JP2022031110A - 既設管更生用帯状部材 - Google Patents

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陸太 近藤
Rikuta Kondo
武司 寺尾
Takeshi Terao
聡俊 佐藤
Akitoshi Sato
康 北山
Yasushi Kitayama
政浩 山崎
Masahiro Yamazaki
優太 宮武
Yuta Miyatake
伸次 垣根
Shinji Kakine
一貴 上田
Kazutaka Ueda
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Abstract

【課題】更生管の製管に支障を来たさないようにしながら、製管された更生管の外周面をなるべく平滑にして、地表の陥没を抑制する。【解決手段】既設管更生用の帯状部材10は、更生管9の内周側の管壁部9aを構成する底板部11の外周側に、更生管9の外周側の管壁部9bを構成する蓋板部12が被さっている。底板部11の幅方向の一端部に第1嵌合部13が設けられ、底板部11の幅方向の他端部には第1嵌合部13と凹凸嵌合される第2嵌合部14が設けられている。底板部11又は第1嵌合部13と蓋板部12とが、幅方向に間隔を置いて配置された複数の縦板部15によって連ねられている。縦板部15によって隔てられた複数の中空部19が幅方向に並んで形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、老朽化した既設管を更生するための帯状部材に関し、特に既設管の内周にライニングされる螺旋管状の更生管を構成する合成樹脂製の帯状部材に関する。
老朽化した下水管などの既設管の内周に更生管をライニングして、既設管を更生する工法が知られている。更生管は、例えば合成樹脂製の帯状部材によって構成されている(例えば特許文献1~5等参照)。
この種の帯状部材は、平坦な帯板部と、雌雄の嵌合部と、補強リブを含む。雌嵌合部は、内周側へ開口する嵌合溝を有して帯板部の幅方向の一端部から外周側へ隆起されている。雄嵌合部は、帯板部の幅方向の他端部から外周側へ突出する嵌合凸部を有している。ここで、内周側とは、更生管となったとき、径方向内側を向く側を言う。外周側とは、更生管に製管されたとき、径方向外側を向く側を言う。
帯板部の幅方向の中間部には、補強リブが外周側へ突出するように設けられている。一般に、補強リブはI字又はT字断面に形成されている。複数の補強リブが帯状部材の幅方向に間隔を置いて並んで配置されている(特許文献1~3等参照)。
特許文献4の補強リブは、U字状の断面形状に形成され、その内部に充填材が詰められている。特許文献5の帯状部材には、四角形や円形の中空断面形状をなす単一の補強凸部が形成されている。特許文献6の帯状部材は、H字状の断面形状をなす単一の補強凸部が形成されている。
かかる帯状部材が、製管機によって螺旋状に巻回されるとともに、製管機の一対のピンチローラによって挟み付けられて、隣接する雌雄の嵌合部の嵌合溝及び嵌合凸部どうしが嵌合される。これによって、帯状部材から螺旋管状の更生管が形成される(特許文献1等参照)。
国際公開WO2016/175243(図3、図4) 特開2020-143710号公報(図2、図11) 国際公開WO02/048594(図16、図25) 特開平06-143420号公報(図1) 特開2018-155280号公報(図3) 特開平11-105134号公報(図1)
前掲特許文献などに開示された従来の既設管更生用の帯状部材は、雌雄の嵌合部及び補強リブが外周側へ突出されているために、該帯状部材からなる更生管の外周面には、複数条の螺旋状の凹凸が形成される。このため、既設管と更生管の間への裏込めを省略した場合、更生管の外周の凹部分に地下水や土砂が入り込んで、陥没が起きることも考えられる。
一方、帯状部材を凹凸の無い単純な厚肉平板形状とすると、螺旋管を製管する際、製管機による嵌合の位置合わせが容易でなく、かつ曲げ変形させるのが容易でなく、製管に支障を来たす。
