JP6531386B2 - 発光素子およびそれに用いる高分子化合物 - Google Patents

発光素子およびそれに用いる高分子化合物 Download PDF

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Description

本発明は、発光素子およびそれに用いる高分子化合物に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「発光素子」ともいう。)は、外部量子収率が高く、駆動電圧が低いことから、ディスプレイおよび照明の用途に好適に使用することが可能であり、近年注目されている。この発光素子は、発光層、電荷輸送層等の有機層を備える。高分子化合物を用いることにより、インクジェット印刷法に代表される塗布法により有機層を形成することができることから、発光素子の製造に用いる高分子化合物が検討されている。
発光層に青色燐光発光を示す金属錯体を用いた発光素子において高い外部量子収率を実現することができれば、高い外部量子収率を示す照明を実現することができる。そのため、発光層に青色燐光発光を示す金属錯体を用いた発光素子の研究開発が盛んに行われている。例えば、特許文献1には、青色燐光発光を示す金属錯体および複素環構造を有する低分子化合物を用いた発光層と、フルオレンから誘導される構成単位およびアリールアミンから誘導される構成単位を含む高分子化合物を用いた正孔輸送層とを備え、これらの層が隣接している発光素子が記載されている。
特開2011−068638号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載された発光素子は、外部量子収率が必ずしも十分ではなかった。
そこで、本発明は、外部量子収率に優れる発光素子を提供することを目的とする。本発明はまた、該発光素子が備える中間層の形成に有用な高分子化合物を提供することを目的とする。
本発明者らは、青色燐光発光を示す金属錯体と複素環とアミンとが接した場合、
(例えば、
(a)発光素子が、青色燐光発光を示す金属錯体、複素環構造を有する低分子化合物およびアミンを含有する発光層を備える場合、
(b)発光素子が、青色燐光発光を示す金属錯体、2価の複素環基を有する構成単位を含む高分子化合物およびアミンを含有する発光層を備える場合、
(c)発光素子が、青色燐光発光を示す金属錯体および複素環構造を有する低分子化合物を含有する発光層と、アミンを含有する正孔輸送層とを備え、該発光層と該正孔輸送層が隣接する場合、
(d)発光素子が、青色燐光発光を示す金属錯体および2価の複素環基を有する構成単位を含む高分子化合物を含有する発光層と、アミンを含有する正孔輸送層とを備え、該発光層と該正孔輸送層が隣接する場合)
励起された青色燐光発光を示す金属錯体の最低励起三重項状態から、複素環とアミンとで形成されるエキサイプレックスの最低励起三重項状態へのエネルギー移動が発生することで、発光素子の外部量子収率が低下することを見出すとともに、青色燐光発光を示す金属錯体と複素環とアミンとが接しない状態で、外部量子収率の低下を伴わない発光素子の構成を見出すことで、本発明を完成させるに至った。
本発明は、第1に、
陽極と、
陰極と、
陽極および陰極の間に設けられた発光層と、
陽極および発光層の間に設けられた正孔輸送層と、
発光層および正孔輸送層の間に、発光層および正孔輸送層に隣接して設けられた中間層とを備える発光素子において、
発光層が、下記(I)の組成物、下記(II)の組成物、下記(III)の組成物、下記(IV)の組成物、または、下記(V)の高分子化合物を用いて得られ、下記式(Z)で表される化合物および下記式(Z)で表される化合物の誘導体のいずれも含まない層であり、
正孔輸送層が、下記式(X)で表される構成単位を含む高分子化合物(P1)を用いて得られる層であり、
中間層が、下記式(Y)で表される構成単位を含む高分子化合物(P2)を用いて得られ、下記式(Z)で表される化合物および下記式(Z)で表される化合物の誘導体のいずれも含まない層である発光素子を提供する。

(I)発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満の燐光発光性化合物と、複素環構造を有する非燐光発光性の低分子化合物とを含有する組成物。
(II)発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満の燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物と、複素環構造を有する非燐光発光性の低分子化合物とを含有する組成物。
(III)発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満の燐光発光性化合物と、下記式(2)で表される構成単位を含む高分子化合物とを含有する組成物。
(IV)発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満の燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物と、下記式(2)で表される構成単位を含む高分子化合物とを含有する組成物。
(V)発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満の燐光発光性化合物の構造を有する構成単位と、下記式(2)で表される構成単位とを含む高分子化合物。
Figure 0006531386
[式中、Arは、2価の複素環基、または、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Figure 0006531386
[式中、RZ1は、1価の基を表す。複数存在するRZ1は、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 0006531386
[式中、
X1およびaX2は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
ArX1およびArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2およびArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、または、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
X1、RX2およびRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Figure 0006531386
[式中、ArY1は、アリーレン基、2価の複素環基、または、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
本発明は、第2に、
発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満である下記式(1−A)で表される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位と、
上記式(Y)で表される構成単位と、
下記架橋基A群から選ばれる少なくとも1種の架橋基を有する構成単位とを含み、
上記式(X)で表される構成単位を含まない高分子化合物を提供する。
Figure 0006531386
[式中、
は1以上の整数を表し、nは0以上の整数を表し、n+nは2または3である。Mがイリジウム原子の場合、n+nは3であり、Mが白金原子の場合、n+nは2である。
−G−Aは、アニオン性の2座配位子を表し、Gは、AおよびAとともに2座配位子を構成する原子団を表す。AおよびAは、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子または窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。A−G−Aが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
は、イリジウム原子または白金原子を表す。
1A、E2A、E3A、E4A、E2B、E3B、E4BおよびE5Bは、それぞれ独立に、窒素原子または炭素原子を表す。E1A、E2A、E3A、E4A、E2B、E3B、E4BおよびE5Bが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。E2A、E3A、E4A、E2B、E3B、E4BおよびE5Bが窒素原子の場合、R2A、R3A、R4A、R2B、R3B、R4BおよびR5Bは、存在しても存在しなくてもよい。
2A、R3A、R4A、R2B、R3B、R4BおよびR5Bは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R2A、R3A、R4A、R2B、R3B、R4BおよびR5Bが複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R2AとR3A、R3AとR4A、R2AとR2B、R2BとR3B、R3BとR4B、および、R4BとR5Bは、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
環R1Aは、窒素原子、E1A、E2A、E3AおよびE4Aとで構成されるトリアゾール環またはイミダゾール環を表す。
環R1Bは、2つの炭素原子、E2B、E3B、E4BおよびE5Bとで構成されるベンゼン環、ピリジン環またはピリミジン環を表す。]
(架橋基A群)
Figure 0006531386
[式中、RXLは、メチレン基、酸素原子または硫黄原子を表し、nXLは、0〜5の整数を表す。RXLが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、nXLが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。*は結合位置を表す。これらの架橋基は置換基を有していてもよい。]
本発明によれば、外部量子収率に優れる発光素子を提供することができる。また、本発明によれば、該発光素子の中間層の形成に有用な高分子化合物を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
<共通する用語の説明>
以下、本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
Meはメチル基、Etはエチル基、Buはブチル基、i-Prはイソプロピル基、t-Buはtert-ブチル基を表す。
本明細書において、水素原子は、軽水素原子であっても重水素原子であってもよい。
本明細書において、燐光発光性化合物を表す構造式中、中心金属との結合を表す実線は、共有結合または配位結合を意味する。
「高分子化合物」とは、分子量分布を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が、1×103〜1×108である重合体を意味する。高分子化合物に含まれる構成単位は、合計100モル%である。
高分子化合物は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよい。
高分子化合物の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、高分子化合物を発光素子の作製に用いた場合に発光特性や輝度寿命が低下する可能性があるので、好ましくは安定な基である。この末端基としては、主鎖と共役結合している基が好ましく、炭素−炭素結合を介してアリール基または1価の複素環基と結合している基が挙げられる。
「低分子化合物」とは、分子量分布を有さず、分子量が1×104以下の化合物を意味する。
「構成単位」とは、高分子化合物中に1個以上存在する単位を意味する。
「アルキル基」は、直鎖および分岐のいずれでもよい。直鎖のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。分岐のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
「シクロアルキル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
アルキル基およびシクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、2-エチルブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、3-プロピルヘプチル基、デシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-エチルオクチル基、2-ヘキシル-デシル基、ドデシル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、3-フェニルプロピル基、3-(4-メチルフェニル)プロピル基、3-(3,5-ジ-ヘキシルフェニル)プロピル基、6-エチルオキシヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基が挙げられる。
「アリール基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。アリール基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜20であり、より好ましくは6〜10である。
アリール基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、1-ピレニル基、2-ピレニル基、4-ピレニル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、4-フルオレニル基、2-フェニルフェニル基、3-フェニルフェニル基、4-フェニルフェニル基、および、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「アルコキシ基」は、直鎖および分岐のいずれでもよい。直鎖のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜40であり、好ましくは4〜10である。分岐のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。
「シクロアルコキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。
アルコキシ基およびシクロアルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7-ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基が挙げられる。
「アリールオキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは7〜48である。
アリールオキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基、1-アントラセニルオキシ基、9-アントラセニルオキシ基、1-ピレニルオキシ基、および、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「p価の複素環基」(pは、1以上の整数を表す。)とは、複素環式化合物から、環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団を意味する。p価の複素環基の中でも、芳香族複素環式化合物から、環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団である「p価の芳香族複素環基」が好ましい。
「芳香族複素環式化合物」は、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾホスホール等の複素環自体が芳香族性を示す化合物、および、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ベンゾピラン等の複素環自体は芳香族性を示さなくとも、複素環に芳香環が縮環されている化合物を意味する。
1価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、2〜60であり、好ましくは4〜20である。
1価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、ピペリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、および、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基等で置換された基が挙げられる。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を示す。
「アミノ基」は、置換基を有していてもよく、置換アミノ基が好ましい。アミノ基が有する置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基が好ましい。
置換アミノ基としては、例えば、ジアルキルアミノ基、ジシクロアルキルアミノ基およびジアリールアミノ基が挙げられる。
アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(4-メチルフェニル)アミノ基、ビス(4-tert-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)アミノ基が挙げられる。
「アルケニル基」は、直鎖および分岐のいずれでもよい。直鎖のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜30であり、好ましくは3〜20である。分岐のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは4〜20である。
「シクロアルケニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは4〜20である。
アルケニル基およびシクロアルケニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、7−オクテニル基、および、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アルキニル基」は、直鎖および分岐のいずれでもよい。アルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常2〜20であり、好ましくは3〜20である。分岐のアルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4〜30であり、好ましくは4〜20である。
「シクロアルキニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常6〜30であり、好ましくは6〜20である。
アルキニル基およびシクロアルキニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、5−ヘキシニル基、および、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アリーレン基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団を意味する。アリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
アリーレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ナフタセンジイル基、フルオレンジイル基、ピレンジイル基、ペリレンジイル基、クリセンジイル基、および、これらの基が置換基を有する基が挙げられ、好ましくは、式(A-1)〜式(A-20)で表される基である。アリーレン基は、これらの基が複数結合した基を含む。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
[式中、RおよびRaは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表す。複数存在するRおよびRaは、各々、同一でも異なっていてもよく、Ra同士は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。]
2価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、2〜60であり、好ましくは、3〜20であり、より好ましくは、4〜15である。
2価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール、トリアゾールから、環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち2個の水素原子を除いた2価の基が挙げられ、好ましくは、式(AA-1)〜式(AA-34)で表される基である。
2価の複素環基は、これらの基が複数結合した基を含む。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
[式中、RおよびRaは、前記と同じ意味を表す。]
「架橋基」は、加熱処理、紫外線照射処理、ラジカル反応等に供することにより、新たな結合を生成する事が可能な基であり、好ましくは、下記架橋基B群から選ばれる架橋基、すなわち式(XL-1)〜(XL-17)で表される基である。
(架橋基B群)
Figure 0006531386
[式中、RXL、nXLおよび*は、前記と同じ意味を表す。これらの架橋基は置換基を有していてもよい。]
「置換基」とは、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基またはシクロアルキニル基を表す。置換基は架橋基であってもよい。
「デンドロン」とは、原子または環を分岐点とする規則的な樹枝状分岐構造(デンドリマー構造)を有する基である。なお、デンドロンを部分構造として有する化合物(デンドリマーと呼ぶ場合がある。)としては、例えば、WO02/067343、特開2003−231692、WO2003/079736、WO2006/097717等の文献に記載の構造が挙げられる。
デンドロンとしては、好ましくは、式(D-A)または(D-B)で表される基である。
Figure 0006531386
[式中、
DA1、mDA2およびmDA3は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2およびArDA3は、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2およびArDA3が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 0006531386
[式中、
DA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6およびmDA7は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるGDAは、同一でも異なっていてもよい。
ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6およびArDA7は、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6およびArDA7が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
DA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6およびmDA7は、通常10以下の整数であり、5以下の整数であることが好ましく、0または1であることがより好ましく、0であることがより好ましい。また、mDA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6およびmDA7は、同一の整数であることが好ましい。
DAは、好ましくは式(GDA-11)〜(GDA-15)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006531386
[式中、
*は、式(D-A)におけるArDA1、式(D-B)におけるArDA1、式(D-B)におけるArDA2、または、式(D-B)におけるArDA3との結合を表す。
**は、式(D-A)におけるArDA2、式(D-B)におけるArDA2、式(D-B)におけるArDA4、または、式(D-B)におけるArDA6との結合を表す。
***は、式(D-A)におけるArDA3、式(D-B)におけるArDA3、式(D-B)におけるArDA5、または、式(D-B)におけるArDA7との結合を表す。
DAは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
DAが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
DAは、好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基またはシクロアルコキシ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6およびArDA7は、好ましくは式(ArDA-1)〜(ArDA-3)で表される基である。
Figure 0006531386
[式中、
DAは前記と同じ意味を表す。
DBは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RDBが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
DBは、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基または1価の複素環基であり、更に好ましくはアリール基である。
DAは、好ましくは式(TDA-1)〜(TDA-3)で表される基である。
Figure 0006531386
[式中、RDAおよびRDBは前記と同じ意味を表す。]
式(D-A)で表される基は、好ましくは式(D-A1)〜(D-A3)で表される基である。
Figure 0006531386
[式中、
p1、Rp2およびRp3は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基またはハロゲン原子を表す。Rp1およびRp2が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np1は、0〜5の整数を表し、np2は0〜3の整数を表し、np3は0または1を表す。複数あるnp1は、同一でも異なっていてもよい。]
