JP6545179B2 - 押出樹脂板の製造方法及び耐擦傷性層付き押出樹脂板の製造方法 - Google Patents

押出樹脂板の製造方法及び耐擦傷性層付き押出樹脂板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は樹脂板に関する。より詳細には、本発明は、表面性が良好で、残留応力に起因する反りの発生が抑制された、タッチパネルの保護カバーなどに好適なメタクリル樹脂を含有する層とポリカーボネートを含有する層とを備える樹脂板を製造する方法に関する。
タッチパネル(またはタッチスクリーン)は、表示装置と位置入力装置とを組み合わせた電子部品である。タッチパネルを指やペンで触れることによって電子機器を操作することができる。タッチパネルは、銀行など金融機関のATM、自動販売機、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、デジタルオーディオプレーヤー、携帯ゲーム機、タブレット型パーソナルコンピュータ、コピー機、ファックス、カーナビなどのデジタル情報機器などに使用されている。
タッチパネルによる入力操作で、表面に擦傷ができたり、内部が圧壊したりすることがある。これを防止するためにタッチパネルの表面に透明な保護カバーが設置される。保護カバーとして強化ガラス製のものが主に使われている。また、加工性や軽量化の観点から、透明樹脂製の保護カバーの開発が行われている。この保護カバーには、光沢、耐擦傷性、耐衝撃性などが求められる。
ところで、ポリカーボネートは、耐衝撃性に優れる成形品を得るのに適した樹脂の一つである。メタクリル樹脂は、高光沢で、耐擦傷性に優れる成形品を得るのに適した樹脂の一つである。また、ポリカーボネートとメタクリル樹脂とを同時に加熱溶融成形(例えば共押出成形)することによって、ポリカーボネートからなる層とメタクリル樹脂からなる層とからなる樹脂板が製造できる。このような樹脂板の加熱溶融成形においては、2種類の樹脂の特性の違いにより得られる成形品に少なからず歪み応力が残る。この成形品に残った歪み応力を残留応力と呼び、該残留応力を有する成形品は、熱などによって、反りや縮みを発生する。
上述樹脂板のような、板状成形品においては、特に残留応力に起因する反りが問題となる。板状成形品中の残留応力を減らし、反りの発生を抑制する方法の一つとして、押出成形に用いられる冷却ロールの回転速度を調整することによる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、かかる問題を解決すべく、メタクリル樹脂の耐熱性および耐湿性の向上が検討されている。例えば、メタクリル酸メチル単位と、メタクリル酸単位、アクリル酸単位、マレイン酸無水物単位、N−置換又は無置換マレイミド単位、グルタル酸無水物構造単位、及びグルタルイミド構造単位から選ばれる単位とを有し、ガラス転移温度が110℃以上であるメタクリル樹脂を用いて第1層を形成し、これにポリカーボネートからなる層を備える2層の樹脂板が報告されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、かかる樹脂板は、それでもメタクリル樹脂の耐熱性および耐湿性が不十分であり、これをもってしても上述した問題の十分な解決に至らない。
また、かかる問題解決のため2つの樹脂シート間の線膨張率の差を小さくすることに着目し、反りの発生を制御する方法も知られている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、線膨張率の規定を達成したのみでは上述した問題は解決できるものではなかった。
特開2007−185956号公報 特開2009−248416号公報 特開2007−118597号公報
樹脂板においては各樹脂層に残留する応力の程度が異なる。このため、押出成形に用いられる冷却ロールの回転速度の調整によって残留する応力を減らすことが試みられている。しかしながら、冷却ロールから成形品が離れるときに、成形品の表面にチャタマークと呼ばれるすじ状の欠点が生じ、表面性が低下することがある。このことは、該樹脂板をタッチパネルの保護カバーなどに用いる上での課題となる。
本発明の目的は、表面性が良好で、残留応力に起因する反りの発生が抑制された樹脂板を製造する方法及び樹脂板を提供することである。
本発明者らは、上述目的を達成するために検討した結果、以下の態様を包含する本発明を見出した。
すなわち、本発明は、以下の態様を包含する。
本発明に係る押出樹脂板(以降適宜、「押出樹脂板」を「樹脂板」と記載する)の製造方法の一態様は、ポリカーボネートを含有する層の片面にメタクリル樹脂を含有する層が積層された押出樹脂板の製造方法であり、以下の工程を実施する。
ポリカーボネートを含有する層の片面にメタクリル樹脂を含有する層が積層された熱可塑性樹脂積層体を溶融状態でTダイから押出す工程。
第1冷却ロールと第2冷却ロールとの間に前記熱可塑性樹脂積層体を挟み込む工程。
前記熱可塑性樹脂積層体を前記第2冷却ロールに巻き掛けた後、第3冷却ロールに巻き掛けることにより冷却する工程。
前記熱可塑性樹脂積層体を引取りロールによって引き取る工程。
加えて、上述した各工程では以下の要件を満たす。
前記ポリカーボネートを含有する層の線膨張率(S1)と前記メタクリル樹脂を含有する層の線膨張率(S2)との差(S2−S1)と、前記ポリカーボネートを含有する層の線膨張率(S1)との比((S2−S1)/S1)を−10%〜+5%とする。以降適宜、比((S2−S1)/S1)を「線膨張比(SR)」と記載する。
前記メタクリル樹脂を含有する層のガラス転移温度を120〜160℃とする。
前記第3冷却ロールから前記熱可塑性樹脂積層体が剥離する位置において樹脂全体の温度をポリカーボネートのガラス転移温度(Tg)に対し0℃〜+15℃の範囲とする。
これらの要件を満たすことにより、表面性が良好で残留応力に起因する反りが小さい樹脂板を実現することが可能になる。
また、上述した押出樹脂板の製造方法で得られる樹脂板の一態様は、前記メタクリル樹脂を含有する層が、メタクリル酸メチルに由来する構造単位40〜80質量%を含有し、下記一般式(I)で表されるメタクリル酸エステルに由来する構造単位20〜60質量%を含有することが好ましい。
Figure 0006545179
(式中、Cyは脂環式炭化水素基を表す。)
さらに、一般式(I)中におけるCyが多環脂肪族炭化水素基であることがさらに好ましい。
また、上述した押出樹脂板の製造方法で得られる樹脂板の一態様は、前記メタクリル樹脂を含有する層がメタクリル樹脂80質量%未満と、少なくとも下記一般式(II)で示される芳香族ビニル化合物に由来する構造単位および下記一般式(III)で示される酸無水物に由来する構造単位とよりなる共重合体20質量%以上を含有することが好ましい。
Figure 0006545179
(式中:RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基を表す。)
Figure 0006545179
(式中:RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基を表す。)
さらに、前記共重合体が前記芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を50〜84質量%含有し、前記酸無水物に由来する構造単位を15〜49質量%含有し、メタクリル酸エステル単量体を1〜25質量%含有することが好ましく、前記のメタクリル酸エステル単量体がメタクリル酸メチルであることがさらに好ましい。
上述した樹脂板は、少なくとも一方の表面にさらに耐擦傷性層を備えることが好ましい。
