JP6948703B2 - 光学監視装置 - Google Patents

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Description

本発明は光学監視装置に関する。
従来、常時確実な動作が求められる光学監視装置(炎感知器、煙感知器、ガスセンサ、赤外線カメラ等)においては、監視窓の汚れにより一定の性能を担保できなくなる恐れがある。そこで上記装置においては、性能の低下を未然に防ぐために監視窓の汚れ度合を点検する機能が設けられている。
現在、監視窓の汚染度合を自動点検する機能としては、2種類の方式が一般的に用いられている。第1の方法では、汚染度合を検出するための受光素子が監視窓の内側に、点検光を照射する点検光源が監視窓の外側にそれぞれ設けられる。そして点検光が監視窓を介して受光素子に入射した際の減衰率から、監視窓の汚染の程度を判断できる。
第2の方法では、汚染度合を検出するための受光素子、および点検光を照射する点検光源がそれぞれ監視窓の内側に設けられている。そして、点検光が監視窓にて反射して受光素子に入射した際の減衰率から、汚染の度合いを判断できる。
上記方法では、減衰率が予め設定された閾値を上回った/下回った場合に、その旨の注意報を外部に出力して窓の清掃を促すことで、性能を担保していた。
特開2001−283345号公報 特開2002−109654号公報 特開2002−298242号公報 特開2003−67861号公報 特開2004−334715号公報 特開2005−121490号公報 特開2017−49799号公報
しかしながら、上記の従来の方法では、いずれの方法においても汚染度合の検出のために点検光源が必要となり、光学監視装置の設計における制約となっていた。また、光源は点灯又は点滅を一定時間繰り返す必要があることから、この時間帯は監視ができなくなる等の制約もあった。更に、光源発光による消費電力の増加は、装置を本質安全防爆構造とするうえで無視できない問題である。
本発明は上記問題点を解消するためになされたもので、簡易な構成で、監視窓又は受光素子の異常状態を判定することができる光学監視装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る光学監視装置は、外部から入射され、かつ、監視窓を透過する自然光のうち、第1帯域の光を透過させる第1帯域フィルターを透過した光を検出して電気信号に変換する第1受光素子と、外部から入射され、かつ、前記監視窓を透過する自然光のうち、前記第1帯域とは異なる第2帯域の光を透過させる第2帯域フィルターを透過した光を検出して電気信号に変換する第2受光素子と、前記第1受光素子によって検出された電気信号、及び前記第2受光素子によって検出された電気信号に基づいて、前記監視窓が正常であるか否か、及び前記第1受光素子又は前記第2受光素子が正常であるか否かの少なくとも一方を判定する異常判定部と、を含んで構成されている。
本発明に係る光学監視装置によれば、第1受光素子によって、外部から入射され、かつ、前記監視窓を透過する自然光のうち第1帯域フィルターを透過した光を検出して電気信号に変換する。また、第2受光素子によって、外部から入射され、かつ、前記監視窓を透過する自然光のうち、第2帯域フィルターを透過した光を検出して電気信号に変換する。
そして、異常判定部によって、前記第1受光素子によって検出された電気信号、及び前記第2受光素子によって検出された電気信号に基づいて、前記監視窓が正常であるか否か、及び前記第1受光素子又は前記第2受光素子が正常であるか否かの少なくとも一方を判定する。
このように、外部から入射され、かつ、監視窓を透過する自然光のうち、帯域が異なる2つの光を受光素子によって検出して、監視窓が正常であるか否か、及び受光素子が正常であるか否かの少なくとも一方を判定することにより、簡易な構成で、監視窓又は受光素子の異常状態を判定することができる。
