JP6584408B2 - オンデマンド接着用マイクロカプセルを含む物品及びその製造方法 - Google Patents
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Description
オンデマンド接着用マイクロカプセルを含む物品が提供され、また、その物品を製造する方法が提供される。
典型的には、感圧性接着剤(PSA:pressuresensitive adhesive)の表面は、剥離ライナー又はバックサイズされた支持体(backsizedbacking)で保護され、適用前にPSAが望ましくない基材に粘着することを防ぐ。いくつかの用途では、これらのライナー及び支持体の使用を回避することが望ましいであろう。例えば、いくつかの場合には、ライナーは製品に大幅なコストを追加するが、ライナーは接着剤の使用前に廃棄されるので、このコストは直接の価値を製品に追加しておらず、ライナーの除去により、コストが大幅に節約されるであろう。他の場合には、ライナーの使用は、技術的課題を引き起こす。例えば、接着剤が不織断熱(insulation)材料などの繊細な支持体上にある場合、ライナーを接着剤から除去するのに必要な力が、支持体を損傷することがある。産業用途では、作業者は多くの場合、手袋を着用しなければならず、このことがライナーの除去をより難しく、かつ/又は時間の掛かるものにして、作業の効率を低下させる。更に、いくつかの用途では、基材上の接着剤の場所が非常に重要であり、十分に制御される必要がある。PSAは、用途の要件に合う様々なパターンで噴霧され得るが、ライナーの形状/領域は最適化がより難しく、多くの場合、接着剤の領域だけを被覆する代わりに、基材の表面全体をライナーで被覆することになるので、コストを増加させる。
オンデマンド接着用マイクロカプセルを含む物品が提供される。第1の態様では、第1の主表面を有し、不織材(nonwoven material)、織材(woven material)又は発泡体を含む基材を含む物品が提供される。物品は、外表面を有する複数のマイクロカプセルであって、マイクロカプセルに封入された可塑剤を更に含み、基材の第1の主表面にポリマー材料で付着された複数のマイクロカプセルを更に含む。
オンデマンドで基材への接着を提供する物品及び方法が提供される。より具体的には、物品は、基材にポリマー材料で付着された可塑剤を含む複数のマイクロカプセルを有する。マイクロカプセルの破裂時、可塑剤はポリマー材料を軟化させて、ポリマー材料が接着特性を有するように、例えば粘着性になるようにする。
明細書及び特許請求の範囲の全体を通して特定の用語が使用されており、大部分は周知であるが、いくらか説明を必要とするものもある。本明細書で使用するとき、以下の通りであると理解すべきである。
用語「a」、「an」、及び「the」は、「少なくとも1つ」と互換的に使用され、説明される要素のうちの1つ以上を意味する。
1/Tg=Wa/Tga+Wb/Tgb+Wc/Tgc
(式中、Tg、Tga、Tgb、Tgcは、コモノマーa、b及びcのターポリマー、コモノマーaのホモポリマー、コモノマーbのホモポリマー、並びにコモノマーcのホモポリマーのガラス転移温度(ケルビン(K))をそれぞれ示す。Wa、Wb及びWcは、それぞれコモノマーa、b、及びcの重量分画であり、Wa+Wb+Wc=1である)。Tgが低くとも約0℃であることに加えて、低い粘着性又は非粘着性のベースコポリマーは、典型的には、剪断貯蔵弾性率が23℃及び1ヘルツ(Hz)で少なくとも5×105パスカルである。この閾値(D.SatasによってThe Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology,2nd ed.,Von Nostrand Reinhold:New York,p.172〜173(1989)に記載され、この文献は参照により本明細書に援用される)は、Dahlquist基準(Criterion)を超える。