JP6598529B2 - 接合体、及びそれを有する車両用フロントピラー組立体 - Google Patents

接合体、及びそれを有する車両用フロントピラー組立体 Download PDF

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Description

本発明は、2つの部材の接合領域を重ねて配置し、かつこれらの接合領域を溶接により形成される溶接部分を用いて接合した接合体に関する。さらに、本発明は、このような接合体を有する車両用フロントピラー組立体に関する。
工業製品等においては、2つの部材、特に、2つの金属製の板材を溶接により接合した接合体が広く用いられている。接合体には、多くの場合、各部材の周縁領域に沿って延びる接合領域としてフランジが形成され、これらフランジが、互いに重ねられた状態で、溶接により形成される溶接部分を用いて接合されている。
このような接合体には、接合強度、特に、フランジ等の接合領域の強度を高めることが求められる。そのため、接合強度を高めるべく種々の接合体が提案されており、かかる接合体の一例として、スポット溶接により形成されると共にフランジの長手方向に間隔を空けて設けた複数の溶接部分と、重なった状態のフランジの当接面に塗布された接着剤とによって2つの部材のフランジを接合する接合体において、フランジの先端部を、長手方向の溶接部分に対応する部分(以下、「溶接対応部」という)にてフランジの基端から先端に向かう方向に突出する円弧形状に形成し、かつ隣り合う溶接対応部間の部分にてフランジの先端から基端に向かう方向に凹む円弧形状に形成して、フランジの先端部を波形状に形成した接合体が提案されている。(例えば、特許文献1を参照。)
特開2013−24296号公報
しかしながら、上記接合体の一例では、フランジの先端部が連続した複数の円弧形状から成る波形状に形成されて、その結果、接着剤をフランジの当接面全体に行き渡るように塗布できるに過ぎず、接合強度を十分に高めることができない。特に、フランジが、隣り合う溶接対応部間の部分で長手方向全体に渡って鋭く括れるように形成されているので、フランジの強度が隣り合う溶接対応部間の部分で低くなっている。また、接合領域の先端部を連続した複数の円弧形状から成る波形状に形作ることは難しく、接合体の作製が難しくなっている。これらのことは問題である。
本発明は、上記実情を鑑みて成されたものであり、本発明の目的は、接合強度を効率的に高めることができ、かつ容易に作製することができる接合体を提供することにある。また、本発明の目的は、接合強度を効率的に高め、かつ容易に作製を容易にすることができる車両用フロントピラー組立体を提供することにある。
課題を解決するために、本発明の第1及び第2態様に係る接合体によれば、2つの部材を備え、該2つの部材のそれぞれが、その周縁領域に沿って延びる接合領域を含んでおり、前記2つの部材の接合領域が重ねて配置され、かつ溶接により形成される溶接部分を用いて接合されている、接合体であって、前記接合領域が、その長手方向に直交する幅方向の一方に位置する先端部分を有し、前記先端部分が、一方仮想線と交差する一方突出部であって、前記一方仮想線が、前記溶接部分の長手方向一方端部を通って前記溶接部分から長手方向にて離れながら前記先端部分に向かうと共に幅方向に対して40°以上かつ50°以下の傾斜角度にて延びる直線として定義されている、一方突出部と、他方仮想線と交差する他方突出部であって、前記他方仮想線が、前記溶接部分の長手方向他方端部を通って前記溶接部分から長手方向にて離れながら前記先端部分に向かうと共に幅方向に対して40°以上かつ50°以下の傾斜角度にて延びる直線として定義されている、他方突出部と、前記一方突出部に対して長手方向の一方に隣接する一方外側部と、前記他方突出部に対して長手方向の他方に隣接する他方外側部と、前記一方突出部に対して長手方向の他方に隣接する一方内側部と、前記他方突出部に対して長手方向の一方に隣接する他方内側部とを有し、前記一方突出部が前記一方外側部及び前記一方内側部に対して幅方向の一方に突出して形成され、前記他方突出部が前記他方外側部及び前記他方内側部に対して幅方向の一方に突出して形成されている。かかる構成について、接合領域に幅方向の他方から一方に向かう荷重が加えられた場合、先端部分及び一方仮想線の一方交差部、並びに先端部分及び他方仮想線の他方交差部ではひずみが大きくなる傾向にある。これに対して、一方及び他方交差部にはそれぞれ一方及び他方突出部が形成されるので、一方及び他方交差部のひずみを低減することができる。ひいては、一方及び他方交差部を起点として破断が発生することを防止できる。よって、接合体の接合強度を効率的に高めることができる。また、接合領域の先端部分を、一方及び他方突出部を突出させたシンプルな形状に形成できるので、接合体を容易に作製することができる。
本発明の第1態様に係る接合体によれば、前記一方及び他方内側部が長手方向にて接続されている。そのため、接合領域の先端部分を、一方及び他方突出部のような限られた範囲で突出させたシンプルな形状に形成できるので、接合体を容易に作製することができる。
本発明の第2態様に係る接合体によれば、前記先端部分が、前記一方及び他方内側部間にて中央仮想線と交差する中央突出部であって、前記中央仮想線が、前記溶接部分の長手方向の中心を通って幅方向に延びる直線として定義されている、中央突出部をさらに有し、前記中央突出部が前記一方及び他方内側部に対して幅方向の一方に突出して形成されている。かかる構成について、接合領域に幅方向の他方から一方に向かう荷重が加えられた場合、一方及び他方交差部に加えて、先端部分及び中心仮想線の中央交差部にて、ひずみが大きくなる傾向にある。これに対して、中間交差部に中央突出部が形成されるので、中間交差部のひずみを低減することができ、ひいては、中間交差部を起点として破断が発生することを防止できる。よって、接合体の接合強度を効率的に高めることができる。また、接合領域の先端部分を、一方、他方、及び中央突出部のような限られた範囲で突出させたシンプルな形状に形成できるので、接合体を容易に作製することができる。
本発明の第1及び第2態様に係る接合体によれば、(A)前記一方及び他方外側部が長手方向に沿って延びるように形成されるとよい。かかる構成については、一方及び他方外側部が鋭く括れずに形成されるので、一方及び他方突出部周辺の強度を十分に保つことができる。よって、接合体の接合強度を効率的に高めることができる。さらに、長手方向に沿って形成された一方及び他方外側部の形状はシンプルであるので、接合体を容易に作製することができる。
また、上記(A)に係る接合体に代わって、本発明の第1及び第2態様に係る接合体によれば、(B)前記先端部分が、前記一方外側部に対して長手方向の一方に隣接する一方周辺部と、前記他方外側部に対して長手方向の他方に隣接する他方周辺部とをさらに有し、前記一方周辺部が前記一方外側部に対して幅方向の一方に突出して形成され、前記他方周辺部が前記他方外側部に対して幅方向の一方に突出して形成されてもよい。かかる構成については、先端部分が、一方及び他方外側部のような限られた範囲で括れるので、一方及び他方突出部周辺の強度を十分に保つことができる。さらに、上述のように先端部分が限られた範囲で括れるので、このような括れ形状を形作るために素材を加工する範囲を減少させることができる。よって、接合体を容易に作製することができる。
本発明の第3態様に係る接合体によれば、2つの部材を備え、該2つの部材のそれぞれが、その周縁領域に沿って延びる接合領域を含んでおり、前記2つの部材の接合領域が重ねて配置され、かつ溶接により形成される溶接部分を用いて接合されている、接合体であって、前記2つの部材のそれぞれにおける前記接合領域が、その長手方向に直交する幅方向の一方に位置する先端部分を有し、前記先端部分が、一方仮想線と交差する一方突出部であって、前記一方仮想線が、前記溶接部分の長手方向一方端部を通って前記溶接部分から長手方向にて離れながら前記先端部分に向かうと共に幅方向に対して40°以上かつ50°以下の傾斜角度にて延びる直線として定義されている、一方突出部と、他方仮想線と交差する他方突出部であって、前記他方仮想線が、前記溶接部分の長手方向他方端部を通って前記溶接部分から長手方向にて離れながら前記先端部分に向かうと共に幅方向に対して40°以上かつ50°以下の傾斜角度にて延びる直線として定義されている、他方突出部と、中央仮想線と交差する中央突出部であって、前記中央仮想線が、前記溶接部分の長手方向の中心を通って幅方向に延びる直線として定義されている、中央突出部と、前記一方突出部に対して長手方向の一方に隣接する一方外側部と、前記他方突出部に対して長手方向の他方に隣接する他方外側部とを有し、前記一方突出部が前記一方外側部に対して幅方向の一方に突出して形成され、前記他方突出部が前記他方外側部に対して幅方向の一方に突出して形成され、前記中央突出部が、前記一方及び他方突出部を長手方向に連結し、かつ前記中央突出部の突出量を前記一方及び他方突出部の突出量以上とするように幅方向の一方に突出して形成され、前記一方及び他方外側部が長手方向に沿って延びるように形成されており、前記2つの部材の接合領域の先端部分が幅方向の同じ側を向いた状態で重なって配置されている。かかる構成について、接合領域に幅方向の他方から一方に向かう荷重が加えられた場合、先端部分及び一方仮想線の一方交差部、先端部分及び他方仮想線の他方交差部、並びに先端部分及び中心仮想線の中央交差部ではひずみが大きくなる傾向にある。これに対して、一方、他方、及び中間交差部にはそれぞれ一方、他方、及び中央突出部が形成され、かつ一方、他方、及び中央突出部が長手方向にて互いに連結されるので、一方、他方、及び中間交差部のひずみを低減することができ、ひいては、一方、他方、及び中間交差部を起点として破断が発生することを防止できる。また、一方及び他方外側部が鋭く括れずに形成されるので、一方及び他方突出部周辺の強度を十分に保つことができる。よって、接合体の接合強度を効率的に高めることができる。さらに、接合領域の先端部分を、一体の一方、他方、及び中央突出部のような限られた範囲で突出させたシンプルな形状に形成でき、かつ長手方向に沿って形成された一方及び他方外側部の形状はシンプルであるので、接合体を容易に作製することができる。
