JP6176242B2 - Ebg特性を有する導波路構造 - Google Patents

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Description

本発明は、導波路構造に関し、特にプリント基板内を伝搬する電磁ノイズを抑制する電磁バンドギャップ(EBG)特性を備える導波路構造に関する。
複数の導体プレーンが存在する電子機器では、例えば、デジタル回路のスイッチング時に回路に流れ込む電流により磁場が誘起されたり、スイッチング時に生じる電圧変動により電場が誘起されたりして、電磁波が生じる。これは、導体プレーンを伝わる電磁ノイズとなる。この電磁ノイズは他の回路の動作を不安定にしたり、機器の無線性能を劣化させたりするなどの課題をもたらす。つまり、この電磁ノイズを抑える技術を確立することにより、回路の安定性や機器の無線性能を向上させることができる。
このような電磁ノイズ対策の背景技術としては、デカップリングキャパシタを導体プレーン間に挿入する方法や、大きな島状導体プレーンを作成することを避ける方法等がある。しかし、背景技術の手法では、以下のような課題がある。デカップリングキャパシタを用いた手法では、キャパシタの不可避な寄生インダクタンスにより自己共振周波数を数GHzといった高周波にするのは困難である。そのため、通常デカップリングキャパシタを用いた手法は1GHz程度までの周波数帯にしか適用できない。すなわち、近年無線通信で用いられているような高周波数帯、例えば2.4GHz帯、には対応できない。大きな島状導体プレーンを作成することを避ける手法では、導体プレーンを小さくすることにより、意図しない共振周波を高周波数側に押し付けることを原理としている。しかし、同電位の導体プレーンはDC的(直流的)に接続しておく必要がある。そして、その接続部を細くしすぎると接続部の自己インダクタンスが増加しスイッチング時の電流流入時の電圧降下が無視できなくなる。そのため、導体プレーンを小さくするにも実用的な限界がある。
上記背景技術の課題を解決する手法として、特許文献1に挙げられた手法がある。特許文献1に記載の構造はEBG(Electromagnetic Bandgap)特性を有する構造であり、電源プレーン間の電磁波ノイズの伝搬の抑制を目的としている。図36Aは特許文献1で提案されているEBG特性を有する構造を示す斜視図であり、図36BはこのEBG特性を有する構造の断面図であり、図36BはこのEBG特性を有する構造の等価回路図である。図36Aや図36Bに示すように、電源プレーン201、202間の層に導体パッチ203が周期的に配列され、各々の導体パッチ203が電源プレーン201と導体ロッド204で接続された構造となっている。この構造の等価回路は図36Cに示すように、2枚の電源プレーンよりなる平行平板導波路を導体パッチのキャパシタンスCと導体ロッドのインダクタンスLよりなる直列共振部でシャントした構成となっている。この導体パッチのキャパシタンスCと導体ロッドのインダクタンスLよりなる直列回路部のインピーダンスがインダクタンスとして振る舞う周波数帯において、電磁ノイズ抑制効果を持つ。
特許文献1のEBG特性を有する構造によれば、GHz帯に電磁ノイズ抑制効果を設けることができ、かつ導体プレーンを小さな島に分割する手法のように電源プレーンに細工をしていないため、背景技術として記載した導体プレーンを分離する手法のようにインダクタンスの増加を招く心配もない。
また、上記背景技術の課題を解決する別のEBG特性を有する構造の別の形態として特許文献2に挙げられた手法がある。特許文献2に記載の構造は、特許文献3に背景技術として記載の構造の変形例となっているため、特許文献3に記載の図である図38A及び図38Bを用いて簡単に原理を説明する。図38Aに示すように、特許文献3に背景技術として記載の導波路構造は、導体プレーンをスリットで分断し、スリットで分断されたことによりできる各導体パッチを細い接続部で接続した構造となっている。この構造の等価回路図は、図38Bに示すように、平行平板導波路より生じる直列ブランチのインダクタンスLp、並列ブランチのキャパシタンスCpに、スリット部のキャパシタンスCg、スリット部を接続する接続部のインダクタンスLbよりなる並列共振回路を直列ブランチとして追加した構成となっている。このような等価回路で記述される導波路構造は、直列ブランチ部(平行平板導波路のインダクタンスLp、スリット部のキャパシタンスCg、スリット部を接続する接続部のインダクタンスLbよりなる箇所)がキャパシタンスとして振る舞う周波数帯において、電磁ノイズの抑制効果を持ち、背景技術に記載のデカップリングキャパシタを用いた手法では困難であった、GHz帯といった高周波数においても電磁ノイズ抑制効果を実現することができる。
特許文献2に記載の構造は、特許文献3に背景技術として記載のスリット部を接続する接続部を、スリットを設けた導体プレーンとは別の層を用いて実現した構造となっている。特許文献2に記載の導波路構造の断面図を図37に示す。図37から分かるように、第1ビア301、第2ビア302、接続パターン303を用いて、金属板304、305を接続する構成となっている。第1ビア301、第2ビア302、接続パターン303が特許文献3の背景技術の細い接続部に相当し、金属板304、305が特許文献3の背景技術のスリットで分断された導体プレーンに相当している。つまりは、特許文献3の背景技術の細い接続部を、ビアを用いることにより導体プレーン(特許文献2では、金属板304、305)とは異なる層を用いて形成している。このため、等価回路も特許文献3の背景技術に記載の構造と同一のものとなり、特許文献3の背景技術に記載の構造と同じ原理に基づき電磁ノイズ抑制効果が期待できる。
米国特許第7,215,007号 特開2010−10647号公報 US2007/0090398A1
しかしながら、特許文献1、特許文献2、特許文献3の背景技術の電磁ノイズ抑制技術であるEBG特性を有する構造には、以下の課題が存在する。
まず、特許文献1の課題について記載する。その課題とは、所望の周波数帯においてEBG特性を実現するための構造の平面に占める面積が大きいことである。例えば、特許文献1では、2GHzから始まる電磁バンドギャップを実現するのに、平面視で一つの導体パッチ106の面積が200mm×200mmを占めている。平面視での占有面積を小さくするには、導体パッチの面積を小さくする必要がある。しかし、単純に導体パッチを小さくしたのでは、導体パッチと導体プレーン間のキャパシタンス値が減少し、EBG特性を持つ周波数帯が高周波化されてしまい、所望の周波数帯を外れてしまう。この高周波化を避けるには、キャパシタンスの減少分を導体ロッドのインダクタンスを増加させることにより補わなくてはならない。導体ロッドのインダクタンスを増加させるには、ロッドの径を小さくする、ロッドの長さを長くするなどの処方が必要である。しかし、前者は、製造可能条件により限界があり、後者は、EBG特性を有する構造により基板の層間隔が制限を受けることになり実用上望ましくない。つまり、平面視での面積を小さくすることは原理上可能ではあるが、その場合新たな課題が浮上することになる。
特許文献2、特許文献3の背景技術の課題は、スリットで分断した導体プレーンを細い接続部で接続しているため、該当箇所のインダクタンス値が大きくなり、電圧降下を引き起こしてしまうことである。特許文献2、特許文献3の背景技術に記載のEBG特性を有する導波路構造は、分断された導体パッチをDC的に接続していることから分かる通り、電源プレーンに用いることを想定している。しかし、特許文献2や特許文献3の背景技術に記載の構造では、電源プレーンとして想定している導体プレーン内に、細い接続部でしか接続されていない箇所が多数存在している。これでは、該当箇所に電流が流れた際に大きな電圧降下が起こり、実用的には電源プレーンとして使用することは困難である。
