JP6866874B2 - ロール用液状高連泡シリコーンゴムスポンジ組成物及びシリコーンゴムスポンジ - Google Patents
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Description
1.(A)補強性シリカを含み、25℃で液状の付加架橋型シリコーンゴム組成物:100質量部、
(B)比重が0.01〜0.3であり、平均粒子径が10〜200μmである有機樹脂殻を有する既膨張の樹脂微粒子であって、該樹脂粒子表面にハロゲン化アルカリ金属塩を(B)成分の質量全量に対して0.2〜5.0質量%で付着した、有機樹脂殻を有する既膨張の樹脂微粒子:1.0〜30質量部、
(C)一分子中に少なくとも2個のアルコール性水酸基を有する炭素数2〜10の多価アルコール、及びこれらの部分エーテル化合物、部分エステル化合物、部分シリル化合物から選ばれる一分子中に少なくとも1個の残存アルコール性水酸基を有するモノマー、並びにこれらモノマーの1種又は2種以上からなるオリゴマーから選ばれる1種又は2種以上の連泡化剤:0.5〜20質量部
を含むことを特徴とするロール用液状高連泡シリコーンゴムスポンジ組成物。
2.上記(B)成分中のハロゲン化アルカリ金属塩が、塩化ナトリウム、塩化カリウム又はこれらの混合物である上記1記載のロール用液状高連泡シリコーンゴムスポンジ組成物。
3.上記(C)成分が、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール及びトリエチレングリコールの群から選ばれる少なくとも1種である上記1又は2記載のロール用液状高連泡シリコーンゴムスポンジ組成物。
4.上記(B)成分の既膨張の樹脂微粒子の有機樹脂殻が、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの群から選ばれるモノマーの重合体又は上記モノマーの2種以上の共重合体からなる上記1〜3のいずれかに記載のロール用液状高連泡シリコーンゴムスポンジ組成物。
5.上記1〜4のいずれか1項記載の液状高連泡シリコーンゴムスポンジ組成物の硬化物であるシリコーンゴムスポンジロールであって、その硬さばらつきが、JIS S 6050:2008記載のアスカーC硬度計で測定した値のうち、最大値と最小値の測定値差が2ポイント以下であることを特徴とするシリコーンゴムスポンジ。
本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物は、下記(A)〜(C)成分
(A)補強性シリカを含み、25℃で液状の付加架橋型シリコーンゴム組成物:100質量部
(B)比重が0.01〜0.3であり、平均粒子径が10〜200μmである既膨張の樹脂微粒子であって、粒子表面にハロゲン化アルカリ金属塩が(B)の質量に対して0.2〜5.0質量%付着した、有機樹脂殻を有する既膨張の樹脂微粒子:1.0〜30質量部、
(C)一分子中に少なくとも2個のアルコール性水酸基を有する炭素数2〜10の多価アルコール、及びこれらの部分エーテル化合物、部分エステル化合物、部分シリル化合物から選ばれる一分子中に少なくとも1個の残存アルコール性水酸基を有するモノマー、並びにこれらモノマーの1種又は2種以上からなるオリゴマーから選ばれる1種又は2種以上の連泡化剤:0.5〜20質量部
を含む。
(A)成分は、補強性シリカを含み、25℃で液状の付加架橋型シリコーンゴム組成物である。該シリコーンゴム組成物は、本発明のロール用液状高連泡シリコーンゴムスポンジ組成物の主成分となるものである。具体的には、(A)成分の付加架橋型シリコーンゴム組成物は下記に説明する(A1)、(A2)、(A3)及び(A4)成分からなる。
(A1)成分の液状オルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(I)
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
[式中、R1は同一又は異種の1価炭化水素基を示し、aは1.95〜2.04の正数を示す。]