本発明に係る異常判定部は、前記第1受光素子によって検出された電気信号の値と、前記第2受光素子によって検出された電気信号の値との比に基づいて、前記監視窓が正常であるか否か、及び前記第1受光素子又は前記第2受光素子が正常であるか否かの少なくとも一方を判定することができる。
また、本発明に係る異常判定部は、前記第1受光素子によって検出された電気信号、及び前記第2受光素子によって検出された電気信号と、予め求められた、正常時に前記第1受光素子によって検出された電気信号、及び正常時に前記第2受光素子によって検出された電気信号と、に基づいて、前記監視窓が正常であるか否か、及び前記第1受光素子又は前記第2受光素子が正常であるか否かの少なくとも一方を判定することができる。
また、本発明に係る異常判定部は、前記第1受光素子によって検出された電気信号の値と、前記第2受光素子によって検出された電気信号の値との比、及び正常時に前記第1受光素子によって検出された電気信号の値と、正常時に前記第2受光素子によって検出された電気信号の値との比の比に基づいて、前記監視窓が正常であるか否か、及び前記第1受光素子又は前記第2受光素子が正常であるか否かの少なくとも一方を判定することができる。
本発明に係る光学監視装置は、前記第1受光素子によって検出された電気信号又は前記第2受光素子によって検出された電気信号に基づいて、炎を検知したか否かを判定する炎検知判定部を更に含むことができる。
本発明に係る光学監視装置は、前記第1受光素子によって検出された電気信号の移動平均値、及び前記第2受光素子によって検出された電気信号の移動平均値を算出する平均算出部を更に含み、前記異常判定部は、前記第1受光素子によって検出された電気信号の移動平均値と、前記第2受光素子によって検出された電気信号の移動平均値との比に基づいて、前記監視窓が正常であるか否か、及び前記第1受光素子又は前記第2受光素子が正常であるか否かの少なくとも一方を判定することができる。
本発明の光学監視装置によれば、外部から入射され、かつ、監視窓を透過する自然光のうち、帯域が異なる2つの光を受光素子によって検出して、監視窓が正常であるか否か、及び受光素子が正常であるか否かの少なくとも一方を判定することにより、簡易な構成で、監視窓又は受光素子の異常状態を判定することができる、という効果が得られる。
窓汚れがない場合とある場合とにおける透過光強度と波長との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る炎検知器の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る炎検知器の演算処理部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る炎検知器の演算処理部における異常状態判定処理ルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<本発明の実施の形態の概要>
本発明の実施の形態は、光学監視装置の点検機能及び監視窓の汚れ検出機能についてのものである。本発明の実施の形態の特徴は、窓の汚染度合を点検するために設けられていた点検光源の代わりに、自然光を利用して窓の汚染度合、および光学系の異常状態を点検する点にある。自然光を利用することにより、従来用いていた点検光源を取り除くことができ、筐体設計の自由度が増すばかりでなく、消費電力の削減やコスト削減にもつながる。更には、点検時に光源の点灯又は点滅時間を必要としないため、より安心度の高い監視環境を実現できる。
本発明の実施の形態では、光学監視装置について、外部からの自然光を取り込む監視窓と、波長域の異なる最低2種類の受光素子とを最小構成要件とする。上記光学監視装置では、2種類の受光素子の波長域に対応した自然光1、2のうち、監視窓を透過した光(透過光1、2)を各受光素子により検出する。ここで、監視窓に汚れが付着している場合、自然光1、2は汚れにより一部吸収され、透過光1、2の強度は減衰する。この際、自然光1と2では、波長域によって各々の減衰率に差が生じる(図1)。ここで、自然光は種々の外的要因で光量が変化するため、それに伴って透過光1、2の強度は変動する。そこで透過光1、2の強度の比を算出し、その比の大きさから汚れの程度を判断することにより、光量の大小に関係なく汚れ量を判定することが可能である。なお、光学監視装置の構成要件である受光素子については、本来の監視目的のために用いられる受光素子を窓汚れ検知用と併用することも可能である。