本発明の樹脂板は、表面性が良好で、残留応力に起因する反りの発生が抑制されている。また、本発明の樹脂板は、光沢、耐擦傷性および耐衝撃性が求められる、例えば、タッチパネル保護カバーに好適である。
本発明の一実施形態にかかる共押出による樹脂板の製造方法を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において同一の構成または機能を有する構成要素および相当部分には、同一の符号を付し、その説明は省略する。
実施の形態1
本発明に関わる樹脂板はポリカーボネートを含有する層(以降適宜、「ポリカーボネート含有層」とも記載する)の一方の面にメタクリル樹脂を含有する層(以降適宜、「メタクリル樹脂含有層」とも記載する)が積層される。
ポリカーボネートを含有する層にメタクリル樹脂を含有する層が積層されていることにより、透明性、耐衝撃性、耐擦傷性が優れる。
樹脂板は押出成形法で製造される事により生産効率が優れる。
樹脂板において、ポリカーボネートを含有する層の線膨張率(S1)とメタクリル樹脂を含有する層の線膨張率(S2)との関係式で表される線膨張比(SR)は、−10%〜+5%の範囲とし、良好な反りを得る観点から線膨張比(SR)は、−5%〜+2%の範囲がより好ましい。
線膨張比(SR)は、ポリカーボネートを含有する層の線膨張率(S1)とメタクリル樹脂を含有する層の線膨張率(S2)との差(S2−S1)と、線膨張率(S1)との比((S2−S1)/S1)である。言い換えると、本明細書では、線膨張比(SR)は、ポリカーボネート含有層の線膨張率(S1)とメタクリル樹脂含有層の線膨張率(S2)との関係を、計算式((S2−S1)/S1)で表す比とする。
また、メタクリル樹脂を含有する層を構成する樹脂は、ガラス転移温度(Tg)の下限が、通常120℃、好ましくは125℃、より好ましくは130℃であり、そのガラス転移温度(Tg)の上限が、通常160℃、好ましくは155℃、より好ましくは150℃である。線膨張比(SR)およびメタクリル樹脂を含有する層のガラス転移温度(Tg)がこの範囲内にあると表面性が良好で残留応力に起因する反りが小さく好ましい。
[メタクリル樹脂]
本発明の一実施形態においてメタクリル樹脂は、メタクリル酸エステルに由来する構造単位を含有するものである。
メタクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量は50質量%以上が好ましく、より好ましくは80質量%以上、さらにより好ましくは90質量%以上が好ましい。100質量%であってもよい。メタクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量が上述範囲内にある場合には、透明性が良好である。
かかるメタクリル酸エステルは、一般式(IV)で表される。
Figure 0006545179
一般式(IV)中、Rは炭化水素基を表す。炭化水素基は、飽和炭化水素基であっても、不飽和炭化水素基であってもよい。
Rが表す炭化水素基は、メチル基、エチル基、プロピル基などの非環状脂肪族炭化水素基であっても、脂環式炭化水素基であっても、フェニル基などの芳香族炭化水素基であってもよい。ここで、Rが脂環式炭化水素基の場合は、メタクリル酸エステルは、一般式(I)で表される。以降適宜、一般式(I)で表されるメタクリル酸エステルを「メタクリル酸エステル(I)」と記載する。
Figure 0006545179
メタクリル酸エステル(I)としては、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロへプチルなどのメタクリル酸単環脂肪族炭化水素エステル;2−ノルボルニルメタクリレート、2−メチル−2−ノルボルニルメタクリレート、2−エチル−2−ノルボルニルメタクリレート、2−イソボルニルメタクリレート、2−メチル−2−イソボルニルメタクリレート、2−エチル−2−イソボルニルメタクリレート、8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート、8−メチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート、8−エチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート、2−アダマンチルメタクリレート、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート、2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート、1−アダマンチルメタクリレート、2−フェンキルメタクリレート、2−メチル−2−フェンキルメタクリレートまたは2−エチル−2−フェンキルメタクリレートなどのメタクリル酸多環脂肪族炭化水素エステル;などが挙げられる。中でも、メタクリル酸多環脂肪族炭化水素エステルが好ましく、8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレートがより好ましい。
本発明に用いられるメタクリル樹脂は、メタクリル酸メチル(以降適宜、「MMA」と記載する)に由来する構造単位とメタクリル酸エステル(I)に由来する構造単位とを含むものが好ましく、メタクリル酸メチルに由来する構造単位とメタクリル酸多環脂肪族炭化水素エステルに由来する構造単位とを含むものがより好ましく、メタクリル酸メチルに由来する構造単位と8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレートに由来する構造単位とを含むものがさらに好ましい。
本発明に用いられるメタクリル樹脂は、メタクリル酸メチルに由来する構造単位を、硬度の観点から、40〜80質量%含有することが好ましく、50〜80質量%含有することがより好ましく、50〜60質量%含有することが更に好ましい。
本発明に用いられるメタクリル樹脂は、線膨張比(SR)を小さくする観点およびガラス転移温度(Tg)を120℃以上とする観点からメタクリル酸エステル(I)に由来する構造単位を20〜60質量%含有することが好ましく、20〜50質量%含有することがより好ましく、40〜50質量%含有することがさらに好ましい。メタクリル酸エステル(I)に由来する構造単位が60質量%を超える場合、メタクリル樹脂層の耐衝撃性が低下する傾向がある。
本発明に用いられるメタクリル樹脂は、上述したメタクリル酸エステルおよび任意成分である他の単量体を重合することで得られる。かかる重合において、複数種の単量体を用いる場合は、通常、かかる複数種の単量体を混合して単量体混合物を調製したのち、重合に供する。重合方法に特に制限はないが、生産性の観点から、塊状重合法、懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法などの方法でラジカル重合することが好ましい。
本発明に用いられるメタクリル樹脂の重量平均分子量(以降適宜、「Mw」と記載する)は40,000〜500,000が好ましい。かかるMwが40,000以上であることで、本発明の樹脂板は耐擦傷性、耐熱性に優れるものとなり、500,000以下であることで成形加工性に優れ、本発明の樹脂板の生産性を高められる。
なお本明細書において、Mwはゲルパーエミーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される標準ポリスチレン換算値を意味する。
