JP6565850B2 - 高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法及び高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物並びにシリコーンゴムスポンジ - Google Patents
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Description
また、マイクロ樹脂バルーンに多孔質の酸化珪素、アルミナ等を添加して連泡化する方法も提案されている(特許文献6)が、低比重のスポンジ材料に多孔質フィラーを添加することでゴム硬度の上昇、圧縮永久歪みの悪化を引き起こす方法であり、そのため、いずれの方法もシリコーンゴムスポンジの外観不良、物性悪化に繋がるものである。
〔1〕
(A)下記(A1)〜(A4)
(A1)下記平均組成式(I)
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
[式中、R1は同一又は異種の1価炭化水素基を示し、aは1.95〜2.04の正数を示す。]
で表される、1分子中にアルケニル基を少なくとも2個有する数平均重合度100〜600の25℃で液状のオルガノポリシロキサン:100質量部、
(A2)1分子中に平均2個以上のケイ素原子に結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.1〜50質量部、
(A3)補強性シリカ:3〜30質量部、
(A4)付加反応触媒:触媒量
からなる付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物(A)100質量部に対して、
(B)比重が0.01〜0.3であり、平均粒子径が10〜200μmであって、有機樹脂殻を有する既膨張中空フィラー:0.5〜30質量部、
(C)有機樹脂殻に揮発性物質又は低沸点物質を内包したものであり、膨張開始温度が100〜150℃である熱膨張性マイクロカプセル:0.1〜20質量部
を含有する25℃で液状のシリコーンゴム組成物を加熱する架橋工程を経た後、200℃以上の常圧熱風加熱にて(C)成分の熱膨張性マイクロカプセルを膨張させる工程を経ることを特徴とする高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法。
〔2〕
前記架橋工程が、プレス成形、注型成形、射出成形、及びインジェクション成形にて金型内に材料が充填され、金型実温が80〜150℃となる条件で前記シリコーンゴム組成物を架橋するものであることを特徴とする〔1〕記載の高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法。
〔3〕
(C)成分の熱膨張性マイクロカプセルが、熱膨張後に平均粒子径50〜500μmの中空粒子が形成されることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法。
〔4〕
(B)成分の既膨張中空フィラー及び(C)成分の熱膨張性マイクロカプセルの有機樹脂殻が、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれるモノマーの重合体又は上記モノマーの2種以上の共重合体からなることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法。
〔5〕
(B)成分の既膨張中空フィラー及び(C)成分の熱膨張性マイクロカプセルを空気中にて最大膨張させた後の200℃/5分加熱時の収縮率が共に20vol%以上であり、更に(B)成分の収縮率が(C)成分の収縮率よりも5vol%以上大きい中空フィラーであることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法。
〔6〕
シリコーンゴム組成物が、前記(A)〜(C)成分に加え、更に(D)成分として分子中に少なくとも2個のアルコール性水酸基を有する炭素数2〜10の多価アルコール、及びこれらの部分エーテル化合物、部分エステル化合物、部分シリル化合物から選ばれる分子中に少なくとも1個の残存アルコール性水酸基を有する単量体、並びに重合度が2〜10の該単量体のオリゴマーから選ばれる1種又は2種以上を(A)成分100質量部に対し、0.5〜20質量部含有するものであることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法。
〔7〕
前記(D)成分の多価アルコールが、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ペンタエリスリトール、グリセリン−α−モノクロロヒドリンから選ばれることを特徴とする〔6〕記載の高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法。
〔8〕
(A)下記(A1)〜(A4)
(A1)下記平均組成式(I)
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
[式中、R1は同一又は異種の1価炭化水素基を示し、aは1.95〜2.04の正数を示す。]
で表される、1分子中にアルケニル基を少なくとも2個有する数平均重合度100〜600の25℃で液状のオルガノポリシロキサン:100質量部、
(A2)1分子中に平均2個以上のケイ素原子に結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.1〜50質量部、