<システム構成>
本発明の実施の形態では、炎を検知する炎検知器に本発明を適用した場合を例に説明する。以下、本発明の実施の形態に係る炎検知器について説明する。
図2に示すように、本実施の形態に係る炎検知器10は、筐体10Aの一部に監視窓30が設けられている。また、炎検知器10は、炭酸ガス共鳴放射帯より短い帯域の4.0μm近傍のバンドの赤外光を監視窓30を介して検出する第1センサ12と、炎が発する炭酸ガス共鳴放射帯の4.5μm近傍のバンドの赤外光を監視窓30を介して検出する第2センサ14と、炭酸ガス共鳴放射帯より長い帯域の5.0μm近傍のバンドの赤外光を監視窓30を介して検出する第3センサ16と、上記の3つの帯域より短い帯域の3.0μm近傍のバンドの光を監視窓30を介して検出する第4センサ18と、第1センサ12、第2センサ14、第3センサ16、及び第4センサ18からの信号を増幅するスイッチ部20と、スイッチ部20からの信号を増幅する増幅部22と、増幅部22からの信号をディジタル値に変換するAD変換部26と、炎を検知する処理や外部出力部32を制御する演算処理部28と、外部出力部32とを備えている。
第1センサ12は、監視窓30を透過した自然光のうち、炭酸ガス共鳴放射帯より短い帯域の4.0μm近傍のバンドの赤外光を透過させるフィルター12Aと、フィルター12Aを透過した赤外光を検出して直流成分の電気信号に変換する受光素子12Bとを備えている。
第2センサ14は、監視窓30を透過した自然光のうち、炎が発する炭酸ガス共鳴放射帯の4.5μm近傍のバンドの赤外光を透過するフィルター14Aと、フィルター14Aを透過した赤外光を検出して直流成分の電気信号に変換する受光素子14Bとを備えている。
第3センサ16は、監視窓30を透過した自然光のうち、炭酸ガス共鳴放射帯より長い帯域の5.0μm近傍のバンドの赤外光を透過させるフィルター16Aと、フィルター16Aを透過した赤外光を検出して直流成分の電気信号に変換する受光素子16Bとを備えている。なお、フィルター16Aが、第1帯域フィルターの一例であり、受光素子16Bが、第1受光素子の一例である。
第4センサ18は、監視窓30を透過した自然光のうち、3.0μm近傍のバンドの光を透過させるフィルター18Aと、フィルター18Aを透過した光を検出して直流成分の電気信号に変換する受光素子18Bとを備えている。なお、フィルター18Aが、第2帯域フィルターの一例であり、受光素子18Bが、第2受光素子の一例である。
なお、炭酸ガス共鳴放射帯の4.5μm近傍の帯域の赤外光を検出する弱い電気信号を確実に捉えるために、第2センサ14と同じセンサを更に設けてもよい。
第1センサ12〜第4センサ18の各受光素子は、サーモパイルで構成されているが、InAsSb素子など、他の光起電力タイプの素子や、抵抗変化を利用したマイクロボロメータ素子、PbSeなどの光導電タイプの素子で構成することもある。なお、サーモパイルやマイクロボロメータと比較して、他の素子は、赤外線検出速度が極めて速いため、回路構成は同じでも、AD変換速度を速くする事で、極めて高速に炎を検出することが出来る炎検知器が可能となる。
スイッチ部20は、第1センサ12の受光素子の電気信号、第2センサ14の受光素子の電気信号、第3センサ16の受光素子の電気信号、及び第4センサ18の受光素子の電気信号を、一定の時間で順次切り替えて一つの電気信号に集約し、一つに集約された電気信号を、当該電気信号の強さに応じて選択的(信号が小さいときは高利得、信号が大きいときは低利得)に増幅する。
増幅部22は、スイッチ部20によって一つに集約された電気信号を増幅する。
演算処理部28は、CPUで構成されており、演算処理部28を、機能実現手段毎に分割した機能ブロックで説明すると、図3に示すように、演算処理部28は、信号取得部40、平均算出部42、火災判定部44、異常判定部46、及び警報制御部48を備えている。