本発明の第4態様に係る接合体によれば、2つの部材を備え、該2つの部材のそれぞれが、その周縁領域に沿って延びる接合領域を含んでおり、前記2つの部材の接合領域が重ねて配置され、かつ溶接により形成される溶接部分を用いて接合されている、接合体であって、前記接合領域が、該接合領域の長手方向に直交する幅方向の一方に位置する先端部分を有し、前記先端部分が、一方仮想線と交差する一方突出部であって、前記一方仮想線が、前記溶接部分の長手方向一方端部を通って前記溶接部分から長手方向にて離れながら前記先端部分に向かうと共に幅方向に対して40°以上かつ50°以下の傾斜角度にて延びる直線として定義されている、一方突出部と、他方仮想線と交差する他方突出部であって、前記他方仮想線が、前記溶接部分の長手方向他方端部を通って前記溶接部分から長手方向にて離れながら前記先端部分に向かうと共に幅方向に対して40°以上かつ50°以下の傾斜角度にて延びる直線として定義されている、他方突出部と、中央仮想線と交差する中央突出部であって、前記中央仮想線が、前記溶接部分の長手方向の中心を通って幅方向に延びる直線として定義されている、中央突出部と、前記一方突出部に対して長手方向の一方に隣接する一方外側部と、前記他方突出部に対して長手方向の他方に隣接する他方外側部と、前記一方外側部に対して長手方向の一方に隣接する一方周辺部と、前記他方外側部に対して長手方向の他方に隣接する他方周辺部とを有し、前記一方突出部及び周辺部が前記一方外側部に対して幅方向の一方に突出して形成され、前記他方突出部及び周辺部が前記他方外側部に対して幅方向の一方に突出して形成され、前記中央突出部が、前記一方及び他方突出部を長手方向に連結し、かつ前記中央突出部の突出量を前記一方及び他方突出部の突出量以上とするように幅方向の一方に突出して形成されている。かかる構成について、接合領域に幅方向の他方から一方に向かう荷重が加えられた場合、先端部分及び一方仮想線の一方交差部、先端部分及び他方仮想線の他方交差部、並びに先端部分及び中心仮想線の中央交差部ではひずみが大きくなる傾向にある。これに対して、一方、他方、及び中間交差部にはそれぞれ一方、他方、及び中央突出部が形成され、かつ一方、他方、及び中央突出部が長手方向にて互いに連結されるので、一方、他方、及び中間交差部のひずみを低減することができ、ひいては、一方、他方、及び中間交差部を起点として破断が発生することを防止できる。また、先端部分が、一方及び他方外側部のような限られた範囲で括れるので、一方及び他方突出部周辺の強度を十分に保つことができる。よって、接合体の接合強度を効率的に高めることができる。さらに、接合領域の先端部分を、一方、他方、及び中央突出部のような限られた範囲で突出させたシンプルな形状に形成でき、かつ一方及び他方外側部のような括れ形状を形作るために素材を加工する範囲を減少させることができるので、接合体を容易に作製することができる。
第1及び第2態様の(B)に係る接合体、並びに第4態様に係る接合体によれば、前記接合領域が、前記一方及び他方周辺部の少なくとも一方に対応する長手方向の位置にて最大幅を有していると好ましい。かかる構成については、一方及び他方周辺部の少なくとも一方を形作るために素材を加工することを省略するか、又はかかる加工の範囲を効率的に減少させることができる。よって、接合体を容易に作製することができる。
第1〜第4態様に係る接合体によれば、前記溶接部分がスポット溶接により形成されていると好ましい。かかる構成については、溶接部分を形成するために、該溶接部分のひずみを小さくすることができるスポット溶接が用いられているので、溶接部分の強度を効率的に高めることができる。よって、接合体の接合強度を効率的に高めることができる。
第5態様に係る車両用フロントピラー組立体によれば、車体の車両幅方向の側部に設けられる車両用フロントピラー組立体であって、第1〜第4の態様のいずれか一つに係る接合体を備え、前記2つの部材のうち1つである第1の部材が車両上下方向に沿って配置され、前記2つの部材のうち別の1つである第2の部材が、前記第1の部材に対して車両幅方向の中央側にて車両上下方向に沿って配置され、前記第1及び第2の部材の接合領域が前記接合体の車両前後方向の後端部に位置しており、前記接合体の車両前後方向の前端部にフレーム部材が取り付けられ、前記接合体及び前記フレーム部材の取付部の高さが車両上下方向にて前記溶接部分の高さに対応している。そのため、フレーム部材から加えられる荷重に対して、車両用フロントピラー組立体における接合体の接合強度を効率的に高めることができる。また、車両用フロントピラー組立体に、上述のような接合体が用いられるので、かかる車両用フロントピラー組立体もまた容易に作製することができる。
本発明の第1〜第4態様に係る接合体は、接合強度を効率的に高めることができ、かつ容易に作製することができる。本発明の第5態様に係る車両用フロントピラー組立体は、接合強度を効率的に高めることができ、かつ容易に作製することができる。
本発明の第1実施形態に係る接合体を概略的に示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る接合体を概略的に示す正面図である。 本発明の第2実施形態に係る接合体を概略的に示す正面図である。 本発明の第3実施形態に係る接合体を概略的に示す正面図である。 本発明の第4実施形態に係る接合体を概略的に示す正面図である。 本発明の第5実施形態に係る接合体を概略的に示す正面図である。 本発明の第6実施形態に係る接合体を概略的に示す正面図である。 本発明の第7実施形態に係るフロントピラー組立体を含む車体を概略的に示す斜視図である。 本発明の第7実施形態に係るフロントピラー組立体及びその周辺部を概略的に示す斜視図である。 図9のフロントピラー組立体及びその周辺部を、サイドアウターパネルを取外した状態で概略的に示す斜視図である。 図9のフロントピラー組立体及びその周辺部を、サイドアウターパネル及びヒンジリンフォースメントを取り外した状態で概略的に示す斜視図である。 図9のA−A線拡大断面図である。 実施例の曲げ試験を説明するための斜視図である。 実施例にて用いられる接合体を概略的に示す正面図である。 実施例の曲げ試験時における接合体のフランジのひずみ分布図である。 比較例にて用いられる接合体を概略的に示す正面図である。 比較例の曲げ試験時における接合体のフランジのひずみ分布図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る接合体について説明する。なお、本実施形態に係る接合体は、工業製品等の構造体として適用可能である。図1に示すように、本実施形態に係る接合体は、互いに接合される2つの部材として第1及び第2の部材11,12を有している。第1及び第2の部材11,12は同種の金属材料によって作製されている。
第1及び第2の部材11,12は、それぞれ、周縁領域11a,12aに沿って延びる接合領域として略板形状のフランジ13,14を有している。ここでは、周縁領域11a,12aは略直線形状に延びるように形成されており、このような周縁領域11a,12aに対応してフランジ13,14もまた略直線形状に延びている。
フランジ13,14は、第1及び第2の部材11,12の構成材料を曲げることによって形作られて、周縁領域11a,12aから立ち上がっている。そのため、フランジ13,14の先端部分15,16は、該フランジ13,14の長手方向に直交する幅方向の一方にて終端するように形成されている。その一方で、フランジ13,14の基端部分17,18は幅方向の他方に位置し、これらの基端部分17,18がそれぞれ周縁領域11a,12aに接続されている。