したがって本発明は、上記課題を考慮し、電圧降下を引き起こさないために、導体プレーンに大きな細工をせず、かつ平面視で見込んだ際に小さな面積で実装可能なEBG特性を有する導波路構造を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係るEBG特性を有する導波路構造は、基板と、お互いに実質的に平行になるよう上記基板に設けられた第一及び第二の導体プレーンと、分割リング状の共振器とを備え、上記分割リング状の共振器は、環状部と、上記環状部が途切れた少なくとも一組の開放端対とを有しており、上記一組の開放端対を構成する各々の開放端が近接しており、上記第一及び第二の導体プレーンに挟まれる領域に上記分割リング状の共振器の上記環状部の少なくとも一部が存在しており、上記第一及び第二の導体プレーンの主表面に対し実質的に平行でない向きに上記環状部が設けられていることを特徴とする。
本発明は、小さな面積で実装可能なEBG特性を有する導波路構造を提供できる。
本発明の第1実施形態の、EBG特性を有する導波路構造を説明するための平面図である。 図1のI-I線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態の導波路構造の別の例を説明するための、図1のI-I線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態の導波路構造のさらに別の例を説明するための、図1のI-I線に沿った断面図である。 分割リング状の共振器が複数配列されたプリント基板の平面図である。 本発明の実施形態の導波路構造の等価回路図である。 本発明の実施形態の導波路構造の等価回路図である。 1次元伝送線路モデルを示す回路図である。 本発明の第1実施形態の導波路構造の効果を説明するためのグラフである。 本発明の第2実施形態の導波路構造を説明するための平面図である。 図10のII-II線に沿った断面図である。 本発明の第2実施形態の導波路構造の別の例を説明するための、図10のII-II線に沿った断面図である。 本発明の第3実施形態の導波路構造を説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態の導波路構造の別の例を説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態の導波路構造のさらに別の例を説明するための断面図である。 本発明の第4実施形態の導波路構造を説明するための平面図である。 本発明の第4実施形態の導波路構造の別の例を説明するための平面図である。 図20のIII-III線に沿った断面図である。 図20のIV-IV線に沿った断面図である。 本発明の第4実施形態の導波路構造のさらに別の例を説明するための断面図である。 本発明の第5実施形態の導波路構造を説明するための平面図である。 本発明の第6実施形態の導波路構造を説明するための平面図である。 本発明の第6実施形態の導波路構造の別の例を説明するための平面図である。 本発明の第7実施形態の導波路構造を説明するための平面図である。 図24のV-V線に沿った断面図である。 図24のVI-VI線に沿った断面図である。 本発明の第7実施形態の導波路構造の効果を説明するためのグラフである。 本発明の第8実施形態の導波路構造を説明するための平面図である。 図28のVII-VII線に沿った断面図である。 図28のVIII-VIII線に沿った断面図である。 本発明の第8実施形態の導波路構造の他の例を説明するための平面図である。 図31のIX-IX線に沿った断面図である。 図31のX-X線に沿った断面図である。 本発明の実施形態の導波路構造の他の例を説明するための平面図である。 本発明の実施形態の導波路構造の他の例を説明するための平面図である。 本発明の第2実施形態の導波路構造の別の例を説明するための導波路構造の断面図である。 特許文献1で提案されているEBG特性を有する構造を説明するための斜視図である。 図36AのEBG特性を有する構造の断面図である。 図36AのEBG特性を有する構造の等価回路図である。 特許文献2で提案されているEBG特性を有する構造の断面図である。 特許文献3の背景技術に記載のEBG特性を有する構造の平面図である。 図38AのEBG特性を有する構造の等価回路図である。
本発明の好ましい実施形態について具体的に説明する前に、本発明のコンセプトについて説明する。
課題となる電磁波ノイズは、平行平板導体プレーン間を伝搬する電磁波である。本発明では、複数の導体プレーンよりなる平行平板導波路に、分割リング状の共振器が、平行平板導波路内を伝搬する電磁波の磁場成分がリングを貫くように配置された構造となっている。分割リング状の共振器は、環状部と、上記環状部が途切れた少なくとも一つの開放端対とを有しており、開放端対を構成する各々の開放端が近接して容量を形成している。つまり、分割リング状の共振器は、上記環状部の少なくとも1つの開放端対がキャパシタンスとして振る舞い、その他の上記環状部がインダクタンスとして振る舞うことにより、LC共振器を構成している。等価回路モデルで記述すると、上記平行平板導波路は、直列インピーダンス部であるインダクタンスと、並列アドミタンス部であるキャパシタンスで記述される。この平行平板導波路に分割リング状のLC共振器が磁場で結合した構成が本発明の等価回路となる。この等価回路モデルは、上記平行平板導波路の等価回路モデルに並列LC共振器を直列インピーダンスとして付加した等価回路モデルとしてより簡略化して表現できる。この際、磁場による平行平板線路と分割リング状のLC共振器の結合は、簡略化した並列LC共振器のインダクタンスLとキャパシタンスCの値に押し込まれる。このような等価回路中を伝搬する電磁波は、直列インピーダンス部がキャパシタンス性となる周波数帯において、進行するにつれて振幅が減衰していく。つまり、このような周波数帯においてEBG特性を有する。これにより、課題となる平行平板導体プレーン間を伝搬する電磁波は、上記分割リング状の共振器を配置することにより抑制することができる。これにより、本発明は、EBG特性を持った導波路構造を提供できる。
特許文献1に記載のマッシュルーム型のEBG構造では、マッシュルーム型の構造物が導体プレーンとの間にキャパシタンスを形成しなければならないため、導体パッチの面積が容量値に直接影響する。ここで、導体ロッドのインダクタンスを増加させるには、ロッドの径を小さくする、ロッドの長さを長くするなどの処方が必要であり、これらが実用上困難であることを考えると、インダクタンス値を設計パラメータとして使用することは困難であり、導体パッチのサイズとEBG特性を持つ周波数帯は一対一に対応することとなる(ただし、導体パッチと導体プレーン間の間隔、材料の比誘電率を固定した場合)。つまり、EBG特性を持つ周波数帯を定めると導体パッチのサイズ、つまりは平面視に占める面積が決定されてしまう。対して、本発明では分割リング状の共振器の一つの開放端対を構成する各々の開放端が近接してキャパシタンスを形成している。特許文献1に記載の構造とは異なり、導体プレーンとの間にキャパシタンスを形成しているわけではないため、キャパシタンスの形成方法に非常に大きな自由度があり、容量値は必ずしも平面視において分割リング状の共振器が占める面積と一対一に対応しない。加えて、分割リング状の共振器を構成する環状部は、環状部全体がインダクタンスとして振る舞う。特許文献1に記載の構造では、ロッド部のみがインダクタンスとして振る舞っていたが、本発明では環状部全体がインダクタンスとして振る舞うため、容易に大きなインダクタンス値を得ることが可能である。以上の理由から、本発明により、所望の周波数帯においてEBG特性を持つ導波路構造を、特許文献1に記載の構造よりも平面視に占める面積がより狭い領域で実現できる。