信号取得部40は、AD変換部26から出力された信号から、第1センサ12からの電気信号の値、第2センサ14からの電気信号の値、第3センサ16からの電気信号の値、及び第4センサ18からの電気信号の値を取得する。
平均算出部42は、第1センサ12の受光素子からの電気信号の値の移動平均値(例えば過去100秒間の平均値)を算出する。また、平均算出部42は、同様に、第2センサ14の受光素子からの電気信号の値の移動平均値を算出する。また、平均算出部42は、同様に、第3センサ16の受光素子からの電気信号の値の移動平均値を算出する。また、平均算出部42は、同様に、第4センサ18の受光素子からの電気信号の値の移動平均値を算出する。
火災判定部44は、第1センサ12の受光素子からの電気信号の値の移動平均値、第2センサ14の受光素子からの電気信号の値の移動平均値、及び第3センサ16の受光素子からの電気信号の値の移動平均値を用いて、炎を検知したか否かを判定し、炎を検知したと判定した場合に、火災信号を出力する。
なお、炎を検知したか否かの判定方法については、上記特許文献7に記載の方法を用いればよいため、説明を省略する。
次に、窓汚れを判定する原理について説明する。
ここで自然光が強度I0にて炎検知器10の監視窓30に入射し、一部が汚れに吸収されたのち、透過光強度Iにて受光素子で検出される系を考える。すると、強度Iはベールの法則によって以下の式で表される。
Figure 0006948703
なお、αは吸収係数、xは汚れ厚さである。またαは消衰係数kと光の波長λにより
Figure 0006948703
と表されるため、強度Iは光の波長λを用いて以下のように表される。
Figure 0006948703
ここでkxは監視窓の汚れ量に関係する因子のため、透過光は汚れ量及び波長の関係式として表現できる。
ここで、汚れがない場合(k0、x0)について、自然光のうち波長λ1の強度をI1,0、波長λ2の強度をI2,0とすると透過光強度I1、I2は以下で表される。
Figure 0006948703

Figure 0006948703
したがって、正常時の透過光強度の比は以下の式で表される。
Figure 0006948703
ここで汚れがない場合、k0x0=0と近似できるため、上式は以下に簡略化される。
Figure 0006948703
一方、窓汚れがある場合(k’、x’)について、自然光のうち波長λ1の強度をI1,0’、波長λ2の強度をI2,0’とすると透過光強度I1’、I2’の比は以下で表される。
Figure 0006948703
ここで、固定環境における自然光強度の比はほぼ同等でありI1,0’/I2,0’≒ I1,0/I2,0と近似できるため、(8)式は以下で表すことができる。
Figure 0006948703
ここで、窓汚れがない場合と窓汚れがある場合の透過光強度の比の比をとると、(7)式と(9)式より以下の式が導かれる。
Figure 0006948703
(10)式より、透過光強度の比の比は監視窓の汚れ度合(k’ x’)の関係式として表され、汚れ度合と共に小さくなる。
したがって炎検知器について、初期設置時(窓汚れがない状態)と任意時間経過後(窓汚れがある状態)についてそれぞれの透過光強度の比を比較することにより、汚れ度合を判定することが可能となる。更には、透過光強度の比の比に閾値を設けることにより、一定以上の汚れとなった場合に窓掃除を喚起する注意出力等を発報することも可能となる。
本実施の形態では、第4センサ18の受光素子18B(波長域3.0[μm]=λ1)と第3センサ16の受光素子16B(波長域5.0[μm]=λ2)から汚れ量を判定する場合を考える。前項(10)式より、汚れが僅かな場合の消衰係数kを0.02[-]、汚れ厚さxを10[μm]とし、汚れが多い場合の消衰係数kを0.1[-]、汚れ厚さxを10[μm]と仮定すると、各状況での透過光強度の比の比は以下の様になる。
