JP2005089873A - 撚糸モール糸を使用した車輛座席用布帛 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】花糸に繊度が0.1〜1.0デシテックスであるポリエステル極細繊維を25〜80%有しているソフトタッチのモール糸を製造し、このモール糸が、布帛表面に70%〜95%占めるように、モール糸の止め数が5〜10コ/寸で構成さる織り組織とすることにより、ソフトタッチな風合いの車輛用座席の表皮材用布帛が得られる。
【選択図】図1
Description
従来からモール糸を用いた布帛は、自動車、鉄道車輛等の車輛の座席用表皮材として広く使用されてきたが、ソフトタッチ感、ボリューム感、伸縮性が不足し、高級感のあるものではなく、改善の必要があった。
これは、布帛の疎密による強度低下などの基本物性を損なわないことと伸縮性を確保するために必要な値である。
(1)伸度
JIS L 1096 8.12.1B法にて車輛用座席の表皮材用布帛の伸度を測定した。
(2)ソフトタッチ感
官能評価とし、ソフトタッチ感が最も好ましいものを5級とし、最も好ましくないものを1級とする5段階評価をした。なお、4級以上を合格とした。
(3)毛倒れ性
車輛用座席の表皮材用布帛を10cm四方に裁断し、その中央に直径が4cmで重さが500gの鉄製の円柱状の荷重を乗せ、80度の熱風乾燥機に2時間放置し、乾燥機から取り出すと共に、荷重を除去し、室温で30分間放置し、その後荷重を乗せた部分と乗せていない部分を観察し、元の状態に戻って荷重を乗せていない部分と変わらないものを5級、全体に毛倒れして元に戻らないものを1級とする5段階評価をした。なお、4級以上を合格とした。
(4)白ボケ性
車輛用座席の表皮材用布帛を平板の上に置き、順目方向から逆目方向に指で撫でた跡の白色感の少ないものを5級、白色感の強いものを1級とする5段階評価をした。なお、4級以上を合格とした。
(5)縫い目疲労性
JIS L 1096 8.21.1B法(縫目滑脱法)にて車輛用座席の表皮材用布帛の縫い目疲労性を測定した。タテ・ヨコ共に2.0mm以下を合格とした。
(6)目ずれ強さ
この試験はJIS L 0105の4.1(試験場所)に規定する試験場所で行なうものである。試験片は縦方向または横方向に巾50mm長さ200mmのものを、原則としてそれぞれ5枚以上、経糸もしくは緯糸と平行になるように裁断する。その後図4に示すように長さ方向の中心より6mmのところに巾方向に端より21mmの切れ込みを入れる。また中心より切れ込みを入れた逆側の6mmのところに、巾方向の中心部に12mmの切れ込みを入れる。その後標準状態にした上、試験片とする。
次に、JIS B7721に規定する精度がある引っ張り試験機に、試験片を次の条件で初期荷重を加えて取り付ける。
a:つかみの大きさは、上下表裏ともに、巾50mm以上のものを用いる。
b:つかみの間隔は、76mmとし、図4で示す試料の中心がつかみ間の中央になるようにする。
試験片を引っ張り速度200±10mm/minで引っ張り、試験中央部の8mm巾部分の糸が抜けた時または切れた時の最大荷重を、有効数字3桁まで測定する。数字の丸め方はJIS 8401による。縦方向または横方向とも、試験で得た数値の最小値を代表値とする。縦方向横方向共に30N以上を合格とした。
芯糸及び押さえ糸に伸縮性のあるナイロンフィラメント110デシテックス24フィラメントを用い、融着糸に低融点ナイロン糸70デシテックス、花糸に0.5デシテックスのポリエステル極細繊維を50%混入(4本給糸のうち2本を極細繊維)したポリエステル糸(84デシテックス144フィラメント)を用い、モール糸製造機で花糸長を4.0mm、撚り数700回/mとして製造した。モール糸としては3300デシテックスの太さのモール糸となった。次ぎに経糸として止め糸(167デシテックス36フィラメントポリエステル伸縮糸)、緯糸としてしめ糸(167デシテックス36フィラメントポリエステル伸縮糸)と前記モール糸を使用し、糸密度をタテ120本/寸、ヨコ70本/寸、止め数7.5本/寸、織組織を図3のような変形綾織組織にして製織し、モール糸の表面占有率が80%の布帛を得た。その後この布帛の裏面にアクリル樹脂を85g/m2(固形成分)ローラーコーティングで塗布し、150度、1.5分間乾燥機で乾燥させて車輛用座席の表皮材用布帛を得た。
