JP6596182B2 - 螺旋管用帯状部材及び既設管の更生方法 - Google Patents

螺旋管用帯状部材及び既設管の更生方法 Download PDF

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Description

本発明は、螺旋管となる帯状部材及び既設管の更生方法に関し、特に螺旋状に巻回されるとともに一周違いに隣接する縁部どうしが嵌合されて製管される帯状部材及び該帯状部材を用いた既設管の更生方法に関する。
近年、下水道管等の既設管の老朽化対策が求められている。対策の一例として、既設管の内周に更生管をライニングして、既設管を更生する工法が知られている(例えば特許文献1〜3等参照)。更生管は、例えば帯状部材からなる螺旋管によって構成されている。
一般に帯状部材は、平帯部と、複数条のリブと、雌嵌合部と、雄嵌合部を有している。リブが平帯部から外面側へ突出されている。平帯部の幅方向の一端部に雌嵌合部が設けられている。平帯部の幅方向の他端部に雄嵌合部が設けられている。
この帯状部材が、雌嵌合部を延伸前方へ向け、かつ雄嵌合部を延伸後方へ向けた状態で、螺旋状に巻回されるとともに、未製管部分の雄嵌合部が、一周先行して製管済の部分の雌嵌合部と嵌合される。これによって、螺旋管が漸次延伸製管される。
従前の帯状部材は、製管が進むにしたがって螺旋管の周長が小さくなろうとする性質がある。以下、これを「縮周性」と称す。縮周性は、螺旋管が円形断面の場合に縮径しようとする縮径性を含む。そのため、製管装置にリンクローラと呼ばれる環状の内周規制体を設け、帯状部材を内周規制体に巻き付けながら製管することで、螺旋管の縮周(縮径)を防いでいた(特許文献1〜3等参照)。
なお、前記とは逆に、製管時の螺旋管の周長が大きくなろうとする場合、その性質を「拡周性」と称す。拡周性は、螺旋管が円形断面の場合に拡径しようとする拡径性を含む。
特開2014−065170号公報 国際公開WO2008/075681 国際公開WO2016/175243([0004])
帯状部材を内周規制体に巻き付けて製管すると、帯状部材が既設管の内周面から離れるために、流路断面積の損失が大きい。また、螺旋管の断面形状及び径寸法が内周規制体によって決まっているため、既設管の口径や断面形状が変化する箇所や、段差等がある箇所には対応困難である。
本発明は、かかる事情に鑑み、螺旋状に巻回して螺旋管を製管するとき拡周性を付与して、拡周(拡径)製管可能な帯状部材を提供することを目的とする。
発明者は、前記課題を解決するために、鋭意研究考察を行った。
従来の帯状部材においては、雌嵌合部と雄嵌合部との雌雄嵌合の構造上、雌嵌合部側における単位幅あたりの断面積が、雄嵌合部側における単位幅あたりの断面積より大きくなっていた(特許文献2の図1及び図24等参照)。そのため、帯状部材の延び方向と直交する断面の中立弱軸が、雄嵌合部から雌嵌合部へ向かうにしたがって外面側へ傾く。ここで、中立弱軸とは、前記断面における直交する2つの中立軸のうち断面二次モーメントが最小となるものを云う。製管すると、中立弱軸が、螺旋管の管軸と平行になろうとするために、雌嵌合部側(螺旋管の延伸前方側)が雄嵌合部側よりも内面側へ傾く。これが、従来の螺旋管が縮周(縮径)するメカニズムと考えられる。
本発明は、かかる考察ないしは知見に基づいてなされたものであり、螺旋状に巻回されて螺旋管となる帯状部材であって、
延び方向と直交する断面の一端部に設けられた第1嵌合部と、
前記断面の他端部に設けられ、前記第1嵌合部における一周先行する部分と嵌合される第2嵌合部と、
を備え、前記巻回されたとき、前記断面上の第1嵌合部と第2嵌合部とを結ぶ基準幅方向が、第1嵌合部側へ向かって外面側へ傾斜可能な断面形状を有していることを特徴とする。
前記断面形状は、前記帯状部材の非曲げ状態(曲率ゼロ)での断面形状を云う。
当該帯状部材によれば、螺旋管に拡周性を付与できる。すなわち、螺旋管を、製管が進むにしたがって拡周しようとさせることができる。既設管等の外周規制体が無ければ、螺旋管を製管が進むにしたがって拡周させることができる。外周規制体が有れば、螺旋管を該外周規制体の内周に押し当てるように製管できる。したがって、下水道管の既設管の内周に螺旋管をライニングする場合、流路断面積の減少を抑えることができる。既設管の内周面に段差や径変化部があっても、それに合わせて螺旋管の製管径を可変調節できる。