本発明の一実施形態においてメタクリル樹脂を含有する層を構成する樹脂は、メタクリル樹脂80質量%未満と少なくとも下記一般式(II)で示される芳香族ビニル化合物(以降適宜、「芳香族ビニル化合物(II)」と記載する)に由来する構造単位および下記一般式(III)で示される酸無水物(以降適宜、「酸無水物(III)」と記載する)に由来する構造単位とよりなる共重合体(以降適宜、「SMA樹脂」と記載する)20質量%以上を含有する樹脂組成物(以降適宜、「樹脂組成物(1)」と記載する)である。
Figure 0006545179
(式中:RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基を表す。)
Figure 0006545179
(式中:RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基を表す。)
樹脂組成物(1)に含まれるメタクリル樹脂は、メタクリル酸エステルに由来する構造単位を含む樹脂である。
かかるメタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシルなどのメタクリル酸アルキルエステル;上述のメタクリル酸エステル(I)として記載されたものに代表されるメタクリル酸シクロアルキルエステル;メタクリル酸フェニルなどのメタクリル酸アリールエステル;メタクリル酸ベンジルなどのメタクリル酸アラルキルエステル;などが挙げられ、入手性の観点から、MMA、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、およびメタクリル酸tert−ブチルが好ましく、MMAが最も好ましい。メタクリル樹脂におけるメタクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量は90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましく、98質量%以上がさらに好ましく、メタクリル酸エステルに由来する構造単位のみであってもよい。
また、耐熱性の観点から、樹脂組成物(1)に含まれるメタクリル樹脂は、MMAに由来する構造単位を90質量%以上含有することが好ましく、95質量%以上含有することがより好ましく、98質量%以上含有することがさらに好ましく、MMAに由来する構造単位のみであってもよい。
また、樹脂組成物(1)に含まれるメタクリル樹脂は、メタクリル酸エステル以外の他の単量体に由来する構造単位を含んでいてもよい。かかる他の単量体としては、アクリル酸メチル(以降適宜、「MA」と記載する)、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸3−メトキシブチル、アクリル酸トリフルオロメチル、アクリル酸トリフルオロエチル、アクリル酸ペンタフルオロエチル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸アリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸トルイル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸3−ジメチルアミノエチルなどのアクリル酸エステルが挙げられ、入手性の観点から、MA、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル等のアクリル酸エステルが好ましく、MAおよびアクリル酸エチルがより好ましく、MAが最も好ましい。メタクリル樹脂におけるこれら他の単量体に由来する構造単位の含有量は、合計で10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、2質量%以下がさらに好ましい。
樹脂組成物(1)に含まれるメタクリル樹脂は、上述したメタクリル酸エステルおよび任意成分である他の単量体を重合することで得られる。かかる重合において、複数種の単量体を用いる場合は、通常、かかる複数種の単量体を混合して単量体混合物を調製したのち、重合に供する。重合方法に特に制限はないが、生産性の観点から、塊状重合法、懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法などの方法でラジカル重合することが好ましい。
樹脂組成物(1)に含まれるメタクリル樹脂の重量平均分子量(以降適宜、「Mw」と記載する)は40,000〜500,000が好ましい。かかるMwが40,000以上であることで、本発明の樹脂板は耐擦傷性、耐熱性に優れるものとなり、500,000以下であることで、樹脂組成物(1)は成形加工性に優れ、本発明の樹脂板の生産性を高められる。
本発明に用いられる樹脂組成物(1)中のSMA樹脂の含有量は、線膨張比(SR)を小さくする観点およびガラス転移温度(Tg)を120℃以上とする観点から20質量%以上とすることが好ましく、45質量%以上95質量%未満の範囲であることがより好ましく、50質量%以上90質量%未満の範囲であることがさらに好ましい。
上述SMA樹脂は、少なくとも芳香族ビニル化合物(II)に由来する構造単位と酸無水物(III)に由来する構造単位とよりなる共重合体である。
一般式(II)中のRおよびR並びに一般式(III)中のRおよびRがそれぞれ独立して表すアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基などの炭素数12以下のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数4以下のアルキル基がより好ましい。
としては、水素原子、メチル基、エチル基およびt−ブチル基が好ましい。R、R、Rとしては、水素原子、メチル基およびエチル基が好ましい。
上述SMA樹脂中の芳香族ビニル化合物(II)に由来する構造単位の含有量は50〜85質量%の範囲であることが好ましく、55〜82質量%であることがより好ましく、60〜80質量%の範囲であることがさらに好ましい。かかる含有量が50〜85質量%の範囲であると、樹脂組成物(1)は耐湿性と透明性に優れるものとなる。
芳香族ビニル化合物(II)としては、例えばスチレン;2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−tert−ブチルスチレン等の核アルキル置換スチレン;α−メチルスチレン、4−メチル−α−メチルスチレン等のα−アルキル置換スチレン;が挙げられ、入手性の観点からスチレンが好ましい。これら芳香族ビニル化合物(II)は1種を単独で用いても、複数種を併用してもよい。
上述SMA樹脂中の酸無水物(III)に由来する構造単位の含有量は15〜50質量%の範囲であることが好ましく、18〜45質量%の範囲であることがより好ましく、20〜40質量%の範囲であることがさらに好ましい。かかる含有量が15〜50質量%の範囲にあることで、樹脂組成物(1)は耐熱性と透明性に優れるものとなる。
酸無水物(III)としては、例えば無水マレイン酸、無水シトラコン酸、ジメチル無水マレイン酸などが挙げられ、入手性の観点から、無水マレイン酸が好ましい。これら酸無水物(III)は1種を単独で用いても、複数種を併用してもよい。
上述SMA樹脂は、芳香族ビニル化合物(II)および酸無水物(III)に加え、メタクリル酸エステル単量体に由来する構造単位を含有していることが好ましい。上述SMA樹脂中のメタクリル酸エステル単量体に由来する構造単位の含有量は1〜35質量%の範囲であることが好ましく、3〜30質量%の範囲であることがより好ましく、5〜26質量%の範囲であることがさらに好ましい。かかる含有量が1〜35質量%の範囲にあることで曲げ加工性、透明性に優れるものとなる。
