JP6593350B2 - 構造体および配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は、構造体および配線基板に関する。
複数の導体プレーンが存在する電子機器においては、例えば、デジタル回路のスイッチング時に回路に流れ込む電流によって磁場が誘起されたり、スイッチング時に生じる電圧変動により電場が誘起されたりして、電磁波が生じる。該電磁波は、導体プレーンより構成される平行平板線路を伝搬する電磁ノイズとなる。電磁ノイズは、他の回路の動作を不安定にしたり、機器の無線性能を劣化させたりするなどの問題を齎す。このため、電磁ノイズを抑える技術を確立することができれば、回路の安定性や機器の無線性能を向上させることができる。
かかる電磁ノイズを抑制するために用いられてきた従来からの手法として、デカップリングキャパシタを導体プレーン間に挿入する方法等がある。しかし、かくのごとき従来からの手法には、以下のような問題点がある。
デカップリングキャパシタを用いた手法の場合は、キャパシタの不可避な寄生インダクタンスにより、自己共振周波数を数百MHzといった高周波にするのは困難である。そのため、通常、デカップリングキャパシタを用いた手法の場合には、高々数百MHz程度までの周波数にしか適用することができず、近年の無線通信で用いられているような高周波数帯(例えば、ワイヤレスLANで使用されている2.4GHz帯や5.2GHz帯や、LTE(Long Term Evolution)で使用されている1.8GHz帯、2.6GHz帯、3.5GHz帯)には対応することができない。
かかる問題点を解決する手法として、例えば、特許文献1の米国特許第7215007号明細書、特許文献2の特開2010−199881号公報、特許文献3の特開2010−10183号公報等に記載された構造を用いるという手法がある。該特許文献1,2,3に記載の構造は、特性周波数における電磁波の伝搬を禁止するバンドギャップを持つ分散関係が備えられたEBG(Electromagnetic Band Gap:電磁バンドギャップ)特性を有するという構造(以下、EBG構造と記載する)であり、電源プレーン間の電磁波ノイズの伝搬の抑制を可能にしている。かくのごときEPG構造の手法を用いることにより、GHz帯の高周波数帯における電磁ノイズ抑制効果を得ることができる。
米国特許第7215007号明細書 特開2010−199881号公報 特開2010−10183号公報
近年の電子機器においては、小型化が推し進められており、配線基板は複雑化してきている。そのため、電磁ノイズを抑制するための構造であるEBG構造は、可能な限り、小型であることが好ましい。しかし、前記特許文献1等に記載の構造は、構造そのもののサイズが大きいことが課題となっていた。
(本発明の目的)
したがって、本発明の目的は、小型のEBG構造を可能にする構造体および配線基板を提供することにある。
前述の課題を解決するため、本発明による構造体および配線基板は、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
(1)本発明による構造体は、
第1の導体プレーンと、
前記第1の導体プレーンと対向するように配設された第2の導体プレーンと、
前記第1の導体プレーンと前記第2の導体プレーンとは異なる層に形成され、かつ、前記第2の導体プレーンに対向して配設され、かつ、一端が開放端である第1の伝送線路と、
前記第1の伝送線路の他端と前記第1の導体プレーンとを接続する導体ビアと、
前記第2の導体プレーン上に形成され、かつ、前記第1の伝送線路と平面視で重なる位置を起点として、前記第1の伝送線路の両側に延伸しているスリットと、
を少なくとも備えて構成されることを特徴とする。
(2)本発明による配線基板は、
第1の導体プレーンと、
前記第1の導体プレーンと対向するように配設された第2の導体プレーンと、
前記第1の導体プレーンと前記第2の導体プレーンとは異なる層に形成され、かつ、前記第2の導体プレーンに対向して配設され、かつ、一端が開放端である第1の伝送線路と、
前記第1の伝送線路の他端と前記第1の導体プレーンとを接続する導体ビアと、
前記第2の導体プレーン上に形成され、かつ、前記第1の伝送線路と平面視で重なる位置を起点として、前記第1の伝送線路の両側に延伸しているスリットと、
を少なくとも備えて構成される構造体を有していることを特徴とする。
本発明の構造体および配線基板によれば、以下のような効果を奏することができる。
すなわち、本発明によれば、平行平板線路を形成する第1、第2の導体プレーンと、該第2の導体プレーンに対向する位置にオープンスタブとして機能する第1の伝送線路を備えるとともに、前記第1導体プレーンと導体ビアを介して他端を接続した前記第1の伝送線路に関するリターンパスとして動作する前記第2の導体プレーン上に、インダクタンス付与部材としてスリットをさらに設けているので、小型化を図ったEBG構造を実現することができる。
