JP2012219985A - 既設管の更生構造及び更生工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内側面に凹部がある既設管内に更生管を容易に製管することができる汎用性の高い既設管の更生構造及び更生工法を提供する。
【解決手段】既設管12の内側に更生管20を形成する既設管の更生構造であって、側面方向の応力に対して弾性変形可能な樹脂製の補修部材30を備える。補修部材30が、第一端面32が底溝部12c及び欠損凹部14の底面に対面するように凹部内の開口位置に架設される。補修部材30の第二端面34と既設管12の内側面とで形成された連続面の内側に更生管20が製管される。既設管12若しくは欠損凹部14と更生管20との間隙に裏込め材28が充填される。補修部材30の断面は正六角形に形成され、複数の補修部材30がハニカム状に並べられている。
【選択図】図1

Description

この発明は、老朽化した下水道管や用水路等の既設管の内側に、新しい更生管を敷設する既設管の更生構造及び更生工法に関する。
従来、地中に敷設されている老朽化した下水道管等の既設管を新しい管に更新する方法として、既設管の始点から終点まで地表から溝を掘削して管を交換する方法や、作業穴から既設管を切断しながら引き抜いて、その後の推進孔に新設管を挿入したりする方法あった。しかし、これらの方法は多大な労力と費用が掛かるので、近年では、既設管を取り除くことはせず、既設管の内側に新しい更生管を形成する方法が実用化されている。
既設管の内側に更生管を設ける場合、更新後の管が更新前よりも必然的に細くなるので、送水能力の低下を抑えるため、更生管の内側の流路抵抗が小さく断面積ができるだけ広くなるように製管することが好ましい。また、更生管の製管用の部材や製管装置が、既存のマンホール等から既設管内に搬入可能であることが求められる。このような要求に応える工法として、従来から、従来からいわゆるSPR工法、ダンビー工法、パルテムSZ工法等が提案されており、これらの工法によれば、様々な既設管の断面形状(円形、矩形又は馬蹄形等)に応じて、既設管の内側面に沿うように更生管を製管することができる。
ここで、SPR工法を使用し、マンホール10a,10bの間に埋設されている既設管12を更生する工法について、図9〜図11に基づいて説明する。既設管12は、図11(a)に示すように、アーチ状のコンクリート天井部12aと平坦なコンクリート底部12bとで囲まれた断面が馬蹄形の下水道管である。コンクリート底部12bの中央には、流水Wの量が少ないときに流路になる幅狭の底溝部12cが設けられている。また、コンクリート天井部12aは一部が欠損して土が露出し、欠損凹部14が形成されている。
この既設管12を更生するとき、図10に示すように、まず、地表に設置されたドラム16に捲かれた帯状体であるプロファイル18を、マンホール10aを通して供給し、流水Wが流れている既設管12内に更生管20を製管する(工程S11)。プロファイル18は、両側縁部に沿って所定の連結機構が形成された樹脂製の帯状体であり、自走式製管機22によって既設管12の内側面に沿うように螺旋状に捲回される。このとき、底溝部12cや欠損凹部14等の小さな凹部については、その開口を塞ぐようにプロファイル18を捲回する。また、螺旋状に捲回するとき、互いに隣接するプロファイル18の連結機構同士を嵌合させて連結する。このような作業によって、マンホール10a側の端からマンホール10b側の端に達する更生管20が製管される。自走式製管機22の駆動は、マンホール10b付近の地表にある電源車24及び既設管12内にある油圧ユニット26によって行われる。
次に、既設管12と更生管20との間隙にモルタル等の裏込め材28を充填して硬化させる(工程S12)。この工程S11,S12を行うことにより、既設管12と更生管20とが裏込め材28を介して一体に接合され、強固に更新された更生構造を得ることができる。
また、特許文献1に開示された管渠内のライニング施工法は、老朽化した既設管内に長手方向に沿って突出する突条を有する一次覆工セグメントで補強し、一次覆工セグメントの内側にSPR工法によって更生管を製管する工法である。このライニング方法では、自走式製管機がプロファイルを捲回しながら移動するときに、一次覆工セグメントの突条に接触しないように、自走式製管機と突条の上端との間に、自走式製管機と共に移動する平板状のスペーサを介在させ、自走式製管機がスムーズに製管を行うことができるようにしたものである。