ここで、基準幅方向は、第1嵌合部における特定位置と、第2嵌合部における前記特定位置と対応する位置(嵌合した時、前記特定位置が配置される位置)とを結ぶ方向を云う。
前記断面における中立弱軸が、前記基準幅方向に対して第1嵌合部側へ向かって内面側へ傾いているのが好ましい。
これによって、螺旋管に拡周性を確実に付与できる。
帯状部材の延び方向に曲率を付与すると、内面側に圧縮応力が作用し、外面側に引張応力が作用する。内面側と外面側の中間に、圧縮・引張のどちらの応力も発生しない中立面が出来る。異形断面の帯状部材においては、中立面が不連続的に分布する。前記断面上の中立面の分布の近似直線を、前記中立弱軸と定義する。
前記帯状部材の非曲げ状態(曲率ゼロ)での中立弱軸が、前記基準幅方向に対して第1嵌合部側へ向かって内面側へ傾いていればよい。前記帯状部材の曲げ状態と非曲げ状態での中立弱軸がともに、前記基準幅方向に対して第1嵌合部側へ向かって内面側へ傾いているのがさらに好ましい。
前記断面の単位幅あたりの断面積が、前記第1嵌合部側では相対的に小さく、前記第2嵌合部側では相対的に大きいことが好ましい。
これによって、中立弱軸が、基準幅方向に対して第1嵌合部側へ向かって内面側へ確実に傾くようにできる。ひいては、巻回されたとき、基準幅方向が第1嵌合部側へ向かって外面側へ確実に傾斜するような断面形状とすることができる。この結果、螺旋管に拡周性を確実に付与できる。特に、帯状部材が単一素材で形成されている場合に効果的である。
平坦な平帯部と、前記平帯部の幅方向に互いに間隔を置いて前記平帯部の外側面からそれぞれ突出された複数のリブとを含み、前記平帯部の幅方向の一端部に前記第1嵌合部が設けられ、他端部に前記第2嵌合部が設けられており、
前記リブの配置が、前記第1嵌合部側では相対的に疎であり、前記第2嵌合部側では相対的に密であることが好ましい。
これによって、中立弱軸が、基準幅方向に対して第1嵌合部側へ向かって内面側へ確実に傾くようにできる。ひいては、巻回されたとき、基準幅方向が第1嵌合部側へ向かって外面側へ確実に傾斜するような断面形状とすることができる。この結果、螺旋管に拡周性を確実に付与できる。特に、帯状部材が単一素材で形成されている場合に効果的である。
平坦な平帯部と、前記平帯部の幅方向に互いに間隔を置いて前記平帯部の外側面からそれぞれ突出された複数のリブとを含み、前記平帯部の幅方向の一端部に前記第1嵌合部が設けられ、他端部に前記第2嵌合部が設けられており、
前記第1嵌合部側におけるリブの前記平帯部からの突出高さが相対的に小さく、前記第2嵌合部側におけるリブの前記平帯部からの突出高さが相対的に大きいことが好ましい。
これによって、中立弱軸が、基準幅方向に対して第1嵌合部側へ向かって内面側へ確実に傾くようにできる。ひいては、巻回されたとき、基準幅方向が第1嵌合部側へ向かって外面側へ確実に傾斜するような断面形状とすることができる。この結果、螺旋管に拡周性を確実に付与できる。特に、帯状部材が単一素材で形成されている場合に効果的である。
前記帯状部材が、1又は複数の断面調整部材を有し、
前記中立弱軸が、前記断面調整部材が無いと仮定した場合よりも、第1嵌合部側へ向かって内面側へ偏ることが好ましい。
断面調整部材によって帯状部材の断面形状を調整でき、拡周度合を調節できる。中立弱軸が、断面調整部材無しの場合よりも、第1嵌合部側へ向かって内面側へ偏ることで、巻回されたとき、基準幅方向が第1嵌合部側へ向かって外面側へ確実に傾斜するような断面形状とすることができる。これによって、螺旋管に拡周性を確実に付与できる。
前記断面調整部材が、前記第2嵌合部側に偏って配置又は分布されていることが好ましい。これによって、螺旋管に拡周性を確実に付与できる。
断面調整部材が、前記第1嵌合部側に偏って配置又は分布されていてもよい。
断面調整部材は、中立弱軸又は基準幅方向の可変調節専用であってもよく、補強、採熱、嵌合等の他の機能を担う要素が断面調整部材として兼用されていてもよい。
前記断面調整部材が、鋼製の補強帯材であることが好ましい。
補強帯材に断面調整部材の機能を持たせることができる。
本発明方法は、前記帯状部材を螺旋状に巻回して既設管の内面に沿って更生管を形成する、既設管の更生方法を特徴とする。
