JP6565938B2 - 構造体および配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は、構造体および配線基板に関する。
複数の導体プレーンが存在する電子機器においては、例えば、デジタル回路のスイッチング時に回路に流れ込む電流によって磁場が誘起されたり、スイッチング時に生じる電圧変動により電場が誘起されたりして、電磁波が生じる。該電磁波は、導体プレーンより構成される平行平板線路を伝搬する電磁ノイズとなる。電磁ノイズは、他の回路の動作を不安定にしたり、機器の無線性能を劣化させたりするなどの問題を齎す。このため、電磁ノイズを抑える技術を確立することができれば、回路の安定性や機器の無線性能を向上させることができる。
かかる電磁ノイズを抑制するために用いられてきた従来からの手法として、デカップリングキャパシタを導体プレーン間に挿入する方法等がある。しかし、かくのごとき従来からの手法には、以下のような問題点がある。
デカップリングキャパシタを用いた手法の場合は、キャパシタの不可避な寄生インダクタンスにより、自己共振周波数を数百MHzといった高周波にするのは困難である。そのため、通常、デカップリングキャパシタを用いた手法の場合には、高々数百MHz程度までの周波数にしか適用することができず、近年の無線通信で用いられているような高周波数帯(例えば、ワイヤレスLANで使用されている2.4GHz帯や5.2GHz帯や、LTE(Long Term Evolution)で使用されている1.8GHz帯、2.6GHz帯、3.5GHz帯)には対応することができない。
かかる問題点を解決する手法として、例えば、特許文献1の米国特許第7215007号明細書、特許文献2の特開2010−199881号公報、特許文献3の特開2010−10183号公報等に記載された構造を用いるという手法がある。該特許文献1,2,3に記載の構造は、特性周波数における電磁波の伝搬を禁止するバンドギャップを持つ分散関係が備えられたEBG(Electromagnetic Band Gap:電磁バンドギャップ)特性を有するという構造(以下、EBG構造と記載する)であり、電源プレーン間の電磁波ノイズの伝搬の抑制を可能にしている。かくのごときEBG構造の手法を用いることにより、GHz帯の高周波数帯における電磁ノイズ抑制効果を得ることができる。
米国特許第7215007号明細書 特開2010−199881号公報 特開2010−10183号公報
近年の電子機器においては、小型化が推し進められており、配線基板は複雑化してきている。そのため、電磁ノイズを抑制するための構造であるEBG構造は、可能な限り、小型であることが好ましい。しかし、前記特許文献1等に記載の構造は、構造そのもののサイズが大きいことが課題となっていた。
(本発明の目的)
したがって、本発明の目的は、小型のEBG構造を可能にする構造体およびその構造体を備えた配線基板を提供することにある。
前述の課題を解決するため、本発明による構造体および配線基板は、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
(1)本発明による構造体は、
第1の導体プレーンと、
前記第1の導体プレーンと対向するように配設された第2の導体プレーンと、
前記第1の導体プレーンおよび前記第2の導体プレーンのいずれとも異なる層に形成され、かつ、前記第2の導体プレーンに対向して配設された第1の伝送線路と、
前記第1の導体プレーンおよび前記第2の導体プレーンのいずれとも異なる層に形成され、かつ、前記第2の導体プレーンに対して第1の伝送線路とは反対側の層に、前記第2の導体プレーンに対向して配設された第2の伝送線路と、
前記第1の伝送線路の一端と前記第1の導体プレーンとを接続する第1の導体ビアと、
前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端とを接続する第2の導体ビアと、
前記第1の伝送線路または前記第2の伝送線路と平面視で一部交差するように前記第2の導体プレーン上に形成されたスリットと
を有することを特徴とする。
(2)本発明による配線基板は、
前記第1の導体プレーンと対向するように配設された第2の導体プレーンと、
前記第1の導体プレーンおよび前記第2の導体プレーンのいずれとも異なる層に形成され、かつ、前記第2の導体プレーンに対向して配設された第1の伝送線路と、
前記第1の導体プレーンおよび前記第2の導体プレーンのいずれとも異なる層に形成され、かつ、前記第2の導体プレーンに対して第1の伝送線路とは反対側の層に、前記第2の導体プレーンに対向して配設された第2の伝送線路と、
前記第1の伝送線路の一端と前記第1の導体プレーンとを接続する第1の導体ビアと、
前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端とを接続する第2の導体ビアと、
前記第1の伝送線路または前記第2の伝送線路と平面視で一部交差するように前記第2の導体プレーン上に形成されたスリットと
を有する構造体を含むことを特徴とする。
本発明の構造体および配線基板によれば、以下のような効果を奏することができる。
すなわち、本発明によれば、平行平板線路を形成する第1、第2の導体プレーンのうち、該第2の導体プレーンに隣接する2層に亘って、第1の伝送線路および第2の伝送線路を配置して、一続きのオープンスタブとして動作させることによって、オープンスタブの占める面積を削減することができる。さらに加えて、該オープンスタブのリターンパスとして動作する前記第2の導体プレーン上に、インダクタンス付与部材としてスリットをさらに設けているので、小型化を図ったEBG構造をより確実に実現することができる。