このようなフランジ13,14が、該フランジ13,14の厚さ方向に互いに重なった状態で、溶接により形成される複数の溶接部分19を用いて接合される。フランジ13,14を互いに接合した状態(以下、「接合状態」という)においては、第1及び第2の部材11,12の周縁領域11a,12aが、互いに、フランジ13,14を起点としてフランジ13,14の重ね方向の反対側を向くように配置されている。また、接合状態においては、第1及び第2の部材11,12におけるフランジ13,14の先端部分15,16が互いに略一致するように配置されると好ましく、これらのフランジ13,14が、重ね方向にて互いに対して略対称になっていると好ましい。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、接合体が以下のように構成されていてもよい。接合体が、互いに接合される2つ以上の部材を有していればよく、例えば、接合体が、互いに接合される3つの部材として、第1及び第2の部材、並びに第1及び第2の部材間に位置する第3の部材を有していてもよい。この場合、第1、第2、及び第3の部材の接合領域が互いに重なって配置され、かつ溶接部分を用いて3枚接合されるとよい。2つ以上の部材のうち少なくとも1つの部材は、それらのうち他の部材とは異なる種類の材料によって作製されていてもよい。2つ以上の部材における周縁領域は略円弧形状に延びるように形成されていてもよく、接合領域もまた周縁領域に対応して略円弧形状に延びるように形成されていてもよい。2つ以上の部材のうち少なくとも1つの部材が曲げられずに、その接合領域の表面が周縁領域の表面と同方向に延びるように形成されてもよい。接合状態において、2つ以上の部材のうち少なくとも1つの部材における周縁領域は、それらのうち他の部材における周縁領域に対して、接合領域を起点として重ね方向の同じ側及び反対側のいずれを向くように配置されてもよい。2つ以上の部材における接合領域は、長手方向に間隔を空けて配置される複数の溶接部分を用いて接合されてもよい。また、互いに重なった接合領域は、溶接部分に加えて接着剤を用いて接合されてもよい。
次に、フランジ13,14の詳細について説明する。なお、当該説明にて参照する図2では、第1の部材11が示される一方で、第2の部材12は第1の部材11によって隠れている。しかしながら、第1及び第2の部材11,12のフランジ13,14は、互いに対して重ね方向にて略対称になっているので、図2においては、第2の部材12の構成要素の符号を、括弧によりくくりながら、それに対応する第1の部材11における構成要素の符号に併記して示す。後述の説明にて参照する図3〜図7、図14、及び図16の符号もまた図2の符号と同様に示す。
図2に示すように、フランジ13,14の先端部分15,16は、一方仮想線L1,L2(二点鎖線により示す)と交差する一方突出部15a,16aと、他方仮想線M1,M2(二点鎖線により示す)と交差する他方突出部15b,16bとを有している。なお、一方仮想線L1,L2は、溶接部分19の長手方向一方端部19aを通って溶接部分19から長手方向にて離れながら先端部分15,16に向かうと共に、中央仮想線N1,N2(二点鎖線により示す)に対して所定の傾斜角度θ1,θ2にて延びる直線として定義される。他方仮想線M1,M2は、溶接部分19の長手方向他方端部19bを通って溶接部分19から長手方向にて離れながら先端部分15,16に向かうと共に、中央仮想線N1,N2に対して所定の傾斜角度φ1,φ2にて延びる直線として定義される。また、中央仮想線N1,N2は、溶接部分19の長手方向の中心を通って幅方向に延びる直線として定義される。このような傾斜角度θ1,θ2,φ1,φ2は約45°であると好ましいが、寸法誤差、ひずみ分布の誤差等を考慮すると、傾斜角度θ1,θ2,φ1,φ2は約40°以上かつ約50°以下の範囲内にあればよい。
かかるフランジ13,14の先端部分15,16は、一方突出部15a,16aに対して長手方向の一方に位置する一方外側部15c,16cと、他方突出部15b,16bに対して長手方向の他方に位置する他方外側部15d,16dとを有している。さらに、先端部分15,16は、一方突出部15a,16aに対して長手方向の他方に位置する一方内側部15e,16eと、他方突出部15b,16bに対して長手方向の一方に位置する他方内側部15f,16fとを有している。
このようなフランジ13,14において、一方突出部15a,16aは一方外側部15c,16c及び一方内側部15e,16eに対して幅方向の一方に突出している。他方突出部15b,16bもまた他方外側部15d,16d及び他方内側部15f,16fに対して幅方向の一方に突出している。一方突出部15a,16a及び他方突出部15b,16bは略円弧形状に形成されている。一方内側部15e,16e及び他方内側部15f,16fは長手方向にて接続されている。
一方外側部15c,16c及び他方外側部15d,16dは、長手方向に沿って延びるように形成されており、具体的には、略直線形状に延びるように形成されている。一方内側部15e,16e及び他方内側部15f,16fもまた長手方向に沿って延びるように形成されると好ましく、具体的には、略直線形状に延びるように形成されると好ましい。
あくまでも一例であるが、一方突出部15a,16aの最大凸部及び一方外側部15c,16cの最大凹部間における幅方向の距離p1は約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましく、他方突出部15b,16bの最大凸部及び他方外側部15d,16dの最大凹部間における幅方向の距離p2もまた約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましい。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、フランジが以下のように構成されていてもよい。第1及び第2の部材のうち一方のフランジにのみ一方及び他方突出部が形成されてもよい。フランジの一方及び他方突出部のうち少なくとも1つが、略円弧形状以外の形状に形成されていてもよく、例えば、略三角形状、略四角形状等に形成されていてもよい。フランジが略円弧形状に延びるように形成されている場合には、一方及び他方外側部が、長手方向に沿って略円弧形状に延びるように形成されているとよい。さらには、内側部が長手方向に沿って略円弧形状に延びるように形成されていると好ましい。
溶接部分19の詳細について説明する。図2に示すように、溶接部分19は、スポット溶接により形成されていて、フランジ13,14の表面上で略円形状に形成されている。あくまでも一例であるが、溶接部分19に対して長手方向両側の少なくとも一方に間隔を空けて別の溶接部分が形成される場合、溶接部分19及び別の溶接部分間における長手方向の間隔は、溶接部分19及び一方又は他方交差部間における長手方向の間隔の2倍以上となっていると好ましい。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、溶接部分が以下のように構成されていてもよい。溶接部分はスポット溶接以外の溶接によって形成されてもよい。スポット溶接以外の溶接としては、例えば、ガス溶接、アーク溶接、エレクトロスラグ溶接、電子ビーム溶接、レーザービーム溶接等の融接、摩擦撹拌接合等が挙げられる。さらに、スポット溶接以外の溶接のうち抵抗溶接としては、例えば、シーム溶接、パルセーション溶接、プロジェクション溶接、高周波抵抗溶接等が挙げられる。このような溶接の種類に応じて、溶接部分は、接合領域の表面上で、略円形状以外の形状に形成されてもよく、例えば、略楕円形状、略細長形状等に形成されてもよい。
本実施形態に係る接合体において得られる効果について説明する。本実施形態に係る接合体においては、図2に示すように、フランジ13,14の基端部分17,18の長手方向にて溶接部分19に対応する位置に、幅方向の他方から一方に向かう荷重Fが加えられる場合、先端部分15,16及び一方仮想線L1,L2の一方交差部、並びに先端部分15,16及び他方仮想線M1,M2の他方交差部においてはひずみが大きくなる傾向にある。これに対して、一方交差部及び他方交差部にはそれぞれ一方突出部15a,16a及び他方突出部15b,16bが形成されるので、一方及び他方交差部のひずみを低減することができる。ひいては、一方及び他方交差部を起点として破断が発生することを防止できる。よって、接合体の接合強度を効率的に高めることができる。さらに、フランジ13,14の先端部分15,16を、一方突出部15a,16a及び他方突出部15b,16bのような限られた範囲で突出させたシンプルな形状に形成できるので、接合体を容易に作製することができる。
本実施形態に係る接合体においては、長手方向に沿って形成された一方外側部15c,16c及び他方外側部15d,16dが鋭く括れずに形成されるので、一方突出部15a,16a及び他方突出部15b,16b周辺の強度を十分に保つことができる。よって、接合体の接合強度を効率的に高めることができる。また、長手方向に沿って形成された一方外側部15c,16c及び他方外側部15d,16dの形状はシンプルであるので、接合体を容易に作製することができる。
本実施形態に係る接合体においては、溶接部分19を形成するために、該溶接部分19のひずみを小さくすることができるスポット溶接が用いられているので、溶接部分19の強度を効率的に高めることができる。よって、接合体の接合強度を効率的に高めることができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る接合体について説明する。図3に示すように、本実施形態に係る接合体における第1及び第2の部材21,22は、それぞれ第1実施形態における第1及び第2の部材11,12に相当する。これら第1及び第2の部材21,22のフランジ23,24が、それぞれ第1実施形態における第1及び第2の部材11,12のフランジ13,14に相当する。