本発明の帯状部材によれば、螺旋状に巻回して螺旋管を製管するとき、螺旋管に拡周性を付与でき、拡周製管可能にすることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る帯状部材によって、既設管を更生する様子を示す断面図である。 図2は、前記帯状部材から螺旋管(更生管)を製管する様子を示す斜視図である。 図3(a)は、図1のIII−III線に沿う前記帯状部材を非曲げ状態であるものとして示す断面図である。 図3(b)は、前記帯状部材を前記螺旋管の曲率で曲げた状態のFEM解析結果を示す断面図である。 図4は、図1の円部IVの拡大断面図である。 図5は、図1の円部Vの拡大断面図である。 図6は、外周規制体の無い状態で前記帯状部材を製管した場合の螺旋管の断面図である。 図7は、本発明の第2実施形態に係る帯状部材を非曲げ状態で示す断面図である。 図8は、本発明の第3実施形態に係る帯状部材を非曲げ状態で示す断面図である。 図9は、本発明の第4実施形態に係る帯状部材を非曲げ状態で示す断面図である。 図10は、本発明の第5実施形態に係る帯状部材を非曲げ状態で示す断面図である。 図11は、本発明の第6実施形態に係る帯状部材を非曲げ状態で示す断面図である。 図12は、実施例2の結果を示す写真である。 図13は、比較例1を示し、公知の帯状部材の断面図である。 図14は、比較例2を示し、公知の帯状部材の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
<第1実施形態>
図1に示すように、本発明形態は、例えば老朽化した既設管1の更生に適用される。既設管1としては、下水道管、上水道管、水力発電用導水管、農業用水管、ガス管等が挙げられる。
なお、既設管1の断面は、全長にわたって一定とは限られず、段差があったり内径が変化したりする断面変化部1dが有る場合がある。
既設管1の内壁に螺旋管9(更生管)がライニングされている。螺旋管9は、長尺の帯状部材90によって構成されている。図2に示すように、帯状部材90が、螺旋状に巻回され、かつ一周違いに隣接する縁部どうしが嵌合されることによって、螺旋管9となる。螺旋管9の断面は円形であるが、これに限られず、四角形等の非円形であってもよい。
図3(a)に示すように、螺旋管9に製管される前の帯状部材90は、一定の断面形状で、同図の紙面直交方向に延びている。帯状部材90の材質は、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂にて構成されている。前記樹脂材料を押し出し成形することによって、一定断面の帯状部材90が形成されている。
帯状部材90は、平帯部91と、複数条のリブ92と、第1嵌合部93(雌嵌合部)と、第2嵌合部94(雄嵌合部)を一体に有している。平帯部91の内面(螺旋管9の内周面となる面、図3(a)において下面)は、平坦になっている。
複数条(ここでは4つ)のリブ92が、平帯部91から外面側(図3(a)において上側)へ突出されている。これらリブ92は、平帯部91の幅方向に互いに間隔を置いて配置されている。
帯状部材90の延び方向と直交する断面の一端部(図3(a)において左)には第1嵌合部93が設けられ、前記断面の他端部(図3(a)において右)には第2嵌合部94が設けられている。
詳しくは、第1嵌合部93は、平帯部91の幅方向の一端部(図3(a)において左端部)の側方に一体に連なっている。第1嵌合部93には、嵌合溝93aが形成されている。嵌合溝93aは、帯状部材90の内面側(同図において下)に開口されている。
第2嵌合部94は、平帯部91の幅方向の他端側(図3(a)において右側)の外面(同図において上面)に一体形成されている。第2嵌合部94は、嵌合凸部94bを有している。嵌合凸部94bは、平帯部91から外面側(同図において上方)へ突出されている。
第1嵌合部93の断面積は、第2嵌合部94の断面積よりも大きい。言い換えると、帯状部材90の単位長さあたりの第1嵌合部93の体積が、第2嵌合部94の体積よりも大きい。
一方、第1嵌合部93からその直近のリブ92Aまでは相対的に遠く、第2嵌合部94からその直近のリブ92Bまでの距離は相対的に近い。又は、リブ92Bが第2嵌合部94と一体に連なっている。このため、リブ92の分布が、第2嵌合部94側に偏っている。つまり、帯状部材90の単位幅あたりのリブ92の存在率が、第1嵌合部93側では相対的に低く、第2嵌合部94側では相対的に高い。
帯状部材90の断面全体で見ると、リブ92の第2嵌合部94側への偏り分布が、嵌合部93,94の断面積差を上回り、単位幅あたりの断面積が、第1嵌合部93側では相対的に小さく、第2嵌合部94側では相対的に大きくなっている。