本発明に係る実施の形態における構造体の外観を示す斜視図である。 図1に示した構造体の断面構造の一例を示す断面図である。 図1に示した構造体を複数個配列した場合の構造体の斜視図である。 図3に示した構造体におけるxy平面内の任意の直線に沿った方向の等価回路の一例を示す回路図である。 本発明に係る実施の形態におけるEBG構造のSパラメータの一例を示す説明図である。 本発明に係る実施の形態の第1の変形例における構造体の外観を示す斜視図である。 図6に示した構造体の上面の一例を示す上面図である。 図6に示した構造体の断面構造の一例を示す断面図である。 図6に示した構造体の断面構造の一例を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態の第2の変形例における構造体の外観を示す斜視図である。 本発明に係る実施の形態の第3の変形例における構造体の外観を示す斜視図である。 図11に示した構造体の断面構造の一例を示す断面図である。
以下、本発明による構造体および配線基板の好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の各図面においては、同様な構成要素に同様の参照符号を付し、適宜、説明を省略しているが、各図面に付した参照符号は、理解を助けるための一例として各構成要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではないことも言うまでもない。また、以下の各実施の形態においては、基板厚さ方向(つまり、例えば図1における縦方向、z軸方向)を「厚さ方向」と表現している。
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、第1の導体プレーンと、前記第1の導体プレーンと対向するように配設された第2の導体プレーンと、前記第1の導体プレーンおよび前記第2の導体プレーンのいずれとも異なる層に形成され、かつ、前記第2の導体プレーンに対向して配設された第1の伝送線路と、前記第1の導体プレーンおよび前記第2の導体プレーンのいずれとも異なる層に形成され、かつ、前記第2の導体プレーンに対して第1の伝送線路とは反対側の層に、前記第2の導体プレーンに対向して配設された第2の伝送線路と、前記第1の伝送線路の一端と前記第1の導体プレーンとを接続する第1の導体ビアと、前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端とを接続する第2の導体ビアと、前記第1の伝送線路または前記第2の伝送線路と平面視で一部交差するように前記第2の導体プレーン上に形成されたスリットと、を有する構造体を提供することを主要な特徴としている。而して、小型のEBG構造を実現することを可能にしている。
[実施の形態]
(実施の形態の構成例)
まず、実施の形態に係る構造体の構成について、図1および図2の各図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る実施の形態における構造体の外観を示す斜視図であり、本実施の形態におけるEBG構造の一例を示している。また、図2は、図1に示した構造体の断面構造の一例を示す断面図である。ここで、図2の断面図は、図1に示したII−II間の断面を示している。
図1の斜視図および図2の断面図に示すように、本実施の形態における構造体は、第1の導体プレーン101(第1の導体)、第2の導体プレーン102(第2の導体)、第1の伝送線路104、第2の伝送線路105、第1の導体ビア103、第2の導体ビア106、スリット107(インダクタンス付与部材)、および、クリアランス111を少なくとも有して構成されている。
第2の導体プレーン102は、第1の導体プレーン101と対向している。また、図1に示す例においては、第1の伝送線路104は、図2に示すように、第1の導体プレーン101と第2の導体プレーン102とに挟まれた領域に設けられていて、第1の導体プレーン101および第2の導体プレーン102とは異なる層(第2の導体プレーン102に隣接する層)に形成されている。第1の伝送線路104は、第2の導体プレーン102に対向して配設され、図1のy軸方向に直線状に延伸している。
一方、第2の伝送線路105は、第2の導体プレーン102の上側の領域(すなわち、第2の導体プレーン102に対して第1の伝送線路104と反対側の層であって、第2の導体プレーン102に隣接する層)に設けられていて、第1の導体プレーン101および第2の導体プレーン102とは異なる層に形成されている。第2の伝送線路105は、第1の伝送線路104と同様、第2の導体プレーン102に対向して配設され、図1のy軸方向に直線状に延伸している。
第1の伝送線路104の一端は、第1の導体ビア103を介して、第1の導体プレーン101と直流的に接続されている。第1の伝送線路104の他端は、第2の導体ビア106を介して、第2の伝送線路105の一端と接続されている。第2の伝送線路105の他端は、開放端(オープン端)となっている。第1の伝送線路104の他端と第2の伝送線路105の一端とが、第2の導体ビア106を介して接続されることによって、第1の伝送線路104、第2の伝送線路105および第2の導体ビア106が第2の導体プレーン102をリターンパスとする、一続きのオープン端の伝送線路(オープンスタブ)として振る舞う。