メタクリル酸エステルとしては、例えばMMA、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチルメタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロへキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸1−フェニルエチル;などが挙げられる。これらのメタクリル酸エステルのうち、アルキル基の炭素数が1〜7であるメタクリル酸アルキルエステルが好ましく、得られたSMA樹脂の耐熱性や透明性が優れることから、MMAが特に好ましい。また、メタクリル酸エステルは1種を単独で用いても、複数種を併用してもよい。
上述SMA樹脂は、芳香族ビニル化合物(II)、酸無水物(III)およびメタクリル酸エステル以外の他の単量体に由来する構造単位を有していてもよい。かかる他の単量体としては、MA、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸3−メトキシブチル、アクリル酸トリフルオロメチル、アクリル酸トリフルオロエチル、アクリル酸ペンタフルオロエチル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸アリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸トルイル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸3−ジメチルアミノエチルなどのアクリル酸エステルが挙げられる。これら他の単量体は1種を単独で用いても、複数種を併用してもよい。SMA樹脂における、かかる他の単量体に由来する構造単位の含有量は10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、2質量%以下がさらに好ましい。
上述SMA樹脂は、上述した芳香族ビニル化合物(II)、酸無水物(III)およびメタクリル酸エステル並びに任意成分である他の単量体を重合することで得られる。かかる重合においては、通常、用いる単量体を混合して単量体混合物を調製したのち、重合に供する。重合方法に特に制限はないが、生産性の観点から、塊状重合法、溶液重合法などの方法でラジカル重合することが好ましい。
上述SMA樹脂のMwは40,000〜300,000の範囲が好ましい。かかるMwが40,000以上であることで、本発明の樹脂板は耐擦傷性、耐衝撃性に優れるものとなり、300,000以下であることで成形加工性に優れ、本発明の樹脂板の生産性を高められる。
樹脂組成物(1)は、上述したメタクリル樹脂とSMA樹脂とを混合して得られる。かかる混合は、例えば溶融混合法、溶液混合法等が使用できる。溶融混合法では、例えば一軸又は多軸混練機、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダー等の溶融混練機を用いて、必要に応じて、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどの不活性ガス雰囲気下で溶融混練を行う。溶液混合法では、メタクリル樹脂とSMA樹脂とを、トルエン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトンなどの有機溶媒に溶解させて混合する。
本発明の一実施形態に用いられるメタクリル樹脂を含む層を構成する樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で、メタクリル樹脂とSMA樹脂以外の他の重合体を含有してもよい。かかる他の重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂;フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂;複層構造粒子、ブロック共重合体などのアクリル系ゴムなどが挙げられる。これら他の重合体は1種を単独で用いても、複数種を併用してもよい。
本発明の一実施形態に用いられるメタクリル樹脂を含む層を構成する樹脂中におけるこれら他の重合体の含有量は10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、2質量%以下であることがさらに好ましい。
メタクリル樹脂に他の重合体および/または添加剤を含有させる際は、メタクリル樹脂を重合する際に添加しても、重合後に添加しても良い。
樹脂組成物(1)に他の重合体および/または添加剤を含有させる際は、メタクリル樹脂および/またはSMA樹脂を重合する際に添加しても、メタクリル樹脂およびSMA樹脂を混合する際に添加しても、メタクリル樹脂およびSMA樹脂を混合した後にさらに添加してもよい。
本発明の一実施形態に用いられるメタクリル樹脂を含む層を構成する樹脂は、必要に応じて各種添加剤を含有していてもよい。かかる添加剤としては、例えば酸化防止剤、熱劣化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、離型剤、高分子加工助剤、帯電防止剤、難燃剤、染料・顔料、光拡散剤、艶消し剤、耐衝撃性改質剤、蛍光体などが挙げられる。これら添加剤の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜設定でき、メタクリル樹脂を含む層を構成する樹脂100質量部に対して、例えば、酸化防止剤の含有量は0.01〜1質量部、紫外線吸収剤の含有量は0.01〜3質量部、光安定剤の含有量は0.01〜3質量部、滑剤の含有量は0.01〜3質量部、染料・顔料の含有量は0.01〜3質量部とすることが好ましい。
本発明の一実施形態に用いられるメタクリル樹脂を含む層を構成する樹脂は、メルトフローレイト(以降適宜、「MFR」と記載する)は1〜10g/10分の範囲であることが好ましく、1.5〜7g/10分の範囲であることがより好ましく、2〜4g/10分であることがさらに好ましい。MFRが1〜10g/10分の範囲にあると、加熱溶融成形の安定性が良好である。
なお、本明細書におけるメタクリル樹脂を含む層を構成する樹脂のMFRとは、メルトインデクサーを用いて、温度230℃、3.8kg荷重下で測定した値である。
[ポリカーボネート]
本発明の積層体に用いるポリカーボネートは、好適には二価フェノールとカーボネート前駆体とを共重合して得られる。
上述二価フェノールとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等が挙げられ、中でもビスフェノールAが好ましい。これらの二価フェノールは1種を単独で用いても、複数種を併用してもよい。
上述カーボネート前駆体としては、ホスゲンなどのカルボニルハライド、ジフェニルカーボネートなどのカーボネートエステル、二価フェノールのジハロホルメートなどのハロホルメート等が挙げられる。これらのカーボネート前駆体は1種を単独で用いても、複数種を併用してもよい。
上述ポリカーボネートの製造方法に特に制限はなく、例えば二価フェノールの水溶液とカーボネート前駆体の有機溶媒溶液とを界面で反応させる界面重合法や、二価フェノールとカーボネート前駆体とを高温、減圧、無溶媒条件下で反応させるエステル交換法などが挙げられる。
上述ポリカーボネートのMwは10,000〜100,000の範囲が好ましく、20,000〜70,000の範囲であることがより好ましい。かかるMwが10,000以上であることで本発明の積層体は耐衝撃性、耐熱性に優れ、100,000以下であることで、ポリカーボネートは成形加工性に優れ、本発明の積層体の生産性を高められる。