図4及び図5に示すように、螺旋管9において、嵌合凸部94bが、嵌合溝93aの一周先行する部分に嵌め込まれている。ひいては、第2嵌合部94が、第1嵌合部93の一周先行する部分と嵌合されている。
図1及び図2に示すように、前記嵌合ひいては製管は、製管装置3によって行われる。製管装置3の駆動によって、帯状部材90における未製管部分90bが、順次螺旋状に巻回されながら、先行して製管済の部分すなわち螺旋管9の延伸方向の前端部へ導入される。このとき、未製管部分90bの第1嵌合部93が延伸方向の前方(図1において左)へ向けられ、かつ第2嵌合部94が延伸後方(同図において右)へ向けられる。図4に示すように、該未製管部分90bの第2嵌合部94が、第1嵌合部93の一周先行して製管済みの部分と嵌合される。第2嵌合部94は、内面側(螺旋管9の径方向内側、図4において上方)から第1嵌合部93に嵌められる。製管装置3は、未製管部分90bの第2嵌合部94を製管済みの第1嵌合部93に押し込んで嵌合させてもよいし、第1嵌合部93と第2嵌合部94とを挟み込んで嵌合させてもよい。
製管装置3としては、例えば特許文献3等に開示された自走式製管装置を用いることができる。
ここで、帯状部材90の延び方向と直交する断面における第1嵌合部93と第2嵌合部94とを結ぶ方向を、基準幅方向Wと称す。より厳密には、基準幅方向Wは、第1嵌合部93における特定位置と第2嵌合部94における前記特定位置と対応する位置とを結ぶ方向である。図3(a)に示すように、帯状部材90が真っ直ぐ延びている状態での基準幅方向Wは、平帯部91の平坦な内面(図3(a)において下面)の幅方向と実質的に平行である。
図1に示すように、螺旋管9における、帯状部材90の延び方向と直交する断面は、螺旋管9の管軸Lを通る平面に対して、厳密には、帯状部材90のリード角αに対応する角度で交差している。しかし、通常、リード角αは小さいため(例えばα=10°以下)、帯状部材90の延び方向と直交する断面は、実質的に、管軸Lを通る平面上にあると言える。前記断面上の基準幅方向Wについても、実質的に、管軸Lを通る平面上にあると言える。
図3(a)に示すように、帯状部材90によれば、前述したリブ92の偏り分布等のために、中立弱軸LN9が、基準幅方向Wに対して第1嵌合部93側へ向かって内面側(同図において下側)へ傾いている。
一方、仮に、リブ92が偏りなく分布されていた場合、前述した第1嵌合部93と第2嵌合部94の体積差が効くことによって、中立弱軸LN9は、基準幅方向Wに対して第1嵌合部93側へ向かって外面側へ傾くことになる。
図3(a)の矢印線aに示すように、帯状部材90を巻回して螺旋管9にするとき、中立弱軸LN9が、螺旋管9の管軸L(同図において左右水平方向)と平行になろうとする。このため、図3(b)に示すように、基準幅方向Wが、管軸Lに対して第1嵌合部93側へ向かって外面側へ傾く(後記実施例1参照)。
要するに、帯状部材90は、巻回されたとき、基準幅方向Wが第1嵌合部93側へ向かって外面側へ傾斜する断面形状を有している。言い換えると、帯状部材90は、巻回されたとき、第1嵌合部93が第2嵌合部94より外面側(螺旋管9の径方向の外側)に偏位する断面形状を有している。
逆に言うと、形成しようとする螺旋管9の曲率に合わせて、帯状部材90を前記のような断面形状になるように設計及び作製することが好ましい。
この結果、帯状部材90の断面形状によれば、螺旋管9に拡径性(拡周性)を付与できる。つまり、製管が進むにしたがって拡径(拡周)しようとさせることができる。
図1及び図5に示すように、当該帯状部材90を既設管1(外周規制体)の内周にライニングすると、前記拡径作用によって、螺旋管9を既設管1の内周面に押し当てることがる。言い換えると螺旋管9は、既設管1の内周面に沿うように形成される。これによって、螺旋管9の流路断面積をなるべく大きく確保することができ、既設管1の更生後の流路断面積の減少を抑えることができる。
更に、図1に示すように、既設管1が断面変化部1dを有していても、螺旋管9の製管径をその断面変化に対応するように可変調節することができる。
図6に示すように、既設管等の外周規制体が無ければ、製管が進むにしたがって、螺旋管9をテーパー状に拡径させることができる。
なお、図6におけるテーパー角度は、誇張されている。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を省略する。
<第2実施形態>
図7は、本発明の第2実施形態を示したものである。