特開2000−318043号公報
上記の一般的なSPR工法を用いた場合、工程S11において自走式製管機22がプロファイル18を捲回したとき、既設管12の底溝部12c及び欠損凹部14が凹んでいるので、自走式製管ユニット22による捲回が上手くいかず、底溝部12c及び欠損凹部14に位置で互いに隣接するプロファイル18がしっかりと連結されない可能性がある。プロファイル18が適正に連結されないと、例えば、工程S12で裏込め材28を注入したとき、図11(b)に示すように、裏込め材28が欠損凹部14の部分のプロファイル18の隙間から漏れ出し、欠損凹部14に充填させることができないおそれがある。同様に、工程S12で裏込め材28を注入しているとき、流水Wが、欠損凹部14の部分のプロファイル18の隙間から底溝部12c内に漏れ出し、底溝部12c内の裏込め材28を薄めてしまうおそれがある。いずれに場合も、既設管12、更生管20及び裏込め材28の一体化が不完全になり、強固な更生構造が得られないという問題が生じる。
従って、底溝部12cが形成された既設管12にSPR工法を適用できるのは、底溝部12cの幅がプロファイル18に影響を与えない程度に狭い場合しか適用できず、事実上底溝部12cが形成された既設管12にSPR工法は適用できないものであった。同様に、欠損凹部14がある場合も、欠損凹部14がプロファイル18に影響を与えない程度に小さい場合しかSPR工法を適用できず、古い管や何らかの災害や事故により既設管12が大きく欠損した場合には、SPR工法が適用できないという問題があった。 また、特許文献1の管渠内のライニング施工法を用いた場合、スペーサを設けることによって自走式製管機の構造が複雑になる上、既設管(又は一次覆工セグメント)の断面形状が異なると、その都度、適当な形状のスペーサを準備して交換しなければならない。また、一次覆工セグメントの突条の高さが高いと、更正管の断面積が小さくなり流量の制限につながるとともに、突条以外の凹部の容積が大きくなり、多量の裏込め材が必要になるという問題がある。
この発明は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、内側面に凹部がある既設管内に更生管を容易に製管することができる汎用性の高い既設管の更生構造及び更生工法を提供することを目的とする。
この発明は、既設管の内側に更生管を形成する既設管の更生構造であって、前記既設管の内面の凹凸部を覆い、平坦な内面を形成するように複数の補修部材が設けられ、前記補修部材の内側面で形成された連続面の内側に更生管が製管され、前記既設管と前記更生管との間隙に裏込め材が充填されて成る既設管の更生構造である。
前記補修部材は、一方の端面である第一端面が前記既設管の内側面の凹部の底面に対面するように前記凹部内の開口位置に並べて架設され、前記補修部材の他方の端面である第二端面と前記既設管の前記内側面とで形成された連続面の内側に更生管が製管され、前記既設管若しくは凹部と前記更生管との間隙に裏込め材が充填されているものである。
または、前記補修部材が、一方の端面である第一端面が前記既設管の内側面に対面し凹凸をなくすように並べられ、前記既設管の前記内側面を覆い、前記補修部材の他方の端面である第二端面によって形成された連続面の内側に更生管が製管され、前記既設管と前記更生管との間隙に裏込め材が充填されているものである。
さらに、前記補修部材は、断面が正六角形に形成され、側面方向の応力に対して弾性変形可能な樹脂製の部材であり、複数の前記補修部材がハニカム状に並べて敷き詰められているものでも良い。また、前記補修部材の表面には、前記裏込め材が流れる溝部が形成されているものでも良い。
またこの発明は、既設管の内側に更生管を形成する既設管の更生工法であって、側面方向の応力に対して弾性変形可能な樹脂製の補修部材を、その一方の端面である第一端面が前記既設管の内側面の凹部の底面に対面するように前記凹部内の開口位置に複数個並べて架設する補修部材取付工程と、前記補修部材の他方の端面である第二端面と前記既設管の前記内側面とで形成された連続面の内側に更生管を製管する更生管製管工程と、前記既設管と前記更生管との間隙に裏込め材を充填して硬化させる裏込め材充填工程とを備えた既設管の更生工法である。
