JP6582939B2 - 織物 - Google Patents

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    • D10B2331/04Fibres made from polymers obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. polycondensation products polyesters, e.g. polyethylene terephthalate [PET]

Description

本発明は、織物に関する。さらに詳しくは靴や作業服、カバンなどに好ましく用い得る耐摩耗性や肌触りに優れた織物に関する。
従来、経糸もしくは緯糸のいずれか一方の少なくとも一部にモノフィラメントを用い、前記いずれか一方以外の経糸もしくは緯糸の少なくとも一部にマルチフィラメントを用いて構成した布帛としては種々のものが提案されている。例えば、特許文献1には、単糸繊度が20デニール以下で全繊度が100〜3000デニールの合成繊維マルチフィラメントを経糸に用い、繊度が100〜3000デニールの合成繊維モノフィラメントを用いた垣網用原糸が開示されている。
また、特許文献2には、ポリプロピレンマルチフィラメントを例えば経糸に用い、芯鞘型複合ポリプロピレンモノフィラメントを緯糸に用いたメッシュ体であって、芯鞘型複合ポリプロピレンモノフィラメントの鞘部の溶融温度を芯部の溶融温度より高くし、製織後の加熱工程で鞘部のポリプロピレンを溶かし経糸と緯糸とを固着される技術が開示されている。
さらに、特許文献3には、耐摩耗性がありソフトな風合いを有する表皮材用織物であって、ポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメントを緯糸に用いポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメントを経糸に用いた織物が開示されている(特許文献3の実施例6)。
上記とは別に、特許文献4には、耐摩耗性を向上させた布帛として、芯部を構成するポリマーの融点より低い融点のポリマーを鞘部に有する芯鞘複合繊維を配し、鞘部の熱融着により、繊維同士を固定することで目ズレ発生を抑制した布帛が提案されている。
実開昭58−158672号公報 特開平11−200178号公報 特開2002−201548号公報 特開2010−236116号公報
従来、靴や作業服、カバンといった布帛製品において、擦れやすい袖口、凸部あるいは角の部分などには、繰り返しの摩擦に耐えるために、布帛を重ねるか、あるいは、合成ゴム等をコーティングした加工布や、ウレタン等をコーティングした人工皮革などを使用することが一般的であるが、いずれの方法も、布帛製品を厚く、重くし、通気性を低下させる上、肌触りがよくないと言う問題や加工に伴いコストアップも発生すると言う問題があり、耐摩耗性や肌触りに優れるとともに、軽量性、通気性を兼備した布帛が望まれていた。
しかしながら特許文献1開示の垣網用原糸は、その用途上、当然ながら肌触りが考慮されておらず、肌触りのよい織物の具体的構造も開示されていない。
また、特許文献2に開示のメッシュ体は建築工事用途であり、肌触りは考慮されておらず、肌触りのよい織物の具体的構造も開示されていない。
さらに、特許文献3に開示のポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメントを緯糸に用いポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメントを経糸に用いた表皮材用織物は、ポリトリメチレンテレフタレート繊維の物性や織物の弾性回復率についての記載はあるものの、実際に製織する上での簡便な評価指標不明であり、特許文献3の開示をそのまま実施しても耐摩耗性やソフトな風合いに優れた織物が必ずしも得られるものではなかった。
特許文献4に具体的に開示された布帛は、繊維の融着固定により目ズレが抑制され、耐摩耗性は向上するものの、融着固化した繊維が摩擦相手に接触するために、肌触りが悪くなってしまうという問題があった。
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決し、繰り返し摺動に対する耐摩耗性に優れ、かつ肌触りが良好である布帛製品に適した織物を提供することである。
上記課題を解決するために成した第1の発明は、経糸または緯糸のいずれか一方の少なくとも一部がモノフィラメントであり、かつ、前記いずれか一方以外の経糸または緯糸の少なくとも一部がマルチフィラメントであり、下記(1)または(2)のいずれかの条件を満たすことを特徴とする織物である(第1の発明)。
(1)前記モノフィラメントが前記マルチフィラメントと融着しており、かつ、マルチフィラメント被覆率a/Lとモノフィラメント隠蔽率h/bが(A)式および(B)式をともに満たす。
1.0≦a/L≦1.5 ・・・(A)式
0.5≦h/b≦1.0 ・・・(B)式
(2)前記モノフィラメントが前記マルチフィラメントと融着しておらず、かつ、マルチフィラメント被覆率a/Lとモノフィラメント隠蔽率h/bが(C)式および(D)式をともに満たす。
1.0≦a/L≦1.5 ・・・(C)式
0.7≦h/b≦1.0 ・・・(D)式
尚、ここにおいてa、b、L、hは以下の意味を有する。
a :マルチフィラメントの断面における織物表面方向の軸長
b :マルチフィラメントの断面における織物厚み方向の軸長
L :隣り合ったマルチフィラメントの中心間距離
h :モノフィラメントのクリンプ高さ
上記課題を解決するために成した第2の発明は、第1の発明において、前記マルチフィラメントのカバーファクターが800以上1200以下であることを特徴とする織物である(第2の発明)。