第2実施形態の帯状部材90Bにおいては、リブ92S,92Tの平帯部91からの突出高さが、平帯部91の幅方向の位置に応じて異なっている。第1嵌合部93側におけるリブ92Sは相対的に低く、第2嵌合部94側におけるリブ92Tは相対的に高い。
このため、帯状部材90Bの第1嵌合部93側と第2嵌合部94側における単位幅あたりの断面積の差が、第1実施形態(図3)よりも大きくなっている。つまり、帯状部材90Bの単位幅あたりの断面積が、第1嵌合部93側で一層小さくなっている。
これによって、中立弱軸LN9が、基準幅方向Wに対して、第1嵌合部93側へ向かって内面側へより大きく傾くようにすることができる。ひいては、巻回されたとき、中立弱軸LN9が管軸L(図7の左右水平方向)と平行になろうとすることで、基準幅方向Wが第1嵌合部93側へ向かって外面側へより大きく傾くようにすることができる。この結果、螺旋管9に拡径性(拡周性)を確実に付与できる。
<第3実施形態>
図8は、本発明の第3実施形態を示したものである。
第3実施形態の帯状部材90Cにおいては、複数条のリブ92が、第1実施形態(図3)よりも第2嵌合部94側に偏って配置されている。リブ92の配置が、第1嵌合部93側では相対的に疎であり、第2嵌合部94側では相対的に密である。詳しくは、リブ92どうし間の間隔が、第1実施形態(図3)よりも狭くなっている。かつ、第1嵌合部93とその直近のリブ92Aとの距離が、第1実施形態(図3)よりも大きくなっている。
このため、帯状部材90Cの第1嵌合部93側における単位幅あたりの断面積と、第2嵌合部94側における単位幅あたりの断面積との差が、第1実施形態(図3)よりも大きくなっている。つまり、帯状部材90Cの単位幅あたりの断面積が、第1嵌合部93側で一層小さくなっている。
これによって、中立弱軸LN9が、基準幅方向Wに対して第1嵌合部93側へ向かって内面側へより大きく傾くようにすることができる。ひいては、巻回されたとき、中立弱軸LN9が管軸L(図8の左右水平方向)と平行になろうとすることで、基準幅方向Wが第1嵌合部93側へ向かって外面側へより大きく傾斜するようにできる。この結果、螺旋管9に拡径性(拡周性)を確実に付与できる。
<第4実施形態>
図9は、本発明の第4実施形態を示したものである。
第4実施形態の帯状部材90Dは、帯本体90xと、断面調整部材80を有している。帯本体90xは、第1実施形態(図3)の帯状部材90と同様に、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂にて構成されている。帯本体90xは、平帯部91と、リブ92と、第1嵌合部93Dと、第2嵌合部94Dを含み、図9の紙面直交方向へ延びている。
第1嵌合部93Dは、嵌合溝93aと、嵌合凸部93bを有している。嵌合溝93aは、帯状部材90Dの内面側へ開口されている。嵌合凸部93bは、帯状部材90Dの内面側へ突出されている。
第2嵌合部94Dは、嵌合凸部94bと、嵌合溝94aを有している。嵌合凸部94bは、帯状部材90Dの外面側へ突出されている。嵌合溝94aは、帯状部材90Dの外面側へ開口されている。
帯本体90xの幅方向の中央より第2嵌合部94D側の部分に断面調整部材80が設けられている。断面調整部材80は、一定の断面を有し、帯本体90xと平行に延びる帯状になっている。詳しくは、断面調整部材80は、一対のL字断面の定着部81,81と、門型断面の突出部82を一体に有している。定着部81が、平帯部91の外面とリブ92に当接及び係止されて定着されている。突出部82は、一対の定着部81,81間に架け渡されるとともに、外面側へ突出されている。断面調整部材80の断面形状は、当該断面調整部材80の幅方向の中心線に関して対称になっている。
断面調整部材80の材質は、帯本体90xと同じポリ塩化ビニル等の樹脂であってもよく、鋼鉄、鉄、アルミ等の金属であってもよい。断面調整部材80を帯本体90xと同じ樹脂によって構成すれば、帯状部材90D全体の中立弱軸LN9の解析等を容易化できる。断面調整部材80を鋼鉄等の、帯本体90xより高剛性の金属によって構成すれば、断面調整部材80に補強材としての機能を兼ねさせることができる。
第4実施形態によれば、断面調整部材80によって帯状部材90D全体の断面形状を調整でき、拡径度合(拡周度合)を調節できる。
詳しくは、帯本体90x単独での中立弱軸、すなわち断面調整部材80が無いと仮定したときの帯状部材90Dの中立弱軸は、第1嵌合部93D側へ向かって外面側へ傾く。このため、仮に帯本体90x単独で製管したとすると、螺旋管9が縮径(縮周)される。