これは、室温で感圧性接着特性を呈するために(すなわち「粘着性」であるために)、当該感圧性接着剤は、1秒クリープコンプライアンスが1×10−6cm2/ダイン(1×10−5m2/N)より大きくなければならないことを記述する。このクリープコンプライアンス値は、23℃及び1Hzで、最大剪断貯蔵弾性率5×106ダイン/cm2又は5×105パスカルに換算される。したがって、ベースコポリマーを、感圧性接着特性を呈する材料に変換するために、可塑剤は、ベースコポリマーのTgを約10℃未満、好ましくは0℃未満に低下させるように、かつ剪断貯蔵弾性率をDahlquist基準未満に低下させるように選択されるべきである。
特に記載のない限り、実施例及び本明細書の残りの部分における全ての部、百分率、及び比率などは、重量による。特に記載のない限り、全ての化学物質は、Sigma−Aldrich Chemical Company,St.Louis,MOなどの化学物質供給業者から入手したか、又は入手可能である。
圧縮試験方法
圧縮試験用の材料を、4インチ×4インチ(10センチメートル(cm)×10cm)の試験片に切断した。その後、シートを、Sintech負荷枠(load frame)(MTS Systems Corporation,Eden Prairie,MNより)内のスチールプラテンの間に、200重量ポンド(pound・force)(lbf)(890ニュートン(N))の最大容量(capacity)ロードセルと共に置いた。サンプルを、毎分10%圧縮の速度で、15%より大きい圧縮に達するまで圧縮した。その後、10%圧縮時の負荷を使用して、材料の圧縮強度を計算した。それぞれの材料について3回反復試験を行い、平均値を下記の表2に報告する。
試験片を4インチ×4インチ(10cm×10cm)のサイズに切断し、試験片を圧縮しないように注意しながら、厚さをデジタルキャリパーで測定した。例外はニットガラス繊維サンプルであり、これは3.08インチ×4.0インチ(7.8cm×10cm)のサイズに切断した。試験片の重量を計算した体積で割り、密度を得た。3つのサンプルを秤量し、平均の結果を下記の表3に報告する。
試験材料を基材から角度180度で剥離するために必要とされる力を、剥離力試験機、モデル3M90(Instrumentors,Inc.,Strongsville,OHより入手)を使用して測定した。サンプルの自由端を、それ自体ほぼ接触するよう折り返して、除去角度が180°となるようにした。この自由端を接着試験機のスケールに取り付けた。その後、プラテンをスケールから速度12インチ/分(0.305m/分)で動かして、接着剥離力を5秒間で平均化した。少なくとも3回の5秒間の平均を測定した後、それらの結果を平均化して、報告値を得た。
ポリマー材料のガラス転移温度を、Q800動的機械分析器(TA Instruments,New Castle,DE)に剪断サンドイッチクランプ(shear sandwich clamp)を取り付けたものを使用して測定した。表面温度80℃のホットプレート上で、高分子フィルムをそれ自体の上で、フィルム積層体の厚さが0.5mm〜1.0mmの間になるまで折り畳んだ。その後、1.0cm×1.0cmの2枚の正方形ピースを積層体から切断し、厚さを測定し、剪断サンドイッチクランプに取り付けた。その後、動的機械分析特性決定を、振幅15マイクロメートルにて、温度0℃から100℃まで、昇温速度(ramp rate)2.0℃/分で行った。タンデルタのトレースが最大値に達した温度を、ガラス転移温度として報告した。