上記課題を解決するために成した第3の発明は、第1又は第2のいずれかの発明において、前記マルチフィラメントの撚り係数が0以上10,000以下であることを特徴とする織物である(第3の発明)。
上記課題を解決するために成した第4の発明は、第1〜3のいずれかの発明において、
前記モノフィラメントの曲げ剛性が1cN以上6cN以下であることを特長とする織物である(第4の発明)。
上記課題を解決するために成した第5の発明は、第1〜4のいずれかの発明において、前記モノフィラメントが芯鞘複合糸であり、鞘成分の融点が芯成分の融点よりも少なくとも10℃低いことを特徴とする織物である(第5の発明)。
上記課題を解決するために成した第6の発明は、第1〜5のいずれかの発明において、JIS L1096 8.19.3 C法に準じた磨耗試験において、4000回減重量が0.5g未満かつ孔開き無しであることを特徴とする織物である(第6の発明)。
上記課題を解決するために成した第7の発明は、第1〜6のいずれかの発明において、KES表面摩擦特性値の平均摩擦係数MIUが0.10〜0.42であり、かつ平均摩擦係数の変動MMDが0.01〜0.07であることを特徴とする織物である(第7の発明)。
第1の発明によれば、耐摩耗性を担保するモノフィラメントと肌触りを担保するマルチフィラメントの長所同士の好適配備が確保され、耐摩耗性や肌触りに優れた織物を容易に提供することができる。また、本発明を構成するモノフィラメントとマルチフィラメントは、融着させて(1)の条件を満たすようにするか、融着させずに(2)の条件を満たすようにすることにより、目ズレが効果的に抑制され、より耐磨耗性が改善されるとともに、経糸と緯糸の適切な配備が崩れにくく、良好な肌触りを維持できる織物を提供することができる。
第2の発明によれば、マルチフィラメントのカバーファクターを特定範囲に制御することにより、経糸と緯糸との拘束力を適切に制御できるとともに、マルチフィラメントのクリンプ形状を良好に維持できるので、軽量性、耐久性に優れるとともに肌触り、通気性の良い織物を提供することができる。
第3の発明によれば、マルチフィラメントの撚り係数を好適化にすることにより、マルチフィラメントの断面形状が扁平になりやすくモノフィラメントとの接触面積が大きくなることから、モノフィラメントに接触する単糸数が多くなり、1本の単糸にかかる力が分散されることで単糸切れが発生しにくくなり、よりいっそう耐摩耗性に優れるとともに肌ざわりのよい織物を提供することができる。
第4の発明によれば、モノフィラメントの曲げ剛性の好適化を図ることにより、モノフィラメントの曲げ剛性低下に起因する目ズレ発生を抑止し得るとともに、過度に高い曲げ剛性に起因するクリンプ形状維持性能低下に伴う糸拘束力不足による目ズレを防止できたり、モノフィラメント隠蔽率h/b低下による耐磨耗性低下を防いだりすることができる。
第5の発明によれば、経糸と緯糸の融着に新たな融着剤を用いることなく、容易に耐摩耗性や肌触りに優れた織物を提供することができる。
第6の発明によれば、靴や作業服、カバンといった布帛製品において摩擦に対する耐久性に優れた織物を提供することができる。
第7の発明によれば、靴や作業服、カバンといった布帛製品において表面が滑らかで肌触りのよい織物を提供することができる。
以上の通り、本発明にかかる織物は、耐摩耗性に優れ、かつ肌触りが良好であるため、それ単独で靴や作業服やカバンといった身に着ける布帛製品として好適に使用できる。また、用途はこれに限定されるものではなく、例えば、乗り物の座席シート用表皮材など、耐摩耗性と柔らかな触感が要求される各種布帛製品に利用可能である。
図1は、マルチフィラメント被覆率とモノフィラメント隠蔽率を算出するための測定部位の概略を示す織物の模式断面図である。 図2は、織組織が平織の例におけるマルチフィラメントの断面における織物表面方向の軸長a、マルチフィラメントの断面における織物厚み方向の軸長bの定義を説明するための織物の模式断面図である。 図3は、織組織が2/2ツイル織の例におけるマルチフィラメントの断面における織物表面方向の軸長a、マルチフィラメントの断面における織物厚み方向の軸長bの定義を説明するための織物を例とした模式断面図である。 図4は、織組織が平織の場合における隣り合ったマルチフィラメントの中心間距離L、モノフィラメントのクリンプ高さhの定義を説明するための織物を例とした模式断面図である。 図5は、織組織が2/2ツイル織の場合における隣り合ったマルチフィラメントの中心間距離L、モノフィラメントのクリンプ高さhの定義を説明するための織物を例とした模式断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る織物は、経糸または緯糸のいずれか一方の少なくとも一部がモノフィラメントであり、かつ、前記いずれか一方以外の経糸または緯糸の少なくとも一部がマルチフィラメントであり、下記(1)または(2)のいずれかの条件を満たすことを主たる特徴とする。
(1)前記モノフィラメントが前記マルチフィラメントと融着しており、かつ、マルチフィラメント被覆率a/Lとモノフィラメント隠蔽率h/bが(A)式および(B)式をともに満たす
1.0≦a/L≦1.5 ・・・(A)式
0.5≦h/b≦1.0 ・・・(B)式
(2)前記モノフィラメントが前記マルチフィラメントと融着しておらず、かつ、マルチフィラメント被覆率a/Lとモノフィラメント隠蔽率h/bが(C)式および(D)式をともに満たす
1.0≦a/L≦1.5 ・・・(C)式
0.7≦h/b≦1.0 ・・・(D)式
尚、ここにおいてa、b、L、hは以下の意味を有する。
a :マルチフィラメントの断面における織物表面方向の軸長
b :マルチフィラメントの断面における織物厚み方向の軸長
L :隣り合ったマルチフィラメントの中心間距離
h :モノフィラメントのクリンプ高さ