で表される1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンである。
具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基などのアルケニル基、フェニル基、トリル基などのアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基等が挙げられる。なお、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子で置換してもよく、例えばクロロメチル基、トリフルオロプロピル基などが挙げられる。中でも、メチル基、ビニル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基が好ましく、特にメチル基が80モル%以上、更に95モル%以上であることが好ましい。
展開溶媒:THF
流量:0.350mL/min
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム:TSKgel Super MultiporeHZ−H
(いずれもTOSOH社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:10μL(濃度0.1質量%のトルエン溶液)
(A2)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、下記平均組成式(II)
R2 bHcSiO(4-b-c)/2 (II)
で示され、1分子中に少なくとも2個(通常2〜300個)、好ましくは3個以上、より好ましくは3〜150個程度のケイ素原子結合水素原子(即ち、SiH基)を有することが必要である。
(A3)成分の補強性シリカは、シリコーンゴムスポンジの加工性、機械的強度等を良好にするために必要な充填剤であり、(A)成分の必須となる成分である。この補強性シリカの比表面積は50m2/g以上であることが好ましく、より好ましくは100〜400m2/gである。この補強性シリカとしては煙霧質シリカ(乾式シリカ)、沈殿シリカ(湿式シリカ)が例示され、この内煙霧質シリカ(乾式シリカ)が好ましい。また、これらの表面をオルガノポリシロキサン、オルガノポリシラザン、クロロシラン、アルコキシシラン等で疎水化処理してもよい。これらのシリカは1種単独でも2種以上併用してもよい。なお、この補強性シリカの配合量は、(A1)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.5〜30質量部であり、好ましくは1〜20質量部、特に好ましくは1.5〜10質量部である。この補強性シリカの配合量が、0.5質量部未満では少なすぎて十分な補強効果が得られず、30質量部より多くすると未架橋シリコーンゴムスポンジの加工性が悪くなり、また、得られるシリコーンゴムスポンジの連泡率が低下することがあり、また架橋前のシリコーンゴムスポンジ組成物の粘度が非常に高くなり、スポンジ密度が高くなる。
(A4)成分の付加反応触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒などの白金族金属触媒が挙げられる。なお、この付加反応触媒の配合量は触媒量とすることができ、通常、(A1)成分と(A2)成分との合計量(シロキサン結合を持つポリマー総量)に対して、白金族金属として0.5〜1,000ppm、特に1〜500ppm程度とすればよい。
(B)成分として、有機樹脂殻を有する既膨張の樹脂微粒子を配合する。この微粒子(フィラー)は、硬化ゴム内に気体部分を付与することで、スポンジゴムのように比重を低下させるものである。
本発明においては、上記(A)、(B)成分に加えて、(C)成分として多価アルコール又はその誘導体を連泡化剤として添加する。この多価アルコール又はその誘導体としては、一分子中に少なくとも2個のアルコール性水酸基を有する炭素数2〜10、好ましくは2〜8の多価アルコール、及びこれらの部分エーテル化合物、部分エステル化合物、部分シリル化合物から選ばれる一分子中に少なくとも1個、好ましくは1〜5個の残存アルコール性水酸基を有するモノマー、並びにこれらのモノマーの1種又は2種以上のオリゴマーから選ばれる多価アルコール又はその誘導体が挙げられる。
