JPH09241598A - 包接型可塑剤、該包接型可塑剤を含有する粘着剤および粘着シート - Google Patents

包接型可塑剤、該包接型可塑剤を含有する粘着剤および粘着シート

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JPH09241598A
JPH09241598A JP8056261A JP5626196A JPH09241598A JP H09241598 A JPH09241598 A JP H09241598A JP 8056261 A JP8056261 A JP 8056261A JP 5626196 A JP5626196 A JP 5626196A JP H09241598 A JPH09241598 A JP H09241598A
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plasticizer
sensitive adhesive
pressure
adhesive sheet
present
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JP8056261A
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Wakana Aizawa
和佳奈 相澤
Kenji Hyodo
建二 兵頭
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、耐ブロッキング性を有する
可塑剤と、該可塑剤を使用したサーマル・ディレード・
タック粘着剤およびサーマル・ディレード・タック粘着
シートを提供することである。 【解決手段】 シクロデキストリン化合物、アミロー
ス、尿素等に代表されるホスト化合物により可塑剤を包
接したことを特徴とする包接型可塑剤、該包接型可塑
剤、熱可塑性樹脂および粘着付与剤を含有してなるサー
マル・ディレード・タック粘着剤、および該サーマル・
ディレード・タック粘着剤を基材に設けたことを特徴と
するサーマル・ディレード・タック粘着シートを見出し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、常温では非粘着性であ
るが加熱すると粘着性が生じるサーマル・ディレード・
タック粘着剤と該サーマル・ディレード・タック粘着剤
に使用する可塑剤および該サーマル・ディレード・タッ
ク粘着剤を使用したサーマル・ディレード・タック粘着
シートに関する。
【0002】
【従来の技術】サーマル・ディレード・タックとは、常
温では非粘着性であって、加熱により粘着性を有するよ
うになり、かつその粘着性が温度を室温にまで下げた後
もしばらくの間継続する性質のことである。この性質を
有する粘着剤を使用した粘着シートは、離型紙を必要と
しない。したがって、使用に際してゴミが発生しないこ
とから環境問題に対応した粘着シートとして注目されて
いる。また、離型紙を外す手間が省けるので、貼付作業
が簡便化されるという利点がある。
【0003】サーマル・ディレード・タック粘着剤の基
本的な組成は、熱可塑性樹脂、可塑剤、粘着性付与剤
(タッキファイアー)である。熱可塑性樹脂は、粘着
性、接着性を付与するための基礎材料である。可塑剤
は、常温では熱可塑性樹脂に対して可塑性を与えず、加
熱することで熱可塑性樹脂を膨潤または軟化させて、サ
ーマル・ディレード・タック粘着剤の粘着性を発現させ
るものである。粘着性付与剤は、加熱によって発現する
粘性を増強させるための成分である。
【0004】サーマル・ディレード・タック粘着剤で
は、通常可塑剤として固体可塑剤を使用する。固体可塑
剤は、室温では固体であるが、加熱して液体になって熱
可塑性樹脂に対して粘着性を発現させるよう働きかけ
る。ところが、固体可塑剤は、保存条件によっては室温
であっても粘着性を発現させてしまい、使用前にサーマ
ル・ディレード・タック粘着剤が粘着剤同士で、または
他のシートの基材に貼り付いてしまうブロッキングとい
う現象が起こることがある。
【0005】ブロッキングを抑制する方法としては、
(1)特開昭63−172784号公報に記載の基材の
平滑度をコントロールする方法、(2)特公昭62−2
1835公報に記載されている上記3種の構成成分の他
にブロッキング防止剤として滑剤を配合する方法、
(3)水性懸濁液とした固体可塑剤を使用する方法、
(4)特開平7−3239号公報記載のマイクロカプセ