式(D-B)で表される基は、好ましくは式(D-B1)〜(D-B3)で表される基である。
Figure 0006531386
[式中、
p1、Rp2およびRp3は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基またはハロゲン原子を表す。Rp1およびRp2が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
np1は0〜5の整数を表し、np2は0〜3の整数を表し、np3は0または1を表す。np1およびnp2が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
np1は、好ましくは0または1であり、より好ましくは1である。np2は、好ましくは0または1であり、より好ましくは0である。np3は好ましくは0である。
p1、Rp2およびRp3は、好ましくはアルキル基またはシクロアルキル基である。
<発光素子>
本発明の発光素子について説明する。
<発光層>
まず、本発明の発光素子が備える発光層について説明する。
本発明の発光素子が備える発光層は、
陽極および陰極の間に設けられ、後述する中間層と隣接し、
上記(I)の組成物、上記(II)の組成物、上記(III)の組成物、上記(IV)の組成物、または、上記(V)の高分子化合物を用いて得られ、式(Z)で表される化合物および式(Z)で表される化合物の誘導体のいずれも含まない層である。
これらの中でも、本発明の発光素子が備える発光層は、上記(I)の組成物または上記(III)の組成物を用いて得られ、式(Z)で表される化合物および式(Z)で表される化合物の誘導体のいずれも含まない層であることが好ましく、上記(III)の組成物を用いて得られ、式(Z)で表される化合物および式(Z)で表される化合物の誘導体のいずれも含まない層であることがより好ましい。
発光層と、上記(I)の組成物、上記(II)の組成物、上記(III)の組成物、上記(IV)の組成物または上記(V)の高分子化合物との関係についていう「用いて得られる」とは、上記(I)の組成物、上記(II)の組成物、上記(III)の組成物、上記(IV)の組成物または上記(V)の高分子化合物を用いて発光層が形成されていることを意味する。
上記(I)の組成物、上記(II)の組成物、上記(III)の組成物、上記(IV)の組成物または上記(V)の高分子化合物がそのまま発光層に含有されていてもよいし、上記(I)の組成物、上記(II)の組成物、上記(III)の組成物または上記(IV)の組成物に含有される化合物が分子内、分子間、または、それらの両方で架橋した状態(架橋体)で発光層に含有されていてもよいし、上記(V)の高分子化合物が分子内、分子間、または、それらの両方で架橋した状態(架橋体)で発光層に含有されていてもよいが、上記(I)の組成物、上記(II)の組成物、上記(III)の組成物、上記(IV)の組成物または上記(V)の高分子化合物がそのまま発光層に含有されていることが好ましい。
[燐光発光性化合物]
上記(I)の組成物および上記(III)の組成物に含有される「燐光発光性化合物」は、燐光発光性を示す化合物を意味するが、好ましくは、三重項励起状態からの発光を示す金属錯体である。この三重項励起状態からの発光を示す金属錯体は、中心金属原子および配位子を有する。
中心金属原子としては、原子番号40以上の原子で、錯体にスピン−軌道相互作用があり、一重項状態と三重項状態間の項間交差を起こし得る金属原子が例示される。該金属原子としては、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子および白金原子が例示される。
配位子としては、中心金属原子との間に、配位結合および共有結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の結合を形成する、中性もしくはアニオン性の単座配位子、または、中性もしくはアニオン性の多座配位子が例示される。中心金属原子と配位子との間の結合としては、金属−窒素結合、金属−炭素結合、金属−酸素結合、金属−リン結合、金属−硫黄結合および金属−ハロゲン結合が例示される。多座配位子とは、通常、2座以上6座以下の配位子を意味する。
燐光発光性化合物は、Aldrich、Luminescence Technology Corp.、American Dye Source等から入手可能である。
また、上記以外の入手方法として、「Journal of the American Chemical Society,Vol.107,1431−1432(1985)」、「Journal of the American Chemical Society,Vol.106,6647−6653(1984)」、国際公開第2011/024761号、国際公開第2002/044189号、特開2006−188673号公報等の文献に記載の公知の方法により製造することも可能である。
燐光発光性化合物の発光スペクトルの最大ピークは、燐光発光性化合物を、キシレン、トルエン、クロロホルム、テトラヒドロフラン等の有機溶媒に溶解させ、希薄溶液を調製し(1×10−6〜1×10−3wt%程度)、該希薄溶液のPLスペクトルを室温で測定することで評価することができる。燐光発光性化合物を溶解させる有機溶媒としては、キシレンが好ましい。
燐光発光性化合物は、式(1)で表される燐光発光性化合物であることが好ましい。
Figure 0006531386
[式中、
Mは、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子または白金原子を表す。
は1以上の整数を表し、nは0以上の整数を表し、n+nは2または3である。Mがルテニウム原子、ロジウム原子またはイリジウム原子の場合、n+nは3であり、Mがパラジウム原子または白金原子の場合、n+nは2である。
およびEは、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表す。但し、EおよびEの少なくとも一方は炭素原子である。
環Rは、5員環または6員環の芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環Rが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。但し、環Rが6員環の芳香族複素環である場合、Eは炭素原子である。
環Rは、5員環もしくは6員環の芳香族炭化水素環、または、5員環もしくは6員環の芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環Rが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。但し、環Rが6員環の芳香族複素環である場合、Eは炭素原子である。
また、環Rが6員環の芳香族複素環である場合、環Rは電子求引基を有する。
−G−Aは、アニオン性の2座配位子を表し、Gは、AおよびAとともに2座配位子を構成する原子団を表す。AおよびAは、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子または窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。A−G−Aが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
およびEは、炭素原子であることが好ましい。
Mは、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるので、イリジウム原子または白金原子であることが好ましく、イリジウム原子であることがより好ましい。
Mがルテニウム原子、ロジウム原子またはイリジウム原子の場合、nは2または3であることが好ましく、3であることがより好ましい。
Mがパラジウム原子または白金原子の場合、nは2であることが好ましい。
環Rは、1つ以上4つ以下の窒素原子を構成原子として有する5員環または6員環の芳香族複素環であることが好ましく、2つ以上3つ以下の窒素原子を構成原子として有する5員環の芳香族複素環または1つ以上2つ以下の窒素原子を構成原子として有する6員環の芳香族複素環であることがより好ましく、ピリジン環、ピリミジン環、イミダゾール環またはトリアゾール環であることが更に好ましく、これらの環は置換基を有していてもよい。
環Rは、6員環の芳香族炭化水素環、または、5員環もしくは6員環の芳香族複素環であることが好ましく、6員環の芳香族炭化水素環または6員環の芳香族複素環であることがより好ましく、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、フェナントレン環、ピリジン環、ジアザベンゼン環またはトリアジン環であることが更に好ましく、ベンゼン環、ピリジン環またはピリミジン環であることが特に好ましく、これらの環は置換基を有していてもよい。
環Rおよび環Rからなる群から選ばれる少なくとも1つの環はデンドロンを有することが好ましい。すなわち、複数存在する環のうち、少なくとも1つの環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合する水素原子の一部または全部がデンドロンで置換されていることが好ましい。例えば、式(1)において、環Rおよび環Rが複数存在する場合(即ち、nが2または3である場合)、複数存在する環Rおよび複数存在する環Rのうち、少なくとも1つの環がデンドロンを有していることが好ましい。
環Rおよび環Rのうち、少なくとも1つの環がデンドロンを有する場合、デンドロンの個数は、通常1個以上5個以下であり、燐光発光性化合物の合成が容易であるため、好ましくは1個以上3個以下であり、より好ましくは1個または2個であり、更に好ましくは1個である。
環Rおよび環Rのうち、少なくとも1つの環がデンドロンを有する場合であって、デンドロンが、式(D-A)または(D-B)で表される基であり、且つ、mDA1が1以上の整数である場合、環Rおよび/または環Rに結合するArDA1は、置換基を有していてもよいフェニレン基であることが好ましく、式(ArDA−1)で表される基であることがより好ましい。
環Rおよび環Rのうち、少なくとも1つの環がデンドロンを有する場合であって、デンドロンが、式(D-A)または(D-B)で表される基であり、且つ、mDA1が0である場合、環Rおよび/または環Rに結合するGDAは、置換基を有していてもよいベンゼン環から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子3個を除いてなる基であることが好ましく、式(GDA−11)または(GDA−12)で表される基であることがより好ましく、式(GDA−11)で表される基であることが更に好ましい。
環Rおよび環Rのうち、少なくとも1つの環がデンドロンを有する場合、デンドロンとしては、式(D-A1)または(D-B1)で表される基であることが好ましく、式(D-A1)で表される基であることがより好ましい。
Mがルテニウム原子、ロジウム原子またはイリジウム原子の場合であって、式(1)で表される燐光発光性化合物がデンドロンを有する場合、デンドロンの個数は、通常1個以上15個以下であり、式(1)で表される燐光発光性化合物の合成が容易であるため、好ましくは1個以上9個以下であり、より好ましくは2個以上6個以下である。
Mがパラジウム原子または白金原子の場合であって、式(1)で表される燐光発光性化合物がデンドロンを有する場合、デンドロンの個数は、通常1個以上9個以下であり、式(1)で表される燐光発光性化合物の合成が容易であるため、好ましくは1個以上6個以下であり、より好ましくは2個以上4個以下である。
環Rが6員環の芳香族複素環である場合、環Rが有する電子求引基の個数は、通常1個以上10個以下であり、式(1)で表される燐光発光性化合物の合成が容易であるため、好ましくは2個以上5個以下であり、より好ましくは2個または3個である。
「電子求引基」としては、例えば、−C(=X11)−R11で表される基、ハロゲン原子、ハロゲン原子を置換基として有するアルキル基、ハロゲン原子を置換基として有するシクロアルキル基、シアノ基およびニトロ基が挙げられ、好ましくは、フッ素原子、フッ素原子を置換基として有するアルキル基、フッ素原子を置換基として有するシクロアルキル基またはシアノ基であり、より好ましくは、フッ素原子、フッ素原子を置換基として有するアルキル基またはフッ素原子を置換基として有するシクロアルキル基である。
11は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基または置換アミノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
11は、=N−R12で表される基、酸素原子または硫黄原子を表し、酸素原子であることが好ましい。
12は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
「ハロゲン原子を置換基として有するアルキル基」とは、アルキル基が有する水素原子のうち、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された基を意味する。また、「ハロゲン原子を置換基として有するシクロアルキル基」とは、シクロアルキル基が有する水素原子のうち、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された基を意味する。
ハロゲン原子としては、フッ素原子であることが好ましい。
フッ素原子を有するアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基およびパーフルオロオクチル基が挙げられ、トリフルオロメチル基であることが好ましい。
環Rおよび環Rが有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基またはアリールオキシ基が好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基がより好ましく、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基が更に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。環Rおよび環Rが有していてもよい置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合してそれぞれが結合する原子とともに環を形成してもよい。
−G−Aで表されるアニオン性の2座配位子としては、例えば、下記で表される配位子が挙げられる。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
[式中、*は、Mまたは後述するMと結合する部位を示す。]
−G−Aで表されるアニオン性の2座配位子は、下記で表される配位子であってもよい。但し、A−G−Aで表されるアニオン性の2座配位子は、添え字nでその数を定義されている配位子とは異なる。
Figure 0006531386
[式中、
*は、前記と同じ意味を表す。
L1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRL1は、同一でも異なっていてもよい。
L2は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
L1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはフッ素原子であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
L2は、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(1)で表される燐光発光性化合物は、式(1−A)で表される燐光発光性化合物であることが好ましい。
Figure 0006531386
[式中、
、nおよびA−G−Aは、前記と同じ意味を表す。
は、イリジウム原子または白金原子を表す。
1A、E2A、E3A、E4A、E2B、E3B、E4BおよびE5Bは、それぞれ独立に、窒素原子または炭素原子を表す。E1A、E2A、E3A、E4A、E2B、E3B、E4BおよびE5Bが複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。E2A、E3A、E4A、E2B、E3B、E4BおよびE5Bが窒素原子の場合、R2A、R3A、R4A、R2B、R3B、R4BおよびR5Bは、存在しても存在しなくてもよい。
2A、R3A、R4A、R2B、R3B、R4BおよびR5Bは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R2A、R3A、R4A、R2B、R3B、R4BおよびR5Bが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R2AとR3A、R3AとR4A、R2AとR2B、R2BとR3B、R3BとR4B、および、R4BとR5Bは、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
環R1Aは、窒素原子、E1A、E2A、E3AおよびE4Aとで構成されるイミダゾール環またはトリアゾール環を表す。
環R1Bは、2つの炭素原子、E2B、E3B、E4BおよびE5Bとで構成されるベンゼン環、ピリジン環またはピリミジン環を表す。]
は、イリジウム原子であることが好ましい。
環R1Aおよび環R1Bからなる群から選ばれる少なくとも1つの環はデンドロンを有することが好ましい。すなわち、複数存在する環のうち、少なくとも1つの環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合する水素原子の一部または全部がデンドロンで置換されていることが好ましい。例えば、式(1−A)において、環R1Aおよび環R1Bが複数存在する場合(即ち、nが2または3である場合)、複数存在する環R1Aおよび複数存在する環R1Bのうち、少なくとも1つの環がデンドロンを有していることが好ましい。
2A、E3AおよびE4Aのうち、いずれか1つが窒素原子であること、または、いずれか2つが窒素原子であることが好ましく、E2Aが窒素原子であること、または、E2AおよびE3Aが窒素原子であることがより好ましい。
2Aが窒素原子であり、且つ、R2Aが存在する場合、R2Aはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基であることが好ましく、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。アリール基および1価の複素環基としては、デンドロンであることが好ましい。
2Aが炭素原子である場合、R2Aは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基であることが好ましく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であることがより好ましく、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基であることが更に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。アリール基および1価の複素環基としては、デンドロンであることが好ましい。
3Aが窒素原子であり、且つ、R3Aが存在する場合、R3Aはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基であることが好ましく、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。アリール基および1価の複素環基としては、デンドロンであることが好ましい。
3Aが炭素原子である場合、R3Aは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基であることが好ましく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であることがより好ましく、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基であることが更に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。アリール基および1価の複素環基としては、デンドロンであることが好ましい。
4Aが窒素原子であり、且つ、R4Aが存在する場合、R3Aはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基であることが好ましく、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。アリール基および1価の複素環基としては、デンドロンであることが好ましい。
4Aが炭素原子である場合、R4Aは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基であることが好ましく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であることがより好ましく、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基であることが更に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。アリール基および1価の複素環基としては、デンドロンであることが好ましい。
環R1Bがピリジン環である場合、E3B、E4BおよびE5Bのうち、いずれか1つが窒素原子であることが好ましく、E3Bが窒素原子であることがより好ましい。
環R1Bがジアザベンゼン環である場合、E3B、E4BおよびE5Bのうち、いずれか2つが窒素原子であることが好ましく、E3BおよびE5Bが窒素原子であることがより好ましい。
環R1Bは、ベンゼン環であることが好ましい。
2B、R3B、R4BおよびR5Bは、水素原子、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基またはフッ素原子であることが好ましく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。アリール基および1価の複素環基としては、デンドロンであることが好ましい。
2A、R3A、R4A、R2B、R3B、R4BおよびR5Bからなる群から選ばれる少なくとも1つは、デンドロンであることが好ましく、R2A、R3A、R4A、R2B、R3B、R4BおよびR5Bが複数存在する場合(即ち、nが2または3である場合)、複数存在するR2A、R3A、R4A、R2B、R3B、R4BおよびR5Bのうち、少なくとも1つがデンドロンであることが好ましい。
2A、R3A、R4A、R3BおよびR4Bのうち、少なくとも1つがデンドロンであることが好ましく、R2A、R3A、R3BおよびR4Bのうち、少なくとも1つがデンドロンであることがより好ましい。
5Bは、水素原子であることが好ましい。
式(1−A)で表される燐光発光性化合物がデンドロンを有する場合、デンドロンの個数の好ましい範囲は、式(1)で表される燐光発光性化合物がデンドロンを有する場合のデンドロンの個数の好ましい範囲と同様である。
環R1Aおよび環R1Bのうち、少なくとも1つの環がデンドロンを有する場合であって、デンドロンが、式(D-A)または(D-B)で表される基であり、且つ、mDA1が0である場合、環R1Aおよび/または環R1Bに結合するGDAは、置換基を有していてもよいベンゼン環から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子3個を除いてなる基であることが好ましく、式(GDA−11)または(GDA−12)で表される基であることがより好ましく、式(GDA−11)で表される基であることが更に好ましい。
環R1Aおよび環R1Bのうち、少なくとも1つの環がデンドロンを有する場合であって、デンドロンが、式(D-A)または(D-B)で表される基であり、且つ、mDA1が1以上の整数である場合、環R1Aおよび/または環R1Bに結合するArDA1は、置換基を有していてもよいフェニレン基であることが好ましく、式(ArDA−1)で表される基であることがより好ましい。
環R1Aおよび環R1Bのうち、少なくとも1つの環がデンドロンを有する場合、デンドロンとしては、式(D-A1)または(D-B1)で表される基が好ましく、式(D-A1)で表される基がより好ましい。
式(1−A)で表される燐光発光性化合物は、式(1−A1)〜(1−A3)で表される燐光発光性化合物であることが好ましく、式(1−A1)または(1−A3)で表される燐光発光性化合物であることがより好ましい。
Figure 0006531386
[式中、
、R2A、R3A、R4A、R2B、R3B、R4BおよびR5Bは、前記と同じ意味を表す。
2C、R3C、R4C、R2D、R3D、R4DおよびR5Dは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R2C、R3C、R4C、R2D、R3D、R4DおよびR5Dが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R2CとR3C、R3CとR4C、R2CとR2D、R2DとR3D、R3DとR4D、および、R4DとR5Dは、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
1Aは2または3の整数を表し、Mがイリジウムの場合、n1Aは3であり、Mが白金の場合、n1Aは2である。]
2D、R3D、R4DおよびR5Dは、水素原子、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基またはフッ素原子であることが好ましく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
5Dは、水素原子であることがさらに好ましい。
式(1−A1)で表される燐光発光性化合物としては、例えば、式(1−A1−1)〜(1−A1−17)で表される燐光発光性化合物が挙げられる。
Figure 0006531386
表1中、式(Dend−A−1)〜(Dend−A−5)で表される基は、下記のとおりである。
Figure 0006531386
[式中、Rは、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRは、同一でも異なっていてもよい。]
で表されるアルキル基としては、メチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基または2−エチルヘキシルオキシ基が好ましい。