まず、汚れが僅かな場合(k=0.02)は、透過光強度の比の比は以下の式のように算出される。
Figure 0006948703
また、汚れが多い場合(k=0.1)は、透過光強度の比の比は以下の式のように算出される。
Figure 0006948703
以上より、透過光強度の比の比は汚れ度合と共に小さくなり、例として本値が閾値である0.2を下回った場合に窓が汚れていると客観的に判断できる。なお、本条件で定義した消衰係数kや汚れ厚さxは汚れ条件(汚れの種類や色等)により変化するため、炎検知器を設置する場所に応じて閾値を変更することができる。
ここで第4センサ18の受光素子18Bで検出する自然光の波長域が、第1センサ12の受光素子12B〜第3センサ16の受光素子16Bで検出する自然光の波長域に近い場合、汚れによる減衰率が第1センサ12〜第3センサ16の受光素子12B〜16Bと同程度となり、汚れ検出が難しくなる。したがって、第4センサ18の受光素子18Bで検出する波長域は、第1センサ12の受光素子12B〜第3センサ16の受光素子16Bで検出する自然光の波長域に対して可視光側に離れているほど好ましい。
以上説明した原理にしたがって、本実施の形態では、異常判定部46は、第3センサ16の受光素子からの電気信号の値の移動平均値、及び第4センサ18の受光素子からの電気信号の値の移動平均値を用いて、監視窓30、第3センサ16、第4センサ18、スイッチ部20、増幅部22、AD変換部26、及び/又は演算処理部28が正常か否かを判定する。
具体的には、第3センサ16の受光素子からの電気信号の値の移動平均値と、第4センサ18の受光素子からの電気信号の値の移動平均値との比、及び予め求められた、正常時に第3センサ16の受光素子からの電気信号の値と、正常時に第4センサ18の受光素子からの電気信号の値との比の比を、上記(10)式に従って算出し、窓汚警報閾値、異常警報閾値、及びセンサ不良・光源不良閾値と比較した結果が、予め定められた条件を満たした場合に、監視窓30、第3センサ16、第4センサ18、スイッチ部20、増幅部22、AD変換部26、及び/又は演算処理部28が異常状態であると判定する。
本実施の形態では、上記(10)式に従って算出した比の値が、窓汚警報閾値以上となった場合、又は異常警報閾値以上となった場合、監視窓30が窓汚れによる異常状態であると判定する。また、上記(10)式に従って算出した比の値が、センサ不良・光源不良閾値以下となった場合、第3センサ16、第4センサ18、スイッチ部20、増幅部22、AD変換部26、又は演算処理部28が異常状態であると判定する。
警報制御部48は、異常判定部46によって異常状態であると判定された場合、異常状態を報知するように外部出力部32を制御する。また、警報制御部48は、火災判定部44から火災信号が出力された場合、火災を報知するように外部出力部32を制御する。
<炎検知器の作用>
次に、本実施の形態に係る炎検知器10の作用について説明する。
まず、炎検知器10が火災判定を行うべき場所に設置され、監視窓30、第3センサ16、第4センサ18、スイッチ部20、増幅部22、AD変換部26、及び演算処理部28が正常な初期状態において、第3センサ16の受光素子からの電気信号の値と、正常時に第4センサ18の受光素子からの電気信号の値とを取得し、正常時の値として設定する。
また、炎検知器10の第1センサ12、第2センサ14、第3センサ16、及び第4センサ18の各々から電気信号が出力され、スイッチ部20、増幅部22、及びAD変換部26を介して各信号の値が、演算処理部28に入力されているときに、炎検知器10の演算処理部28によって、火災判定処理が、繰り返し実行され、炎を検知したか否かが判定される。
また、炎検知器10の演算処理部28によって、図4に示す異常状態判定処理ルーチンが一定期間毎に実行される。
ステップS100では、信号取得部40が、AD変換部26から出力された信号から、第1センサ12からの電気信号の値、第2センサ14からの電気信号の値、第3センサ16からの電気信号の値、及び第4センサ18からの電気信号の値を取得する。
