JP6597069B2 - センサーユニット、電子機器、および移動体 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載のセンサーユニットの構成では、ケース部材内でセンサーデバイスが搭載された基板を支持するとともに、基板に搭載されたセンサーデバイスを覆う接着部材は、ケース部材の内壁との間に空間があり接続されていないので、高温の環境に暴露された後に常温に戻った後で、各部材の熱による応力発生に起因する慣性量の検出値の経時変化を抑制できない虞があるという課題があった。
したがって、センサーユニットが高温に曝されたとき、また、高温から常温に戻った後の慣性センサーの検出値の経時変化が抑えられるので、温度変化に曝されたときでも、正確な慣性量の検出をすることが可能なセンサーユニットを提供することができる。
また、基板の第1面側に別のセンサーデバイスを接合し、そのセンサーデバイスとケース部材とを接続するように接着部材を配置すると、接着部材によって、基板の第1面側および側面とケース部材とが接着されるので、ケース部材に対して、基板がより強固に保持される。
したがって、高温への加熱時および加熱後の冷却時の各部材の変形や、それに伴う応力の発生による慣性量の検出値の低下をより顕著に抑えることができる。
(センサーユニットの構成)
図1〜図3は、第1実施形態に係るセンサーユニットの外観を概略的に示す図であり、図1は平面図、図2は正断面図、図3は底面図である。なお、図1では、図を見易くするため、ケース部材としてのキャップを省略した図としている。また、図4は、第1実施形態における台座の概略を示す斜視図である。
基板11は、表裏に主面が設けられ、一方の主面である第1面11aと、第1面11aと表裏関係にある他方の主面である第2面11bと、第1面11aと第2面11bとを繋ぐ側面を備えている。そして、基板11は、後述する台座20の基板接合部22a,22b,22cと、図中ハッチングで示す接続領域R1の位置で接続されている。基板11は、例えば樹脂やセラミックといった絶縁体から形成される。基板11の第1面11aおよび第2面11bには、例えばめっき成膜で導電材から形成される配線パターン(実装配線や導電端子、電極など)が形成されているが、図示を省略している。なお、本実施形態の以下の説明において、第1面11aおよび第2面11bに沿う方向を「第1方向」と呼ぶことがある。
ここで、台座20について、図4も加えて参照しながら詳細を説明する。台座20は、基板11の第2面11bと対向するように設けられている。台座20は、基板11の第2面11bと対向するように設けられた板状の基体25と、基体25の外周に沿って基体25から基板11の第2面11bに向かって突出する、基板接合部22a,22b,22cとが設けられている。台座20は、下面(外底面)20bと、下面20bと表裏関係であって基体25の内底面である上面20aと、基板接合部22a,22b,22cの上面である基板11との接合面22fとを有している。基板接合部22a,22b,22cのそれぞれの接合面22fは、同一面で形成されている。
ケース部材としてのキャップ24は、箱状をなしており、基板11を覆うように鍔部21の部分で台座20に固定されている。キャップ24は、台座20の鍔部21に沿った略矩形状の開口を有し、その開口が台座20に向かうように配置され、樹脂接着剤などにより台座20に接合されている。なお、キャップ24の台座20への接合方法は、ネジ止めを用いてもよい。
上述した構成のセンサーユニット10の組立工程では、まず、基板11に、第1センサーデバイス23、第2センサーデバイス18、ICチップ17、コネクター14、およびその他電子部品15などの電子部品を実装する。次に、各電子部品が実装された基板11を、台座20に位置決め・固定する。次に、キャップ24の開口部を上向きにして置いた状態で、そのキャップ24の開口部から、硬化前の液状またはゲル状の接着部材91を所定量入れる。そして、接着部材91が所定量入れられたキャップ24の開口部側から、各電子部品が実装された基板11を固定した台座20を位置決めしながら嵌め込み、キャップ24と台座20とを接着剤により固定する。そして、キャップ24と台座20とを接着する接着剤、および、第1センサーデバイス23、第2センサーデバイス18が実装された基板11の第1面11aと、キャップ24の内壁と間に充填された状態の接着部材91を加熱することなどにより硬化させて、一連のセンサーユニット10の製造工程を終了する。