上記a、b、L、hの詳細な定義は以下のとおりある。以下図1〜図5を用いて説明する。図1は、マルチフィラメント被覆率とモノフィラメント隠蔽率を算出するための測定部位の概略を示す織物の模式断面図であり、当該織物について経糸(または緯糸)であるモノフィラメント1の繊維の長手方向と平行方向、すなわち緯糸(または経糸)であるマルチフィラメント2を切断した切断面である。図2は、織組織が平織の例におけるマルチフィラメントの断面における織物表面方向の軸長a、マルチフィラメントの断面における織物厚み方向の軸長bの定義を説明するための織物の模式断面図であり、図1と同様の方向で切断した切断面である。図3は、織組織が2/2ツイル織の例におけるマルチフィラメントの断面における織物表面方向の軸長a、マルチフィラメントの断面における織物厚み方向の軸長bの定義を説明するための織物を例とした模式断面図であり、織組織が異なる以外は上記図1と同様の方向で切断した切断面である。図4は、織組織が平織の場合における隣り合ったマルチフィラメントの中心間距離L、モノフィラメントのクリンプ高さhの定義を説明するための織物を例とした模式断面図であり、上記図1と同様の方向で切断した切断面である。図5は、織組織が2/2ツイル織の場合における隣り合ったマルチフィラメントの中心間距離L、モノフィラメントのクリンプ高さhの定義を説明するための織物を例とした模式断面図であり、上記図3と同様の方向で切断した切断面である。
まずa、bについて説明する。
一つのマルチフィラメント断面を囲み、かつ4辺全てがマルチフィラメント断面と接する様に描かれ、かつマルチフィラメントの厚み方向と垂直方向(つまりは織物表面方向)と平行な線を一辺とする長方形において、織物表面方向に沿った辺の長さをマルチフィラメントの断面における織物表面方向の軸長aとし、織物表面方向と垂直な方向に沿った辺の長さをマルチフィラメントの断面における織物厚み方向の軸長bとする。(図2、図4参照)
次にLについて説明する。
上記マルチフィラメントと厚み方向で接する1本のモノフィラメントにおいて、隣合うクリンプ頂点C1とC2の2点を結んだ距離を2Lとし、2Lの半分の長さを隣り合ったマルチフィラメントの中心間距離Lとする(図3、図5参照)。
最後にhについて説明する。
1本のモノフィラメントの隣合うクリンプ頂点C1とC2の2点を結んだ距離2Lの線を上辺とし、それと平行でかつマルチフィラメントの底部B(マルチフィラメントが織物の厚み方向、モノフィラメントと接する点)と接触する線で形成される長方形の高さ(厚み方向に近い辺の長さ)をモノフィラメントのクリンプ高さhとする(図3、図5参照)
上記のとおり、本発明にかかる織物においては、経糸または緯糸のいずれか一方の少なくとも一部がモノフィラメントであり、かつ前記いずれか一方以外の経糸または緯糸の少なくとも一部がマルチフィラメントである。なかでも経糸または緯糸のいずれか一方が実質的にモノフィラメントであり、かつ前記いずれか一方以外の経糸または緯糸が実質的にマルチフィラメントであることが好ましい。上記実質的とは、意匠性その他の理由から若干それ以外の繊維を併用し得ることを意味する。
マルチフィラメントは、複数の繊維束からなり、単糸径が総繊度に対して細く、これを織物表面に露出させることで、肌との接触時に柔らかな触感を与えることができるが、摩耗によって単糸が切れ易い。一方、モノフィラメントは、1本の繊維であり、単糸径が太い上、押し潰しに対しても繊維径が変形しにくいため、織物表面に露出させることで、触れると表面硬さやザラつきを感じやすいが、摩耗によって切れ難い。本発明者は、これらの相反する特性を有する繊維を使用し、上記モノフィラメント隠蔽率および上記マルチフィラメント被覆率というパラメータを採用し、両者の好適化を図ることにより、繰り返しの摩擦に対する耐摩耗性と柔らかな肌触りを兼備した織物を提供できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明にかかる織物は、上記マルチフィラメント被覆率a/Lが1.0以上1.5以下であり、かつ、モノフィラメントがマルチフィラメントと融着している場合、上記モノフィラメント隠蔽率h/bが0.5以上1.0以下であることを主たる特徴とする。
マルチフィラメント被覆率a/Lは、織物表面におけるマルチフィラメントとモノフィラメントの露出比率を表している。モノフィラメントは単糸径が太い上、肌との接触時に繊維径が変形しにくいため、触れると表面硬さやザラつきを感じやすい。a/Lを上記範囲とすることで、単糸径が細く、柔らかな触感を有するマルチフィラメントで表面を覆い、モノフィラメントの露出面積を減らし、柔らかな肌触りを得られる。a/Lが1.0未満では、モノフィラメントが強く接触し過ぎるため、肌触りが悪くなることを見出した。また、a/Lが1.5より高いと、モノフィラメントのクリンプ形状の山頂部で摩耗面を支えることができず、多くのマルチフィラメント単糸が摩滅することとなり、耐摩耗性が悪くなってしまう。好ましくは1.2〜1.4である。
モノフィラメント隠蔽率h/bは、織物厚み方向におけるマルチフィラメントとモノフィラメントの露出高さの比率を表している。マルチフィラメントは単糸径が細く摩耗によって切れやすいため、bがhよりも大きすぎると耐摩耗性が低下する。h/bを上記範囲とすることで丈夫なモノフィラメントのクリンプ形状の山頂部で摩耗面を支え、モノフィラメントの谷部にマルチフィラメントを隠し、摩耗から守ることができ、優れた耐摩耗性が得られる。織物表面が摩擦される際、摩擦時の荷重によってマルチフィラメントの繊維束形状直径はある程度押し潰されるため、上記範囲であれば、bがhより大きくとも、十分な耐摩耗性を与えることができ、かつ柔らかな肌触りも与えられる。モノフィラメントがマルチフィラメントと融着している場合、h/bが0.5未満になると、モノフィラメントのクリンプ形状の山頂部で摩耗面を支えることができず多くのマルチフィラメント単糸が摩滅してしまうため耐摩耗性が悪くなる。また、h/bが1.0を超えると、モノフィラメントが強く接触し過ぎるため、肌触りが悪くなる。そのためモノフィラメントがマルチフィラメントと融着している場合、h/bは0.5〜1.0の範囲とする。好ましくは0.7〜0.9である。