また、特許文献2に記載のEBG構造では、スリットで分断した導体プレーンを細い接続部で接続しているため、該当箇所のインダクタンス値が大きくなり、導体プレーンを電源プレーンとして用いた場合には、該当箇所において大きな電圧降下が起こってしまう。対して、本発明のEBG特性を有する導波路構造では、導体プレーンに細い接続部が存在するような加工を施さないため、こうした電圧降下は生じない。つまり、導体プレーンを電源プレーンとして用いても、大きな電圧降下の生じないEBG特性を持つ構造を提供できる。
また、導体プレーンにクリアランスホール、開口部、スリットや切り欠きなどを設け、分割リング状の共振器を、このようなクリアランスホール、スリットや切り欠きなどを利用して配置することもできる。こうした構成も合わせて用いることにより、層の構成に影響されることなく実装可能なEBG特性を有する導波路構造を提供できる。以下では、クリアランスホール、開口部、スリットや切り欠きなどを、クリアランスホールと総称して説明することとする。
〔第1実施形態〕
初めに、本発明の第1実施形態によるEBG特性を有する導波路構造について、説明する。図1は、本発明の第1実施形態の導波路構造を示す平面図である。図2は、図1のI-I線に沿った断面図である。図3は、本発明の第1実施形態の導波路構造の別の例を示す、図1のI-I線に沿った断面図である。図4は、本発明の第1実施形態の導波路構造のさらに別の例を示す、図1のI-I線に沿った断面図である。図5は、図1の分割リング状の共振器が複数配列されたプリント基板の平面図である。
図1乃至図4は上記分割リング状の共振器が1つ配置された領域の周囲を示すものであり、図5は上記分割リング状の共振器がプリント基板に複数配列された状態を示している。図2乃至図4に示すように、x、y及びz軸を定義して説明することにする。
本実施形態によるEBG特性を有する導波路構造は、プリント基板101と、お互いに実質的に平行になるよう、プリント基板101の表層又は内層に設けられた第一の導体プレーン102、第二の導体プレーン103と、上記プリント基板101に設けられた分割リング状の共振器110とを備えている。図2では、分割リング状の共振器110は四角状の点線で囲った範囲で構成されている。第一の導体プレーン102と第二の導体プレーン103に挟まれる領域を第一の領域104としたときに、本実施形態の分割リング状の共振器110は、分割リング状の共振器の環状部の全体が第一の領域104に含まれるよう配置されている。以下、第一の領域104とは、お互いに対向する第一の導体プレーン102と第二の導体プレーン103とに挟まれる領域だけでなく、第一の導体プレーン102や第二の導体プレーン103が存在する面内の領域も含むものとする。図2の断面図では、上記分割リング状の共振器が長方形のものとなっている。
より細部について説明すると、分割リング状の共振器は、平面視で異なる位置に設けられる第一の導体ビア105と第二の導体ビア106、第一の導体ビア105と第二の導体ビア106との間を接続する第一の接続部107、第一の接続部107の上方または下方に設けられた、第一の導体ビア105に一端が接続され他端が第二の導体ビア106へと伸びている第二の接続部108a、及び第二の導体ビア106に一端が接続され他端が第一の導体ビア105へと伸びている第二の接続部108bにより構成される。
また、図2に示すように、導体ビアとして貫通ビアを用いる際には、第一の導体ビア105及び第二の導体ビア106が、第一の導体プレーン102及び第二の導体プレーン103と電気的に接続しないで通過するよう、第一の導体プレーン102及び第二の導体プレーン103に、それぞれ複数のクリアランスホールが形成される。クリアランスホールの平面的な形状は、図1に示すような四角形状でも、円形状でも楕円形状でもよい。そして、第二の接続部108aと第二の接続部108bの他端間に空隙部109が形成されて、他端間が容量的に接続された構造となっている。第一の接続部107、第二の接続部108a及び第二の接続部108bは、プリント基板101の表層又は内層の配線、又は異なる層間の配線を接続する導体ビアと表層又は内層の配線により構成されることが考えられる。
図2は、第一の接続部107、第二の接続部108a及び第二の接続部108bが、プリント基板101の内層の配線で構成された場合を示している。そして、図2では上述したように、プリント基板101に設けられた分割リング状の共振器110が図2の四角状の点線で囲った範囲の要素、すなわち、第一の導体ビア105、第二の導体ビア106、第一の接続部107、第二の接続部108a及び第二の接続部108bを含んで、構成されている。
図3は、第一の導体ビア105及び第二の導体ビア106と、上述した異なる層間の配線を接続する導体ビアと表層又は内層の配線により、分割リング状の共振器110を構成した場合を示している。第一の領域104の外側の領域において、一端が第一の導体ビア105に接続された第一の接続部107aと、一端が第二の導体ビア106に接続された第一の接続部107bとが形成されている。この第一の接続部107aと第一の接続部107bとは、お互いに異なる層に配置されており、第一の領域104の外側の領域において他端部同士が平面視で重なって、空隙部109が形成されている。さらに、第一の領域104には、一端が第一の導体ビア105に接続された第二の接続部108aが配置されている。第一の領域104の外側の領域において、一端が第二の導体ビア106に接続された第二の接続部108bが配置されている。第一の領域104の外側の領域において、第二の接続部108bの他端は、同層に配置された第二の接続部108cの一端と空隙部109を介して容量的に結合しており、第二の接続部108cと第二の接続部108aとの間は、第二の導体プレーン103に設けられたクリアランスホールを通過する導体ビアで接続されている。
そして、図3では上述したように、プリント基板101に設けられた分割リング状の共振器110が図3の四角状の点線で囲った範囲の要素、すなわち、第一の導体ビア105、第二の導体ビア106、第一の接続部107a、107b、第二の接続部108a、第二の接続部108b、第二の接続部108c、第二の接続部108aと第二の接続部108cとを接続する導体ビアを含んで、構成されている。図2では、上記分割リング状の共振器が長方形のものを示したが、他のどんな多角形の形状であっても、本発明の本質的な効果に何ら影響を与えるものではない。例えば、図3に示すような八角形の形状であってもよいし、また、全く別の形状でもよい。
図4は、図2の変形例であり、第二の接続部108a、第二の接続部108bが異なる層に配置された場合を示している。すなわち、上記第一の領域104において第一の導体ビア105と第二の導体ビア106との間を接続する第一の接続部107が、プリント基板101に設けられている。さらに、上記第一の領域104において、一端が第一の導体ビア105に接続された第二の接続部108aと、一端が第二の導体ビア106に接続された第二の接続部108bとが形成されている。この第二の接続部108aと第二の接続部108bとは、お互いに異なる層に配置されており、他端部同士が平面視で重なって、空隙部109が形成されている。
分割リング状の共振器110は、第一の導体ビア105と、第二の導体ビア106とを有しており、さらに第一の導体ビア105と第二の導体ビア106間を電気的に接続する或いは空隙部109を介して容量的に接続する複数の接続部とを備えて分割リング状の共振器を形成している。空隙部109は、配線を分断するようにスリットを設けて形成してもよいし、図3の第一の接続部107aと第一の接続部107bとの間や、図4の第二の接続部108aと第二の接続部108bとの間のように、異なる層に配設された配線同士が平面視で重なる部分を有することにより作成されてもよい。