600ミリリットル(mL)のガラスビーカーに、200グラム(g)の脱イオン水及び50gの2.5重量%エチレン無水マレイン酸コポリマー水溶液を入れた。ビーカーをオーバーヘッドミキサー付きの水浴中に置き、撹拌速度を1200〜1500回転/分(RPM:rotation per minute)の間に設定した。尿素(5g)、塩化アンモニウム(0.5g)、及びレゾルシノール(0.5g)を、水混合物に加えた。pHを水酸化ナトリウムで3.5に調節した後、60gの9:1のキシレン:SANTICIZER 261A混合物を、全て一度に撹拌混合物に加えた。10分間待った後、ホルマリン溶液(12.6g)をビーカーに加えた。ビーカーをアルミホイルで覆った。反応を55℃で4時間行った。冷却後、カプセルを水で洗浄し、真空濾過で濾過した。その後、マイクロカプセルを一連のふるいに掛けて、425マイクロメートルの開口のふるいと106マイクロメートルの開口のふるいとの間で単離されたサイズ分画を回収した。マイクロカプセルの平均直径は138マイクロメートルであり、標準偏差は53マイクロメートルであった。
600mLのガラスビーカーに、200gの脱イオン水及び50gの2.5重量%エチレン無水マレイン酸コポリマー水溶液を入れた。ビーカーをオーバーヘッドミキサー付きの水浴中に置き、撹拌速度を1200〜1500RPMの間に設定した。尿素(5g)、塩化アンモニウム(0.5g)、及びレゾルシノール(0.5g)を、水混合物に加えた。pHを水酸化ナトリウムで3.5に調節した後、60gのSANTICIZER 261Aを、全て一度に撹拌混合物に加えた。10分間待った後、ホルマリン溶液(12.6g)をビーカーに加えた。ビーカーをアルミホイルで覆った。反応を55℃で4時間行った。冷却後、カプセルを水で洗浄し、真空濾過で濾過した。その後、マイクロカプセルを一連のふるいに掛けて、425マイクロメートルの開口のふるいと106マイクロメートルの開口のふるいとの間で単離されたサイズ分画を回収した。マイクロカプセルの平均直径は193マイクロメートルであり、標準偏差は41マイクロメートルであった。
1Lのガラスビーカーに、250mLの0.5%エチレン無水マレイン酸コポリマー水溶液を入れた。ビーカーをオーバーヘッドミキサー付きの水浴中に置き、撹拌速度を300RPMに設定した。尿素(5g)、塩化アンモニウム(0.5g)、及びレゾルシノール(0.5g)を、水混合物に加えた。0.1規定(N)の水酸化ナトリウムでpHを3.5に調節した。1滴の1−オクタノールを加えた後、60gのSANTICIZER 261Aを加えた。10分間待った後、ホルムアルデヒド溶液(12.6g)をビーカーに加えた。ビーカーをアルミホイルで覆った。浴温を55℃まで30分間にわたって昇温した。撹拌しながら反応を55℃で更に3.5時間続けた。冷却後、カプセルを水で洗浄した。その後、マイクロカプセルを一連のふるいに掛けて、425マイクロメートルの開口のふるいと106マイクロメートルの開口のふるいとの間で単離されたサイズ分画を回収した。マイクロカプセルの平均直径は349マイクロメートルであり、標準偏差は79マイクロメートルであった。
23.1gのHitenol BC1025、2.2gのりん酸ナトリウム二塩基性、及び363.2gの脱イオン水を、1Lのガラスビーカーに加え、撹拌して水溶液を形成した。187gのイソオクチルアクリレート、4.8gのアクリル酸、4.8gのメタクリル酸、264.3gのイソボルニルアクリレート、10.4gの2−カルボキシルエチルアクリレート、及び9.6gのアクリレートポリマーを、別の1Lのガラスビーカーに加え、撹拌してモノマー溶液を形成した。モノマー溶液をビーカー内の水性相に注ぎ、よく混合した。内容物を2つの等しい部分に分けて、1Lのステンレス鋼Waringブレンダー容器に注いだ。内容物をブレンダーにより高速度設定で2分間均質化し、その後温度計、ガラスリトリートブレードインペラ(glass retreat blade impeller)を備える機械的撹拌器、凝縮器及び窒素入口管を備えた2L樹脂フラスコに注いだ。その後、過硫酸カリウム(0.44g)を加えた。反応混合物を窒素ブランケット下で300RPMで撹拌し、60℃に加熱し、この温度で4時間維持した後、80℃に加熱し、この温度で1時間反応させた。その後、ラテックスを冷却し、チーズクロスを通して濾過して、54.0%固体、pH4.3、及び粘度160センチポアズ(cP)(30RPMにて)のラテックス接着剤を得た。