ここで、特に第1の伝送線路104が、第1の導体プレーン101と第2の導体プレーン102との間に設けられる場合、図2に示すように、第2の導体プレーン102と第1の伝送線路104との間の距離tは、第1の導体プレーン101と第1の伝送線路104との間の距離tと比較して、小さいことが望ましい。例えば、第2の導体プレーン102と第1の伝送線路104との間の距離tが、第1の導体プレーン101と第1の伝送線路104との間の距離tの(1/2)倍以下(t≦(1/2)×t)であることが望ましい。第2の導体プレーン102と第2の伝送線路105との間の距離についても、第2の導体プレーン102と第1の伝送線路104との間の距離tの場合と同様、第1の導体プレーン101と第1の伝送線路104との間の距離tと比較して、小さいことが望ましい。
また、第1の導体ビア103は、前述のように、第1の伝送線路104の一端と第1の導体プレーン101とを接続するために、z軸方向(厚さ方向)に延伸されており、第1の誘電体層108の上面から下面にかけて延設されている。一方、第2の導体ビア106は、前述のように、第1の伝送線路104の他端と第2の伝送線路105の一端とを接続するために、z軸方向(厚さ方向)に延伸されており、第3の誘電体層110の上面から、該第3の誘電体層110の下面に第2の導体プレーン102を介して形成された第2の誘電体層109の下面にかけて延設されている。
スリット107は、第2の導体プレーン102上に設けられており、第1の伝送線路104または第2の伝送線路105と平面視で一部交差するように、特に、図1の例においては、第1の伝送線路104の一端が平面視ですなわちz軸方向(厚さ方向)に重なる位置を起点として、第1の伝送線路104の両側に、第1の伝送線路104のy軸方向に対して垂直なx軸方向に延伸して設けられている。
以下に、本実施の形態の構造体に関し、さらに詳細に説明する。本実施の形態に係る構造体は、例えばプリント配線基板等の配線基板内に形成されており、EBG(Electromagnetic Band Gap)特性を有する構造(以下、EBG構造と称する)として振る舞う。該EBG構造は、厚さ方向(図1のz軸方向)に間隔を空けて平行に配置された第1の導体プレーン101と、第2の導体プレーン102とを少なくとも有するとともに、次に説明するような単位構造301を備えて構成される。
つまり、単位構造301は、図1に示した構造体の各構成要素の集合のことであり、図1の説明にて前述したように、第1の導体プレーン101および第2の導体プレーン102の他に、第1の導体プレーン101および第2の導体プレーン102のいずれとも異なる層に配設された第1の伝送線路104と、第2の伝送線路105と、第2の導体プレーン102に形成されたスリット107と、第1の伝送線路104の一端と第1の導体プレーン101とを電気的に接続する第1の導体ビア103と、第1の伝送線路104の他端と第2の伝送線路105の一端とを電気的に接続する第2の導体ビア106と、を少なくとも有して構成されている。スリット107は、前述のように、第2の導体プレーン102上に設けられており、第1の伝送線路104または第2の伝送線路105と平面視で一部交差するように設けられ、第1の伝送線路104とz軸方向(厚さ方向)に重なる位置を起点として、第1の伝送線路104の両側に延伸している。また、第2の導体プレーン102には、第2の導体ビア106との電気的な接触を避けるために、第2の導体ビア106に対応する位置にクリアランス111が設けてある。
ここで、スリット107の長さ(電気長)をL、第1の伝送線路104、第2の伝送線路105および第2の導体ビア106によって構成される、オープンスタブの実効的な伝送線路長(電気長)をDとしたとき、スリット長Lは、通常、オープンスタブの実効的な伝送線路長Dの2倍以下(L≦2×D)とすることが、スリット107の占める面積を削減するためにも望ましい。また、スリット107が、可能ならば、スリット107のスリット端から(L/2−L/4)以上かつ(L/2+L/4)以下の位置において第1の伝送線路104または第2の伝送線路105と平面視で重なっていることが望ましい。また、第1の伝送線路104が、少なくとも、第1の伝送線路104と第1の導体ビア103との接続点から(D/8)以下の範囲内の位置においてスリット107と平面視で重なっているようにすれば、スリット107による小型化効果をより大きく得ることができるため、さらに望ましい。
図1および図2に例示するEBG構造は、さらに、第1の導体プレーン101と第2の導体プレーン102との間に、第1の導体プレーン101の厚さ方向の一方側(上面側:第2の導体プレーン102側)に積層された第1の誘電体層108と、第1の誘電体層108の厚さ方向の一方側(上面側)に積層された第2の誘電体層109と、を備え、さらに、第2の導体プレーン102の厚さ方向の一方側(上面側)に積層された第3の誘電体層110を備えている。つまり、第1の導体プレーン101は、第1の誘電体層108の厚さ方向の他方側(下面側)に配設されており、第2の導体プレーン102は、第2の誘電体層109の厚さ方向の一方側(上面側)と第3の誘電体層110の厚さ方向の他方側(下面側)との間に配設されている。