これに対して、第4実施形態においては、断面調整部材80を付加することによって、帯状部材90D全体の中立弱軸LN9が、基準幅方向Wに対して第1嵌合部93D側へ向かって内面側へ傾く。したがって、帯状部材90Dに曲率が付与されたときは、図9の矢印線aに示すように、中立弱軸LN9が、管軸Lと平行になろうとすることで、基準幅方向Wが第1嵌合部93D側へ向かって外面側へ傾斜するようにできる。これによって、帯状部材90Dを、製管に伴って拡径(拡周)する断面形状にでき、螺旋管9に拡径性(拡周性)を付与することができる。
<第5実施形態>
図10は、本発明の第5実施形態を示したものである。
第5実施形態の帯状部材90Eにおいては、複数(図では4つ)のリブ92が全体的に第2嵌合部94側(同図の右側)に偏って配置されている。言い換えると、リブ92の配置が、第1嵌合部93側では相対的に疎であり、第2嵌合部94側では相対的に密である。詳しくは、帯状部材90Eの幅方向の中心線Lcを挟んで、第1嵌合部93側(図10において左側)のリブ92の数は1つであり、第2嵌合部94側(同図において右側)のリブ92の数は3つである。このため、帯状部材90Eの第1嵌合部93側における単位幅あたりの断面積は相対的に小さく、第2嵌合部94側における単位幅あたりの断面積は相対的に大きい。
これによって、帯状部材90Eの中立弱軸LN9が、基準幅方向Wに対して第1嵌合部93側へ向かって内面側へ傾く。したがって、製管時の帯状部材90Eに拡径性(拡周性)を付与できる。
なお、帯状部材90Eの各リブ92は、フランジの無い平板状になっている。複数の92の突出高さは互いに等しい。
<第6実施形態>
図11は、本発明の第6実施形態を示したものである。
第6実施形態の帯状部材90Fにおいては、幅方向の中心線Lcを挟んで、第1嵌合部93側(同図の左側)のリブ92Xの数(1つ)が、第2嵌合部94側(同図の右側)のリブ92Y,92Zの数(2つ)より少ない。したがって、リブ92X,92Y,92Zの配置が、第1嵌合部93側では相対的に疎であり、第2嵌合部94側では相対的に密である。
第1嵌合部93側のリブ92Xの先端部(図11において上端)には、単一段のフランジ92fが形成されている。リブ92Xの断面形状は概略T字形状になっている。
中心線Lcよりも第2嵌合部94側のリブ92Y,92Zの先端部には、二段フランジ92g,92kが形成されている。第2嵌合部94の直近のリブ92Zの二段フランジ92kは、二段共にリブ92Zの両側へ突出する両側フランジになっている。中間のリブ92Yの二段フランジ92gは、1段目(図11において上端)が両側フランジになり、かつ2段目がリブ92Z側(図11において右側)へだけ突出する片側フランジになっている。このため、帯状部材90Fの第1嵌合部93側(図11において左側)における単位幅あたりの断面積は相対的に小さく、第2嵌合部94側における単位幅あたりの断面積は相対的に大きい。
これによって、帯状部材90Fの中立弱軸LN9が、基準幅方向Wに対して第1嵌合部93側へ向かって内面側へ傾く。したがって、製管時の帯状部材90Fに拡径性(拡周性)を付与できる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、帯状部材90ないしは帯本体90xが、鋼材等の金属にて構成されていてもよい。金属製の螺旋管9を製管してもよい。
断面調整部材80(図9)の数は、1つに限られず、2以上であってもよい。断面調整部材80の配置又は分布を適宜調節してもよい。
断面調整部材が、装着自在(着脱自在)であってもよい。
下水等の流水から採熱するための採熱管を、断面調整部材として兼用させてもよい。
製管装置3としては、自走式製管装置(特許文献3等)に限られず、元押し式や牽引式の製管装置を用いてもよい(特許文献1等参照)。
本発明の帯状部材ひいては螺旋管は、既設の下水道管の更生管用としてだけでなく、上水道管、水力発電用導水管、農業用水管の更生管用にも適用でき、更には更生管用としてだけでなく、種々の螺旋管用として適用できる。
螺旋管の用途によっては、平帯部91の内面(図3において下面)は、必ずしも平坦である必要は無い。リブ92が平帯部91の内面側に設けられていてもよい。
実施例を説明する。本発明が以下の実施例に限定されるものではない。
図3(a)に示す断面形状の帯状部材90の中立弱軸LN9及び図心位置等をコンピュータ解析した。解析方法としては有限要素法を用いた。