本発明に係る第1の実施の形態における構造体の外観を示す斜視図である。 図1に示した構造体の断面構造の一例を示す断面図である。 図1に示した構造体を複数個配列した場合の第1の実施の形態における構造体の斜視図である。 第1の実施の形態として図3に示した構造体におけるxy平面内の任意の直線に沿った方向の等価回路の一例を示す回路図である。 第1の実施の形態におけるEBG構造の分散関係(波数と周波数との関係)の一例を示す説明図である。 本発明に係る第1の実施の形態の第1の変形例における構造体の外観を示す斜視図である。 図6に示した構造体の上面の一例を示す上面図である。 図6に示した構造体の断面構造の一例を示す断面図である。 本発明に係る第1の実施の形態の第1の変形例の効果を表す電磁界解析結果の一例を示す特性図である。 本発明に係る第1の実施の形態の第2の変形例における構造体の外観を示す斜視図である。 図10に示した構造体の上面の一例を示す上面図である。 本発明に係る第1の実施の形態の第3の変形例における構造体の外観を示す斜視図である。 図12に示した構造体の断面構造の一例を示す断面図である。 本発明に係る第1の実施の形態として図1に示した構造体のスリットと第1の伝送線路とが図1とは異なる位置で重なる例を示す斜視図である。 本発明に係る第1の実施の形態として図1に示した構造体のスリットが複数配置されている例を示す斜視図である。 本発明に係る第1の実施の形態の第4の変形例における構造体の外観を示す斜視図である。 本発明に係る第1の実施の形態の第4の変形例における構造体の図16とは異なる配置例の外観を示す斜視図である。 本発明に係る第1の実施の形態の第4の変形例における構造体の図16、図17とはさらに異なる配置例の外観を示す斜視図である。
以下、本発明による構造体および配線基板の好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の各図面においては、同様な構成要素に同様の参照符号を付し、適宜、説明を省略しているが、各図面に付した参照符号は、理解を助けるための一例として各構成要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではないことも言うまでもない。また、以下の各実施の形態においては、基板厚さ方向(つまり、例えば図1における縦方向、z軸方向)を「厚さ方向」と表現している。
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、第1の導体プレーンと、前記第1の導体プレーンと対向するように設けられた第2の導体プレーンと、前記第2の導体プレーンに対向するように設けられ、かつ、一端が開放端(オープン端)である第1の伝送線路と、前記第1の伝送線路の他端と前記第1の導体プレーンとを接続する導体ビアと、前記第2の導体プレーン上に形成され、かつ、前記第1の伝送線路と平面視で重なる位置を起点として、前記第1の伝送線路の両側に延伸しているスリットと、を少なくとも備えて構成される構造体を提供することを主要な特徴としている。而して、小型のEBG構造を実現することを可能にしている。
[第1の実施の形態]
(第1の実施の形態の構成例)
まず、第1の実施の形態に係る構造体の構成について、図1ないし図13の各図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る第1の実施の形態における構造体の外観を示す斜視図であり、本第1の実施の形態におけるEBG構造の一例を示している。また、図2は、図1に示した構造体の断面構造の一例を示す断面図である。ここで、図2の断面図は、図1に示したII−II間の断面を示している。
図1の斜視図および図2の断面図に示すように、本第1の実施の形態における構造体は、第1の導体プレーン101(第1の導体)、第2の導体プレーン102(第2の導体)、第1の伝送線路104、導体ビア106(第1の導体ビア)、および、スリット105(インダクタンス付与部材)を少なくとも有して構成されている。
第2の導体プレーン102は、第1の導体プレーン101と対向している。第1の伝送線路104は、第1の導体プレーン101と第2の導体プレーン102とに挟まれた領域に設けられていて、第1の導体プレーン101および第2の導体プレーン102とは異なる層に形成されている。第1の伝送線路104は、第2の導体プレーン102に対向して配設され、図1のy軸方向に直線状に延伸していて、一端が開放端(オープン端)となり、他端が導体ビア106を介して第1の導体プレーン101と接続されており、オープンスタブとして機能する。特に、第1の伝送線路104が、第1の導体プレーン101と、第2の導体プレーン102との間に設けられる場合には、図2に示すように、第2の導体プレーン102と第1の伝送線路104との間の距離tは、第1の導体プレーン101と第1の伝送線路104との間の距離tと比較して、小さいことが望ましい。例えば、第2の導体プレーン102と第1の伝送線路104との間の距離tが、第1の導体プレーン101と第1の伝送線路104との間の距離tの(1/2)倍以下(t≦(1/2)×t)であることが望ましい。