次に、センサーユニットの第2実施形態について、図6〜図8、および図9を参照して説明する。図6〜図8は、第2実施形態に係るセンサーユニットの概略構成を示すものであり、図6は平面図、図7は図6のA−A断面図、図8は底面図である。なお、図6では、図を見易くするため、ケース部材としてのキャップを省略した図としている。また、図9は、第2実施形態における台座の概略を示す斜視図である。なお、前述の第1実施形態と同様の構成については同符号を付している。また、同じ構成についての説明は省略することがある。
基板11は、表裏に主面が設けられ、一方の主面である第1面11aと、第1面11aと表裏関係にある他方の主面である第2面11bと、第1面11aと第2面11bとを繋ぐ側面を備えている。加えて本例の基板11は、2つの角部に切り欠き部11hと切り欠き部11kとを有している。切り欠き部11hは、基板11の第1面11aの向く方向であるZ軸方向と直交するY軸方向に側面11cを有している。また、切り欠き部11kは、Z軸方向およびY軸方向の双方と直交するX軸方向に側面11dを有している。そして、基板11は、後述する台座40の基板接合部22a,22b,22cと、図中ハッチングで示す接続領域R1の位置で接続されている。基板11は、例えば樹脂やセラミックといった絶縁体から形成される。基板11の第1面11aおよび第2面11bには、例えばめっき成膜で導電材から形成される配線パターン(実装配線や導電端子、電極など)が形成されている。また、切り欠き部11h,11kの縁(第1面11aの輪郭)に沿った第1面11aには、後述する第3センサーデバイス33および第4センサーデバイス43を実装する導電端子が配置されている。なお、これらの配線パターン(実装配線や導電端子、電極など)は、図示を省略している。
ここで、第3センサーデバイス33および第4センサーデバイス43が、振動子と振動子を収納するパッケージ部材を備え、振動駆動させている振動子の振動数変化により角速度あるいは加速度を検出する方式のセンサーデバイスである場合、上記のようにパッケージ部材とケース部材とを接着部材91で接続することは基板とケース部材とがパッケージ部材を介して接続することとなる。このように基板系の振動要素の接続状況を変化させることで基板系の固有振動数と振動子の駆動周波数との差を大きくすることができる。これにより両者の振動数が接近していることで共振現象が発生しセンサーデバイスの出力異常低下が起こることを防ぐことができる。
ここで、台座40について、図9も加えて参照しながら詳細を説明する。台座40は、基板11の第2面11bと対向するように設けられている。台座40は、基板11の第2面11bと対向するように設けられた板状の基体25と、基体25の外周に沿って基体25から基板11の第2面11bに向かって突出する、基板接合部22a,22b,22cとが設けられている。台座40は、下面(外底面)20bと、下面20bと表裏関係であって基体25の内底面である上面20aと、基板接合部22a,22b,22cの上面である基板11との接合面22fとを有している。基板接合部22a,22b,22cのそれぞれの接合面22fは、同一面で形成されている。基板接合部22a,22b,22cは、基体25の厚みH1(肉厚:上面20aと下面20bとの厚さ)より大きな厚みH2(肉厚:接合面22fと下面20bとの厚さ)を有している。即ち、基板接合部22a,22b,22cは、基体25の上面20aから突出している。また、本例では、X軸方向の端部にあってY軸方向に延びる基板接合部22aと、Y軸方向の両端部にあってX軸方向に延びる基板接合部22b,22cとで突出部22が形成されている。
これにより、上記第1実施形態のセンサーユニット10よりも、各センサーデバイスが実装された基板11が、接着部材91によって、キャップ24に対してより強固に保持される。したがって、高温への加熱時および加熱後の冷却時の各部材の変形や、それに伴う応力の発生による慣性量の検出値の低下をより顕著に抑えることができるとともに、耐衝撃性の高いセンサーユニット60を実現することができる。
台座の変形例について、図10を参照しながら説明する、図10は、台座の変形例を示す斜視図である。図10に示す台座80は、第2実施形態で説明した台座40と基板接合部の構成が異なっている。本説明では、第2実施形態の台座40と異なる構成を説明し、同様な構成については説明を省略する。
次に、センサーユニットの変形例について、図11を参照しながら説明する。図11は、センサーユニットの変形例を示す正断面図である。図11に示すセンサーユニット110は、第1実施形態で説明したセンサーユニット10(図1〜図3を参照)と、充填部材の充填状態の態様が異なっている。以下、本変形例の説明では、第1実施形態の接着部材91と異なる構成を説明し、同様な構成については同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