図2や図3に示す、EBG特性を有する導波路構造は、分割リング状の共振器が1次元、又は2次元的に1つ又は複数配置することにより構成される。本実施形態の分割リング状の共振器を2次元的に複数配置した場合を、図5を参照して説明する。本実施形態の導波路構造は、電源プレーン間を伝搬する電磁波ノイズの抑制の用途に用いることが想定される。つまり、プリント基板101には、ノイズ源となる集積回路(IC)、大規模集積回路(LSI)などの電子機器111が存在することが想定される。この周囲に、図1乃至図4に示すようなEBG特性を有する導波路構造の分割リング状の共振器を2次元的に複数配置したのが図5である。この際配置される分割リング状の共振器はおのおの同じ形状である必要はない。つまり、さまざまな形状を有する分割リング状の共振器を混合して配置しても本発明の本質的な効果に影響は与えない。
図6に本実施形態の導波路構造の等価回路図を示す。本実施形態の導波路構造は、プリント基板101に設けられた第一の導体プレーン102と第二の導体プレーン103とが平行平板導波路を形成する。また、上記分割リング状の共振器に存在する容量性で接続された空隙部109がキャパシタンスとして振る舞い、分割リング状の共振器のその他の構成要素部がインダクタンスとして振る舞うことによりLC共振回路として機能する。このLC共振回路が、磁場を介して平行板平板導波路と結合したのが本実施形態の等価回路図となる。つまり、本実施形態の等価回路図は、図6のように記述される。磁場による結合の効果、つまり平行平板線路と分割リング状の共振器の相互インダクタンスMを考慮し図6の等価回路図を書き換えると、図6の等価回路図は図7のようにより単純な等価回路で表現することができる。つまり、図7でのL’SRRとC’SRRは、図6のLSRRとは、CSRRとは異なる量を表現している。
また、図8の等価回路で記述される一次元伝送線路モデルの電磁波の電場成分の伝搬は、電磁波の進行方向をx軸方向とし、時間依存因子を除いて次式(1)で表される。
〔数1〕
Figure 0006176242
ここで、
E:一次元伝送線路の電磁波の電場成分
:一次元伝送線路の電磁波の電場成分の振幅
γ:一次元伝送線路中の伝搬定数
とする。図7と図8の等価回路図を比較することにより、次式の関係式が導かれる。
〔数2〕
Figure 0006176242
ここで、
j:虚数単位
ω:角周波数
TL:一次元伝送線路の直列インピーダンス
TL:一次元伝送線路の並列アドミタンス
PPW:平行平板導波路のインダクタンス
PPW:平行平板導波路のキャパシタンス
SRR:分割リング状の共振器のインダクタンス
SRR:分割リング状の共振器のキャパシタンス
L’SRR:図6の等価回路図を図7としたときの分割リング状の共振器より生じる実効的なインダクタンス
C’SRR:図6の等価回路図を図7としたときの分割リング状の共振器より生じる実効的なキャパシタンス
である。
また、L’SRR、C’SRR、LSRR、CSRRは、以下の関係式であらわされる。
〔数3〕
Figure 0006176242
ここで、
M:平行平板線路のインダクタンスと分割リング状の共振器のインダクタンスとの間の相互インダクタンス
である。
式(1)乃至式(4)より、式(3)がキャパシタンス性(Im[Z]<0)となる周波数帯において式(1)はx軸正方向に伝搬するにつれて減衰する電磁波となり、本実施形態の導波路構造がEBG特性を持つことが分かる。これより、本発明は、式(3)がキャパシタンス性となる周波数帯において電磁波ノイズが伝搬しないEBG特性を有する導波路構造を提供できることが分かる。
図9に本実施形態の導波路構造と通常の平行平板導波路を電磁界解析により解析し、伝搬特性を比較したグラフを示す。グラフから分かるとおり、本発明の導波路構造は、特定周波数帯(式(3)がキャパシタンス性として振る舞う周波数帯に相当:図中影部)において伝搬量が減衰していることが分かる。図9では、EBG特性が3.5GHz付近に生じている。これにより、本導波路構造がEBG特性を有することが確認できる。
本実施形態の導波路構造によれば、通常の平行平板導波路に上記分割リング状の共振器を付加することによりEBG特性を有する導波路構造としている。分割リング状の共振器110の空隙部109がキャパシタンスとして振る舞い、またその他の部分がインダクタンスとして振る舞うことにより、LC共振器を構成している。空隙部109のキャパシタンスの実装方法には非常に大きな自由度が有り、容量値は必ずしも平面視において分割リング状の共振器が占める面積と一対一に対応しない。加えて、分割リング状の共振器の空隙部109以外の箇所は、全体がインダクタンスとして振る舞うため容易に大きなインダクタンス値を得ることが可能となる。以上の理由から本実施の形態の導波路構造により、小さな実装面積でEBG特性を有する導波路構造を提供できる。
なお、上述した導波路構造は、一例として次のような製造工程を経て形成できる。両側に銅箔が付いたコア材、コア材同士を接着する樹脂材料であるプリプレグを層状に重ねることにより、多層のプリント基板を作成する。次に、多層となったプリント基板にドリルで穴をあけ、その穴の内側に銅でメッキをすることにより、貫通ビア(上記実施形態では第一の導体ビア105や第二の導体ビア106)を形成する。貫通ビアにより層間をつなぎたくない箇所には、予めクリアランス(銅箔のない箇所)を作成しておき、ドリルの穴がクリアランスを通過するようにする。上記実施形態では、第一の導体プレーン102や第二の導体プレーン103にクリアランスホールを形成しておき、ドリルの穴がクリアランスホールを通過するようにする。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態によるEBG特性を有する導波路構造について、説明する。図10は、本発明の第2実施形態の導波路構造を示す平面図である。図11は、図10のII-II線に沿った断面図である。図12は、本発明の第2実施形態の導波路構造の別の例を示す、図10のII-II線に沿った断面図である。図10乃至図12は、分割リング状の共振器が1つ配置された領域の周囲を示すものである。第1実施形態と同様な構成については同じ参照番号を付けて、その詳細な説明は省略することにする。
本実施形態では、第一の接続部107、第二の接続部108a及び第二の接続部108bの少なくとも1つの接続部が、第一の導体プレーン102、第二の導体プレーン103と同一面内にあることを特徴とする。
本実施形態によるEBG特性を有する導波路構造は、プリント基板101と、お互いに実質的に平行になるよう、プリント基板101の表層又は内層に設けられた第一の導体プレーン102、第二の導体プレーン103と、少なくともその環状部の一部が上記第一の導体プレーン102と上記第二の導体プレーン103間に位置するよう、上記プリント基板101に設けられた分割リング状の共振器110とを備える。図11では、分割リング状の共振器110は四角状の点線で囲った範囲で構成されている。第一の導体プレーン102と第二の導体プレーン103に挟まれる領域、及び第一の導体プレーン102と第二の導体プレーンが存在する面内の領域を第一の領域104としたときに、本実施形態の分割リング状の共振器110の環状部は第一の領域104に含まれるよう配置されている。図11や図12の断面図では、上記分割リング状の共振器が長方形のものとなっている。
より細部について説明すると、プリント基板100に第一の導体ビア105、第二の導体ビア106が設けられ、第一の導体ビア105、第二の導体ビア106と電気的に接続しないよう、第一の導体プレーン102、第二の導体プレーン103にはクリアランスホールが形成されている。この際、第一の導体ビア105と第二の導体ビア106は平面視で異なる位置に設けられる。
さらに、第一の接続部107は第一の導体プレーン102のクリアランスホール内に配置される。すなわち第一の導体プレーン102と同じ層に、第一の導体ビア105と第二の導体ビア106との間を接続する第一の接続部107がプリント基板101に設けられている。さらに、第一の接続部107の上方又は下方には、第一の導体ビア105に一端が接続され他端が第二の導体ビア106へと伸びている第二の接続部108a及び第二の導体ビア106に一端が接続され他端が第一の導体ビア105へと伸びている第二の接続部108bがプリント基板101に設けられている。図11では、この第二の接続部108aと第二の接続部108bとは、お互いに異なる層に配置されており、他端部同士が平面視で重なって、空隙部109が形成されている。この第二の接続部108aと第二の接続部108bとは、同じ層に設けられてもよい。