帯状部材90の幅寸法は、100mmとした。
第1嵌合部93とリブ92との高低差ΔHは、20.0mmとした。
帯状部材90の材質はポリ塩化ビニルであるものとして、弾性係数等の物性値を設定した。
解析の結果、帯状部材90の中立弱軸LN9は、基準幅方向Wに対して、第1嵌合部93側(図3(a)において左側)へ向かって内面側(図3(a)において下側)へ1.46°傾斜することが確認された。
図心位置は、帯状部材90の幅方向の中心線Lcから第2嵌合部94側(図3(a)において右側)へ2.06mmずれていた。
帯状部材90における中心線Lcを挟んで第1嵌合部93側(同図において左側)の断面積A1ひいては樹脂量と、第2嵌合部94側(同図において右側)の断面積A2ひいては樹脂量との比は、A1/A2=1.11であった。
続いて、当該帯状部材90を延び方向に曲げた場合の断面形状の変化を有限要素法によって解析した。
曲げの曲率半径は、螺旋管9の内周面において1500mmとした。
図3(b)は、前記解析結果の断面形状を表わしたものである。中立弱軸LN9を管軸Lと平行(同図の左右方向)に向けたとき、基準幅方向Wが、第1嵌合部93側へ向かって外面側へ傾いた。
したがって、螺旋管9に製管すれば、拡径(拡周)可能な断面であることが確認された。
実施例2では、断面調整部材付きの帯状部材を用いて螺旋管を作製した(第4実施形態参照)。ただし、第4実施形態(図9)とは異なり、断面調整部材80を、帯本体90xの幅方向の中央より第1嵌合部93D側に偏らせて配置した。かつ、断面調整部材80の突出部82を、外面側へ向かって第1嵌合部93D側へ傾くように歪ませた。
断面調整部材80の高さ寸法(図9において上下方向に相当)と幅寸法は、ほぼ1対1であった。
断面調整部材80の厚みは、1.2mmであった。
断面調整部材80の材質は、鋼鉄であった。
帯本体90xの材質は、ポリ塩化ビニルであった。
帯本体90xの幅寸法は、100mmであった。
帯状部材90の内周面には、残り長さを示す表示が1000mm間隔で印字されていた。
螺旋管9の設定曲率半径は、螺旋管9の内周面において470mmとした。
製管は、外周規制体及び内周規制体の無い状態で行った。
図12の写真に示すように、隣接する表示どうし間の距離が、製管が進むにしたがって(写真右方向)、例えば13.2cm、11.6cm、10.6cmと漸次小さくなった。よって、周長が一周ごとに延びており、螺旋管9が拡径されていることが確認された。
実施例3では図10に示す帯状部材90Eの中立弱軸LN9及び図心位置等を、実施例1と同様にしてコンピュータ解析した。
帯状部材90Eの幅寸法は、100mmとした。
帯状部材90Eの第1嵌合部93とリブ92との高低差ΔHは、22.0mmとした。
帯状部材90Eの材質はポリ塩化ビニルであるものとして、弾性係数等の物性値を設定した。
解析の結果、帯状部材90Eの中立弱軸LN9は、基準幅方向Wに対して、第1嵌合部93側(図10において左側)へ向かって内面側(図10において下側)へ2.63°傾斜し、拡径性(拡周性)を有することが確認された。
図心位置は、帯状部材90Eの幅方向の中心線Lcから第2嵌合部94側(図10において右側)へ6.51mmずれていた。
帯状部材90Eにおける中心線Lcを挟んで第1嵌合部93側(同図において左側)の断面積A1ひいては樹脂量と、第2嵌合部94側(同図において右側)の断面積A2ひいては樹脂量との比は、A1/A2=0.61であった。
[比較例1]
比較例1では、図13に示す公知の断面形状(特開2000−96996の図1に近似)の帯状部材2の中立弱軸LN2等を実施例1、3と同様にしてコンピュータ解析した。
帯状部材2の幅寸法は、100mmとした。
帯状部材2の第1嵌合部2a上のリブ2dとそれ以外のリブ2fとの高低差は、0mmであった。
帯状部材2の材質はポリ塩化ビニルであるものとして、弾性係数等の物性値を設定した。
解析の結果、帯状部材2の中立弱軸LN2は、基準幅方向Wに対して、第1嵌合部2a側(図13において左側)へ向かって外面側(同図において上側)へ6.26°傾斜した。したがって、帯状部材2においては、製管に伴って縮径(縮周長)することが確認された。
図心位置は、帯状部材2の幅方向の中心線Lcから第1嵌合部2a側(図13において左側)へ2.91mmずれていた。
帯状部材2における中心線Lcを挟んで第1嵌合部2a側(同図において左側)の断面積A1ひいては樹脂量と、第2嵌合部2b側(同図において右側)の断面積A2ひいては樹脂量との比は、A1/A2=1.35であった。