ル化可塑剤を使用する方法等が開示されている。
【0006】しかしながら、(1)、(2)、(3)の
方法ではある程度の効果はあるものの、夏期、梅雨期な
どの高温度、高湿度の雰囲気では効果が薄く、ブロッキ
ングを根本的に防止することはできなかった。
【0007】また、(4)の方法では、加熱または加圧
によってのみ粘着性を発生するので、非常に有効な方法
であるといえるが、マイクロカプセルの壁材量を調整す
る必要があり、また、マイクロカプセルを作製すること
で製造コストを高くする要因にもなっている。さらに、
内包する物質が液体可塑剤もしくは可塑剤を溶剤で溶解
した状態など液状でなくてはならず、内包する可塑剤や
マイクロカプセル化の条件が制限されることがある他、
粘着剤を調製する際の混合・撹拌時にマイクロカプセル
壁が損傷し、内部の可塑剤が漏れてしまい、耐ブロッキ
ング性が低下することがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、サー
マル・ディレード・タック粘着剤およびサーマル・ディ
レード・タック粘着シートにおいて、従来問題となって
いたブロッキングを抑制することが可能な可塑剤と、該
可塑剤を使用したサーマル・ディレード・タック粘着剤
およびサーマル・ディレード・タック粘着シートを提供
することである。特に、高湿度、高温下や粘着剤調製時
においてもその性能を十分に保持することができる可塑
剤と、該可塑剤を使用したサーマル・ディレード・タッ
ク粘着剤およびサーマル・ディレード・タック粘着シー
トを提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決する手段として、ホスト化合物により可塑剤を包
接したことを特徴とする包接型可塑剤、および少なくと
も、可塑剤、熱可塑性樹脂および粘着付与剤を含有して
なるサーマル・ディレード・タック粘着剤において、該
可塑剤が可塑剤がホスト化合物により包接されてなる包
接型可塑剤であることを特徴とするサーマル・ディレー
ド・タック粘着剤を見出した。さらに、上記サーマル・
ディレード・タック粘着剤を基材に設けたことを特徴と
するサーマル・ディレード・タック粘着シートを見出し
た。
【0010】本発明を詳細に説明する。本発明の包接型
可塑剤および、本発明のサーマル・ディレード・タック
粘着剤(以下、本発明の粘着剤と略す)と本発明のサー
マル・ディレード・タック粘着シート(以下、本発明の
粘着シートと略す)に係わる包接型可塑剤は、ホスト化
合物により可塑剤を包接してなる。
【0011】本発明の包接型可塑剤、粘着剤および粘着
シートに係わる可塑剤とは、フタル酸ジメチル、フタル
酸ジエチル、フタル酸ジn−ブチル、フタル酸ジヘプチ
ル、フタル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、フタル
酸ジ2−エチルヘキシル、フタル酸n−オクチル、フタ
ル酸ジヒドロアビエチル、フタル酸ジイソデシル、フタ
ル酸ブチルベンジル、フタル酸ジイソノニル、イソフタ
ル酸ジメチル、安息香酸スクロース、二安息香酸エチレ
ングリコール、三安息香酸トリメチロールエタン、三安
息香酸グリセリド、四安息香酸ペンタエリトレット、八
酢酸スクロース、クエン酸トリシクロヘキシル、N−シ
クロヘキシル−p−トルエンスルホンアミド等が挙げら
れる。これらの可塑剤は、単独で使用しても良いが、2
種以上を併用することもか可能である。
【0012】本発明の包接型可塑剤、粘着剤および粘着
シートに係わるホスト化合物とは、「ホスト・ゲスト・
ケミストリー」(平岡、柳田、小原、古賀編著、講談社
サイエンティフィック刊行、1984年発行)、「包接
化合物」(竹本、宮田、木村著、東京化学同人刊行、1
989年発刊)に記載されているように3次元構造の内
部に空孔を有する分子または分子集合体を言う。ホスト
化合物は他のイオン、原子、分子等をゲスト化合物とし
て取り込むことができ、一般に包接化合物と呼ばれる付
加体を形成する。本発明においては、可塑剤がゲスト化
合物となる。
【0013】本発明の包接型可塑剤、粘着剤および粘着
シートに係わるホスト化合物としては、α−シクロデキ
ストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキス
トリン、2,6−ジ−o−メチル−α−シクロデキスト
リン、2,6−ジ−o−メチル−β−シクロデキストリ
ン、2,6−ジ−o−メチル−γ−シクロデキストリ