本発明のシリコーンゴムスポンジ組成物には、上述した必須成分の他に、本発明の効果を阻害しない範囲で、上記(A3)成分の補強性シリカ以外の半補強性又は非補強性の充填剤を配合することができる。この半補強性又は非補強性の充填剤としては、例えば、粉砕シリカ、ケイソウ土、金属炭酸塩、クレー、タルク、マイカ、酸化チタンなどを挙げることができる。また、シリコーンゴム組成物に従来から用いられている耐熱添加剤、難燃剤(白金錯体を含む)、酸化防止剤、加工助剤なども配合することができる。更に、導電性カーボンや導電性金属酸化物微粒子(導電性亜鉛華、酸化チタン、スズアンチモン系微粒子)等を添加することにより導電スポンジとすることもでき、フェライト粉末などを配合し、高周波誘電加熱による成形も可能である。
(1)スポンジ試料の比重と質量とを測定する。
なお、比重の測定にはJIS K 6268:1998記載の方法によって行い、但し、比重測定時の水中に浸漬する時間は5秒以内とする。
(2)図1に示すような真空容器1内に置いた容器2中の水3にスポンジ10を沈め、その状態で真空容器1内を真空ポンプ4により10mmHg以下に減圧する。
(3)真空容器内を常圧に戻した後に5分間放置してスポンジに吸水させる。
(4)吸水した状態でスポンジの質量を計量する。次に、下記計算式に従って連泡率を求める。
連泡率(%)=[(減圧下吸水後のスポンジ試料の質量−当初スポンジ試料の質量)/水の比重(1.00)]/[(1−(スポンジ比重/既膨張の樹脂微粒子未添加のゴム材料比重))×(スポンジ試料質量/スポンジ比重)]×100
実施例及び比較例において使用した各成分を以下に示す。
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された重合度300、25℃での粘度が3Pa・s、ビニル量0.67モル%であるジメチルポリシロキサン(A1)100部、比表面積が200m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル200)(A3)3部、ヘキサメチルジシラザン2部、ジビニルテトラメチルジシラザン0.2部、水1.0部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。更に、架橋剤として両末端及び側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(重合度17、SiH量0.006mol/g)(A2)を1.4部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、ベースゴム組成物を得た。このベースゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)(A4)0.1部を混合し、「オルガノポリシロキサン組成物1」とした。
なお、以上の「オルガノポリシロキサン組成物1」において、(A)成分のオルガノポリシロキサンは、各組成物中、(A1),(A2),(A3)及び(A4)成分からなるものである。
−(B1)粒子の作成−
既膨張の樹脂微粒子920DE80d30(日本フィライト(株)製、平均粒子径80μm、真比重0.030)100gを10L丸底フラスコに5,000gのイオン交換水に水分散させて、撹拌羽根にて60rpm、15分攪拌洗浄を行った。その後、ヌッチェ式濾過器に濾紙No.5B(ADVANTEC社製、目開き4μm)を設置して濾過を行い、ケーク状の既膨張の樹脂微粒子(ケーク状洗浄品)を得た。得られたケーク状の既膨張の樹脂微粒子を減圧熱処理が可能な15Lプラネタリーミキサー(井上製作所製、PLM−15)に移し、公転回転数7.5rpm、自転回転数13rpm、−0.10MPaの真空度、60℃設定気にて減圧乾燥を行い、不純物を完全除去した既膨張の樹脂微粒子(B1)を得た。