イソオクチルアクリレート(24.8g)、イソボルニルアクリレート(70g)、アクリル酸(5g)及びトルエン(150g)を、1Lの琥珀色の瓶に加えた。Vazo 67開始剤(0.2g)を加え、溶液に溶解させた。サンプルを窒素で約3分間パージした後、キャップを取り付け、Teflon(「Teflon」は登録商標。)テープで封止した。瓶をラウンドロメータ(laundrometer)に70℃で24時間セットした。その後、トルエンを溶液に加え、固体含有量を37%に調節した。
0.008インチ(0.20mm)のギャップを有するナイフコータを使用して、調製例4をポリエチレンテレフタレート(PET)ライナー上にコーティングした。フィルムを70℃のオーブンで45秒間乾燥させた後、剥離ライナーに積層させた。PETライナーを、多少の接着剤残留物と共に剥離した。その後、剥離ライナー上のラテックスフィルムを70℃のオーブンで更に10分間乾燥させた。結果は、0.003インチ(0.08mm)厚さでコーティング重量72グラム/平方メートルの非粘着性フィルムであった。このフィルムの一部についての動的機械分析は、ガラス転移温度50℃を示した。
レーヨン不織布のシートを20インチ×14インチ(51cm×36cm)に切断した。このシートの一部に、シートの表面の画像の分析によって決定される面積被覆率が平均6%になるように、調製例2のカプセルを振りかけた。その後、シートに調製例4のラテックスを噴霧し、160°F(71℃)のオーブンで10分間乾燥させた。乾燥接着剤の平均コーティング重量は42グラム/平方メートルであった。このサンプルのストリップを寸法1インチ×6インチ(2.5cm×15.2cm)のストリップに切断し、ヘプタンで洗浄したステンレス鋼クーポン(coupon)に対して圧力を加えずに置いた。1分間ステンレス鋼と接触させた後、サンプルを優しく表面上で剥ぎ取る(shear)と、基材への顕著な接着が発揮されなかったことが見出だされた。その後、2.4キログラム(kg)ローラをサンプルの上に通し、更に1分間静止させた。その後、サンプルを180°剥離モードで引き剥がし、サンプルを剥がすための平均の力を測定すると、0.52重量オンス(ounce of force)(0.14N)であった。サンプルは主に接着破壊により破壊された。
レーヨン不織布のシートを20インチ×14インチ(51cm×36cm)に切断した。このシートの一部に、面積被覆率が平均25%になるように、調製例1のカプセルを振りかけた。その後、シートに調製例4のラテックスを噴霧し、160°F(71℃)のオーブンで10分間乾燥させた。乾燥接着剤の平均コーティング重量は42グラム/平方メートルであった。このサンプルのストリップを寸法1インチ×6インチ(2.5cm×15.2cm)のストリップに切断し、ヘプタンで洗浄したステンレス鋼クーポンに対して圧力を加えずに置いた。1分間ステンレス鋼と接触させた後、サンプルを優しく表面上で剥ぎ取ると、基材への顕著な接着が発揮されなかったことが見出だされた。その後、2.4kgローラをサンプルの上に通し、更に1分間静止させた。その後、サンプルを180°剥離モードで引き剥がし、サンプルを剥がすための平均の力を測定すると、3.9重量オンス(1.1N)であった。サンプルは主に接着破壊により破壊された。
1250 NC不織布のシートを20インチ×14インチ(51cm×36cm)に切断した。このシートの一部に、面積被覆率が平均12%になるように、調製例2のカプセルを振りかけた。その後、シートに調製例4のラテックスを噴霧し、160°F(71℃)のオーブンで10分間乾燥させた。乾燥接着剤の平均コーティング重量は35グラム/平方メートルであった。このサンプルのストリップを寸法1インチ×6インチ(2.5cm×15.2cm)のストリップに切断し、ヘプタンで洗浄したステンレス鋼クーポンに対して圧力を加えずに置いた。1分間ステンレス鋼と接触させた後、サンプルを優しく表面上で剥ぎ取ると、基材への顕著な接着が発揮されなかったことが見出だされた。その後、7.3kgローラをサンプルの上に通し、更に1分間静止させた。その後、サンプルを180°剥離モードで引き剥がし、サンプルを剥がすための平均の力を測定すると、2.6重量オンス(0.72N)であった。サンプルは主に接着破壊により破壊された。