本発明は、かかる事情に鑑み、更生管の製管に支障を来たさないようにしながら、更生管の外周面をなるべく平滑にして、地表の陥没を抑制することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、既設管の内周にライニングされる螺旋管状の更生管を構成する合成樹脂からなる既設管更生用の帯状部材であって、
前記更生管の内周側の管壁部を構成する底板部と、
前記底板部の外周側に被さり、前記更生管の外周側の管壁部を構成する蓋板部と、
前記底板部の幅方向の一端部に設けられた第1嵌合部と、
前記底板部の幅方向の他端部に設けられ、前記更生管においては前記第1嵌合部と凹凸嵌合される第2嵌合部と、
前記底板部又は前記第1嵌合部と前記蓋板部とを連ねるとともに、前記幅方向に間隔を置いて配置された複数の縦板部と、
を備え、前記縦板部によって隔てられた複数の中空部が前記幅方向に並んで形成されていることを特徴とする。
当該帯状部材から更生管を製管する際は、製管機(特許文献1~3等参照)を用いて、帯状部材を螺旋状に巻回するとともに、互いに隣接する第1嵌合部と第2嵌合部とを凹凸嵌合させる。このとき、例えば製管機のピンチローラのフィンが帯状部材の蓋板部の端縁や第2嵌合部の側面に宛がわれるようにすることによって、製管機に対して帯状部材を幅方向に位置決めでき、第1、第2嵌合部どうしを正確に位置合わせして嵌合できる。また、単純な厚肉平板形状の帯状部材と比べて曲げ変形が容易である。したがって、帯状部材の外周部が平坦な蓋板部で構成されていても、製管に支障を来さないようにできる。
当該帯状部材からなる更生管においては、外周面の少なくとも一部が蓋板部によって構成されることによって、更生管の外周の凹部分の容積を小さくできる。よって、既設管と更生管の間への裏込めを省略した裏込めレス工法においても、凹部分への地下水や土砂の流入量を低減でき、地表の陥没を抑制することができる。
さらに、当該帯状部材によれば、複数の中空部を有することによって、剛性が高まり、断面変形が抑制される。
前記底板部の幅方向の前記他端部が、前記蓋板部より延び出ており、
前記蓋板部が、前記底板部における前記他端部を除く部分の幅方向の80%以上を外周側から覆っていることが好ましい。
これによって、更生管の外周面の大半を平滑面にでき、陥没を一層抑制できる。
前記蓋板部が、複数の縦板部に連続して跨っていることが好ましい。これによって、更生管の外周面の大半を平滑面にでき、陥没を一層抑制できる。
蓋板部は、帯状部材の厚み方向に沿う設計高さの±10%以内の高さに配置されていることが好ましい。蓋板部が、設計高さ以上の高さに配置され、弾性的に底板部側へ押されるようになっていてもよい。これによって、既設管の内周面に老朽化による凹部が形成されていた場合でも、既設管と更生管との間の間隙をなるべく小さくできる。
第1嵌合部又は縦板部が、蓋板部より外周側へ突出されていてもよい。
前記幅方向の中間の縦板部が近接する2つの縦板部分を有し、これら縦板部分どうしの間に前記蓋板部の外周面に開口する凹溝が形成されていてもよい。
これによって、製管の際、製管機のピンチローラのフィンを凹溝に差し込むことによって、製管機に対して帯状部材を幅方向に確実に位置決めできる。この場合、蓋板部における幅方向の一端部を除いた底板部と対向する部分の総幅は、好ましくは凹溝の総幅より大きく、より好ましくは凹溝の総幅より十分に大きい。
前記凹溝に充填材が設けられていることが好ましい。これによって、地下水や土砂が凹溝に流入するのを回避して、陥没を抑制できる。
好ましくは、前記充填材は、製管前の帯状部材の凹溝の全域に充填され、より好ましくは帯状部材の成形と併行して凹溝に充填される。
前記充填材が、内周側へ弾性圧縮可能であることが好ましい。これによって、製管の際、製管機のピンチローラのフィンで充填材を圧縮させながら、凹溝にフィンを差し込んで位置決めを行うことができる。その後、フィンを凹溝から抜くと、充填材が外周側へ弾性復帰されることによって、凹溝への地下水や土砂の流入を防止でき、陥没を抑制できる。