ン、ヒドロキシプロピル−α−シクロデキストリン、ヒ
ドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、ヒドロキ
シプロピル−γ−シクロデキストリン、6−o−マルト
シル−α−シクロデキストリン、6−o−マルトシル−
β−シクロデキストリン、6−o−マルトシル−γ−シ
クロデキストリン、2,3,6−トリ−o−メチル−β
−シクロデキストリン、ポリ−β−シクロデキストリン
等のシクロデキストリン化合物、D−グルコピラノース
がα−1,4結合で重合した線状高分子であるアミロー
ス、デキストラン、デキストランをエピクロロヒドリン
等で架橋してなるデキストランゲル、芳香環を有する大
環状化合物であるシクロファン、尿素、チオ尿素、デオ
キシコール酸、トリ−o−チモチド、ジオキシトリフェ
ニルメタン、トリフェニルメタン、メチルナフタリン、
スピロクロマン、ペルヒドロトリフェニレン、セルロー
ス等が挙げられる。本発明に係わるホスト化合物は上記
例に限定されるものではなく、また2種以上を併用する
こともできる。
【0014】上記の本発明の包接型可塑剤、粘着剤およ
び粘着シートに係わるホスト化合物が可塑剤を包接する
形態には、ホスト化合物の3次元構造が形成する孔内に
可塑剤が完全に取り込まれた形態、可塑剤の一部が取り
込まれた形態、熱可塑剤の一部または全部とホスト化合
物が孔以外の部分と付加、結合した形態等の種々の形態
を含む。なお、ゲスト化合物である可塑剤とホスト化合
物の比は、選ばれるゲスト化合物、ホスト化合物および
包接方法によって異なるので、適宜調節する必要があ
る。
【0015】本発明の包接型可塑剤および、本発明の粘
着剤と粘着シートに係わる可塑剤において、ホスト化合
物によって可塑剤を包接する方法としては、一般に知ら
れている包接化合物を作製する方法を用いることができ
る。例えば、ホスト化合物と可塑剤の少なくとも一方の
良溶媒である媒体に、ホスト化合物と可塑剤を添加し
て、数十分から数時間撹拌する方法、ホスト化合物と熱
可塑剤に適当な媒体を添加して混練する方法、ホモジナ
イザー等を用いて乳化分散する方法等がある。この場
合、界面活性剤、補助溶媒等を添加しても良い。
【0016】本発明の包接型可塑剤および、本発明の粘
着剤と粘着シートに係わる可塑剤を媒体中から分別する
方法としては、濾過、減圧による媒体除去等がある。
【0017】本発明の粘着剤および粘着シートに係わる
粘着剤は、熱可塑性樹脂、上述の包接型可塑剤および粘
着付与剤を含有してなる。熱可塑性樹脂としては、例え
ば(メタ)アクリル酸エステル重合体、スチレン/(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン/ブタジエ
ン共重合体、スチレン/ビニルピロリドン共重合体、
(メタ)アクリル酸エステル/ビニルピロリドン共重合
体、酢酸ビニル重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合
体、(メタ)アクリル酸エステル/酢酸ビニル共重合
体、(メタ)アクリル酸/エチレン共重合体、(メタ)
アクリル酸エステル/エチレン共重合体、エチレン/塩
化ビニル共重合体、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合
体、ブタジエン重合体、ウレタン樹脂、スチレン/イソ
プレンブロック共重合体、合成ゴム等が挙げられる。本
発明の粘着剤および粘着シートに係わる熱可塑性樹脂
は、必要に応じて2種以上を併用することができる。
【0018】本発明の粘着剤および粘着シートに係わる
粘着付与剤としては、例えばロジン、ロジン誘導体(水
素化、不均化、重合、マレイン化、エステル化)、テル
ペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、非重
合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、クマロン・インデン
樹脂、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系
樹脂等が挙げられる。本発明の粘着剤および粘着シート
に係わる粘着付与剤は、必要に応じて2種以上を併用す
ることができる。
【0019】本発明の粘着剤および本発明の粘着シート
に係わる粘着剤では、包接型可塑剤100重量部に対し
て、熱可塑性樹脂は1〜200重量部、粘着性付与剤は