尚、マルチフィラメント被覆率a/Lとモノフィラメント隠蔽率h/bは、モノフィラメントの素材、固有粘度、繊度、延伸倍率、延伸温度、弛緩倍率、弛緩温度、断面形状、織密度、曲げ剛性とマルチフィラメントの素材、撚り係数、繊度、織密度、曲げ剛性を適宜調整することで、各フィラメントのクリンプのしやすさを調整し、製織時の経糸張力と緯糸張力、熱セット加工時の縦方向収縮率と横方向収縮率を適宜選択することにより、経方向、緯方向のクリンプの程度を適宜調整することで制御することができる。
また、モノフィラメントがマルチフィラメントと融着していない場合は、融着している場合よりも、マルチフィラメントを拘束する力が弱く、摩擦時に多くのマルチフィラメント単糸が摩滅し、耐摩耗性に不利である。そのため、マルチフィラメント被覆率a/Lが1.0以上1.5以下であることに加え、モノフィラメント隠蔽率h/bが0.7以上1.0以下と、隠蔽率が小さくなりすぎないようにする。好ましくは0.8〜0.9である。
本発明においては、マルチフィラメントのカバーファクターが800以上1200以下であることが好ましく、1000以上1200以下であることがより好ましい。ここで、カバーファクターは、以下のように計算される値である。
(カバーファクター)=(密度:本/2.54cm)×√(繊度:dtex)
マルチフィラメントのカバーファクターが800未満では、経糸および緯糸の拘束力が不足し、摩耗時に目ズレが発生し、所望の耐久性を得にくい。また、マルチフィラメントのカバーファクターが1200より大きいと、モノフィラメントのクリンプ形状が平坦になり易く、結果として所望の耐久性が得られにくい。
本発明においては、マルチフィラメントの素材は、特に限定されるものでないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリフェニレンサルファイド、アクリルなどがベースポリマーとして好適に使用できる。特に強度面からポリエチレンテレフタレート(PET)がベースポリマーとして好適に使用できる。これらベースポリマーは必要に応じて他成分を共重合した共重合体としたり、他成分を配合した組成物とすることにより改質を施して用いることも可能である。例えば、PET等のポリエステルスルホン酸基を導入することで、カチオン染料での染色を可能としたカチオン可染ポリエステルは、強度と発色性に優れるマルチフィラメントが得られることから好適に使用できる。かかるカチオン可染ポリエステル糸の市販品としては東レ(株)製LOCII等が好適に挙げられる。
本発明で用いるマルチフィラメントには、本発明の目的を損なわない範囲であれば、撚糸や仮撚加工糸やタスラン加工糸やエア加工糸を使用してもかまわないが、タスラン加工糸やエア加工糸によってマルチフィラメントを嵩高くした場合は、マルチフィラメントの断面における織物厚み方向の軸長bが過度に大きくなり、耐摩耗性が低下する可能性があるため注意を要する。また、これらの加工や他の素材として難燃剤、帯電防止剤、耐候剤、顔料、艶消剤等の添加剤を混合して使用してもかまわない。また、予め染色した先染め糸として用いても良い。
マルチフィラメントの単糸繊度は1dtex以上10dtex以下であることが望ましく、2dtex以上6dtex以下であることがより望ましい。マルチフィラメントの単糸繊度が1dtex以上であると、必要な曲げ剛性が確保し易く、一方の糸のクリンプ形状を形成し易くなる。マルチフィラメントの単糸繊度が10dtex以下であると、手触りのごわつき感が出にくく、柔らかい風合いが得られ易い。
マルチフィラメントの総繊度は、100dtex以上2000dtex以下であることが望ましく、150dtex以上1700dtex以下であることがより望ましく、さらに望ましくは、300dtex以上1000dtex以下である。マルチフィラメントの総繊度が、100dtex以上であると、必要な曲げ剛性が確保し易く、2000dtex以下であると織物製造上での取り扱いが容易となる。
また、前記マルチフィラメントの強度としては3.0cN/dtex以上の繊維糸条が、織物強度の観点から好ましく使用される。強度条件は高い強度であることが好ましいが、実用的には5.0cN/dtex以上15.0cN/dtex以下の範囲のものがより好ましい。
本発明においては、前記マルチフィラメントの撚り係数が0以上10000以下の弱撚状態であることが好ましく、0以上8500以下であることがより好ましい。ここで、撚り係数は、次式で求められる。
(撚り係数)=(撚り数:T/m)×√(繊度:dtex)
マルチフィラメントの撚り係数を上記範囲とすることで、マルチフィラメントの断面形状は扁平形となり、モノフィラメントとの接触面積が大きくなることから、モノフィラメントに接触できている単糸が多くなり、1本の単糸にかかる力が分散されることで、単糸切れが発生しにくくなり、耐摩耗性が向上する傾向にある。また、マルチフィラメント被覆率a/Lが大きくなり、肌触りが良好となる。逆に前記マルチフィラメントの撚り係数が10000より大きくなった場合には、モノフィラメントと接触できる糸の範囲が狭くなり、接触しない単糸が多くなることから、目ずれが発生し易くなり、耐摩耗性が低下する傾向にある。