上記実施形態および変形例で説明したセンサーユニットを構成する主要な部材のうち、下記実施例で示すように、一部の部材を変更した複数の組み合わせにてセンサーユニットを作成した。ここで、使用する各部材の特性のうち、本発明の効果に特に寄与すると考えられる線膨張係数(上述した「第1方向」に沿う方向の線膨張係数)を測定して明らかにした。線膨張係数の測定には、部材の種類ごとに、次に示すJIS規格のいずれかの熱膨張の測定法を用いた。
<金属系材料>JIS2285:2003「金属材料の線膨張係数の測定法など」
<樹脂系材料>JIS K7197「プラスチックの熱機械分析による線膨張率試験方法」
また、センサーユニットの構成のうち、部材の種類を含む下記1−(1)〜1−(3)の構成については、後述の各実施例において共通の構成とした。
1−(1)接着部材の配置の態様は、各部材の特性の差が顕著に発現すると考えられることから、図11に示す変形例のセンサーユニット110における接着部材91の態様とした。
1−(2)基板11の材料として、汎用のFR4基板を用いた。基板11の線膨張係数は14ppm/℃(13〜15ppm/℃)であった。
1−(3)センサーモジュールの封止樹脂として、LSI用のモールド材を用いた。この封止樹脂の線膨張係数は13ppm/℃(12〜14ppm/℃)であった。
2.熱的ストレス印加後の加速度測定値の安定性評価
後述する各実施例および比較例で得られたセンサーユニットは、以下に示す評価方法により、熱的ストレス印加後の加速度測定値の安定性評価をおこなった。
2−(1)熱的ストレスの印加とその後の加速度の測定
作成したセンサーユニットを恒温槽内に載置し、恒温槽を常温から90℃に加熱し、90℃に達してから1時間の高温放置を行った後、恒温槽を常温設定にして常温まで冷却した。そして、センサーユニットが常温になってから、加速度センサー(第2センサーデバイス18)により加速度の測定を開始し、200時間の測定を行った。
センサーユニットが常温になってから150時間連続測定した加速度測定値の変化率を確認した。加速度の測定は一水準につき5個のサンプルにて行い、それらの平均変化率を加速度測定値の変化率として、次の評価基準にて評価した。
◎:1%未満
○:1%以上、4%未満
△:4%以上、11%未満
×:11%以上
比較例のセンサーユニットとして、図11に示すセンサーユニット110の構成のうち、接着部材91の態様について次のように変更した二水準のサンプルを作成した。
<水準A>:接着部材91がキャップ24の内壁に触れずに、接着部材91とキャップ24との間に隙間を設けた構成とした。
<水準B>:接着部材91がセンサーデバイス(23,18)とキャップ24の内壁とに接触するように設けられてはいるが、センサーデバイス(23,18)の側面(外周)を覆ってはおらず、接着部材91からセンサーデバイス(23,18)の側面が露出した構成とした。
なお、上述した共通材料を用いる部材の他の部材の材料には、次のものを用いた。
ケース部材:アルミ合金(線膨張係数:18〜24ppm/℃)
接着部材:エポキシ系樹脂(電子部品ポッティング用、線膨張係数:41ppm/℃)
そして、作成した「水準A」および「水準B」の各々のサンプルについて、上記した熱的ストレス印加後の加速度の測定と、その安定性評価を行った。その結果、「水準A」および「水準B」いずれも×評価となった。
[サンプルの作成1]
次に、実施例1のセンサーユニットの作成、および、そのセンサーユニットにおける熱的ストレス印加後の加速度測定値の安定性評価結果について説明する。実施例1では、上述した共通材料を用いる各部材の他、接着部材91には上記比較例と同じエポキシ系樹脂(線膨張係数41ppm/℃)を用いるとともに、次に示す4水準の材料をキャップ24の材料として用いて4水準のセンサーユニット110を形成した。
1a).アルミ合金(線膨張係数:23ppm/℃)
1b).黄銅(線膨張係数:20ppm/℃)
1c).ステンレス(線膨張係数:10.4ppm/℃)
1d).石英(線膨張係数:10.3ppm/℃)
実施例1の各サンプルについて、上述の加速度測定値の安定性評価を実施した結果いずれのサンプルについても評価が◎(非常に良い)となった。このことから、次の考察を得た。
1).アルミ合金、黄銅、ステンレス、および石英のいずれもが、センサーユニット110のキャップ24の材料として好適に適用できる。即ち、実施例1のセンサーユニット110の構成において、キャップ24の材料には、線膨張係数23ppm/℃以下のものがより好適に適用できる。また、キャップ24の材料には、材料コストや加工容易性などの観点から、アルミ合金、黄銅が特に好ましいといえる。