フランジ23,24の先端部分25,26は、第1実施形態と同様に、フランジ23,24の幅方向の一方にて終端するように形成されている。フランジ23,24の基端部分27,28は、第1実施形態と同様に、フランジ23,24の幅方向の他方に位置し、かつ第1及び第2の部材21,22の周縁領域21a,22aに接続されている。このようなフランジ23,24が、該フランジ43,44の厚さ方向に互いに重なった状態で、第1実施形態と同様の溶接部分29を用いて接合される。
フランジ23,24においては、第1実施形態と同様に、一方仮想線L1,L2、他方仮想線M1,M2、及び中央仮想線N1,N2が定義される。フランジ23,24の先端部分25,26は、第1実施形態と同様の一方突出部25a,26a及び他方突出部25b,26bを有している。また、先端部分25,26は、一方突出部25a,26aに対して長手方向の一方に位置する一方外側部25c,26cと、他方突出部25b,26bに対して長手方向の他方に位置する他方外側部25d,26dとを有している。先端部分25,26は、第1実施形態と同様の一方内側部25e,26e及び他方内側部25f,26fを有している。
また、先端部分25,26は、一方外側部25c,26cに対して長手方向の一方に位置する一方周辺部25g,26gと、他方外側部25d,26dに対して長手方向の他方に位置する他方周辺部25h,26hとを有している。一方突出部25a,26a及び一方周辺部25g,26gは一方外側部25c,26cに対して幅方向の一方に突出して形成されている。他方突出部25b,26b及び他方周辺部25h,26hが他方外側部25d,26dに対して幅方向の一方に突出して形成されている。
一方外側部25c,26c及び他方外側部25d,26dは、幅方向の一方から他方に向かって湾曲するように形成され、具体的には、略円弧形状に形成されている。フランジ23,24は、一方突出部25a,26a、他方突出部25d,26d、一方周辺部25g,26g、及び他方周辺部25h,26hに対応する長手方向の位置にて最大幅を有している。
あくまでも一例であるが、一方突出部25a,26aの最大凸部及び一方外側部25c,26cの最大凹部間における幅方向の距離q1は約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましく、他方突出部25b,26bの最大凸部及び他方外側部25d,26dの最大凹部間における幅方向の距離q2もまた約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましい。このような条件において、一方外側部25c,26c及び他方外側部25d,26dは、約100mm以上の半径を有する略円弧形状に形成されていると好ましい。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、フランジの一方及び他方外側部、並びに一方及び他方周辺部が以下のように構成されてもよい。一方及び他方外側部の少なくとも一方が、略円弧形状以外の形状に形成されてもよく、例えば、略三角形状、略四角形状に形成されてもよい。一方及び他方周辺部の少なくとも一方が幅方向の一方にて最も突出し、フランジが、一方及び他方周辺部の少なくとも一方に対応する長手方向の位置にて最大幅を有してもよい。第1及び第2部材のうち一方のフランジにのみ一方及び他方周辺部が設けられてもよい。
本実施形態に係る接合体において得られる効果は基本的には第1実施形態と同様であるが、かかる効果は以下の点で異なる。本実施形態に係る接合体においては、フランジ23,24の先端部分25,26が、一方外側部25c,26c及び他方外側部25d,26dのような限られた範囲で括れるので、一方突出部25a,26a及び他方突出部25b,26b周辺の強度を十分に保つことができる。よって、接合体の接合強度を効率的に高めることができる。さらに、上述のようにフランジ23,24の先端部分25,26が限られた範囲で括れるので、このような括れ形状を形作るために素材を加工する範囲を減少させることができる。よって、接合体を容易に作製することができる。
本実施形態に係る接合体においては、フランジ23,24は、一方突出部25a,26a、他方突出部25d,26d、一方周辺部25g,26g、及び他方周辺部25h,26hに対応する長手方向の位置にて最大幅を有しているので、一方突出部25a,26a、他方突出部23d,24d、一方周辺部25g,26g、及び他方周辺部25h,26hを形作るために素材を加工することを省略するか、又はかかる加工の範囲を効率的に減少させることができる。よって、接合体を容易に作製することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る接合体について説明する。図4に示すように、本実施形態に係る接合体における第1及び第2の部材31,32は、それぞれ第1実施形態における第1及び第2の部材11,12に相当する。これら第1及び第2の部材31,32のフランジ33,34が、それぞれ第1実施形態における第1及び第2の部材11,12のフランジ13,14に相当する。
フランジ33,34の先端部分35,36は、第1実施形態と同様に、フランジ33,34の幅方向の一方にて終端するように形成されている。フランジ33,34の基端部分37,38は、第1実施形態と同様に、フランジ33,34の幅方向の他方に位置し、かつ第1及び第2の部材31,32の周縁領域31a,32aに接続されている。このようなフランジ33,34が、該フランジ33,34の厚さ方向に互いに重なった状態で、第1実施形態と同様の溶接部分39を用いて接合される。
フランジ33,34においては、第1実施形態と同様に、一方仮想線L1,L2、他方仮想線M1,M2、及び中央仮想線N1,N2が定義される。フランジ33,34の先端部分35,36は、第1実施形態と同様の一方突出部35a,36a、他方突出部35b,36b、一方外側部35c,36c、及び他方外側部35d,36dを有している。先端部分35,36は、中央仮想線N1,N2と交差する中央突出部35e,36eを有している。
また、先端部分35,36は、一方突出部35a,36a及び中央突出部35e,36e間に位置する一方内側部35f,36fと、他方突出部35b,36b及び中央突出部35e,36e間に位置する他方内側部35g,36gとを有している。言い換えれば、一方内側部35f,36fは一方突出部35a,36aに対して長手方向の他方に位置し、かつ他方内側部35g,36gは他方突出部35b,36bに対して長手方向の一方に位置している。
このようなフランジ33,34において、一方突出部35a,36a及び中央突出部35e,36eは、一方内側部35f,36fに対して幅方向の一方に突出している。他方突出部35b,36b及び中央突出部35e,36eは他方内側部35g,36gに対して幅方向の一方に突出している。中央突出部35e,36eは略円弧形状に形成されている。一方内側部35f,36f及び他方内側部35g,36gは、長手方向に沿って延びるように形成されていると好ましく、具体的には、略直線形状に延びるように形成されていると好ましい。
あくまでも一例であるが、一方突出部35a,36aの最大凸部及び一方外側部35c,36cの最大凹部間における幅方向の距離r1は約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましく、他方突出部35b,36bの最大凸部及び他方外側部35d,36dの最大凹部間における幅方向の距離r2もまた約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましい。また、中央突出部35e,36eの最大凸部及び一方内側部35f,36fの最大凹部間における幅方向の距離r3は約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましく、中央突出部35e,36eの最大凸部及び他方内側部35g,36gの最大凹部間における幅方向の距離r4もまた約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましい。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、フランジの中央突出部、並びに一方及び他方内側部が以下のように構成されてもよい。第1及び第2の部材のうち一方のフランジにのみ中央突出部が形成されてもよい。フランジの中央突出部が、略円弧形状以外の形状に形成されていてもよく、例えば、略三角形状、略四角形状等に形成されていてもよい。フランジが略円弧形状に延びるように形成されている場合には、一方及び他方内側部は、長手方向に沿って略円弧形状に延びるように形成されていると好ましい。