摩耗試験による減量が0.5g未満かつ孔開き無しであると、織布の所望の耐久性を得ることが可能であり、使用者にとっては長寿命の織布を得ることができるので好ましい。より好ましくは0.4g未満である。摩耗試験による減量が0.5gを超える、あるいは孔開きが発生すると、目標の耐久性を得られない。ここでいう摩耗試験はJIS L1096(2010) 8.19.3 C法(JISハンドブック2013)に準じ、テーバー型摩耗試験機により、荷重250g、摩耗輪H−18、円板直径100mmの条件にて、4000回摩耗する試験によるものである。
KES表面摩擦特性値の平均摩擦係数(MIU)は試料表面のすべりやすさを表し、値が大きくなるほど表面がすべりにくくなることを示す。また、摩擦係数の変動(MMD)は試料表面のざらつき感、凹凸感を表し、値が大きくなるほど表面のざらつきが大きくなることを示す。KES表面摩擦特性値の平均摩擦係数MIUが0.10〜0.42であり、かつ平均摩擦係数の変動MMDが0.01〜0.07であることが好ましい。より好ましくは、平均摩擦係数MIUが0.20〜0.40であり、かつ平均摩擦係数の変動MMDが0.02〜0.065である。さらに好ましくは、平均摩擦係数MIUが0.25〜0.38であり、かつ平均摩擦係数の変動MMDが0.025〜0.060である。
本発明においては、前記モノフィラメントの曲げ剛性が1cN以上、6cN以下であることが好ましい。モノフィラメントの曲げ剛性が1cN以上であると、骨材としての役割を果たし、摩擦時に目ズレが発生しにくくなり、耐摩耗性が良好である。6cN以下であると、モノフィラメントが剛直になりすぎず、クリンプ形状を形成し易くなるため、糸の拘束力が十分得られ、摩擦時に目ずれが発生しにくくなるか、モノフィラメント隠蔽率b/hが高くなることで、良好な耐磨耗性が得られる。
本発明においては、モノフィラメントの素材は、特に限定されるものでないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエステル系エラストマー、ポリスルフィド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーなどがベースポリマーとして好適に使用できる。ただし、ポリマーとして曲げ剛性が低い素材をベースポリマーとして使用してモノフィラメントとすることで、マルチフィラメントを細繊度品とした場合でも、所望のクリンプ形状を形成し易いため、より薄くて軽量な織物とすることができる。このような観点から、ポリエステル系エラストマー、ポリスルフィド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーなどのエラストマーをベースポリマーとする弾性糸がさらに好適に使用でき、ポリエステル系エラストマーをベースポリマーとする弾性糸がさらに好適に使用できる。
ポリエステル系エラストマーはハードセグメントとソフトセグメントからなり、ハードセグメントでは、主に芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体から形成される芳香族ポリエステル単位を主たる構成単位とすることが好ましい。さらにソフトセグメントは、脂肪族ポリエーテル単位及び/または脂肪族ポリエステル単位とジオールを主たる構成単位とするものが好ましい。
一般に同じポリマーで製造されたフィラメントであれば、繊度が低い方が曲げ剛性が低く、さらに総繊度が同じであれば、モノフィラメントよりもマルチフィラメントの方が曲げ剛性が低い傾向にある。そして曲げ剛性が低い場合にクリンプを形成しやすい傾向にある。本発明においては、織物とした場合にモノフィラメントとマルチフィラメントのクリンプを適宜なバランスとし、糸の拘束力が高めるとともに、マルチフィラメントとモノフィラメントの露出バランスを制御する点からモノフィラメントの好ましい繊度範囲は、マルチフィラメントの総繊度の0.2倍以上1.5倍以下であり、より好ましくは0.3倍以上1.0倍以下、さらに好ましくは0.4倍以上0.8倍以下である。モノフィラメントの繊度が、マルチフィラメント総繊度の0.2倍以上であれば、モノフィラメントの剛性および張力により、マルチフィラメントが曲げられ易く、モノフィラメントの繊度が、マルチフィラメント総繊度の1.5倍以下であれば、マルチフィラメントの剛性および張力によりモノフィラメントが曲げられ易く、両方の糸のクリンプが適切なバランスで形成され易い。
本実施態様において、織物を構成する経糸と緯糸とは、求められる通気性を阻害しない範囲であれば、融着していることが好ましい。融着させることで、目ズレが発生しにくくなり、耐摩耗性が向上する。ただし、マルチフィラメントの表層を融着すると柔らかい肌触りを損ない易く好ましくない。
モノフィラメントは芯鞘複合糸等の複合糸であっても、糸全体が同じ素材で構成される非複合糸であってもよい。モノフィラメントである経糸または緯糸のいずれかと、前記いずれか一方以外の経糸または緯糸の少なくとも一部に用いるマルチフィラメントとを融着させる場合、モノフィラメントとしては芯鞘複合糸であることが望ましい。この場合、前記モノフィラメントの鞘成分を構成する素材の融点が、前記モノフィラメントの芯成分を構成する素材の融点よりも少なくとも10℃低いことが望ましい。通常モノフィラメントの鞘部分全体がその他の糸に融着することが望ましいが、前記モノフィラメントの鞘成分の融点が、前記モノフィラメントの芯成分の融点+10℃未満であると、熱セット温度が芯成分の融点を超えた場合に熱セット時に芯成分まで溶けてしまい、融着部分で強度が低下する懸念がある。なお、上記芯鞘複合糸あるいは非複合糸であるモノフィラメントは、いずれも融着させない場合にも用いることができる。
モノフィラメントが芯鞘構造を取る場合の素材の種類は、芯成分と鞘成分が同成分で構成されていても異なっていても良い。ただし、芯成分と鞘成分の接着性を高める観点から、芯成分と鞘成分は同成分を含んでいることが望ましく、芯成分と鞘成分が同成分で構成されていることがより望ましい。なかでも芯成分と鞘成分がそれぞれ共通する構成成分を含む複数の構成成分から構成される共重合体で、それら複数の構成成分の組成比等をかえることにより融点の異なる芯成分、鞘成分とすることがさらに望ましい。