2).本実施例のセンサーユニット110の構成において、キャップ24の材料の線膨張係数は、接着部材91の線膨張係数(41ppm/℃)よりも小さい。同様に、基板11の線膨張係数(14ppm/℃)についても、接着部材91の線膨張係数よりも小さい。これらのことは、基板11に実装されたセンサーデバイスの外周を覆って、且つ、センサーデバイスとキャップ24とを接続するように接着剤を設けるセンサーユニット110の構成において、構成部材間の熱応力が抑制されることから好ましいことであり、本実施例の評価結果が良好であったことの一要因となっていると考えられる。
3).本実施例のセンサーユニット110の構成において、基板11の線膨張係数(14ppm/℃)と、センサーデバイスの封止樹脂の線膨張係数(13ppm/℃)とは概ね近似している。このことは、センサーユニット110の構成部材間の熱応力が抑えられることから好ましいことであり、本実施例の評価結果が良好であったことの一要因になっていると考えられる。
4)センサーユニット110の構成において、加速度測定に用いた第2センサーデバイス18の厚みh1と、基板11およびキャップ24の対向面間の長さ(基板11とキャップ24とを接続するように配置された接着部材91の厚み)h2との関係は、h2/h1≦2であることが加速度測定値の安定性を良好に保持できて好ましく、h2/h1≦1.75であることがより好ましい。本実施例のセンサーユニット110の構成においては、h2=1.73mm、h1=1.0mmであり、h2/h1=1.73であった。したがって、h2/h1≦1.75の範囲であれば、加速度測定値の安定性をより確実に保持することができるといえる。
[サンプルの作成2]
次に、実施例2について説明する。実施例2では、上述した共通材料を用いる各部材の他に、上記実施例1で評価が◎(特に良好)であったケース部材の材料のうち、比較的安価で入手が容易な材料であるアルミ合金をキャップ24として用いて、次に示す線膨張係数の異なる接着部材91を用いて、4水準のセンサーユニット110を形成した。なお、4種類の接着部材は、いずれも、電子部品ポッティング用のエポキシ系樹脂を用いた。
2a).エポキシ系接着部材a(線膨張係数:64ppm/℃)
2b).エポキシ系接着部材b(線膨張係数:81ppm/℃)
2c).エポキシ系接着部材c(線膨張係数:93ppm/℃)
2d).エポキシ系接着部材d(線膨張係数:101ppm/℃)
実施例2の各サンプルについて、上述の加速度測定値の安定性評価を実施した結果を下記に示す。
2a).エポキシ系接着部材a:◎
2b).エポキシ系接着部材b:◎
2c).エポキシ系接着部材c:◎
2d).エポキシ系接着部材d:○
なお、上記実施例(1)の評価結果の考察(2)〜(4)で述べた事項は、本実施例でも同様に当てはまる。
以上の評価結果から、本実施例のセンサーユニット110の構成において、接着部材91に用いる材料として、線膨張係数が64ppm/℃(エポキシ系接着部材a)から93ppm/℃(エポキシ系接着部材c)までは、加速度測定値の安定性が良好に保持され、線膨張係数が100ppm/℃を超えると、実用レベルではあるものの、加速度測定値の変化率が若干高くなることが確認された。これに、上記実施例1の「水準a).」の評価結果を加えれば、本実施例のセンサーユニット110の構成において、接着部材91に用いる材料としては、線膨張係数が41ppm/℃から93ppm/℃までは、加速度測定値の安定性が良好に保持されることが確認できたといえる。
ここで、キャップ24の材料であるアルミ合金(線膨張係数:23ppm/℃)と、接着部材91として用いたエポキシ系接着部材a〜dの各々の線膨張係数の関係をみると、エポキシ系接着部材aの線膨張係数が64ppm/℃で約2.8倍、エポキシ系接着部材bの線膨張係数が81ppm/℃で約3.5倍、エポキシ系接着部材cの線膨張係数が93ppm/℃で約4倍、エポキシ系接着部材dの線膨張係数が101ppm/℃が約4.4倍である。したがって、本実施例のセンサーユニット110の構成において、接着部材91の使用材料としては、基板11およびキャップ24の線膨張係数のうちの大きい方の線膨張係数(本実施例ではキャップ24の線膨張係数)の4倍以下であることが好ましいということができる。
以上のようなセンサーユニット10,60は、電子機器、移動体、およびその他の機械などに適用することが可能である。以下、センサーユニット10を用いた構成を例示して詳細を説明する。
以上のようなセンサーユニット10は、例えば図12に示されるように、電子機器101に組み込まれて利用されることができる。電子機器101では例えばメインボード(実装基板)102に演算処理回路103およびコネクター104が実装される。コネクター104には例えばセンサーユニット10のコネクター14が結合されることができる。演算処理回路103にはセンサーユニット10から検出信号が供給されることができる。演算処理回路103はセンサーユニット10からの検出信号を処理し処理結果を出力する。電子機器101には、例えばモーションセンシングユニットや民生用ゲーム機器、運動解析装置、外科手術ナビゲーションシステム、自動車のナビゲーションシステムなどが例示されることができる。