またこの発明は、既設管の内側に更生管を形成する既設管の更生工法であって、側面方向の応力に対して弾性変形可能な樹脂製の補修部材を、その一方の端面である第一端面が前記既設管の内側面に対面し凹凸をなくすように並べ、前記既設管の内側面を覆う補修部材取付工程と、前記補修部材の他方の端面である第二端面によって形成された連続面の内側に更生管を製管する更生管製管工程と、前記既設管と前記更生管との間隙に裏込め材を充填して硬化させる裏込め材充填工程とを備えた既設管の更生工法である。
前記補修部材取付工程では、断面が正六角形に形成された前記補修部材を使用し、複数の前記補修部材をハニカム状に並べて敷き詰める請求項5又は6記載の既設管の更生工法であってもよい。
前記更生管製管工程では、長尺の帯状体であって両側縁部に沿って連結機構が形成された樹脂製のプロファイルを螺旋状に捲回し、前記プロファイルの互いに隣接する前記側縁部同士を前記連結機構を介して連結するものであってもよい。
この発明の既設管の更生構造及び更生工法は、内側面に凹部がある既設管を更正するとき、補修部材を用いて既設管の内側面の凹部を連続面に修復し、その後で更生管を製管するので、例えばSPR工法を用いた製管を容易に行うことができる。また、補修部材をある程度小形のものにしておけば、異なる断面形状の既設管に容易に適用でき、さらに既設管の内側面にある大小様々な凹部形状に対応することができ、汎用性に優れている。
また、補修部材について、弾性変形が可能な範囲で肉厚を厚くしたり、長さを長くたりして体積を大きくしておくことによって、既設管と更生管との間隙を充填する裏込め材の使用量を削減することができる。
この発明の既設管の更生工法の第一実施形態を示すフローチャートである。 この発明の既設管の更生構造の第一実施形態における施工途中の状態を示す断面図(a)、施工後の状態を示す断面図(b)である。 補修用筒状部材を示す正面図(a)、右側面図(b)である。 図2(a)における底溝部に取り付けられた補修用筒状部材を示す平面図(a)、断面図(b)である。 補修用筒状部材の変形例を示す正面図(a)、右側面図(b)である。 補修用筒状部材の他の変形例を示す正面図(a)、右側面図(b)である。 この発明の既設管の更生構造の第二実施形態における施工途中の状態を示す断面図(a)、施工後の状態を示す断面図(b)である。 この発明の既設管の更生構造の第三実施形態における施工途中の状態を示す断面図(a)、施工後の状態を示す断面図(b)である。 通常のSPR工法を説明する全体断面図である。 従来の既設管の更生工法を示すフローチャートである。 従来の既設管の更生構造における施工前の状態を示すA−A断面図(a)、施工後の状態を示すA−A断面図(b)である。
以下、この発明の既設管の更生工法及び更生構造の第一実施形態について、図1〜図4に基づいて説明する。ここで、上述した従来の既設管の更生方法及び更生構造と同一の構成は、同一の符号を付して説明する。
第一実施形態の既設管の更生工法は、図1のフローチャートの工法にSPR工法を適用したものであり、この更生方法を使用してマンホール10a,10bの間に埋設されている既設管12を更生することによって、第一実施形態の既設管の更生構造が得られる。ここでは、更生対象の既設管12は、図11(a)と同様に、アーチ状のコンクリート天井部12aと平坦なコンクリート底部12bとを有する断面が馬蹄形の下水道管であり、コンクリート底部12bの中央には、幅狭の底溝部12cが設けられている。また、コンクリート天井部12aは、一部が欠損して土が露出した欠損凹部14が形成されている。
既設管12の更生の作業は、図1のフローチャートに示すように、まず、既設管12の内側面の凹部である底溝部12cと欠損凹部14の開口位置に、更正工法の前処理として、補修部材である補修用筒状部材30を複数個並べて敷き詰める補修用筒状部材取付工程S21を行う。補修用筒状部材30は、図3に示すように、断面が正六角形に形成され内側に貫通孔30aを有する一定厚みの筒状体である。素材はポリエチレン樹脂(PE樹脂)等の合成樹脂であり、側面方向の応力に対して弾性変形可能に形成されている。補修用筒状部材30の一方の端面は平坦な第一端面32で、他方の端面は、正六角形の各辺に中央部を横切る溝部34aが形成された第二端面34である。