(A3)補強性シリカ:3〜30質量部、
(A4)付加反応触媒:触媒量
からなる25℃で液状の付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物(A)100質量部に対して、
(B)比重が0.01〜0.3であり、平均粒子径が50〜200μmであって、有機樹脂殻を有する既膨張中空フィラー:0.5〜30質量部、
(C)有機樹脂殻に揮発性物質又は低沸点物質を内包したものであり、膨張開始温度が100〜150℃である熱膨張性マイクロカプセル:0.1〜20質量部
を含有することを特徴とする高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物。
〔9〕
(C)成分の熱膨張性マイクロカプセルが、熱膨張後に平均粒子径50〜500μmの中空粒子を形成するものであることを特徴とする〔8〕記載の高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物。
〔10〕
(B)成分の既膨張中空フィラー及び(C)成分の熱膨張性マイクロカプセルの有機樹脂殻が、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれるモノマーの重合体又は上記モノマーの2種以上の共重合体からなることを特徴とする〔8〕又は〔9〕に記載の高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物。
〔11〕
空気中で最大膨張状態となった、(B)成分の既膨張中空フィラー及び(C)成分の熱膨張性マイクロカプセルの、200℃/5分加熱時の収縮率が共に20vol%以上であり、更に(B)成分の収縮率が(C)成分の収縮率よりも5vol%以上大きい中空フィラーであることを特徴とする〔8〕〜〔10〕のいずれかに記載の高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物。
〔12〕
前記(A)〜(C)成分に加え、更に(D)成分として分子中に少なくとも2個のアルコール性水酸基を有する炭素数2〜10の多価アルコール、及びこれらの部分エーテル化合物、部分エステル化合物、部分シリル化合物から選ばれる分子中に少なくとも1個の残存アルコール性水酸基を有する単量体、並びに重合度が2〜10の該単量体のオリゴマーから選ばれる1種又は2種以上を0.5〜20質量部含有することを特徴とする〔8〕〜〔11〕のいずれかに記載の高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物。
〔13〕
前記(D)成分の多価アルコールが、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ペンタエリスリトール、グリセリン−α−モノクロロヒドリンから選ばれることを特徴とする〔12〕記載の高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物。
〔14〕
〔8〕〜〔13〕のいずれかに記載の高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物の硬化物であって、連泡率が20%以上であることを特徴とするシリコーンゴムスポンジ。
まず、本発明の高連泡シリコーンゴムスポンジを得るための液状原料組成物を成す構成成分と本発明に従ってシリコーンゴムスポンジを得る場合の発泡メカニズムについて説明する。
本発明は、付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物(A)の構成成分が、アルケニル基含有液状オルガノポリシロキサン(A1)、水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン(A2)、シリコーンゴムに強度を付与する補強性シリカ成分(A3)、付加反応触媒(A4)からなり、このオルガノポリシロキサン組成物(A)に対して、スポンジのセルとしての既膨張中空フィラー(B)、更にシリコーンゴム硬化後に膨張してスポンジセルを物理破壊させるための熱膨張性マイクロカプセル(C)を配合した液状のシリコーンゴム組成物を用いることを特徴としている。
−(A)成分−
−(A1)成分−
(A1)成分の液状オルガノポリシロキサンは下記平均組成式(I)
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
[式中、R1は同一又は異種の1価炭化水素基を示し、aは1.95〜2.04の正数を示す。]
で表される1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンである。
展開溶媒:THF
流量:0.350mL/min
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム:TSKgel Super MultiporeHZ−H
(いずれもTOSOH社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:10μL(濃度0.1質量%のトルエン溶液)
(A1)成分のオルガノポリシロキサンは25℃で液状であることを特徴とし、特にJIS K 7117−1:1999記載の回転粘度計によって測定した粘度が0.05〜30Pa・sであることが好ましく、0.3〜10Pa・sであることがより好ましい。