式(1−A2)で表される燐光発光性化合物としては、例えば、式(1−A2−1)〜(1−A2−15)で表される燐光発光性化合物が挙げられる。
Figure 0006531386
表2中、式(Dend−A−1)〜(Dend−A−5)で表される基は、前記と同じ意味を表す。
式(1−A3)で表される燐光発光性化合物としては、例えば、式(1−A3−1)〜(1−A3−19)で表される燐光発光性化合物が挙げられる。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
燐光発光性化合物としては、式(1−A1−1)〜(1−A1−15)、式(1−A2−1)〜(1−A2−13)または式(1−A3−1)〜(1−A3−6)で表される燐光発光性化合物が好ましく、式(1−A1−1)〜(1−A1−15)または式(1−A3−1)〜(1−A3−6)で表される燐光発光性化合物がより好ましい。
燐光発光性化合物は、前述したとおり、式(1−A1)〜(1−A3)で表される燐光発光性化合物であることが好ましいが、下記で表される燐光発光性化合物であってもよい。
Figure 0006531386
[燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物]
上記(II)の組成物および上記(IV)の組成物に含有される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物とは、上記の発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満の燐光発光性化合物から誘導される基(残基)を構成単位として含む高分子化合物である。なお、この高分子化合物が式(2)で表される構成単位を更に含めば、上記(V)の高分子化合物となる。
燐光発光性化合物から誘導される基としては、例えば、燐光発光性化合物から水素原子を1個取り除いた基を置換基として有するアリーレン基または2価の複素環基、燐光発光性化合物から水素原子を2個取り除いた基、および、燐光発光性化合物から水素原子を3個取り除いた基が挙げられる。
この構成単位が、燐光発光性化合物から水素原子を3個取り除いた基である場合、燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物は、この構成単位の位置で分岐している。また、燐光発光性化合物から水素原子を1個取り除いた基は、燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物の末端基となる場合がある。
燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物は、更に、後述する式(2)で表される構成単位を構成単位として含むことが好ましい。
燐光発光性化合物の構造を有する構成単位は、発光素子の外部量子収率がより優れるので、該構成単位を含む高分子化合物に含まれる構造単位の合計量に対して、好ましくは1〜40モル%であり、より好ましくは、5〜30モル%である。
[複素環構造を有する非燐光発光性の低分子化合物]
上記(I)の組成物および上記(II)の組成物に含有される複素環構造を有する非燐光発光性の低分子化合物としては、例えば、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾホスホール、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフランまたはベンゾピランを複素環構造として有する非燐光発光性の低分子化合物が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、オキサジアゾール、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリンまたはイソキノリンを複素環構造として有する非燐光発光性の低分子化合物であり、より好ましくは、ピラジン、ピリミジン、トリアジンまたはピリダジンを複素環構造として有する非燐光発光性の低分子化合物であり、さらに好ましくは、トリアジンまたはピリミジンを複素環構造として有する非燐光発光性の低分子化合物であり、特に好ましくはトリアジンを複素環構造として有する非燐光発光性の低分子化合物である。トリアジンの中でも、1,3,5−トリアジンが好ましい。これらの複素環構造として有する非燐光発光性の低分子化合物はハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、シクロアルキニル基または架橋基を有していてもよい。複素環構造を有する非燐光発光性の低分子化合物は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基またはアルールオキシ基を有していることが好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を有していることがより好ましく、アリール基または1価の複素環基を有していることが更に好ましく、アリール基を有していることが特に好ましい。
上記(I)の組成物および上記(II)の組成物に含有される複素環構造を有する非燐光発光性の低分子化合物は、好ましくは、式(H−1)で表される化合物である。
Figure 0006531386
[式中、
ArH1およびArH2は、それぞれ独立に、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
H1およびnH2は、それぞれ独立に、0または1を表す。nH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。複数存在するnH2は、同一でも異なっていてもよい。
H3は、0以上の整数を表す。
H1は、アリーレン基、2価の複素環基、または、−[C(RH11]nH11−で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
H11は、1以上10以下の整数を表す。RH11は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRH11は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。
H2は、−N(−LH21−RH21)−で表される基を表す。LH2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
H21は、単結合、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RH21は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
ArH1およびArH2は、フェニル基、フルオレニル基、スピロビフルオレニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ピロリル基、インドリル基、アザインドリル基、カルバゾリル基、アザカルバゾリル基、ジアザカルバゾリル基、フェノキサジニル基またはフェノチアジニル基であることが好ましく、フェニル基、スピロビフルオレニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフリル基、カルバゾリル基またはアザカルバゾリル基であることがより好ましく、フェニル基、ピリジル基、カルバゾリル基またはアザカルバゾリル基であることが更に好ましく、上記式(TDA−1)または(TDA−3)で表される基であることが特に好ましく、上記式(TDA−3)で表される基であることがとりわけ好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArH1およびArH2が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基が好ましく、アルキル基、シクロアルコキシ基、アルコキシ基またはシクロアルコキシ基がより好ましく、アルキル基またはシクロアルコキシ基が更に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
H1は、好ましくは1である。nH2は、好ましくは0である。
H3は、通常、0以上10以下の整数であり、好ましくは0以上5以下の整数であり、更に好ましくは1以上3以下の整数であり、特に好ましくは1である。
H11は、好ましくは1以上5以下の整数であり、より好ましく1以上3以下の整数であり、更に好ましく1である。
H11は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基であることが好ましく、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基であることがより好ましく、水素原子またはアルキル基であることが更に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
H1は、アリーレン基または2価の複素環基であることが好ましい。
H1は、式(A−1)〜(A−3)、式(A−8)〜(A−10)、式(AA−1)〜(AA−6)、式(AA−10)〜(AA−21)または式(AA−24)〜(AA−34)で表される基であることが好ましく、式(A−1)、式(A−2)、式(A−8)、式(A−9)、式(AA−1)〜(AA−4)、式(AA−10)〜(AA−15)または式(AA−29)〜(AA−34)で表される基であることがより好ましく、式(A−1)、式(A−2)、式(A−8)、式(A−9)、式(AA−2)、式(AA−4)、式(AA−10)〜(AA−15)で表される基であることが更に好ましく、式(A−1)、式(A−2)、式(A−8)、式(AA−2)、式(AA−4)、式(AA−10)、式(AA−12)または式(AA−14)で表される基であることが特に好ましく、式(A−1)、式(A−2)、式(AA−2)、式(AA−4)または式(AA−14)で表される基であることがとりわけ好ましい。
H1が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基が好ましく、アルキル基、アルコキシ基、アリール基または1価の複素環基がより好ましく、アルキル基、アリール基または1価の複素環基が更に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
H21は、単結合またはアリーレン基であることが好ましく、単結合であることがより好ましく、このアリーレン基は置換基を有していてもよい。
H21で表されるアリーレン基または2価の複素環基の定義および例は、LH1で表されるアリーレン基または2価の複素環基の定義および例と同様である。
H21は、アリール基または1価の複素環基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
H21で表されるアリール基および1価の複素環基の定義および例は、ArH1およびArH2で表されるアリール基および1価の複素環基の定義および例と同様である。
H21が有していてもよい置換基の定義および例は、ArH1およびArH2が有していてもよい置換基の定義および例と同様である。
式(H−1)で表される化合物は、式(H−2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006531386
[式中、ArH1、ArH2、nH3およびLH1は、前記と同じ意味を表す。]
式(H−1)で表される化合物としては、下記式(H−101)〜(H−118)で表される化合物が例示される。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
[式(2)で表される構成単位を含む高分子化合物]
上記(III)の組成物および上記(IV)の組成物に含有される高分子化合物は、式(2)で表される構成単位を含む。なお、この高分子化合物が燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を更に含めば、上記(V)の高分子化合物となる。
Figure 0006531386
[式中、Arは、2価の複素環基、または、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Ar2で表される2価の複素環基としては、より好ましくは式(AA-1)〜式(AA-4)で表される基であり、さらに好ましくは式(AA-4)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar2で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基としては、より好ましくは式(A-1)、式(A-2)、式(A-6)〜式(A-10)、式(A-19)または式(A-20)で表される基であり、さらに好ましくは式(A-1)、式(A-2)、式(A-7)、式(A-9)または式(A-19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar2で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、2価の複素環基のより好ましい範囲、さらに好ましい範囲は、それぞれ、前述のAr2で表される2価の複素環基のより好ましい範囲、さらに好ましい範囲と同様である。
「少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基」としては、例えば、下記式で表される基が挙げられ、これらは置換基を有していてもよい。
Figure 0006531386
[式中、RXXは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
XXは、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar2で表される基が有してもよい置換基としては、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(2)で表される構成単位としては、例えば、式(2-1)〜(2-4)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
[式中、
Y1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRY1同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。
Y3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Y1は、好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(2-1)で表される構成単位は、式(2-1')で表される構成単位であることが好ましく、式(2-3)で表される構成単位は、式(2-3')で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 0006531386
[式中、RY1およびRY3は、前記と同じ意味を表す。]
式(2)で表される構成単位としては、例えば、式(2-101)〜(2-113)で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基からなる構成単位が挙げられる。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
式(2)で表される構成単位は、発光素子の外部量子収率がより優れるので、該構成単位を有する高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜30モル%であり、より好ましくは3〜20モル%である。
式(2)で表される構成単位を含む高分子化合物は、<正孔輸送層>にて後述する式(Y)で表される構成単位(但し、式(2)で表される構成単位とは異なる。)をさらに含んでいることが好ましい。
すなわち、上記(III)の組成物に含有される式(2)で表される構成単位を含む高分子化合物は、式(2)で表される構成単位および式(Y)で表される構成単位を含む高分子化合物であることが好ましい。
また、上記(IV)の組成物に含有される式(2)で表される構成単位を含む高分子化合物は、式(2)で表される構成単位および式(Y)で表される構成単位を含む高分子化合物であることが好ましい。
また、上記(V)の高分子化合物は、燐光発光性化合物の構造を有する構成単位、式(2)で表される構成単位および式(Y)で表される構成単位を含む高分子化合物であることが好ましい。
式(Y)で表される構成単位の例および好ましい範囲は、<正孔輸送層>にて後述する式(Y)で表される構成単位の例および好ましい範囲と同じである。
[式(Z)で表される化合物および式(Z)で表される化合物の誘導体]
本発明の発光素子が備える発光層は、式(Z)で表される化合物および式(Z)で表される化合物の誘導体を含まない層である。
Figure 0006531386
[式中、RZ1は、1価の基を表す。複数存在するRZ1は、同一でも異なっていてもよい。]
Z1で表される1価の基としては、例えば、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、シクロアルキニル基および架橋基が挙げられる。
式(Z)で表される化合物の誘導体とは、式(Z)で表される化合物から水素原子を1個以上を取り除いた残りの基(残基)を有する化合物を意味し、例えば、後述する式(X)で表される構成単位を含む高分子化合物が挙げられる。
発光層の形成に用いられる高分子化合物としては、例えば、下記表5の高分子化合物P−1〜P−6が挙げられる。ここで、「その他」の構成単位とは、式(2)で表される構成単位、式(Y)で表される構成単位および式(1-A)で表される燐光発光化合物の構造を有する構成単位以外の構成単位を意味する。
Figure 0006531386

[表中、p、q、r、sおよびtは、各構成単位のモル比率を示す。p+q+r+s+t=100であり、かつ、100≧p+q+r+s≧70である。その他の構成単位とは、式(2)で表される構成単位、式(Y)で表される構成単位および式(1-A)で表される燐光発光化合物の構造を有する構成単位以外の構成単位を意味する。]
[組成比その他]
上記(I)の組成物には、発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満の燐光発光性化合物と、複素環構造を有する非燐光発光性の低分子化合物とが含有されるが、燐光発光性化合物は、複素環構造を有する非燐光発光性の低分子化合物100重量部に対して、通常、0.1〜1000重量部であり、好ましくは、1〜200重量部であり、より好ましくは、10〜100重量部である。
上記(II)の組成物には、発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満の燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物と、複素環構造を有する非燐光発光性の低分子化合物とが含有されるが、燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物は、複素環構造を有する非燐光発光性の低分子化合物100重量部に対して、通常、0.1〜1000重量部であり、好ましくは、1〜400重量部であり、より好ましくは、10〜200重量部である。
上記(III)の組成物には、発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満の燐光発光性化合物と、式(2)で表される構成単位を含む高分子化合物とが含有されるが、燐光発光性化合物は、式(2)で表される構成単位を含む高分子化合物100重量部に対して、通常、0.1〜1000重量部であり、好ましくは、1〜200重量部であり、より好ましくは、10〜100重量部である。
上記(IV)の組成物には、発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満の燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物と、式(2)で表される構成単位を含む高分子化合物とが含有されるが、燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物は、式(2)で表される構成単位を含む高分子化合物100重量部に対して、通常、0.1〜1000重量部であり、好ましくは、1〜400重量部であり、より好ましくは、10〜200重量部である。
上記(V)の高分子化合物には、発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満の燐光発光性化合物の構造を有する構成単位と、式(2)で表される構成単位とが含まれるが、燐光発光性化合物の構造を有する構成単位は、式(2)で表される構成単位100モル%に対して、通常、0.1〜99モル%であり、好ましくは、0.5〜80モル%であり、より好ましくは、1〜50モル%である。
<正孔輸送層>
次に、本発明の発光素子が備える正孔輸送層について説明する。
本発明の発光素子が備える正孔輸送層は、
陽極および発光層の間に設けられ、後述する中間層と隣接し、
式(X)で表される構成単位を含む高分子化合物(P1)を用いて得られる層である。
正孔輸送層と、高分子化合物(P1)との関係についていう「用いて得られる」とは、高分子化合物(P1)を用いて正孔輸送層が形成されていることを意味する。
高分子化合物(P1)がそのまま正孔輸送層に含有されていてもよいし、高分子化合物(P1)が分子内、分子間、または、それらの両方で架橋した状態(架橋体)で正孔輸送層に含有されていてもよいが、高分子化合物(P1)が分子内、分子間、または、それらの両方で架橋した状態(架橋体)で正孔輸送層に含有されていることが好ましい。
[式(X)で表される構成単位]
高分子化合物(P1)は、式(X)で表される構成単位を含む。
Figure 0006531386
[式中、
X1およびaX2は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
ArX1およびArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2およびArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、または、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
X1、RX2およびRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
X1は、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるので、好ましくは2以下であり、より好ましくは1である。
X2は、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるので、好ましくは2以下であり、より好ましくは0である。
X1、RX2およびRX3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1およびArX3で表されるアリーレン基としては、より好ましくは式(A-1)または式(A-9)で表される基であり、更に好ましくは式(A-1)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1およびArX3で表される2価の複素環基としては、より好ましくは式(AA-1)、式(AA-2)または式(AA-7)〜式(AA-26)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1およびArX3は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX2およびArX4で表されるアリーレン基としては、より好ましくは式(A-1)、式(A-6)、式(A-7)、式(A-9)〜式(A-11)または式(A-19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2およびArX4で表される2価の複素環基のより好ましい範囲は、ArX1およびArX3で表される2価の複素環基のより好ましい範囲と同じである。
ArX2およびArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基および2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、ArX1およびArX3で表されるアリーレン基および2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同様である。
ArX2およびArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられ、これらは置換基を有していてもよい。
Figure 0006531386
[式中、RXXは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
XXは、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2およびArX4は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX1〜ArX4およびRX1〜RX3で表される基が有してもよい置換基としては、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(X)で表される構成単位としては、好ましくは式(X-1)〜(X-7)で表される構成単位であり、より好ましくは式(X-3)〜(X-7)で表される構成単位であり、更に好ましくは式(X-3)〜(X-6)で表される構成単位である。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
[式中、RX4およびRX5は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基またはシアノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRX4は、同一でも異なっていてもよい。複数存在するRX5は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRX5同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
