JP6534133B1 - Dlc及びcd固着基材、dlc及びcd固着製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 紙、皮革、樹脂製のフィルムやシート、編物や織物といった各種材質製、構造等の基材に、CD、DLC、DLC及びCDを強固に固着させる。【解決手段】 紙、皮革、樹脂製のフィルムやシート、編物や織物といった各種材質製、構造等の基材に、OH基を付与して親水性を高め、その基材に、CDが固着されたCD固着基材、又はDLCが固着されたDLC固着基材、又はDLC及びCDが固着されたDLC及びCD固着基材である。基材へのDLCの注入量又は/及び成膜厚が、基材がDLCの色で変色しない量又は厚さである。本発明の製品は前記いずれかの基材で製造された製品である。【選択図】 図3

Description

本発明は紙、皮革、樹脂フィルム、樹脂シート、動物系繊維(羊毛・絹等)、植物系繊維(綿・麻等)、化学系繊維(レーヨン・ポリエステル等)の編物、織物といった生地(基材)に、CD(Cyclo Dextrin)又はDLC(Diamond Like Carbon)、又はCDとDLCの双方が固着(固定)された基材と、それら固着基材を使用した下着、おむつ、生理用品、服、傘、コート、カーテン、タオル、ベットリネン製品、カーペット、家具といった各種製品に関するものである。
DLCはダイヤモンドとグラファイトの中間的な結晶構造を持ち、高硬度、低摩擦係数、耐摩耗性、電気絶縁性、耐薬品性、抗菌性、親水性、撥水性、紫外線カット、ガスバリア性(非通気性)等の各種特性(物性)を持っている。このため、各種分野で利用されている。例えば、コーティング用ロールの表面への成膜に使用されている。
従来のDLC成膜方法は、真空チャンバー内で、150℃〜350℃の高温雰囲気領域で行われていたため、成膜する物(成膜対象物)が耐熱性に乏しいもの、例えば、樹脂製やアルミ製の製品或いは部品の場合は変形することがある。特に、アルミロールの場合は表面が酸化し易く、且つ、熱膨張率が大きいため、処理温度が200℃以上では高い密着力を得ることができなかった。このため、成膜対象物に限りがあった。この問題を解消するため、本件発明者は先に、DLCを常温で成膜する方法を開発した(特許文献1)。
基材には紙、皮革、樹脂製のフィルムやシート、編物、織物等の各種生地がある。従来はポリエステルにCDを固定させた布帛がある(特許文献2)。
CDは包接機能と徐放機能を備える。包接機能性は、嫌な臭い、味等を包接によって改善する機能であり、徐放機能性は香料、ヨウ素等の有効成分を予め包接しておくと、それら成分が徐々に放出する機能である。CDがアンモニア臭、イソ吉草酸、ホルムアルデヒド、酢酸など、体臭・加齢臭にまつわる臭いの包接機能を備えることは既に確認されている。CDは特に消臭(悪臭抑制)効果に優れているため、生理用ナプキンに固着して使用されることもある(特許文献3)。
特開2010−189694号公報 特開2013−155447号公報 特開2016−077857号公報
本発明の課題は、紙、皮革、樹脂製のフィルムやシート、編物や織物等の基材に、DLCを固定(固着)したDLC固着基材と、CDを固定(固着)したCD固着基材と、DLCとCDの双方を固着したDLC及びCD固着基材と、それら固着基材を使用した製品を提供することにある。
[CD固着基材]
本発明のCD固着基材は、紙、皮革、樹脂製のフィルムやシート、編物や織物といった各種材質製、構造等の基材に、CDが固着(固定)されたものである。CD固着基材は下着、おむつ、生理用品、服、傘、コート、カーテン、タオル、ベットリネン製品、カーペット、家具等の各製品の生地として使用可能である。CDはCD溶液内に基材を浸漬(ディッピング)するとか、CD溶液をロールコーティング(ロールで塗布)、ダイコーター、スプレーや他の噴霧器で噴霧する等して固着させることができる。
[DLC固着基材]
本発明のDLC固着基材は、前記CD固着基材の基材と同様の基材に、DLCが固着(固定)されたものである。DLC固着基材はCD固着基材と同様に各種製品の生地として使用可能である。DLCは真空チャンバー内の真空中で基材の内部に注入するとか、注入して堆積させるとか、基材の表面に成膜することができる。注入、成膜のいずれの場合もドライ方式である。真空チャンバー内は常温(室温)でもよい。基材へのDLCの固着は大気中で且つ常温(室温)で行うこともできる。常温とは10℃〜50℃をいう。ここでいうDLCが固着とは、基材内にDLCが注入された状態或いは基材の表面にDLC膜が成膜されて基材から剥離しにくい状態をいう。
[DLC及びCD固着基材]