1535HT不織布のシートを20インチ×14インチ(51cm×36cm)に切断した。このシートの一部に、面積被覆率が平均11%になるように、調製例1のカプセルを振りかけた。その後、シートに調製例4のラテックスを噴霧し、160°F(71℃)のオーブンで10分間乾燥させた。乾燥接着剤の平均コーティング重量は33グラム/平方メートルであった。このサンプルのストリップを寸法1インチ×6インチ(2.5cm×15.2cm)のストリップに切断し、ヘプタンで洗浄したステンレス鋼クーポンに対して圧力を加えずに置いた。1分間ステンレス鋼と接触させた後、サンプルを優しく表面上で剥ぎ取ると、基材への顕著な接着が発揮されなかったことが見出だされた。その後、7.3kgローラをサンプルの上に通し、更に1分間静止させた。その後、サンプルを180°剥離モードで引き剥がし、サンプルを剥がすための平均の力を測定すると、2.9重量オンス(0.81N)であった。サンプルは、不織布シートの部分的な凝集分裂(cohesive splitting)及び部分的な接着破壊により破壊された。1インチ×1インチ(2.5cm×2.5cm)サンプルを垂直ピースステンレス鋼に接着させ、250グラムのおもりをサンプルから吊るした。10,000分後、静的剪断負荷にもかかわらず、サンプルは吊るされたままであった。
不織布1250 NCのピースを、12インチ×18インチ(30.5cm×45.7cm)に切断した。その後、合計3.8gの調製例1のカプセルを、マットの表面上に分散させた。加圧スプレーガンを使用して、調製例4のラテックスのコーティングを適用し、マットを10分間160°F(71℃)のオーブンで乾燥させた。乾燥接着剤の平均コーティング重量は37グラム/平方メートルであった。このフィルムのサンプルを6インチ×6インチ(15.2cm×15.2cm)のサイズに切断し、ASTM D4169による模擬輸送試験を行った。模擬輸送条件下で、サンプルは隣接するサンプルに接着しなかった。輸送模擬実験後、サンプルを鋼に対して手の圧力で押すと、サンプルは基材に接着することが見出だされた。
不織布1250 NCのピースを、12インチ×18インチ(30.5cm×45.7cm)に切断した。その後、合計1.1gの調製例2のカプセルを、マットの表面上に分散させた。加圧スプレーガンを使用して、調製例4のラテックスのコーティングを適用し、マットを10分間160°F(71℃)のオーブンで乾燥させた。乾燥接着剤の平均コーティング重量は29グラム/平方メートルであった。このフィルムのサンプルを6インチ×6インチ(15.2cm×15.2cm)のサイズに切断し、模擬輸送試験を行った。模擬輸送条件下で、サンプルは隣接するサンプルに接着しなかった。輸送模擬実験後、サンプルを鋼に対して手の圧力で押すと、サンプルは基材に接着することが見出だされた。
レーヨン不織布のシートを20インチ×14インチ(51cm×36cm)に切断した。その後、シートに調製例4のラテックスを噴霧し、160°F(71℃)のオーブンで10分間乾燥させた。乾燥接着剤の平均コーティング重量は42グラム/平方メートルであった。このサンプルのストリップを寸法1インチ×6インチ(2.5cm×15.2cm)のストリップに切断し、ヘプタンで洗浄したステンレス鋼クーポンに対して圧力を加えずに置いた。1分間ステンレス鋼と接触させた後、サンプルを優しく表面上で剥ぎ取ると、基材への顕著な接着が発揮されなかったことが見出だされた。その後、2.4kgローラをサンプルの上に通し、更に1分間静止させた。その後、サンプルを180°剥離モードで引き剥がすと、サンプルを剥がすための平均の力は検出限界未満であった。