なかでも融点190〜250℃のポリエステル系エラストマーからなる芯成分と融点140〜190℃のポリエステル系エラストマーからなる鞘成分を有する芯鞘複合繊維であることが熱セット時の接着性と糸強度の点から最も好ましい。
本発明の織物の目付けは100〜500g/mの範囲内であることが望ましく、100〜300g/mであることがより望ましく、100〜200g/mであることがより望ましい。目付けが100g/m以上であると、求められる耐久性が得られ易い。一方で目付けが500g/m以下であると、軽量化のメリットが得られ易い。
本発明の織物の製造は、基本的にはマルチフィラメントの加撚、2)製織、3)熱処理等の通常の方法により実施することができる。
尚、熱処理がなくても効果を奏するが、熱処理を行い、一方の糸とマルチフィラメントを融着させるほうがより望ましい。鞘部の融点が芯部の融点よりも少なくとも10℃低い芯鞘構造のモノフィラメントを用いて本発明の織物を構成した場合、熱処理温度は鞘部の融点より高く、かつ芯部の融点よりも低い温度を採用するのが好ましい。熱処理は、例えば、150〜220℃の温度で30〜120秒で行うことができる。
本実施態様における織物の組織は、平組織、綾組織、朱子組織や、これらの組織を組み合わせた二重織等の組織を用途に応じて適宜選定すればよい。平組織は経糸と緯糸が互いに拘束する点が多く、目ズレしにくいため好ましい。ホツレ防止などの取り扱い性も良好である。また、製織方法や使用する織機は、本発明の織物が得られる限り特に限定されるものではなく、適宜選定すればよい。
本発明で規定する範囲の織物を得るための製織条件は用いる繊維の特性により異なるため一概にはいえない。例えば経糸張力と緯糸張力の場合、用いる繊維の特性やその組み合わせにより異なるため特定範囲に限定することは困難であるが、これらは相互に作用しながら、経糸と緯糸のクリンプ形状に影響し、マルチフィラメント被覆率a/Lとモノフィラメント隠蔽率h/bを変化させる。経糸張力が低い、あるいは緯糸張力が高い場合には、経糸クリンプは小さく、緯糸クリンプが大きくなり易く、経糸張力が高い、あるいは緯糸張力が低い場合には、経糸クリンプは大きく、緯糸クリンプは小さくなり易い。
熱セット加工時の縦方向収縮率、横方向収縮率も、用いる繊維の特性やその組み合わせにより異なるため特定範囲に限定することは困難であるが、これらは相互に作用しながら、経糸と緯糸のクリンプ形状に影響し、マルチフィラメント被覆率a/Lとモノフィラメント隠蔽率h/bを変化させる。縦方向収縮率が高い、あるいは横方向収縮率が低い場合には、経糸クリンプは小さく、緯糸クリンプが大きくなり易く、縦方向収縮率が低い、あるいは横方向収縮率が高い場合には、経糸クリンプは大きく、緯糸クリンプは小さくなり易い。
したがって、製織条件を選択する場合には、用いる繊維の特性、組み合わせを鑑み、織糸のクリンプ形状が本発明で規定する範囲内となるよう適宜調整すればよい。
本実施態様の織物は、靴の表皮材、作業服、カバン地、車輌の座席シート部材、靴の表皮材等の部材、サッカーやバレーなどスポーツ用ボールの部材、粘着テープ、不織布の基布、インテリア部材、車輌・住宅内層用部材、および土木用資材などの用途に用いられる。
次に、本発明の織物について、以下実施例に基づき、説明する。実施例において使用した特性の測定法は以下の通りである。
1.マルチフィラメント被覆率(以下「被覆率」と略称する場合もある)
経糸(または緯糸)であるモノフィラメント1の方向と平行な方向に緯糸(または経糸)であるマルチフィラメント2を切断した試料(織物)を、非緊張状態で試料台に接着した状態にて走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて40倍で拡大写真を撮影し、緯糸(または経糸)であるマルチフィラメントの断面における織物表面方向の軸長a(mm)と、相隣り合ったマルチフィラメントの中心間距離L(mm)を、それぞれ5カ所について測定し、次式によってマルチフィラメント被覆率(a/L)を求め、その平均を算出した(図1参照)。
マルチフィラメント被覆率(a/L)=a÷L
a :マルチフィラメントの断面における織物表面方向の軸長
L :隣り合ったマルチフィラメントの中心間距離
2.モノフィラメント隠蔽率(以下「隠蔽率」と略称する場合もある)
モノフィラメント1方向と平行にマルチフィラメント2を切断した試料(織物)を、非緊張状態で試料台に接着した状態にて拡大写真を撮影し、マルチフィラメント2の断面における織物厚み方向の軸長b(mm)と、モノフィラメント糸のクリンプ高さh(mm)を、それぞれ5カ所について測定し、次式によってマルチフィラメント被覆率(h/b)を求め、その平均を算出した(図1参照)。
マルチフィラメント被覆率(h/b)=h÷b
b :マルチフィラメントの断面における織物厚み方向の軸長
h :モノフィラメントのクリンプ高さ
3.織密度
JIS L1096:2010 8.6.1A法に準じて、異なる5ヶ所について拡大鏡で織物表面(ひょうめん)を観察し、25.4mm区間の経糸及び緯糸の本数を数え、それぞれの平均値を算出した。
4.繊度
JIS L1013:2010 8.3.1B法に準じて、正量繊度を測定して繊度とした。
5.カバーファクター
カバーファクター=(織密度:本/2.54cm)×√(繊度:dtex)で算出した。
6.撚り係数
JISL1013:2010 8.13.1に従い、浅野機器(株)製の検撚機を用いて、つかみ間隔を50cmとして2.94mN×表示デシテックスの初荷重の下で試料を取り付け、撚り数を測定し、2倍して1mあたりの撚り数を求めた。下記式を用いて、撚り係数を算出した。
撚り係数=(撚り数:T/m)×√(繊度:dtex)