(A2)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、下記平均組成式(II)
R2 bHcSiO(4-b-c)/2 (II)
で示され、1分子中に少なくとも2個(通常2〜300個)、好ましくは3個以上、より好ましくは3〜150個程度のケイ素原子結合水素原子(即ち、SiH基)を有することが必要である。
(A3)成分の補強性シリカは、シリコーンゴムの加工性、機械的強度等を良好にするために必要な充填剤であり、比表面積が50m2/g以上が好ましく、より好ましくは100〜400m2/gである。この補強性シリカとしては煙霧質シリカ(乾式シリカ)、沈殿シリカ(湿式シリカ)が例示され、この内煙霧質シリカ(乾式シリカ)が好ましい。また、これらの表面をオルガノポリシロキサン、オルガノポリシラザン、クロロシラン、アルコキシシラン等で疎水化処理してもよい。これらのシリカは1種単独でも2種以上併用してもよい。なお、この補強性シリカの添加量は、(A1)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して3〜30質量部であり、好ましくは4〜25質量部、特に好ましくは5〜20質量部である。この補強性シリカの添加量が、3質量部未満では少なすぎて十分な補強効果が得られず、30質量部より多くすると未架橋シリコーンゴムスポンジの加工性が悪くなり、また、得られるシリコーンゴムスポンジの連泡率が低下することがあり、また架橋前のシリコーンゴム組成物の粘度が非常に高くなり、スポンジ密度が高くなる。
(A4)成分の付加反応触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒などの白金族金属触媒が挙げられる。なお、この付加反応触媒の配合量は触媒量とすることができ、通常、(A1)成分と(A2)成分との合計量(シロキサン結合を持つポリマー総量)に対して、白金族金属として0.5〜1,000ppm、特に1〜500ppm程度とすればよい。
(B)成分として、有機樹脂殻を有する既膨張中空フィラーを配合する。このフィラーは、硬化ゴム内に気体部分を付与することで、スポンジゴムのように比重を低下させるものである。
該中空フィラーの有機樹脂殻としては、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれるモノマーの重合体又は上記モノマーの2種以上の共重合体により形成されたものであることが好ましく、有機樹脂殻に揮発性物質又は低沸点物質を内包した未膨張フィラーを予め単独で粉体状態で加熱膨張させて既膨張中空フィラーとしたものである。なお、中空フィラーを配合する場合、中空フィラーの強度を向上させる等のために、その表面に無機質フィラー等を付着させたものを配合することもできる。
また、既膨張中空フィラーの平均粒子径は50〜200μmであり、好ましくは50〜150μmであることがよく、200μmより大きいと、成形時の圧力により中空フィラーが破壊されて比重が高くなってしまったり、耐久性が低下してしまったりするおそれがある。なお、本発明において、平均粒径とは、レーザー光回折法による粒度分布測定装置を用いて、メジアン径として測定した値を指すものとする。
本発明では(C)成分として未膨張の熱膨張性マイクロカプセルが必須である。熱膨張性マイクロカプセルは、本発明のスポンジにセルを連泡化させるための成分である。このような熱膨張性マイクロカプセルは、(B)成分の中空フィラーと同様に、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれるモノマーの重合体又は上記モノマーの2種以上の共重合体により形成された有機樹脂からなる外殻を有し、イソブタン、イソペンタン等の炭化水素系溶剤のような揮発性物質または低沸点物質を内包して構成されるものであるが、熱によって膨張可能な状態の未膨張のマイクロカプセルである。
膨張開始温度が100℃未満だと、シリコーンゴム組成物の架橋前に発泡してしまい、スポンジ密度が設定よりも低くなってセルを破壊するための膨張圧力が足りなくなってしまい、膨張開始温度が150℃を超えるものは次工程で行われる200℃以上の加熱処理において、膨張速度が遅く、充分な圧力が得られず連泡化しにくくなる。
本発明においては、前記(A)〜(C)成分に加えて、(D)成分として多価アルコール又はその誘導体を添加することができる。該多価アルコール又はその誘導体としては、分子中に少なくとも2個のアルコール性水酸基を有する炭素数2〜10、好ましくは2〜8の多価アルコール、及びこれらの部分エーテル化合物、部分エステル化合物、部分シリル化合物から選ばれる分子中に少なくとも1個、好ましくは1〜5個の残存アルコール性水酸基を有する単量体、並びに重合度が2〜10、好ましくは2〜5の該単量体のオリゴマーから選ばれる多価アルコール又はその誘導体が挙げられる。
本発明のシリコーンゴム組成物には、以上の成分の他に本発明による効果を阻害しない範囲で(B)成分の補強性シリカ以外の半補強性ないし非補強性の充填剤を配合することができる。この半補強性ないし非補強性の充填剤としては、粉砕シリカ、ケイソウ土、金属炭酸塩、クレー、タルク、マイカ、酸化チタンなどを挙げることができる。また、シリコーンゴム組成物に従来から用いられている耐熱添加剤、難燃剤(白金錯体を含む)、酸化防止剤、加工助剤なども配合することができる。更に、導電性カーボンや導電性金属酸化物微粒子(導電性亜鉛華、酸化チタン、スズアンチモン系微粒子)等を添加することにより導電スポンジとすることもでき、フェライト粉末などを配合し、高周波誘電加熱による成形も可能である。