センサーユニット10は、例えば図13に示されるように、移動体105に組み込まれて利用されることができる。移動体105では例えば制御ボード(実装基板)106に制御回路107およびコネクター108が実装される。コネクター108には例えばセンサーユニット10のコネクター14が結合されることができる。制御回路107にはセンサーユニット10から検出信号が供給されることができる。制御回路107はセンサーユニット10からの検出信号を処理し処理結果に応じて移動体105の運動を制御することができる。こういった制御には、移動体の挙動制御、自動車のナビゲーション制御、自動車用エアバッグの起動制御、飛行機や船舶の慣性航法制御、誘導制御などが例示されることができる。
センサーユニット10は、例えば図14に示されるように、機械109に組み込まれて利用されることができる。機械109では例えば制御ボード(実装基板)111に制御回路112およびコネクター113が実装される。コネクター113には例えばセンサーユニット10のコネクター14が結合されることができる。制御回路112にはセンサーユニット10から検出信号が供給されることができる。制御回路112はセンサーユニット10からの検出信号を処理し処理結果に応じて機械109の動作を制御することができる。こういった制御には、産業用機械の振動制御および動作制御やロボットの運動制御などが例示されることができる。
Claims (8)
- 慣性センサーと、前記慣性センサーを封止している封止樹脂と、前記慣性センサーに接続され前記封止樹脂の外面に配置されている電極と、を備えたセンサーデバイスと、
前記センサーデバイスが接合されている基板と、
前記センサーデバイスの少なくとも一部を収容しているケース部材と、
前記センサーデバイスと前記ケース部材とを接着し、且つ、前記基板と前記ケース部材とを接着している接着部材と、を備え、
前記接着部材は、前記基板を前記ケース部材側からみた平面視において、前記センサーデバイスと重なる領域および前記センサーデバイスの外縁に連続するように配置され、
前記接着部材は、前記センサーデバイスの外面のうち前記基板と対向している面以外の全面を覆い、
前記基板は表裏に主面が設けられ、一方の主面である第1面と、前記第1面と表裏関係にある他方の主面である第2面とを有し、
前記第1面の法線方向において、前記センサーデバイスの厚みh1と、前記基板と前記ケース部材とを接続する領域の前記接着部材の厚みh2との間に、h2/h1≦2の関係が成り立つことを特徴とするセンサーユニット。 - 前記基板は、前記第1面および前記第2面を接続している側面を有し、前記第1面および前記第2面に沿う方向を第1方向としたとき、前記接着部材の前記第1方向の線膨張係数が、前記基板および前記ケース部材の前記第1方向の線膨張係数よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のセンサーユニット。
- 前記接着部材の前記第1方向の線膨張係数が、前記基板および前記ケース部材の前記第1方向の線膨張係数のうちの大きい方の線膨張係数の4倍以下であることを特徴とする請求項2に記載のセンサーユニット。
- 前記基板の前記第1方向の線膨張係数と、前記センサーデバイスの前記封止樹脂の前記第1方向の線膨張係数と、が略同一であることを特徴とする請求項1または2に記載のセンサーユニット。
- 複数の前記センサーデバイスと、
前記基板の前記第1面の輪郭に沿って配置されている導電端子を備え、
前記センサーデバイスのうちの少なくとも一つの前記センサーデバイスの外面が、前記基板の前記側面と対向し、前記センサーデバイスの前記電極と前記導電端子とが導電体により接合されていることを特徴とする請求項2または3に記載のセンサーユニット。 - 前記側面配置センサーデバイスは、前記第1方向に沿った軸回りの角速度を検出するように配置されている角速度センサーであることを特徴とする2〜5のいずれか一項に記載のセンサーユニット。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載のセンサーユニットを備えていることを特徴とする電子機器。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載のセンサーユニットを備えていることを特徴とする移動体。
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