式(X)で表される構成単位としては、例えば、式(X1-1)〜(X1-19)で表される構成単位が挙げられ、好ましくは式(X1-6)〜(X1-14)で表される構成単位である。
Figure 0006531386
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Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
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Figure 0006531386
Figure 0006531386
式(X)で表される構成単位は、高分子化合物(P1)の正孔輸送性が優れるので、高分子化合物(P1)に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.1〜50モル%であり、より好ましくは1〜40モル%であり、更に好ましくは5〜30モル%である。
高分子化合物(P1)において、式(X)で表される構成単位は、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
[式(Y)で表される構成単位]
高分子化合物(P1)は、式(Y)で表される構成単位を更に含むことが好ましい。すなわち、高分子化合物(P1)は、式(X)で表される構成単位および式(Y)で表される構成単位を含むことが好ましい。
Figure 0006531386
[式中、ArY1は、アリーレン基、2価の複素環基、または、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
ArY1で表されるアリーレン基としては、より好ましくは式(A-1)、式(A-6)、式(A-7)、式(A-9)〜式(A-11)、式(A-13)または式(A-19)で表される基であり、更に好ましくは式(A-1)、式(A-7)、式(A-9)または式(A-19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される2価の複素環基としては、より好ましくは式(AA-4)、式(AA-10)、式(AA-13)、式(AA-15)、式(AA-18)または式(AA-20)で表される基であり、更に好ましくは式(AA-4)、式(AA-10)、式(AA-18)または式(AA-20)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基および2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、前述のArY1で表されるアリーレン基および2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同様である。
ArY1で表される基が有してもよい置換基としては、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y-1)〜(Y-7)で表される構成単位が挙げられ、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるため、好ましくは式(Y-1)または(Y-2)で表される構成単位であり、高分子化合物(P1)の電子輸送性の観点からは、好ましくは式(Y-3)または(Y-4)で表される構成単位であり、高分子化合物(P1)の正孔輸送性の観点からは、好ましくは式(Y-5)〜(Y-7)で表される構成単位である。
Figure 0006531386
[式中、RY1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRY1同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
Y1は、好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006531386
[式中、
Y1は前記と同じ意味を表す。
Y1は、−C(RY2)2−、−C(RY2)=C(RY2)−または−C(RY2)2−C(RY2)2−で表される基を表す。RY2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY2は、同一でも異なっていてもよく、RY2同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
Y2は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基であり、より好ましくはアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1において、−C(RY2)2−で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは双方がアルキル基もしくはシクロアルキル基、双方がアリール基、双方が1価の複素環基、または、一方がアルキル基もしくはシクロアルキル基で他方がアリール基若しくは1価の複素環基であり、より好ましくは一方がアルキル基もしくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。2個存在するRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、−C(RY2)2−で表される基としては、好ましくは式(Y-A1)〜(Y-A5)で表される基であり、より好ましくは式(Y-A4)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006531386
Y1において、−C(RY2)=C(RY2)−で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは双方がアルキル基もしくはシクロアルキル基、または、一方がアルキル基もしくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1において、−C(RY2)2−C(RY2)2−で表される基中の4個のRY2は、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基またはシクロアルキル基である。複数あるRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、−C(RY2)2−C(RY2)2−で表される基は、好ましくは式(Y-B1)〜(Y-B5)で表される基であり、より好ましくは式(Y-B3)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006531386
[式中、RY2は前記と同じ意味を表す。]
Figure 0006531386
[式中、
Y1は前記と同じ意味を表す。
Y3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Y3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006531386
[式中、
Y1は前記を同じ意味を表す。
Y4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Y4は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y-11)〜(Y-55)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1がアリーレン基である構成単位は、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるので、高分子化合物(P1)に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜80モル%であり、より好ましくは30〜60モル%である。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1が2価の複素環基、または、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基である構成単位は、高分子化合物(P1)の電荷輸送性が優れるので、高分子化合物(P1)に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜30モル%であり、より好ましくは3〜40モル%である。
高分子化合物(P1)において、式(Y)で表される構成単位は、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
[架橋基を有する構成単位]
高分子化合物(P1)は、架橋基B群から選ばれる少なくとも一種の架橋基を有する構成単位を更に含むことが好ましい。すなわち、高分子化合物(P1)は、式(X)で表される構成単位および架橋基B群から選ばれる少なくとも一種の架橋基を有する構成単位を含むことが好ましく、式(X)で表される構成単位、式(Y)で表される構成単位および架橋基B群から選ばれる少なくとも一種の架橋基を有する構成単位を含むことがより好ましい。
架橋基B群における式(XL-1)〜(XL-17)で表される架橋基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基およびシアノ基が挙げられる。
架橋基としては、高分子化合物(P1)の架橋性が優れるため、式(XL-1)、(XL-3)、(XL-5)、(XL-7)、(XL-16)または(XL-17)で表される架橋基が好ましく、式(XL-1)または(XL-17)で表される架橋基がさらに好ましい。
架橋基B群から選ばれる少なくとも1種の架橋基を有する構成単位としては、後述する式(3)で表される構成単位または式(3’)で表される構成単位が好ましいが、下記で表される構成単位であってもよい。
Figure 0006531386
架橋基を有する構成単位としては、式(3)で表される構成単位または式(3’)で表される構成単位が好ましい。
Figure 0006531386
[式中、
nAは0〜5の整数を表し、nは1または2を表す。
Arは、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、−NR’−で表される基、酸素原子または硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Lが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Xは、架橋基B群から選ばれる架橋基を表す。Xが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
nAは、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるため、0または1であることが好ましく、0であることがより好ましい。
nは、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるので、2であることが好ましい。
Arは、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるので、芳香族炭化水素基であることが好ましい。
Arで表される芳香族炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
Arで表される芳香族炭化水素基のn個の置換基を除いたアリーレン基部分としては、より好ましくは、式(A−1)、式(A−2)、式(A−6)〜式(A−10)、式(A−19)または式(A−20)で表される基であり、さらに好ましくは、式(A−1)、式(A−2)、式(A−7)、式(A−9)または式(A−19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Arで表される複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
Arで表される芳香族炭化水素基および複素環基は置換基を有していてもよく、置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基およびシアノ基が挙げられる。
で表されるアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜10であり、好ましくは1〜5であり、より好ましくは1〜3である。Lで表されるシクロアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜10である。
アルキレン基およびシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基、オクチレン基が挙げられる。
で表されるアルキレン基およびシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよい。アルキレン基およびシクロアルキレン基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、ハロゲン原子およびシアノ基が挙げられる。
で表されるアリーレン基は、置換基を有していてもよい。アリーレン基としては、o−フェニレン、m−フェニレン、p−フェニレンが挙げられる。アリーレン基が有してもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、ハロゲン原子、シアノ基および架橋基B群から選ばれる架橋基が挙げられる。
は、高分子化合物(P1)の合成が容易となるため、フェニレン基またはメチレン基であることが好ましい。
Xで表される架橋基の好ましい範囲およびより好ましい範囲は、前述の架橋基B群から選ばれる架橋基の好ましい範囲およびより好ましい範囲と同様である。
式(3)で表される構成単位は、高分子化合物(P1)の安定性が優れ、かつ、高分子化合物(P1)の架橋性が優れるので、高分子化合物(P1)に含まれる構成単位の合計量に対して、0.5〜50モル%であることが好ましく、3〜30モル%であることがより好ましく、3〜20モル%であることがさらに好ましい。
高分子化合物(P1)において、式(3)で表される構成単位は、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
Figure 0006531386
[式中、
mAは0〜5の整数を表し、mは1〜4の整数を表し、cは0または1の整数を表す。
mAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Arは、芳香族炭化水素基、複素環基、または、少なくとも1種の芳香族炭化水素環と少なくとも1種の複素環が直接結合した基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArおよびArは、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar、ArおよびArはそれぞれ、当該基が結合している窒素原子に結合している当該基以外の基と、直接または酸素原子もしくは硫黄原子を介して結合して、環を形成していてもよい。
は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、−NR’’−で表される基、酸素原子または硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Kが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
X’は、架橋基B群から選ばれる架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。但し、少なくとも1つのX’は、架橋基B群から選ばれる架橋基である。]
mAは、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるため、0または1であることが好ましい。
mは、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるので、2であることが好ましい。
cは、高分子化合物(P1)の合成が容易となり、かつ、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるため、0であることが好ましい。
Arは、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるので、芳香族炭化水素基であることが好ましい。
Arで表される芳香族炭化水素基のm個の置換基を除いたアリーレン基部分の定義や例は、前述の式(X)におけるArX2で表されるアリーレン基の定義や例と同じである。
Arで表される複素環基のm個の置換基を除いた2価の複素環基部分の定義や例は、前述の式(X)におけるArX2で表される2価の複素環基部分の定義や例と同じである。
Arで表される少なくとも1種の芳香族炭化水素環と少なくとも1種の複素環が直接結合した基のm個の置換基を除いた2価の基の定義や例は、前述の式(X)におけるArX2で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基の定義や例と同じである。
ArおよびArは、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるので、アリーレン基であることが好ましい。
ArおよびArで表されるアリーレン基の定義や例は、前述の式(X)におけるArX1およびArX3で表されるアリーレン基の定義や例と同じである。
ArおよびArで表される2価の複素環基の定義や例は、前述の式(X)におけるArX1およびArX3で表される2価の複素環基の定義や例と同じである。
Ar、ArおよびArで表される基は置換基を有していてもよく、置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基およびシアノ基が挙げられる。
で表されるアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基の定義や例は、それぞれ、Lで表されるアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基の定義や例と同じである。
は、高分子化合物(P1)の合成が容易となるため、フェニレン基またはメチレン基であることが好ましい。
X’で表される架橋基の好ましい範囲、より好ましい範囲およびさらに好ましい範囲は、前述の架橋基B群から選ばれる架橋基の好ましい範囲、より好ましい範囲およびさらに好ましい範囲と同様である。
式(3’)で表される構成単位は、高分子化合物(P1)の安定性がより優れ、かつ、高分子化合物(P1)の架橋性がより優れるので、高分子化合物(P1)に含まれる構成単位の合計量に対して、0.5〜50モル%であることが好ましく、3〜30モル%であることがより好ましく、3〜20モル%であることがさらに好ましい。
高分子化合物(P1)において、式(3’)で表される構成単位は、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
式(3)で表される構成単位としては、例えば、式(3−1)〜式(3−30)で表される構成単位が挙げられ、式(3’)で表される構成単位としては、例えば、式(3’−1)〜式(3’−13)で表される構成単位が挙げられる。これらの中でも、高分子化合物(P1)の架橋性が優れるため、式(3−1)〜式(3−30)のいずれかで表される構成単位が好ましく、式(3−1)〜式(3−15)、式(3−19)、式(3−20)、式(3−23)、式(3−25)または式(3−30)で表される構成単位が好ましく、式(3−1)〜式(3−13)または式(3−30)で表される構成単位がより好ましく、式(3−1)〜式(3−9)または式(3−30)で表される構成単位がさらに好ましい。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
正孔輸送層の形成に用いられる高分子化合物としては、例えば、下記表6の高分子化合物P−11〜P−19が挙げられる。ここで、「その他」の構成単位とは、式(X)で表される構成単位、式(Y)で表される構成単位、式(3)で表される構成単位および式(3’)で表される構成単位以外の構成単位を意味する。
Figure 0006531386

[表中、p、q、r、s、tおよびuは、各構成単位のモル比率を示す。p+q+r+s+t+u=100であり、かつ、100≧p+q+r+s+t≧70である。その他の構成単位とは、式(X)で表される構成単位、式(Y)で表される構成単位、式(3)で表される構成単位および式(3’)で表される構成単位以外の構成単位を意味する。]
<中間層>
次に、本発明の発光素子が備える中間層について説明する。
本発明の発光素子が備える中間層は、
発光層および正孔輸送層の間に、発光層および正孔輸送層に隣接して設けられ、
式(Y)で表される構成単位を含む高分子化合物(P2)を用いて得られ、式(Z)で表される化合物および式(Z)で表される化合物の誘導体を含まない層である。
中間層と、高分子化合物(P2)との関係についていう「用いて得られる」とは、高分子化合物(P2)を用いて中間層が形成されていることを意味する。
高分子化合物(P2)がそのまま中間層に含有されていてもよいし、高分子化合物(P2)が分子内、分子間、または、それらの両方で架橋した状態(架橋体)で中間層に含有されていてもよいが、高分子化合物(P2)が分子内、分子間、または、それらの両方で架橋した状態(架橋体)で中間層に含有されていることが好ましい。
[式(Y)で表される構成単位]
高分子化合物(P2)は、式(Y)で表される構成単位を含む。式(Y)で表される構成単位の例および好ましい範囲は、<正孔輸送層>にて前述した式(Y)で表される構成単位の例および好ましい範囲と同じであるが、高分子化合物(P2)に含まれる式(Y)で表される構成単位は、式(4)で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 0006531386
[式中、
Arは、芳香族炭化水素基を表し、この基はR以外の置換基を有していてもよい。
は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Rが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。但し、少なくとも1つのRは、他の構成単位と結合を形成する炭素原子の隣の炭素原子に結合する。
は、1以上の整数を表す。]
Arで表される芳香族炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
Arで表される芳香族炭化水素基のp個の置換基を除いたアリーレン基部分としては、より好ましくは、式(A−1)、式(A−2)、式(A−6)〜式(A−10)、式(A−19)または式(A−20)で表される基であり、さらに好ましくは、式(A−1)、式(A−2)、式(A−7)、式(A−9)または式(A−19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
は、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であることが好ましい。
は、1〜4の整数であることが好ましく、1または2であることがより好ましい。
式(4)で表される構成単位は、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるので、式(4−1)または(4−2)で表される構成単位であることが好ましく、式(4−1)で表される構成単位であることがより好ましい。
Figure 0006531386
[式(4−1)中、
Y1Aは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1Aは、同一でも異なっていてもよい。
Y1Bは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1Bは、同一でも異なっていてもよい。]
Y1Aは、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基またはアリール基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、さらに好ましくはアルキル基またはシクロアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1Bは、好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基であり、さらに好ましくは水素原子であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(4−1)で表される構成単位は、式(4−1’)で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 0006531386
[式中、RY1AAは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1AAは、同一でも異なっていてもよい。]
Y1AAは、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基またはアリール基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、さらに好ましくは、アルキル基またはシクロアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006531386
[式中、
Y1AおよびRY1Bは、前記と同じ意味を表す。
Y1は、−C(RY1C)−、−C(RY1C)=C(RY1C)−または−C(RY1C)2−C(RY1C)2−で表される基を表す。RY1Cは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1Cは、同一でも異なっていてもよく、RY1C同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
Y1において、−C(RY1C)2−で表される基中の2個のRY1Cの組み合わせは、好ましくは双方がアルキル基もしくはシクロアルキル基、双方がアリール基、双方が1価の複素環基、または、一方がアルキル基もしくはシクロアルキル基で他方がアリール基若しくは1価の複素環基であり、より好ましくは一方がアルキル基もしくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。2個存在するRY1Cは互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY1Cが環を形成する場合、−C(RY1C)2−で表される基としては、好ましくは式(4-A1)〜(4-A5)で表される基であり、より好ましくは式(4-A4)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006531386