1)スポンジ試料の比重と質量を測定する。
なお、比重の測定にはJIS K 6268:1998記載の方法によって行い、但し、比重測定時の水中に浸漬する時間は5秒以内とする。
2)図1に示すような真空容器1内に置いた容器2中の水3にスポンジ10を沈め、その状態で真空容器1内を真空ポンプ4により10mmHg以下に減圧する。
3)真空容器内を常圧に戻した後に5分間放置してスポンジに吸水させる。
4)吸水した状態でスポンジの質量を計量する。次に、下記計算式に従って連泡率を求める。
連泡率(%)=[(減圧下吸水後のスポンジ試料の質量−当初スポンジ試料の質量)/水の比重(1.00)]/[(1−(スポンジ比重/既膨張中空フィラー未添加のゴム材料比重))×(スポンジ試料質量/スポンジ比重)]×100
また、上記スポンジの発泡倍率は110〜1,000%であることが好ましく、120〜500%であることが特に好ましい。発泡倍率は、(発泡前ゴム比重/スポンジ比重)×100(%)によって計算した。
<オルガノポリシロキサン組成物1>
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された重合度300、25℃での粘度が3Pa・s、ビニル量0.00008モル%であるジメチルポリシロキサン(A1)100部、比表面積が200m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル200)(A3)10部、ヘキサメチルジシラザン2部、ジビニルテトラメチルジシラザン0.2部、水1.0部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。更に架橋剤として両末端及び側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(重合度17、SiH量0.006mol/g)(A2)を1.4部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、ベースゴム組成物を得た。このベースゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)(A4)0.1部を混合しオルガノポリシロキサン組成物1とした。
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された重合度200、25℃での粘度が1Pa・s、ビニル量0.00013モル%であるジメチルポリシロキサン(A1)100部、比表面積が200m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル200)(A3)20部、ヘキサメチルジシラザン5部、ジビニルテトラメチルジシラザン0.5部、水2.0部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。更に架橋剤として両末端及び側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(重合度17、SiH量0.006mol/g)(A2)を4.5部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.07部を添加し、15分撹拌を続けて、ベースゴム組成物を得た。このベースゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)(A4)0.1部を混合しオルガノポリシロキサン組成物2とした。
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された重合度500、25℃での粘度が10Pa・s、ビニル量0.000053モル%であるジメチルポリシロキサン(A1)100部、比表面積が110m2/gである処理ヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、R972)(A3)3部を室温で30分混合後冷却し、シリコーンゴムベースを得た。更に架橋剤として両末端及び側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(重合度17、SiH量0.006mol/g)(A2)を1.0部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、ベースゴム組成物を得た。このベースゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)(A4)0.1部を混合しオルガノポリシロキサン組成物3とした。
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された重合度1,000、25℃での粘度が100Pa・s、ビニル量0.000025モル%であるジメチルポリシロキサン(A1)100部、比表面積が110m2/gである処理ヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、R972)(A3)10部を室温で30分混合後冷却し、シリコーンゴムベースを得た。更に架橋剤として両末端及び側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(重合度17、SiH量0.006mol/g)(A2)を0.5部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、ベースゴム組成物を得た。このベースゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)(A4)0.1部を混合しオルガノポリシロキサン組成物4とした。