例えば、底溝部12cに取り付ける場合は、図4に示すように、底溝部12c内の開口位置に、複数の補修用筒状部材30をハニカム状に並べて開口部に掛け渡し、底溝部12cの左右の側面の間に挟持させる。個々の補修用筒状部材30は、側面方向から圧縮され、自身の弾発力によって保持され底溝部12cの開口を塞ぐ。このとき、平坦な第一端面32が底溝部12cの内側面に対面するように配置され、溝部34aが形成された第二端面34が底溝部12cの開口から露出し、コンクリート底部12bの内側面と一体に連続面を形成する。ここでは、補修用筒状部材30の保持構造を強化する等の目的で、底溝部12c内に二層に敷き詰められている。図2(a)に示すように、コンクリート天井部12aの欠損凹部14についても同様に、その開口位置に補修用筒状部材30を一層にして掛け渡している。
次に、補修用筒状部材30の第二端面32と既設管12の内側面とで形成された連続面の内側に更生管20を製管する更生管製管工程S22を行う。作業内容は、背景技術で説明した工程S11と同様のSPR工法によるものである。さらに、本実施形態では、前の補修用筒状部材取付工程S21で既設管12の底溝部12c及び欠損凹部14がハニカム状に並べた補修用筒状部材30によって強固に塞がれているので、自走式製管ユニット22によってプロファイル18を螺旋状に捲回する作業が円滑に行われ、互いに隣接するプロファイル18の連結機構同士が、全範囲で確実に連結される。これにより、マンホール10a側の端からマンホール10b側の端に達する更生管20が適正に製管される。
次に、既設管12と更生管20との間隙にモルタル等の裏込め材28を充填して硬化させる裏込め材充填工程S23を行う。既設管12と更生管20との間隙に裏込め材28を注入すると、その間隙に流れている流水Wが裏込め材28によって押出され、また、底溝部12c及び欠損凹部14の部分についても、裏込め材28が補修用筒状部材30の貫通孔30aや第二端面34の溝部34aを流れ、既設管12と更生管20との間隙の隅々まで充填することができる。このとき、容積が大きい底溝部12c内に、ある程度の肉厚を有する補修用筒状部材30が二層に設けられているので、補修用筒状部材30の体積分だけ裏込め材28の使用量を削減することができる。また、更生管20を形成するプロファイル18が全範囲で確実に連結されているので、裏込め材28が欠損凹部14から更生管20の内側に漏れ出したり、流水Wが更生管20から底溝部12cに漏れ出したりすることがない。
ここで、底溝部12cが幅広で深いときは、裏込め材28の注入圧力では流水Wを押出すことができない可能性がある。その場合、裏込め材充填工程S23を行う前に、既設管12の上流側の端部で底溝部12cを止水し、流水Wを更生管20内に誘導する底溝部止水工程S24を設けてもよい。
上記の工程S21〜S24を行うことにより、図2(b)に示すように、既設管12と更生管20とが裏込め材28を介して一体に接合され、強固に更新された第一実施形態の既設管の更生構造を得ることができる。
この実施形態の既設管の更生構造及び更生工法は、老朽化した既設管12の内側面にある凹部(ここでは、底溝部12c及び欠損凹部14)に補修用筒状部材30を取り付けることによって平坦な連続面に補修し、その連続面に沿って更生管を製管することができるので、SPR工法による製管を円滑に行うことができる。また、補修用筒状部材30をある程度小形のものにしておけば、既設管13の内側面の大小様々な凹部形状に合わせ、自在に補修を行うことができる。また、補修用筒状部材30について、弾性変形が可能な範囲で肉厚をできるだけ厚くしたり、既設管30の凹部内に二層に敷き詰めたりすることによって、後で既設管12と更生管20との間隙を充填する裏込め材28の使用量を削減することができる。
また、この実施形態の既設管の更生構造及び更生工法に用いた補修用筒状部材30は、図5に示す断面楕円状の補修用筒状部材36、又は図6に示す断面ひし形状の補修用筒状部材38に置き換えることができる。また、補修用筒状部材30,36,38のように断面形状や大きさが異なるものを任意に組み合わせて使用してもよい。このように、既設管の内側面にある凹部の形態に合わせ、現場作業者の判断で、都合のよい補修用筒状部材を適宜選択することにより、補修作業を効率よく行うことができる。