Y1において、−C(RY1C)=C(RY1C)−で表される基中の2個のRY1Cの組み合わせは、好ましくは双方がアルキル基もしくはシクロアルキル基、または、一方がアルキル基もしくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1Cにおいて、−C(RY1C)2−C(RY1C)2−で表される基中の4個のRY1Cは、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基またはシクロアルキル基である。複数あるRY1Cは互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY1Cが環を形成する場合、−C(RY1C)2−C(RY1C)2−で表される基は、好ましくは式(4-B1)〜(4-B5)で表される基であり、より好ましくは式(4-B3)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 0006531386
[式中、RY1Cは前記と同じ意味を表す。]
式(4−2)で表される構成単位は、式(4−2’)で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 0006531386
[式中、RY1AおよびXY1は、前記と同じ意味を表す。]
式(4)で表される構成単位としては、例えば、式(4-001)〜(4-021)で表される芳香族炭化水素基からなる構成単位が挙げられる。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
式(4)で表される構成単位は、本発明の発光素子の外部量子収率がより優れるので、高分子化合物(P2)に含まれる構成単位の合計量に対して、0.5〜90モル%であることが好ましく、30〜85モル%であることがより好ましい。
高分子化合物(P2)において、式(4)で表される構成単位は、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
[架橋基を有する構成単位]
高分子化合物(P2)は、架橋基A群から選ばれる少なくとも一種の架橋基を有する構成単位を更に含むことが好ましい。すなわち、高分子化合物(P2)は、式(Y)で表される構成単位および架橋基A群から選ばれる少なくとも一種の架橋基を有する構成単位を含むことが好ましく、式(4)で表される構成単位および架橋基A群から選ばれる少なくとも一種の架橋基を有する構成単位を含むことがより好ましい。
架橋基A群における式(XL-1)〜(XL-17)で表される架橋基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基およびシアノ基が挙げられる。
架橋基としては、高分子化合物(P2)の架橋性が優れるため、式(XL-1)または(XL-17)で表される架橋基が好ましい。
架橋基A群から選ばれる少なくとも1種の架橋基を有する構成単位としては、後述する式(5)で表される構成単位が好ましいが、下記で表される構成単位であってもよい。
Figure 0006531386
架橋基を有する構成単位としては、式(5)で表される構成単位が好ましい。
Figure 0006531386
[式中、
nAは0〜5の整数を表し、nは1または2を表す。
Arは、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、酸素原子または硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Lが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
X’’は、架橋基A群から選ばれる架橋基を表す。X’’が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
nA、nおよびArの例および好ましい範囲、より好ましい範囲およびさらに好ましい範囲は、式(3)におけるnA、nおよびArの例および好ましい範囲、よりこの好ましい範囲およびさらに好ましい範囲と同じである。
で表されるアルキレン基およびシクロアルキレン基の例および好ましい範囲は、Lで表されるアルキレン基およびシクロアルキレン基の例および好ましい範囲と同じである。
で表されるアリーレン基の例および好ましい範囲は、Lで表されるアリーレン基の例および好ましい範囲と同じである。
は、高分子化合物(P1)の合成が容易となるため、フェニレン基またはメチレン基であることが好ましい。
X’’で表される架橋基の好ましい範囲およびより好ましい範囲は、前述の架橋基A群から選ばれる架橋基の好ましい範囲およびより好ましい範囲と同様である。
式(5)で表される構成単位は、高分子化合物(P2)の安定性が優れ、かつ、高分子化合物(P2)の架橋性が優れるので、高分子化合物(P2)に含まれる構成単位の合計量に対して、0.5〜50モル%であることが好ましく、3〜30モル%であることがより好ましく、3〜20モル%であることがさらに好ましい。
高分子化合物(P2)において、式(5)で表される構成単位は、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
式(5)で表される構成単位としては、例えば、上記の式(3−1)〜式(3−30)で表される構成単位が挙げられる。これらの中でも、高分子化合物(P2)の架橋性が優れるため、式(3−1)〜式(3−15)、式(3−19)、式(3−20)、式(3−23)、式(3−25)または式(3−30)で表される構成単位が好ましく、式(3−1)〜式(3−13)または式(3−30)で表される構成単位がより好ましく、式(3−1)〜式(3−9)または式(3−30)で表される構成単位がさらに好ましい。
[燐光発光性化合物の構造を有する構成単位]
高分子化合物(P2)は、正孔輸送性が優れるので、更に、発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満である上記式(1−A)で表される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含むことが好ましい。より詳細には、中間層は、式(Z)で表される化合物および式(Z)で表される化合物の誘導体を含まない層であるが、正孔輸送性を示す式(1−A)で表される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物(P2)を用いて中間層を形成することで、正孔輸送性に優れた中間層となり、より効率的に発光層へ正孔を輸送できるためである。すなわち、高分子化合物(P2)は、式(Y)で表される構成単位および式(1−A)で表される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含むことが好ましく、式(Y)で表される構成単位、架橋基A群から選ばれる少なくとも一種の架橋基を有する構成単位および式(1−A)で表される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含むことがより好ましい。
式(1−A)で表される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位としては、例えば、式(1−A)で表される燐光発光性化合物から水素原子1個取り除いた残りの残基を置換基として有するアリーレン基または2価の複素環基、式(1−A)で表される燐光発光性化合物から水素原子を2個取り除いた残りの残基、および、式(1−A)で表される燐光発光性化合物から水素原子を3個取り除いた残りの残基が挙げられる。
この構成単位が、式(1−A)で表される燐光発光性化合物から水素原子を3個取り除いた残りの残基である場合、式(1−A)で表される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物(P2)は、この構成単位の位置で分岐している。また、式(1−A)で表される燐光発光性化合物から水素原子を1個取り除いた残りの残基は、式(1−A)で表される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物(P2)の末端基となる場合がある。
式(1−A)で表される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位は、高分子化合物(P2)を用いて作製したの発光素子の外部量子収率が優れるので、高分子化合物(P2)に含まれる構成単位の合計量に対して、0.001〜50モル%であることが好ましく、0.01〜30モル%であることがより好ましい。
高分子化合物(P2)において、式(1−A)で表される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位は、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
<式(Z)で表される化合物および式(Z)で表される化合物の誘導体>
本発明の発光素子が備える中間層は、式(Z)で表される化合物および式(Z)で表される化合物の誘導体を含まない層である。式(Z)で表される化合物および式(Z)で表される化合物の誘導体の定義や例は、<発光層>で前述した式(Z)で表される化合物および式(Z)で表される化合物の誘導体の定義や例と同じである。
中間層の形成に用いられる高分子化合物としては、例えば、下記表7の高分子化合物P−21〜P−26が挙げられる。ここで、「その他」の構成単位とは、式(Y)で表される構成単位、式(5)で表される構成単位および式(1-A)で表される燐光発光化合物の構造を有する構成単位以外の構成単位を意味する。
Figure 0006531386

[表中、p、q、r、sおよびtは、各構成単位のモル比率を示す。p+q+r+s+t=100であり、かつ、100≧p+q+r+s≧70である。その他の構成単位とは、式(Y)で表される構成単位、式(5)で表される構成単位および式(1-A)で表される燐光発光化合物の構造を有する構成単位以外の構成単位を意味する。]
<高分子化合物の製造方法>
次に、高分子化合物の製造方法について説明する。
本発明の発光素子に用いられる高分子化合物は、例えば、下記式(M-Y1)で表される化合物および下記式(M-4)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、下記式(M-Y2)で表される化合物、下記式(M-X)で表される化合物、下記式(M-2)で表される化合物、下記式(M-3)で表される化合物、下記式(M-3')で表される化合物、下記式(M-5)で表される化合物および下記式(M-PB1-A)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを、縮合重合させることにより製造することができる。本明細書において、高分子化合物の製造に使用される化合物を総称して、「原料モノマー」ということがある。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
[式中、
ArY1、ArX1〜ArX4、RX1〜RX3、aX1、aX2、Ar2、Ar3、L、nA、X、n、Ar4〜Ar6、K、mA、X’、m、c、Ar7、R3、p3、LおよびX’’は、前記と同じ意味を表す。
C1〜ZC18は、それぞれ独立に、置換基A群および置換基B群からなる群から選ばれる基を表す。
PB1−Aは、式(1−A)で表される燐光発光性化合物から水素原子を2個取り除いた基を表す。]
例えば、ZC1、ZC2、ZC13およびZC14が置換基A群から選ばれる基である場合、ZC3〜ZC12およびZC15〜ZC18は、置換基B群から選ばれる基を選択する。
例えば、ZC1、ZC2、ZC13およびZC14が置換基B群から選ばれる基である場合、ZC3〜ZC12およびZC15〜ZC18は、置換基A群から選ばれる基を選択する。
<置換基A群>
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、−O−S(=O)2C1で表される基。
(式中、RC1は、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。)
<置換基B群>
−B(ORC2)2(式中、RC2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRC2は同一でも異なっていてもよく、互いに連結して、それぞれが結合する酸素原子とともに環構造を形成していてもよい。)で表される基;
−BF3Q'(式中、Q'は、Li、Na、K、RbまたはCsを示す。)で表される基;
−MgY'(式中、Y'は、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を示す。)で表される基;
−ZnY''(式中、Y''は、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を示す。)で表される基;、および、
−Sn(RC3)3(式中、RC3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRC3は同一でも異なっていてもよく、互いに連結して、それぞれが結合するスズ原子とともに環構造を形成していてもよい。)で表される基。
−B(ORC2)2で表される基としては、下記式で表される基が例示される。
Figure 0006531386
置換基A群から選ばれる基を有する化合物と置換基B群から選ばれる基を有する化合物とは、公知のカップリング反応により縮合重合して、置換基A群から選ばれる基および置換基B群から選ばれる基と結合する炭素原子同士が結合する。そのため、置換基A群から選ばれる基を2個有する化合物と、置換基B群から選ばれる基を2個有する化合物を公知のカップリング反応に供すれば、縮合重合により、これらの化合物の縮合重合体を得ることができる。
縮合重合は、通常、触媒、塩基および溶媒の存在下で行われ、必要に応じて、相間移動触媒を共存させて行ってもよい。
触媒としては、例えば、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、[トリス(ジベンジリデンアセトン)]ジパラジウム、パラジウムアセテート等のパラジウム錯体、ニッケル[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル、[ビス(1,4-シクロオクタジエン)]ニッケル等のニッケル錯体等の遷移金属錯体;これらの遷移金属錯体が、更にトリフェニルホスフィン、トリ-o-トリルホスフィン、トリ(tert-ブチルホスフィン)、トリシクロヘキシルホスフィン、ジフェニルホスフィノプロパン、ビピリジル等の配位子を有する錯体が挙げられる。触媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
触媒の使用量は、原料モノマーのモル数の合計に対する遷移金属の量として、通常、0.00001〜3モル当量である。
塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、リン酸三カリウム等の無機塩基;フッ化テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等の有機塩基が挙げられる。塩基は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
相間移動触媒としては、例えば、塩化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム等が挙げられる。相間移動触媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
塩基の使用量は、原料モノマーの合計モル数に対して、通常0.001〜100モル当量である。
相関移動触媒の使用量は、原料モノマーの合計モル数に対して、通常0.001〜100モル当量である。
溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド等の有機溶媒、水が挙げられる。溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
溶媒の使用量は、通常、原料モノマーの合計100重量部に対して、10〜100000重量部である。
縮合重合の反応温度は、通常-100〜200℃である。縮合重合の反応時間は、通常1時間以上である。
重合反応の後処理は、公知の方法、例えば、分液により水溶性不純物を除去する方法、メタノール等の低級アルコールに重合反応後の反応液を加えて、析出させた沈殿を濾過した後、乾燥させる方法等を単独または組み合わせて行う。高分子ホストの純度が低い場合、例えば、再結晶、再沈殿、ソックスレー抽出器による連続抽出、カラムクロマトグラフィー等の通常の方法にて精製することができる。
<発光素子の層構成>
本発明の発光素子は、陽極、陰極、発光層、正孔輸送層および中間層以外の層(以下、「その他の層」ともいう。)を有していてもよい。その他の層としては、例えば、正孔注入層、電子輸送層および電子注入層が挙げられる。
発光層、正孔輸送層および中間層は、上述した発光層の材料、上述した正孔輸送層の材料および上述した中間層の材料を用いて、それぞれ形成することができるが、これら以外の材料(例えば、発光材料および正孔輸送材料)が併用されていてもよい。
正孔注入層、電子輸送層および電子注入層は、正孔注入材料、電子輸送材料および電子注入材料をそれぞれ含み、正孔注入材料、電子輸送材料および電子注入材料を用いてそれぞれ形成することができる。
上述した発光層の材料と併用してもよい発光材料、上述した正孔輸送層の材料と併用してもよい正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料および電子注入材料については、後述する。
積層する層の順番、数および厚さは、発光素子の外部量子収率および素子寿命を勘案して調整すればよい。
発光層、正孔輸送層、中間層、正孔注入層、電子輸送層および電子注入層の厚さは、通常、1nm〜10μmである。
本発明の発光素子は、正孔注入性の観点からは、陽極と正孔輸送層との間に、正孔注入層を有することが好ましく、電子注入性および電子輸送性の観点からは、陰極と発光層の間に、電子注入層および電子輸送層の少なくとも1層を有することが好ましい。
本発明の発光素子において、発光層、正孔輸送層、電子輸送層、中間層、正孔注入層、電子注入層の形成方法としては、低分子化合物を用いる場合、例えば、粉末からの真空蒸着法、溶液または溶融状態からの成膜による方法が挙げられ、高分子化合物を用いる場合、例えば、溶液または溶融状態からの成膜による方法が挙げられる。
発光層、正孔輸送層、中間層、正孔注入層、電子輸送層および電子注入層は、上述した発光層の材料、上述した正孔輸送層の材料、上述した中間層の材料、正孔注入材料、電子輸送材料および電子注入材料をそれぞれ含有するインクを用いて、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ−コート法、ノズルコート法により作製することができる。
インクの粘度は、印刷法の種類によって調整すればよいが、インクジェットプリント法等の溶液が吐出装置を経由する印刷法に適用する場合には、吐出時の目づまりと飛行曲がりを防止するために、好ましくは25℃において1〜20mPa・sである。
インクに含まれる溶媒は、該インク中の固形分を溶解または均一に分散できる溶媒が好ましい。溶媒としては、例えば、1,2-ジクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、4-メチルアニソール等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、n-ヘキシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-へプタン、n-オクタン、n-ノナン、n-デカン、n-ドデカン、ビシクロヘキシル等の脂肪族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゾフェノン、アセトフェノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート、安息香酸メチル、酢酸フェニル等のエステル系溶媒;エチレングリコール、グリセリン、1,2-ヘキサンジオール等の多価アルコール系溶媒;イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が挙げられる。溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
インクにおいて、溶媒の配合量は、上述した発光層の材料、上述した正孔輸送層の材料、上述した中間層の材料、正孔注入材料、電子輸送材料または電子注入材料100重量部に対して、通常、1000〜100000重量部であり、好ましくは2000〜20000重量部である。
正孔輸送層の材料、中間層の材料、電子輸送層の材料および発光層の材料は、発光素子の作製において、各々、正孔輸送層、中間層、電子輸送層および発光層に隣接する層の形成時に使用される溶媒に溶解する場合、該溶媒に該材料が溶解することを回避するために、該材料が架橋基を有することが好ましい。架橋基を有する材料を用いて各層を形成した後、該架橋基を架橋させることにより、該層を不溶化させることができる。
各層を架橋させるための加熱の温度は、通常、25〜300℃であり、本発明の発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくは50〜250℃であり、より好ましくは150〜200℃である。
各層を架橋させるための光照射に用いられる光の種類は、例えば、紫外光、近紫外光、可視光である。
[基板/電極]
発光素子における基板は、電極を形成することができ、かつ、有機層を形成する際に化学的に変化しない基板であればよく、例えば、ガラス、プラスチック、シリコン等の材料からなる基板である。不透明な基板の場合には、基板から最も遠くにある電極が透明または半透明であることが好ましい。
陽極の材料としては、例えば、導電性の金属酸化物、半透明の金属が挙げられ、好ましくは、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ;インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等の導電性化合物;銀とパラジウムと銅との複合体(APC);NESA、金、白金、銀、銅である。
陰極の材料としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム等の金属;それらのうち2種以上の合金;それらのうち1種以上と、銀、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1種以上との合金;並びに、グラファイトおよびグラファイト層間化合物が挙げられる。合金としては、例えば、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金が挙げられる。
陽極および陰極は、各々、2層以上の積層構造としてもよい。
[発光材料]
上述した発光層の材料と併用してもよい発光材料としては、例えば、ナフタレンおよびその誘導体、アントラセンおよびその誘導体、ペリレンおよびその誘導体、並びに、イリジウム、白金またはユーロピウムを中心金属とする三重項発光錯体が挙げられる。
三重項発光錯体としては、例えば、以下に示す金属錯体が挙げられる。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
[正孔輸送材料]
上述した正孔輸送層の材料と併用してもよい正孔輸送材料としては、例えば、ポリビニルカルバゾールおよびその誘導体が挙げられる。正孔輸送材料は、電子受容性部位が結合された化合物でもよい。電子受容性部位としては、例えば、フラーレン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン、トリニトロフルオレノン等が挙げられ、好ましくはフラーレンである。
正孔輸送材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[電子輸送材料]
電子輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。電子輸送材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、8-ヒドロキシキノリンを配位子とする金属錯体、オキサジアゾール、アントラキノジメタン、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン、テトラシアノアントラキノジメタン、フルオレノン、ジフェニルジシアノエチレンおよびジフェノキノン、並びに、これらの誘導体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリフェニレン、ポリフルオレン、および、これらの誘導体が挙げられる。高分子化合物は、金属でドープされていてもよい。
本発明の発光素子が電子輸送層を備える場合、該電子輸送層は、式(ET−1)で表される構成単位および式(ET−2)で表される構成単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の構成単位を含む高分子化合物(以下、高分子化合物(P3)ともいう。)を用いて得られる層であることが好ましい。
電子輸送層と、高分子化合物(P3)との関係についていう「用いて得られる」とは、高分子化合物(P3)を用いて電子輸送層が形成されていることを意味する。
高分子化合物(P3)がそのまま電子輸送層に含有されていてもよいし、高分子化合物(P3)が分子内、分子間、または、それらの両方で架橋した状態(架橋体)で電子輸送層に含有されていてもよいが、高分子化合物(P3)がそのまま電子輸送層に含有されていることが好ましい。
Figure 0006531386
[式中、
nE1は、1以上の整数を表す。
ArE1は、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、これらの基はRE1以外の置換基を有していてもよい。
E1は、式(ES−1)で表される基を表す。RE1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
−(RE3cE1−(QE1nE4−YE1(ME2aE1(ZE1bE1 (ES−1)
[式中、