不織布1250 NCのシートを20インチ×14インチ(51cm×36cm)に切断した。その後、シートに調製例4のラテックスを噴霧し、160°F(71℃)のオーブンで10分間乾燥させた。乾燥接着剤の平均コーティング重量は35グラム/平方メートルであった。このサンプルのストリップを寸法1インチ×6インチ(2.5cm×15.2cm)のストリップに切断し、ヘプタンで洗浄したステンレス鋼クーポンに対して圧力を加えずに置いた。1分間ステンレス鋼と接触させた後、サンプルを優しく表面上で剥ぎ取ると、基材への顕著な接着が発揮されなかったことが見出だされた。その後、7.3kgローラをサンプルの上に通し、更に1分間静止させた。その後、サンプルを180°剥離モードで引き剥がし、サンプルを剥がすための平均の力を測定すると、0.8重量オンス(0.22N)であった。サンプルは主に接着破壊により破壊された。
不織布1535HTのシートを20インチ×14インチ(51cm×36cm)に切断した。その後、シートに調製例4のラテックスを噴霧し、160°F(71℃)のオーブンで10分間乾燥させた。乾燥接着剤の平均コーティング重量は33グラム/平方メートルであった。このサンプルのストリップを寸法1インチ×6インチ(2.5cm×15.2cm)のストリップに切断し、ヘプタンで洗浄したステンレス鋼クーポンに対して圧力を加えずに置いた。1分間ステンレス鋼と接触させた後、サンプルを優しく表面上で剥ぎ取ると、基材への顕著な接着が発揮されなかったことが見出だされた。その後、7.3kgローラをサンプルの上に通し、更に1分間静止させた。その後、サンプルを180°剥離モードで引き剥がし、サンプルを剥がすための平均の力を測定すると、1.8重量オンス(0.50N)であった。サンプルは主に接着破壊により破壊された。
ニットガラス繊維のシートを2インチ×2.5インチ(5cm×6cm)に切断し、面積被覆率が平均10%になるように、調製例3のカプセルを振りかけた。剥離ライナーを、2.5インチ×3インチ(6cm×8cm)とした調製例6のフィルムのピースから除去し、フィルムをガラス表面上に置いて、フィルムが軟化してガラスに部分的に接着するまでヒートガンで加熱した。冷却後、接着フィルムの露出面を剥離ライナーのシート上に置いた。100℃のオーブン内で、500グラムのおもりをガラス上に5分間置き、積層を完了させた。1インチ×0.5インチ(2.5cm×1.2cm)のピースを切り抜いた。サンプルをスライドガラス上に置くと、最初は再配置性(repositionability)を示した。その後、ニットシートの背部に7.3kgローラを5回通すと、サンプルはガラスへの顕著な接着を示した。ガラスを垂直に設置すると、接着剤はニットシートをガラスに10,000分間を超えてうまく保持した。
連続気泡ポリウレタン発泡体のシートを2インチ×2.5インチ(5cm×6cm)に切断し、面積被覆率が平均10%になるように、調製例3のカプセルを振りかけた。剥離ライナーを、2.5インチ×3インチ(6cm×8cm)とした調製例6のフィルムのピースから除去し、フィルムを発泡体表面上に置いて、フィルムが軟化して発泡体に部分的に接着するまでヒートガンで加熱した。冷却後、接着フィルムの露出面を剥離ライナーのシート上に置いた。100℃のオーブン内で、500グラムのおもりを発泡体上に10分間置き、積層を完了させた。1インチ×0.5インチ(2.5cm×1.2cm)のピースを切り抜いた。サンプルをスライドガラス上に置くと、最初は再配置性を示した。その後、発泡体の背部に7.3kgローラを5回通すと、サンプルはガラスへの顕著な接着を示した。ガラスを垂直に設置すると、接着剤は発泡体をガラスに10,000分間を超えてうまく保持した。