第1の伝送線路104は、図2に示すように、第2の誘電体層109の厚さ方向の他方側(下面側)と第1の誘電体層108の一方側(上面側)との間に配設されている。また、第2の伝送線路105は、第3の誘電体層110の厚さ方向の一方側(上面側)に配設されている。さらに、スリット107は、第2の導体プレーン102に設けられている。
また、第1の導体ビア103は、図2に示すように、z軸方向(厚さ方向)に延伸されており、第1の誘電体層108の一方側(上面側)から他方側(下面側)にかけて延設され、第1の伝送線路104の一端と第1の導体プレーン101とを電気的に接続している。一方、第2の導体ビア106は、z軸方向(厚さ方向)に延伸されており、第3の誘電体層110の一方側(上面側)から第2の誘電体層109の他方側(下面側)にかけて延設され、第1の伝送線路104と第2の伝送線路105とを電気的に接続している。クリアランス111は、第2の導体プレーン102と第2の導体ビア106との電気的な接触を避けるために、第2の導体プレーン102上で、第2の導体ビア106が配置される位置に配置される。なお、図1に示すように、前述した各構成要素、すなわち、第1の導体プレーン101、第2の導体プレーン102、第1の伝送線路104、第2の伝送線路105、スリット107、第1の導体ビア103、第2の導体ビア106、クリアランス111により、繰り返して多数配列することが可能な単位構造301が構成される。
図1に示したような単一の単位構造301の場合であっても、電磁ノイズを遮断するフィルタとしての効果を有しているが、望ましくは、図3に示すように、図1の単位構造301を多数個配列するのが良い。図3は、図1に示した構造体を複数個配列した場合の本発明に係る実施の形態における構造体の斜視図であり、一点鎖線により図1の単一の単位構造301の領域を示している。なお、図3に示す構造体においては、単位構造301が規則正しく配列されている場合を示したが、本発明は、単位構造301の配列を、図3に示すように、規則正しく配置する必要はなく、無秩序に配置しても構わない。また、図3に示す構造体においては、同一形状の単位構造301が多数個配列されている場合を示したが、単位構造301の形状についても、同一形状に揃える必要はなく、例えば、第1の伝送線路104の形状が異なっている、第2の伝送線路の形状が異なっている、または、スリット107の形状が異なっているような、多数の種類の単位構造301が配列されていても差し支えない。
(実施の形態の動作原理)
次に、前述したEBG構造の基本的な動作原理について説明する。図4は、本実施の形態として図3に示した構造体におけるxy平面内の任意の直線に沿った方向の等価回路の一例を示す回路図であり、本実施の形態におけるEBG構造の等価回路図を示している。また、図5は、本発明に係る実施の形態におけるEBG構造のSパラメータの一例を示す説明図であり、本実施の形態におけるEBG構造の効果について説明している。
図4に示すように、本実施の形態における構造体の等価回路において、単位構造301に該当する繰り返し単位401は、第1の導体プレーン101と第2の導体プレーン102とから構成される平行平板線路402、第1の伝送線路104、第2の伝送線路105および第2の導体ビア106によってオープンスタブとして構成される伝送線路403と、伝送線路403の途中に取り付けられたスリット107によるインダクタンス404と、第1の導体ビア103によるインダクタンス405と、からなっている。該繰り返し単位401は、図3に示した単位構造301の一つの等価回路となっている。
図4に示した等価回路図においては、スリット107をインダクタンス404として記述したが、実際には、スリット107により構成されるショート端のスロットライン(ショートスタブ)が、伝送線路403に付加されることになる。ここで、該ショートスタブの長さをl、対象とする電磁波の波長をλとしたときに、ショートスタブの長さlを、λ×2(n−1)/4以上かつλ×(2n−1)/4以下とした場合(n:自然数)、スリット107が形成するショートスタブは、インダクタンスとして振る舞うので、スリット107をインダクタンスとして記述することができる。よって、本実施の形態における構造体を、図4に示す等価回路によって記述することができる。
図5中に示すグラフは、本実施の形態におけるEBG構造のSパラメータ(S21)の実測結果である。図5の縦軸は伝搬特性S21を示し、横軸は周波数を表している。図5中に示すグラフは、2つの測定ポート間に、後述する図6に記載の構造が5つ配置された箇所の測定ポート間の伝搬特性S21を示している。
図5においてハッチングを付して示した伝搬特性S21が小さな値となっている箇所がバンドギャップ帯を表している。図5に記載の実測結果から読み取ることができるバンドギャップ開始周波数における管内波長λgと、作成した構造体のパターン占有面積を正方形へと換算した際の長さleffと、により、EBG構造の大きさ(サイズ)の指標となる値leff/λgを計算することができる。図5に記載した実測結果と実際の構造の大きさとにより計算した指標値leff/λgは、(1/38)程度となっている。これに対して、例えば、従来技術の前記特許文献1に記載されたEBG構造における測定結果を用いて、同様の指標値leff/λgを算出した場合は、leff/λg=(1/12)となり、本実施の形態におけるEBG構造の方が、より小型化されていることを確認することができる。