本実施形態に係る接合体において得られる効果は基本的には第1実施形態と同様であるが、かかる効果は以下の点で異なる。本実施形態に係る接合体においては、図4に示すように、フランジ33,34の基端部分37,38の長手方向にて溶接部分39に対応する位置に、幅方向の他方から一方に向かう荷重Fが加えられる場合、先端部分35,36及び一方仮想線L1,L2の一方交差部、先端部分35,36及び他方仮想線M1,M2の他方交差部、並びに先端部分35,36及び中央仮想線N1,N2の中央交差部においてはひずみが大きくなる傾向にある。これに対して、一方交差部、他方交差部、及び中央交差部にはそれぞれ一方突出部35a,36a、他方突出部35b,36b、及び中央突出部35e,36eが形成されるので、一方、他方、及び中央交差部のひずみを低減することができ、ひいては、一方、他方、及び中間交差部を起点として破断が発生することを防止できる。よって、接合体の接合強度を効率的に高めることができる。さらに、フランジ33,34の先端部分35,36を、一方突出部35a,36a、他方突出部35b,36b、及び中央突出部35e,36eのような限られた範囲で突出させたシンプルな形状に形成できるので、フランジ33,34の形状をシンプルにすることができる。よって、接合体を容易に作製することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に係る接合体について説明する。図5に示すように、本実施形態に係る接合体における第1及び第2の部材41,42は、それぞれ第3実施形態における第1及び第2の部材31,32に相当する。これら第1及び第2の部材41,42のフランジ43,44が、それぞれ第3実施形態における第1及び第2の部材31,32のフランジ33,34に相当する。
フランジ43,44の先端部分45,46は、第3実施形態と同様に、フランジ43,44の幅方向の一方にて終端するように形成されている。フランジ43,44の基端部分47,48は、第3実施形態と同様に、フランジ43,44の幅方向の他方に位置し、かつ第1及び第2の部材41,42の周縁領域41a,42aに接続されている。このようなフランジ43,44が、該フランジ43,44の厚さ方向に互いに重なった状態で、第3実施形態と同様の溶接部分49を用いて接合される。
フランジ43,44においては、第3実施形態と同様に、一方仮想線L1,L2、他方仮想線M1,M2、及び中央仮想線N1,N2が定義される。フランジ43,44の先端部分45,46は、第3実施形態と同様の一方突出部45a,46a及び他方突出部45b,46bを有している。先端部分45,46は、一方突出部45a,46aに対して長手方向の一方に位置する一方外側部45c,46cと、他方突出部45b,46bに対して長手方向の他方に位置する他方外側部45d,46dとを有している。
また、先端部分45,46は、第3実施形態と同様の中央突出部45e,46e、一方内側部45f,46f、及び他方内側部45g,46gを有している。さらに、先端部分45,46は、一方外側部45c,46cに対して長手方向の一方に位置する一方周辺部45h,46hと、他方外側部45d,46dに対して長手方向の他方に位置する他方周辺部45i,46iとをさらに有している。
このようなフランジ43,44において、一方突出部45a,46a及び一方周辺部45h,46hは一方外側部45c,46cに対して幅方向の一方に突出して形成されている。他方突出部45b,46b及び他方周辺部45i,46iが他方外側部45d,46dに対して幅方向の一方に突出して形成されている。一方外側部45c,46c及び他方外側部45d,46dは、幅方向の一方から他方に向かって湾曲するように形成され、具体的には、略円弧形状に形成されている。フランジ43,44は、一方突出部45a,46a、他方突出部45b,46b、中央突出部45c,46c、一方周辺部45h,46h、及び他方周辺部45i,46iに対応する長手方向の位置にて最大幅を有している。
あくまでも一例であるが、一方突出部45a,46aの最大凸部及び一方外側部45c,46cの最大凹部間における幅方向の距離s1は約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましく、他方突出部45b,46bの最大凸部及び他方外側部45d,46dの最大凹部間における幅方向の距離s2もまた約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましい。また、中央突出部45e,46eの最大凸部及び一方内側部45f,46fの最大凹部間における幅方向の距離s3は約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましく、中央突出部45e,46eの最大凸部及び他方内側部45g,46gの最大凹部間における幅方向の距離s4もまた約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましい。このような条件において、一方外側部45c,46c及び他方外側部45d,46dは、約100mm以上の半径を有する略円弧形状に形成されていると好ましい。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、フランジの一方及び他方外側部、並びに一方及び他方周辺部が以下のように構成されてもよい。一方及び他方外側部の少なくとも一方が、略円弧形状以外の形状に形成されてもよく、例えば、略三角形状、略四角形状に形成されてもよい。一方及び他方周辺部の少なくとも一方が幅方向の一方にて最も突出し、フランジが、一方及び他方周辺部の少なくとも一方に対応する長手方向の位置にて最大幅を有してもよい。第1及び第2部材のうち一方のフランジにのみ一方及び他方周辺部が設けられてもよい。
本実施形態に係る接合体において得られる効果は基本的には第3実施形態と同様であるが、かかる効果は以下の点で異なる。本実施形態に係る接合体においては、フランジ43,44の先端部分45,46が、一方外側部45c,46c及び他方外側部45d,46dのような限られた範囲で括れるので、一方突出部45a,46a及び他方突出部45b,46b周辺の強度を十分に保つことができる。よって、接合体の接合強度を効率的に高めることができる。さらに、上述のようにフランジ43,44の先端部分45,46が限られた範囲で括れるので、このような括れ形状を形作るために素材を加工する範囲を減少させることができる。よって、接合体を容易に作製することができる。
本実施形態に係る接合体においては、フランジ43,44は、一方突出部45a,46a、他方突出部45b,46b、中央突出部45c,46c、一方周辺部45h,46h、及び他方周辺部45i,46iに対応する長手方向の位置にて最大幅を有しているので、一方突出部45a,46a、他方突出部45b,46b、一方周辺部45h,46h、及び他方周辺部45i,46iを形作るために素材を加工することを省略するか、又はかかる加工の範囲を効率的に減少させることができる。よって、接合体を容易に作製することができる。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態に係る接合体について説明する。図6に示すように、本実施形態に係る接合体における第1及び第2の部材51,52は、それぞれ第1実施形態における第1及び第2の部材11,12に相当する。これら第1及び第2の部材51,52のフランジ33,34が、それぞれ第1実施形態における第1及び第2の部材11,12のフランジ13,14に相当する。
フランジ53,54の先端部分55,56は、第1実施形態と同様に、フランジ53,54の幅方向の一方にて終端するように形成されている。フランジ53,54の基端部分57,58は、第1実施形態と同様に、フランジ53,54の幅方向の他方に位置し、かつ第1及び第2の部材51,52の周縁領域51a,52aに接続されている。このようなフランジ53,54が、該フランジ53,54の厚さ方向に互いに重なった状態で、第1実施形態と同様の溶接部分59を用いて接合される。
フランジ53,54においては、第1実施形態と同様に、一方仮想線L1,L2、他方仮想線M1,M2、及び中央仮想線N1,N2が定義される。フランジ53,54の先端部分55,56は、一方仮想線L1,L2と交差する一方突出部55a,56aと、他方仮想線M1,M2と交差する他方突出部55b,56bと、中央仮想線N1,N2と交差する中央突出部55c,56cとを有している。中央突出部55c,56cは、一方突出部55a,56a及び他方突出部55b,56bと長手方向に連結している。さらに、中央突出部55c,56cは、その突出量を一方突出部55a,56a及び他方突出部55b,56bの突出量以上とするように幅方向の一方に突出して形成されている。このような一方突出部55a,56a、他方突出部55b,56b、及び中央突出部55c,56cは、一体となって略円弧形状に形成されている。フランジ53,54の先端部分55,56はまた、第1実施形態と同様の一方外側部55d,56d及び他方外側部55e,56eを有している。
あくまでも一例であるが、中央突出部55c,56cの最大凸部及び一方外側部55d,56dの最大凹部間における幅方向の距離t1は約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましく、中央突出部55c,56cの最大凸部及び他方外側部55e,56eの最大凹部間における幅方向の距離t2もまた約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましい。さらに一方突出部55a,56a及び一方仮想線L1,L2の交差部、並びに中央突出部55c,56cの最大凸部間における幅方向の距離t3は約0mm以上かつ約0.5mm以下の範囲内にあると好ましく、他方突出部55b,56b及び他方仮想線M1,M2の交差部、並びに中央突出部55c,56cの最大凸部間における幅方向の距離t4もまた約0mm以上かつ約0.5mm以下の範囲内にあると好ましい。このような条件において、一体となった一方突出部55a,56a、他方突出部55b,56b、及び中央突出部55c,56cは、約100mm以上の半径を有する略円弧形状に形成されると好ましい。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、フランジの一方、他方、及び中央突出部が以下のように構成されてもよい。第1及び第2の部材のうち一方のフランジにのみ一方、他方、及び中央突出部が形成されてもよい。一体となった一方、他方、及び中央突出部が、略円弧形状以外の形状に形成されていてもよく、例えば、略三角形状、略四角形状、略階段形状等に形成されていてもよい。