7.モノフィラメントの曲げ剛性
水平方向に10mm間隔で2本設置された直径2mmのステンレス棒の下に、長さ約4cmにカットしたモノフィラメントをセットし、2本のステンレス棒の中央部の位置でモノフィラメントに直径1mmのJ字型ステンレス製フックを掛け、(株)メネベア製TCM−200型万能引張・圧縮試験機を用いて、ステンレス製フックを速度50mm/分で引き上げ、この時生じる最大応力で曲げ剛性を評価した。
8.融着の有無
10mm×10mmのサンプルを採取し、走査型電子顕微鏡(SEM)にて100倍で織物表面の表(おもて)面と裏面とを観察し、繊維の融着有無を確認した。
9.テーバー摩耗試験
JIS L1096:2010 8.19.3 C法に準じ、テーバー型摩耗試験機により、荷重250g、摩耗輪H−18、円板直径100mmの条件にて、4000回摩耗した後の重量を測定し、試験前との重量差(g)を、「4000回減重量」とした。サンプル片の破れ判定として、孔開き無し:○、孔開き有り:×とした。耐摩耗性の総合判定として、4000回減重量が0.5g未満かつ孔開き無しを合格(○)とし、その他は不合格(×)とした。
10.表面摩擦感評価
カトーテック製KES−SE摩擦感テスターを用い、摩擦係数(MIU)と摩擦係数の変動(MMD)を測定した。
評価条件は、試験台移動速度1.00mm/秒、摩擦静荷重50g、摩擦子は10mm角ピアノワイヤとし、経緯2方向をそれぞれ3回測定し、その平均値を求めた。
摩擦係数(MIU)は試料表面のすべりやすさを表し、値が大きくなるほど表面がすべりにくくなることを示す。判定として、○ : すべりやすい(MIU=0.40以下)、△:ややすべりやすい(MIU=0.40超0.42以下)、×:すべりにくい(MIU=0.42超)とした。摩擦係数の変動(MMD)は試料表面のざらつき感、凹凸感を表し、値が大きくなるほど表面のざらつきが大きくなることを示す。判定として、○:ざらつきが少ない(MMD=0.05以下)、△:ややざらつく(MMD=0.05超0.07以下)、×:ざらつきがある(MMD=0.07超)とした。
11.目付
JIS L1096:2010 8.3.2A法に準じて、200mm×200mmのサンプルを3枚採取し、それぞれの絶乾質量を測定し、1mあたりの質量を求め、その平均値を算出した。
(実施例1〜4及び比較例1〜4)
熱可塑性ポリエステル系エラストマーとして、東レ・デュポン製“ハイトレル”(登録商標)6347融点215℃を芯成分とし、“ハイトレル”(登録商標)4056融点153℃を鞘成分とし、それぞれのペレットを乾燥した後、別々のエクストルーダーで溶融し、それぞれギヤポンプで計量して複合パック中に流入し、押出機に供給し、その質量比率が芯:鞘=70:30である700dtexのモノフィラメント弾性糸を得た。この弾性糸の曲げ剛性は1.0cNであり、緯糸として用いた。
また、経糸として、カチオン可染ポリエステル糸(東レ製LOCII)の167dtex−48フィラメント糸を10本合糸し、総繊度1670dtex−480フィラメントとし、経糸撚係数が表1となる様、撚を掛けた糸を用いた。経糸張力等の製織条件を調整し、表1記載の平織の織物を作製し、得られた織物をピンテンターにて入出の幅を同一、経糸方向のオーバーフィード率0%として、180℃の温度で1分間熱処理を行った。その後、通常のカチオン染料染色加工方法に準じて染色加工を行った。仕上がった織物はいずれも、鞘成分のポリエステル系エラストマーが織物の経糸および緯糸の交点部分に接着固化していた。また、仕上がった織物の経糸密度および緯糸密度は表1に記載の通りである。
実施例1〜4は、緯糸密度と経糸撚係数のうち、いずれかの数値が異なるが、被覆率と隠蔽率のバランスに優れており、耐摩耗性に優れ、かつ肌触りも柔らかいことを確認した。
比較例1〜4は、経糸密度と緯糸密度と経糸撚係数のうち、いずれかの数値が本発明の範囲外であるが、いずれも被覆率と隠蔽率のバランスが悪く、耐摩耗性と肌触りのいずれかが不足している。具体的には比較例1は、隠蔽率が小さすぎる場合の例であるが、経糸が扁平形状となり被覆率が高いため、肌触りは柔らかいが、隠蔽率が低く、耐摩耗性が悪いものしか得られなかった。比較例2は、隠蔽率が大きすぎる場合の例であるが、モノフィラメントが表面に露出し、肌触りが硬いものしか得られなかった。比較例3は、被覆率が小さすぎるため、下限値未満の場合を示す。モノフィラメントが表面に露出し、肌触りが硬いものしか得られなかった。比較例4も、被覆率が小さすぎる場合の例であるが、モノフィラメントが表面に露出し、耐摩耗性は非常に優れるが肌触りが硬いものしか得られなかった。
(実施例5)
熱可塑性ポリエステル系エラストマーとして、東レ・デュポン製“ハイトレル”(登録商標)6347融点215℃を芯成分とし、“ハイトレル”(登録商標)4056融点153℃を鞘成分とし、それぞれのペレットを乾燥した後、別々のエクストルーダーで溶融した後、それぞれギヤポンプで計量して複合パック中に流入し、押出機に供給し、“ハイトレル”(登録商標)6347融点215℃のポリエステル系エラストマーを芯成分、“ハイトレル”(登録商標)4056融点153℃のポリエステル系エラストマーを鞘成分とし、その質量比率が芯:鞘=70:30である400dtexのモノフィラメント弾性糸を得た。この弾性糸の曲げ剛性は0.3cNであり、この弾性糸を緯糸として用いた。
経糸として、カチオン可染ポリエステル糸(東レ製LOCII)の167dtex−48フィラメント糸を5本合糸し、総繊度835dtex−240フィラメントの経糸撚係数が2890となる様、撚を掛けた糸を用いた。経糸張力等の製織条件を調整し、表1記載の平織の織物を作製し、得られた織物をピンテンターにて入出の幅を同一、経糸方向のオーバーフィード率0%として、180℃の温度で1分間熱処理を行った。仕上がった織物は、鞘成分のポリエステル系エラストマーが織物の経糸および緯糸の交点部分に接着固化していた。また、仕上がった織物の経糸密度および緯糸密度は表1に記載の通りである。