cE1は0または1を表し、nE4は0以上の整数を表し、aE1は1以上の整数を表し、bE1は0以上の整数を表す。
E3は、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
E1は、アルキレン基、アリーレン基、酸素原子または硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。QE1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
E1は、−CO 、−SO 、−SO または−PO 2−を表す。
E2は、金属カチオンまたはアンモニウムカチオンを表し、このアンモニウムカチオンは置換基を有していてもよい。ME2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
E1は、F、Cl、Br、I、OH、RE4SO 、RE4COO、ClO、ClO 、ClO 、ClO 、SCN、CN、NO 、SO 2−、HSO 、PO 3−、HPO 2−、HPO 、BF またはPF を表す。RE4は、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ZE1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
aE1およびbE1は、式(ES−1)で表される基の電荷が0となるように選択される。]
nE1は、好ましくは、1〜4の整数であり、より好ましくは1または2である。
ArE1で表される芳香族炭化水素基または複素環基としては、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,2−フェニレン基、2,6−ナフタレンジイル基、1,4−ナフタレンジイル基、2、7−フルオレンジイル基、3,6−フルオレンジイル基、2,7−フェナントレンジイル基または2,7−カルバゾールジイル基から、環を構成する原子に直接結合する水素原子nE1個を除いた残りの原子団が好ましく、RE1以外の置換基を有していてもよい。
ArE1が有していてもよいRE1以外の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、シクロアルキニル基、カルボキシル基、式(ES−3)で表される基が挙げられる。
−O(Cn’2n’O)nxm’2m’+1 (ES−3)
[式中、n’、m’およびnxは、1以上の整数を表す。]
cE1は、0または1であることが好ましく、nE4は、0〜6の整数であることが好ましい。
E3としては、アリーレン基が好ましい。
E1としては、アルキレン基、アリーレン基または酸素原子が好ましい。
E1としては、−CO または−SO が好ましい。
E2としては、Li、Na、K、Cs、N(CH 、NH(CH 、NH(CH またはN(C が好ましい。
E1としては、F、Cl、Br、I、OH、RE4SO またはRE4COOが好ましい。
E3が有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基および式(ES−3)で表される基が挙げられる。RE3は、本発明の発光素子の発光効率が優れるため、式(ES−3)で表される基を置換基として有していることが好ましい。
式(ES−1)で表される基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 0006531386
[式中、Mは、Li、Na、K、Cs、N(CH 、NH(CH 、NH(CH またはN(C を表す。]
Figure 0006531386
[式中、
nE2は1以上の整数を表す。
ArE2は、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、これらの基はRE2以外の置換基を有していてもよい。
E2は、式(ES−2)で表される基を表す。RE2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
−(RE6cE2−(QE2nE6−YE2(ME3bE2(ZE2aE2 (ES−2)
[式中、
cE2は0または1を表し、nE6は0以上の整数を表し、bE2は1以上の整数を表し、aE2は0以上の整数を表す。
E6は、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
E2は、アルキレン基、アリーレン基、酸素原子または硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。QE2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
E2は、カルボカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニルカチオンまたはスルホニルカチオンを表す。
E3は、F、Cl、Br、I、OH、RE7SO 、RE7COO、ClO、ClO 、ClO 、ClO 、SCN、CN、NO 、SO 2−、HSO 、PO 3−、HPO 2−、HPO 、テトラフェニルボレート、BF またはPF を表す。RE7は、アルキル基、パーフルオロアルキル基、またはアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ME3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
E2は、金属イオンまたはアンモニウムイオンを表し、このアンモニウムイオンは置換基を有していてもよい。ZE2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
aE2およびbE2は、式(ES−2)で表される基の電荷が0となるように選択される。]
nE2は、好ましくは、1〜4の整数であり、より好ましくは1または2である。
ArE2で表される芳香族炭化水素基または複素環基としては、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,2−フェニレン基、2,6−ナフタレンジイル基、1,4−ナフタレンジイル基、2、7−フルオレンジイル基、3,6−フルオレンジイル基、2,7−フェナントレンジイル基または2,7−カルバゾールジイル基から、環を構成する原子に直接結合する水素原子nE2個を除いた残りの原子団が好ましく、RE2以外の置換基を有していてもよい。
ArE2が有していてもよいRE2以外の置換基としては、ArE1が有していてもよいRE1以外の置換基と同様である。
cE2は、0または1であることが好ましく、nE6は、0〜6の整数であることが好ましい。
E6としては、アリーレン基が好ましい。
E2としては、アルキレン基、アリーレン基または酸素原子が好ましい。
E2としては、カルボカチオンまたはアンモニウムカチオンが好ましい。
E3としては、F、Cl、Br、I、テトラフェニルボレート、CFSO またはCHCOOが好ましい。
E2としては、Li、Na、K、Cs、N(CH 、NH(CH 、NH(CH またはN(C が好ましい。
E6が有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基および式(ES−3)で表される基が挙げられる。RE6は、本発明の発光素子の発光効率が優れるため、式(ES−3)で表される基を置換基として有していることが好ましい。
式(ES−2)で表される基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 0006531386
[式中、Xは、F、Cl、Br、I、テトラフェニルボレート、CFSO 、またはCHCOOを表す。]
式(ET−1)および式(ET−2)で表される構造単位としては、例えば、下記式(ET−31)〜式(ET−34)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
電子輸送材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[正孔注入材料および電子注入材料]
正孔注入材料および電子注入材料は、各々、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。正孔注入材料および電子注入材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン;カーボン;モリブデン、タングステン等の金属酸化物;フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム、フッ化カリウム等の金属フッ化物が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン、ポリキノリンおよびポリキノキサリン、並びに、これらの誘導体;式(X)で表される基を主鎖または側鎖に含む重合体等の導電性高分子が挙げられる。
正孔注入材料および電子注入材料は、各々、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[イオンドープ]
正孔注入材料または電子注入材料が導電性高分子を含む場合、導電性高分子の電気伝導度は、好ましくは、1×10-5S/cm〜1×103S/cmである。導電性高分子の電気伝導度をかかる範囲とするために、導電性高分子に適量のイオンをドープすることができる。
ドープするイオンの種類は、正孔注入材料であればアニオン、電子注入材料であればカチオンである。アニオンとしては、例えば、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン酸イオンが挙げられる。カチオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンが挙げられる。
ドープするイオンは、一種のみでも二種以上でもよい。
[用途]
発光素子を用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。パターン状の発光を得るためには、面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部にしたい層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極もしくは陰極、または、両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にON/OFFできるように配置することにより、数字、文字等を表示できるセグメントタイプの表示装置が得られる。ドットマトリックス表示装置とするためには、陽極と陰極を共にストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子化合物を塗り分ける方法、カラーフィルターまたは蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス表示装置は、パッシブ駆動も可能であるし、TFT等と組み合わせてアクティブ駆動も可能である。これらの表示装置は、コンピュータ、テレビ、携帯端末等のディスプレイに用いることができる。面状の発光素子は、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、または、面状の照明用光源として好適に用いることができる。フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源および表示装置としても使用できる。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例において、高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)およびポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、サイズエクスクルージョンクロマトグラフィー(SEC)(島津製作所製、商品名:LC−10Avp)により求めた。なお、SECの測定条件は、以下のとおりである。
[測定条件]
測定する高分子化合物を約0.05重量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解させ、SECに10μL注入した。SECの移動相としてテトラヒドロフランを用い、2.0mL/分の流量で流した。カラムとして、PLgel MIXED−B(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。検出器にはUV−VIS検出器(島津製作所製、商品名:SPD−10Avp)を用いた。
LC−MSの測定は、下記の方法で行った。
測定試料を約2mg/mLの濃度になるようにクロロホルムまたはテトラヒドロフランに溶解させ、LC−MS(アジレント テクノロジー製、商品名:1100LCMSD)に約1μL注入した。LC−MSの移動相には、アセトニトリルおよびテトラヒドロフランの比率を変化させながら用い、0.2mL/分の流量で流した。カラムは、L−column 2 ODS(3μm)(化学物質評価研究機構製、内径:2.1mm、長さ:100mm、粒径3μm)を用いた。
NMRの測定は、下記の方法で行った。
5〜10mgの測定試料を約0.5mLの重クロロホルム(CDCl)、重テトラヒドロフラン(THF−d)または重塩化メチレン(CDCl)に溶解させ、NMR装置(バリアン(Varian,Inc.)製、商品名:INOVA 300または商品名:MERCURY 400VX)を用いて測定した。
TLC-MSの測定は、下記の方法で行った。
測定試料を、トルエン、テトラヒドロフランまたはクロロホルムに溶解させ、DART用TLCプレート(テクノアプリケーションズ社製 YSK5-100)上に塗布し、TLC-MS(日本電子(JEOL Ltd.)社製、商品名 JMS-T100TD(The AccuTOF TLC))を用いて測定した。測定時のヘリウムガス温度は、200〜400℃の範囲で調整した。
化合物の純度の指標として、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)面積百分率の値を用いた。この値は、特に記載がない限り、高速液体クロマトグラフィー(HPLC、島津製作所製、商品名:LC−20A)での254nmにおける値とする。この際、測定する化合物は、0.01〜0.2重量%の濃度になるようにテトラヒドロフランまたはクロロホルムに溶解させ、HPLCに、濃度に応じて1〜10μL注入した。HPLCの移動相には、アセトニトリルおよびテトラヒドロフランを用い、1mL/分の流速で、アセトニトリル/テトラヒドロフラン=100/0〜0/100(容積比)のグラジエント分析で流した。カラムは、Kaseisorb LC ODS 2000(東京化成工業製)または同等の性能を有するODSカラムを用いた。検出器には、フォトダイオードアレイ検出器(島津製作所製、商品名:SPD−M20A)を用いた。
本実施例において、燐光発光性化合物の発光スペクトルの最大ピーク波長は、分光光度計(日本分光株式会社製、FP−6500)により室温にて測定した。燐光発光性化合物をキシレンに、約0.8×10−4重量%の濃度で溶解させたキシレン溶液を試料として用いた。励起光としては、波長325nmのUV光を用いた。
<合成例1> 金属錯体EM1の合成
金属錯体EM1は、特開2013−147551号公報に記載の方法に従って合成した。金属錯体EM1の発光スペクトルの最大ピーク波長は475nmであった。
Figure 0006531386
高分子化合物HP、高分子化合物P1、高分子化合物P2−1、高分子化合物P2−2、高分子化合物P2−3、高分子化合物P2−4、高分子化合物P2−5、高分子化合物E1および高分子化合物E2の合成において用いた単量体CM1〜CM15の構造を下記に示す。
単量体CM1〜CM15は下記の方法に従って合成し、99.5%以上のHPLC面積百分率値を示したものを用いた。
単量体CM1は、特開2010―189630号公報に記載の方法に従って合成した。
単量体CM2は、下記の方法に従って合成した。
単量体CM3は、下記の方法に従って合成した。
単量体CM4は、特開2011―174062号公報に記載の方法に従って合成した。
単量体CM5は、国際公開第2002/045184号に記載の方法に従って合成した。
単量体CM6は、国際公開第2005/049546号に記載の方法に従って合成した。
単量体CM7は、特開2008−106241号公報に記載の方法に従って合成した。
単量体CM8は、購入試薬(アルドリッチ品)を再結晶した。
単量体CM9は、特開2010−215886号公報に記載の方法に従って合成した。
単量体CM10は、国際公開第2013/146806号に記載の方法に従って合成した。
単量体CM11は、国際公開第2013/146806号に記載の方法に従って合成した。
単量体CM12は、下記の方法に従って合成した。
単量体CM13は、下記の方法に従って合成した。
単量体CM14は、下記の方法に従って合成した。
単量体CM15は、特開2012−33845号公報に記載の方法に従って合成した。
Figure 0006531386
Figure 0006531386
Figure 0006531386
<合成例2> 単量体CM2の合成
Figure 0006531386
300mLの三口フラスコに、国際公開第2009/131255号に記載の方法に従って合成した化合物CC1(7.4g,10mmol)、2−ヨード−5−ブロモ−m−キシレン(9.3g,30mmol)およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(0.23g,0.04mmol)を加え、三口フラスコ内の気体をアルゴンガスで置換した。その後、それぞれ予め10分間アルゴンガスをバブリングすることにより溶存酸素を除去したトルエン(60mL)、テトラヒドロフラン(30mL)、tert−ブタノール(40mL)およびイオン交換水(20mL)を室温にて加え、その後、20重量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(30g,8mmol)を更に加え、50℃で12時間攪拌した。得られた反応溶液に、イオン交換水およびトルエンを加え、攪拌、静置した後に、分液を行った。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥させ、無機塩をろ別した。得られたろ液から溶媒を減圧留去した後に、アセトニトリルを加え、70℃で30分間攪拌し、室温まで冷却し、析出した固体をろ過により取り出した。得られた固体を中圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=15/1(v/v(体積比であることを示す。以下同様。))により精製し、更に、再結晶(クロロホルム/アセトニトリル=4/7(v/v))により精製し、減圧乾燥することにより、目的物である化合物CM2(4.72g)を白色固体として得た。収率は55%であった。また、得られた化合物CM2のHPLC面積百分率値は99.5%以上を示した。必要に応じて、上記の操作を繰り返し行った。
H−NMR(300MHz,CDCl):δ(ppm)=7.82(d,2H),7.23(m,4H),7.17(s,2H),7.12−7.07(m,6H),6.99−6.95(m,4H),2.52(t,4H),1.95(s,12H),1.59−1.45(m,4H),1.32−1.18(m,12H),0.85(t,6H).
LC/MS(ESI−MS(posi)):850[M]
<合成例3> 単量体CM3の合成
Figure 0006531386
(第一工程)
反応容器内の気体をアルゴンガス雰囲気とした後、特開2010−189630号公報に記載の方法に従って合成した化合物CC2(41.77g、120mmol)、ビス(ピナコール)ジボロン(91.9g、362mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタン錯体(1:1) (Pd(dppf)Cl・CHCl、CAS番号95464−05−4、Sigma−Aldrich Co. LLC製、5.096g、6.24mmol)、酢酸カリウム(70.67g、720mmol)および1,4−ジオキサン(市販脱水品、500mL)の混合物を、80℃のオイルバスで加熱しながら約8時間攪拌した後に、トルエン(500mL)で希釈してからセライトおよびシリカゲルパッドに通液することにより不溶物を除去し、次いで、溶媒を留去することにより固体を得た。得られた固体にメタノール(750mL)を加え、よく攪拌した後に、固体をろ過により取り出し、減圧乾燥することにより、固体(57g)を得た。得られた固体をヘキサンに溶解させ、活性炭を加え、60℃のオイルバスで加熱しながら1時間攪拌した後に、セライトろ過により、不溶物を除去し、次いで、溶媒を留去することにより白色固体を得た。得られた固体にメタノール(750mL)を加え、50℃に加熱しながら1時間攪拌した後に、室温まで冷却してから、析出している固体をろ過により取り出し、減圧乾燥することにより、化合物CC2a(40.59g)を得た。収率は76%であった。得られた化合物CC2aは、HPLC面積百分率値(UV254nm)で99.5%以上を示した。
H−NMR(300MHz,CDCl):δ(ppm)=8.75(d,4H),8.68(d,2H),8.06(d,4H),7.39(d,2H),2.73(t,2H),1.71−1.60(m,2H),1.50−1.20(m,42H),0.88(t,3H).
TLC/MS(DART、posi):[M+H]=730.49
(第二工程)
反応容器内の気体をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物CC2a(25.54g、35mmol)、5−ヨード−2−ブロモ−m−キシレン(32.65g、105mmol)、トルエン(210mL)、tert−ブタノール(140mL)、テトラヒドロフラン(105mL)、イオン交換水(70mL)、20重量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(103.1g、140mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.45g、2.12mmol)の混合物を、40℃に設定したオイルバスで加熱しながら40時間攪拌した後、室温まで冷却し、トルエン(140mL)およびイオン交換水(140mL)を加え、有機層を分液により得た。得られた有機層を5重量%食塩水で洗浄した後に、無水硫酸マグネシウムにより乾燥し、得られた固体をろ過により除去した後に、減圧濃縮により溶媒を留去することにより、茶色油状物(37g)を得た。得られた茶色油状物をトルエンで希釈してからシリカゲルショートカラムに通液し、減圧濃縮により溶媒を留去することにより黄色油状物を得た。得られた黄色油状物を中圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)により精製し、目的物を含むフラクションを減圧濃縮した後に、再結晶(トルエンおよびメタノールの混合溶媒)により精製し、得られた固体を減圧乾燥することにより、化合物CM3(6.15g)を得た。収率は21%であった。得られた化合物CM3のHPLC面積百分率値は99.5%以上を示した。
H−NMR(300MHz,CD2Cl2):δ(ppm)=8.86(d,J=8.3Hz,4H),8.72(d,J=8.3Hz,2H),7.43(d,J=8.3Hz,2H),7.37(d,J=8.3Hz,4H),7.32(s,4H),2.75(t,J=7.7Hz,2H),2.07(s,12H),1.75−1.66(mult,2H),1.42−1.22(mult,18H),0.88(t,J=6.6Hz,3H).
TLC/MS(DART、posi):[M+H]=842.27
<合成例4> 単量体CM12の合成
Figure 0006531386
(第一工程)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、塩化イリジウム水和物(67.0g)、ケミストリー マテリアル(Chem.Mater.)、第18巻、5119−5129項(2006年)に記載の方法に従って合成した化合物L1(128g)、2−エトキシエタノール(570mL)および水(190mL)を加え、100℃で18時間撹拌した。
その後、15℃まで冷却し、水を加え、析出した固体をろ取した。得られた固体を水、へキサンで順次洗浄した後、減圧乾燥を行い、化合物CM12a(142g、収率95%、黄色粉末)を得た。
(第二工程)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物CM12a(142g)、化合物L1(252)、トリフルオロメタンスルホン酸銀(46.3g)およびジグライム(360mL)を加え、150℃で21時間撹拌した。
反応混合物を冷却後、ろ過を行い、得られたろ液を減圧濃縮した。そこへ、水を加え、析出した固体をろ取した。得られた固体を水、メタノールで順次洗浄した後、減圧乾燥を行い、粗生成物を得た。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/酢酸エチル)、再結晶(ジクロロメタン/メタノール)により順次精製した後、減圧乾燥を行い、化合物CM12b(158g、収率85%、黄色粉末)を得た。化合物CM12bのHPLC面積百分率値は99.1%であった。
Figure 0006531386
(第三工程)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物CM12b(113g)、化合物L2(103g)およびトルエン(1100mL)、炭酸ナトリウム水溶液(2mol/L、264mL)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(6.36g)を加え、70℃で7時間撹拌した。
反応混合物を冷却後、水層を除去した後、得られた有機層を食塩水で洗浄した。得られた有機層を減圧濃縮し、粗生成物を得た。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン)、再結晶(ジクロロメタン/メタノール)により順次精製した後、減圧乾燥を行い、化合物CM12c(61.8g、収率36%、黄色粉末)を得た。化合物CM12cのHPLC面積百分率値は86.5%であった。
H−NMR(CDCl−d,300MHz):δ(ppm)=7.81−7.72(m,8H),7.62(dd,9H),7.49(dd,8H),7.18(d,2H),6.92(d,1H),6.79(t,2H),6.63(d,1H),4.26(s,6H),4.21(s,3H),2.26−2.17(m,3H),1.97−1.87(m,3H),1.44−1.17(m,42H),0.72(t,9H).