なお、スリット107を、インダクタンスとして効果的に動作させるためには、第1の伝送線路104を伝搬する電磁波が、スリット107の中心付近を励振して、スリット107をショート端スロットラインとして動作させるようにすることが必要である。そのためには、第1の伝送線路104、第2の伝送線路105のリターンパスとなる平面形状の第2の導体プレーン102に設けられたスリット107の中央付近の両側に電荷を誘起することが必要である。したがって、少なくとも、スリット107の中央付近において、第1の伝送線路104または第2の伝送線路105が、該スリット107と平面視において交差していることが望ましい。
第1の伝送線路104、第2の伝送線路105、および、それらのリターンパスである第2の導体プレーン102には、周波数に応じて、異なる電流定在波が生じている。例えば、図4に記載された等価回路において、平行平板線路402の寄与、第1の導体ビア103によるインダクタンス405の寄与を無視すると、第1バンドギャップ(1st BG)の下限周波数においては、第1の導体ビア103との接続部から伝送線路403に沿ってオープン端に進むにつれて、電界流強度が腹から節になるような、電流定在波が生じている。一方、第1バンドギャップ(1st BG)の上限周波数においては、第1の導体ビア103との接続部から伝送線路403に沿ってオープン端に進むにつれて、電流強度が節、腹、節と移り変わるような、電流定在波が生じている。
また、第2バンドギャップ(2nd BG)の下限周波数においては、第1の導体ビア103との接続部から伝送線路403に沿ってオープン端に進むにつれて、電流強度が腹、節、腹、節と移り変わるような、電流定在波が生じている。一方、第2バンドギャップ(2nd BG)の上限周波数においては、第1の導体ビア103との接続部から伝送線路403に沿ってオープン端に進むにつれて、電流強度が節、腹、節、腹、節と移り変わるような、電流定在波が生じている。
以降、同様に、第nバンドギャップ(nth BG:(n:自然数))についても、下限周波数においては、第1の導体ビア103との接続部から伝送線路403に沿ってオープン端に進むにつれて、電界流強度の腹→節の繰り返しをn個含むような電流定在波が生じており、上限周波数においては、第1の導体ビア103との接続点から伝送線路403に沿ってオープン端に進むにつれて、電流強度の節から始まり、その後、腹→節の繰り返しをn個含むような電流定在波が生じている。
つまり、スリット107の付加位置を第1の導体ビア103との接続部の付近(l=0mm)とすることにより、第nバンドギャップ(nth BG)の下限周波数において、第2の導体プレーン102上に生じている電流定在波の腹の位置にスリット107を設けることになり、スリット107をインダクタンスとして効果的に動作させることができる。
また、図4に示す構成で、伝送線路403の等価回路モデルのシリーズ部分にインダクタンスが付加されるということは、伝送線路403の電気長が延長されることを意味する。本実施の形態の構造体においては、伝送線路403の電気長によりバンドギャップ周波数が決定される。つまり、スリット107による、インダクタンス404を付加することにより、バンドギャップ周波数を低周波数化することができる。このことは、スリット107がある構造を、スリット107のない構造と比較した場合、同一周波数のバンドギャップ周波数を、より短い伝送線路長、つまりは、より小さい構造で実現することができることを意味している。
かくのごとき事象に基づき、スリット107の付加位置を第1の導体ビア103との接続部の付近(l=0mm)に設けることにより、スリット107は、第nバンドギャップ(nth BG)の下限周波数においてインダクタンスとして動作し、バンドギャップの下限周波数を下げるように動作する。この際、第nバンドギャップ(nth BG)の上限周波数においては、第1の導体ビア103との接続部の付近(l=0mm)は、前述のように、電流定在波の節の位置となっており、バンドギャップの上限周波数はインダクタンスの寄与を大きく受けることはない。而して、バンドギャップ帯の広帯域化の効果も同時に得ることができる。
(実施の形態の変形例)
次に、本実施の形態の変形例について説明する。
(実施の形態の第1の変形例)
まず、第1の変形例として、第1の伝送線路104および第2の伝送線路105の配置・形状に関する変形例について説明する。第1の伝送線路104は、一端が第1の導体ビア103に接続されており、かつ、他端が第2の導体ビア106に接続されていればどのような配置・形状であっても良い。第2の伝送線路105は、一端が第2の導体ビア106に接続されており、かつ、他端がオープン端になっていれば、どのような配置・形状であっても良い。また、前述の実施の形態における図1、図2、図3においては、第1の伝送線路104および第2の伝送線路105が直線形状の場合を示したが、例えば、図6に示すようなスパイラル形状であっても良いし、あるいは、ミアンダ形状であっても良いし、あるいは、全く不規則な形状としても良い。
なお、かくのごとき第1の伝送線路104および第2の伝送線路105の変形形状の場合には、第1の伝送線路104および第2の伝送線路105の形状に応じて、スリット107の形状も変えることが望ましい。例えば、図6に示すような、第1の伝送線路104および第2の伝送線路105の形状がスパイラル形状の場合においては、スリット107の形状もスパイラル形状とすることが望ましい。また、第1の伝送線路104および第2の伝送線路105の形状がスパイラル形状の場合においては、図6に示すように、第1の導体ビア103は、スパイラル形状の第1の伝送線路104の外周に配置することが望ましい。