次に、この発明の既設管の更生構造及び更正工法の第二実施形態について、図7に基づいて説明する。ここで、上記第一実施形態と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。第二実施形態の既設管の更生構造は、図1のフローチャートで説明した第一実施形態の既設管の更生工法(SPR工法が適用されている)を使用し、マンホール10a,10bの間に埋設されている既設管40を更新することによって得られる。ここでは、更生対象の既設管40は農業用の水路等に使用されているものであり、図7(a)に示すように、平坦なコンクリート天井部42aと、擁壁用の石材を積み上げた左右一対の石張側壁部42bと、砂利が敷かれた砂利底部42cとで囲まれて成る断面台形状の管であり、一方の石張側壁部42bの一部に欠損凹部14が形成されている。
既設管40の更新作業は、図1、図7に示すように、まず、砂利底部42cを凹状に整地し、既設管40の内側面の凹部である砂利底部42cと欠損凹部14の開口位置に、補修用筒状部材30を複数個並べて敷き詰める補修用筒状部材取付工程S21を行う。次に、補修用筒状部材30の第二端面34と既設管40の内側面とで形成された連続面の内側に更生管20を製管する更生管製管工程S22を行う。次に、既設管40と更生管20との間隙にモルタル等の裏込め材28を充填して硬化させる裏込め材充填工程S23を行う。
上記の工程S21〜S23を行うことにより、図7(b)に示すように、既設管40と更生管20とが裏込め材28を介して一体に接合され、強固に更新された第二実施形態の既設管の更生構造を得ることができる。
次に、この発明の既設管の更生構造及び更正工法の第三実施形態について、図8に基づいて説明する。ここで、上記第二実施形態と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態の既設管の更生工法は、図1のフローチャートの補修用筒状部材取付工程S21に代えて、後述する補修用筒状部材取付工程S31が行われる点で第一の既設管の更生工法と異なる。また、第三実施形態の既設管の更生構造は、第二実施形態の既設管の更生工法(SPR工法が適用されている)を使用し、マンホール10a,10bの間に埋設されている既設管44を更生することによって得られる。ここでは、更生対象の既設管44は農業用の水路等に使用されているものであり、図8(a)に示すように、岩石を敷き詰めた石張天井部44a及び左右一対の石張側壁部44bと、砂利が敷かれた砂利底部44cとで囲まれて成る断面台形状の管であり、特に石張天井部44a及び石張側壁部44bを形成する個々の岩石の並びが不揃いで、内側面全体が不規則に凸凹している。
既設管40の更生作業は、図8に示すように、まず、補修用筒状部材取付工程S31において、補修用筒状部材30を、第一端面32が石張側壁部44bに対面するように並べて石張側壁部44bを覆う。このとき、第一端面32で形成された連続面が、石張側壁部44bの複数の凸部に接するように近接させ凹凸をなくすように並べることが好ましい。同様に、補修用筒状部材30を砂利底部44cに対面するように並べて敷き詰め、さらに、補修用筒状部材30を石張天井部44aに対面するように並べて敷き詰める。
次に、各部に取り付けられた補修用筒状部材30の第二端面34で形成された連続面の内側に更生管20を製管する更生管製管工程S22を行う。次に、既設管44と更生管20との間隙にモルタル等の裏込め材28を充填して硬化させる裏込め材充填工程S23を行う。
上記の工程S31,S22,S23を行うことにより、図8(b)に示すように、既設管44と更生管20とが裏込め材28を介して一体に接合され、強固に更新された第三実施形態の既設管の更生構造を得ることができる。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、補修用筒状部材は、筒状以外に、弾性変形可能な補修部材であれば良く、互いに接続可能なX字状、Y字状、U字状の補修部材でも良い。適用される工法も、例えば、SPR工法に代えていわゆるダンビー工法に適用し、両側縁部に沿って所定の連結機構が形成されたプロファイルを既設管の内側面に沿うように螺旋状に捲回し、プロファイルの互いに隣接する連結機構同士をジョイント部材を介して連結することによって更生管を製管し、既設管と更生管との間隙に裏込め材を充填して硬化させることとしても、同様の作用効果を得ることができる。また、いわゆるパルテムSZ工法に適用し、柔らかい熱硬化性樹脂シートであるライナーを既設管内に引き込み、ライナーを折り畳んだ内側に空気及び上記を送り込み、ライナーを拡張、加熱して既設管の内側面に沿って自立硬化させて更生管を製管することとしても、ライナーの形状を容易に滑らかな筒状に仕上げることができる。
