JP6533032B2 - 二重容器 - Google Patents
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Description
(1)本発明に係る二重容器は、内容物が収容されると共に該内容物の減少に伴い減容変形する内容器、及び該内容器が内装される外容器を備える容器本体と、前記内容物の吐出孔が形成された吐出キャップと、を備え、前記容器本体の口部は、前記内容器の口部と、前記外容器の口部とが積層されることで構成され、前記内容器の口部の上端部には、前記外容器の口部の開口端を上方側から塞ぐ折り返し部が形成され、前記吐出キャップは、前記外容器の口部に離脱可能に装着され、前記吐出孔が形成された本体部と、前記内容器の内部と前記吐出孔とを連通させる流通孔が形成されると共に、前記内容器の口部の内周面に対して非接触状態で前記容器本体の口部の上端開口部上に位置するベース部を有し、前記本体部と一体に連結された中栓部と、を備え、前記内容器の前記折り返し部と前記吐出キャップの前記ベース部とが一体に固着されていることにより、前記外容器内から前記内容器を取り除くことができることを特徴とする。
図1及び図2に示すように、二重容器1は、図示しない内容物が収容されると共に内容物の減少に伴い減容変形(しぼみ変形)する可撓性に富む内容器(内層)2、及び内容器2が内装される外容器(外層)3を有する容器本体4と、容器本体4の口部4Aに離脱自在に装着された吐出キャップ5と、を備えている。
容器本体4は、ブロー成形により形成され、外容器3の内面に内容器2が剥離可能に積層された積層剥離型容器(デラミボトル)とされている。
ブロー成形としては、例えば押出成形等によって二重(内外)に組み合わされた積層パリソンを形成し、この積層パリソンをダイレクトブロー成形することで容器本体4を形成しても良い。また、射出成形等によって外容器用のプリフォーム、及び内容器用のプリフォームを形成し、これらを二重(内外)に組み合わせた後、二軸延伸ブロー成形することで容器本体4を形成しても構わない。
なお、外容器用のプリフォームを先に二軸延伸ブロー成形して外容器3を形成した後、内容器用のプリフォームを内部に配置し、その後、内容器用のプリフォームを二軸延伸ブロー成形することで容器本体4を形成しても構わない。
なお、容器本体4を構成する外容器3はスクイズ変形可能とされ、この外容器3のスクイズ変形に伴って内容器2は減容変形する。よって、外容器3のうち少なくとも胴部4Cに位置する部分は、容器内側に向けて弾性変形可能とされている。
内容器2の口部2Aの上端部には、図3に示すように、径方向の外側に突出する環状の折り返し部2aが形成され、この折り返し部2aを利用して外容器3の口部3Aの開口端を上方側から塞いでいる。そのため、外容器3の口部3Aは、内容器2によって閉塞されている。図1及び図2に示すように、外容器3の口部3Aには、外容器3と内容器2との間に外気Fを導入させる第1外気導入孔6が形成されている。
図2に示すように、吐出キャップ5は、中栓部10、本体部20及び蓋部30を備えている。
中栓部10は、容器本体4の口部4Aの上端開口部上に配置されたベース部11と、ベース部11を上下方向に貫通する収容筒部12と、収容筒部12内に収容された第1弁体部13と、を備えている。図示の例では、ベース部11及び収容筒部12は一体に形成されているが、別体に形成しても構わない。
収容筒部12は、内ベース部11bのうち流通孔15に隣接した部分から下方に突出するように形成されている。図示の例では、収容筒部12は、容器軸Oに対して径方向にずれていると共に、その一部は連結筒部11cと一体化している。
この第1弁体部13は、内容物を吐出するにあたって容器本体4を例えば傾倒又は上下反転させたときに規制突起16側に移動し、容器本体4を元の正立姿勢に戻したときに、自重又は内容器2の復元力によって生じる負圧によって縮径部12a側に移動する。これにより、ベース部11の上側に存在する残留内容物を収容筒部12の内部に引き込むことができ、いわゆるサックバック効果により液だれを回避することが可能とされている。
なお、本体部20は、容器本体4の口部4Aに対して螺着される場合に限定されるものではなく、例えばアンダーカット嵌合されていても構わない。
