JP6528710B2 - シリコン試料の炭素濃度測定方法およびシリコン単結晶インゴットの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、以上の知見に基づき完成された
測定対象シリコン試料に水素原子を導入すること、
上記水素原子を導入した測定対象シリコン試料を、電子線照射処理を行うことなく、シリコンのバンドギャップ中のトラップ準位を評価する評価法による評価に付すこと、
上記評価により得られた評価結果の中で、Ec(伝導帯の底のエネルギー)−0.10eV、Ec−0.13eVおよびEc−0.15eVからなる群から選ばれる少なくとも1つのトラップ準位における評価結果に基づき、上記測定対象シリコン試料の炭素濃度を求めること、
を含み、上記求められる炭素濃度は1.0E+16atoms/cm3未満である、シリコン試料の炭素濃度測定方法(以下、単に「測定方法」とも記載する。)、
に関する。
上記評価法以外の評価法により測定された炭素濃度が既知の複数の検量線作成用シリコン試料に水素原子を導入すること、
上記水素原子を導入した複数の検量線作成用シリコン試料を、上記測定対象シリコン試料と同じ評価法による評価に付し、上記測定対象シリコン試料の炭素濃度を求めるために用いるトラップ準位と同じトラップ準位における評価結果と、上記既知の炭素濃度と、を用いて上記検量線を作成すること、
を含む。
下記式2:
(式2)
|Wa−Wb|≦2.0μm
を満たす。
チョクラルスキー法により、シリコン単結晶インゴットを育成すること、
上記シリコン単結晶インゴットから切り出されたシリコン試料の炭素濃度を、上記測定方法により測定すること、
測定されたシリコン試料の炭素濃度に基づき、シリコン単結晶インゴットの製造条件を決定すること、および、
決定された製造条件下で、チョクラルスキー法によりシリコン単結晶インゴットを育成すること、
を含むシリコン単結晶インゴットの製造方法、
に関する。
本発明のシリコン試料の炭素濃度測定方法は、測定対象シリコン試料に水素原子を導入すること、上記水素原子を導入した測定対象シリコン試料を、電子線照射処理を行うことなく、シリコンのバンドギャップ中のトラップ準位を評価する評価法による評価に付すこと、上記評価により得られた評価結果の中で、Ec−0.10eV、Ec−0.13eVおよびEc−0.15eVからなる群から選ばれる少なくとも1つのトラップ準位における評価結果に基づき、上記測定対象シリコン試料の炭素濃度を求めること、を含む。上記求められる炭素濃度は1.0E+16atoms/cm3未満である。
以下、上記測定方法について、更に詳細に説明する。
上記測定方法の測定対象となるシリコン試料は、例えば、シリコン単結晶インゴットから切り出されたシリコン試料である。例えば、シリコン単結晶インゴットからウェーハ状に切り出した試料から一部を更に切り出し、測定に付すことができる。また、測定対象試料は、半導体基板として用いられる各種シリコンウェーハ(例えば、ポリッシュドウェーハ、エピタキシャルウェーハ)から切り出したシリコン試料であることもできる。また、上記シリコンウェーハは、シリコンウェーハに通常行われる各種加工処理(例えば、研磨、エッチング、洗浄等)が付されたシリコンウェーハであってもよい。シリコン試料は、n型シリコンであってもp型シリコンであってもよい。
例えばチョクラルスキー法(CZ法)により育成されたシリコン単結晶に由来するシリコン試料は、通常、酸素を含んでいる。一方、先に記載したように、電子線照射処理を要するルミネッセンス法では、定量される炭素濃度が酸素濃度に依存してしまう。そのため、酸素濃度が高いシリコン試料ほど、炭素濃度の測定精度が低下する傾向がある。
これに対し、上記測定方法では、評価にあたり、電子線照射処理を行わない。したがって、酸素濃度に依存することなく、炭素濃度を測定することができる。そのため、上記測定方法によれば、酸素濃度が比較的高いシリコン試料、例えば酸素濃度が上記範囲であるシリコン試料の炭素濃度も、高精度に測定することができる。