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された重合度300、25℃での粘度が3Pa・s、ビニル量0.00008モル%であるジメチルポリシロキサン(A1)100部、比表面積が200m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル200)(A3)35部、ヘキサメチルジシラザン4部、ジビニルテトラメチルジシラザン0.2部、水2.0部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。更に架橋剤として両末端及び側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(重合度17、SiH量0.006mol/g)(A2)を1.4部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、ベースゴム組成物を得た。このベースゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)(A4)0.1部を混合しオルガノポリシロキサン組成物5とした。
・スポンジ硬さ:JIS S 6050:2008規定のアスカーC硬度。
・発泡倍率:[計算方法:(発泡前ゴム比重/スポンジ比重)×100(%)]
・スポンジセルの状態:異常発泡、割れ、スキン層状態を目視にて観察。
・スポンジの平均セル径:スポンジ切断面にあるセル径の平均値であり、光学顕微鏡で測定した値
オルガノポリシロキサン組成物1を100部に、既膨張中空フィラー(B1)3.5部(比重0.02、200℃収縮率−70%、平均粒径100μm)、熱膨張性マイクロカプセル(C1)2.0部(膨張前粒子径30μm、膨張開始温度が110℃、最大膨張倍率が90倍、200℃収縮率−60%である)をプラネタリーミキサーに入れて30分撹拌しシリコーンゴム組成物を得た。このシリコーンゴム組成物を直径29mmφ、12.5mm厚の金型にヘラで金型容積と同量を充填し、120℃/15分のプレスキュアを行い円筒形状のシリコーン成形体を得た。
次にこの円筒形12.5mm厚成形体を220℃の熱風乾燥器で4時間常圧熱気加熱してシリコーンスポンジを得た。得られたスポンジを、スポンジの硬さ、発泡倍率、スポンジセルの状態、スポンジの平均セル径、連泡率を上記のようにして調べた。評価結果を表3に示す。また、図2に得られたスポンジの写真(倍率55倍)を示す。
熱膨張性マイクロカプセルを(C1)2.0部から(C3)3.0部(膨張前粒子径60μm、膨張開始温度が100℃、最大膨張倍率が40倍、200℃収縮率−60%である)に変更した以外は実施例1と同様にしてスポンジを作製した。その後、実施例1と同様にして行った。スポンジの評価結果を表3に示す。
オルガノポリシロキサン組成物2を100部に、既膨張中空フィラー(B2)18部(比重0.12、200℃収縮率−50%、平均粒径60μm)、熱膨張性マイクロカプセル(C2)4.0部(膨張前粒子径20μm、膨張開始温度が120℃、最大膨張倍率が110倍、200℃収縮率−40%である)を実施例1と同様の工程でスポンジを作製した。その後、実施例1と同様にして行ったスポンジの評価結果を表3に示す。
オルガノポリシロキサン組成物3を100部に、既膨張中空フィラー(B3)3.0部(比重0.02、200℃収縮率−85%、平均粒径140μm)、熱膨張性マイクロカプセル(C4)1.5部(膨張前粒子径40μm、膨張開始温度が150℃、最大膨張倍率が50倍、200℃収縮率−30%である)を実施例1と同様の工程でスポンジを作製した。その後、実施例1と同様にして行ったスポンジの評価結果を表3に示す。
オルガノポリシロキサン組成物1を100部に、既膨張中空フィラー(B4)5.0部(比重0.03、200℃収縮率−20%、平均粒径50μm)、熱膨張性マイクロカプセル(C1)2.0部を実施例1と同様の工程でスポンジを作製した。その後、実施例1と同様にして行ったスポンジの評価結果を表3に示す。
実施例1の組成に(D)成分としてエチレングリコールを6.0部添加した以外は実施例1と同様の工程でスポンジを作製した。その後、実施例1と同様にして行ったスポンジの評価結果を表3に示す。
オルガノポリシロキサン組成物1を100部に、既膨張中空フィラー(B1)3.5部のみをプラネタリーミキサーに入れて30分撹拌しシリコーンゴム組成物を得た。このシリコーンゴム組成物を直径29mmφ、12.5mm厚の金型にヘラで金型容積と同量を充填し、120℃/15分のプレスキュアを行い円筒形状のシリコーン成形体を得た。
次にこの円筒形12.5mm厚成形体を220℃の熱風乾燥器で4時間常圧熱気加熱してシリコーンスポンジを得た。得られたスポンジを、スポンジの硬さ、発泡倍率、スポンジセルの状態、スポンジの平均セル径、連泡率を上記のようにして調べた。評価結果を表3に示す。