0.3〜100重量部の範囲であることが好ましい。
【0020】本発明の粘着剤および本発明の粘着シート
に係わる粘着剤には、熱可塑性樹脂、包接型可塑剤、粘
着付与剤の他に、所望の性能を妨げることがない範囲
で、顔料、充填剤、滑剤、溶剤、分散剤、消泡剤、増粘
剤、酸化防止剤等の添加が可能である。
【0021】本発明の粘着シートは、基材の片面に、少
なくとも、本発明の包接型可塑剤、熱可塑性樹脂および
粘着付与剤を含有してなるサーマル・ディレード・タッ
ク粘着剤を設けてなる。本発明の粘着シートに係わる基
材としては、紙、合成樹脂フィルム、合成紙、織布、不
織布、金属蒸着シート、ラミネート紙等を使用すること
ができる。
【0022】本発明の粘着剤および、本発明の粘着シー
トに係わる粘着剤は、ボールミル、アトライター、ペイ
ントコンディショナー、サンドミル等の撹拌、粉砕装置
を使用し、粘着剤の成分を別々または一緒に混合、粉砕
して調製する。
【0023】本発明の粘着剤を、水分散液、有機媒体分
散液、有機媒体溶液として基材に塗布した後、乾燥して
粘着シートを作製することができる。塗布方法として
は、ロールコート法、バーコート法、エアーナイフコー
ト法、ブレードコート法、グラビアコート法等を使用す
ることができる。また、ホットメルト法を利用すること
もできる。この場合、水、有機溶剤等の媒体は必ずしも
必要ではない。塗布量は、乾燥状態で5〜60g/m2
が好ましい。
【0024】本発明の粘着シートは、例えばラベル、す
べり防止シート等の用途に使用することができる。この
粘着シートに、熱をかけることで粘着剤の粘性が発現
し、例えば、瓶、紙製品等へ付着させ、ラベル等して使
用することができる。
【0025】
【作用】本発明の包接型可塑剤は、可塑剤がホスト化合
物に包接されてなる。この包接型可塑剤は、熱によって
ゲスト化合物である可塑剤がホスト化合物の外部に放出
される。したがって、少なくとも該包接型可塑剤、熱可
塑性樹脂および粘着性付与剤とを含有してなる本発明の
粘着剤と該粘着剤を用いた本発明の粘着シートでは、保
存状態では、可塑剤と他の成分である熱可塑性樹脂、粘
着性付与剤との間で、ホスト化合物が隔壁として存在す
るために粘着性を発現せず、ブロッキング現象が起こる
ことがない。本発明の粘着剤および粘着シートに熱を与
えると、ゲスト化合物である可塑剤がホスト化合物から
放出されて、熱可塑性樹脂および粘着性付与剤と混合し
て、初めて粘着性を発現する。
【0026】また、本発明の包接型可塑剤は、非常に簡
便な方法で作製することができるので、粘着剤や粘着シ
ートのコスト上昇を招くことがない。さらに、ゲスト化
合物の状態は、固体状態であっても液体状態であって
も、ホスト化合物の種類や包接条件をを適当に選ぶこと
で包接型可塑剤を作製することができる。
【0027】本発明の包接型可塑剤は、粘着剤調製にお
いて混合、撹拌等の工程がある場合においても、包接形
態が容易に壊れることなく、充分な耐ブロッキング性を
保持することが可能である。
【0028】
【実施例】本発明を実施例によりより詳しく説明する。
本発明はその趣旨を超えない限り、下記実施例に限定さ
れるものではない。
【0029】作製例1包接型可塑剤aの作製 マルトシルシクロデキストリン50重量部を60℃のイ
オン交換水300重量部に溶解した水溶液に、熱可塑剤
であるフタル酸ジブチル8.48重量部を添加し、ホモ
ジナイザーで2時間撹拌した後、スプレー乾燥して、フ
タル酸ジブチルのマルトシルシクロデキストリン包接化
合物である包接型可塑剤aを55.6重量部得た。
【0030】作製例2包接型可塑剤bの作製 β−シクロデキストリン50重量部を90℃のイオン交
換水400重量部に溶解した水溶液に、熱可塑剤である
フタル酸ジシクロヘキシル14.6重量部を添加し、9
0℃に温度を保持したまま3時間撹拌した。その後、水
溶液の温度を室温まで下げ、析出物を濾集し、イオン交
換水で洗浄した。次いで、この析出物を40℃で減圧乾
燥し、残存水分を除去し、フタル酸ジシクロヘキシルの
β−シクロデキストリン包接化合物である包接型可塑剤
bを61.2重量部得た。
【0031】作製例3包接型可塑剤cの作製 アミロース(平均分子量3万)50重量部を60℃のイ
オン交換水300重量部に溶解した水溶液に、熱可塑剤
であるフタル酸ジシクロヘキシル5.50重量部を添加
し、ホモジナイザーで2時間撹拌した後、スプレー乾燥
して、フタル酸ジブチルのマルトシルシクロデキストリ
ン包接化合物である包接型可塑剤cを53.5重量部得