本実施形態に係る接合体において得られる効果は基本的には第1実施形態と同様であるが、かかる効果は以下の点で異なる。本実施形態に係る接合体においては、図6に示すように、フランジ53,54の基端部分57,58の長手方向にて溶接部分59に対応する位置に、幅方向の他方から一方に向かう荷重Fが加えられる場合、フランジ53,54の先端部分55,56及び一方仮想線L1,L2の一方交差部、先端部分55,56及び他方仮想線M1,M2の他方交差部、並びに先端部分55,56及び中央仮想線N1,N2の中央交差部においてはひずみが大きくなる傾向にある。これに対して、一方交差部、他方交差部、及び中央交差部にはそれぞれ一方突出部55a,56a、他方突出部55b,56b、及び中央突出部55c,56cが形成され、かつ一方突出部55a,56a、他方突出部55b,56b、及び中央突出部55c,56cが長手方向にて互いに連結されるので、一方、他方、及び中央交差部のひずみを低減することができ、ひいては、一方、他方、及び中間交差部を起点として破断が発生することを防止できる。よって、接合体の接合強度を効率的に高めることができる。さらに、フランジ53,54の先端部分55,56を、一体の一方突出部55a,56a、他方突出部55b,56b、及び中央突出部55c,56cのような限られた範囲で突出させたシンプルな形状に形成できるので、接合体を容易に作製することができる。
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態に係る接合体について説明する。図7に示すように、本実施形態に係る接合体における第1及び第2の部材61,62は、それぞれ第5実施形態における第1及び第2の部材51,52に相当する。これら第1及び第2の部材61,62のフランジ63,64が、それぞれ第5実施形態における第1及び第2の部材51,52のフランジ53,54に相当する。
フランジ63,64の先端部分65,66は、第5実施形態と同様に、フランジ63,64の幅方向の一方にて終端するように形成されている。フランジ63,64の基端部分67,68は、第5実施形態と同様に、フランジ63,64の幅方向の他方に位置し、かつ第1及び第2の部材61,62の周縁領域61a,62aに接続されている。このようなフランジ63,64が、該フランジ63,64の厚さ方向に互いに重なった状態で、第5実施形態と同様の溶接部分69を用いて接合される。
フランジ63,64においては、第5実施形態と同様に、一方仮想線L1,L2、他方仮想線M1,M2、及び中央仮想線N1,N2が定義される。フランジ63,64の先端部分65,66は、第5実施形態と同様の一方突出部65a,66a、他方突出部65b,66b、及び中央突出部65c,66cを有している。先端部分65,66は、一方突出部65a,66aに対して長手方向の一方に位置する一方外側部65d,66dと、他方突出部65b,66bに対して長手方向の他方に位置する他方外側部65e,66eとを有している。先端部分65,66は、一方外側部65d,66dに対して長手方向の一方に位置する一方周辺部65f,66fと、他方外側部65e,66eに対して長手方向の他方に位置する他方周辺部65g,66gとを有している。
このようなフランジ63,64において、一方突出部65a,66a及び一方周辺部65f,66fは一方外側部65d,66dに対して幅方向の一方に突出して形成されている。さらに、他方突出部65b,66b及び他方周辺部65g,66gが他方外側部65e,66eに対して幅方向の一方に突出して形成されている。一方外側部65d,66d及び他方外側部65e,66eは、幅方向の一方から他方に向かって湾曲するように形成され、具体的には、略円弧形状に形成されている。フランジ63,64は、中央突出部65c,66c、一方周辺部65f,66f、及び他方周辺部65g,66gに対応する長手方向の位置にて最大幅を有している。
あくまでも一例であるが、中央突出部65c,66cの最大凸部及び一方外側部65d,66dの最大凹部間における幅方向の距離u1は約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましく、中央突出部65c,66cの最大凸部及び他方外側部65e,66eの最大凹部間における幅方向の距離u2もまた約1.5mm以上かつ約2.0mm以下の範囲内にあると好ましい。さらに、一方突出部65a,66a及び一方仮想線L1,L2の交差部、並びに中央突出部65c,66cの最大凸部間における幅方向の距離u3は約0mm以上かつ約0.5mm以下の範囲内にあると好ましく、他方突出部65b,66b及び他方仮想線M1,M2の交差部、並びに中央突出部65c,66cの最大凸部間における幅方向の距離u4もまた約0mm以上かつ約0.5mm以下の範囲内にあると好ましい。このような条件において、一体となった一方突出部65a,66a、他方突出部65b,66b、及び中央突出部65c,66cは、約100mm以上の半径を有する略円弧形状に形成されると好ましい。また、一方外側部65d,66d及び他方外側部65e,66eは、約100mm以上の半径を有する略円弧形状に形成されていると好ましい。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、フランジの一方及び他方外側部、並びに一方及び他方周辺部が以下のように構成されてもよい。一方及び他方外側部の少なくとも一方が、略円弧形状以外の形状に形成されてもよく、例えば、略三角形状、略四角形状に形成されてもよい。一方及び他方周辺部の少なくとも一方が幅方向の一方にて最も突出し、フランジが、一方及び他方周辺部の少なくとも一方に対応する長手方向の位置にて最大幅を有してもよい。第1及び第2部材のうち一方のフランジにのみ一方及び他方周辺部が設けられてもよい。
本実施形態に係る接合体において得られる効果は基本的には第5実施形態と同様であるが、かかる効果は以下の点で異なる。本実施形態に係る接合体においては、フランジ63,64の先端部分65,66が、一方外側部65d,66d及び他方外側部65e,66eのような限られた範囲で括れるので、一方突出部65a,66a及び他方突出部65b,66b周辺の強度を十分に保つことができる。よって、接合体の接合強度を効率的に高めることができる。さらに、上述のようにフランジ63,64の先端部分65,66が限られた範囲で括れるので、このような括れ形状を形作るために素材を加工する範囲を減少させることができる。よって、接合体を容易に作製することができる。
フランジ63,64は、中央突出部65c,66c、一方周辺部65f,66f、及び他方周辺部65g,66gに対応する長手方向の位置にて最大幅を有しているので、一方突出部65a,66a、他方突出部65b,66b、一方周辺部65f,66f、及び他方周辺部65g,66を形作るために素材を加工することを省略するか、又はかかる加工の範囲を効率的に減少させることができる。よって、接合体を容易に作製することができる。
[第7実施形態]
本発明の第7実施形態に係る車両用フロントピラー組立体について説明する。本実施形態では、フロントピラー組立体がトラックの車体に設けられているものとして説明する。しかしながら、本発明はこれに限定されず、フロントピラー組立体がトラック以外の車両の車体に設けられていてもよい。なお、トラック以外の車両としては、ワンボックス型車両、セダン型車両、ハッチバック型車両、SUV型車両等が挙げられる。
図8に示すように、車体71は、車両幅方向に互いに間隔を空けて配置される一対のフロントピラー組立体72を有している。また、車体71は、車両幅方向に互いに間隔を空けて配置される一対のサイドメンバ73を有している。一対のサイドメンバ73における車両前後方向の前側領域73aは、車両前後方向に延びるように形成されている。これらの前側領域73aの前端部は、車両幅方向に延びるフロントクロスメンバ74によって連結されている。サイドメンバ73は、前側領域73aに対して車両後方に傾斜領域73bを有している。傾斜領域73bは、車両前方から車両後方に向かうに従って車両上方から車両下方に傾斜するように延びている。かかる傾斜領域73bの前端部が前側領域73aの後端部に連結されている。
一対のフロントピラー組立体72のうち少なくとも一方には、第1〜第6実施形態のいずれか一つに係る接合体と同様の接合体75が設けられている。この接合体75は車両上下方向に沿って配置されている。接合体75に対して車両前方には、車両前後方向に延びるフレーム部材としてフロントピラーメンバ76が設けられている。