上述ポリカーボネートは、本発明の効果を損なわない範囲で、他の重合体を含有していてもよい。かかる他の重合体としては、メタクリル樹脂、樹脂組成物(1)および上述樹脂組成物(1)が含有していてもよい他の重合体と同様のものを用いることができる。これら他の重合体は1種を単独で用いても、複数種を併用してもよい。ポリカーボネートにおけるこれら他の重合体の含有量は15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましい。
上述ポリカーボネートは、必要に応じて各種添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、上述メタクリル樹脂を含む層を構成する樹脂が含有していてもよい添加剤と同様のものを用いることができる。これら添加剤の含有量は本発明の効果を損なわない範囲で適宜設定でき、ポリカーボネート100質量部に対して、酸化防止剤の含有量は0.01〜1質量部、紫外線吸収剤の含有量は0.01〜3質量部、光安定剤の含有量は0.01〜3質量部、滑剤の含有量は0.01〜3質量部、染料・顔料の含有量は0.01〜3質量部が好ましい。
上述ポリカーボネートに他の重合体および/または添加剤を含有させる際は、二価フェノールとカーボネート前駆体とを共重合する際に添加してもよいし、かかる共重合を終えた後、添加し溶融混練してもよい。
上述ポリカーボネートのガラス転移温度(Tg)は、120〜160℃の範囲であることが好ましく、135〜155℃の範囲であることがより好ましく、140〜150℃の範囲であることがさらに好ましい。
上述ポリカーボネートのMFRは1〜30g/10分の範囲であるのが好ましく、3〜20g/10分の範囲であるのがより好ましく、5〜10g/10分の範囲であるのがさらに好ましい。MFRが1〜30g/10分の範囲にあると、加熱溶融成形の安定性が良好である。
なお、本明細書におけるポリカーボネートのMFRとは、メルトインデクサーを用いて、温度300℃、1.2kg荷重下の条件で測定したものである。
上述ポリカーボネートは、市販品を用いてもよく、例えば、住化スタイロンポリカーボネート株式会社製「カリバー(登録商標)」および「SDポリカ(登録商標)」、三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製「ユーピロン/ノバレックス(登録商標)」、出光興産株式会社製「タフロン(登録商標)」、帝人化成株式会社製「パンライト(登録商標)」などが好適に使用できる。
[樹脂板の厚さ]
本発明の一実施形態における樹脂板は、その厚さが、好ましくは0.1〜2mm、より好ましくは0.5〜1.5mmである。薄すぎると剛性が不十分となる傾向がある。厚すぎると液晶表示装置などの軽量化の妨げになる傾向がある。
本発明の一実施形態における樹脂板のメタクリル樹脂を含有する層の厚さは、好ましくは20〜200μmである。この範囲であると、耐擦傷性と耐衝撃性のバランスが優れる。より好ましくは25〜150μm、さらに好ましくは30〜100μmである。
ポリカーボネートを含有する層の厚さは、好ましくは0.1〜2mm、より好ましくは0.5〜1.5mmである。薄すぎると耐衝撃性が不十分となる傾向がある。厚すぎると液晶表示装置などの軽量化の妨げになる傾向がある。
本発明の一実施形態により得られる樹脂板には、その少なくとも一方の面に硬化被膜を設けても良い。硬化被膜を設けることで耐擦傷性、低反射性などの機能を付与することができる。
例えば耐擦傷性(ハードコート性)硬化被膜の厚さは、好ましくは2〜30μmであり、より好ましくは5〜20μmである。薄すぎると表面硬度が不十分となり、厚すぎると製造工程中の折り曲げによりクラックが発生する可能性がある。
また、例えば低反射性硬化被膜の厚さは、好ましくは80〜200nmであり、より好ましくは100〜150nmである。薄すぎても厚すぎても低反射性能が不十分となるためである。
[製造工程]
本発明の一実施形態における樹脂板は共押出しで製造される。ポリカーボネートおよびメタクリル樹脂を含む層を構成する樹脂は加熱溶融され、ポリカーボネートを含有する層の少なくとも片面にメタクリル樹脂を含有する層が積層された熱可塑性樹脂積層体の状態で、Tダイといわれる幅広形状の吐出口から溶融状態で押出され、第1冷却ロールおよび第2冷却ロールからなる一対のロールで挟んでシート状に形成される。熱可塑性樹脂積層体はその後さらに、第2冷却ロールに巻きかけた後、第3冷却ロールに巻きかけることにより冷却される。また熱可塑性樹脂積層体(樹脂板16)はその後さらに、それ以上の冷却ロールで冷却される場合がある。
図1には一実施形態としてTダイ11、第1〜第3冷却ロール12〜14、及び引き取りロール15からなる共押出装置による樹脂板の製造方法の概要を示した。Tダイ11から押し出された樹脂が、第1冷却ロール12及び第2冷却ロール13からなる一対のロールで挟んでシート状の樹脂板16に形成される。その後さらに、樹脂板16が第3冷却ロール14で冷却され、一対のロールからなる引き取りロール15により引き取られる。第3冷却ロールと引き取りロールの間に別途ロールを設置しても良い。なお、本発明はこの形態に限られるものではない。
この場合のTダイの方式としては、加熱溶融状態のメタクリル樹脂およびポリカーボネートをTダイ流入前に積層するフィードブロック方式、メタクリル樹脂およびポリカーボネートをTダイ内部で積層されるマルチマニホールド方式などを採用できる。樹脂板を構成する各層間の界面の平滑性を高める観点から、マルチマニホールド方式が好ましい。
また、この場合のポリシングロールとしては、金属ロールや外周部に金属製薄膜を備えた弾性ロール(以下、金属弾性ロールという場合がある。)などが挙げられる。金属ロールとしては、高剛性であれば特に限定されず、例えば、ドリルドロール、スパイラルロール等が挙げられる。金属ロールの表面状態は、特に限定されず、例えば、鏡面であってもよく、模様や凹凸等があってもよい。金属弾性ロールは、例えば、略円柱状の回転自在に設けられた軸ロールと、この軸ロールの外周面を覆うように配置され、シート状熱可塑性樹脂に接触する円筒形の金属製薄膜と、これら軸ロールおよび金属製薄膜の間に封入された流体とからなり、流体により金属弾性ロールは弾性を示す。軸ロールは、特に限定されず、例えば、ステンレス鋼等からなる。金属製薄膜は、例えば、ステンレス鋼などからなり、その厚みは2〜5mm程度であるのが好ましい。金属製薄膜は、屈曲性や可撓性等を有しているのが好ましく、溶接継ぎ部のないシームレス構造であるのが好ましい。このような金属製薄膜を備えた金属弾性ロールは、耐久性に優れると共に、金属製薄膜を鏡面化すれば通常の鏡面ロールと同様の取り扱いができ、金属製薄膜に模様や凹凸を付与すればその形状を転写できるロールになるので、使い勝手がよい。
メタクリル樹脂を含む層を構成する樹脂およびポリカーボネートは、多層成形前および/又は多層成形時に、フィルターにより溶融濾過することが好ましい。溶融濾過した各樹脂組成物を用いて多層成形することにより、異物やゲルに起因する欠点の少ない樹脂板が得られる。使用されるフィルターの濾材に特に限定はなく、使用温度、粘度、濾過精度により適宜選択され、例えばポリプロピレン、コットン、ポリエステル、レーヨン、グラスファイバー等からなる不織布;フェノール樹脂含浸セルロース製のシート状物;金属繊維不織布焼結シート状物;金属粉末焼結シート状物;金網;あるいはこれらを組み合わせて用いることができる。中でも耐熱性および耐久性の観点から金属繊維不織布焼結シート状物を複数枚積層して用いることが好ましい。