実施例5は、被覆率と隠蔽率のバランスに優れており、耐摩耗性に優れ、かつ肌触りも柔らかいことを確認した。
(実施例6〜8及び比較例5、6)
熱可塑性ポリエステル系エラストマーとして、東レ・デュポン製“ハイトレル”(登録商標)6347融点215℃のペレットを乾燥した後、エクストルーダーで溶融し、ギヤポンプで計量して複合パック中に流入し、押出機に供給し、700dtexのモノフィラメント弾性糸を得た。この弾性糸を緯糸として用いた。また、経糸として、カチオン可染ポリエステル糸(東レ製LOCII)の167dtex−48フィラメント糸を10本合糸し、総繊度1670dtex−480フィラメントとし、経糸撚係数が表1となる様、撚を掛けた糸を用いた。経糸張力等の製織条件を調整し、表1記載の平織の織物を作製し、得られた織物をピンテンターにて入出の幅を同一、経糸方向のオーバーフィード率0%として、180℃の温度で1分間熱処理を行った。その後、通常のカチオン染料染色加工方法に準じて染色加工を行った。仕上がった織物の経糸密度および緯糸密度は表1に記載の通りである。仕上がった織物を構成する各糸について融着部位は見られなかった。
実施例6〜8は、緯糸密度と経糸撚係数のうち、いずれかの数値が異なるが、いずれも被覆率と隠蔽率のバランスに優れており、耐摩耗性に優れ、かつ肌触りも柔らかいことを確認した。
比較例5および比較例6は、ともに隠蔽率が小さすぎるため、耐摩耗性が悪いものしか得られなかった。
(比較例7)
熱可塑性ポリエステル系エラストマーとして、東レ・デュポン製“ハイトレル”(登録商標)6347融点215℃を芯成分とし、“ハイトレル”(登録商標)4056融点153℃を鞘成分とし、それぞれのペレットを乾燥した後、別々のエクストルーダーで溶融した後、それぞれギヤポンプで計量して複合パック中に流入し、押出機に供給し、その質量比率が芯:鞘=70:30である700dtexのモノフィラメント弾性糸を得た。この弾性糸の曲げ剛性は1.0cNであり、緯糸として用いた。
また、経糸として、ポリエチレンテレフタレートからなる総繊度1670dtex−288フィラメントのポリエステルマルチフィラメント糸(東レ製高強力ポリエステル)を、経糸撚係数が表1となる様、撚を掛けた糸を用いた。経糸張力等の製織条件を調整するとともに緯糸密度を33本/2.54cmとし、経密度を25本/2.54cmとして、表1記載の平織の織物を作製した。得られた織物をピンテンターにて入出の幅を同一、経糸方向のオーバーフィード率0%として、180℃の温度で2分間、経方向にのみ20%オーバーフィードしながら熱処理を行った。仕上がった織物は、鞘成分のポリエステル系エラストマーが織物の経糸および緯糸の交点部分に接着固化していた。また、仕上がった織物の経糸密度および緯糸密度は表1に記載の通りである。
比較例7は、被覆率が小さすぎ、隠蔽率が大きすぎるため、耐摩耗性は非常に優れるが、肌触りが硬いものであった。
Figure 0006582939
表1の結果より、本発明の織物は耐摩耗性、肌触りが良好であることがわかる。
1:モノフィラメント
2:マルチフィラメント
a:マルチフィラメントの断面における織物表面方向の軸長
b:マルチフィラメントの断面における織物厚み方向の軸長
L:隣り合ったマルチフィラメントの中心間距離
h:モノフィラメントのクリンプ高さ
B:マルチフィラメントの底部
C1:クリンプ頂点
C2:クリンプ頂点

Claims (7)

  1. 経糸または緯糸のいずれか一方の少なくとも一部がモノフィラメントであり、かつ、前記いずれか一方以外の経糸または緯糸の少なくとも一部がマルチフィラメントであり、下記(1)または(2)のいずれかの条件を満たす織物。
    (1)前記モノフィラメントが前記マルチフィラメントと融着しており、かつ、マルチフィラメント被覆率a/Lとモノフィラメント隠蔽率h/bが(A)式および(B)式をともに満たす。
    1.0≦a/L≦1.5 ・・・(A)式
    0.5≦h/b≦1.0 ・・・(B)式
    (2)前記モノフィラメントが前記マルチフィラメントと融着しておらず、かつ、マルチフィラメント被覆率a/Lとモノフィラメント隠蔽率h/bが(C)式および(D)式をともに満たす。
    1.0≦a/L≦1.5 ・・・(C)式
    0.7≦h/b≦1.0 ・・・(D)式
    尚、ここにおいてa、b、L、hは以下の意味を有する。
    a :マルチフィラメントの断面における織物表面方向の軸長
    b :マルチフィラメントの断面における織物厚み方向の軸長
    L :隣り合ったマルチフィラメントの中心間距離
    h :モノフィラメントのクリンプ高さ
  2. 前記マルチフィラメントのカバーファクターが800以上1200以下である請求項1に記載の織物。
  3. 前記マルチフィラメントの撚り係数が0以上10000以下である請求項1〜2のいずれかに記載の織物。
  4. 前記モノフィラメントの曲げ剛性が1cN以上6cN以下である請求項1〜3のいずれかに記載の織物。
  5. 前記モノフィラメントが芯鞘複合糸であり、鞘成分の融点が芯成分の融点よりも少なくとも10℃低い請求項1〜4のいずれかに記載の織物。
  6. JIS L1096(2010) 8.19.3 C法に準じた磨耗試験において、4000回減重量が0.5g未満かつ孔開き無しである請求項1〜5のいずれかに記載の織物。
  7. KES表面摩擦特性値の平均摩擦係数MIUが0.10〜0.42であり、かつ平均摩擦係数の変動MMDが0.01〜0.07である請求項1〜6のいずれかに記載の織物。
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