以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、図1〜図12の左側を一方側とし、図1〜図12の右側を他方側とする。また、帯状部材1,11,21,21’,31,41,51,61が製管された場合には、図1〜図12の上側が径方向外側になるとともに、図1〜図12の下側が径方向内側になるように、帯状部材1,11,21,21’,31,41,51,61を示している。それ故、以下の説明では、帯状部材1,11,21,21’,31,41,51,61の外側を上側と称し、内側を下側と称する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態に係る帯状部材1を模式的に示す断面図である。この帯状部材1は、既設管(図示せず)内に更生管(図示せず)を製管するためのものであり、既設管内等において、螺旋状に巻き回されて隣接する側縁部同士が接続されることにより、螺旋管(更生管)を形成するものである。この帯状部材1は、図1に示すように、本体部2と、本体部2の一方の側縁部と一体形成された接続部3と、本体部2の他方の側縁部と一体形成された被接続部4と、接続部3と被接続部4との隙間を埋めるための紐状止水部材(止水部材)5と、を備えている。
先ず、本体部2並びにこれと一体形成された接続部3および被接続部4は、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂を単独または適宜混合したものを素材として、押し出し成形などの加工手段により形成される。
本体部2は、平坦な長尺帯状に形成されている。なお、本体部2は、必要に応じてその表面や内部をガラス繊維等で補強してもよい。
接続部3は、本体部2と平行な帯状の接続側基部3aと、本体部2の長手方向に延び且つ接続側基部3aの下面に互いに対向するように突設された3つの接続側突条部3b,3c,3dと、を有している。接続部3は、他方側の接続側突条部3dの下端と本体部2の一方端とが接続されることで、本体部2と一体に形成されている。
また、一方側の接続側突条部3bには、一方側の面に第1係合部6が形成されている。より詳しくは、接続側突条部3bの先端部(下端部)には、上側に向かうほど一方側に傾斜する傾斜面が形成されていて、傾斜面と傾斜面以外の部位とが段差部を介して繋がっており、かかる段差部が第1係合部6を構成している。さらに、真ん中の接続側突条部3cには、他方側の面に第2係合部7が形成されている。より詳しくは、接続側突条部3cの先端部(下端部)には、上側に向かうほど他方側に傾斜する傾斜面が形成されていて、傾斜面と傾斜面以外の部位とが段差部を介して繋がっており、かかる段差部が第2係合部7を構成している。
これら第1および第2係合部6,7は、突出方向(上下方向)における位置が同じになるように、各接続側突条部3b,3cに形成されている。なお、上述の如く、帯状部材1が螺旋管に製管された場合には、図1の下側が径方向内側になることから、本実施形態では3つの接続側突条部3b,3c,3dが、本発明でいうところの「本体部が巻回された状態で内側に突出する突条部」に相当する。
一方、被接続部4は、接続側基部3aと略平行な帯状の被接続側基部4aと、本体部2の長手方向に延び且つ被接続側基部4aの上面に互いに対向するように突設された3つの被接続側突条部4b,4c,4dと、を有している。被接続部4は、被接続側基部4aの一方端と本体部2の他方端とが接続されることで、本体部2と一体に形成されている。
一方側の被接続側突条部4bには、他方側の面に、第1係合部6と噛み合って係合する第1被係合部8が形成されている。より詳しくは、被接続側突条部4bの中央部には、下側に向かうほど他方側に傾斜する傾斜面が形成されていて、傾斜面と傾斜面以外の部位とが段差部を介して繋がっており、かかる段差部が第1被係合部8を構成している。さらに、他方側の被接続側突条部4dには、一方側の面に、第2係合部7と噛み合って係合する第2被係合部9が形成されている。より詳しくは、被接続側突条部4dの先端部(上端部)には、下側に向かうほど一方側に傾斜する傾斜面が形成されていて、傾斜面と傾斜面以外の部位とが段差部を介して繋がっており、かかる段差部が第2被係合部9を構成している。
これら第1および第2被係合部8,9は、第1被係合部8が第2被係合部9よりも上側
に位置するように、各被接続側突条部4b,4dに形成されている。より詳しくは、第2被係合部9は、第2係合部7と係合すると、被接続側基部4aの下面と本体部2の下面とが面一となるように、被接続側突条部4dに形成されている。また、第1被係合部8は、被接続側突条部4bにおける第2被係合部9よりも高い位置に形成されている。なお、上述の如く、帯状部材1が螺旋管に製管された場合には、図1の上側が径方向外側になることから、本実施形態では3つの被接続側突条部4b,4c,4dが、本発明でいうところの「本体部が巻回された状態で外側に突出する突条部」に相当する。
紐状止水部材5は、本体部2が延びる方向である軸方向への変形量を調整可能な芯材5aと、芯材5aの表面を被覆する、粘弾性を有する合成樹脂製の被覆体5bと、を備えている。これにより、紐状止水部材5は、軸方向には本体部2と同等以上に引張変形し難い特性を有する一方、軸直角方向には粘弾性を有している。