前記フィルターの濾過精度に特に制限はないが、30μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましく、5μm以下であることがさらに好ましい。
本発明の一実施形態による樹脂板は、第3冷却ロール14から剥離する樹脂全体の温度をポリカーボネートのガラス転移温度(Tg)に対して0℃から+15℃の範囲とすることが好ましい。その理由は、第3冷却ロール14から剥離する樹脂全体の温度がポリカーボネートのガラス転移温度(Tg)より低いと樹脂板が第3冷却ロールの形状を転写し反りが大きくなるためである。一方、第3冷却ロール14から剥離する樹脂全体の温度が第3冷却ロールと接する樹脂層のガラス転移温度(Tg)より高すぎると樹脂板は綺麗な表面性を得ることができないためである。なお、樹脂全体の温度は、樹脂板のいずれかの面に関係なく、ポリカーボネート樹脂とメタクリル樹脂とが積層された樹脂板全体の温度を測定して用いる。
本発明の一実施形態による樹脂板は、線膨張比(SR)を−10%〜+5%の範囲としメタクリル樹脂を含有する樹脂層のガラス転移温度(Tg)を120〜160℃とすることが好ましい。その理由を以下述べる。
第3冷却ロール14から剥離した樹脂板は、引き取りロール15に挟み込まれるまでの間、第3冷却ロール14と引き取りロール15にそれぞれ挟み込まれているためほぼ平らな形状となっている。第3冷却ロール14から剥離した直後の樹脂板の温度はポリカーボネートのガラス転移温度(Tg)に対して0℃から+15℃の範囲であるが引き取りロール15近傍の樹脂板の温度は室温に冷やされるためほぼ常温となる。
ところで、例えば第3冷却ロール14から剥離した樹脂板の温度が150℃であり、引き取りロール近傍の樹脂板の温度が25℃であったとする。ポリカーボネートを含有する層の線膨張率(S1)とメタクリル樹脂を含有する層の線膨張率(S2)に差があった場合、具体的には、(S1−S2)/S1がゼロ以外の場合、線膨張率が大きい側に収縮し反りが発生する。
また、例えば、メタクリル樹脂を含有する層のガラス転移温度(Tg)が120℃であり、ポリカーボネートを含有する層のガラス転移温度(Tg)が150℃であったとする。この場合、第3冷却ロール14から剥離した樹脂板の温度が150℃であるから、ポリカーボネートを含有する層は、ガラス転移温度(Tg)の150℃から常温に冷やされることとなる。従って、ポリカーボネートを含有する層では、ほぼ線膨張率に沿った収縮となる。
一方、メタクリル樹脂を含有する層は、ガラス転移温度より高温の領域(150℃)からガラス転移温度(Tg)の120℃近傍まで冷却される。従って、ポリカーボネートを含有する層の線膨張率(S1)とメタクリル樹脂を含む層を構成する樹脂の線膨張率(S2)に差がない場合であっても、メタクリル樹脂を含有する層では、線膨張率を越える大きな収縮が発生する。
ここで、一般的な樹脂は、ガラス転移温度以下で弾性体であるが、ガラス転移温度以上で一旦、粘性と弾性の機能を併せ持った粘弾性体となる。
上述の弾性体は、応力を加えると歪みを生じるが除荷すると歪み解消するのに対して、粘弾性体は応力を加えたままガラス転移温度に冷却されると残留歪みとなる。第3冷却ロール14から剥離した樹脂板の温度が、例えば150℃であり、メタクリル樹脂を含有する層及びポリカーボネートを含有する層が上述したガラス転移温度である場合には、樹脂板は、第3冷却ロール14から剥離した直後、ポリカーボネート層が弾性体であるのに対してメタクリル樹脂を含有する層は粘弾性体である。つまり、第3冷却ロール14から樹脂板を剥離した直後、粘弾性体であるメタクリル樹脂を含有する層のみに収縮歪が発生することになる。言い換えると、弾性体であるポリカーボネート層は、応力に対して可逆的であるため、応力の負荷・除荷があっても歪まない。これに対して、粘弾性体であるメタクリル樹脂を含有する層は、応力の負荷・除荷により残留歪みが生じる。
以上のことからポリカーボネートを含有する層の線膨張率(S1)とメタクリル樹脂を含有する層の線膨張率(S2)に差があった場合、言い換えれば線膨張比(SR)の絶対値が大きい場合は、弾性体における収縮差による反りが生じるため、引き取りロール15から樹脂板が開放された時点で反りが発生する。尚、ここまで説明を簡素化するために線膨張の差と表現する場合があった。単純な大小を述べる場合は差で十分に表現出来るが定量的な反り量を表現したい場合は、線膨張比(SR)で議論する必要がある。
また、メタクリル樹脂を含有する層のガラス転移温度(Tg)がポリカーボネートを含有する層のガラス転移温度(Tg)より低く、かつ、第3冷却ロール14から剥離した樹脂板の温度がメタクリル樹脂を含有する層のガラス転移温度(Tg)とポリカーボネートを含有する層のガラス転移温度(Tg)との間である場合には、弾性体と粘弾性体における収縮差によりメタクリル樹脂を含有する層に歪が残留する。この残留歪は、高温および高温高湿条件に曝されることで歪を開放し反りが発生する傾向がある。ここで、第3冷却ロール14から剥離した直後の樹脂板の温度はポリカーボネートのガラス転移温度(Tg)に対して0℃〜+15℃であるためポリカーボネートも粘弾性体の状態が存在する。ここで、樹脂板の温度は、引き取りロール15までに常温に冷やされるが、メタクリル樹脂を含有する層もポリカーボネートを含有する層も同時に常温まで冷やされる。そのため、第3冷却ロール14から剥離した直後から引き取りロール15までの樹脂板の温度は、ポリカーボネートのガラス転移温度(Tg)とメタクリル樹脂を含有する層のガラス転移温度(Tg)を含むこととなる。つまり、樹脂板の温度がポリカーボネートのガラス転移温度(Tg)からメタクリル樹脂を含有する層のガラス転移温度(Tg)に冷えていく中でメタクリル樹脂を含有する層に歪みが残留することとなる。
一方、原理的には、第3冷却ロール14から剥離した樹脂板の温度を150℃より低くすれば線膨張比(SR)による反りおよび残留応力が減少傾向となるため、反りは小さくなる。しかしながら、上述のように、樹脂板が第3冷却ロール14の形状を転写することにより生じる反りが大きくなり好ましくない。
この事から、本願の目的を達するためには、第3冷却ロール14から剥離する樹脂の温度はポリカーボネートのガラス転移温度(Tg)に対して0℃から+15℃の範囲とし線膨張比(SR)を−10%〜+5%の範囲とし、メタクリル樹脂を含有する層のガラス転移温度(Tg)を120〜160℃とすることで反りの小さい良好な樹脂板を得られることが分かった。
以下、実施例を示し、本発明をより詳細に説明する。但し、本発明はかかる実施例により何ら限定されるものではない。
樹脂板の物性を以下の方法にて測定した。
〔ガラス転移温度(Tg)〕
得られた樹脂板を減圧下(1kPa)で80℃、24時間乾燥した後、10mgの試験片を切り出して、アルミパンで封止し、示差走査熱量計(「DSC−50」、株式会社リガク製)を用いて、30分以上窒素置換を行った。その後、10ml/分の窒素気流中、一旦25℃から200℃まで20℃/分の速度で昇温して、10分間保持し、25℃まで冷却した(1次走査)。次いで、10℃/分の速度で200℃まで昇温して(2次走査)、中点法でガラス転移温度(Tg)を算出した。
〔線膨張率〕
線膨張率は、単位温度変化あたりの長さ変化率として定義される。線膨張率は、熱機械分析装置(「TMA4000」ブルカー・エイエックスエス株式会社製)を使用しJIS K7197に準じて測定した。すなわち、各測定する樹脂をプレス成形したシート状の樹脂板を平滑な端面を形成すべくダイヤモンドソーを用い、一辺の長さが5mm×5mm、高さ10mmの角柱状に加工し、加工した各試料を石英の板の上に5mm×5mmの面を石英板に接するように置き、その上に、円筒状の棒を置いて、5gの圧縮荷重をかけ固定した。次いで、空気雰囲気下、昇温速度3℃/分で25℃(室温)から各試料のガラス転移温度(Tg)のマイナス10℃まで昇温して、25℃(室温)まで冷却した(1次走査)。そして、昇温速度3℃/分で25℃(室温)から各試料のガラス転移温度(Tg)のプラス20℃まで昇温した(2次走査)。2次走査時の各温度における膨張率を測定し、30℃〜80℃の範囲における平均線膨張率を求めた。