本発明のDLC及びCD固着基材は、前記DLC固着基材に更にCDが固着されたものである。このDLC及びCD固着基材も、CD固着基材又はDLC固着基材と同様に各種製品の生地として使用可能である。ここでいうCDが固着とは前記CD固着基材の固着と同様であり、DLC基材のDLCに更にCDが固着することである。DLCは基材の内部に注入固着されたものでも基材表面に成膜されたものでもよい。CDはDLC膜の上に成膜された(積層された)ものでも、基材の内部に含浸されてDLCや基材に絡みついた(固着された)ものであってもよい。DLCの固着、CDの固着は前記方法で行うことができる。
本発明では、基材へのCD又はDLCの固着を強固にするためには、基材を前処理(表面加工:コンディショニング)してCDやDLCが付着或いは固着し易くなるようにしてから使用することも、前処理せずに使用することもできる。
本発明では、基材をプラズマ処理したり、コロナ放電処理したりして基材にOH基を付与し、基材の親水性を高めるのが望ましい。プラズマ処理の雰囲気は真空中であるか大気中であるかを問わない。
本発明では、CDに抗菌、制菌、消臭、殺菌等の包接したい任意のゲスト成分を添加或いは混合等して包接機能を付加することができる。また、保湿性向上、害虫忌避、抗酸化作用、抗炎症作用、バイオアベイラビリティの向上といった任意の徐放機能を付加することも可能である。
本発明の製品は、前記CD固着基材、又はDLC固着基材、又はDLC及びCD固着基材を生地として使用した下着、おむつ、生理用品、服、傘、コート、カーテン、タオル、ベットリネン製品、カーペット、家具等の各種製品(それら製品の一部を含む。)である。
本発明の基材は次の効果がある。
(1)CD固着基材は、CD固有の機能である消臭効果、その他の効果が得られる。
(2)CDに任意の包接機能を付加し、徐放機能を付加した場合は、それら機能の効果も得られる。
(3)DLC固着基材は、DLCの機能である耐摩耗性、耐薬品性、抗菌性、撥水性、ガスバリア性(非通気性)、その他のDLC固有の効果を備えた基材となる。
(4)DLC及びCD固着基材は、DLCの前記効果とCDの前記効果を兼備した基材となる。
(5)基材にOH基が付与されている場合は、OH基が付与されないものに比して親水性が向上し、基材へのCD、DLC、CD及びDLCの固着が強固になる。
(6)基材をCDやDLCが付着或いは固着し易くなるように前処理すれば、CDやDLCの付着強度、固着強度が高まり、品質向上、歩留まり向上が可能となる。
(7)CDの固着、DLCの固着、プラズマ処理、コロナ放電処理のいずれも、真空中、大気中を問わず、常温処理した場合は、基材がそれら処理による熱で変形することがない。
(8)基材にDLC、CDを固着させる前に、基材に親水性を付与することにより、基材に固着したDLCやCDの密着性が向上し、洗濯を繰り返してもDLCやCDが剥離或いは分離しにくく、DLCやCDの機能が長持ちする。
本発明の製品は、前記した基材を使用して作られているため、CD固有の特性や機能、DLC固有の特性や機能を備えたものとなり、両者の特性、機能、効果を備えた製品となる。繊維業界以外においても、CDが持つ機能の波及効果が高く、市場の拡大が期待できる。
DLC成膜装置の一例を示す説明図。 CD成膜方法の説明図。 (a)は本発明のDLC固着基材の断面図、(b)は本発明のDLC及びCD固着基材の断面図。
(DLC固着基材の実施形態)
本発明のDLC固着基材は、紙、皮革、樹脂製のフィルムやシート、編物や織物といった各種材質製、構造等の基材に、DLCが固着されたものである。
[基材の前処理]
DLCを固着させる基材1を用意する。基材1は布、紙、天然皮革、人工皮革、樹脂フィルム、樹脂シート、編物、織物等々のいずれであってもよく、材質、構造を問わない。裁断して縫製し易く(製品化し易く)、製品として使い心地の良い物が望ましい。下着用生地とする場合はフレキシブルで着易いものが適する。基材1は予め洗浄(クリーニング)したものがよい。
基材1は前処理(コンディショニング)してから使用することも、前処理せずに使用することもできる。コンディショニングは基材1へのCDやDLCを付着或いは固着(コーティング)し易くする処理である。基材1に含まれる脱ガス処理、脱水分処理、極低熱収縮処理、基材表面の異物除去処理などであり、基材表面の平坦性の向上、基材表面へのCDやDLCの密着性の向上を計る処理である。例えば、水分除去処理は加熱乾燥により、塵芥処理はプラズマ処理、その他の適宜の手段で行うことができる。
[ミキシング層の形成]