オルガノポリシロキサン組成物2を100部に、既膨張中空フィラー(B1)2.5部、熱膨張性マイクロカプセル(C5)4.0部(膨張前粒子径30μm、膨張開始温度が80℃、最大膨張倍率が110倍、200℃収縮率−70%である)を比較例1と同様の工程でスポンジ作製を試みたが、120℃/15分のプレスキュア後に金型より架橋ゴムを取り外した際にスポンジが大きく膨らみ膨張に耐えられずスポンジが内部から大きく裂けてしまった。その後、裂けていない部分を220℃の熱風乾燥器で4時間常圧熱気加熱して、比較例1と同様に特性を取得した。スポンジの評価結果を表3に示す。
オルガノポリシロキサン組成物2を100部に、既膨張中空フィラー(B1)2.5部、熱膨張性マイクロカプセル(C6)3.5部(膨張前粒子径30μm、膨張開始温度が160℃、最大膨張倍率が40倍、200℃収縮率−6%である)を実施例1と同様の工程でスポンジを作製した。その後、比較例1と同様にして行ったスポンジの評価結果を表3に示す。
オルガノポリシロキサン組成物1をオルガノポリシロキサン組成物4へ変更し、(A1)オルガノポリシロキサンの粘度を高くしたベースを用いた以外は実施例1と同様の工程でスポンジを作製した。得られたスポンジを比較例1と同様に取得したスポンジの評価結果を表3に示す。
オルガノポリシロキサン組成物1をオルガノポリシロキサン組成物5へ変更し、(A3)補強性シリカの添加量を多くしたベースを用いた以外は実施例1と同様の工程でスポンジを作製した。得られたスポンジを比較例1と同様に取得したスポンジの評価結果を表3に示す。
焼成フッ素処理を内面に施した外径26mm×長さ250mm、肉厚3mmのアルミ製の円筒状金型を垂直に配置し、直径6mm×長さ300mmのSUS304製芯金(シャフトには信越化学工業株式会社製PRIMER−No31A/Bを塗布済である)を金型中心部に垂直に固定し、実施例1及び比較例1で作製したシリコーンゴム組成物を、金型下部に設けた4つの直径2mmの穴より0.05MPaの圧力で常温注型し、金型上部より材料がオーバーフローするまで供給した。次いで、この金型を150℃のバッチ式熱風乾燥器入れて1時間架橋を行った。
次いで、常温まで金型を冷却後、金型からスポンジによって被覆されたシャフトを抜き出し、得られた単層スポンジシリコーンゴムロールを更に220℃熱風乾燥器にて4時間熱処理を行った。
このスポンジゴムロールを、内面を付加架橋型一液型シリコーンゴム接着材KE−1884(信越化学工業株式会社製)にて内面処理した膜厚50μmのフッ素PFAチューブを被覆し、150℃で30分加熱硬化し、更に200℃で4時間ポストキュアし、外径26mm×長さ250mmのPFA樹脂被覆シリコーンゴム定着ロールを作製した。
このようにして得られた定着ロールの外径をレーザー変位計(CMOSレーザーアプリセンサIL−S100+アンプユニットIL−1000(キーエンス社製)を用いて23℃及び200℃の熱風乾燥器に入れて15秒後の空気膨張したロール外径データをそれぞれ取得したところ、実施例1の組成物を使用した定着ロールは外径変化が約2.4%であったが、比較例1の外径変化は約5.7%とロール外径が大きく膨らんでいる状態となった。そのため、比較例1を使用した定着ロールは、使用する場合に文字かすれ等の定着不良が発生するおそれがある程の外径変化であった。
2 容器
3 水
4 真空ポンプ
10 スポンジ
Claims (14)
- (A)下記(A1)〜(A4)
(A1)下記平均組成式(I)
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
[式中、R1は同一又は異種の1価炭化水素基を示し、aは1.95〜2.04の正数を示す。]
で表される、1分子中にアルケニル基を少なくとも2個有する数平均重合度100〜600の25℃で液状のオルガノポリシロキサン:100質量部、
(A2)1分子中に平均2個以上のケイ素原子に結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.1〜50質量部、
(A3)補強性シリカ:3〜30質量部、
(A4)付加反応触媒:触媒量
からなる付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物(A)100質量部に対して、
(B)比重が0.01〜0.3であり、平均粒子径が10〜200μmであって、有機樹脂殻を有する既膨張中空フィラー:0.5〜30質量部、
(C)有機樹脂殻に揮発性物質又は低沸点物質を内包したものであり、膨張開始温度が100〜150℃である熱膨張性マイクロカプセル:0.1〜20質量部
を含有する25℃で液状のシリコーンゴム組成物を加熱する架橋工程を経た後、200℃以上の常圧熱風加熱にて(C)成分の熱膨張性マイクロカプセルを膨張、破壊させる工程を経ることを特徴とする高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法。 - 前記架橋工程が、金型を使用したプレス成形、注型成形、射出成形、及びインジェクション成形から選択される方法によって金型内に材料が充填され、金型実温が80〜150℃となる条件で前記シリコーンゴム組成物を架橋させることを特徴とする請求項1記載の高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法。
- (C)成分の熱膨張性マイクロカプセルが、熱膨張後に平均粒子径50〜500μmの中空粒子が形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法。