既膨張の樹脂微粒子920DE80d30(日本フィライト(株)製、平均粒子径80μm、真比重0.030)100gを10L丸底フラスコに5,000gのイオン交換水に水分散させて、同様に15分攪拌洗浄を行った。その後、(B1)同様にヌッチェ式濾過器にて濾過を行い、ケーク状洗浄品を得た。このケーク洗浄品全量を再度、10L丸底フラスコに戻し、4,950gのイオン交換水に50gの塩化ナトリウム結晶(和光純薬工業社製、試薬1級)を溶解して調製した1.0質量%の塩化ナトリウム水溶液とともに、撹拌羽根にて60rpm、10分撹拌混合を行った。その後、再度ヌッチェ式濾過器に濾紙No.5B(ADVANTEC社製、目開き4μm)にて濾過を行い、塩化ナトリウムの結晶が表面に付着したケーク状の既膨張の樹脂微粒子を得た。得られたケーク状の既膨張の樹脂微粒子を15Lプラネタリーミキサーにて(B1)工程と同様の減圧乾燥を行い、塩化ナトリウムを0.2質量%付着させた既膨張の樹脂微粒子(B2)を得た。
(B2)と同様に得られたケーク状洗浄品全量を再度、10L丸底フラスコに移し、4,800gのイオン交換水に200gの塩化カリウム結晶(和光純薬工業社製、特級)を溶解して調製した4.0質量%の塩化カリウム水溶液とともに、10分撹拌混合を行った。その後(B2)の作成と同様に濾過、減圧乾燥を行い、塩化カリウムを1.0質量%付着させた既膨張の樹脂微粒子(B3)を得た。
(B2)と同様に得られたケーク状洗浄品全量を再度、10L丸底フラスコに移し、4,600gのイオン交換水に、200gの塩化ナトリウム結晶及び200gの塩化カリウム結晶を溶解して調製したそれぞれ4.0質量%の塩化カリウム−塩化ナトリウム混合水溶液とともに、10分撹拌混合を行った。その後(B2)の作成と同条件で濾過、減圧乾燥を行い、塩化カリウムを1.0質量%、塩化ナトリウムを1.0質量%(合計2.0質量%)付着させた既膨張の樹脂微粒子(B4)を得た。
(B2)と同様に得られたケーク状洗浄品全量を再度、10L丸底フラスコに移し、4,000gのイオン交換水に、1,000gの臭化カリウム結晶(和光純薬工業社製、試薬特級)を溶解して調製した20質量%の臭化ナトリウム水溶液とともに、10分撹拌混合を行った。その後(B2)の作成と同条件にて濾過、減圧乾燥を行い、臭化ナトリウムを5.0質量%付着させた既膨張の樹脂微粒子(B4)を得た。
(B2)と同様に得られたケーク状洗浄品全量を再度、10L丸底フラスコに移し、4,000gのイオン交換水に、1,000gの塩化カリウム結晶を溶解して調製した20質量%の塩化カリウム水溶液とともに、10分撹拌混合を行った。その後(B2)の作成と同条件にて濾過、減圧乾燥を行い、塩化カリウムを6.0質量%付着させた既膨張の樹脂微粒子(B6)を得た。
既膨張の樹脂微粒子MFL−HD60CA(松本油脂製薬(株)製、平均粒子径60μm、真比重0.120、炭酸カルシウムを表面に被覆させた商品)400gを10L丸底フラスコに5,000gのイオン交換水に水分散させて、10分攪拌洗浄を行った。その後、ヌッチェ式濾過器に濾紙No.5B(ADVANTEC社製、目開き4μm)を設置して濾過を行い、ケーク状の既膨張の樹脂微粒子(ケーク状洗浄品)を得た。このケーク状洗浄品全量を再度、10L丸底フラスコに移し、4,500gのイオン交換水に、500gの塩化ナトリウム結晶を溶解して調製した10質量%の塩化ナトリウム水溶液とともに、5分撹拌混合を行った。その後(B2)の作成と同様に濾過、減圧乾燥を行い、塩化ナトリウムを1.0質量%付着させた既膨張の樹脂微粒子(B7)を得た。
(B2)と同様に得られたケーク状洗浄品全量を再度、10L丸底フラスコに移し、4,800gのイオン交換水に、200gの塩化カルシウム結晶(和光純薬工業社製、特級)を溶解して調製した4.0質量%の塩化カルシウム水溶液とともに、10分撹拌混合を行った。その後(B2)の作成と同様に濾過、減圧乾燥を行い、塩化カルシウムを1.0質量%付着させた既膨張の樹脂微粒子(B8)を得た。
(B2)と同様に得られたケーク状洗浄品全量を再度、10L丸底フラスコに移し、4,800gのイオン交換水に、200gの硫酸ナトリウム結晶(和光純薬工業社製、和光一級)を溶解して調製した4.0質量%の硫酸ナトリウム水溶液とともに、10分撹拌混合を行った。その後(B2)の作成と同様に濾過、減圧乾燥を行い、硫酸ナトリウムを1.0質量%付着させた既膨張の樹脂微粒子(B9)を得た。