基材にDLCをコーティングする際は、基材1に、基材1とDLC膜の密着力向上を目的とした洗浄や、Si等を主成分とするミキシング層の形成(イオン注入)を行っても良い。ミキシング層の形成は、DLC成膜装置100の真空チャンバー10(図1)内を真空且つ常温状態にして行うことができる。常温状態とは0℃以上100℃以下であるが、より望ましくは10℃以上50℃以下である。DLC成膜装置100は、真空チャンバー10、高電圧パルス電源20、ガス注入口30、RF電源(高周波電源)40、又はICPプラズマ源50を備える。
[基材のセット]
基材1を常温状態の真空チャンバー10内にセットする。基材1はミキシング層形成時やDLC膜の成膜時に、一方向のロールから他方のロールに巻取られるロールtoロール方式にセットするのが好ましい。
ミキシング層の形成にはDLC膜の構成元素である炭素や水素の他にケイ素(Si)やフッ素(F)を用いることができる。これらのソースガスにはN、Ar、CH、C、CF、C、H、B等のガスを用いる。また、これらのガスは混合して使用することもできる。ミキシング層の形成は、十分に真空引きされた真空チャンバー10内にガス注入口30からソースガスを供給する。そして高周波電源40、又はICP電源50を用いて放電し、プラズマを発生させ、供給したソースガスをイオン化する。次に、高電圧パルス電源20を用いてマイナスの電圧を印加することでイオンが基材1に向かって引き付けられ、基材1に注入されることでミキシング層が形成される。この時、プラズマの発生源である高周波電源40やICP電源50は、高電圧パルス電源20とは特性が異なることから同時に使用することが不可能であるため、交互に使用する。
[DLC膜の成膜]
前記ミキシング層の形成後、高周波電源40、又はICP電源50の電源出力や周波数、及び、真空チャンバー10内の真空度、高電圧パルス電源20の電圧を変更することでイオン注入工程からDLC膜の成膜工程へ移る。この時、ソースガスに酸素やボロン又は窒素等も供給することで、DLC膜に親水性や帯電防止(半導体や導電性等も)機能を付与することもできる。
前記N、Ar、CH、C、CF、C、H、B等の混合ガスは、混合比率を変えることでDLCの物性を変えることができる。これらガスに他のガスを混合することもできる。DLCの物性はSP/SP比、水素含有量、密度、自由空間割合等の因子により左右される。真空チャンバー10に注入するガスの種類のみならず、ガス圧、注入量、プラズマエネルギー、極性基、注入条件を変えることにより、基材1の親水性、固着強度等を変えることもできる。例えば、前記原料ガスにフッ素を混合させると基材1の表面が撥水性に富んだものとなる。
基材1の表面の物性は真空チャンバー10に供給されるDLC膜の原料ガスの種類や膜厚によっても変化する。例えば、DLC膜厚が厚いほど耐摩耗性やガスバリア性は向上するが、基材1の変形に追従可能な密着力は低下する。逆にDLC膜が薄ければ基材1の変形に追従可能な密着力を得ることは容易であるが、耐摩耗性やガスバリア性は低下する。DLC膜は図3(a)のように基材1の中に注入され、注入が進行すると、図3(b)のように基材1の表面に堆積してDLC膜2となる。
基材1に注入するDLCの原料ガスをフッ素混合物とした場合、フッ素の混合比率によって基材1の撥水性に与える影響も異なる。撥水性に富んだ基材1は剥離性や離型性に優れる。フッ素の混合比率を0%〜10%まで増加させると、急激に水接触角が大きくなって撥水性が向上するが、10%を超えるとその増加率は鈍化する。すなわち、DLCの常温成膜の際に注入するDLC原料ガスをフッ素混合物とした場合、撥水性を向上させるためにはそのフッ素混合比率を0%〜10%とすることが望ましいといえる。撥水性を向上させつつ硬度も保つためには、フッ素の混合比率を10%〜20%とするのが望ましく、15%前後がより望ましい。
基材1が白色の場合、基材1に成膜したDLCの膜厚が厚くなり過ぎると基材1が黒っぽくなるので、黒っぽくならない程度の膜厚、例えば、10nm〜2μm程度が適する。注入の場合も、黒くならないようにDLCの注入量を制御する。
前記説明は、基材1の表面にDLCを成膜する場合であるが、本発明では必ずしも膜状とは限らない。DLCを基材1内に注入させて基材1内にDLC層を形成することも、基材1が織物や編物の場合はその繊維にDLCを絡み付かせて固着することもある。
(CD固着基材の実施形態)
本発明におけるCD固着基材は、前記DLC固着基材の基材と同様の基材1に、CDが含浸或いは成膜されて固着されたものである。基材1へのCDの固着は、基材1を図2のようにCD水溶液にディッピング(浸漬)したり、CD水溶液を基材1にロールコーティング(塗布)したり、CD水溶液を基材1に吹き付けたり、その他の任意の方法で行うことができる。ここでいう固着は、基材1の表面にCD膜3を形成したり、基材1の内部にCDを含浸させたり、基材1が織物や編物の場合はそれら繊維にCDが絡み付いたりすることである。CDを固着する場合も、基材1は親水化処理を行うのがよい。親水化処理は前記DLC固着基材の場合の親水化処理方法と同様にして行うことができる。ここでいうCDが固着とは、基材表面にCDが成膜された状態、基材内にCDが含浸して基材の繊維(素材)に絡みついた状態もあり、基材から剥離しにくい状態である。