12,40,44 既設管
14 欠損凹部
18 プロファイル
20 更生管
28 裏込め材
30,36,38 補修用筒状部材
32 第一端面
34 第二端面
S21,S31 補修用筒状部材取付工程
S22 更生管製管工程
S23 裏込め材充填工程

Claims (9)

  1. 既設管の内側に更生管を形成する既設管の更生構造において、
    前記既設管の内面の凹凸部を覆い、平坦な内面を形成するように複数の補修部材が設けられ、
    前記補修部材の内側面で形成された連続面の内側に更生管が製管され、
    前記既設管と前記更生管との間隙に裏込め材が充填されて成ることを特徴とする既設管の更生構造。
  2. 前記補修部材が、一方の端面である第一端面が前記既設管の内側面の凹部の底面に対面するように前記凹部内の開口位置に並べて架設され、
    前記補修部材の他方の端面である第二端面と前記既設管の前記内側面とで形成された連続面の内側に更生管が製管され、
    前記既設管若しくは凹部と前記更生管との間隙に裏込め材が充填されている請求項1記載の既設管の更生構造。
  3. 前記補修部材が、一方の端面である第一端面が前記既設管の内側面に対面し凹凸をなくすように並べられ、前記既設管の前記内側面を覆い、
    前記補修部材の他方の端面である第二端面によって形成された連続面の内側に更生管が製管され、
    前記既設管と前記更生管との間隙に裏込め材が充填されている請求項1記載の既設管の更生構造。
  4. 前記補修部材は、断面が正六角形に形成されて、側面方向の応力に対して弾性変形可能な樹脂製の部材であり、複数の前記補修部材がハニカム状に並べて敷き詰められている請求項1乃至3のいずれか記載の既設管の更生構造。
  5. 前記補修部材の表面には、前記裏込め材が流れる溝部が形成されている請求項1乃至3のいずれか記載の既設管の更生構造。
  6. 既設管の内側に更生管を形成する既設管の更生工法において、
    側面方向の応力に対して弾性変形可能な樹脂製の補修部材を、その一方の端面である第一端面が前記既設管の内側面の凹部の底面に対面するように前記凹部内の開口位置に複数個並べて架設する補修部材取付工程と、
    前記補修部材の他方の端面である第二端面と前記既設管の前記内側面とで形成された連続面の内側に更生管を製管する更生管製管工程と、
    前記既設管と前記更生管との間隙に裏込め材を充填して硬化させる裏込め材充填工程とを備えたことを特徴とする既設管の更生工法。
  7. 既設管の内側に更生管を形成する既設管の更生工法において、
    側面方向の応力に対して弾性変形可能な樹脂製の補修部材を、その一方の端面である第一端面が前記既設管の内側面に対面し凹凸をなくすように並べ、前記既設管の内側面を覆う補修部材取付工程と、
    前記補修部材の他方の端面である第二端面によって形成された連続面の内側に更生管を製管する更生管製管工程と、
    前記既設管と前記更生管との間隙に裏込め材を充填して硬化させる裏込め材充填工程とを備えたことを特徴とする既設管の更生工法。
  8. 前記補修部材取付工程では、断面が正六角形に形成された前記補修部材を使用し、複数の前記補修部材をハニカム状に並べて敷き詰める請求項6又は7記載の既設管の更生工法。
  9. 前記更生管製管工程では、長尺の帯状体であって両側縁部に沿って連結機構が形成された樹脂製のプロファイルを螺旋状に捲回し、前記プロファイルの互いに隣接する前記側縁部同士を前記連結機構を介して連結する請求項6又は7記載の既設管の更生工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2940434A1 (de) * 2014-05-01 2015-11-04 Stebatec AG Durchflussmessungen in gerinnen und rohren
JP2019031862A (ja) * 2017-08-09 2019-02-28 株式会社Ihi建材工業 管体及び既設管の補修方法

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