〔反り量〕
実施例および比較例の樹脂板を押出流れ方向に対して平行な方向が短辺、押出流れ方向に対して垂直な方向が長辺となるように長方形に切り出して、短辺65mm、長辺110mmの試験片を作製した。作製した試験片を、定盤上にメタクリル樹脂を含有する層が上向きとなるよう置き、温度23℃、相対湿度50%の環境に24時間放置した。その後、隙間ゲージを用いて試験片と定盤との隙間の最大値を測定し、この値を初期反り量とした。次いで、温度85℃、相対湿度85%に設定した環境試験機の中に前記試験片を、ガラス定盤上にメタクリル樹脂を含有する層が上向きとなるよう置き、その状態で72時間放置した後、25℃環境下で4時間放置した。その後、前記同様に測定し、この値を高温高湿後の反り量とした。試験片を、定盤上にメタクリル樹脂を含有する層が上向きとなるよう置き、下向きに凸の反りの符号をプラスとし、上向きに凸の反りの符号をマイナスとした。反り量は±0.5mm以下を合格とした。
〔表面性〕
蛍光灯が設置された室内にて、樹脂板の両面を肉眼観察し、次の基準で表面性を評価した。
○:樹脂板表面にチャタマークが見えない。
△:樹脂板表面にチャタマークが見えるが、目立たない
×:樹脂板表面にチャタマークが目立つ。
〔樹脂温度〕
第3冷却ロール14から剥離する位置において樹脂板16全体の温度を赤外線放射温度計で測定した。このようにして測定した温度を樹脂温度(TT)と称することにする。
〔メタクリル樹脂A〕
株式会社クラレ製「パラペット(登録商標) HR」(温度230℃、3.8kg荷重下でのMFR=2.4g/10分)をメタクリル樹脂Aとして用意した。
〔メタクリル樹脂B〕
メタクリル酸メチルと8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレートとのラジカル重合によって得られる共重合体をメタクリル樹脂Bとして用意した。
なお、8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレートが、メタクリル酸メチルと8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレートの合計量に占める仕込み比率(質量百分率)を、TC比率と称することにする。
〔メタクリル樹脂C〕
中心側より、硬質層35質量%(第1層:MMA単位94質量部、アクリル酸メチル単位6質量部、メタクリル酸アリル単位0.2質量部)、軟質層45質量%(第2層、ゴム層:アクリル酸ブチル単位82.2質量部、スチレン単位17.8質量部、メタクリル酸アリル単位2質量部)、および硬質層20質量%(第3層:MMA単位94質量部、アクリル酸メチル単位6質量部、n-オクチルメルカプタン単位0.2質量部)からなり、平均粒子径が0.23μmであるアクリル系三層構造ゴム粒子を用意した。
TC比率35質量%のメタクリル樹脂Bを91.5質量%と、上記平均粒子径が0.23μmであるアクリル系三層構造ゴム粒子を8.5質量%とを混合した樹脂組成物をメタクリル樹脂Cとして用意した。
〔樹脂組成物(1)〕
製造例では、下記に示すメタクリル樹脂およびSMA樹脂を使用した。
<メタクリル樹脂>
メタクリル樹脂は、上述、株式会社クラレ製「パラペット(登録商標) HR」(メタクリル樹脂Aと同じ)をメタクリル樹脂として用意した。
<SMA樹脂>
SMA樹脂は以下の方法で入手できる。
例えば、WO2010/013557に記載の方法で、スチレン−無水マレイン酸−MMA共重合体であるSMA樹脂を得ることができる。
用いたSMA樹脂の質量組成比および重量平均分子量(Mw)を表1に示す。
Figure 0006545179
<質量組成比>
SMA樹脂の共重合組成は、下記の手順で13C−NMR法により求めた。
13C−NMRスペクトルは、核磁気共鳴装置(日本電子社製 GX−270)を用いた。SMA樹脂1.5gを重水素化クロロホルム1.5mlに溶解させて試料溶液を調整し、室温環境下、積算回数4000〜5000回の条件にて、測定した。測定結果より、以下の値を求めた。
・〔スチレン単位中のベンゼン環(炭素数6)のカーボンピーク(127、134,143ppm付近)の積分強度〕/6
・〔無水マレイン酸単位中のカルボニル部位(炭素数2)のカーボンピーク(170ppm付近)の積分強度〕/2
・〔MMA単位中のカルボニル部位(炭素数1)のカーボンピーク(175ppm付近)の積分強度〕/1
以上の値の面積比から、試料中のスチレン単位、無水マレイン酸単位、MMA単位のモル比を求めた。得られたモル比とそれぞれのモノマー単位の質量比(スチレン単位:無水マレイン酸単位:MMA=104:98:100)から、SMA樹脂中の各単量体の質量組成を求めた。
<重量平均分子量(Mw)>
SMA樹脂のMwは、下記の手順でGPC法により求めた。
溶離液としてテトラヒドロフラン、カラムとして東ソー株式会社製のTSKgel SuperMultipore HZM−Mの2本とSuperHZ4000を直列に繋いだものを用いた。GPC装置として、示差屈折率検出器(RI検出器)を備えた東ソー株式会社製のHLC−8320(品番)を使用した。SMA樹脂4mgをテトラヒドロフラン5mlに溶解させて試料溶液を調整した。カラムオーブンの温度を40℃に設定し、溶離液流量0.35ml/分で、試料溶液20μlを注入して、クロマトグラムを測定した。分子量が400〜5000000の範囲内にある標準ポリスチレン10点をGPCで測定し、保持時間と分子量との関係を示す検量線を作成した。この検量線に基づいてMw決定した。
樹脂組成物(1)におけるSMA樹脂がメタクリル樹脂AとSMA樹脂の合計量に占める仕込み比率(質量百分率)を、SMA比率と称することにする。
〔ポリカーボネート〕
住化スタイロンポリカーボネート株式会社製「SDポリカ(登録商標) PCX」(温度300℃、1.2kg荷重下でのMFR=6.7g/10分、ガラス転移温度(Tg)=150℃、線膨張率=6.93×10−5/K)をポリカーボネートとして用意した。
[実施例1]
(樹脂板の製造方法)
TC比率20質量%のメタクリル樹脂B(ガラス転移温度:120度、線膨張率:7.30×10−5/K)を150mmφ一軸押出機[東芝機械株式会社製]で、ポリカーボネートを150mmφ一軸押出機[東芝機械株式会社製]でそれぞれ溶融し、両者を、マルチマニホールド型ダイスを介して積層した。積層した樹脂(樹脂板16、溶融状態の熱可塑性樹脂積層体)を図1で示すような第1冷却ロール12と第2冷却ロール13との間に挟み込んで第2冷却ロール13に巻き掛けた後、第3冷却ロール14に巻き掛けることにより冷却し、引取りロール15によって樹脂板16を引き取り製造した。樹脂温度(TT)は、第2冷却ロール13及び、第3冷却ロール14の温度を制御することで150℃に調整した。製造条件及び得られた樹脂板の評価結果を表2に示す。
[実施例2]
TC比率35質量%のメタクリル樹脂Bとポリカーボネートを上述同様に用いて、樹脂板を製造した。樹脂温度(TT)は上述同様に150℃に調整した。製造条件及び得られた樹脂板の評価結果を表2に示す。
[実施例3]
TC比率45質量%のメタクリル樹脂Bとポリカーボネートを上述同様に製造した。樹脂温度(TT)は上述同様に155℃に調整した。製造条件及び得られた樹脂板の評価結果を表2に示す。