連続気泡ポリウレタン発泡体のシートを2インチ×2.5インチ(5cm×6cm)に切断した。Super 77接着剤を発泡体表面上に噴霧した。また、Super 77接着剤を、調製例6のシートの表面上にも噴霧した。調製例3のマイクロカプセルを、接着剤でコーティングされた転写接着剤上に、平均40%の面積被覆率で振りかけた。表面への噴霧の1分後、これらを一緒に結合させた。剥離ライナーを、表を下にして(face down)、連続気泡発泡体のピース上に置き、300グラムのおもりを積層物の上部に24時間室温で置き、積層を完了させた。1インチ×0.5インチ(2.5cm×1.2cm)のピースを切り抜いた。サンプルをスライドガラス上に置くと、再配置性を示した。その後、サンプルに7.3kgローラを5回通すと、サンプルはガラスへの顕著な接着を示した。ガラスを垂直に設置すると、接着剤は発泡体をガラスに10,000分間を超えてうまく保持した。
調製例3のマイクロカプセルを、寸法が2インチ×2.5インチ(5cm×6cm)の不織布1250NCのピース上に、面積被覆率14%で置いた。調製例5の溶液の一部を剥離ライナーのシート上に置き、ギャップ0.008インチ(0.20mm)のナイフコータの下で引いた。その後、フィルムを70℃のオーブンで10分間乾燥させて、厚さ0.002インチ(0.05mm)及びコーティング重量39グラム/平方メートルのアクリルシートを作製した。このフィルムの一部についての動的機械分析は、ガラス転移温度84℃を示した。
調製例3のマイクロカプセルを、PETライナー上に置いた。調製例4のラテックス(3mL)を、ピペットを使用して、カプセル上に置いた。その後、公称0.006インチ(0.15mm)に設定したギャップのナイフコータの下で、ライナーを引いた。生じたフィルムを90℃のオーブン内で20分間乾燥させた。生じたフィルムは、0.004インチ〜0.005インチ(0.010mm〜0.013mm)の厚さを有し、顕著な突出マイクロカプセルがあった。この材料の1インチ(2.5cm)のストリップを、表を下にしてガラスのピース上に置き、2.4kgローラを1回通した。ローラがサンプルの上を通った際に、マイクロカプセルは目に見えて破断し、液体を放出した。ストリップをガラスから剥離すると、軟らかい油性の残留物が、マイクロカプセルが破断した場所に存在していた。
実施例11と同様のサンプルを調製した。調製は、調製例3のマイクロカプセルを、PETライナー上に、3mLの調製例4のラテックスと共に置き、公称0.006インチ(0.15mm)としたギャップのナイフコータを通してこれを引くことにより行った。90℃のオーブンで20分間乾燥させた後、追加のラテックスをサンプルに加え、これを再度、同じギャップのナイフコータの下で引き、10分間90℃のオーブンで乾燥させた。ナイフコータのギャップを増加させ、サンプルを更に3回コーティングして乾燥させた。その後、ギャップを更に増加させ、サンプルをもう1度コーティングして乾燥させた。生じたフィルムは0.019インチ〜0.022インチ(0.48mm〜0.56mm)の厚さであり、マイクロカプセルは完全にフィルムの厚み内に埋め込まれた。この材料の1インチ(2.5cm)のストリップを、表を下にしてガラスのピース上に置き、2.4kgローラを1回通した。マイクロカプセルは破断するように見えず、ストリップは、ほとんど接着せずに、簡単にガラスから剥離した。その後、同じサンプルに7.3kgローラを通したが、結果は同じであった。その後、0.05インチ(0.13mm)厚さのステンレス鋼の長方形プレートの角を使用して、マイクロカプセルを視認できる場所をこすった。ステンレス鋼のプレートの角は、著しくフィルムに圧入(press into)し、マイクロカプセルは目に見えて破断して、液体を放出した。ストリップをガラスから剥離すると、接着の著しい増加及びフィルムの軟化が観測された。したがって、フィルムの表面から突出するマイクロカプセルは、フィルム内に完全に埋め込まれたマイクロカプセルを有する同等のシステムよりも、少ない力で破断できる。
Claims (10)