図6は、本発明に係る実施の形態の第1の変形例における構造体の外観を示す斜視図であり、第1の変形例における構造体を主要な構成要素ごとにz軸方向に分解した状態の外観を示しており、かつ、第1の伝送線路104、第2の伝送線路105およびスリット107をスパイラル形状とした場合の一例を示している。また、図7は、図6に示した構造体の上面の一例を示す上面図である。図8および図9は、いずれも、図6に示した構造体の断面構造の一例を示す断面図であるが、それぞれ、図6に符号Bおよび符号Cとして記した位置におけるxy断面を示している。
つまり、図6、図7、図8および図9に示すように、第1の伝送線路104および第2の伝送線路105のスパイラル形状に応じて、スリット107の形状もスパイラル形状としている。かくのごとく、第1の伝送線路104および第2の伝送線路105の形状を、図6、図7、図8および図9に示すようなスパイラル形状や、あるいは、ミアンダ形状とすることにより、小さな実装面積で伝送線路長を確保することが可能であり、EBG構造を小さい面積に効率的に配置することができる。また、第1の伝送線路104および第2の伝送線路105の形状を、任意の不規則な形状とすることにすれば、他の構造物等を避けて、第1の伝送線路104および第2の伝送線路105を引き回すことができ、EBG構造を限られた領域に効率的に配置することができる。
(実施の形態の第2の変形例)
次に、第2の変形例として、スリット107の配置・形状に関する変形例について説明する。スリット107の形状は、第1の伝送線路104または第2の伝送線路105とz軸方向から見た際に平面視で一部交差していれば、どのような配置・形状であっても良い。前述の実施の形態における図1、図2、図3においては、スリット107が直線形状の場合を示したが、例えば、図10に示すようなミアンダ形状であっても良いし、あるいは、スパイラル形状としても良いし、あるいは、全く不規則な形状としても良い。また、この際、スリット107は第1の伝送線路104または第2の伝送線路105と複数回交差するように配置されていても良い。図10は、本発明に係る実施の形態の第2の変形例における構造体の外観を示す斜視図であり、スリット107をミアンダ形状とした場合の一例を示している。なお、本第2の変形例の図10においては、第1の伝送線路104および第2の伝送線路105の形状は、前述の実施の形態における図1、図2、図3の場合と同様、直線形状の場合を示している。
また、スリット107と第1の伝送線路104または第2の伝送線路105が、平面視において交差する位置は、必ずしも第1の伝送線路104と第1の導体ビア103との接続点付近にある必要はなく、第1の伝送線路104と第1の導体ビア103との接続点付近から離れていても良い。
また、スリット107の個数も必ずしも1つである必要はない。例えば、同一の第1の伝送線路104または第2の伝送線路105に対して、複数のスリット107a、107bが配置されていても良い。複数のスリット107を配置する場合は、複数のスリット107a、スリット107bは、それぞれ、第1の伝送線路104または第2の伝送線路105に付加されたインダクタンスとして機能し、スリット107aにさらにスリット107bを追加することにより、スリット107aのみの場合よりも、より大きくバンドギャップ周波数を低周波化する効果を期待することができる。
なお、スリット107の個数が2つの場合を前述したが、当然、スリット107の個数は、2つのみに限る必要はなく、3つ、4つ、または、それ以上の個数が配置されていても良い。
(実施の形態の第3の変形例)
次に、第3の変形例として、第1の伝送線路104および第2の伝送線路105を配置する層に関する変形例について説明する。前述の実施の形態における図1、図2、図3においては、第1の伝送線路104が、第2の導体プレーン102の他方側(下面側)、すなわち、第1の導体プレーン101と第2の導体プレーン102との間に配置されており、第2の伝送線路105が、第2の導体プレーン102の一方側(上面側)に配置されている場合を示したが、例えば、図11、図12に示すように、第1の伝送線路104が、第2の導体プレーン102の一方側(上面側)に設けられる構造とすることもできる。図11は、本発明に係る実施の形態の第3の変形例における構造体の外観を示す斜視図であり、第1の伝送線路104が、導体プレーン102の他方側(下面側)ではなく、導体プレーン102の一方側(上面側)に設けられた場合の一例を示している。また、図12は、図11に示した構造体の断面構造の一例を示す断面図である。ここで、図12の断面図は、図11に示したXII−XII間の断面を示している。
なお、第1の伝送線路104を第2の導体プレーン102の一方側(上面側)に配置する場合は、第2の伝送線路105は、図12に示すように、第2の導体プレーン102の他方側(下面側)、すなわち、第1の導体プレーン101と第2の導体プレーン102との間に配置される。ただし、第1の伝送線路104を第2の導体プレーン102の一方側(上面側)に配置する場合には、図12に示すように、途中に介在する第2の導体プレーン102と第2の導体ビア106とを直流的に切り離すために、第2の導体プレーン102にクリアランス111を配置するのみならず、さらに、途中に介在する第2の導体プレーン102と第1の導体ビア103とを直流的に切り離すために、第2の導体プレーン102にクリアランス1101を配置することが必要になる。