前記充填材が、凹溝を埋める単なる詰め部材であってもよく、弾性圧縮性を有していなくてもよい。
前記底板部の前記延び出た部分(幅方向の他端部)には、位置決め凸部が外周側へ突出するように設けられていることが好ましい。
これによって、製管の際、製管機のピンチローラのフィンを位置決め凸部に宛がうことによって、帯状部材を製管機に対して幅方向に正確に位置決めできる。したがって、第1嵌合部及び第2嵌合部どうしを正確に位置合わせして確実に嵌合できる。
本発明に係る既設管更生用帯状部材によれば、更生管の製管に支障を来たさないようにしながら、製管された更生管の外周面をなるべく平滑にして、地表の陥没を抑制することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る帯状部材からなる更生管によって更生された既設管の断面図である。 図2は、前記帯状部材の長手方向と直交する断面図である。 図3は、製管時における製管機のピンチローラと帯状部材の係合状態を示す断面図である。 図4は、図1の円部IVの拡大断面図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係る帯状部材の長手方向と直交する断面図である。 図6は、前記第2実施形態に係る帯状部材からなる更生管によって更生された既設管の一部を拡大して示す断面図である。 図7は、本発明の第3実施形態に係る帯状部材の長手方向と直交する断面図である。 図8は、前記第3実施形態の製管時における製管機のピンチローラと帯状部材の係合状態を示す断面図である。 図9は、本発明の第4実施形態に係る帯状部材の長手方向と直交する断面図である。 図10は、前記第4実施形態に係る帯状部材からなる更生管によって更生された既設管の一部を拡大して示す断面図である。 図11は、本発明の第5実施形態に係る帯状部材の長手方向と直交する断面図である。 図12は、前記第5実施形態の製管時における製管機のピンチローラと帯状部材の係合状態を示す断面図である。 図13は、前記第5実施形態に係る帯状部材からなる更生管によって更生された既設管の一部を拡大して示す断面図である。 図14は、本発明の第6実施形態に係る帯状部材の長手方向と直交する断面図である。 図15は、前記第6実施形態の製管時における製管機のピンチローラと帯状部材の係合状態を示す断面図である。 図16は、前記第6実施形態に係る帯状部材からなる更生管によって更生された既設管の一部を拡大して示す断面図である。 図17は、本発明の第7実施形態に係る帯状部材の一部分の断面斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
<第1実施形態>
図1に示すように、老朽化した既設管1の内周に螺旋管状の更生管9がライニングされている。これによって、既設管1が更生されている。既設管1は、例えば地中に埋設された下水管である。2つの人孔4の間の下水管ごとに更生管9が施工されている。
なお、更生対象の既設管1は、下水管に限らず、上水道管、農業用水管、水力発電用導水管、ガス管、トンネル等であってもよい。
好ましくは、更生管9は、既設管1の強度を借りることなく当該更生管9だけで所要の強度を担う自立管である。既設管1の内周と更生管9との間には、両者を構造上一体化させる裏込め材が充填されていない。更生管9は、裏込めレス工法によって施工されている。好ましくは、更生管9は、全周にわたって、既設管1の内周面に張り付けられており、更生管9の外周面と既設管1の内周面との間には隙間がほとんど形成されていない。
なお、人孔4と接続される管口部においては、既設管1の内周と更生管9の外周との間に止水材(図示省略)が設けられることが好ましい。