本発明では、CDに抗菌、制菌、消臭、殺菌等の包接したい任意のゲスト成分を添加或いは混合等して包接機能を付加することができる。また、保湿性向上、害虫忌避、抗酸化作用、抗炎症作用、バイオアベイラビリティの向上といった任意の徐放機能を付加することも可能である。
CDに、保湿成分のあるスクワラン成分を包接させることにより、繊維との接触によるかゆみを緩和してアトピー性皮膚炎に対処できるようにし、水溶性シリカも徐放されるようにすることで、自己治癒力や自然治癒力が高めることができ、アトピー性皮膚炎を軽減することが可能となる。
CDに殺菌成分(Ag)を包接し、その成分を基材1に固着させることで、基材1に抗菌、殺菌機能が付与されるので、例えば、寝具にその基材を使用した場合は、抗菌、殺菌機能のある寝具となり、抵抗力の落ちた患者や老人への雑菌による影響を抑える効果も得られ、院内感染や雑菌による悪影響を抑える効果も得られる。
CDに任意の機能成分を付加することにより、消臭効果・殺菌効果を向上させることができるだけでなく、有効成分(ヒノキチオール、メントール、香料オイル等)の徐放によりバイオアベイラビリティの向上も期待できる。
将来の応用開発技術として、低コストにて小ロット、少量生産に合せた染色生地やプリント生地の生産が可能となる。
(DLC及びCD固着基材の実施形態)
本発明におけるDLC及びCD固着基材は、DLC固着基材の基材と同様の基材1に、DLCが注入或いは成膜して固着し、更に、そのDLC固着基材にCDが固着されたものである。DLCの成膜は前記DLC固着基材におけるDLC膜の成膜と同様にして行うことができる。DLCは接着機能があるため、その上に直にCDを固着させることもできる。DLC膜2の上に接着性向上のためのバインダーを設け、その上からCDを固着させることもできる。CD膜の場合は、DLC膜2が10nm〜2μmの場合、CD膜3は50nm〜1mm程度が適する。この場合のCD膜3の成膜も、DLC膜2を備えた基材1を図2のようにCD水溶液にディッピング(浸漬)したり、DLC膜2を備えた基材1にCD水溶液をロールコーティング(塗布)したり、CD水溶液を吹き付けたり、その他の任意の方法で行うことができる。CDのディッピングは繰り返し行って、CDを積層化することもできる。
基材1とCDとの密着力向上、基材1とDLCとの密着力向上、DLCとCDとの密着力向上を目的に、基材1の表面或いはDLC膜2の表面にプラズマ処理やコロナ処理を行って、OH基を付与して親水性を高めるのが望ましいことは前記したとおりである。プラズマ処理に使用するソースガス(原料ガス)については特に制約はない。例えば、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、窒素(N)、酸素(O)等が挙げられる。また、ただ単に親水化目的ではヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)やトリメチルシリス(MHDS)等のシラン系を用いても良い。前記ガスは単体又は複数を混成して使用しても良い。それらガス原料を用いて発生させたプラズマを、基材1の表面或いはDLC膜2の表面に照射させて、OH基等の親水基の付与を行う。このプラズマを用いた親水化処理は、真空、大気中のいずれの処理雰囲気であるかを問わない。
前記実施形態では、ロール状の基材1を引き出しながらロール状に巻き取るロールtoロール方式としてあるが、基材1の引き出し、巻き取りは他の方法とすることもできる。図2では、CD水溶液に浸漬した基材1を上下のロール4間に挟んで脱水し、乾燥装置5で乾燥してから巻き取るようにしてある。必要であれば、基材1を巻き取る前に洗浄することもできる。
(CD固着製品、DLC固着製品、DLC及びCD固着製品の実施形態)