さらに詳しく説明すると、次の通りである。図11、図12に示すEBG構造は、第1の伝送線路104と第1の導体プレーン101との間に、図1、図2に示したEBG構造と同様の、第1の誘電体層108と、第1の誘電体層108の厚さ方向の一方側(上面側)に積層された第2の誘電体層109と、第2の導体プレーン102の厚さ方向の一方側(上面側)に積層された第3の誘電体層110と、を備えている。第1の導体プレーン101は、図1、図2に示したEBG構造と同様、第1の誘電体層108の厚さ方向の他方側(下面側)に配設されている。第2の導体プレーン102は、第2の誘電体層109の一方側(上面側)に配設されている。つまり、第2の導体プレーン102は、第2の誘電体層109の一方側(上面側)と第3の誘電体層110の他方側(下面側)との間に配設されている。
また、第1の伝送線路104は、図12に示すように、第1の導体プレーン101および第2の導体プレーン102との間に形成されている図1、図2に示したEBG構造とは異なり、第3の誘電体層110の厚さ方向(z軸方向)の一方側(上面側)に配設されている。一方、第2の伝送線路105は、第1の導体プレーン101および第2の導体プレーン102との間に形成されている。第1の伝送線路104の一端は、第1の導体ビア103を介して、第1の導体プレーン101に接続されている。また、第1の伝送線路104の他端は、第2の導体ビア106を介して、第2の伝送線路105の一端と接続されている。第2の伝送線路105は、他端がオープン端となっており、第1の伝送線路104と第2の導体ビア106と第2の伝送線路105とは、第2の導体プレーン102をリターンパスとする、オープン端の伝送線路(オープンスタブ)として動作する。
さらに、スリット107は、図1、図2に示したEBG構造と同様、第2の導体プレーン102に設けられており、第1の伝送線路104または第2の伝送線路105と平面視で一部交差するように、第1の伝送線路104の一端または第2の伝送線路105の他端とz軸方向(厚さ方向)に重なる位置を起点として、第1の伝送線路104の両側に、第1の伝送線路104のy軸方向に対して垂直なx軸方向に延伸している。第1の導体ビア103は、図1、図2に示したEBG構造と同様、第1の伝送線路104の一端と第1の導体プレーン101とを接続するために、z軸方向(厚さ方向)に延伸されており、第3の誘電体層110の上面から第2の誘電体層を貫通して第1の誘電体層108の下面にかけて延設されている。ただし、図11、図12に示すEBG構造においては、第1の導体ビア103が第2の導体プレーン102と直流的にショートしないようにするために、図12に示すように、第1の導体ビア103が通過する第2の導体プレーン102の位置にはクリアランス1101を設けることが必要になる。
なお、前述した実施の形態においては、例えば、図1ないし図3に示すように、第2の伝送線路105の上面、第1の導体プレーン101の下面には、物質が一切ない場合を示したが、当然、何らかの物質があっても構わない。例えば、第1の伝送線路104または第2の伝送線路105の実効比誘電率を増加させたり、第1の伝送線路104または第2の伝送線路105からの不要な電磁波の放射を防いだりするために、誘電体や金属パターンがさらに配設されることが想定される。また、図6ないし図12に示す第1ないし第3の変形例においても、第1の伝送線路104または第2の伝送線路105の上面、第1の導体プレーン101の下面には物質が一切ない場合を示したが、当然、何らかの物質があっても良い。例えば、誘電体や金属パターンがさらに配設されることが想定される。
(実施の形態の第4の変形例)
次に、第4の変形例として、第1の伝送線路104および第2の伝送線路105の変形例について記載する。本第4の変形例においては、例えば、第1の伝送線路104として、2つの第1の伝送線路104a、第1の伝送線路104bが存在する。そして、2つの第1の伝送線路104aの一端、第1の伝送線路104bの一端は、それぞれ、同一の第1の導体ビア103に接続され、また、第1の伝送線路104aの他端、第2の伝送線路104bの他端には、それぞれ、第2の導体ビア106a、第2の導体ビア106bが接続され、また、第2の導体ビア106a、第2の導体ビア106bそれぞれには、第2の伝送線路105a、第2の伝送線路105bが接続されている構成とすることもできる。
この際、第1のペア(すなわち、添え字aを付している、第1の伝送線路104a、第2の導体ビア106a、第2の伝送線路105aの組)、第2のペア(すなわち、添え字bを付している、第1の伝送線路104b、第2の導体ビア106b、第2の伝送線路105bの組)それぞれに、スリット107a、スリット107bを設けても良いし、また、1つのスリット107が、第1のペアと第2のペアとの双方と平面視で一部交差するように配置しても良い。
また、第1の伝送線路104や第2の伝送線路105が途中で分岐した構成とすることもできる。かくのごとき分岐した構成においては、分岐した位置に応じて、第1バンドギャップと第2バンドギャップとの間の間隔を調整したり、第1バンドギャップの幅、第2バンドギャップの幅を調整したりすることができる。また、分岐の本数は、必ずしも1本から2本に分岐するといった構成でなくとも、1本から3本、4本またはそれ以上に分岐する構成など他のパターンであっても良い。また、スリット107を分岐した構成とすることも考えることができる。
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。