更生管9は、既設管更生用帯状部材10(プロファイル)によって構成されている。帯状部材10が、螺旋状に巻回されて螺旋管状の更生管9となる。帯状部材10の材質は、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂である。帯状部材10は、合成樹脂の押出成形によって形成されている。帯状部材10は、更生管9が自立管となるべき剛性を有している。
図2に示すように、帯状部材10は、底板部11と、蓋板部12と、嵌合部13,14と、複数の縦板部15を備え、図2の紙面と直交する方向へ延びている。帯状部材10の長手方向と直交する断面は一定形状に形成されている。つまりは、帯状部材10の長手方向のどの位置でも同一の断面形状である。
底板部11は、更生管9の内周側の管壁部9a(図1)を構成するものであり、一定の厚みの平坦な帯板状に形成されている。蓋板部12は、更生管9の外周側の管壁部9b(図1)を構成するものであり、一定の厚みの平坦な帯板状に形成され、底板部11の外周側(図2において上側)に被さっている。蓋板部12の厚みは、底板部11の厚みと好ましくは同程度である。蓋板部12と底板部11とが、帯状部材10の厚み方向(図2において上下)に離れて対向している。かつ、蓋板部12が、底板部11に対して幅方向の一端側(図2において左側)にずれて配置されている。したがって、蓋板部12の幅方向の一端部12fは、底板部11よりも一端側(図2において左側)へ延び出ている。底板部11の幅方向の他端部11eは、蓋板部12よりも他端側(図2において右側)へ延び出ている。蓋板部12は、底板部11における前記他端部11eを除く部分の幅方向の好ましくは80%以上を外周側(図2において上側)から覆っており、より好ましくは、当該実施形態のように、底板部11における前記他端部11eを除く部分の全体(100%)を外周側(図2において上側)から覆っている。
板部11,12ひいては帯状部材10の幅方向の一端部(図2において左側部)に第1嵌合部13が設けられている。第1嵌合部13は、内周側(図2において下側)へ開口する嵌合溝13aを有する概略三角形の断面形状に形成されている。かつ、第1嵌合部13は、底板部11から幅方向の一端側(図2において左方)へ張り出すとともに、底板部11から外周側(図2において上方)へ隆起されている。
該第1嵌合部13の外周側(図2において上側)に蓋板部12の幅方向の一端部12fが被さっている。言い換えると、第1嵌合部13が、蓋板部12の幅方向の一端部12fによって外周側から覆われている。第1嵌合部13は、底板部11及び蓋板部12の両方に連なって支持されている。なお、第1嵌合部13は、底板部11及び蓋板部12のうち少なくとも一方に連なっていればよい。
図2に示すように、底板部11における、蓋板部12より幅方向の他端側(図2において右側)へ延び出た部分11eには、第2嵌合部14が設けられている。第2嵌合部14は、概略矢印状の断面形状に形成され、底板部11から外周側へ向けて突出されている。
図2に示すように、底板部11と蓋板部12との間には、複数の縦板部15が設けられている。各縦板部15は、帯状部材10の厚み方向に立設されている。複数の縦板部15が、帯状部材10の幅方向に間隔を置いて配置されている。これら縦板部15のうち、幅方向の一端側の縦板部15Aは、第1嵌合部13の頂部と蓋板部12とを連ねている。縦板部15A以外の縦板部15は、底板部11と蓋板部12を連ねている。
蓋板部12が、これら縦板部15に連続して跨っている。蓋板部12の幅方向の一端部12fは、縦板部15Aよりも一端側(図2において左側)へ延び出ている。蓋板部12の幅方向の他端部は、最も他端側(図2において右端)の縦板部15Bの外周側の端部(図2において上端部)と交差している。
図2に示すように、帯状部材10における底板部11と蓋板部12との間には複数の中空部19が形成されている。各中空部19は、底板部11及び蓋板部12と、幅方向に隣接する縦板部15とによって画成されている。なお、帯状部材10の幅方向の一端側(図2において左端)の中空部19Aの一部分は、第1嵌合部13によって画成されている。これら中空部19が、帯状部材10の幅方向に並んで配置されている。隣接する中空部19どうしは、縦板部15によって隔てられている。