吐出筒部25は、垂下筒部24よりも小径とされ、容器軸Oに対して径方向にずれた位置に形成され、天壁部22を上下に貫くように形成されている。この吐出筒部25は、流通孔15を通して内容器2の内部に連通可能とされ、その内周面は下側から上側に向かうにしたがい漸次拡径している。また、吐出筒部25の上端部が内容物を吐出する吐出孔26とされている。
なお、第2外気導入孔23を通じて外部から流入した外気Fは、外容器3に形成された第1外気導入孔6を通じて内容器2と外容器3との間に流入する。
また、第2弁体部40と外気導入弁50とを一体に形成したが、これらを別部材としても構わない。
頂壁部32には、下方に向けて突出したシール筒部33が形成されている。このシール筒部33は、吐出筒部25内に上方から挿入されていると共に、下端部が吐出筒部25の内側に着脱自在に嵌合されている。これにより、シール筒部33は吐出孔26を通じた内容物の吐出を規制している。
なお、周壁部31には、容器軸Oを挟んでヒンジ部34とは反対側に位置する部分から径方向外側に突出するように操作突片35が形成されている。これにより、操作突片35を利用して、蓋部30の回動操作を容易に行うことが可能とされている。
このように構成された二重容器1を使用する場合について説明する。
内容物を吐出する場合には、まず図2に示す吐出キャップ5の蓋部30をヒンジ部34回りに回動させて吐出孔26を開放させた後、例えば容器本体4を傾倒又は上下反転させながら容器本体4の外容器3を容器内側にスクイズ変形(弾性変形)させる。これにより、内容器2が外容器3と共に容器内側に変形して減容するので、内容器2の内圧が上昇する。
その結果、外容器3が復元変形したとしても、内容器2を外容器3の内面から離間させて減容変形させたままの状態にしておくことができる。
従って、従来に比べて、内容器2の取り外し作業を容易に行うことができ、例えば内容物の種類に応じて外容器3と内容器2とを簡便に分別することができ、それぞれを適切に廃棄することができる。
従って、二重容器1を効率良く製造することができるうえ、吐出キャップ5からの内容器2の不意な分離を防止しながら、吐出キャップ5と共に内容器2をスムーズに取り外すことができる。
従って、内容器2及び吐出キャップ5の材質の選択性を広げることができ、設計の自由度を向上することができる。
さらに、固着の一例として高周波接着を例に挙げたが、この場合に限定されるものではなく、例えば接着剤を利用した接着、超音波接着や融着等、種々の方法を採用して構わない。
2…内容器
3…外容器
4…容器本体
4A…容器本体の口部
5…吐出キャップ
26…吐出孔
60…接着シート(中間シート)
Claims (4)
- 内容物が収容されると共に該内容物の減少に伴い減容変形する内容器、及び該内容器が内装される外容器を備える容器本体と、
前記内容物の吐出孔が形成された吐出キャップと、を備え、
前記容器本体の口部は、前記内容器の口部と、前記外容器の口部とが積層されることで構成され、
前記内容器の口部の上端部には、前記外容器の口部の開口端を上方側から塞ぐ折り返し部が形成され、
前記吐出キャップは、
前記外容器の口部に離脱可能に装着され、前記吐出孔が形成された本体部と、
前記内容器の内部と前記吐出孔とを連通させる流通孔が形成されると共に、前記内容器の口部の内周面に対して非接触状態で前記容器本体の口部の上端開口部上に位置するベース部を有し、前記本体部と一体に連結された中栓部と、を備え、
前記内容器の前記折り返し部と前記吐出キャップの前記ベース部とが一体に固着されていることにより、前記外容器内から前記内容器を取り除くことができることを特徴とする二重容器。 - 請求項1に記載の二重容器において、
前記内容器の前記折り返し部と前記吐出キャップの前記ベース部とは、高周波接着により固着されていることを特徴とする二重容器。 - 請求項1又は2に記載の二重容器において、
前記内容器の前記折り返し部と前記吐出キャップの前記ベース部とは、中間シートを間に挟んで互いに固着されていることを特徴とする二重容器。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の二重容器において、
前記容器本体は、二重に組み合わされたプリフォーム又は積層パリソンをブロー成形することで形成されていることを特徴とする二重容器。
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