また、導体ビア106は、前述のように、第1の伝送線路104の他端と第1の導体プレーン101とを接続するために、z軸方向(厚さ方向)に延伸されており、第1の誘電体層107の上面から下面にかけて延設されている。スリット105は、第2の導体プレーン102上に設けられており、第1の伝送線路104と平面視で重なる位置、すなわち、第1の伝送線路104の他端とz軸方向(厚さ方向)に重なる位置を起点として、第1の伝送線路104の両側に、第1の伝送線路104のy軸方向に対して垂直なx軸方向に延伸して設けられている。
以下に、本第1の実施の形態の構造体に関し、さらに詳細に説明する。本第1の実施の形態に係る構造体は、例えばプリント配線基板等の配線基板内に形成されており、EBG(Electromagnetic Band Gap)特性を有する構造(以下、EBG構造と称する)として振舞う。該EBG構造は、厚さ方向(図1のz軸方向)に間隔を空けて平行に配置された第1の導体プレーン101と、第2の導体プレーン102とを少なくとも有する、次に説明するような単位構造103を備えて構成される。
つまり、単位構造103は、図1に示した構造体の各構成要素の集合のことであり、図1にて前述したように、第1の導体プレーン101および第2の導体プレーン102の他に、第1の導体プレーン101および第2の導体プレーン102と異なる層に配設された第1の伝送線路104と、第2の導体プレーン102に形成されたスリット105と、第1の伝送線路104の他端と第1の導体プレーン101とを電気的に接続する導体ビア106と、を少なくとも有して構成されている。スリット105は、前述のように、第2の導体プレーン102上に設けられており、第1の伝送線路104とz軸方向(厚さ方向)に重なる位置を起点として、第1の伝送線路104の両側に延伸している。
ここで、スリット105の長さすなわちスリット長をL、第1の伝送線路104の伝送線路長をDとしたとき、スリット長Lは、通常、第1の伝送線路104の伝送線路長Dの2倍以下(L≦2×D)とすることが、スリット105の占める面積を削減するためにも望ましい。また、スリット105が、可能ならば、スリット105のスリット端から(L/2−L/4))以上かつ(L/2+L/4)以下の位置において第1の伝送線路104と平面視で重なっていることが望ましい。また、第1の伝送線路104が、第1の伝送線路104と導体ビア106との接続点から(D/8)以下の範囲内の位置においてスリット105と平面視で重なっているようにすれば、特に第1バンドギャップに対して、スリット105による小型化効果をより大きく得ることができるため、より望ましい。
図1および図2に例示するEBG構造は、さらに、第1の導体プレーン101と第2の導体プレーン102との間に、第1の導体プレーン101の厚さ方向の一方側(上面側:第2の導体プレーン102側)に積層された第1の誘電体層107と、第1の誘電体層107の厚さ方向の一方側(上面側)に積層された第2の誘電体層108と、を備えている。つまり、第1の導体プレーン101は、第1の誘電体層107の厚さ方向の他方側(下面側)に配設されており、第2の導体プレーン102は、第2の誘電体層108の一方側(上面側)に配設されている。
第1の伝送線路104は、図2に示すように、第2の誘電体層108の厚さ方向の他方側(下面側)と第1の誘電体層107の一方側(上面側)との間に配設されている。さらに、スリット105は、第2の導体プレーン102に設けられており、図1、図2に示すように、第1の伝送線路104とz軸方向(厚さ方向)に重なる位置を起点として、第1の伝送線路104の両側に、第1の伝送線路104のy軸方向に対して垂直なx軸方向に延伸している。
また、導体ビア106は、図2に示すように、z軸方向(厚さ方向)に延伸されており、第1の誘電体層107の一方側(上面側)から他方側(下面側)にかけて延設され、第1の伝送線路104の他端と第1の導体プレーン101とを電気的に接続している。なお、図1に示すように、前述した各構成要素、すなわち、第1の導体プレーン101、第2の導体プレーン102、第1の伝送線路104、スリット105、導体ビア106により、繰り返して多数配列することが可能な単位構造103が構成される。
図1に示した単位構造103のような単一の単位構造103の場合であっても、電磁ノイズ特性を有するフィルタとしての効果を有しているが、望ましくは、図3に示すように、図1の単位構造103を多数個配列するのが良い。図3は、図1に示した構造体を複数個配列した場合の本発明に係る第1の実施の形態における構造体の斜視図であり、一点鎖線により図1の単位構造103の領域を示している。なお、図3に示す構造体においては、単位構造103が規則正しく配列されている場合を示したが、本発明は、単位構造103の配列を、図3に示すように、規則正しく配置する必要はなく、無秩序に配置しても構わない。また、図3に示す構造体においては、同一形状の単位構造103が多数個配列されている場合を示したが、単位構造103の形状についても、同一形状に揃える必要はなく、例えば、第1の伝送線路104の形状が異なっている、もしくは、スリット105の形状が異なっているような、多数の種類の単位構造103が配列されていても構わない。
(第1の実施の形態の動作原理)
次に、前述したEBG構造の基本的な動作原理について説明する。