そして、ステップS102では、平均算出部42は、第3センサ16からの電気信号の値、及び第4センサ18からの電気信号の値の各々に対して、上記ステップS100で取得された電気信号の値と、過去に上記ステップS100で取得された電気信号の値とに基づいて、移動平均値を算出する。
そして、ステップS104では、異常判定部46が、第3センサ16からの電気信号の値の移動平均値と、第4センサ18からの電気信号の値の移動平均値とに基づいて、移動平均値の比を算出する。また、異常判定部46が、予め求められた、正常時における第3センサ16からの電気信号の値と、正常時における第4センサ18からの電気信号の値との比を算出する。そして、異常判定部46が、移動平均値の比と、正常時の電気信号の値の比との比を算出する。
次のステップS106では、異常判定部46が、上記ステップS104で算出された、移動平均値の比と、正常時の電気信号の値の比との比と、窓汚警報閾値、異常警報閾値、及びセンサ不良・光源不良閾値とを比較して、監視窓30、第3センサ16、第4センサ18、スイッチ部20、増幅部22、AD変換部26、及び/又は演算処理部28が正常か否かを判定する。
例えば、移動平均値の比と、正常時の電気信号の値の比との比とが、窓汚警報閾値又は異常警報閾値以上である場合には、監視窓30が窓汚れによる異常状態であると判定する。
また、移動平均値の比と、正常時の電気信号の値の比との比とが、センサ不良・光源不良閾値以下である場合には、第3センサ16、第4センサ18、スイッチ部20、増幅部22、AD変換部26、又は演算処理部28が異常状態であると判定する。
ステップS108では、上記ステップS106で、異常状態であると判定されたか否かを判定し、異常状態であると判定された場合には、ステップS110において、警報制御部48は、異常信号を外部出力部32に対して出力し、異常状態判定処理ルーチンを終了する。一方、異常状態であると判定されなかった場合には、そのまま、異常状態判定処理ルーチンを終了し、火災判定が正常におこなわれていると判定する。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る炎検知器によれば、外部から入射され、かつ、監視窓を透過する自然光のうち、帯域が異なる2つの光を各受光素子によって検出して、各受光素子によって検出された電気信号の値に基づいて、監視窓が正常であるか否か、及び受光素子が正常であるか否かの少なくとも一方を判定することにより、簡易な構成で、監視窓又は受光素子の異常状態を判定することができる。
また、自然光を利用することにより、従来用いていた点検光源を取り除くことができ、筐体設計の自由度が増すばかりでなく、消費電力の削減やコスト削減にもつながる。更には、点検時に光源の点灯又は点滅時間を必要としないため、より安心度の高い監視環境を実現できる。
また、自然光を利用するという性質上、季節や時間、また車のヘッドランプ等のノイズをはじめ、多種多様に波長強度が変動する可能性があるが、本発明の実施の形態では、移動平均値を用いることで、透過光の強度の変動に対してロバストに異常判定を行うことができる。
<変形例>
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
例えば、光電式分離型の煙感知器に本発明を適用してもよい。この場合、光電式分離型の煙感知器は、外部から入射され、かつ筐体窓を透過する近赤外領域の自然光5(λ2=0.9[μm])を検出する受光素子と、自然光5より短い波長の自然光6に検出感度を有する受光素子(波長域λ1=0.5[μm])とを含むように構成される。
ここで、上述した炎検知器の例と同様の条件で透過光強度の比の比を算出すると、以下の通りとなる。
汚れが僅かな場合(k=0.02)、透過光強度の比の比は以下の式のように算出される。
Figure 0006948703
汚れが多い場合(k=0.1)、透過光強度の比の比は以下の式のように算出される。
Figure 0006948703
以上より、透過光強度の比の比は汚れ度合と共に小さくなり、光電式分離型の煙感知器において、窓汚れを判断できる。