図12は、空隙部109が、配線を分断するように接続部にスリットを設けて形成された場合を示している。さらに、図12では、第一の接続部107、第二の接続部108a及び第二の接続部108bの双方が、第一の導体プレーン102、第二の導体プレーン103と同一面内にあることを特徴としている。すなわち、図12では、第二の接続部10a及び第二の接続部108bは、第二の導体プレーン103のクリアランスホール内に配置される。すなわち第二の導体プレーン103と同じ層に配置されている。
また、図10から図12では、分割リング状の共振器110と第一の導体プレーン102及び第二の導体プレーン103がクリアランスホールにより電気的に接続されていない場合を示したが、必ずしも第一の導体プレーン102及び第二の導体プレーン103と分割リング状の共振器110は電気的に分断されていなくてもよい。図35は、図11の変形例である。例えば、図35に示すように、第一の導体プレーン102と同一の層に存在する第一の接続部107が電気的に接続されていてもよい。この場合は、第一の導体プレーンの一部が第一の接続部として振る舞うことになる。このような構成の場合にも分割リング状の共振器110は、第一の導体プレーン102及び第二の導体プレーン103よりなる平行平板導波路と、磁場を介して結合することになる。つまり、図6の等価回路で記述でき、図35の構成もEBG特性を有することになる。ただし、こうした構成とした場合、第一の接続部107の部分のインダクタンスの値が小さくなるため、EBG特性の生じる周波数帯域は、高周波化してしまい、分割リング状の共振器の平面視で占める面積の拡大につながる。しかし、導体プレーンにクリアランスを設ける必要がないため、余計な電磁波の放射を抑える効果が期待できる。
本実施形態によれば、第一の接続部107、第二の接続部108a及び第二の接続部108bの少なくとも1つの接続部が、平行平板導波路を構成する第一の導体プレーン102、第二の導体プレーン103と同一面内に存在する。第一の導体プレーン102、第二の導体プレーン103と同一面内に存在する第一の接続部107、第二の接続部108a及び第二の接続部10bは、第一の導体プレーン102もしくは第二の導体プレーン103の製造工程において形成することができる。これにより、EBG特性を有する導波路構造を、通常の平行平板導波路に対して、層の追加を少なく、又は層追加をすることなく提供できることが分かる。つまり、層の追加を少なく、又は層追加をすることなく実装可能なEBG特性を有する導波路構造を提供できる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態によるEBG特性を有する導波路構造について、説明する。図13は、本発明の第3実施形態の導波路構造を示す断面図である。図14は、本発明の第3実施形態の導波路構造の別の例を示す断面図である。図15は、本発明の第3実施形態の導波路構造のさらに別の例を示す断面図である。図13乃至図15は、分割リング状の共振器が1つ配置された領域の周囲を示すものである。本実施形態は、第1実施形態の変形例であるので、第1実施形態と同様な構成については同じ参照番号を付けて、その詳細な説明は省略することにする。
本実施形態では、分割リング状の共振器の環状部が、第一の領域104外に存在する部分を有することを特徴とする。例えば、図13のように分割リング状の共振器を構成する第一の接続部107、第二の接続部108a及び第二の接続部108bの全体が第一の領域104の外側に位置している例が該当する。
図14のように、第一の接続部107と、第二の接続部108b、第二の接続部108cが第一の領域104の外側に位置していてもよい。図14では、第二の接続部108aは第一の領域104に配置され、一端が第一の導体ビア105に接続されている。第二の接続部108aの他端は、第二の導体プレーン103のクリアランスホールを通過する導体ビアで、第一の領域104の外側の第二の接続部108cに接続されている。第二の接続部108bと第二の接続部108cとは異なる層に配置され、平面視で重なる部分を有することにより空隙部109が形成されている。図14では、分割リング状の共振器の環状部の内部に第一の導体プレーン102及び第二の導体プレーン103を含まないように、第一の導体プレーン102及び第二の導体プレーン103にクリアランスホールが形成されている。
分割リング状の共振器内に位置する第一の導体プレーン102、第二の導体プレーン103は、図13、図14のようにクリアランスホールとなっていることが望ましいが、図15のように第一の導体プレーン102、第二の導体プレーン103の一部が存在していてもよい。
本実施形態によれば、第一の接続部107、第二の接続部108、108a、第二の接続部108b、第二の接続部108c、第一の導体ビア105、第二の導体ビア106よりなる分割リング状の共振器110の周の長さを長くとることができる、つまり分割リング状の共振器110のLC共振のインダクタンス成分を大きくすることができる。式(3)、式(5)、式(6)によれば分割リング状の共振器中のインダクタンス成分を大きくすることは、EBG特性が生じる周波数帯を低周波数化することにつながる。これは、より平面視で占める面積の小さい分割リング状の共振器を実現することになる。つまり、本実施形態により、平面視で占める面積のより小さい分割リング状の共振器を持つ、EBG特性を有する導波路構造を提供できる。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態によるEBG特性を有する導波路構造について説明する。図16及び図17は、本実施形態による導波路構造を示す平面図である。図20は、本実施形態の導波路構造のさらに別の例を説明するための断面図である。本実施形態は、第1実施形態の変形例であるので、第1実施形態と同様な構成については同じ参照番号を付けて、その詳細な説明は省略することにする。
本実施形態では、分割リング状の共振器110の容量的に接続された空隙部109に第一の補助導体112を有し、キャパシタンスを増加させていることを特徴とする。図16は、第一の接続部107が1つの層内に存在する際に、第一の接続部107の空隙部109に長方形上の第一の補助導体112を第一の接続部107と同一の層に設けキャパシタンスを増加している例である。第一の補助導体112の形状は、図16に示すように方形の形状でもよいし、図17に示すようなインターデジタル状の形状でもよい。また、他の形状でもよい。
図18、図19、図20の例では、第一の接続部107が異なる2層にわたって存在し、ある層に存在する第一の接続部107の一部と、別の層に存在する第一の接続部107の一部とが平面視で重なる部分を有することにより、容量的に接続された空隙部109を実現している。そして、空隙部109に補助導体112を有して、キャパシタンスを増加させている例である。図18は図20のIII-III線に沿った断面図であり、図19は図20のIV-IV線に沿った断面図である。図18から分かるように、第二の導体ビア106に接続された第一の接続部107に補助導体112を設け、図19から分かるように第一の導体ビア105に接続された第一の接続部に補助導体112を設け、空隙部109のキャパシタンスを増加している。図18乃至図20では、第一の補助導体112として方形のパッチを設けキャパシタンスの増加を行っているが、形状は、方形である必要はなく、例えば、円など、他の形状でもよい。また、補助導体112は、図面で記載したように一か所の空隙部109に設けられる必要はなく、複数の空隙部が存在する場合には、複数の空隙部109に複数組設けられてもよい。