被覆体5bの材質としては、一般的にOリングとして用いられている、粘弾性特性を有する合成樹脂全般を採用することができ、ホットメルト系接着剤や溶剤系接着剤などの止水機能を発現する材料を用いることも可能である。粘弾性特性を有する合成樹脂としては、弾性変形領域では短期的にも長期的にも塑性変形を生じず、且つ、長期に亘って止水に必要な押圧力を保持する材質が好ましい。
また、被覆体5bの硬度については、タイプAデュロメーター硬度30〜100の範囲が好ましく、硬度50〜90の範囲がより好ましい。なぜなら、硬度30未満では、被覆体5bの断面変形が容易となるため、紐状止水部材5に押圧力を発現させるには、帯状部材1に高い寸法精度が要求されるからである。一方、硬度100を超える場合には、被覆体5bの断面変形量が小さくなるため、帯状部材1が紐状止水部材5によって局所的に押圧されることから、帯状部材1の寸法精度を高くしなければ、止水機能および押圧力を均一に発現させることが困難となるからである。
一方、芯材5aは、金属やガラス繊維や合成樹脂等、または、それらの複合素材であることが好ましい。芯材5aと被覆体5bとは、熱融着または接着していることが好ましいが、熱融着や接着が困難な場合には、例えば複数の芯材5aを縒って組紐状とすること等により芯材5aの表面に凹凸を形成して、芯材5aと被覆体5bとの付着を強めることで、被覆体5bの軸方向への変形を抑制するようにすればよい。
ここで、紐状止水部材5には、軸直角方向には粘弾性を有し、且つ、帯状部材1の形状に沿って弾性変形することが要求されるので、紐状止水部材5の総断面積に対する芯材5aの占有断面積は、このような弾性変形が発現可能な範囲で決定されることが好ましい。それ故、紐状止水部材5の総断面積に対する芯材5aの占有断面積は、5〜70%の範囲が好ましく、10〜40%の範囲がより好ましい。なぜなら、占有断面積が5%未満の場合には、芯材5aの強度および被覆体5bの界面接着の確保が困難となる一方、占有断面積が70%を超える場合には、被覆体5bの断面変形量が小さくなるため、上記被覆体5bの硬度が100を超える場合と同様に、止水機能および押圧力を均一に発現させることが困難となるからである。
本実施形態では、ガラス繊維強化プラスチック材からなる断面円形の芯材5aの表面に、合成樹脂から成る被覆体5bを被覆した断面円形の紐状止水部材5を、接続部3における一方側の接続側突条部3bと真ん中の接続側突条部3cとの間に連続的に配置している。このように、ガラス繊維強化プラスチック材からなる芯材5aを有する紐状止水部材5を用いることで、以下のような利点が得られる。
すなわち、仮に、全方向に粘弾性を有する紐状止水部材を用いた場合には、接続部3と被接続部4とを連続的に接続していく過程で、押圧された紐状止水部材は、軸直角方向よりも変形が容易な未接続の軸方向に変形する(伸長する)。このため、製管作業を進めるにつれて、帯状部材1と紐状止水部材との長さが合わなくなるという問題がある。このような問題を解決するには、別途接着剤などを用いて紐状止水部材を帯状部材1に接着配置すればよいが、それでは配置作業が煩雑になる。この点、本実施形態では、ガラス繊維強化プラスチック材からなる芯材5aを有する紐状止水部材5を用いることで、紐状止水部材5を帯状部材1に接着配置しなくても、紐状止水部材5の特性自体で軸方向への伸長を抑えられる。したがって、本実施形態によれば、紐状止水部材5の伸長を抑えつつ、紐状止水部材5の配置作業を容易に行うことが可能となる。
以上のように構成された帯状部材1では、本体部2を螺旋状に巻き回した際に、接続部3と被接続部4とをローラ部材(図示せず)等によって挟み込み、強制的に2つの接続側突条部3b,3cが2つの被接続側突条部4b,4dの間に嵌められることで、接続部3と被接続部4とが接続される。
より詳しくは、本体部2を螺旋状に巻き回すと、図2(a)に示すように、接続部3と被接続部4とが接近する。そうして、ローラ部材等の押し付けにより、接続部3と被接続部4とが接近すると、図2(b)に示すように、接続側突条部3bの傾斜面と被接続側突条部4bの傾斜面とが当接するとともに、接続側突条部3cの傾斜面と被接続側突条部4dの傾斜面とが当接する。接続部3と被接続部4とが更に接近すると、図2(c)に示すように、接続側突条部3bの傾斜面が被接続側突条部4bの傾斜面を滑るとともに、接続側突条部3cの傾斜面が被接続側突条部4dの傾斜面を滑る。そうして、第1および第2係合部6,7は上下方向における位置が同じである一方、第1被係合部8が第2被係合部9よりも上側に位置していることから、第1係合部6と第1被係合部8との係合タイミングと、第2係合部7と第2被係合部9との係合タイミングとに順番(時間差)が生じ、図3(a)に示すように、先ず第1係合部6と第1被係合部8とが係合する。
ここで、少なくとも第1係合部6と第1被係合部8とが係合すれば、隣接する側縁部同士が接続されて管状体が形成される。そうして、ローラ部材等の押し付けにより、第2係合部7と第2被係合部9とも係合すれば、螺旋管の形成が完了する。