- (B)成分の既膨張中空フィラー及び(C)成分の熱膨張性マイクロカプセルの有機樹脂殻が、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれるモノマーの重合体又は上記モノマーの2種以上の共重合体からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法。
- (B)成分の既膨張中空フィラー及び(C)成分の熱膨張性マイクロカプセルを空気中にて最大膨張させた後の200℃/5分加熱時の収縮率が共に20vol%以上であり、更に(B)成分の収縮率が(C)成分の収縮率よりも5vol%以上大きい中空フィラーであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法。
- シリコーンゴム組成物が、前記(A)〜(C)成分に加え、更に(D)成分として分子中に少なくとも2個のアルコール性水酸基を有する炭素数2〜10の多価アルコール、及びこれらの部分エーテル化合物、部分エステル化合物、部分シリル化合物から選ばれる分子中に少なくとも1個の残存アルコール性水酸基を有する単量体、並びに重合度が2〜10の該単量体のオリゴマーから選ばれる1種又は2種以上を(A)成分100質量部に対し、0.5〜20質量部含有するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法。
- 前記(D)成分の多価アルコールが、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ペンタエリスリトール、グリセリン−α−モノクロロヒドリンから選ばれることを特徴とする請求項6記載の高連泡シリコーンゴムスポンジの製造方法。
- (A)下記(A1)〜(A4)
(A1)下記平均組成式(I)
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
[式中、R1は同一又は異種の1価炭化水素基を示し、aは1.95〜2.04の正数を示す。]
で表される、1分子中にアルケニル基を少なくとも2個有する数平均重合度100〜600の25℃で液状のオルガノポリシロキサン:100質量部、
(A2)1分子中に平均2個以上のケイ素原子に結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.1〜50質量部、
(A3)補強性シリカ:3〜30質量部、
(A4)付加反応触媒:触媒量
からなる25℃で液状の付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物(A)100質量部に対して、
(B)比重が0.01〜0.3であり、平均粒子径が10〜200μmであって、有機樹脂殻を有する既膨張中空フィラー:0.5〜30質量部、
(C)有機樹脂殻に揮発性物質又は低沸点物質を内包したものであり、膨張開始温度が100〜150℃である熱膨張性マイクロカプセル:0.1〜20質量部
を含有することを特徴とする高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物。 - (C)成分の熱膨張性マイクロカプセルが、熱膨張後に平均粒子径50〜500μmの中空粒子を形成するものであることを特徴とする請求項8記載の高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物。
- (B)成分の既膨張中空フィラー及び(C)成分の熱膨張性マイクロカプセルの有機樹脂殻が、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれるモノマーの重合体又は上記モノマーの2種以上の共重合体からなることを特徴とする請求項8又は9に記載の高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物。
- 空気中で最大膨張状態となった、(B)成分の既膨張中空フィラー及び(C)成分の熱膨張性マイクロカプセルの、200℃/5分加熱時の収縮率が共に20vol%以上であり、更に(B)成分の収縮率が(C)成分の収縮率よりも5vol%以上大きい中空フィラーであることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物。
- 前記(A)〜(C)成分に加え、更に(D)成分として分子中に少なくとも2個のアルコール性水酸基を有する炭素数2〜10の多価アルコール、及びこれらの部分エーテル化合物、部分エステル化合物、部分シリル化合物から選ばれる分子中に少なくとも1個の残存アルコール性水酸基を有する単量体、並びに重合度が2〜10の該単量体のオリゴマーから選ばれる1種又は2種以上を0.5〜20質量部含有することを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物。
- 前記(D)成分の多価アルコールが、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ペンタエリスリトール、グリセリン−α−モノクロロヒドリンから選ばれることを特徴とする請求項12記載の高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物。
- 請求項8〜13のいずれか1項に記載の高連泡シリコーンゴムスポンジ用液状シリコーンゴム組成物の硬化物であって、連泡率が20%以上であることを特徴とするシリコーンゴムスポンジ。
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