図9〜図12に示すように、接合体75は、第1〜第6実施形態のいずれか一つの第1の部材に相当するサイドアウターパネルのフロントピラー部分77と、第1〜第6実施形態のいずれか一つの第2の部材に相当するダッシュサイドパネル78とを有している。ダッシュサイドパネル78は、サイドアウターパネルのフロントピラー部分77に対して車両幅方向の中央側に位置している。さらに、接合体75は、上記第1及び第2の部材間に位置する第3の部材に相当するヒンジリンフォースメント79を有している。すなわち、ヒンジリンフォースメント79は、フロントピラー部分77及びダッシュサイドパネル78間に位置している。サイドアウターパネルのフロントピラー部分77、ダッシュサイドパネル78、及びヒンジリンフォースメント79は車両前後方向に沿って配置されている。
図12に示すように、このようなフロントピラー部分77、ダッシュサイドパネル78、及びヒンジリンフォースメント79には、第1〜第6実施形態のいずれか一つのフランジに相当するフランジ80,81,82がそれぞれ形成されている。フランジ80,81,82は、それぞれ、フロントピラー部分77、ダッシュサイドパネル78、及びヒンジリンフォースメント79の車両後方側にて終端している。接合体75においては、少なくともフロントピラー部分77及びダッシュサイドパネル78のフランジ80,81が互いに重ねて配置され、かつ上記溶接部分と同様の溶接部分83を用いて接合されているとよく、特に、図12に示すように、フロントピラー部分77、ダッシュサイドパネル78、及びヒンジリンフォースメント79のフランジ80,81,82が、互いに重ねて配置され、かつ上記溶接部分と同様の溶接部分83を用いて3枚接合されていると好ましい。
さらに、図11及び図12に示すように、フロントピラー部分77及びヒンジリンフォースメント79間には、フロントピラーリンフォースメント84が配置されている。図12に示すように、かかるフロントピラーリンフォースメント84は、サイドアウターパネルのフロントピラー部分77に接合されている。特に、フロントピラー部分77、ヒンジリンフォースメント79、及びフロントピラーリンフォースメント84の車両前後方向の後端部は、互いに重ねて配置され、かつ3枚接合されていると好ましい。
接合体75の車両前後方向の前端部には、フロントピラーメンバ76の車両前後方向の後端部が取り付けられている。具体的には、フロントピラーメンバ76の後端部が、ダッシュサイドパネル78を貫通すると共に、フロントピラーリンフォースメント84に取り付けられている。図9に示すように、接合体75及びフロントピラーメンバ76の取付部の高さは、車両上下方向にて、溶接部分83の高さに略一致している。図8に示すように、フロントピラーメンバ76の車両前後方向の前端部は、サイドメンバ73における前側領域73aの後端部に取り付けられている。サイドメンバ73の前側領域73a及びフロントピラーメンバ76は、車両前後方向に延びる直線上に並んで配置されていると好ましい。
本実施形態に係る接合体において得られる効果は基本的には第1〜第6実施形態のいずらかと同様であるが、かかる効果は以下の点で異なる。フロントピラーメンバ76から加えられる荷重に対して、フロントピラー組立体72における接合体75の接合強度を効率的に高めることができる。また、フロントピラー組立体72に、上述のような接合体75が用いられるので、かかるフロントピラー組立体72もまた容易に作製することができる。
ここまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、その技術的思想に基づいて変形かつ変更可能である。
例えば、本発明の第1変形例として、第1〜第6実施形態のいずれか一つに係る接合体が、車両用センターピラー組立体又はルーフサイドレール組立体に用いられてもよい。
本発明の第2変形例として、第1〜第6実施形態のいずれか一つに係る接合体の幅方向の他方端部に追加の部材が取り付けられてもよく、接合体及び追加の部材の取付部における長手方向の位置は、溶接部分における長手方向の位置に略一致しているとよい。
本発明の第3変形例として、第1又は第2実施形態に係る接合体に設けられる2つ以上の部材のうち少なくとも1つにおいて、一方及び他方内側部間に、幅方向の他方から一方に突出する複数の突出部が形成されてもよい。
[実施例]
実施例について説明する。実施例においては、第6実施形態に係る接合体を用いる。図13に示すように、かかる接合体においては、第1及び第2の部材61,62がL字形状に形成されて、フランジ63,64がそれぞれ周縁領域61a,62aから略直角に立ち上がっている。
図14に示すように、フランジ63,64の先端部分65,66においては、中央突出部65c,66cの最大凸部及び一方外側部65d,66dの最大凹部間の距離u1が2.0mmとなっており、中央突出部65c,66cの最大凸部及び他方外側部65e,66eの最大凹部間の距離u2もまた2.0mmとなっている。一体となった一方突出部65a,66a、他方突出部65b,66b、及び中央突出部65c,66cは半径100mmの円弧形状に形成されており、一方外側部65d,66d及び他方外側部65e,66eのそれぞれが半径100mmの円弧形状に形成されている。一方外側部65d,66d及び他方外側部65e,66eにおける長手方向の中心間の距離は56.4mmとなっている。一方外側部65d,66d及び一方周辺部65f,66f間の角部、並びに他方外側部65e,66e及び他方周辺部65g,66g間の角部は半径40mmの円弧形状に形成されている。このようなフランジ63,64が、互いに重なった状態で、スポット溶接により形成された接合部分69を用いて接合される。さらに、第1及び第2の部材61,62の周縁領域61a,62a上に平板形状の板部材Kが接合されている。
実施例においては、このような接合体に対して曲げ試験を行う。図13に示すように、かかる曲げ試験では、接合体における長手方向の両端部のそれぞれを冶具J1,J2によって支持する。このように支持された状態の接合体に対して荷重Fを加える。具体的には、板部材Kの長手方向にて溶接部分69に対応する位置に冶具J3を当接させ、幅方向の他方から一方に向かう荷重Fを冶具J3に加える。このような曲げ試験時において、フランジ63,64には、図15に示すようにひずみが分布する。なお、図15及び後述する図17においては、ひずみの分布は各種ハッチングを用いて描かれた領域a1〜a9によって示されている。ここで、ひずみの大きさは領域a1〜a9の順に増加しているものとする。
[比較例]
比較例について説明する。図16に示すように、比較例においては、第1及び第2の部材101,102におけるフランジ103,104の先端部分105,106を直線形状に形成している点を除いて実施例と同様の接合体を用いる。なお、比較例のフランジ103,104もまた、互いに重なった状態で、スポット溶接により形成された溶接部分107を用いて接合されており、さらに、第1及び第2の部材101,102の周縁領域61a,62a上に平板形状の板部材Kが接合されている。比較例においては、かかる接合体に対して実施例と同様の曲げ試験を行う。このような曲げ試験時において、フランジ103,104には、図17に示すようにひずみが分布する。
図15及び図17を参照して、実施例及び比較例のひずみ分布図を対比する。実施例のフランジ63,64全体及び比較例のフランジ103,104全体の両方において、一方仮想線L1,L2及び他方仮想線M1,M2周辺部(以下、「仮想線周辺部」という)にてひずみが大きくなる傾向にある。しかしながら、実施例における仮想線周辺部のひずみは、比較例における仮想線周辺部のひずみに対して減少している。そのため、実施例においては、一体となった一方突出部65a,66a、他方突出部65b,66b、及び中央突出部65c,66cによって、フランジ63,64のひずみが低減することが確認できる。
特に、実施例のフランジ63,64の先端部分65,66における一方及び他方交差部のひずみが、比較例のフランジ103,104の先端部分105,106における一方及び他方交差部のひずみに対して減少しているので、実施例のフランジ63,64は、比較例のフランジ103,104と比較して、一方及び他方交差部から破断し難くなっていることが確認できる。
11,21 第1の部材
11a,21a 周縁領域
12,22 第2の部材
12a,22a 周縁領域
13,14,23,24 フランジ
15,16,25,26 先端部分
15a,16a,25a,26a 一方突出部
15b,16b,25b,26b 他方突出部
15c,16c,25c,26c 一方外側部
15d,16d,25d,26d 他方外側部
15e,16e,25e,26e 一方内側部
15f,16f,25f,26f 他方内側部
19,29 溶接部分
19a,29a 長手方向一方端部
19b,29b 長手方向他方端部
25g,26g 一方周辺部
25h,26h 他方周辺部
p1,p2,q1,q2 距離

31,41 第1の部材
31a,41a 周縁領域
32,42 第2の部材
32a,42a 周縁領域
33,34,43,44 フランジ
35,36,45,46 先端部分
35a,36a,45a,46a 一方突出部
35b,36b,45b,46b 他方突出部
35c,36c,45c,46c 一方外側部
35d,36d,45d,46d 他方外側部
35e,36e,45e,46e 中央突出部
35f,36f,45f,46f 一方内側部