図1及び図4に示すように、螺旋管状の更生管9においては、螺旋状に巻回された帯状部材10の一周違いに隣接する嵌合部13,14どうしが嵌合されている。すなわち、第1嵌合部13の嵌合溝13aに凸状の第2嵌合部14が嵌め込まれている。かつ、底板部11の幅方向の両端部の一周ずれた部分どうしが突き当てられて螺旋状の継ぎ目9cが形成されるとともに、蓋板部12の幅方向の両端部の一周ずれた部分どうしが突き当てられて螺旋状の継ぎ目9dが形成されている。継ぎ目9cは、更生管9の内周面に現れている。継ぎ目9dは、更生管9の外周面に現れている。図4において二点鎖線にて示すように、継ぎ目9c,9dには、止水材(図示省略)が設けられていてもよい。
図1及び図3に示すように、帯状部材10から更生管9を製管する際は、製管機(特許文献1~3参照)を用いて、帯状部材10を螺旋状に巻回するとともに、互いに隣接する第1嵌合部13と第2嵌合部14とを嵌合させる。このとき、製管機の一対のピンチローラ31,32で帯状部材10を挟み込んで駆動力を付与する。かつ、ピンチローラ31,32のうち、蓋板部12と対向するアウターピンチローラ31のフィン33A~33Cを帯状部材10に係止させる。詳しくは、フィン33Aを蓋板部12の幅方向の一端部12fの端縁に宛がい、フィン33Bを幅方向の他端側の縦板部15Bの外側面に宛がう。また、一対のフィン33Cを第2嵌合部14の両側面に宛がう。これによって、帯状部材10の外周部が平坦な蓋板部12で構成されていても、製管機に対して帯状部材10を幅方向に位置決めでき、第1、第2嵌合部13,14どうしを正確に位置合わせして確実に嵌合できる。また、帯状部材10は、単純な厚肉平板形状の帯状部材と比べて曲げ変形が容易である。この結果、製管を容易に行なうことができる。
好ましくは、更生管9を既設管1の全周にわたって張り付けるように製管する。張り付ける方法として、例えば特許文献2に記載のように、更生管9を拡径方向に捩じって、嵌合部13,14どうしを巻き方向に沿って滑らす拡張(エキスパンド)製管を行ってもよく、特許文献3の製管機により帯状部材10の弾性を利用して張り付け製管してもよい。特許文献1の製管機を用いて、該製管機にブレーキをかけながら帯状部材10を過供給して拡径製管してもよい。これによって、既設管1の内周面と更生管9の外周面との間に隙間がほとんど形成されないようにできる。したがって、既設管1と更生管9との間への裏込め材を省略した裏込めレス工法を採用できる。
このようにして製管された更生管9においては、外周の管壁部9aが平滑な蓋板部12によって構成される。これによって、更生管9の外周に凹部分が形成されるのを防止できる。したがって、既設管1と更生管9の間に裏込め材が充填されていなくても、更生管9の外周の凹部分への地下水や土砂の流入を防止でき、地表の陥没を防止することができる。
さらに、帯状部材10ひいては更生管9によれば、複数の中空部19を有することによって剛性が高まり、断面変形が抑制されて、自立強度が確保されている。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を適宜省略する。
<第2実施形態(図5~図6)>
図5に示すように、第2実施形態の帯状部材10Bにおいては、第1嵌合部13が、2条(複数)の嵌合溝13b及び嵌合凸部13dを交互に有する凹凸断面形状に形成されている。各嵌合溝13bは内周側(図5において下側)へ開口され、嵌合凸部13dは内周側(図5において下側)へ突出されている。該第1嵌合部13が、底板部11から幅方向の一端側(図5において左方)へ張り出している。蓋板部12の幅方向の一端部12fが、底板部11よりも延び出て、第1嵌合部13を外周側から覆っている。
帯状部材10Bにおいては、幅方向の一端側の縦板部を含む4つ(複数)の縦板部15のすべてが蓋板部12と底板部11とを連結している。帯状部材10Bには、蓋板部12と第1嵌合部13とを連結する縦板部15A(図2)が設けられていない。第1嵌合部13は、底板部11とだけ連なっている。