[実施例4]
TC比率60質量%のメタクリル樹脂Bとポリカーボネートを上述同様に製造した。樹脂温度(TT)は上述同様に155℃に調整した。製造条件及び得られた樹脂板の評価結果を表2に示す。
[実施例5]
SMA比率20質量%の樹脂組成物(1)とポリカーボネートを上述同様に製造した。樹脂温度(TT)は上述同様に150℃に調整した。製造条件及び得られた樹脂板の評価結果を表2に示す。
[実施例6]
SMA比率50質量%の樹脂組成物(1)とポリカーボネートを上述同様に製造した。樹脂温度(TT)は上述同様に150℃に調整した。製造条件及び得られた樹脂板の評価結果を表2に示す。
[実施例7]
SMA比率70質量%の樹脂組成物(1)とポリカーボネートを上述同様に製造した。樹脂温度(TT)は上述同様に155℃に調整した。製造条件及び得られた樹脂板の評価結果を表2に示す。
[実施例8]
SMA比率100質量%の樹脂組成物(1)とポリカーボネートを上述同様に製造した。樹脂温度(TT)は上述同様に155℃に調整した。製造条件及び得られた樹脂板の評価結果を表2に示す。
[実施例9]
SMA比率70質量%の樹脂組成物(1)とポリカーボネートを上述同様に製造した。樹脂温度(TT)は上述同様に165℃に調整した。製造条件及び得られた樹脂板の評価結果を表2に示す。
[比較例1]
メタクリル樹脂Aとポリカーボネートを上述同様に製造した。樹脂温度(TT)は上述同様に150℃に調整した。製造条件及び得られた樹脂板の評価結果を表2に示す。
[比較例2]
SMA比率70質量%の樹脂組成物(1)とポリカーボネートを上述同様に製造した。樹脂温度(TT)は上述同様に145℃に調整した。製造条件及び得られた樹脂板の評価結果を表2に示す。
[比較例3]
SMA比率70質量%の樹脂組成物(1)とポリカーボネートを上述同様に製造した。樹脂温度(TT)は上述同様に170℃に調整した。製造条件及び得られた樹脂板の評価結果を表2に示す。
[比較例4]
TC比率35質量%のメタクリル樹脂Bをメタクリル樹脂Cに変えた以外は実施例2と同様にして、樹脂板を製造した。樹脂温度(TT)は上述同様に150℃に調整した。製造条件及び得られた樹脂板の評価結果を表2に示す。
Figure 0006545179
表2では、実施例及び比較例それぞれについて、樹脂温度(TT)、ガラス転移温度(Tg)、樹脂板の線膨張率、線膨張比(SR)、初期及び高温多湿後の反り量、及び、表面性の測定結果を示す。
実施例1から4では、TC比率20〜60質量%のメタクリル樹脂Bを含有する層とポリカーボネートを含有する層とを積層した樹脂板を製造して試験した。表2に示すように、実施例3のTC比率45%のメタクリル樹脂Bを含有する層を用いる場合では、ガラス転移温度(Tg)、線膨張率比(SR)、及び反り量を考慮すると最も好ましい結果となった。
実施例5から9では、SMA比率20〜100質量%の樹脂組成物(1)を含有する層とポリカーボネートを含有する層とを積層した樹脂板を製造して試験した。表2に示すように、実施例7、9のSMA比率70質量%の樹脂組成物(1)を含有する層を用いる場合では、反り量の絶対値が小さく、最も好ましい結果となった。
一方、比較例1では、ガラス転移温度(Tg)が低く高温高湿後の反りが大きかった。比較例2では、樹脂温度(TT)を低くしたところ、反り量の大きい樹脂板となった。比較例3では、樹脂温度(TT)を高くしたところ、表面性が悪い樹脂板となった。比較例4では、線膨張率の要件が本願を満たさないため、初期反り及び高温高湿後の反りが大きかった。
本発明の樹脂板は、例えば、液晶ディスプレイ保護板やタッチパネルの保護カバーに使用でき、車載用表示装置、携帯電話、スマートフォン、パソコン、テレビなどに好適である。
なお、本発明は上述実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
この出願は、2014年9月18日に出願された日本出願特願2014−190029を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
11 Tダイ
12 第1冷却ロール
13 第2冷却ロール
14 第3冷却ロール
15 引き取りロール
16 樹脂板

Claims (7)

  1. ポリカーボネートを含有する層の少なくとも片面にメタクリル樹脂を含有する層が積層された押出樹脂板の製造方法であって、
    前記ポリカーボネートを含有する層の線膨張率(S1)と前記メタクリル樹脂を含有する層の線膨張率(S2)との差(S2−S1)と、前記ポリカーボネートを含有する層の線膨張率(S1)との比((S2−S1)/S1)を−10%〜+5%とし、
    前記メタクリル樹脂を含有する層のガラス転移温度を120〜160℃とし、
    前記ポリカーボネートを含有する層の少なくとも片面に前記メタクリル樹脂を含有する層が積層された熱可塑性樹脂積層体を溶融状態でTダイから押出し、
    第1冷却ロールと第2冷却ロールとの間に前記熱可塑性樹脂積層体を挟み込み、
    前記熱可塑性樹脂積層体を前記第2冷却ロールに巻き掛けた後、第3冷却ロールに巻き掛けることにより冷却し、
    前記熱可塑性樹脂積層体を引取りロールによって引き取る工程を含み、
    前記第3冷却ロールから前記熱可塑性樹脂積層体が剥離する位置において、樹脂全体の温度を、前記ポリカーボネートを含有する層のガラス転移温度に対し0℃〜+15℃の範囲とする押出樹脂板の製造方法。
  2. 前記メタクリル樹脂を含有する層が、メタクリル酸メチルに由来する構造単位40〜80質量%を含有し、下記一般式式(I)で表されるメタクリル酸エステルに由来する構造単位20〜60質量%を含有する、請求項1に記載の押出樹脂板の製造方法
    Figure 0006545179
    (式中、Cyは脂環式炭化水素基を表す。)
  3. 一般式(I)中におけるCyが多環脂肪族炭化水素基である、請求項2に記載の押出樹脂板の製造方法
  4. 前記メタクリル樹脂を含有する層がメタクリル樹脂80質量%未満と、少なくとも下記一般式(II)で示される芳香族ビニル化合物に由来する構造単位および下記一般式(III)で示される酸無水物に由来する構造単位とよりなる共重合体20質量%以上を含有する、請求項1に記載の押出樹脂板の製造方法
    Figure 0006545179
    (式中:RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基を表す。)
    Figure 0006545179
    (式中:RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基を表す。)
  5. 前記共重合体が前記芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を50〜84質量%含有し、前記酸無水物に由来する構造単位を15〜49質量%含有し、メタクリル酸エステル単量体を1〜25質量%含有する請求項4に記載の押出樹脂板の製造方法
  6. 前記のメタクリル酸エステル単量体がメタクリル酸メチルである請求項5に記載の押出樹脂板の製造方法
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の押出樹脂板の製造方法により押出樹脂板を製造する工程と、
    前記押出樹脂板の少なくとも一方の表面耐擦傷性層を形成する工程とを有する、耐擦傷性層付き押出樹脂板の製造方法
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