これに対し、第1係合部6と第1被係合部8とが係合していない場合には、管状体は形成されない。なぜなら、第1係合部6と第1被係合部8とが係合していないということは、接続部3と被接続部4とが正しい方向で接近していなかったということであり、その場合には、第2係合部7と第2被係合部9とが係合することもない。つまり、本実施形態では、第2係合部7と第2被係合部9とは、第1係合部6と第1被係合部8とが係合することによって初めて係合可能な状態になるように構成されている。したがって、第1係合部6と第1被係合部8とが係合していない場合には、第2係合部7と第2被係合部9とが係合することもなく、そもそも管状体が形成されないので、係合部6,7と被係合部8,9とが正しく係合していないことを容易に確認することができる。逆に、製管後に螺旋管の内側から、第2係合部7と第2被係合部9とが係合している(後述する凹凸10がない)ことを確認すれば、第1係合部6と第1被係合部8とが係合していることを併せて確認したことになるので、係合部6,7と被係合部8,9とが正しく係合していることを容易に確認することができる。
一方、第1係合部6と第1被係合部8とは係合しているが、第2係合部7と第2被係合部9とが係合していない場合には、図3(a)に示すように、管状体の内周面に凹凸(段差)10が生じることになる。なぜなら、第2被係合部9は、第2係合部7と係合すると、被接続側基部4aの下面と本体部2の下面とが面一となるように、被接続側突条部4dに形成されているからである。これにより、製管後に螺旋管の内側から、凹凸10の有無を確認すれば、第2係合部7と第2被係合部9とが係合しているか否かを容易に確認することができる。
そうして、製管後に螺旋管の内側から、管状体の内周面に凹凸10を発見した場合には、図3(b)の白抜き矢印で示すように、被接続部4(内周面に生じた凸の部分)を、管状体の内側から外側に押圧することにより、第2係合部7と第2被係合部9とを容易に係合させることができる。この際、被接続部4が外側に押圧されることで、図3(b)に示すように、第1係合部6と第1被係合部8との係合が一旦解かれるとともに、被接続部4における真ん中の被接続側突条部4cによって紐状止水部材5が過度に圧縮される。そうして、被接続部4の押圧をやめれば、図3(c)に示すように、第2係合部7と第2被係合部9との係合状態が維持されたまま、第1係合部6と第1被係合部8とが再び係合するとともに、紐状止水部材5が復元して、接続側基部3aと被接続側突条部4cとによって押圧保持される。
第1および第2係合部6,7は上下方向における位置が同じである一方、第1被係合部8は第2被係合部9よりも上側に位置していることから、接続部3と被接続部4とは、最終的には、被接続側基部4aの下面と本体部2の下面とが面一となるとともに、接続部3が傾いた状態で接続される。そうして、被接続側基部4aの下面と本体部2の下面とが面一、換言すると、管状体の内周面に凹凸10が生じていないことを確認することで、係合部6,7と被係合部8,9とが正しく係合していること、および、紐状止水部材5が接続部3と被接続部4とで押圧保持されて止水機能が正しく発現していることを容易に確認することが可能となる。
なお、第1被係合部8と第2被係合部9との高さの差は、0.3〜10.0mmが好ましく、0.5〜5.0mmがより好ましい。なぜなら、第1被係合部8と第2被係合部9との高さの差が0.3mm未満では、接続部3と被接続部4とを接続する際に、押圧方向が少しでも傾くと、第1係合部6と第1被係合部8との係合タイミングと、第2係合部7と第2被係合部9との係合タイミングとに順番が生じないおそれがあるからである。一方、第1被係合部8と第2被係合部9との高さの差が10.0mmを超える場合には、粘弾性を有しているとはいえ紐状止水部材5が10.0mm分復元するのは難しく、紐状止水部材5が接続部3と被接続部4とでしっかりと押圧保持されないおそれがあり、止水機能を維持することが困難となるからである。
(実施形態1の変形例)
上記実施形態1では、第1被係合部8と第2被係合部9との高さ位置に差を設けて、第1係合部6と第1被係合部8との係合タイミングと、第2係合部7と第2被係合部9との係合タイミングとに順番を生じさせて、係合部6,7と被係合部8,9とが正しく係合していることを容易に確認することができるようにした。そして、このような構成は、上記実施形態1の帯状部材1に限らず、異なる形状を有する帯状部材にも適用することができる。以下、実施形態1の変形例について説明する。
−変形例1−
本変形例は、図4に示すように、接続側突条部13b,13cと被接続側突条部14b,14cとが2つずつ設けられている点、および、断面長円状の紐状止水部材15を用いている点が、上記実施形態1と異なるものである。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。
図4(a)は、本変形例に係る帯状部材11を模式的に示す断面図である。帯状部材11は、本体部12と、本体部12の一方の側縁部に一体形成された接続部13と、本体部12の他方の側縁部に一体形成された被接続部14と、紐状止水部材15と、を備えている。
接続部13は、帯状の接続側基部13aと、2つの接続側突条部13b,13cと、を有している。接続部13は、他方側の接続側突条部13cの下端と本体部12の一方端とが接続されることで、本体部12と一体に形成されている。一方側の接続側突条部13bには、他方側の面に第1係合部16が形成されている。他方側の接続側突条部13cには、一方側の面に第2係合部17が形成されている。これら第1および第2係合部16,17は、上下方向における位置が同じになるように形成されている。