また、赤外線カメラに本発明を適用してもよい。この場合、赤外線カメラは、外部から入射され、かつ筐体窓を透過する赤外領域の自然光7(λ2=15[μm])を検出する受光素子と、自然光7より短い波長の自然光8に検出感度を有する受光素子(波長域λ1=7[μm])とを含むように構成される。
ここで、上述した炎検知器の例と同様の条件で透過光強度の比の比を算出すると、以下の通りとなる。
汚れが僅かな場合(k=0.02)、透過光強度の比の比は以下の式のように算出される。
Figure 0006948703
汚れが多い場合(k=0.1)、透過光強度の比の比は以下の式のように算出される。
Figure 0006948703
以上より、透過光強度の比の比は汚れ度合と共に小さくなり、赤外線カメラにおいて窓汚れを判断できる。
また、炎検知器や煙感知器、赤外線カメラ以外の光学監視装置に、本発明を適用することも可能である。
また、正常時に検出された電気信号の値を用いずに、異常判定を行ってもよい。この場合には、上記(9)式で算出された透過光強度の比と閾値とを比較して異常判定を行えばよい。
また、検出された電気信号の値の移動平均値を算出せずに、異常判定を行ってもよい。この場合には、第3センサ16からの電気信号の値と、第4センサ18からの電気信号の値との比を算出して、異常判定を行えばよい。
また、上記では、λ1がλ2より小さいことを前提として、上記(10)式に従って透過光強度の比の比を算出し、閾値と比較して、異常判定を行う場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。λ2がλ1により小さいことを前提として、上記(10)式に従って透過光強度の比の比を算出してもよい。この場合には、閾値との大小関係が反転することを考慮して、異常判定を行えばよい。
10 炎検知器
12 第1センサ
12A、14A、16A、18A フィルター
12B、14B、16B、18B 受光素子
14 第2センサ
16 第3センサ
18 第4センサ
20 スイッチ部
22 増幅部
26 AD変換部
28 演算処理部
30 監視窓
32 外部出力部
40 信号取得部
42 平均算出部
44 火災判定部
46 異常判定部
48 警報制御部

Claims (2)

  1. 外部から入射され、かつ、監視窓を透過する自然光のうち、第1帯域の光を透過させる第1帯域フィルターを透過した光を検出して電気信号に変換する第1受光素子と、
    外部から入射され、かつ、前記監視窓を透過する自然光のうち、前記第1帯域とは異なる第2帯域の光を透過させる第2帯域フィルターを透過した光を検出して電気信号に変換する第2受光素子と、
    前記第1受光素子によって検出された電気信号、及び前記第2受光素子によって検出された電気信号に基づいて、前記監視窓が正常であるか否か、及び前記第1受光素子又は前記第2受光素子が正常であるか否かの少なくとも一方を判定する異常判定部と、
    を含み、
    前記異常判定部は、前記第1受光素子によって検出された電気信号の値と、前記第2受光素子によって検出された電気信号の値との比、及び正常時に前記第1受光素子によって検出された電気信号の値と、正常時に前記第2受光素子によって検出された電気信号の値との比の比に基づいて、前記監視窓が正常であるか否かを判定する光学監視装置。
  2. 前記第1受光素子によって検出された電気信号の移動平均値、及び前記第2受光素子によって検出された電気信号の移動平均値を算出する平均算出部を更に含み、
    前記異常判定部は、前記第1受光素子によって検出された電気信号の移動平均値と、前記第2受光素子によって検出された電気信号の移動平均値との比、及び正常時に前記第1受光素子によって検出された電気信号の移動平均値と、正常時に前記第2受光素子によって検出された電気信号の移動平均値との比の比に基づいて、前記監視窓が正常であるか否かを判定する請求項記載の光学監視装置。
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