本発明のCD固着製品、DLC固着製品、DLC及びCD固着製品は前記CD固着基材又はDLC固着基材又はDLC及びCD固着基材を裁断し、縫製、接着などして製造されたものである。裁断方法、縫製方法、接着方法等は既存のそれら方法と同じでも他の方法であってもよい。これら製品の例は、保温着、下着、おむつ、生理用ナプキン、失禁用おむつ、ブラジャー、傘、レインコート、スポーツウェア、ウェットスーツ、シーツ、病院用シーツ、医療用ウェア、スノーボード、スキー板、水着、タイツ、壁紙、ペット用おむつ、ペット用シート、家畜用保温ウェア、カーペット、カーテン、布地家具製品、その他各種分野で使用される各種製品である。本発明の製品は、予め所望のサイズ、形状にした基材にDLC、CD、DLC及びCDのいずれかを固着し、それを、裁断、縫製、接着等をすることなく、そのまま壁紙、その他のシートとして使用できるようにしたものであってもよい。本発明の製品は完成品のみならず製品の一部であってもよい。
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の課題を解決できる範囲で設計変更可能である。
1 基材(生地)
2 DLC膜
3 CD膜
4 ロール
5 乾燥装置
10 真空チャンバー
20 高電圧パルス電源
30 ガス注入口
40 高周波電源
50 ICPプラズマ源(ICP電源)
100 DLC成膜装置

Claims (10)

  1. DLC(Diamond Like Carbon)が基材に固着され、CD(Cyclo Dextrin)が当該DLCに固着されたDLC及びCD固着基材において、
    CDは、OH基が付与されて親水性が高められたDLCの上に固着され、包接機能用のゲスト成分が添加或いは混合されてそれら成分が包接され、それらゲスト成分が徐放される徐放機能を備えた、
    ことを特徴とするDLC及びCD固着基材。
  2. 請求項1記載のDLC及びCD固着基材において、
    DLCは、OH基が付与されて親水性が高められた基材に固着された、
    ことを特徴とするDLC及びCD固着基材。
  3. 請求項1又は請求項2記載のDLC及びCD固着基材において、
    OH基が、大気圧中且つ常温でプラズマ処理又はコロナ処理されて付与されて、基材又はDLCに固着された、
    ことを特徴とするDLC及びCD固着基材。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のDLC及びCD固着基材において、
    ゲスト成分が消臭成分、抗菌成分、制菌成分、殺菌成分、保湿性のあるスクワラン成分、香料成分のいずれか一又は二以上である、
    ことを特徴とするDLC及びCD固着基材。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のDLC及びCD固着基材において、
    基材に成膜されたDLCの膜厚が10nm〜2μmである、
    ことを特徴とするDLC及びCD固着基材。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のDLC及びCD固着基材において、
    DLC膜の膜厚が10nm〜2μm、CD膜の膜厚が50nm〜1mmである、
    ことを特徴とするDLC及びCD固着基材。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のDLC及びCD固着基材において、
    DLCの固着は、DLCが基材表面に成膜されて或いは基材内に注入されて基材の繊維に絡みついて、基材から剥離しにくい状態である、
    ことを特徴とするDLC及びCD固着基材。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のDLC及びCD固着基材において、
    DLCの上のCDの固着は、CDが基材表面に成膜されて或いは基材内に含浸して基材の繊維に絡みついて、基材から剥離しにくい状態である、
    ことを特徴とするDLC及びCD固着基材。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のDLC及びCD固着基材において、
    基材が、布、紙、天然皮革、人工皮革、樹脂フィルム、樹脂シートのいずれかであってフレキシブルであり、裁断し、縫製或いは接着により製品化できるものである、
    ことを特徴とするDLC及びCD固着基材。
  10. 請求項9に記載のDLC及びCD固着基材が裁断され、裁断されたDLC及びCD固着基材が縫製或いは接着されて作られたDLC及びCD固着製品であり、
    前記DLC及びCD固着製品が保温着、下着、おむつ、生理用ナプキン、失禁用おむつ、ブラジャー、傘、レインコート、スポーツウェア、ウェットスーツ、シーツ、病院用シーツ、医療用ウェア、水着、タイツ、壁紙、ペット用おむつ、ペット用シート、家畜用保温ウェアのいずれかである、
    ことを特徴とするDLC及びCD固着製品。
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