図4は、本第1の実施の形態として図3に示した構造体におけるxy平面内の任意の直線に沿った方向の等価回路の一例を示す回路図であり、本第1の実施の形態におけるEBG構造の等価回路図を示している。また、図5は、本第1の実施の形態におけるEBG構造の分散関係(波数と周波数との関係)の一例を示す説明図であり、本第1の実施の形態におけるEBG構造の効果について説明している。
図4に示すように、本第1の実施の形態における構造体の等価回路において、単位構造103に該当する繰り返し単位301は、第1の導体プレーン101と第2の導体プレーン102とから構成される平行平板線路302、オープンスタブの第1の伝送線路104に該当する伝送線路303と、第1の伝送線路104の途中に取り付けられたスリット105によるインダクタンス304と、導体ビア106によるインダクタンス305と、からなっている。該繰り返し単位301は、図3に示した単位構造103の1つの等価回路となっており、この構造が無限個周期的に配列された状況を仮定することにより、本第1の実施の形態の構造体が配列された平行平板線路の分散関係を計算することができる。
スリット105により付加されるインダクタンスは、スリット105が形成するショートスタブに由来し、x軸方向に沿って第1の伝送線路104の両側に伸びたスリット105がそれぞれショートスタブとして振舞う。ショートスタブの長さをl、対象とする電磁波の波長をλとしたときに、ショートスタブの長さlを、λ×2(n−1)/4以上かつλ×(2n−1)/4以下とした場合(n:自然数)、スリット105が形成するショートスタブは、インダクタンスとして振舞う。そのため、本第1の実施の形態における構造体を、図4に示す等価回路によって記述することができる。
図4に記載した等価回路図から計算される繰り返し単位301のABCD行列に対し、ブロッホ(Bloch)の周期境界条件を課して、本単位構造103の構造体が周期的に無限個配置された平行平板線路の分散関係を計算することによって、バンドギャップ周波数を計算することができる。
図5は、本第1の実施の形態におけるEBG構造の分散関係(波数と周波数との関係)の一例を示す説明図であり、図3に示すように、図1に示す単位構造103の構造体が周期的に無限個配置された場合の平行平板線路の分散関係を計算した結果として得られる分散関係を示している。図5の縦軸は周波数を示し、横軸は波数と繰り返し単位301(単位構造103)とを掛け合わせた値を示し、繰り返し単位(単位構造103)ごとに伝搬する電磁波の位相がどれだけ回転するかを示している。
図5のAは、スリット105がない場合の構造体の分散関係を示し、図5のBは、スリット105により付加されるインダクタンス304の値として1nHの値を用いた場合の本第1の実施の形態における構造体の分散関係を示している。また、図5のCは、スリット105により付加されるインダクタンスの値として2nHの値を用いた場合の本第1の実施の形態における構造体の分散関係を示している。なお、図5のB、Cの分散関係を計算するに当たって、スリット105の位置、すなわち、導体ビア106との接続部からスリット105までの伝送線路長lとして、0mmの値を用いている。
スリット105を、インダクタンスとして効果的に動作させるためには、第1の伝送線路104を伝搬する電磁波が、スリット105をスロットラインとして動作するように励振することが必要である。そのためには、第1の伝送線路104のリターンパスとなる平面形状の第2の導体プレーン102に設けられたスリット105の両端に電荷を誘起するように、電流が流れていることが必要である。
第1の伝送線路104および第1の伝送線路104のリターンパスである第2の導体プレーン102には、周波数に応じて、異なる電流定在波が生じている。例えば、図4に記載された等価回路において、平行平板線路302の寄与、導体ビア106によるインダクタンス305の寄与を無視すると、バンドギャップ周波数帯として図5の塗りつぶし部に示すように、第1バンドギャップ(1st BG)の下限周波数においては、導体ビア106との接続部からオープン端に進むにつれて、電流強度が腹から節になるような、電流定在波が生じている。一方、第1バンドギャップ(1st BG)の上限周波数においては、導体ビア106との接続部からオープン端に進むにつれて、電界流強度が節、腹、節と移り変わるような、電流定在波が生じている。
また、第2バンドギャップ(2nd BG)の下限周波数においては、導体ビア106との接続部からオープン端に進むにつれて、電界流強度が腹、節、腹、節と移り変わるような、電流定在波が生じている。一方、第2バンドギャップ(2nd BG)の上限周波数においては、導体ビア106との接続部からオープン端に進むにつれて、電界流強度が節、腹、節、腹、節と移り変わるような、電流定在波が生じている。
以降、同様に、第nバンドギャップ(nth BG:(n:自然数))についても、下限周波数においては、導体ビア106との接続部からオープン端に進むにつれて、電界流強度の腹→節の繰り返しをn個含むような電流定在波が生じており、上限周波数においては、導体ビア106との接続点からオープン端に進むにつれて、電界流強度の節から始まり、その後、腹→節の繰り返しをn個含むような電流定在波が生じている。