本実施形態によれば、補助導体により分割リング状の共振器よりなるLC共振器のキャパシタンス成分を大きくすることができる。式(3)、式(5)、式(6)によれば、LC共振器のキャパシタンス成分を大きくすることは、EBG特性が生じる周波数帯を低周波数化することにつながる。これは、より小さい分割リング状の共振器を実現することになる。本実施形態によれば、サイズのより小さい分割リング状の共振器を持つ、EBG特性を有する導波路構造を提供できる。
〔第5実施形態〕
次に本実施形態に係る導波路構造の第5実施形態について、図面を参照して説明する。図21は、本発明の第5実施形態の導波路構造を示す平面図である。本実施形態は第1実施形態の変形例であるため、第1実施形態と同様の箇所についてはその詳細な説明は省略する。本実施形態は、ある分割リング状の共振器の上記第一の導体プレーン102と平行な面内にある直線であり、第一の導体ビア105と第二の導体ビア106とを結ぶ直線を考えた際に、その直線と、上記第一の導体プレーン102と平行な面内にある直線であり、別の分割リング状の共振器の第一の導体ビア105と第二の導体ビア106とを結ぶ直線が有限の角度を有するような、ある分割リング状の共振器110とは別の分割リング状の共振器110を持つことを特徴とする。この角度とは、図21において「θ」と記載した箇所である。図21では、一例としてθ=90度の場合を示したが、有限の角度であれば、本実施形態の効果を有するので、必ずしもθ=90度である必要はない。例えば、θ=30度、60度でもよい。ただし、θの大きさは90度に近い方が望ましい。
本発明のEBG特性を有する導波路構造は、分割リング状の共振器110の環状部を磁場が貫いて、分割リング状の共振器が構成するLC共振器に電流が誘起されることにより動作する。配置された分割リング状の共振器間のθが、全て0度の場合、すなわち全ての分割リング状の共振器の上記直線が同一方向を向いている場合は、第一の導体プレーン102に対して平行に設けられた直線であり、第一の導体ビア105と第二の導体ビア106を結ぶ直線に対し、垂直な方向に進行する電磁波の磁場成分は分割リング状の共振器の環状部を貫かない。例えば、図2のy軸方向に進行する電磁波の磁場成分は分割リング状の共振器の環状部を貫かない。そのため、図2に記載した分割リング状の共振器を全て同じ向きに配置した場合には、y軸方向に進行する電磁波に限っては本発明の効果が得られないことになる。そこで、本実施形態のようにθが有限の角度を持つように、分割リング状の共振器110を配置することにより、平行平板導波路内に伝搬する任意の進行方向を有する電磁波に対して、EBG特性を有する導波路構を提供できる。
〔第6実施形態〕
次に本発明の第6実施形態に係る導波路構造について、図面を参照して説明する。本実施形態は第1実施形態の変形例であるため、第1実施形態と同様の箇所についてはその詳細な説明は省略する。図22は、本発明の第6実施形態の導波路構造を示す平面図である。図23は、本発明の第6実施形態の導波路構造の別の例を示す平面図である。
本実施形態は、ある分割リング状の共振器110と、ある分割リング状の共振器110と構成要素の一部を共有するような別の分割リング状の共振器を有することを特徴とする。例えば、図22は導体ビア105、もしくは106を2つの分割リング状の共振器で共有している例であり、図23は第一の接続部107か第二の接続部108の一部、もしくは第一の接続部107、第二の接続部108の双方の一部を2つの分割リング状の共振器で共有している例である。
図22、図23では、2つの分割リング状の共振器を有しており、それぞれの分割リング状の共振器は、第一の導体ビア、第二の導体ビア、第一の接続部、第二の接続部で構成されている。図22では、ある分割リング状の共振器の導体ビアの1つと別の分割リング状の共振器の導体ビアの1つを共有し、二つの分割リング状の共振器が接続されている。図22の例では、各々の分割リング状の共振器の上記直線どうしが90度の角度をなしているため、平面視が「L」字型の構造となっている。この際、それぞれの分割リング状の共振器の第一の接続部、第二の接続部のそれぞれまたは両方には、少なくとも1つの空隙部が形成されており、それぞれの分割リング状の共振器は独立にLC共振器として振る舞うように構成されている。図23では、ある分割リング状の共振器と別の分割リングの共振器が接続部の一部を共有し、二つの分割リング状の共振器が接続されている。図23の例では、接続部の中心付近を共有し、かつ各々の分割リング状の共振器の上記直線どうしが90度の角度をなしているため、平面視が「+」字型の構造となっている。この際、それぞれの分割リング状の共振器の第一の接続部、第二の接続部のそれぞれ、または両方には、少なくとも1つの空隙部が形成されており、それぞれの分割リング状の共振器は独立にLC共振器として振る舞うように構成されている。図23では、平面視が「+」字形となっている。また、図22、図23では2つの分割リング状の共振器で分割リング状の共振器の一部を共有している場合を示したが、3つ又はそれ以上の数の分割リング状の共振器で分割リング状の共振器の一部を共有してもよい。
本実施形態によれば、分割リング状の共振器110の一部を他の分割リング状の共振器の一部と共有しているため、より密に数多くの分割リング状の共振器をプリント基板101内に配置できる。これは、電磁波の伝搬抑制効果をより強く得ることにつながる。つまり、本実施形態により電磁波の伝搬抑制効果をより強く得るEBG特性を有する導波路構造を提供できる。
〔第7実施形態〕
次に本発明の第7実施形態に係る導波路構造について、図面を参照して説明する。本実施形態は第1実施形態の変形例であるので、第1実施形態と同様の箇所についてはその詳細な説明は省略する。図24は本実施形態による導波路構造の平面図である。図25は、図24のV-V線に沿った断面図である。図26は、図24のVI-VI線に沿った断面図である。
本実施形態の導波路構造は、分割リング状の共振器110に対し、距離dだけ平行移動した箇所に別の分割リング状の共振器114を備えていることを特徴とする。この際、距離dは小さい方が望ましく、伝搬を抑制したい電磁波の波長をλとしたとき、大きくてもλ/8以内であることが望ましい。なお、距離dだけ平行移動した別の分割リング状の共振器114は、必ずしも容量性で結合した空隙部109を有する必要はなく、例えば図26のように空隙のない構造でもよい。
図25に示す分割リング状の共振器は、第一の導体ビア105、第二の導体ビア106、第一の接続部107、第二の接続部108により構成され、第二の接続部108は第一の導体ビア105と第二の導体ビア106との間を接続しており、第一の接続部107は容量性で結合した空隙部109を介して、第一の導体ビア105と第二の導体ビア106との間を接続している。一方、図26に示す距離dだけ平行移動した別の分割リング状の共振器114は空隙部109を有しておらず、第一の接続部107及び第二の接続部108は、ともに第一の導体ビア105と第二の導体ビア106との間を容量性で結合した空隙部109を介さず接続している。
本実施形態によれば、ある分割リング状の共振器110と、その分割リング状の共振器110を距離dだけ平行移動した別の分割リング状の共振器114とが伝送線路として振る舞うことにより、伝送線路長に依存した共振が起きる。つまり、分割リング状の共振器単体のLC共振でなく、伝送線路長に依存した共振が起きる周波数帯でEBG特性を得ることができる。
例えば、図27は、図9において使用している電磁界解析モデルにおいて、分割リング状の共振器を平行移動した別の分割リング状の共振器を追加し、本実施形態とした電磁界解析モデルにおける、伝搬特性の解析結果である。図9では3.5GHz付近に生じていたEBG特性が、図27では2.6GHz付近に生じていることが確認できる。つまりこの例から、分割リング状の共振器の大きさを変えずに低周波化することができることが分かる。これは、より小さい分割リング状の共振器を実現することにつながる。つまり、本実施形態により、サイズのより小さい分割リング状の共振器を持つ、EBG特性を有する導波路構造を提供できる。