先に記載したように、本発明者らにより、シリコン試料に水素原子を導入することによって活性化するシリコンのバンドギャップ中の炭素関連準位の密度と、シリコン試料中の炭素濃度との相関性が新たに見出された。水素原子の導入は、ドライ処理(乾式)で行ってもよく、ウェット処理(湿式、即ち溶液の使用)で行ってもよい。例えば、ドライ処理による水素原子の導入は、イオン注入法、水素プラズマ等によって行うことができる。なお本発明および本明細書における水素原子の導入には、イオンまたはプラズマの状態で水素原子が導入される態様も包含されるものとする。
シリコン試料に水素原子を導入することにより活性化するシリコンのバンドギャップ中の炭素関連準位はシリコン中の炭素濃度と相関性がある。この点は、本発明者らの鋭意検討の結果、新たに見出された。したがって、水素原子を導入したシリコン試料では、シリコンのバンドギャップ中の炭素関連準位密度を、電子線照射処理を行うことなく、測定することができる。なお本発明および本明細書における「電子線照射処理を行うことなく」とは、シリコン試料に対して積極的に電子線を照射する処理を行わないことをいい、太陽光、照明等の下で不可避的に生じる電子線照射は許容されるものとする。
(式2)
|Wa−Wb|≦2.0μm
両試料に形成される空乏層の幅を同程度とするためには、各試料のドーパント濃度および下記式により算出されるWに基づき、印加する逆方向電圧を設定すればよい。
本発明の一態様は、
チョクラルスキー法により、シリコン単結晶インゴットを育成すること、
上記シリコン単結晶インゴットから切り出されたシリコン試料の炭素濃度を、上記の本発明の一態様にかかる測定方法により測定すること、
測定されたシリコン試料の炭素濃度に基づき、シリコン単結晶インゴットの製造条件を決定すること、および、
決定された製造条件下で、チョクラルスキー法によりシリコン単結晶インゴットを育成すること、
を含むシリコン単結晶インゴットの製造方法、
に関する。
(1)原料ポリシリコンとしてより炭素混入の少ない高グレード品を使用すること。
(2)ポリシリコン融液へのCO溶解を抑制するために引き上げ速度および/または結晶引き上げ時のアルゴン(Ar)ガス流量を適切に調整すること。
(3)引き上げ装置に含まれる炭素製部材の設計変更、取り付け位置の変更等を行うこと。
1.CZ法によるシリコン単結晶インゴットの育成
図1に示す構成のシリコン単結晶引き上げ装置を用いて、原料ポリシリコンのグレード、引き上げ装置および育成条件からなる群から選ばれる1つ以上の製造条件を変更することにより、炭素濃度の異なるシリコン単結晶インゴットを複数育成した。
以下、図1に示すシリコン単結晶引き上げ装置の詳細を説明する。
図1に示すシリコン単結晶引き上げ装置10は、チャンバー11と、チャンバー11の底部中央を貫通して鉛直方向に設けられた支持回転軸12と、支持回転軸12の上端部に固定されたグラファイトサセプタ13と、グラファイトサセプタ13内に収容された石英るつぼ14と、グラファイトサセプタ13の周囲に設けられたヒーター15と、支持回転軸12を昇降および回転させるための支持軸駆動機構16と、種結晶を保持するシードチャック17と、シードチャック17を吊設する引き上げワイヤー18と、引き上げワイヤー18を巻き取るためのワイヤー巻き取り機構19と、ヒーター15および石英るつぼ14からの輻射熱によるシリコン単結晶インゴット20の加熱を防止すると共にシリコン融液21の温度変動を抑制するための熱遮蔽部材22と、各部を制御する制御装置23とを備えている。
チャンバー11の上部には、Arガスをチャンバー11内に導入するためのガス導入口24が設けられている。Arガスはガス管25を介してガス導入口24からチャンバー11内に導入され、その導入量はコンダクタンスバルブ26により制御される。
チャンバー11の底部には、チャンバー11内のArガスを排気するためのガス排出口27が設けられている。密閉したチャンバー11内のArガスはガス排出口27から排ガス管28を経由して外へと排出される。排ガス管28の途中にはコンダクタンスバルブ29および真空ポンプ30が設置されており、真空ポンプ30でチャンバー11内のArガスを吸引しながらコンダクタンスバルブ29でその流量を制御することでチャンバー11内の減圧状態が保たれている。