つまり、スリット105の付加位置を導体ビア106との接続部の付近(l=0mm)とすることにより、第nバンドギャップ(nth BG)の下限周波数において、第2の導体プレーン102上に生じている電流定在波の腹の位置にスリット105を設けることになり、スリット105をインダクタンスとして効果的に動作させることができる。
また、図4に示すように、第1の伝送線路104の等価回路モデルのシリーズ部分にインダクタンスが付加されるということは、第1の伝送線路104の電気長が延長されることを意味する。本第1の実施の形態の構造体においては、第1の伝送線路104の電気長によりバンドギャップ周波数が決定される。つまり、スリット105による、インダクタンス304を付加することにより、バンドギャップ周波数を低周波数化することができる。このことは、スリット105がある構造を、スリット105のない構造と比較した場合、同一周波数のバンドギャップ周波数を、より短い伝送線路長、つまりは、より小さい構造で実現することができることを意味している。
かくのごとき事象に基づき、スリット105の付加位置を導体ビア106との接続部の付近(l=0mm)に設けることにより、スリット105は、第nバンドギャップ(nth BG)の下限周波数においてインダクタンスとして動作し、バンドギャップの下限周波数を下げるように動作する。この際、第nバンドギャップ(nth BG)の上限周波数においては、導体ビア106との接続部の付近(l=0mm)は、前述のように、電流定在波の節の位置となっており、バンドギャップの上限周波数はインダクタンスの寄与を大きく受けることはない。而して、バンドギャップ帯の広帯域化の効果も同時に得ることができる。
以上に説明した事象については、図5のA、B、Cの説明図から容易に理解することができる。スリット105により付加されるインダクタンス値Hが1nHの図5のBの場合は、スリットが存在しない図5のAの場合と比較し、第1バンドギャップ(1st BG)の下限周波数が下がっている。スリット105により付加されるインダクタンス値Hが2nHと付加インダクタンス値がさらに大きい図5のCの場合は、さらに大きく、第1バンドギャップ(1st BG)の下限周波数が下がっている。一方、第1バンドギャップ(1st BG)の上限周波数については、図5のA、B、Cのいずれにおいても、ほぼ同一である。
また、第2バンドギャップ(2nd BG)についても、図5のAからB、Cと付加インダクタンスの値が大きくなるにつれて、下限周波数が下がっている。一方、第2バンドギャップ(2nd BG)の上限周波数も、図5のAからB、Cと付加インダクタンスの値が大きくなるにつれて、同様に下がっている。
第2バンドギャップ(2nd BG)の上限周波数も付加インダクタンスの値が大きくなるにつれて同様に低下する要因については、前述した電流定在波の存在に関する説明においては、平行平板線路302の寄与、導体ビア106によるインダクタンス305の寄与を無視した場合について説明してきたが、図5の分散関係を実際に計算する際には、平行平板線路302の寄与、導体ビア106によるインダクタンス305の寄与を考慮しているため、第2バンドギャップ(2nd BG)の上限周波数においては、l=0mmであっても、電流定在波が完全な節とはなっていないためである。したがって、第2バンドギャップ(2nd BG)については、第2バンドギャップ(2nd BG)の下限周波数のみならず、第2バンドギャップ(2nd BG)の上限周波数においても、スリット105により付加されるインダクタンス304に基づいて得られる第1の伝送線路104の電気長を延長するという効果が現れている。
(第1の実施の形態の変形例)
次に、第1の実施の形態の変形例について説明する。
(第1の実施の形態の第1の変形例)
まず、第1の変形例として、第1の伝送線路104の配置・形状に関する変形例について説明する。第1の伝送線路104は、一端がオープン端になっており、かつ、他端が導体ビア106に接続されていれば、どのような配置・形状であっても良い。前述の第1の実施の形態における図1、図2、図3においては、第1の伝送線路104が直線形状の場合を示したが、例えば、図6に示すようなスパイラル形状であっても良いし、あるいは、ミアンダ形状であっても良いし、あるいは、全く不規則な形状としても良い。なお、かくのごとき第1の伝送線路104の変形形状の場合には、第1の伝送線路104の形状に応じて、スリット105の形状も変えることが望ましい。例えば、図6に示すような、第1の伝送線路104の形状がスパイラル形状の場合においては、スリット105の形状もスパイラル形状とすることが望ましい。また、第1の伝送線路104の形状がスパイラル形状の場合においては、図6に示すように、導体ビア106は、スパイラル形状の第1の伝送線路104の外周に配置することが望ましい。