〔第8実施形態〕
次に本発明の第8実施形態に係る導波路構造について、図面を参照して説明する。本実施形態は、第7実施形態の変形例であるので、第7実施形態と同様の箇所についてはその詳細な説明は省略する。図28は本実施形態による導波路構造の平面図である。図29は、図28のVII-VII線に沿った断面図である。図30は、図28のVIII-VIII線に沿った断面図である。図31は本実施形態による導波路構造の他の例の平面図である。図32は、図31のIX-IX線に沿った断面図である。図33は、図31のX-X線に沿った断面図である。
本実施形態は、第7実施形態に記載の、分割リング状の共振器110と、この分割リング状の共振器を距離dだけ平行移動した別の分割リング状の共振器114との間に第二の補助導体113が設けられ、分割リング状の共振器110と別の分割リング状の共振器114との間にキャパシタンスを形成していることを特徴とする。図28では、分割リング状の共振器の第一の接続部107に接続された第二の補助導体113と、別の分割リング状の共振器114の第一の接続部107に接続された第二の補助導体113との間に、キャパシタンスが形成される。例えば、図28のようにインターデジタル状の第二の補助導体113を用いて、キャパシタンスを増加させてもよいし、分割リング状の共振器110と、別の分割リング状の共振器114の一部が近接するように方形状の第二の補助導体113を設けて、キャパシタンスを増加させてもよい。
図31は、分割リング状の共振器110、114の接続部107、108が存在する層とは異なる層を用いて、方形状の第二の補助導体113を形成し、キャパシタンスを増加させている例の一例である。図33に示すように、分割リング状の共振器114の第一の接続部107に第二の補助導体113が接続されており、この第二の補助導体113は図31や図32に示すように分割リング状の共振器110の第一の接続部107と平面視で重なって、キャパシタンスを形成している。図31では、方形状の第二の補助導体113を用いているが、方形状である必要はなく、円形、楕円等、他のどんな形状でもよい。また、第二の補助導体は、図面で記載したように一か所に設けられる必要はなく、複数の箇所に複数組設けられてもよい。
本実施形態によれば、第7実施形態に記載のとおり、ある分割リング状の共振器110と、この分割リング状の共振器110を距離dだけ平行移動した別の分割リング状の共振器114は、伝送線路として振る舞い、伝送線路長に依存した共振を起こすことによりEBG特性を得る。つまり、第7実施形態に記載のEBG特性を有する導波路構造の周波数特性は伝送線路長により決定されているため、実効的な伝送線路長を短くすればより小さい分割リング状の共振器を実現できることとなる。本実施形態は伝送線路となる、ある分割リング状の共振器110と、ある分割リング状の共振器110を距離dだけ平行移動した別の分割リング状の共振器114との間に第二の補助導体113を用いてキャパシタンスを形成することにより、これを実現したものである。つまり、本実施形態によれば、第7実施形態のEBG特性をより小さい分割リング状の共振器を用いて得ることができる。
以上実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されものではない。例えば、上述した実施形態では第一の導体プレーン102、第二の導体プレーン103にクリアランスホールが形成された場合で説明したが、図34に示すようにクリアランスホールが形成されていなくてもよい。図34Aや図34Bの第一の領域104に、分割リング状の共振器110の環状部の一部が配置されていればよい。図34Aは図2の変形例であり、図34Bは図4の変形例である。
また、上述した実施形態では、分割リング状の共振器が通常のプリント基板の製造プロセスで製造可能であり、導波路構造内に一体形成された場合を示しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、分割リング状の共振器が形成された部品を用意して、プリント基板101にはその表面から上記第一の領域104に至る開口部を設け、分割リング状の共振器が形成された部品をこの開口部に挿入して、本発明の導波路構造とすることも考えられる。
以上、好ましい実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2012年5月10日に出願された日本出願特願2012−108197号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
上述の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)基板と、お互いに実質的に平行になるよう前記基板に設けられた第一及び第二の導体プレーンと、分割リング状の共振器とを備え、前記分割リング状の共振器は、環状部と、前記環状部が途切れた少なくとも一組の開放端対とを有しており、前記一組の開放端対を構成する各々の開放端が近接しており、前記第一及び第二の導体プレーンに挟まれる領域に前記分割リング状の共振器の前記環状部の少なくとも一部が存在しており、前記第一及び第二の導体プレーンの主表面に対し実質的に平行でない向きに前記環状部が設けられていることを特徴とする、EBG特性を有する導波路構造。
(付記2)前記分割リング状の共振器の前記環状部は、互いに平面視で重ならない位置に設けられた第一及び第二の導体ビアと、前記第一の導体ビアと前記第二の導体ビアとの間を接続する第一の接続部と、前記第一の導体ビアと前記第二の導体ビアとの間を接続する前記第一の接続部の上方または下方に設けられた第二の接続部とを有して構成され、前記分割リング状の共振器の前記開放端対は、前記第一の接続部及び前記第二の接続部の少なくとも一方に空隙部が形成されて構成されていることを特徴とする、付記1に記載のEBG特性を有する導波路構造。
(付記3)前記第一の接続部と前記第二の接続部に形成されている少なくとも一つの空隙部が、前記第一及び前記第二の接続部どうしが前記第一及び第二の導体プレーンの主表面に対し実質的に垂直な方向で重なる部分を有することにより形成されていることを特徴とする、付記2に記載のEBG特性を有する導波路構造。
(付記4)前記第一の接続部と前記第二の接続部に形成されている少なくとも一つの空隙部が、前記第一及び前記第二の接続部が前記第一及び前記第二の導体プレーンの主表面に対し実質的に平行な面内で分断されることにより形成されていることを特徴とする、付記2に記載のEBG特性を有する導波路構造。
(付記5)前記第一の接続部と前記第二の接続部の少なくとも一方は、前記第一の導体プレーン及び前記第二の導体プレーンと実質的に同一の面に配置され、前記第一及び前記第二の導体プレーンの少なくとも一方には、前記第一の接続部及び第二の接続部と接触しないようにクリアランスホールが設けられていることを特徴とする、付記2乃至付記4の何れか一つに記載のEBG特性を有する導波路構造。
(付記6)前記第一の接続部と前記第二の接続部の少なくとも一方が、前記第一及び前記第二の導体プレーンに挟まれる領域外に存在する部分を有し、前記第一及び前記第二の導体プレーンの少なくとも一方には、前記分割リング状の共振器と接触しないようにクリアランスホールが設けられていることを特徴とする、付記2乃至付記4の何れか一つに記載のEBG特性を有する導波路構造。
(付記7)前記分割リング状の共振器の前記環状部に囲まれる領域には、前記第一及び第二の導体プレーンが存在していないことを特徴とする、付記6に記載のEBG特性を有する導波路構造。