Figure 0006531386
(第四工程)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物CM12c(61.8g)、ビス(ピナコラート)ジボロン(30.2g)、酢酸カリウム(11.7g)、1,4−ジオキサン(脱水品、398mL)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタン錯体(Pd(dppf)Cl・CHCl、0.65g)を加え、100℃で5.5時間撹拌した。
反応混合物を室温まで冷却後、ろ過を行い、得られたろ液を濃縮し、粗生成物を得た。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製した後、減圧乾燥を行い、化合物CM12d(47.9g、収率75%、黄色粉末)を得た。
H−NMR(CDCl−d,300MHz):δ(ppm)=7.94(s,1H),7.80−7.72(m,9H),7.62(d,8H),7.49(d,8H),7.15(t,2H),6.90−6.76(m,3H),4.28(s,3H),4.25(s,3H),4.23(s,3H),2.29−2.15(m,3H),1.98−1.86(m,3H),1.41−1.17(m,54H),0.72(t,9H).
Figure 0006531386
(第五工程)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物CM12d(45.7g)、1,3,5-トリブロモベンゼン(45.0g)、トルエン(571mL)、炭酸ナトリウム水溶液(1mol/L、86mL)、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド(シグマアルドリッチ社製、商品名Aliquat336)(0.35g)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.65g)を加え、110℃で3時間撹拌した。
反応混合物を冷却後、水層を除去した後、得られた有機層を食塩水で洗浄した。得られた有機層を減圧濃縮し、粗生成物を得た。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)、再結晶(トルエン/メタノール)、再結晶(酢酸エチル/メタノール)により順次精製した後、減圧乾燥を行い、化合物CM12(31.6g、収率65%、黄色粉末)を得た。
化合物CM12のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
H−NMR(CDCl−d,300MHz):δ(ppm)=7.82(s,2H),7.74(d,6H),7.64−7.56(m,12H),7.49(d,8H),7.21−7.17(m,2H),7.00(d,1H),6.87(d,2H),6.77(d,1H),4.30(s,3H),4.26(s,6H),2.30−2.20(m,3H),2.05−1.88(m,3H),1.40−1.16(m,42H),0.70(t,9H).
LC−MS(UV254nm−APCI positive):m/z=1706.6[M+H]
<合成例5> 単量体CM13の合成
Figure 0006531386
(第一工程)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、単量体CM7(96.41g、182mmol)、ビス(ピナコール)ジボロン(139.3g、547mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタン錯体(1:1) (Pd(dppf)Cl・CHCl、CAS番号95464−05−4、Sigma−Aldrich Co. LLC製、14.9g、18.3mmol)、酢酸カリウム(107.5g、1095mmol)および1,4−ジオキサン(市販脱水品、550mL)を加え、80℃で6時間攪拌した。その後、そこへ、トルエン(850mL)を加え、セライトおよびシリカゲルパッドに通液することにより不溶物を除去した。その後、溶媒を留去することにより固体を得た。得られた固体をトルエンに溶解させた後、活性炭を加え、60℃で1時間攪拌した。その後、セライトに通液することにより不溶物を除去した。その後、溶媒を留去することにより固体を得た。その後、再結晶(アセトニトリル)により精製し、減圧乾燥することにより、目的物である化合物CM13a(113.7g、収率91%)を白色固体として得た。得られた化合物CM13aは、HPLC面積百分率値(UV254nm)で98.7%を示した。
H−NMR(300MHz,CDCl):δ(ppm)=7.81(s,2H),7.80(d,2H),7.75(d,2H),7.12(d,2H),6.89(d,2H),6.86(s,2H),3.07(d,8H),1.31(s,24H).
LC/MS(ESI,posi):[M+K]=661.3
(第二工程)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物CM13a(107.7g、171mmol)、5−ヨード−2−ブロモ−m−キシレン(159.5g、513mmol)、トルエン(1000mL)、tert−ブタノール(700mL)、テトラヒドロフラン(500mL)、イオン交換水(350mL)、20重量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(500g、682mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(5.0g、4.3mmol)を加え、50℃で64時間攪拌した。得られた反応溶液を室温まで冷却した後、トルエン(680mL)およびイオン交換水(680mL)を加え、分液することにより有機層を得た。得られた有機層を、イオン交換水、10重量%食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。得られた固体をろ過により除去した後、減圧濃縮することで溶媒を留去することにより、黄色油状物(212g)を得た、得られた黄色油状物を再結晶(酢酸エチル/アセトニトリル)により精製した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム)により更に精製した。その後、目的物を含むフラクションを減圧濃縮し、再結晶(トルエン/アセトニトリル)により精製し、得られた固体を減圧乾燥することにより、目的物である化合物CM13(81g、収率61%)を得た。得られた化合物CM13は、HPLC面積百分率値(UV254nm)で99.5%以上を示した。
H−NMR(300MHz,CDCl):δ(ppm)=7.81(d,2H),7.24(s,4H),7.17(s,2H),7.11(d,2H),7.03(d,2H),6.87(s,2H),6.83(d,2H),3.06(d,8H)1.98(s,12H).
LC/MS(ESI,posi):[M+K]=773.1
<合成例6> 単量体CM14の合成
Figure 0006531386
(第一工程)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、単量体CM9(85.6g、186mmol)をテトラヒドロフラン(市販脱水グレード品、1900mL)に溶解させた。その後、得られた溶液を−78℃まで冷却し、該溶液を攪拌しながら、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.6mol/L、256mL、409mmol)を滴下し、更に1時間攪拌した。その後、そこへ、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(96.9g、521mmol)を滴下し、0℃まで昇温しながら、3時間攪拌した。得られた反応溶液を氷浴により冷却し、塩酸(1mol/L)を、反応溶液がpH6〜7を示すまで滴下した。その後、そこへ、トルエンを加え、室温まで昇温した後、分液することにより水層を除去した。その後、イオン交換水、10重量%食塩水で順次洗浄し、得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、無機塩をろ別した。得られたろ液を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体にアセトニトリルを加え攪拌した後、固体をろ取し、得られた固体を減圧乾燥することにより、目的物である化合物CM14a(92.2g、収率89%)を白色固体として得た。得られた化合物CM14aは、HPLC面積百分率値(UV254nm)で95.6%を示した。
H−NMR(300MHz,CDCl):δ(ppm)=7.81(d,2H),7.74(s,2H),7.71(d,2H),5.58−5.47(m,2H),4.81(d,2H),4.77(s,2H),2.05−2.00(m,4H),1.82−1.75(q,4H),1.39(s,24H),0.70−0.60(m,4H).
LC/MS(ESI,posi):[M+K]=593.3
(第二工程)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物CM14a(87.0g、157mmol)、5−ヨード−2−ブロモ−m−キシレン(146g、471mmol)、トルエン(950mL)、tert−ブタノール(630mL)、テトラヒドロフラン(480mL)、イオン交換水(320mL)、20重量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(460g、625mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.6g、3.1mmol)を加え、50℃で22時間攪拌した。得られた反応溶液を室温まで冷却した後、トルエン(620mL)およびイオン交換水(620mL)を加え、分液することにより有機層を得た。得られた有機層を、イオン交換水、10重量%食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。得られた固体をろ過により除去した後、減圧濃縮することで溶媒を留去した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム)により精製し、目的物を含むフラクションを得た。得られたフラクションを減圧濃縮した後、再結晶(トルエン/アセトニトリル)により精製し、更に再結晶(クロロホルム/アセトニトリル)により精製し、得られた固体を減圧乾燥することにより、化合物CM14(51g、収率49%)を得た。得られた化合物CM14は、HPLC面積百分率値(UV254nm)で99.5%以上を示した。
H−NMR(300MHz,CDCl):δ(ppm)=7.77(d,2H),7.29(s,4H),7.09(s,2H),7.06(d,2H),5.58−4.45(m,2H),4.83(d,2H),4.78(s,2H),2.04(s,12H),2.04−1.95(m,4H),1.83−1.76(q,4H),0.82−0.72(m,4H).
LC/MS(ESI,nega):[M+Cl]=701.1
<合成例7:高分子化合物HP1の合成>
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM1(1.9735g、3.96mmol)、化合物CM2(1.7739g、2.08mmol)、化合物CM3(1.6200g、1.92mmol)、ジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(7.1mg、0.008mmol)およびトルエン(85ml)を混合し、100℃に加熱した。
(工程2)反応液に、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(13.6ml)を滴下し、4時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(97.5mg、0.80mmol)、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(13.6ml)およびジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(3.5mg、0.004mmol)を加え、19時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。冷却後、反応液を、3.6重量%塩酸で2回、2.5重量%アンモニア水で2回、イオン交換水で6回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈殿が生じた。沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムの順番で通すことにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物HP1を3.21g得た。高分子化合物HP1のMnは9.8×10であり、Mwは2.7×10であった。
高分子化合物HP1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM2から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位とが、50:26:24のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例8:高分子化合物P1の合成>
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM4(2.6882g、2.96mmol)、化合物CM5(0.4245g、0.75mmol)、化合物CM6(1.6396g、1.80mmol)、化合物CM7(0.2377g、0.45mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.1mg、0.003mmol)およびトルエン(62ml)を加え、105℃に加熱した。
(工程2)反応液に、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(10ml)を滴下し、4.5時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(36.8mg、0.30mmol)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.1mg、0.003mmol)を加え、16.5時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。冷却後、反応液を、水で2回、3重量%酢酸水溶液で2回、水で2回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈殿が生じた。沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムの順番で通すことにより精製した。
得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P1を3.12g得た。高分子化合物P1のMnは7.8×10であり、Mwは2.6×10であった。
高分子化合物P1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM4から誘導される構成単位と、化合物CM5から誘導される構成単位と、化合物CM6から誘導される構成単位と、化合物CM7から誘導される構成単位とが、50:12.5:30:7.5のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例9:高分子化合物P2−1の合成>
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM1(2.4668g、4.95mmol)、化合物CM7(0.2641g、0.50mmol)、化合物CM8(1.0558g、4.00mmol)、化合物CM9(0.2301g、0.50mmol)、ジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(4.4mg、0.005mmol)およびトルエン(32ml)を加え、100℃に加熱した。
(工程2)反応液に、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(17.0ml)を滴下し、4時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(121.9mg、1.00mmol)、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(17.0ml)およびジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(4.4mg、0.005mmol)を加え、19時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。冷却後、反応液を、3.6重量%塩酸で2回、2.5重量%アンモニア水で2回、イオン交換水で6回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈殿が生じた。沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムの順番で通すことにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P2−1を1.65g得た。
高分子化合物P2−1のMnは7.1×10であり、Mwは3.6×10であった。
高分子化合物P2−1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM7から誘導される構成単位と、化合物CM8から誘導される構成単位と、化合物CM9から誘導される構成単位とが、50:5:40:5のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例10:高分子化合物P2−2の合成>
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM1(1.1347g、2.28mmol)、化合物CM2(1.5692g、1.84mmol)、化合物CM7(0.1215g、0.230mmol)、化合物CM9(0.1059g、0.23mmol)、ジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(2.1mg、0.0023mmol)およびトルエン(45ml)を加え、100℃に加熱した。
(工程2)反応液に、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(7.8ml)を滴下し、3.5時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(0.0561g、0.46mmol)、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(7.8ml)およびジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(2.0mg、0.0023mmol)を加え、19時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。冷却後、反応液を、3.6重量%塩酸で2回、2.5重量%アンモニア水で2回、イオン交換水で6回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈殿が生じた。沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムの順番で通すことにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P2−2を1.74g得た。
高分子化合物P2−2のMnは1.3×10であり、Mwは5.1×10であった。
高分子化合物P2−2は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM2から誘導される構成単位と、化合物CM7から誘導される構成単位と、化合物CM9から誘導される構成単位とが、50:40:5:5のモル比で構成されてなる共重合体である。
<実施例1:高分子化合物P2−3の合成>
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM1(0.7538g、1.51mmol)、化合物CM8(0.4685g、1.78mmol)、化合物CM10(0.3373g、0.50mmol)、化合物CM11(0.2472g、0.50mmol)、化合物CM12(1.2389g、0.73mmol)、ジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(2.4mg、0.0025mmol)およびトルエン(44ml)を加え、100℃に加熱した。
(工程2)反応液に、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(8.5ml)を滴下し、7.5時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(61.0mg、0.50mmol)、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(8.5ml)およびジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(2.2mg、0.0025mmol)を加え、15.5時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。冷却後、反応液を、3.6重量%塩酸で2回、2.5重量%アンモニア水で2回、イオン交換水で5回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈殿が生じた。沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムの順番で通すことにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P2−3を1.74g得た。
高分子化合物P2−3のMnは5.5×10であり、Mwは1.4×10であった。
高分子化合物P2−3は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM8から誘導される構成単位と、化合物CM10から誘導される構成単位と、化合物CM11から誘導される構成単位と、化合物CM12から誘導される構成単位とが、30:35.5:10:10:14.5のモル比で構成されてなる共重合体である。
<実施例2:高分子化合物P2−4の合成>
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM1(1.9675g、3.95mmol)、化合物CM8(0.7678g、2.91mmol)、化合物CM12(0.2187g、0.13mmol)、化合物CM13(0.3536g、0.48mmol)、化合物CM14(0.3209g、0.48mmol)、ジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(3.5mg、0.004mmol)およびトルエン(47ml)を加え、100℃に加熱した。
(工程2)反応液に、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(13.6ml)を滴下し、6.5時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(97.5mg、0.80mmol)、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(13.6ml)およびジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(3.5mg、0.004mmol)を加え、15.5時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。冷却後、反応液を、3.6重量%塩酸で2回、2.5重量%アンモニア水で2回、イオン交換水で6回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈殿が生じた。沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムの順番で通すことにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P2−4を1.54g得た。
高分子化合物P2−4のMnは7.8×10であり、Mwは3.7×10であった。
高分子化合物P2−4は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM8から誘導される構成単位と、化合物CM12から誘導される構成単位と、化合物CM13から誘導される構成単位と、化合物CM14から誘導される構成単位とが、50:36.4:1.6:6:6のモル比で構成されてなる共重合体である。
<実施例3:高分子化合物P2−5の合成>
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM1(0.6285g、1.26mmol)、化合物CM12(1.2817g、0.75mmol)、化合物CM13(0.1841g、0.25mmol)、化合物CM14(0.1671g、0.25mmol)、ジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(1.1mg、0.0013mmol)およびトルエン(37ml)を加え、100℃に加熱した。
(工程2)反応液に、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(8.5ml)を滴下し、9.5時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(30.5mg、0.25mmol)、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(8.5ml)およびジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(1.1mg、0.0013mmol)を加え、19時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。冷却後、反応液を、3.6重量%塩酸で2回、2.5重量%アンモニア水で2回、イオン交換水で4回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈殿が生じた。沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムの順番で通すことにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P2−5を1.52g得た。
高分子化合物P2−5のMnは8.8×10であり、Mwは3.2×10であった。
高分子化合物P2−5は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM12から誘導される構成単位と、化合物CM13から誘導される構成単位と、化合物CM14から誘導される構成単位とが、50:30:10:10のモル比で構成されてなる共重合体である。
上記で合成した高分子化合物に含まれる構成単位のモル比を表8に示す。
Figure 0006531386
<合成例11:高分子化合物E1の合成>
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、単量体CM15(9.23g)、単量体CM1(4.58g)、ジクロロビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(8.6mg)およびトルエン(175mL)を加え、105℃に加熱した。
(工程2)その後、そこに、12重量%炭酸ナトリウム水溶液(40.3mL)を滴下し、29時間還流させた。
(工程3)その後、そこに、フェニルボロン酸(0.47g)およびジクロロビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(8.7mg)を加え、14時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。得られた反応液を冷却後、メタノールに滴下したところ、沈澱が生じた。沈殿物をろ取し、メタノール、水で洗浄後、乾燥させることにより得た固体をクロロホルムに溶解させ、予めクロロホルムを通液したアルミナカラムおよびシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。得られた精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物E1を7.15g得た。
高分子化合物E1のポリスチレン換算の数平均分子量は3.2×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は6.0×10であった。
高分子化合物E1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、単量体CM15から形成される構成単位と、単量体CM1から形成される構成単位とを、50:50のモル比で含む共重合体である。