被接続部14は、帯状の被接続側基部14aと、2つの被接続側突条部14b,14cと、を有している。被接続部14は、被接続側基部14aの一方端と本体部12の他方端とが接続されることで、本体部12と一体に形成されている。一方側の被接続側突条部14bには、一方側の面に、第1係合部16と噛み合って係合する第1被係合部18が形成されている。他方側の被接続側突条部14cには、他方側の面に、第2係合部17と噛み合って係合する第2被係合部19が形成されている。第2被係合部19は、第2係合部17と係合すると、被接続側基部14aの下面と本体部12の下面とが面一となるように、被接続側突条部14cに形成されている。第1被係合部18は、被接続側突条部14bにおける第2被係合部19よりも高い位置に形成されている。
紐状止水部材15は、鋼製ワイヤーからなる断面長円状の芯材15aの表面に、合成樹脂から成る被覆体15bを被覆した断面長円状のものである。この紐状止水部材15は、2つの被接続側突条部14b,14cの間に連続的に配置されている。紐状止水部材15は、図4(a)に示すように、その頂部がこれら2つの被接続側突条部14b,14cよりも、紐状止水部材15の全体高さの10〜50%突出した状態で配置されている。
以上のように構成された帯状部材11では、本体部12を螺旋状に巻き回すと、図4(b)に示すように、接続部13と被接続部14とが接近する。そうして、ローラ部材等の押し付けにより、図4(c)に示すように、先ず第1係合部16と第1被係合部18とが係合する。このとき、第2係合部17と第2被係合部19とが係合していない場合には、図4(c)に示すように、管状体の内周面に凹凸20が生じることになる。これにより、製管後に螺旋管の内側から、凹凸20の有無を確認すれば、第2係合部17と第2被係合部19とが係合しているか否かを容易に確認することができる。
そうして、被接続部14を、管状体の内側から外側に押圧することにより、第2係合部17と第2被係合部19とが容易に係合し、紐状止水部材15が接続側基部13aと被接続側基部14aとによって押圧保持される。接続部13と被接続部14とは、図4(d)に示すように、最終的には、被接続側基部14aの下面と本体部12の下面とが面一となるとともに、接続部13が傾いた状態で接続される。
−変形例2−
本変形例は、図5に示すように、接続側突条部23b,23c,23dが3つ設けられているのに対し被接続側突条部24b,24cが2つ設けられている点、および、芯材を有しない止水部材25,25’を用いている点が、上記実施形態1と異なるものである。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。
図5は、本変形例に係る帯状部材21を模式的に示す断面図である。図5(a)、図5(b)および図5(c)にそれぞれ示す帯状部材21は、係合部26,27および被係合部28,29の位置と、止水部材25,25’の形状とが異なる点を除けば、ほぼ同様の形状なので、先ず共通する部分について説明する。
帯状部材21は、本体部22と、本体部22の一方の側縁部に一体形成された接続部23と、本体部22の他方の側縁部に一体形成された被接続部24と、止水部材25,25’と、を備えている。接続部23は、帯状の接続側基部23aと、3つの接続側突条部23b,23c,23dと、を有している。接続部23は、他方側の接続側突条部23dの下端と本体部22の一方端とが接続されることで、本体部22と一体に形成されている。被接続部24は、帯状の被接続側基部24aと、2つの被接続側突条部24b,24cと、を有している。被接続部24は、被接続側基部24aの一方端と本体部22の他方端とが接続されることで、本体部22と一体に形成されている。
そうして、第1係合部26は、図5(a)および図5(c)に示す帯状部材21では、一方側の接続側突条部23bにおける他方側の面に、図5(b)に示す帯状部材21では、真ん中の接続側突条部23cにおける一方側の面に、それぞれ形成されている。また、第2係合部27は、図5(a)に示す帯状部材21では、真ん中の接続側突条部23cにおける他方側の面に、図5(b)および図5(c)に示す帯状部材21では、他方側の接続側突条部23dにおける一方側の面に、それぞれ形成されている。これら第1および第2係合部26,27は、上下方向における位置が同じになるように形成されている。
また、第1被係合部28は、図5(a)および図5(c)に示す帯状部材21では、一方側の被接続側突条部24bにおける一方側の面に、図5(b)に示す帯状部材21では、一方側の被接続側突条部24bにおける他方側の面に、それぞれ形成されている。また、第2被係合部29は、図5(a)に示す帯状部材21では、他方側の被接続側突条部24cにおける一方側の面に、図5(b)および図5(c)に示す帯状部材21では、他方側の被接続側突条部24cにおける他方側の面に、それぞれ形成されている。第2被係合部29は、第2係合部27と係合すると、被接続側基部24aの下面と本体部22の下面とが面一となるように形成されている一方、第1被係合部28は第2被係合部29よりも高い位置に形成されている。