35g,36g,45g,46g 他方内側部
39,49 溶接部分
39a,49a 長手方向一方端部
39b,49b 長手方向他方端部
45h,46h 一方周辺部
45i,46i 他方周辺部
r1,r2,r3,r4,s1,s2,s3,s4 距離

51,61 第1の部材
51a,61a 周縁領域
52,62 第2の部材
52a,62a 周縁領域
53,54,63,64 フランジ
55,56,65,66 先端部分
55a,56a,65a,66a 一方突出部
55b,56b,65b,66b 他方突出部
55c,56c,65c,66c 中央突出部
55d,56d,65d,66d 一方外側部
55e,56e,65e,66e 他方外側部
59,69 溶接部分
59a,69a 長手方向一方端部
59b,69b 長手方向他方端部
65f,66f 一方周辺部
65g,66g 他方周辺部
t1,t2,t3,t4,u1,u2,u3,u4 距離

72 フロントピラー組立体
75 接合体
76 フロントピラーメンバ
77 サイドアウターパネルのフロントピラー部分
78 ダッシュサイドパネル
80,81 フランジ
83 溶接部分

L1,L2 一方仮想線
M1,M2 他方仮想線
N1,N2 中央仮想線
θ1,θ2,φ1,φ2 傾斜角度
F 荷重

Claims (10)

  1. 2つの部材を備え、該2つの部材のそれぞれが、その周縁領域に沿って延びる接合領域を含んでおり、
    前記2つの部材の接合領域が重ねて配置され、かつ溶接により形成される溶接部分を用いて接合されている、接合体であって、
    前記接合領域が、その長手方向に直交する幅方向の一方に位置する先端部分を有し、
    前記先端部分が、
    一方仮想線と交差する一方突出部であって、前記一方仮想線が、前記溶接部分の長手方向一方端部を通って前記溶接部分から長手方向にて離れながら前記先端部分に向かうと共に幅方向に対して40°以上かつ50°以下の傾斜角度にて延びる直線として定義されている、一方突出部と、
    他方仮想線と交差する他方突出部であって、前記他方仮想線が、前記溶接部分の長手方向他方端部を通って前記溶接部分から長手方向にて離れながら前記先端部分に向かうと共に幅方向に対して40°以上かつ50°以下の傾斜角度にて延びる直線として定義されている、他方突出部と、
    前記一方突出部に対して長手方向の一方に隣接する一方外側部と、
    前記他方突出部に対して長手方向の他方に隣接する他方外側部と、
    前記一方突出部に対して長手方向の他方に隣接する一方内側部と、
    前記他方突出部に対して長手方向の一方に隣接する他方内側部と
    を有し、
    前記一方突出部が前記一方外側部及び前記一方内側部に対して幅方向の一方に突出して形成され、
    前記他方突出部が前記他方外側部及び前記他方内側部に対して幅方向の一方に突出して形成されている、接合体。
  2. 前記一方及び他方内側部が長手方向にて接続されている、請求項1に記載の接合体。
  3. 前記先端部分が、前記一方及び他方内側部間にて中央仮想線と交差する中央突出部であって、前記中央仮想線が、前記溶接部分の長手方向の中心を通って幅方向に延びる直線として定義されている、中央突出部をさらに有し、
    前記中央突出部が前記一方及び他方内側部に対して幅方向の一方に突出して形成されている、請求項1に記載の接合体。
  4. 前記一方及び他方外側部が長手方向に沿って延びるように形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の接合体。
  5. 前記先端部分が、
    前記一方外側部に対して長手方向の一方に隣接する一方周辺部と、
    前記他方外側部に対して長手方向の他方に隣接する他方周辺部と
    をさらに有し、
    前記一方周辺部が前記一方外側部に対して幅方向の一方に突出して形成され、
    前記他方周辺部が前記他方外側部に対して幅方向の一方に突出して形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の接合体。
  6. 2つの部材を備え、該2つの部材のそれぞれが、その周縁領域に沿って延びる接合領域を含んでおり、
    前記2つの部材の接合領域が重ねて配置され、かつ溶接により形成される溶接部分を用いて接合されている、接合体であって、
    前記2つの部材のそれぞれにおける前記接合領域が、その長手方向に直交する幅方向の一方に位置する先端部分を有し、
    前記先端部分が、
    一方仮想線と交差する一方突出部であって、前記一方仮想線が、前記溶接部分の長手方向一方端部を通って前記溶接部分から長手方向にて離れながら前記先端部分に向かうと共に幅方向に対して40°以上かつ50°以下の傾斜角度にて延びる直線として定義されている、一方突出部と、
    他方仮想線と交差する他方突出部であって、前記他方仮想線が、前記溶接部分の長手方向他方端部を通って前記溶接部分から長手方向にて離れながら前記先端部分に向かうと共に幅方向に対して40°以上かつ50°以下の傾斜角度にて延びる直線として定義されている、他方突出部と、
    中央仮想線と交差する中央突出部であって、前記中央仮想線が、前記溶接部分の長手方向の中心を通って幅方向に延びる直線として定義されている、中央突出部と、
    前記一方突出部に対して長手方向の一方に隣接する一方外側部と、
    前記他方突出部に対して長手方向の他方に隣接する他方外側部と
    を有し、
    前記一方突出部が前記一方外側部に対して幅方向の一方に突出して形成され、
    前記他方突出部が前記他方外側部に対して幅方向の一方に突出して形成され、
    前記中央突出部が、前記一方及び他方突出部を長手方向に連結し、かつ前記中央突出部の突出量を前記一方及び他方突出部の突出量以上とするように幅方向の一方に突出して形成され、
    前記一方及び他方外側部が長手方向に沿って延びるように形成されており、
    前記2つの部材の接合領域の先端部分が幅方向の同じ側を向いた状態で重なって配置されている、接合体。
  7. 2つの部材を備え、該2つの部材のそれぞれが、その周縁領域に沿って延びる接合領域を含んでおり、
    前記2つの部材の接合領域が重ねて配置され、かつ溶接により形成される溶接部分を用いて接合されている、接合体であって、
    前記接合領域が、その長手方向に直交する幅方向の一方に位置する先端部分を有し、
    前記先端部分が、
    一方仮想線と交差する一方突出部であって、前記一方仮想線が、前記溶接部分の長手方向一方端部を通って前記溶接部分から長手方向にて離れながら前記先端部分に向かうと共に幅方向に対して40°以上かつ50°以下の傾斜角度にて延びる直線として定義されている、一方突出部と、
    他方仮想線と交差する他方突出部であって、前記他方仮想線が、前記溶接部分の長手方向他方端部を通って前記溶接部分から長手方向にて離れながら前記先端部分に向かうと共に幅方向に対して40°以上かつ50°以下の傾斜角度にて延びる直線として定義されている、他方突出部と、
    中央仮想線と交差する中央突出部であって、前記中央仮想線が、前記溶接部分の長手方向の中心を通って幅方向に延びる直線として定義されている、中央突出部と、
    前記一方突出部に対して長手方向の一方に隣接する一方外側部と、
    前記他方突出部に対して長手方向の他方に隣接する他方外側部と、
    前記一方外側部に対して長手方向の一方に隣接する一方周辺部と、
    前記他方外側部に対して長手方向の他方に隣接する他方周辺部と
    を有し、
    前記一方突出部及び周辺部が前記一方外側部に対して幅方向の一方に突出して形成され、
    前記他方突出部及び周辺部が前記他方外側部に対して幅方向の一方に突出して形成され、
    前記中央突出部が、前記一方及び他方突出部を長手方向に連結し、かつ前記中央突出部の突出量を前記一方及び他方突出部の突出量以上とするように幅方向の一方に突出して形成されている、接合体。
  8. 前記接合領域が、前記一方及び他方周辺部の少なくとも一方に対応する長手方向の位置にて最大幅を有している、請求項5又は7に記載の接合体。
  9. 前記溶接部分がスポット溶接により形成されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の接合体。
  10. 車体の車両幅方向の側部に設けられる車両用フロントピラー組立体であって、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の接合体を備え、
    前記2つの部材のうち1つである第1の部材が車両上下方向に沿って配置され、
    前記2つの部材のうち別の1つである第2の部材が、前記第1の部材に対して車両幅方向の中央側にて車両上下方向に沿って配置され、
    前記第1及び第2の部材の接合領域が前記接合体の車両前後方向の後端部に位置しており、
    前記接合体の車両前後方向の前端部にフレーム部材が取り付けられ、
    前記接合体及び前記フレーム部材の取付部の高さが車両上下方向にて前記溶接部分の高さに対応している、車両用フロントピラー組立体。
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