この出願は、2015年2月12日に出願された日本出願特願2015−025092を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
101 第1の導体プレーン(第1の導体)
102 第2の導体プレーン(第2の導体)
103 第1の導体ビア
104 第1の伝送線路
105 第2の伝送線路
106 第2の導体ビア
107 スリット(インダクタンス付与部材)
108 第1の誘電体
109 第2の誘電体
110 第3の誘電体
111 クリアランス
301 単位構造
401 繰り返し単位
402 平行平板線路
403 伝送線路
404 インダクタンス(スリット107によるインダクタンス)
405 インダクタンス(第1の導体ビア103によるインダクタンス)
1101 クリアランス

Claims (10)

  1. 第1の導体プレーンと、
    前記第1の導体プレーンと対向するように配設された第2の導体プレーンと、
    前記第1の導体プレーンおよび前記第2の導体プレーンのいずれとも異なる層に形成され、かつ、前記第2の導体プレーンに対向して配設された第1の伝送線路と、
    前記第1の導体プレーンおよび前記第2の導体プレーンのいずれとも異なる層に形成され、かつ、前記第2の導体プレーンに対して第1の伝送線路とは反対側の層に、前記第2の導体プレーンに対向して配設された第2の伝送線路と、
    前記第1の伝送線路の一端と前記第1の導体プレーンとを接続する第1の導体ビアと、
    前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端とを接続する第2の導体ビアと、
    前記第1の伝送線路または前記第2の伝送線路と平面視で一部交差するように前記第2の導体プレーン上に形成されたスリットと
    を有することを特徴とする構造体。
  2. 前記第1の導体プレーン、前記第2の導体プレーン、前記第1の伝送線路、前記第2の伝送線路、前記第1の導体ビア、前記第2の導体ビア、および、前記スリットは、EBG(Electromagnetic Band Gap)構造を構成していることを特徴とする請求項1に記載の構造体。
  3. 前記第2の導体プレーンと前記第1の伝送線路との間の距離が、前記第1の導体プレーンと前記第1の伝送線路との間の距離よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の構造体。
  4. 前記スリットの電気長が、前記第1の伝送線路と前記第2の伝送線路と前記第2の導体ビアとによって構成されるオープンスタブの電気長の2倍以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の構造体。
  5. 前記スリットの電気長をLとしたとき、前記スリットが、少なくとも、当該スリットのスリット端から(L/2−L/4)以上かつ(L/2+L/4)以下の位置において前記第1の伝送線路または前記第2の伝送線路と平面視で重なっていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の構造体。
  6. 前記第1の伝送線路と前記第2の伝送線路と前記第2の導体ビアとによって構成されるオープンスタブの電気長をDとしたとき、前記第1の伝送線路が、少なくとも、当該第1の伝送線路と前記第1の導体ビアとの接続点から(D/8)以下の範囲内の位置において前記スリットと平面視で重なっていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の構造体。
  7. 前記第1の伝送線路および前記第2の伝送線路の形状がスパイラル形状であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の構造体。
  8. 前記第1の導体ビアが、スパイラル形状をした前記第1の伝送線路の外周に配置されることを特徴とする請求項7に記載の構造体。
  9. 第1の導体プレーンと、
    前記第1の導体プレーンと対向するように配設された第2の導体プレーンと、
    前記第1の導体プレーンおよび前記第2の導体プレーンのいずれとも異なる層に形成され、かつ、前記第2の導体プレーンに対向して配設された第1の伝送線路と、
    前記第1の導体プレーンおよび前記第2の導体プレーンのいずれとも異なる層に形成され、かつ、前記第2の導体プレーンに対して第1の伝送線路とは反対側の層に、前記第2の導体プレーンに対向して配設された第2の伝送線路と、
    前記第1の伝送線路の一端と前記第1の導体プレーンとを接続する第1の導体ビアと、
    前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端とを接続する第2の導体ビアと、
    前記第1の伝送線路または前記第2の伝送線路と平面視で一部交差するように前記第2の導体プレーン上に形成されたスリットと
    を有する構造体を含むことを特徴とする配線基板。
  10. 前記第1の導体プレーン、前記第2の導体プレーン、前記第1の伝送線路、前記第2の伝送線路、前記第1の導体ビア、前記第2の導体ビア、および、前記スリットは、EBG(Electromagnetic Band Gap)構造を構成していることを特徴とする請求項9に記載の配線基板。
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