図6は、本発明に係る第1の実施の形態の第1の変形例における構造体の外観を示す斜視図であり、第1の伝送線路104およびスリット105をスパイラル形状とした場合の一例を示している。また、図7は、図6に示した構造体の上面の一例を示す上面図である。図8は、図6に示した構造体の断面構造の一例を示す断面図であり、図6にAとして記した位置におけるxy断面を示している。つまり、図6、図7に示すように、第1の伝送線路104のスパイラル形状に応じて、スリット105の形状もスパイラル形状としている。かくのごとく、第1の伝送線路104の形状を、図6、図7に示すようなスパイラル形状や、あるいは、ミアンダ形状とすることにより、小さな実装面積で伝送線路長を確保することが可能であり、EBG構造を小さい面積に効率的に配置することができる。また、第1の伝送線路104の形状を、不規則な形状とすることにより、他の構造物等を避けて、第1の伝送線路104を引き回すことができ、EBG構造を限られた領域に効率的に配置することができる。
図9は、本発明に係る第1の実施の形態の第1の変形例の効果を表す電磁界解析結果の一例を示す特性図であり、横軸は周波数を、縦軸は伝搬特性S21(挿入損失)を示している。図9中の実線のグラフは、図6、図7もしくは図8に示す構造体を5つ縦列に配列した配置の平行平板線路の伝搬特性S21を示し、図9中の破線のグラフは、図6、図7もしくは図8に示す構造体からスリット105のみを除去した場合の構造体を5つ縦列に配列した平行平板線路の伝搬特性S21を示している。
図9に示すように、スリット105の効果により、第1バンドギャップ(1st BG)周波数(通過特性すなわち伝搬特性S21が最小となる周波数と定義した周波数)が、低周波数側にシフトしていることが分かる。このことは、伝送線路の長さを延長せずに、バンドギャップ周波数の低周波数化を実現しているということであり、伝送線路の長さの短縮、つまりは、構造体の小型化を可能にしていることを意味している。
(第1の実施の形態の第2の変形例)
次に、第2の変形例として、スリット105の配置・形状に関する変形例について説明する。スリット105の形状は、第1の伝送線路104とz軸方向(厚さ方向)に重なる位置を起点として、第1の伝送線路104の両側にx軸方向に延伸していれば、どのような配置・形状であっても良い。前述の第1の実施の形態における図1、図2、図3においては、スリット105が直線形状の場合を示したが、例えば、図10に示すようなミアンダ形状であっても良いし、あるいは、スパイラル形状をしていても良いし、あるいは、全く不規則な形状としても良い。また、この際、スリット105は第1の伝送線路104と複数回交差するように配置されていても良い。
また、スリット105と第1の伝送線路104とが、z軸方向において重なる位置は、必ずしも第1の伝送線路104と導体ビア106との接続点付近にある必要はなく、図14に示すように、第1の伝送線路104と導体ビア106との接続点付近から離れていても良い。図14は、本発明に係る第1の実施の形態として図1に示した構造体のスリット105と第1の伝送線路104とが図1とは異なる位置で重なる例を示す斜視図である。
また、スリット105の個数も必ずしも1つである必要はない。例えば、図15に示すように、同一の第1の伝送線路104に対して、複数のスリット105a、105bが配置されていても良い。図15は、本発明に係る第1の実施の形態として図1に示した構造体のスリット105が複数配置されている例を示す斜視図である。図15の場合、複数のスリット105a、スリット105bは、それぞれ、第1の伝送線路104に付加されたインダクタンスとして機能し、スリット105aにさらにスリット105bを追加することにより、スリット105aのみの場合よりも、より大きくバンドギャップ周波数を低周波数化する効果が期待できる。
なお、前述の例では、スリット105が2つの場合を示したが、当然、スリットは2つである必要はなく、3つ、4つ、もしくは、それ以上の数のスリット105が配置されていても良い。
図10は、本発明に係る第1の実施の形態の第2の変形例における構造体の外観を示す斜視図であり、スリット105をミアンダ形状とした場合の一例を示している。また、図11は、図10に示した構造体の一方の面(上面)の一例を示す上面図である。なお、本第2の変形例の図10、図11においては、第1の伝送線路104の形状は、前述の図1、図2、図3の場合と同様、直線形状の場合を示している。
(第1の実施の形態の第3の変形例)
次に、第3の変形例として、第1の伝送線路104の配置に関する変形例について説明する。前述の第1の実施の形態における図1、図2、図3においては、第1の伝送線路104が、第2の導体プレーン102の他方側(下面側)、すなわち、第1の導体プレーン101と第2の導体プレーン102との間に配置されている場合を示したが、例えば、図12に示すように、第1の伝送線路104が、第2の導体プレーン102の一方側(上面側)に設けられる構造とすることもできる。ただし、第1の伝送線路104を第2の導体プレーン102の一方側(上面側)に配置する場合には、途中に介在する第2の導体プレーン102と導体ビア106とを直流的に切り離すために、第2の導体プレーン102にクリアランス121を配置することが必要になる。
図12は、本発明に係る第1の実施の形態の第3の変形例における構造体の外観を示す斜視図であり、第1の伝送線路104が、導体プレーン102の他方側(下面側)ではなく、導体プレーン102の一方側(上面側)に設けられた場合の一例を示している。また、図13は、図12に示した構造体の断面構造の一例を示す断面図である。ここで、図13の断面図は、図12に示したXIII−XIII間の断面を示している。