帯状部材10Bにおける底板部11の幅方向の他端部11eの第2嵌合部14は、2条(複数)の嵌合凸部14b及び嵌合溝14dを交互に有し、第1嵌合部13と相補をなす凸凹断面形状に形成されている。各嵌合凸部14bは外周側(図5において上側)へ突出され、嵌合溝14dは外周側(図5において上側)へ開口されている。
図6に示すように、帯状部材10Bからなる更生管9においては、螺旋状に巻回された帯状部材10の一周違いに隣接する嵌合部13,14における、嵌合溝13bに嵌合凸部14bが嵌合され、嵌合凸部13dが嵌合溝14dに嵌合されている。これによって、嵌合強度が高められている。外周側の管壁部9bを構成する蓋板部12が、これら嵌合部13,14の外周側(図6において上側)に被さっている。
第2実施形態においても、更生管9の外周面の凹部分をほぼ無くすことによって陥没を防止できる点は、第1実施形態と同様である。
<第3実施形態(図7~図8)>
図7に示すように、第3実施形態の帯状部材10Cにおいては位置決め凸部17が設けられている。位置決め凸部17は、底板部11の幅方向の他端部11fにおける、縦板部15Bと第2嵌合部14との間の部分から外周側(図7において上側)へ突出されている。位置決め凸部17の高さは、第2嵌合部14より高く、縦板部15より低い。
図8に示すように、第3実施形態の製管機においては、アウターピンチローラ31のフィン33A,33D,33Eが、帯状部材10Cに係止される。フィン33Dの厚さは、縦板部15Bと位置決め凸部17との間の距離とほぼ同等になっている。該フィン33Dが、縦板部15Bと位置決め凸部17の間に挿し入れられる。また、フィン33Eが、位置決め凸部17における第2嵌合部4側の側面に宛がわれる。フィン33D,33Eによって位置決め凸部17が両側から挟まれる。これによって、製管時の帯状部材10を製管機に対して幅方向(図8において左右)に正確に位置決めできる。したがって、第1、第2嵌合部13,14どうしを正確に位置合わせして確実に嵌合できる。
<第4実施形態(図9~図10)>
図9に示すように、第4実施形態の帯状部材10Dにおいては、第1嵌合部13及び第2嵌合部14がダブルになっている。詳しくは、帯状部材10Dの幅方向の一端部(図9において左端部)に、2つの第1嵌合部13が並んで設けられている。これら第1嵌合部13の底部どうしが直接連なるとともに、底板部11側の第1嵌合部13の底部が底板部11に連なっている。かつ、各第1嵌合部13の頂部が、縦板部15Aを介して蓋板部12の幅方向の一端部12fに連なっている。
底板部11の幅方向の他端部11eには、2つの第2嵌合部14が並んで設けられている。
図10に示すように、第4実施形態における製管時には、各第2嵌合部14が対応する第1嵌合部13に嵌め込まれる。帯状部材10Dは、全周にわたって既設管1の内周面に張り付けられるようにして製管される。したがって、既設管1の内周面と更生管9との間には隙間がほとんど形成されていない。
前記張り付ける方法として、好ましくは拡張(エキスパンド)製管を行なう(特許文献2参照)。すなわち、更生管9を既設管1の内径よりも小径に製管した後、更生管9を拡径(拡張)方向へ捩じって既設管1の内周面に張り付ける。前記小径に製管する際は、2つの第2嵌合部14をそれぞれ対応する第1嵌合部13に嵌め込む。ダブル嵌合構造にすることによって、確実に製管できる。その後、片方の第2嵌合部14Cの根元を切断して底板部11から切り離す。好ましくは、第2嵌合部14Cには、くびれ溝などの切断容易部14eを形成しておく。これによって、残りの嵌合状態の嵌合部13,14Dどうしが巻き方向に沿って滑り易くなり、更生管9を捩じって拡径(拡張)させ易くなる。
片方の第2嵌合部14Cを切断しなくても滑る場合は、切断することなく、更生管9を捩じって拡径(拡張)させてもよい。
<第5実施形態(図11~図13>
