、防災受信盤から信号送信して火災検知器がこれに応答し、応答が無かった場合に防災受信盤10から信号を再送信して応答を求める任意の信号について、同様に伝送系統ごとに再送信の累積回数を求めて伝送系統の劣化予兆を判断しても良い。
また、上記の実施形態は、3波長方式の火災検知器を例にとっているが、他の方式でも良く、例えば、CO2の共鳴放射帯である4.5μm帯と、その短波長側の例えば、5.0μm付近の波長帯域における赤外線エネルギーを検知し、これらの2波長帯域における各受光信号の相対比によって炎の有無を判定する2波長式の炎検知器としても良い。
上記の実施形態は、監視システムとして、トンネル内の異常である火災を監視するR型のトンネル防災システムを例にとっているが、P型(Proprietary-type)としても良い。
また本発明は、その目的と利点を損なわない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
1b:下り線トンネル
10:防災受信盤
12:火災検知器
14a,14b:信号線
16:消火ポンプ設備
18:冷却ポンプ設備
20:IG子局設備
22:換気設備
24:警報表示板設備
26:ラジオ再放送設備
28:テレビ監視設備
30:照明設備
32:遠方監視制御設備
34:盤制御部
36a,36b:伝送部
44:火災監視制御部
46:試験指示部
48:劣化予兆判断部
Claims (4)
- 受信盤と検知器を信号線で接続して異常を監視する監視システムであって、
前記受信盤は、前記信号線を介し、
前記検知器に試験指示信号を定期的に送信して、当該検知器の劣化度合いを判定するための感度試験又は汚れ試験を含む所定の試験を行わせて試験結果を示す試験応答信号を受信し、前記試験応答信号が受信されない場合は前記試験指示信号を再度送信して再試験を行わせる試験指示部と、
前記信号線ごとに、前記再試験の回数に基づいて前記信号線を含む伝送系統の劣化予兆を判断する劣化予兆判断部と、
を備え、
前記劣化予兆判断部は、前記再試験の累積回数から所定期間ごとの再試験発生率を求め、当該再試験発生率が所定の劣化予兆判断閾値に達したときに前記伝送系統の劣化予兆と判断して報知することを特徴とする監視システム。
- 受信盤と検知器を信号線で接続して異常を監視する監視システムであって、
前記受信盤は、前記信号線を介し、
前記検知器に試験指示信号を定期的に送信して、当該検知器の劣化度合いを判定するための感度試験又は汚れ試験を含む所定の試験を行わせて試験結果を示す試験応答信号を受信し、前記試験応答信号が受信されない場合は前記試験指示信号を再度送信して再試験を行わせる試験指示部と、
前記再試験の回数を前記信号線ごとに累積し、何れかの前記信号線に対応する前記再試験の累積回数が所定の劣化予兆判断条件を充足したときに、当該劣化判断条件を充足した前記信号線を含む伝送系統の劣化予兆と判断する劣化予兆判断部と、
を備え、
前記劣化予兆判断部は、前記再試験の累積回数から所定期間ごとの再試験発生率を求め、当該再試験発生率が所定の劣化予兆判断閾値に達したときに前記伝送系統の劣化予兆と判断して報知することを特徴とする監視システム。
- 請求項1又は2に記載の監視システムにおいて、
前記劣化予兆判断部は、前記再試験の累積回数が所定の劣化予兆判断閾値回数に達したときに前記伝送系統の劣化予兆と判断して報知することを特徴とする監視システム。
- 請求項1又は2に記載の監視システムにおいて、
前記試験指示部は、前記検知器に前記試験指示信号を送信してから前記試験結果を示す試験応答信号を受信するまでの時間が所定時間を超えた場合は当該試験応答信号が受信されなかったと判断し、前記試験指示信号を再度送信して再試験を行わせることを特徴とする監視システム。
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