<合成例12:高分子化合物E2の合成>
(工程1)高分子化合物E1(3.1g)を反応容器に加えた後、反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした。その後、そこへ、テトラヒドロフラン(130mL)およびメタノール(66mL)、水酸化セシウム一水和物(2.1g)および水(12.5mL)を加え、60℃で3時間撹拌した。
(工程2)その後、そこに、メタノール(220mL)を加え、2時間撹拌した。得られた反応混合物を濃縮した後、イソプロピルアルコールに滴下し、攪拌したところ、沈殿が生じた。沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物E2(3.5g)を得た。
高分子化合物E2は、高分子化合物E1の仕込み原料の量から求めた理論値では、下記式で表される構成単位と、単量体CM1から形成される構成単位とを、50:50のモル比で含む共重合体である。
Figure 0006531386
<比較例CD1> 発光素子CD1の作製および評価
(陽極および正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、ポリチオフェン・スルホン酸系の正孔注入剤であるAQ−1200(Plextronics社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、大気雰囲気下において、ホットプレート上で170℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(正孔輸送層の形成)
キシレンに高分子化合物P1を0.7重量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより正孔輸送層を形成した。
(発光層の形成)
キシレンに、高分子化合物HP1および金属錯体EM1(高分子化合物HP1/金属錯体EM1=60重量%/40重量%)を1.6重量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔輸送層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより発光層とした形成した。
(陰極の形成)
発光層の形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、発光層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子CD1を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子CD1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/mにおける外部量子収率EQE[%]、発光スペクトルの最大ピーク波長[nm]およびCIE色度座標(x、y)を表9にそれぞれ示す。
<比較例CD2> 発光素子CD2の作製および評価
比較例CD1における正孔輸送層の形成の後、発光層の形成の前に、下記の方法で中間層を形成した以外は比較例CD1と同様にして、発光素子CD2を作製した。発光素子CD2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/mにおける外部量子収率EQE[%]、発光スペクトルの最大ピーク波長[nm]およびCIE色度座標(x、y)を表9にそれぞれ示す。
(中間層の形成)
キシレンに高分子化合物P1を0.7重量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔輸送層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより中間層を形成した。
<実施例D1> 発光素子D1の作製および評価
比較例CD2における、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P2−1を用いた以外は比較例CD2と同様にして、発光素子D1を作製した。
発光素子D1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/mにおける外部量子収率EQE[%]、発光スペクトルの最大ピーク波長[nm]およびCIE色度座標(x、y)を表9にそれぞれ示す。
<実施例D2> 発光素子D2の作製および評価
比較例CD2における、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P2−2を用いた以外は比較例CD2と同様にして、発光素子D2を作製した。
発光素子D2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/mにおける外部量子収率EQE[%]、発光スペクトルの最大ピーク波長[nm]およびCIE色度座標(x、y)を表9にそれぞれ示す。
<実施例D3> 発光素子D3の作製および評価
比較例CD2における、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P2−3を用いた以外は比較例CD2と同様にして、発光素子D3を作製した。
発光素子D3に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/mにおける外部量子収率EQE[%]、発光スペクトルの最大ピーク波長[nm]およびCIE色度座標(x、y)を表9にそれぞれ示す。
<実施例D4> 発光素子D4の作製および評価
比較例CD2における、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P2−4を用いた以外は比較例CD2と同様にして、発光素子D4を作製した。
発光素子D4に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/mにおける外部量子収率EQE[%]、発光スペクトルピーク波長[nm]およびCIE色度座標(x、y)を表9にそれぞれ示す。
<実施例D5> 発光素子D5の作製および評価
比較例CD2における、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P2−5を用いた以外は比較例CD2と同様にして、発光素子D5を作製した。
発光素子D5に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/mにおける外部量子収率EQE[%]、発光スペクトルピーク波長[nm]およびCIE色度座標(x、y)を表9にそれぞれ示す。
Figure 0006531386
<比較例CD3> 発光素子CD3の作製および評価
(陽極および正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、ポリチオフェン・スルホン酸系の正孔注入剤であるAQ−1200(Plextronics社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、大気雰囲気下において、ホットプレート上で170℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(正孔輸送層の形成)
キシレンに高分子化合物P1を0.7重量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより正孔輸送層を形成した。
(発光層の形成)
トルエンに、2,8−di(9H−carbazol−9−yl)dibenzo[b,d]thiophene(DCzDBT)(Luminescence Technology Corp社製)および金属錯体EM1(DCzDBT/金属錯体EM1=75重量%/25重量%)を2.0重量%の濃度で溶解させた。得られたトルエン溶液を用いて、正孔輸送層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより発光層とした形成した。
Figure 0006531386
(電子輸送層の形成)
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに、高分子化合物E2を0.25重量%の濃度で溶解させた。得られた2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール溶液を用いて、発光層の上にスピンコート法により10nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分加熱させることにより電子輸送層を形成した。
(陰極の形成)
電子輸送層の形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子CD3を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子CD3に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/mにおける外部量子収率EQE[%]、発光スペクトルの最大ピーク波長[nm]およびCIE色度座標(x、y)を表10にそれぞれ示す。
<比較例CD4> 発光素子CD4の作製および評価
比較例CD3における正孔輸送層の形成の後、発光層の形成の前に、下記の方法で中間層を形成した以外は比較例CD3と同様にして、発光素子CD4を作製した。発光素子CD4に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/mにおける外部量子収率EQE[%]、発光スペクトルの最大ピーク波長[nm]およびCIE色度座標(x、y)を表10にそれぞれ示す。
(中間層の形成)
キシレンに高分子化合物P1を0.7重量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔輸送層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより中間層を形成した。
<実施例D6> 発光素子D6の作製および評価
比較例CD4における、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P2−1を用いた以外は比較例CD4と同様にして、発光素子D6を作製した。
発光素子D6に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/mにおける外部量子収率EQE[%]、発光スペクトルの最大ピーク波長[nm]およびCIE色度座標(x、y)を表10にそれぞれ示す。
<実施例D7> 発光素子D7の作製および評価
比較例CD4における、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P2−3を用いた以外は比較例CD4と同様にして、発光素子D7を作製した。
発光素子D7に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/mにおける外部量子収率EQE[%]、発光スペクトルの最大ピーク波長[nm]およびCIE色度座標(x、y)を表10にそれぞれ示す。
<実施例D8> 発光素子D8の作製および評価
比較例CD4における、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P2−4を用いた以外は比較例CD4と同様にして、発光素子D8を作製した。
発光素子D8に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/mにおける外部量子収率EQE[%]、発光スペクトルの最大ピーク波長[nm]およびCIE色度座標(x、y)を表10にそれぞれ示す。
<実施例D9> 発光素子D9の作製および評価
比較例CD4における、高分子化合物P1に代えて、高分子化合物P2−5を用いた以外は比較例CD4と同様にして、発光素子D9を作製した。
発光素子D9に電圧を印加することによりEL発光が観測された。100cd/mにおける外部量子収率EQE[%]、発光スペクトルピーク波長[nm]およびCIE色度座標(x、y)を表10にそれぞれ示す。
Figure 0006531386
これらの結果から、本発明の発光素子は、外部量子収率に優れることがわかる。

Claims (12)

  1. 陽極と、
    陰極と、
    陽極および陰極の間に設けられた発光層と、
    陽極および発光層の間に設けられた正孔輸送層と、
    発光層および正孔輸送層の間に、発光層および正孔輸送層に隣接して設けられた中間層とを備える発光素子において、
    発光層が、下記(I)の組成物、下記(II)の組成物、下記(III)の組成物、下記(IV)の組成物、または、下記(V)の高分子化合物を用いて得られ、下記式(Z)で表される化合物および下記式(Z)で表される化合物の誘導体のいずれも含まない層であり、
    正孔輸送層が、下記式(X)で表される構成単位を含む高分子化合物(P1)を用いて得られる層であり、
    中間層が、下記式(Y)で表される構成単位を含む高分子化合物(P2)を用いて得られ、下記式(Z)で表される化合物および下記式(Z)で表される化合物の誘導体のいずれも含まない層である発光素子。

    (I)発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満である下記式(1−A)で表される燐光発光性化合物と、複素環構造を有する非燐光発光性の低分子化合物とを含有する組成物。
    (II)発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満である下記式(1−A)で表される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物と、複素環構造を有する非燐光発光性の低分子化合物とを含有する組成物。
    (III)発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満である下記式(1−A)で表される燐光発光性化合物と、下記式(2)で表される構成単位を含む高分子化合物とを含有する組成物。
    (IV)発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満である下記式(1−A)で表される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位を含む高分子化合物と、下記式(2)で表される構成単位を含む高分子化合物とを含有する組成物。
    (V)発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満である下記式(1−A)で表される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位と、下記式(2)で表される構成単位とを含む高分子化合物。

    Figure 0006531386
    [式中、
    は1以上の整数を表し、n は0以上の整数を表し、n +n は2または3である。M がイリジウム原子の場合、n +n は3であり、M が白金原子の場合、n +n は2である。
    −G −A は、アニオン性の2座配位子を表し、G は、A およびA とともに2座配位子を構成する原子団を表す。A およびA は、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子または窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。A −G −A が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    は、イリジウム原子または白金原子を表す。
    1A 、E 2A 、E 3A 、E 4A 、E 2B 、E 3B 、E 4B およびE 5B は、それぞれ独立に、窒素原子または炭素原子を表す。E 1A 、E 2A 、E 3A 、E 4A 、E 2B 、E 3B 、E 4B およびE 5B が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。E 2A 、E 3A 、E 4A 、E 2B 、E 3B 、E 4B およびE 5B が窒素原子の場合、R 2A 、R 3A 、R 4A 、R 2B 、R 3B 、R 4B およびR 5B は、存在しても存在しなくてもよい。
    2A 、R 3A 、R 4A 、R 2B 、R 3B 、R 4B およびR 5B は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R 2A 、R 3A 、R 4A 、R 2B 、R 3B 、R 4B およびR 5B が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R 2A とR 3A 、R 3A とR 4A 、R 2A とR 2B 、R 2B とR 3B 、R 3B とR 4B 、および、R 4B とR 5B は、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
    環R 1A は、窒素原子、E 1A 、E 2A 、E 3A およびE 4A とで構成されるトリアゾール環またはイミダゾール環を表す。
    環R 1B は、2つの炭素原子、E 2B 、E 3B 、E 4B およびE 5B とで構成されるベンゼン環、ピリジン環またはピリミジン環を表す。]
    Figure 0006531386
    [式中、Arは、2価の複素環基、または、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
    Figure 0006531386
    [式中、RZ1は、1価の基を表す。複数存在するRZ1は、同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 0006531386
    [式中、
    X1およびaX2は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
    ArX1およびArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    ArX2およびArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、または、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    X1、RX2およびRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
    Figure 0006531386
    [式中、ArY1は、アリーレン基、2価の複素環基、または、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  2. 前記発光層が、前記(III)の組成物を用いて得られる層である、請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記式(2)で表される構成単位が、下記式(AA−1)で表される基、下記式(AA−2)で表される基、下記式(AA−3)で表される基および下記式(AA−4)で表される基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する構成単位である、請求項1または2に記載の発光素子。
    Figure 0006531386
    [式中、Rは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Rが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
  4. 前記式(2)で表される構成単位が、前記式(AA−4)で表される基を有する構成単位である、請求項に記載の発光素子。
  5. 前記発光層が、前記(I)の組成物を用いて得られる層である、請求項に記載の発光素子。
  6. 前記(I)の組成物に含有される複素環構造を有する非燐光発光性の低分子化合物が、下記式(H−1)で表される化合物である、請求項に記載の発光素子。
    Figure 0006531386
    [式中、
    ArH1およびArH2は、それぞれ独立に、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    H1およびnH2は、それぞれ独立に、0または1を表す。nH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。複数存在するnH2は、同一でも異なっていてもよい。
    H3は、0以上の整数を表す。
    H1は、アリーレン基、2価の複素環基、または、−[C(RH11]nH11−で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    H11は、1以上10以下の整数を表す。RH11は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRH11は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。
    H2は、−N(−LH21−RH21)−で表される基を表す。LH2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    H21は、単結合、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RH21は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  7. 前記高分子化合物(P2)に含まれる前記式(Y)で表される構成単位が、下記式(4)で表される構成単位である、請求項1〜のいずれか一項に記載の発光素子。
    Figure 0006531386
    [式中、
    Arは、芳香族炭化水素基を表し、この基はR以外の置換基を有していてもよい。
    は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Rが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。但し、少なくとも1つのRは、他の構成単位と結合を形成する炭素原子の隣の炭素原子に結合する。
    は、1以上の整数を表す。]
  8. 前記高分子化合物(P2)が、下記架橋基A群から選ばれる少なくとも一種の架橋基を有する構成単位をさらに含む高分子化合物である、請求項1〜のいずれか一項に記載の発光素子。
    (架橋基A群)
    Figure 0006531386
    [式中、RXLは、メチレン基、酸素原子または硫黄原子を表し、nXLは、0〜5の整数を表す。RXLが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、nXLが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。*は結合位置を表す。これらの架橋基は置換基を有していてもよい。]
  9. 前記高分子化合物(P1)が、下記式(Y)で表される構成単位をさらに含む高分子化合物である、請求項1〜のいずれか一項に記載の発光素子。
    Figure 0006531386
    [式中、ArY1は、アリーレン基、2価の複素環基、または、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  10. 前記高分子化合物(P1)に含まれる前記式(Y)で表される構成単位が、下記式(Y−1)または(Y−2)で表される構成単位である、請求項に記載の発光素子。
    Figure 0006531386
    [式中、RY1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRY1同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
    Figure 0006531386
    [式中、
    Y1は、前記と同じ意味を表す。
    Y1は、−C(RY2)2−、−C(RY2)=C(RY2)−または−C(RY2)2−C(RY2)2−で表される基を表す。RY2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY2は、同一でも異なっていてもよく、RY2同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
  11. 前記高分子化合物(P1)が、下記架橋基B群から選ばれる少なくとも一種の架橋基を有する構成単位をさらに含む高分子化合物である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の発光素子。
    (架橋基B群)
    Figure 0006531386
    [式中、RXLは、メチレン基、酸素原子または硫黄原子を表し、nXLは、0〜5の整数を表す。RXLが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、nXLが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。*は結合位置を表す。これらの架橋基は置換基を有していてもよい。]
  12. 発光スペクトルの最大ピーク波長が400nm以上480nm未満である下記式(1−A)で表される燐光発光性化合物の構造を有する構成単位と、
    下記式(Y)で表される構成単位と、
    下記架橋基A群から選ばれる少なくとも一種の架橋基を有する構成単位とを含み、
    下記式(X)で表される構成単位を含まない高分子化合物。
    Figure 0006531386
    [式中、
    は1以上の整数を表し、nは0以上の整数を表し、n+nは2または3である。M がイリジウム原子の場合、n+nは3であり、M が白金原子の場合、n+nは2である。
    −G−Aは、アニオン性の2座配位子を表し、Gは、AおよびAとともに2座配位子を構成する原子団を表す。AおよびAは、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子または窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。A−G−Aが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    は、イリジウム原子または白金原子を表す。
    1A、E2A、E3A、E4A、E2B、E3B、E4BおよびE5Bは、それぞれ独立に、窒素原子または炭素原子を表す。E1A、E2A、E3A、E4A、E2B、E3B、E4BおよびE5Bが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。E2A、E3A、E4A、E2B、E3B、E4BおよびE5Bが窒素原子の場合、R2A、R3A、R4A、R2B、R3B、R4BおよびR5Bは、存在しても存在しなくてもよい。
    2A、R3A、R4A、R2B、R3B、R4BおよびR5Bは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R2A、R3A、R4A、R2B、R3B、R4BおよびR5Bが複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R2AとR3A、R3AとR4A、R2AとR2B、R2BとR3B、R3BとR4B、および、R4BとR5Bは、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
    環R1Aは、窒素原子、E1A、E2A、E3AおよびE4Aとで構成されるトリアゾール環またはイミダゾール環を表す。
    環R1Bは、2つの炭素原子、E2B、E3B、E4BおよびE5Bとで構成されるベンゼン環、ピリジン環またはピリミジン環を表す。]
    Figure 0006531386
    [式中、ArY1は、アリーレン基、2価の複素環基、または、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
    (架橋基A群)
    Figure 0006531386
    [式中、RXLは、メチレン基、酸素原子または硫黄原子を表し、nXLは、0〜5の整数を表す。RXLが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、nXLが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。*は結合位置を表す。これらの架橋基は置換基を有していてもよい。]
    Figure 0006531386
    [式中、
    X1およびaX2は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
    ArX1およびArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    ArX2およびArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、または、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    X1、RX2およびRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
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