図11に示すように、第5実施形態の帯状部材10Eにおいては、幅方向の中間の縦板部15Eが、近接する2つの縦板部分15dを有している。これら縦板部分15dどうしの間に凹溝15cが形成されている。凹溝15cは、蓋板部12ひいては帯状部材10Eの外周面(図11において上面)に開口されている。したがって、蓋板部12が、凹溝15cにおいて幅方向に分割されている。蓋板部12における底板部11と対向する部分(幅方向の一端部12fを除いた部分)の総幅は、凹溝15cの総幅より大きく、好ましくは凹溝15cの総幅より十分に大きく、例えば凹溝15cの総幅の数倍以上である。
凹溝15cの全域に充填材20が設けられている。好ましくは、充填材20の外周側に露出した表面は、蓋板部12の外周面と面一になっている。充填材20は、弾性材によって構成されており、内周側(図11において下側)へ弾性圧縮可能である。前記弾性材としては、エラストマー、ゴム、ウレタン、スポンジ、半硬化充填剤、遅発泡膨張性材料などが挙げられる。
帯状部材10Eの幅方向の他端側(図11において右側)の縦板部15Bの外側面には、弾性材22が貼り付けられている。弾性材22の材質は、充填剤20と同じでもよく、異なっていてもよい。
充填材20の充填及び弾性材22の貼り付けは、好ましくは製管前に行われる。より好ましくは帯状部材10Eの押出成形と併行して行われる。
図12に示すように、第5実施形態の製管時には、製管機のアウターピンチローラ31のフィン33Fが凹溝15cに差し込まれる。これによって、製管機に対して帯状部材10Eを幅方向に正確に位置決めでき、嵌合部13,14どうしを確実に嵌合できる。
なお、アウターピンチローラ31のフィン33Bは、弾性材22を介して縦板部15Bに宛がわれる。
凹溝15cにフィン33Fが差し込まれるのに伴って、充填剤20が内周側へ弾性的に圧縮される。その後、フィン33Fが凹溝15cから抜かれると、充填材20が外周側へ弾性復帰される。
これによって、図13に示すように、帯状部材10Eからなる更生管9において、凹溝15cが空隙となるのを防止できる。したがって、凹溝15cに地下水や土砂が流入するのを回避でき、陥没が起きるのを防止することができる。
更生管9において、螺旋状に巻かれた帯状部材10Eにおける蓋板部12の幅方向の一端部12fは、弾性材22を介して縦板部15Bと突き当たる。
<第6実施形態(図14~図16)>
図14に示すように、第6実施形態における帯状部材10Fは、第5実施形態(図11)と同様に凹溝15c及び充填材20を有し、かつ第4実施形態(図9)と同様に第1嵌合部13及び第2嵌合部14がダブルになっている。
図15に示すように、第6実施形態における製管時には、第5実施形態(図12)と同様に、製管機のアウターピンチローラ31のフィン33Fが凹溝15cに差し込まれる。これによって、製管機に対して帯状部材10Fを幅方向に正確に位置決めでき、嵌合部13,14どうしを確実に嵌合させることができる。
図16に示すように、さらに拡張製管などを行うことによって、更生管9を既設管1の内周面に張り付けることができる。
<第7実施形態(図17)>
図17に示すように、第7実施形態における帯状部材10Gは、凹溝15cを有し、かつ第1嵌合部13及び第2嵌合部14C,14Dがダブルになっている点で、第6実施形態(図14)と同様である。一方、凹溝15cは、空洞になっており、充填材20(図14)が省略されている。また、蓋板部12における2つの第1嵌合部13の頂部に連なる部分どうしの間には、これらを隔てる分割溝12gが形成されている。2つの第1嵌合部13どうし間の空洞部13gが、分割溝12gを介して帯状部材10Gの外周面に開口されている。
帯状部材10Gからなる更生管9においては、地下水や土砂が凹溝15c及び空洞部13gに流入し得るが、凹溝15c及び分割溝12gの開口幅を狭くすることによって、その流入量を低減できる。したがって、地表の陥没を抑制できる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、蓋板部12は、底板部11の外周側に被さっていればよく、蓋板部12の幅方向の一端部12fは、必ずしも底板部11より幅方向の一端側へ延び出ている必要が無く、蓋板部12が第1嵌合部13の外周側に被さっていなくてもよい。