・スポンジ硬さ:JIS S 6050:2008規定のアスカーC硬度。
・発泡倍率:発泡前のゴム比重及び発泡後のスポンジ比重をJIS K 6268:1998記載の方法によって測定。得られた値から下記計算方法によって、発泡倍率を計算。
[計算方法:(発泡前ゴム比重/スポンジ比重)×100(%)]
・スポンジセルの状態:異常発泡、割れ、斑模様の状態を目視にて観察。
・スポンジの平均セル径:スポンジ切断面にあるセル径の平均値であり、光学顕微鏡で測定した値
・斑模様の面積:スポンジ断面の20倍拡大写真を撮影し、写真の黒斑部をハサミで切り取り、通常部との写真切り抜き重量比から面積比率を計算。
・圧縮永久歪:JIS K 6249:2003に準じて、180℃、25%圧縮、22時間後の圧縮永久歪を測定した。
「オルガノポリシロキサン組成物1」を100部に、既膨張樹脂粒子(B3)3.3部(真比重0.030、平均粒径80μm、粒子表面に塩化カリウムが1.0質量%付着)、トリエチレングリコール(和光化学社製、一級グレード、純度95%以上)6.0部をプラネタリーミキサーに入れて30分撹拌しシリコーンゴム組成物を得た。このシリコーンゴム組成物を直径29mmφ、12.5mm厚の金型にヘラで金型容積と同量を充填し、120℃/15分のプレスキュアを行い円筒形状のシリコーン成形体を得た。
実施例1記載の既膨張の樹脂粒子(B3)3.3部を、(B4)3.4部(真比重0.031、平均粒径80μm、粒子表面に塩化カリウムが1.0質量%、塩化ナトリウムが1.0質量%付着)に変更した以外は実施例1と同様にしてスポンジを作製、特性を取得した。スポンジの評価結果を表2に示す。
既膨張の樹脂粒子(B3)3.3部を(B2)(真比重0.030、平均粒径80μm、粒子表面に塩化ナトリウムが0.2質量%付着)3.3部に変更した以外は実施例1と同様にしてスポンジを作製、特性を取得した。スポンジの評価結果を表2に示す。
既膨張の樹脂粒子(B3)3.3部を(B5)(真比重0.032、平均粒径80μm、粒子表面に臭化ナトリウムが5.0質量%付着)3.5部に変更した以外は実施例1と同様にしてスポンジを作製、特性を取得した。スポンジの評価結果を表2に示す。
既膨張の樹脂粒子(B3)3.3部を(B7)(真比重0.120、平均粒径60μm、粒子表面に塩化ナトリウムが1.0質量%付着)14部に変更した以外は実施例1と同様にしてスポンジを作製、特性を取得した。スポンジの評価結果を表2に示す。
「オルガノポリシロキサン組成物1」を100部に、既膨張の樹脂粒子(B1)3.3部(真比重0.030、平均粒径80μm、純水洗浄品、粒子表面に塩化カリウム、塩化ナトリウムが既膨張の樹脂粒子に対してそれぞれ20ppm、14ppmである)、トリエチレングリコール(和光化学社製、一級グレード、純度95%以上)6.0部をプラネタリーミキサーに入れて30分撹拌しシリコーンゴム組成物を得た。このシリコーンゴム組成物を直径29mmφ、12.5mm厚の金型にヘラで金型容積と同量を充填し、120℃/15分のプレスキュアを行い円筒形状のシリコーン成形体を得た。
トリエチレングリコールを未添加とした以外は、比較例1と同様にしてスポンジを作製し特性を取得した。スポンジの評価結果を表2に示す。
既膨張の樹脂粒子(B1)3.3部を(B6)(真比重0.032、平均粒径80μm、粒子表面に塩化カリウムが6.0質量%付着)3.5部に変更した以外は比較例1と同様にしてスポンジを作製、特性を取得した。スポンジの評価結果を表2に示す。
既膨張の樹脂粒子(B3)3.3部を0.9部に減量し、トリエチレングリコールの添加量を6.0部から12部に増量した以外は、実施例1と同様にしてスポンジを作製し特性を取得した。スポンジの評価結果を表2に示す。
既膨張の樹脂粒子(B1)3.3部を(B8)(真比重0.032、平均粒径80μm、粒子表面に塩化カルシウムが1.0質量%付着)3.3部に変更した以外は、比較例1と同様にしてスポンジを作製、特性を取得した。スポンジの評価結果を表2に示す。