[比較例2]
比較例2では、図14に示す公知の断面形状(特開平6−143420の図1)の帯状部材2Bの中立弱軸LN2等を実施例1、3と同様にしてコンピュータ解析した。
帯状部材2Bの幅寸法は、100mmとした。
帯状部材2Bの第1嵌合部2aとU字状のリブ2gとの高低差は、0mmであった。
帯状部材2Bの材質はポリ塩化ビニルであるものとして、弾性係数等の物性値を設定した。
解析の結果、帯状部材2Bの中立弱軸LN2は、基準幅方向Wに対して、第1嵌合部2a側(図14において左側)へ向かって外面側(同図において上側)へ1.284°傾斜した。したがって、帯状部材2Bにおいては、製管に伴って縮径(縮周長)することが確認された。
図心位置は、帯状部材2Bの幅方向の中心線Lcから第2嵌合部2b側(図14において右側)へ0.16mmずれていた。
帯状部材2Bにおける中心線Lcを挟んで第1嵌合部2a側(同図において左側)の断面積A1ひいては樹脂量と、第2嵌合部2b側(同図において右側)の断面積A2ひいては樹脂量との比は、A1/A2=0.93であった。
本発明は、例えば老朽化した下水道管の更生施工に適用できる。
1 既設管
1d 断面変化部
3 製管装置
9 螺旋管(更生管)
80 断面調整部材
81 定着部
82 突出部
90 帯状部材
90B〜90F 帯状部材
90x 帯本体
91 平帯部
92 リブ
92A,92B,92S,92T,92X〜92Z リブ
93 第1嵌合部
93D 第1嵌合部
93a 嵌合溝
93b 嵌合凸部
94 第2嵌合部
94D 第2嵌合部
94b 嵌合凸部
94a 嵌合溝
a,b 矢印線
管軸
N9 中立弱軸
Lc 中心線
基準幅方向

Claims (8)

  1. 螺旋状に巻回されて螺旋管となる帯状部材であって、
    延び方向と直交する断面の一端部に設けられた第1嵌合部と、
    前記断面の他端部に設けられ、前記第1嵌合部における一周先行する部分と嵌合される第2嵌合部と、
    を備え、前記巻回されたとき、前記断面上の第1嵌合部と第2嵌合部とを結ぶ基準幅方向が、第1嵌合部側へ向かって外面側へ傾斜可能な断面形状を有していることを特徴とする帯状部材。
  2. 前記断面における中立弱軸が、前記基準幅方向に対して第1嵌合部側へ向かって内面側へ傾いていることを特徴とする請求項1に記載の帯状部材。
  3. 前記断面の単位幅あたりの断面積が、前記第1嵌合部側では相対的に小さく、前記第2嵌合部側では相対的に大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の帯状部材。
  4. 平坦な平帯部と、前記平帯部の幅方向に互いに間隔を置いて前記平帯部の外側面からそれぞれ突出された複数のリブとを含み、前記平帯部の幅方向の一端部に前記第1嵌合部が設けられ、他端部に前記第2嵌合部が設けられており、
    前記リブの配置が、前記第1嵌合部側では相対的に疎であり、前記第2嵌合部側では相対的に密であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の帯状部材。
  5. 平坦な平帯部と、前記平帯部の幅方向に互いに間隔を置いて前記平帯部の外側面からそれぞれ突出された複数のリブとを含み、前記平帯部の幅方向の一端部に前記第1嵌合部が設けられ、他端部に前記第2嵌合部が設けられており、
    前記第1嵌合部側におけるリブの前記平帯部からの突出高さが相対的に小さく、前記第2嵌合部側におけるリブの前記平帯部からの突出高さが相対的に大きいことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の帯状部材。
  6. 1又は複数の断面調整部材を有し、
    前記断面における中立弱軸が、前記断面調整部材が無いと仮定した場合よりも、第1嵌合部側へ向かって内面側へ偏ることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の帯状部材。
  7. 前記断面調整部材が、鋼製の補強帯材であることを特徴とする請求項6に記載の帯状部材。
  8. 請求項1〜7項の何れか1項に記載の帯状部材を螺旋状に巻回して既設管の内面に沿って更生管を形成することを特徴とする既設管の更生方法。
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