花糸に0.1デシテックスのポリエステル極細繊維を50%混入した以外は実施例1と同様に車輛用座席の表皮材用布帛を得た。実施例1よりもさらにソフトタッチの布帛を得ることが出来た。
表面占有率が87%の布帛とするためにモール糸の太さを3600デシテックスとした以外は実施例1と同様に車輛用座席の表皮材用布帛を得た。実施例1よりも、毛倒れ性と白ボケ性共に問題かった。
糸密度を、タテ120本/寸、ヨコ90本/寸とした以外は実施例1と同様に車輛用座席の表皮材用布帛を得た。実施例1よりも伸縮性は低下したがさらに高級感のある良いものとなった
止め数が4.5コ/寸で構成された組織とした以外は実施例1と同様に車輛用座席の表皮材用布帛を得た。止め数が減少したので縫い目性、目づれ性が悪く、ホツレも多く発生していた。
止め数が12コ/寸で構成された組織とした以外は実施例1と同様に車輛用座席の表皮材用布帛を得た。止め数が増大したので伸縮性が低下し、ソフトタッチ感で満足のいくものではなかった。
布帛の裏面にアクリル系樹脂を8g/m2スプレーコーティングで塗布し150度、1.0分間乾燥機で乾燥させた以外は実施例1と同様に車輛用座席の表皮材用布帛を得た。実施例1と比較して、目ずれ性が劣り不合格であった。
花糸に繊度が2.0デシテックスであるポリエステル繊維を33%有したモール糸とした以外は実施例1と同様に車輛用座席の表皮材用布帛を得た。実施例1よりもソフトタッチ感の劣るものとなった。
モール糸が、布帛表面に60%占めるように織り組織を構成しした以外は実施例1と同様に車輛用座席の表皮材用布帛を得た。シートに装着して評価したところ、ソフトタッチ感において実施例1より劣るもので高級感のないものであった。
花糸に0.1デシテックスのポリエステル極細繊維を20%混入した以外は実施例1と同様に車輛用座席の表皮材用布帛を得た。シートに装着して評価したところ、実施例1よりもソフトタッチ感の劣る車輛用座席の表皮材用布帛となった。
花糸に0.5デシテックスのポリエステル極細繊維を100%混入とした以外は実施例1と同様に車輛用座席の表皮材用布帛を得た。実施例1、2よりもさらにソフトタッチの布帛を得ることが出来たが、白ボケ性が悪く、商品とはならなかった。
2 モール糸
3 しめ糸
4 止め糸
Claims (3)
- 芯糸、押さえ糸、花糸、及びそれらを固定するための融着糸よりなるモール糸の花糸に、繊度が0.1〜1.0デシテックスであるポリエステル極細繊維を25%〜80%有した伸縮性あるモール糸と、ポリエステル繊維からなる伸縮性あるしめ糸と、ポリエステル繊維からなる伸縮性ある止め糸で織られる布帛において、布帛表面に70%〜95%モール糸が占めるように構成したことを特徴とする車輛用座席の表皮材用布帛。
- 前記布帛の糸密度がタテヨコとも25本〜250本/寸で、前記モール糸の止め数が5〜10コ/寸で構成された組織で織られ、伸び率が2%〜20%の伸縮性あることを特徴とする請求項1記載の車輛用座席の表皮材用布帛。
- 布帛の組織を固定するために、熱可塑性樹脂を前記布帛の裏面に10g〜100g/m2塗布したことを特徴とする請求項1または2記載の車輛用座席の表皮材用布帛。
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2003
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