ここで、本体部22等に用いられる合成樹脂と、止水部材25,25’に用いられる合成樹脂とが、互いに熱融着可能な場合には、本体部22、接続部23および被接続部24と止水部材25,25’とを同時押し出し成形等により形成することができる。そこで、図5(a)および図5(b)に示す帯状部材21では、被接続側基部24aの上面に止水部材25を、図5(c)に示す帯状部材21では、真ん中の接続側突条部23cの先端部に止水部材25’を、それぞれ同時押し出し成形により熱融着するようにしている。このように、止水部材25,25’を熱融着することで、止水部材25,25’の軸方向への伸長が抑えられることから、本変形例では、上記実施形態1とは異なり、芯材を省略することができる。
以上のように構成された帯状部材21を代表して、図5(b)に示す帯状部材21の接続手順について説明する。本体部22を螺旋状に巻き回して、ローラ部材等で押し付けると、接続部23と被接続部24とが接近し、図6(a)に示すように、接続側突条部23cの傾斜面と被接続側突条部24bの傾斜面とが当接するとともに、接続側突条部23dの傾斜面と被接続側突条部24cの傾斜面とが当接する。そうして、ローラ部材等の押し付けにより、接続部23と被接続部24とがさらに接近すると、図6(b)に示すように、先ず第1係合部26と第1被係合部28とが係合する。このとき、第2係合部27と第2被係合部29とが係合していない場合には、図6(b)に示すように、管状体の内周面に凹凸30が生じることになるので、製管後に螺旋管の内側から、第2係合部27と第2被係合部29とが係合しているか否かを容易に確認することができる。
そうして、被接続部24を、管状体の内側から外側に押圧することにより、第2係合部27と第2被係合部29とが容易に係合し、止水部材25が接続側突条部23cの先端部と被接続側基部24aとによって押圧されて止水機能が発揮される。接続部23と被接続部24とは、図6(c)に示すように、最終的には、被接続側基部24aの下面と本体部22の下面とが面一となるとともに、接続部23が傾いた状態で接続される。
−変形例3−
本変形例の帯状部材21’は、図7(a)に示すように、図5(b)に示す帯状部材21における一方側の接続側突条部23bを省略して構造を簡素化したものである。このような簡素化した帯状部材21’においても、図7(b)〜(d)に示すように、図6(a)〜(c)に示した手順と全く同様の手順で、接続部23と被接続部24とを、被接続側基部24aの下面と本体部22の下面とが面一となるとともに、接続部23が傾いた状態で接続することができる。
−変形例4−
本変形例は、図8に示すように、第1係合部36と第2係合部37とが、1つの接続側突条部33cに設けられている点が、上記実施形態1および変形例1〜3と異なるものである。以下、実施形態1および変形例1〜3と異なる点を中心に説明する。
図8(a)は、本変形例に係る帯状部材31を模式的に示す断面図である。帯状部材31は、本体部32と、本体部32の一方の側縁部に一体形成された接続部33と、本体部32の他方の側縁部に一体形成された被接続部34と、止水部材35と、を備えている。
接続部33は、帯状の接続側基部33aと、3つの接続側突条部33b,33c,33dと、を有している。接続部33は、他方側の接続側突条部33dの下端と本体部32の一方端とが接続されることで、本体部32と一体に形成されている。真ん中の接続側突条部33cには、一方側の面に第1係合部36が形成されているとともに、他方側の面に第2係合部37が形成されている。これら第1および第2係合部36,37は、上下方向における位置が同じになるように形成されている。
被接続部34は、帯状の被接続側基部34aと、2つの被接続側突条部34b,34cと、を有している。被接続部34は、被接続側基部34aの一方端と本体部32の他方端とが接続されることで、本体部32と一体に形成されている。一方側の被接続側突条部34bには、他方側の面に、第1係合部36と噛み合って係合する第1被係合部38が形成されている。他方側の被接続側突条部34cには、一方側の面に、第2係合部37と噛み合って係合する第2被係合部39が形成されている。第2被係合部39は、第2係合部37と係合すると、被接続側基部34aの下面と本体部32の下面とが面一となるように、被接続側突条部34cに形成されている一方、第1被係合部38は、被接続側突条部34bにおける第2被係合部39よりも高い位置に形成されている。止水部材35は、被接続側基部34aの上面に熱融着されている。
以上のように構成された帯状部材31では、本体部32を螺旋状に巻き回すと、図8(b)に示すように、接続部33と被接続部34とが接近する。そうして、ローラ部材等の押し付けにより、図8(c)に示すように、先ず第1係合部36と第1被係合部38とが係合する。このとき、第2係合部37と第2被係合部39とが係合していない場合には、図8(c)に示すように、管状体の内周面に凹凸40が生じることから、第2係合部37と第2被係合部39とが係合しているか否かを容易に確認することができる。そうして、被接続部34を、管状体の内側から外側に押圧することにより、第2係合部37と第2被係合部39とが容易に係合し、止水部材35が真ん中の接続側突条部33cの先端部と被接続側基部34aとによって押圧されて止水機能が発揮される。
(参考例)