た。
【0032】作製例4包接型可塑剤dの作製 尿素50重量部を60℃のイオン交換水300重量部に
溶解した水溶液に、熱可塑剤であるフタル酸ジブチル
4.85重量部を添加し、超音波を与えて2時間分散し
た後、イオン交換水を乾固して、フタル酸ジシクロヘキ
シルの尿素包接化合物である包接型可塑剤dを52.1
重量部得た。
【0033】実施例1〜5包接型可塑剤分散液の調製 包接型可塑剤a〜dを各々50重量部とイオン交換水1
17重量部をペイントコンディショナーで3時間混合分
散して、30重量%包接型可塑剤分散液A〜Dを得た。
【0034】粘着剤の作製 表1に示す組成物をペイントコンディショナーで4時間
混合分散して、粘着剤を作製した。得られた粘着剤を、
乾燥塗布量が25g/m2になるように坪量85g/m2
のアート紙片面にバーコート法により塗布し、50℃で
5分間乾燥させた。これらの塗布試料は常温では粘着性
が見られず、150℃で20秒間加熱することで粘着性
が発現した。
【0035】
【表1】
【0036】耐ブロッキング性の評価結果を表2に示し
た。粘着剤塗布試料に1kg/cm2の荷重をかけて、
55℃で1時間保存した後、荷重を除去し、そのときの
塗布試料の状態をI〜IIIの3段階で評価した。評価結
果は、Iがアート紙の破壊が確認されて実用不可能を意
味する。IIが荷重を取り除く際に抵抗感があるものの、
粘着剤塗布試料に欠陥は確認されないもの、IIIが抵抗
感もなく、粘着剤塗布試料に欠陥が全く確認されないも
のである。IIおよびIIIについては、実用上差し支えの
ない状態である。
【0037】
【表2】
【0038】比較例1〜2粘着剤の調製 表3に示す組成物をペイントコンディショナーで4時間
混合分散して、粘着剤を作製した。得られた粘着剤を、
乾燥塗布量が25g/m2になるように坪量85g/m2
のアート紙片面にバーコート法により塗布し、50℃で
5分間乾燥させた。比較例1では常温では粘着性が見ら
れなかったが、比較例2では常温で液状の可塑剤を使用
しているために、塗布面に油染みが見られ、またベタツ
キが見られた。
【0039】
【表3】
【0040】実施例と同様の方法で、比較例の耐ブロッ
キング性を評価した結果を表3に示した。比較例1およ
び2においては、荷重剥離時に片面アート紙が破れてし
まい、実用には適していないことが確認された。
【0041】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明の包接型可
塑剤、該包接型可塑剤を含有する粘着剤および粘着シー
トにおいては、従来の可塑剤や該可塑剤を含有する粘着
剤および粘着シートと比較して、常温での可塑剤と他の
粘着剤組成物との間に隔壁を設けることで、耐ブロッキ
ング性が向上する。また、この隔壁は混合分散等の調製
にも耐えることができ、熱を与えることで充分な粘着性
を発現することも可能であるという秀逸な効果をもたら
す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JKF C09J 7/02 JKF JKK JKK 11/06 JAX 11/06 JAX 11/08 JBC 11/08 JBC 103/12 JAD 103/12 JAD 105/16 JAF 105/16 JAF 201/00 JAQ 201/00 JAQ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスト化合物により可塑剤を包接したこ
    とを特徴とする包接型可塑剤。
  2. 【請求項2】 少なくとも、可塑剤、熱可塑性樹脂およ
    び粘着性付与剤を含有してなるサーマル・ディレード・
    タック粘着剤において、該可塑剤が可塑剤がホスト化合
    物により包接されてなる包接型可塑剤であることを特徴
    とするサーマル・ディレード・タック粘着剤。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のサーマル・ディレード・
    タック粘着剤を基材に設けたことを特徴とするサーマル
    ・ディレード・タック粘着シート。
JP8056261A 1996-03-13 1996-03-13 包接型可塑剤、該包接型可塑剤を含有する粘着剤および粘着シート Pending JPH09241598A (ja)

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