- 第1の主表面を有し、不織材、織材、又は発泡体を含み、10%圧縮時における圧縮強度が50Pa〜20,000Paである、基材と、
外表面を有する複数のマイクロカプセルであって、前記マイクロカプセルに封入された可塑剤を含み、前記基材の前記第1の主表面にポリマー材料で付着され、前記可塑剤は前記ポリマー材料を軟化させて前記ポリマー材料による接着を活性化させる、複数のマイクロカプセルと、
を含み、前記基材上の前記ポリマー材料の平均コーティング厚さに対する前記複数のマイクロカプセルの平均直径の比が、1.3〜10を有する、物品。 - 前記ポリマー材料が、0℃よりも高いガラス転移温度(Tg)を有する、請求項1に記載の物品。
- 前記複数のマイクロカプセルが、ポリ尿素ホルムアルデヒド、セルロース系材料、イソボルニルメタクリレートと(メタ)アクリル酸とのコポリマー、ナイロン、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリカーボネート、並びに尿素、ホルムアルデヒド及びメラミンモノマーから得られたポリマーを含むシェルを有する、請求項1又は2に記載の物品。
- 前記可塑剤が、リン酸エステル、ベンゾイル官能化ポリエーテル、ポリアルキレンオキシド、アルキル若しくはアリール官能化ポリアルキレンオキシド、ポリエチレンオキシドのモノメチルエーテル、モノマー性アジペート、ポリマー性アジペート、シトレート、グルタレート、トリメリテート、セバケート、ポリエステル、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の物品。
- 前記複数のマイクロカプセルが、前記マイクロカプセルに封入された、炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素、置換された芳香族溶媒、ケトン、エステル、アミド、ニトリル、スルホキシド、又はこれらの組み合わせを含む溶媒を更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の物品。
- 前記基材が、平均4%〜25%の前記複数のマイクロカプセルによる前記第1の主表面上の面積被覆率を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の物品。
- 前記基材が、0.01グラム/ミリリットル(g/mL)〜0.75g/mLの密度を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の物品。
- 少なくとも一部の前記複数のマイクロカプセルの外表面が前記ポリマー材料で完全にコーティングされている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の物品。
- 第1の主表面を有し、不織材、織材又は発泡体を含み、10%圧縮時における圧縮強度が50Pa〜20,000Paである、基材を準備する工程と、
外表面を有する複数のマイクロカプセルと、前記マイクロカプセルに封入された可塑剤とを準備する工程と、
前記複数のマイクロカプセルを前記基材の前記第1の主表面にポリマー材料で付着させ、これにより、前記基材の前記第1の主表面に付着された高分子マトリックスを形成する工程と、
を含み、前記可塑剤は前記ポリマー材料を軟化させて前記ポリマー材料による接着を活性化させるものであり、前記基材上の前記ポリマー材料の平均コーティング厚さに対する前記複数のマイクロカプセルの平均直径の比が、1.3〜10を有する、物品の製造方法。 - 前記付着させる工程が、前記複数のマイクロカプセルを前記基材の前記第1の主表面上に配置することと、前記ポリマー材料を、前記複数のマイクロカプセルの大部分及び前記基材の前記第1の主表面の少なくとも一部の上にコーティングすることと、を含む、請求項9に記載の製造方法。
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