上記実施形態1では、第1被係合部8と第2被係合部9との高さ位置に差を設けて、第1係合部6と第1被係合部8との係合タイミングと、第2係合部7と第2被係合部9との係合タイミングとに順番を生じさせるようにした。これに対し、本実施形態では、被接続側基部44aの撓みを利用して、第1係合部46と第1被係合部48との係合タイミングと、第2係合部47と第2被係合部49との係合タイミングとに順番を生じさせるようにしている。
図9は、本実施形態に係る帯状部材41を模式的に示す断面図である。この帯状部材41は、本体部42と、本体部42の一方の側縁部と一体形成された接続部43と、本体部42の他方の側縁部と一体形成された被接続部44と、接続部43と被接続部44との隙間を埋めるための止水部材45と、を備えている。
本実施形態でも、本体部42、並びに、これと一体形成された接続部43および被接続部44は、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂を単独または適宜混合したものを素材として、押し出し成形などの加工手段により形成される。
本体部42は、平坦な長尺帯状に形成されている。なお、本体部42は、必要に応じてその表面や内部をガラス繊維等で補強してもよい。
接続部43は、本体部42と平行な帯状の接続側基部43aと、本体部42の長手方向に延び且つ下側(内側)に開口する第1および第2溝部43b,43cと、を有している。接続部43は、第2溝部43cを構成する部位43eの下端と本体部42の一方端とが接続されることで、本体部42と一体に形成されている。なお、止水部材45は、接続側基部43aの下面に熱融着されている。
また、第1溝部43bには、第1係合部46が形成されている。より詳しくは、第1溝部43bを構成する部位43dには、第1溝部43bの入口が窄むことで段差部が形成されており、かかる段差部が第1係合部46を構成している。さらに、第2溝部43cには、第2係合部47が形成されている。より詳しくは、第2溝部43cを構成する部位43eには、第2溝部43cの入口が窄むことで段差部が形成されており、かかる段差部が第2係合部47を構成している。
これら第1および第2係合部46,47は、第1係合部46が第2係合部47よりも上側に位置するように形成されている。より詳しくは、第1溝部43bの窄んだ入口は、第2溝部43cの窄んだ入口よりも長く形成されていて、その分だけ第1係合部46は第2係合部47よりも高い位置に形成されている。
一方、被接続部44は、接続側基部43aと略平行な帯状の被接続側基部44aと、本体部42の長手方向に延び且つ被接続側基部44aの上面に互いに対向するように突設された第1および第2突条部44b,44cと、を有している。被接続部44は、被接続側基部44aの一方端と本体部42の他方端とが接続されることで、本体部42と一体に形成されている。第1および第2突条部44b,44cは、第1および第2溝部43b,43cにそれぞれ嵌るようになっている。
第1突条部44bには、対向方向両側の面に、第1係合部46と噛み合って係合する第1被係合部48が形成されている。より詳しくは、第1突条部44bの先端部(上端部)には、断面略円形の頭部44dが形成されていて、頭部44dと対向方向両側の面とが段差部を介して繋がっており、かかる段差部が第1被係合部48を構成している。さらに、第2突条部44cには、一方側の面に、第2係合部47と噛み合って係合する第2被係合部49が形成されている。より詳しくは、第2突条部44cには、断面略円形の頭部44eが形成されていて、頭部44eと一方側の面とが段差部を介して繋がっており、かかる段差部が第2被係合部49を構成している。
これら第1および第2被係合部48,49は、第1被係合部48が第2被係合部49よりも上側に位置するように形成されている。より詳しくは、頭部44dは、第1係合部46と第2係合部47との差の分だけ、頭部44eよりも高い位置に形成されている。それ故、本実施形態では、上記実施形態1とは異なり、高さ位置という点では、第1係合部46と第1被係合部48との係合タイミングと、第2係合部47と第2被係合部49との係合タイミングとが一致することも可能になっている。
もっとも、本実施形態の帯状部材41では、第2溝部43cの入口を窄ませ且つ第2突条部44cに頭部44eを設けることで、第2突条部44cが第2溝部43cに嵌る際に嵌合抵抗が生じるようにしている。そうして、本実施形態の帯状部材41では、かかる嵌合抵抗が、被接続側基部44a(被接続部44における両突条部44b,44cの間の部位)の曲げ抵抗よりも大きくなるように、各部寸法を規定することで、第2係合部47と第2被係合部49とが係合しようとすると、被接続側基部44aが下側(内側)に撓むようにしている。
以上のように構成された帯状部材41では、本体部42を螺旋状に巻き回した際に、接続部43と被接続部44とをローラ部材等によって挟み込み、強制的に第1および第2突条部44b,44cが第1および第2溝部43b,43cに嵌められることで、接続部43と被接続部44とが接続される。