さらに詳しく説明すると、次の通りである。図12、図13に示すEBG構造は、第1の伝送線路104と第1の導体プレーン101との間に、図1、図2に示したEBG構造と同様の、第1の誘電体層107と、第1の誘電体層107の厚さ方向の一方側(上面側)に積層された第2の誘電体層108と、を備えている。第1の導体プレーン101は、図1、図2に示したEBG構造と同様、第1の誘電体層107の厚さ方向の他方側(下面側)に配設されているが、第2の導体プレーン102は、第2の誘電体層108の一方側(上面側)に配設されている図1、図2に示したEBG構造とは異なり、第1の誘電体層107の一方側(上面側)と第2の誘電体層108の他方側(下面側)との間に配設されている。
また、第1の伝送線路104は、第1の導体プレーン101および第2の導体プレーン102との間に形成されている図1、図2に示したEBG構造とは異なり、第2の誘電体層108の厚さ方向(z軸方向)の一方側(上面側)に配設されているが、図1、図2に示したEBG構造と同様、第2の導体プレーン102に対向して、図12のy軸方向に延伸しており、一端が開放端(オープン端)となり、他端が導体ビア106を介して第1の導体プレーン101と接続されており、オープンスタブとして機能する。
さらに、スリット105は、図1、図2に示したEBG構造と同様、第2の導体プレーン102に設けられており、第1の伝送線路104の他端とz軸方向(厚さ方向)に重なる位置を起点として、第1の伝送線路104の両側に、第1の伝送線路104のy軸方向に対して垂直なx軸方向に延伸している。導体ビア106は、図1、図2に示したEBG構造と同様、第1の伝送線路104の他端と第1の導体プレーン101とを接続するために、z軸方向(厚さ方向)に延伸されており、第2の誘電体層108の上面から第1の誘電体層107の下面にかけて延設されている。ただし、図12、図13に示すEBG構造においては、第2の導体プレーン102が第1の誘電体層107の一方側(上面側)と第2の誘電体層108の他方側(下面側)との間に配設されているので、導体ビア106が第2の導体プレーン102と直流的にショートしないようにするために、図13に示すように、導体ビア106が通過する第2の導体プレーン102の位置にはクリアランス121を設けることが必要になる。
なお、前述した第1の実施の形態においては、図1ないし図3に示すように、第2の導体プレーン102の上面、第1の導体プレーン101の下面には、物質が一切ない場合を示したが、当然、何らかの物質があっても構わない。例えば、第1の伝送線路104の実効比誘電率を増加させたり、第1の伝送線路104からの不要な電磁波の放射を防いだりするために、誘電体や金属パターンがさらに配設されることが想定される。また、図6ないし図13に示す第1ないし第3の変形例においても、第1の伝送線路104の上面、第1の導体プレーン101の下面には物質が一切ない場合を示したが、当然、何らかの物質があっても良い。例えば、誘電体や金属パターンがさらに配設されることが想定される。
(第1の実施の形態の第4の変形例)
次に、第4の変形例として、第1の伝送線路104の変形例について記載する。本第4の変形例においては、第1の伝送線路104として2つの第1の伝送線路104a、第2の伝送線路104bが存在し、第1の伝送線路104aの一端および第2の伝送線路104bの一端のそれぞれが、同一の第1の導体ビア106により第1の導体プレーン101に接続されている。図16は、本発明に係る第1の実施の形態の第4の変形例における構造体の外観を示す斜視図であり、第1の伝送線路104として2つの第1の伝送線路104a、第2の伝送線路104bが存在する例を示している。
図16に示す例では、第1の伝送線路104aと第2の伝送線路104bとが、それぞれ、y軸に沿って互いに逆方向に延伸するように配置されている。ここで、第1の伝送線路104aに対しては、スリット105aが配置されている。一方、第2の伝送線路104bに対しては、スリット105bが配置されている。
また、図17に示す例では、第1の伝送線路104aと、第1の伝送線路104bとがともにy軸に沿って同方向に延伸するように配置されており、同一のスリット105により、第1の伝送線路104a、第1の伝送線路104bにインダクタンスが付加されている。図17は、本発明に係る第1の実施の形態の第4の変形例における構造体の図16とは異なる配置例の外観を示す斜視図であり、第1の伝送線路104として2つの第1の伝送線路104a、第2の伝送線路104bがy軸に沿って同方向に存在する例を示している。