(付記8)前記分割リング状の共振器の前記開放端対を構成する各々の開放端の少なくとも一方に、補助導体を有しており、前記補助導体が前記開放端対を構成する各々の開放端が近接する部分の面積を増加していることを特徴とする、付記1乃至付記7の何れか一つに記載のEBG特性を有する導波路構造。
(付記9)前記分割リング状の共振器が前記基板に複数配置されており、一つの分割リング状の共振器の前記第一の導体ビアと前記第二の導体ビアとを結ぶ、第一及び第二の導体プレーンと実質的に平行な面内にある第一の直線と、他の一つの分割リング状の共振器の前記第一の導体ビアと前記第二の導体ビアとを結ぶ、第一及び第二の導体プレーンと実質的に平行な面内にある第二の直線とが有限の角度をなすことを特徴とする、付記2乃至付記8の何れか一つに記載のEBG特性を有する導波路構造。
(付記10)第一の直線と第二の直線とが90度の角度をなすことを特徴とする、付記9に記載のEBG特性を有する導波路構造。
(付記11)前記分割リング状の共振器が前記基板に複数配置されており、複数配置された分割リング状の共振器のうち、構成要素を共有している分割リング共振器の組が少なくとも1組あることを特徴とする、付記1乃至付記10の何れか一つに記載のEBG特性を有する導波路構造。
(付記12)前記分割リング状の共振器が前記基板に複数配置されており、複数の分割リング状の共振器のうち、ある一つの分割リング状の共振器の前記第一の導体ビア又は前記第二の導体ビアと、他の一つの分割リング状の共振器の前記第一の導体ビア又は前記第二の導体ビアとが共有されている分割リング状の共振器の組が少なくとも1組あることを特徴とする、付記11に記載のEBG特性を有する導波路構造。
(付記13)前記分割リング状の共振器が前記基板に複数配置されており、複数の分割リング状の共振器のうち、ある一つの分割リング状の共振器の前記第一の接続部又は前記第二の接続部と、他の一つの分割リング状の共振器の前記第一の接続部又は前記第二の接続部とが接続されている分割リング状の共振器の組が少なくとも1組あることを特徴とする、付記11に記載のEBG特性を有する導波路構造。
(付記14)前記分割リング状の共振器に近接して、所定距離だけ平行移動した位置にリング状の導体が配置されており、前記リング状の導体は、前記分割リング状の共振器、もしくは前記分割リング状の共振器において開放端対の存在しない環状部のみにより構成される構造であることを特徴とする、付記1乃至付記13の何れか1つに記載のEBG特性を有する導波路構造。
(付記15)前記分割リング状の共振器、もしくは前記リング状の導体の少なくとも一方に第二の補助導体を有しており、前記第二の補助導体は前記分割リング状の共振器と前記リング状の共振器とが対向する部分の面積を増加していることを特徴とする、付記14に記載のEBG特性を有する導波路構造。
101 プリント基板
102 第一の導体プレーン
103 第二の導体プレーン
104 第一の領域
105 第一の導体ビア
106 第二の導体ビア
107、107a、107b 第一の接続部
108、108a、108b、108c 第二の接続部
109 空隙部
110 分割リング状の共振器(単位構造)
111 電子機器
112 第一の補助導体
113 第二の補助導体
114 共振器(単位構造)

Claims (10)

  1. 基板と、お互いに実質的に平行になるよう前記基板に設けられた第一及び第二の導体プレーンと、分割リング状の共振器とを備え、
    前記分割リング状の共振器は、環状部と、前記環状部が途切れた箇所に形成される少なくとも一つの開放端対とを有しており、前記一つの開放端対を構成する各々の開放端が近接しており、
    前記第一及び第二の導体プレーンに挟まれる領域に前記分割リング状の共振器の前記環状部の少なくとも一部が存在しており、前記第一及び第二の導体プレーンの主表面に対し実質的に平行でない向きに前記環状部が設けられていることを特徴とする、EBG特性を有する導波路構造。
  2. 前記分割リング状の共振器の前記環状部は、互いに平面視で重ならない位置に設けられた第一及び第二の導体ビアと、前記第一の導体ビアと前記第二の導体ビアとの間を接続する第一の接続部と、前記第一の導体ビアと前記第二の導体ビアとの間を接続する前記第一の接続部の上方または下方に設けられた第二の接続部とを有して構成され、
    前記分割リング状の共振器の前記開放端対は、前記第一の接続部及び前記第二の接続部の少なくとも一方に空隙部が形成されて構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のEBG特性を有する導波路構造。
  3. 前記第一の接続部と前記第二の接続部に形成されている少なくとも一つの空隙部が、前記第一及び前記第二の接続部どうしが前記第一及び第二の導体プレーンの主表面に対し実質的に垂直な方向で重なる部分を有することにより形成されていることを特徴とする、請求項2に記載のEBG特性を有する導波路構造。
  4. 前記第一の接続部と前記第二の接続部に形成されている少なくとも一つの空隙部が、前記第一及び前記第二の接続部が前記第一及び前記第二の導体プレーンの主表面に対し実質的に平行な面内で分断されることにより形成されていることを特徴とする、請求項2に記載のEBG特性を有する導波路構造。
  5. 前記第一の接続部と前記第二の接続部の少なくとも一方は、前記第一の導体プレーン又は前記第二の導体プレーンと実質的に同一の面に配置され、
    前記第一及び前記第二の導体プレーンの少なくとも一方には、前記第一の接続部及び第二の接続部と接触しないようにクリアランスホールが設けられていることを特徴とする、請求項2乃至請求項4の何れか一項に記載のEBG特性を有する導波路構造。
  6. 前記第一の接続部と前記第二の接続部の少なくとも一方が、前記第一及び前記第二の導体プレーンに挟まれる領域外に存在する部分を有し、
    前記第一及び前記第二の導体プレーンの少なくとも一方には、前記分割リング状の共振器と接触しないようにクリアランスホールが設けられていることを特徴とする、請求項2乃至請求項4の何れか一項に記載のEBG特性を有する導波路構造。
  7. 前記分割リング状の共振器の前記開放端対を構成する各々の開放端の少なくとも一方に、補助導体を有しており、
    前記補助導体が前記開放端対を構成する各々の開放端が近接する部分の面積を増加していることを特徴とする、請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載のEBG特性を有する導波路構造。
  8. 前記分割リング状の共振器が前記基板に複数配置されており、
    一つの分割リング状の共振器の前記第一の導体ビアと前記第二の導体ビアとを結ぶ、第一及び第二の導体プレーンと実質的に平行な面内にある第一の直線と、他の一つの分割リング状の共振器の前記第一の導体ビアと前記第二の導体ビアとを結ぶ、第一及び第二の導体プレーンと実質的に平行な面内にある第二の直線とが有限の角度をなすことを特徴とする、請求項2乃至請求項7の何れか一項に記載のEBG特性を有する導波路構造。
  9. 前記分割リング状の共振器が前記基板に複数配置されており、
    複数配置された分割リング状の共振器のうち、構成要素を共有している分割リング共振器の組が少なくとも1組あることを特徴とする、請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載のEBG特性を有する導波路構造。
  10. 前記分割リング状の共振器に近接して、所定距離だけ平行移動した位置にリング状の導体が配置されており、
    前記リング状の導体は、前記分割リング状の共振器、もしくは前記分割リング状の共振器において開放端対の存在しない環状部のみにより構成される構造であることを特徴とする、請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載のEBG特性を有する導波路構造。
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