より詳しくは、本体部42を螺旋状に巻き回すと、図10(a)に示すように、接続部43と被接続部44とが接近する。ローラ部材等の押し付けにより、接続部43と被接続部44とが更に接近すると、図10(b)に示すように、第1突条部44bの頭部44dが第1溝部43bに嵌る。これと同時に、第2突条部44cの頭部44eも第2溝部43cに嵌ろうとするが、これら第2溝部43cと第2突条部44cとの嵌合抵抗は、被接続側基部44aの曲げ抵抗よりも大きいことから、第2突条部44cの頭部44eが第2溝部43cに嵌る前に、被接続側基部44aが内側に撓むことになる。それ故、本実施形態においても、第1係合部46と第1被係合部48との係合タイミングと、第2係合部47と第2被係合部49との係合タイミングとに、順番(時間差)が生じることになる。
ここで、少なくとも第1係合部46と第1被係合部48とが係合すれば、隣接する側縁部同士が接続されて管状体が形成される。そうして、ローラ部材等の押し付けにより、第2係合部47と第2被係合部49とが係合すれば、螺旋管の形成が完了する。
これに対し、第1係合部46と第1被係合部48とが係合していない場合には、そもそも管状体が形成されないので、係合部46,47と被係合部48,49とが正しく係合していないことを容易に確認することができる。
一方、第1係合部46と第1被係合部48とは係合しているが、第2係合部47と第2被係合部49とが係合していない場合には、図10(b)に示すように、管状体の内周面に凹凸(段差)50が生じることになる。これにより、製管後に螺旋管の内側から、凹凸50の有無を確認すれば、第2係合部47と第2被係合部49とが係合しているか否かを容易に確認することができる。
製管後に螺旋管の内側から、管状体の内周面に凹凸50を発見した場合には、内側に撓んだ被接続側基部44aを、管状体の内側から外側に押圧することにより、第2係合部47と第2被係合部49とを容易に係合させることができる。そうして、図10(c)に示すように、第1係合部46と第1被係合部48とが係合するとともに、第2係合部47と第2被係合部49とが係合すると、止水部材45が接続側基部43aと被接続側基部44aとによって押圧される。そうして、被接続側基部44aの下面と本体部42の下面とが面一、換言すると、管状体の内周面に凹凸50が生じていないことを確認することで、係合部46,47と被係合部48,49とが正しく係合していること、および、止水部材45が接続部43と被接続部44とで押圧されて止水機能が正しく発現していることを容易に確認することが可能となる。
(参考例の変形例)
上記参考例では、被接続側基部44aの撓みを利用して、第1係合部46と第1被係合部48との係合タイミングと、第2係合部47と第2被係合部49との係合タイミングとに順番を生じさせて、係合部46,47と被係合部48,49とが正しく係合していることを容易に確認することができるようにした。そして、このような構成は、上記参考例の帯状部材41に限らず、異なる形状を有する帯状部材にも適用することができる。以下、参考例の変形例について説明する。
−変形例1−
図11(a)は、本変形例に係る帯状部材51を模式的に示す断面図である。帯状部材51は、本体部52と、本体部52の一方の側縁部に一体形成された接続部53と、本体部52の他方の側縁部に一体形成された被接続部54と、止水部材55と、を備えている。
接続部53は、帯状の接続側基部53aと、下側(内側)に開口する第1および第2溝部53b,53cと、を有している。より詳しくは、接続部53は、第1溝部53bを構成する部位53dの他に、下方に突出する突条部53eと、第1溝部53bを構成する部位53dから接続側基部53aと平行に他方側に延びる帯状の延長部53fと、を有していて、これら突条部53eと延長部53fの他方端との隙間が第2溝部53cを構成している。接続部53は、突条部53eの下端と本体部52の一方端とが接続されることで、本体部52と一体に形成されている。第1溝部53bを構成する部位53dには、第1溝部53bの入口が窄むことで段差部が形成されており、かかる段差部が第1係合部56を構成している。また、延長部53fの他方側の端部には、上方に突出する突条部53gが形成されており、かかる突条部53gの上端部が第2係合部57を構成している。なお、止水部材55は、延長部53fの下面に熱融着されている。
被接続部54は、帯状の被接続側基部54aと、第1および第2突条部54b,54cと、を有している。被接続部54は、被接続側基部54aの一方端と本体部52の他方端とが接続されることで、本体部52と一体に形成されている。第1突条部54bの先端部には、断面略円形の頭部54dが形成されていて、頭部54dと対向方向両側の面とが段差部を介して繋がっており、かかる段差部が、第1係合部56と噛み合って係合する第1被係合部58を構成している。第2突条部54cの先端部には、下側に向かうほど一方側に傾斜する傾斜面が形成されていて、傾斜面と傾斜面以外の部位とが段差部を介して繋がっており、かかる段差部が、第2係合部57と噛み合って係合する第2被係合部59を構成している。
以上のように構成された帯状部材51では、本体部52を螺旋状に巻き回すと、図11(b)に示すように、接続部53と被接続部54とが接近する。そうして、ローラ部材等の押し付けにより、図11(c)に示すように、第1突条部54bの頭部54dが第1溝部53bに嵌って第1係合部56と第1被係合部58とが係合するとともに、突条部53gが第2突条部54cの傾斜面に当接することで、被接続側基部54aが内側に撓んで、管状体の内周面に凹凸60が生じることになる。これにより、製管後に螺旋管の内側から、凹凸60の有無を確認すれば、第2係合部57と第2被係合部59とが係合しているか否かを容易に確認することができる。