第1嵌合部が内周側へ突出する凸状であり、第2嵌合部が外周側へ開口する凹状であってもよい。
縦板部15の数は、実施形態の4つまたは5つに限らず、2つまたは3つでもよく、6つ以上でもよい。
複数の実施形態を互いに組み合わせてもよい。たとえば、第4、第6実施形態においても、第1実施形態等と同様に、拡張製管に限らず、特許文献1,3等の製管機を用いて張り付け製管を行ってもよい。第3実施形態(図7~図8)の位置決め凸部17を、第3実施形態以外の実施形態の帯状部材に設けてもよい。
帯状部材の剛性を更に高めるために、中空部19にブレースが設けられていてもよい。
縦板部分16dが円弧状断面に形成されていてもよい。近接する一対の縦板部分16dどうしが、全体として概略円形断面に形成されていてもよい。
蓋板部12が、幅方向に複数の蓋板部分に分割され、各蓋板部分が縦板部15を介して底板部11と連なり、隣接する蓋板部分の対向端部どうし間には中空部19に連なるスリットが形成されていてもよい。この場合、前記スリットには充填材を設けることで、地下水や土砂の流入を防止することが好ましい。
本発明は、例えば老朽化した下水道管などの既設埋設管の更生技術に適用できる。
1 既設管
9 更生管
9a 内周側の管壁部
9b 外周側の管壁部
9c 内周側の継ぎ目
9d 外周側の継ぎ目
10 帯状部材
10B~10G 帯状部材
11 底板部
11e 幅方向の他端部
12 蓋板部
12f 幅方向の一端部
12g 分割溝
13 第1嵌合部
14 第2嵌合部
15 縦板部
15c 凹溝
15d 縦板部分
17 位置決め凸部
19 中空部
20 充填材
31 アウターピンチローラ
33A~33F フィン

Claims (7)

  1. 既設管の内周にライニングされる螺旋管状の更生管を構成する合成樹脂からなる既設管更生用の帯状部材であって、
    前記更生管の内周側の管壁部を構成する底板部と、
    前記底板部の外周側に被さり、前記更生管の外周側の管壁部を構成する蓋板部と、
    前記底板部の幅方向の一端部に設けられた第1嵌合部と、
    前記底板部の幅方向の他端部に設けられ、前記更生管においては前記第1嵌合部と凹凸嵌合される第2嵌合部と、
    前記底板部又は前記第1嵌合部と前記蓋板部とを連ねるとともに、前記幅方向に間隔を置いて配置された複数の縦板部と、
    を備え、前記縦板部によって隔てられた複数の中空部が前記幅方向に並んで形成されていることを特徴とする帯状部材。
  2. 前記底板部の幅方向の前記他端部が、前記蓋板部より延び出ており、
    前記蓋板部が、前記底板部における前記他端部を除く部分の幅方向の80%以上を外周側から覆っていることを特徴とする請求項1に記載の帯状部材。
  3. 前記蓋板部が、複数の縦板部に連続して跨っていることを特徴とする請求項1又は2に記載の帯状部材。
  4. 前記幅方向の中間の縦板部が近接する2つの縦板部分を有し、これら縦板部分どうしの間に前記蓋板部の外周面に開口する凹溝が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の帯状部材。
  5. 前記凹溝に充填材が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の帯状部材。
  6. 前記充填材が、内周側へ弾性圧縮可能であることを特徴とする請求項5に記載の帯状部材。
  7. 前記底板部の前記延び出た部分には、位置決め凸部が外周側へ突出するように設けられていることを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載の帯状部材。
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