また、第1の伝送線路104が途中で分岐した構成も考えることができる。図18に示す例では、主線路である第1の伝送線路104が分岐し、分岐線路104cを有している。図18は、本発明に係る第1の実施の形態の第4の変形例における構造体の図16、図17とはさらに異なる配置例の外観を示す斜視図であり、第1の伝送線路104が途中で分岐している例を示している。分岐線路104cにより、第1の伝送線路104から分岐した位置に応じて、第1バンドギャップと第2バンドギャップとの間の間隔を調整したり、第1バンドギャップの幅、第2バンドギャップの幅を調整したりすることができる。図18の例では、主線路の第1の伝送線路104は、スリット105によりインダクタンスが付加されており、一方、分岐線路104cの第1の伝送線路側には、スリット105cによりインダクタンスが付加されている。
前述の例では、第1の伝送線路104が2本の例、もしくは、第1の伝送線路104が2つに分岐する例を示したが、当然、2つではなく、3つ、4つもしくはそれ以上となっていても良い。
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。
この出願は、2015年2月12日に出願された日本出願特願2015−025091を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
101 第1の導体プレーン(第1の導体)
102 第2の導体プレーン(第2の導体)
103 単位構造
104 第1の伝送線路
104a 第1の伝送線路
104b 第2の伝送線路
104c 分岐線路
105 スリット(インダクタンス付与部材)
105a スリット
105b スリット
105c スリット
106 導体ビア(第1の導体ビア)
107 第1の誘電体
108 第2の誘電体
121 クリアランス
301 繰り返し単位
302 平行平板線路
303 伝送線路
304 インダクタンス(スリット105によるインダクタンス)
305 インダクタンス(導体ビア106によるインダクタンス)

Claims (10)

  1. 第1の導体プレーンと、
    前記第1の導体プレーンと対向する第2の導体プレーンと、
    前記第1の導体プレーンと前記第2の導体プレーンとは異なる層に形成され、かつ、前記第2の導体プレーンに対向し、かつ、一端が開放端である第1の伝送線路と、
    前記第1の伝送線路の他端と前記第1の導体プレーンとを接続する導体ビアと、
    前記第2の導体プレーン上に形成され、かつ、前記第1の伝送線路と平面視で重なる位置を起点として、前記第1の伝送線路の両側に延伸しているスリットと、
    を備えていることを特徴とする構造体。
  2. 前記第1の導体プレーン、前記第2の導体プレーン、前記第1の伝送線路、前記導体ビア、および、前記スリットは、EBG(Electromagnetic Band Gap)構造を構成していることを特徴とする請求項1に記載の構造体。
  3. 前記スリットのスリット長が、前記第1の伝送線路の伝送線路長の2倍以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の構造体。
  4. 前記スリットのスリット長をLとしたとき、前記スリットが、少なくとも、当該スリットのスリット端から(L/2−L/4)以上かつ(L/2+L/4)以下の位置において前記第1の伝送線路と平面視で重なっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の構造体。
  5. 前記第1の伝送線路の伝送線路長をDとしたとき、前記第1の伝送線路が、少なくとも、当該第1の伝送線路と前記導体ビアとの接続点から(D/8)以下の範囲内の位置において前記スリットと平面視で重なっていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の構造体。
  6. 前記第2の導体プレーンと前記第1の伝送線路との間の距離が、前記第1の導体プレーンと前記第1の伝送線路との間の距離の(1/2)倍以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の構造体。
  7. 前記第1の伝送線路がスパイラル形状をしていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の構造体。
  8. 前記導体ビアが、スパイラル形状をした前記第1の伝送線路の外周にあることを特徴とする請求項7に記載の構造体。
  9. 第1の導体プレーンと、
    前記第1の導体プレーンと対向する第2の導体プレーンと、
    前記第1の導体プレーンと前記第2の導体プレーンとは異なる層に形成され、かつ、前記第2の導体プレーンに対向し、かつ、一端が開放端である第1の伝送線路と、
    前記第1の伝送線路の他端と前記第1の導体プレーンとを接続する導体ビアと、
    前記第2の導体プレーン上に形成され、かつ、前記第1の伝送線路と平面視で重なる位置を起点として、前記第1の伝送線路の両側に延伸しているスリットと、
    を備ていることを特徴とする配線基板。
  10. 前記第1の導体プレーン、前記第2の導体プレーン、前記第1の伝送線路、前記導体ビア、および、前記スリットは、EBG(Electromagnetic Band Gap)構造を構成していることを特徴とする請求項9に記載の配線基板。
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