そうして、内側に撓んだ被接続側基部54aを、管状体の内側から外側に押圧することにより、図11(d)に示すように、第2突条部54cが第2溝部53c(突条部53eと延長部53fとの間)に嵌って第2係合部57と第2被係合部59とが容易に係合し、止水部材55が延長部53fと被接続側基部54aとによって押圧されて止水機能が発揮される。
−変形例2−
本変形例は、図12に示すように、第2突条部64cが当該第2突条部64cと第2溝部63cとの嵌合抵抗を高めるような形状に形成されている点が、上記変形例1と異なるものである。以下、変形例1と異なる点を中心に説明する。
図12(a)は、本変形例に係る帯状部材61を模式的に示す断面図である。帯状部材61は、本体部62と、本体部62の一方の側縁部に一体形成された接続部63と、本体部62の他方の側縁部に一体形成された被接続部64と、止水部材65と、を備えている。
接続部63は、帯状の接続側基部63aと、下側(内側)に開口する第1および第2溝部63b,63cと、を有している。より詳しくは、接続部63は、第1溝部63bを構成する部位63dの他に、下方に突出する突条部63eと、第1溝部63bを構成する部位63dから接続側基部63aと平行に他方側に延びる帯状の延長部63fと、を有していて、これら突条部63eと延長部63fの他方端との隙間が第2溝部63cを構成している。接続部63は、突条部63eの下端と本体部62の一方端とが接続されることで、本体部62と一体に形成されている。第1溝部63bを構成する部位63dには、第1溝部63bの入口が窄むことで段差部が形成されており、かかる段差部が第1係合部66を構成している。また、延長部63fの他方端における上面が第2係合部67を構成している。なお、止水部材65は、延長部63fの下面に熱融着されている。
被接続部64は、帯状の被接続側基部64aと、第1および第2突条部64b,64cと、を有している。被接続部64は、被接続側基部64aの一方端と本体部62の他方端とが接続されることで、本体部62と一体に形成されている。第1突条部64bの先端部には、断面略円形の頭部64dが形成されていて、頭部64dと対向方向両側の面とが段差部を介して繋がっており、かかる段差部が、第1係合部66と噛み合って係合する第1被係合部68を構成している。第2突条部64cの先端部には、下側に向かうほど一方側に延びる傾斜部64eが形成されていて、かかる傾斜部64eの下端部が、第2係合部67と噛み合って係合する第2被係合部69を構成している。
以上のように構成された帯状部材61では、本体部62を螺旋状に巻き回すと、図12(b)に示すように、接続部63と被接続部64とが接近する。そうして、ローラ部材等の押し付けにより、図12(c)に示すように、第1突条部64bの頭部64dが第1溝部63bに嵌って第1係合部66と第1被係合部68とが係合するとともに、延長部63fの他方端が傾斜部64eに当接することで、傾斜部64eと第2突条部64cとが折り重なるとともに被接続側基部64aが内側に撓んで、管状体の内周面に凹凸70が生じることになる。これにより、製管後に螺旋管の内側から、凹凸70の有無を確認すれば、第2係合部67と第2被係合部69とが係合しているか否かを容易に確認することができる。
そうして、内側に撓んだ被接続側基部64aを、管状体の内側から外側に押圧することにより、図12(d)に示すように、傾斜部64eが延長部63fを乗り越えて第2突条部64cが第2溝部63cに嵌る。このように第2突条部64cが第2溝部63cに嵌ると、第2係合部67と第2被係合部69とが容易に係合し、止水部材65が延長部63fと被接続側基部64aとによって押圧されて止水機能が発揮される。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神または主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記各実施形態では、本体部2,12,22,32,42,52,62を平坦に形成したが、これに限らず、本体部2,12,22,32,42,52,62に例えばリブ等を形成してもよい。
また、上記各実施形態では、止水部材5,15,25,25’,35,45,55,65を設けるようにしたが、これに限らず、止水部材5,15,25,25’,35,45,55,65を省略してもよい。
さらに、上記実施形態1の変形例2〜4および上記参考例では、同時押し出し成形により、止水部材25,25’,35,45,55,65を熱融着するようにしたが、これに限らず、例えば接着剤によって止水部材25,25’,35,45,55,65を接着するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、第1係合部6,16,…66および第1被係合部8,18,…68並びに第2係合部7,17,…67および第2被係合部9,19,…69を設けたが、これに限らず、これらに加えて第3以上の係合部および被係合部を設けてもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。