既膨張の樹脂粒子(B1)3.3部を(B9)(真比重0.120、平均粒径80μm、粒子表面に硫酸ナトリウムが1.0質量%付着)3.3部に変更した以外は、比較例1と同様にしてスポンジを作製、特性を取得した。スポンジの評価結果を表2に示す。
焼成フッ素処理を内面に施した外径26mm×長さ250mm、肉厚3mmのアルミ製の円筒状金型を垂直に配置し、直径6mm×長さ300mmのSUS304製芯金(シャフトには信越化学工業(株)製のPRIMER−No31A/Bを塗布済である)を金型中心部に垂直に固定し、実施例1及び比較例1で作製したシリコーンゴム組成物を、金型下部に設けた4つの直径2mmの穴より0.05MPaの圧力で常温注型し、金型上部より材料がオーバーフローするまで供給した。次いで、この金型を150℃のバッチ式熱風乾燥器入れて1時間架橋を行った。
このようにして得られた定着ロールを軸方向に、10mm間隔で24点アスカーC硬度を測定し、その結果を表3に記載した。アスカーC硬度計はロールの頂上部(円弧の頂点)にて測定を行った。また、硬度測定後のロールを、シャフトにカッターナイフの刃をあてて長さ20mmのかまぼこ状に切り出した後、表層PFAチューブを剥がして実施例1と同様に連泡率を測定した。実施例1の組成物を使用した定着ロールでは、アスカーC硬度の実測値が、「最小値」−「最大値」で「24」−「25」であり、硬さばらつきは1ポイントであったが、比較例1のアスカーC硬度の実測値は「24」−「29」であり、硬さばらつきが5ポイントとかなり大きかった。このため、比較例1の組成物を使用した定着ロールは、使用する場合に文字かすれ、文字流れ等の定着不良が発生するおそれがある程の硬度ばらつきであった。
2 容器
3 水
4 真空ポンプ
10 スポンジ
Claims (5)
- (A)補強性シリカを含み、25℃で液状の付加架橋型シリコーンゴム組成物:100質量部、
(B)比重が0.01〜0.3であり、平均粒子径が10〜200μmである有機樹脂殻を有する既膨張の樹脂微粒子であって、該樹脂粒子表面にハロゲン化アルカリ金属塩を(B)成分の質量全量に対して0.2〜5.0質量%で付着した、有機樹脂殻を有する既膨張の樹脂微粒子:1.0〜30質量部、
(C)一分子中に少なくとも2個のアルコール性水酸基を有する炭素数2〜10の多価アルコール、及びこれらの部分エーテル化合物、部分エステル化合物、部分シリル化合物から選ばれる一分子中に少なくとも1個の残存アルコール性水酸基を有するモノマー、並びにこれらモノマーの1種又は2種以上からなるオリゴマーから選ばれる1種又は2種以上の連泡化剤:0.5〜20質量部
を含むことを特徴とするロール用液状高連泡シリコーンゴムスポンジ組成物。 - 上記(B)成分中のハロゲン化アルカリ金属塩が、塩化ナトリウム、塩化カリウム又はこれらの混合物である請求項1記載のロール用液状高連泡シリコーンゴムスポンジ組成物。
- 上記(C)成分が、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール及びトリエチレングリコールの群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載のロール用液状高連泡シリコーンゴムスポンジ組成物。
- 上記(B)成分の既膨張の樹脂微粒子の有機樹脂殻が、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの群から選ばれるモノマーの重合体又は上記モノマーの2種以上の共重合体からなる請求項1〜3のいずれか1項記載のロール用液状高連泡シリコーンゴムスポンジ組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の液状高連泡シリコーンゴムスポンジ組成物の硬化物であるシリコーンゴムスポンジロールであって、その硬さばらつきが、JIS S 6050:2008記載のアスカーC硬度計で測定した値のうち、最大値と最小値の測定値差が2ポイント以下であることを特徴とするシリコーンゴムスポンジ。
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