さらに、チャンバー11の外側にはシリコン融液21に磁場を印加するための磁場供給装置31が設けられている。磁場供給装置31から供給される磁場は、水平磁場であっても構わないし、カスプ磁場であっても構わない。
上記1.で育成した各シリコン単結晶インゴットを切断して、インゴットの頂部からウェーハ形状サンプルを切り出した。同じサンプルから、DLTS測定用シリコン試料とSIMS測定用シリコン試料を得た。各シリコン試料のFT−IR法により求められた酸素濃度は、2.0E+17〜12.0E+17atoms/cm3の範囲であった。シリコン単結晶インゴットは、n型シリコン(抵抗値:10〜100Ω・cm)であった。
上記の各シリコン単結晶インゴットから切り出したDLTS測定用シリコン試料に、以下の(A)、(B)および(C)を順次実施することにより、各シリコン試料の一方の面にショットキー接合を形成し、他方の面にオーミック層(Ga層)を形成した。下記(A)の処理(ウェット処理)により、DLTS測定用シリコン試料に水素原子が導入される。
(A)5質量%フッ酸に5分間浸漬した後、10分間水洗
(B)真空蒸着によるショットキー電極(Au電極)形成
(C)ガリウム擦込みによる裏面オーミック層形成
上記の電圧印加および容量の測定を、試料温度を所定温度範囲で掃引しながら行った。DLTS信号強度ΔCを温度に対してプロットして、DLTSスペクトルを得た。測定周波数は250Hzとした。測定にあたりDLTS測定用シリコン試料への電子線照射処理は行われていない。
得られたDLTSスペクトルを、SEMILAB社製プログラムを用いてフィッティング処理(True shape fitting処理)し、Ec−0.10eVのトラップ準位(ピーク位置:温度76K)、Ec−0.13eVのトラップ準位(ピーク位置:温度87K)、およびEc−0.15eVのトラップ準位(ピーク位置:温度101K)のDLTSスペクトルに分離した。以下において、Ec−0.10eVのトラップ準位のDLTSスペクトルをE1 Fit.、Ec−0.13eVのトラップ準位のDLTSスペクトルをE2 Fit.、Ec−0.15eVのトラップ準位のDLTSスペクトルをE3 Fit.と呼ぶ。
一例として、得られたDLTSスペクトルの1つを、図2に示す。図2には、フィッティング処理前のDLTSスペクトル、フィッティング処理により得られたE1 Fit.、E2 Fit.、およびE3 Fit.の各DLTSスペクトルが示されている。図中、縦軸の単位は任意単位(a.u.)である。
上記の各シリコン単結晶インゴットから切り出したSIMS測定用シリコン試料の炭素濃度を、SIMS測定(ラスター変化法による炭素濃度測定)を行い求めた。
上記3.のSIMS測定により求めた炭素濃度と、SIMS測定用シリコン試料と同じサンプルから得たDLTS測定用シリコン試料について求められた各DLTSスペクトル(フィッティング処理後)のピーク位置でのDLTS信号強度から求めたトラップ準位密度とを用いて、検量線を作成した。具体的には、E1 Fit.のDLTSスペクトルにおけるピーク位置(温度76K)でのDLTS信号強度から求めたトラップ準位密度を縦軸に取り、SIMS測定により求められた炭素濃度を横軸に取り、図3に示す検量線を作成した。図4に示す検量線は、E2 Fit.のDLTSスペクトルにおけるピーク位置(温度87K)でのDLTS信号強度から求めたトラップ準位密度を縦軸に取り、SIMS測定により求められた炭素濃度を横軸に取り、作成した。図5に示す検量線は、E3 Fit. のDLTSスペクトルにおけるピーク位置(温度101K)におけるDLTS信号強度から求めたトラップ準位密度を縦軸に取り、SIMS測定により求められた炭素濃度を横軸に取り、作成した。
E2 Fit.のDLTSスペクトルにおけるピーク位置(温度87K)でのDLTS信号強度から、Ec−0.13eVのトラップ準位密度Ntが求められる。
E3 Fit. のDLTSスペクトルにおけるピーク位置(温度101K)におけるDLTS信号強度から、Ec−0.15eVのトラップ準位密度Ntが求められる。
図3〜5に示すように、3つの検量線がすべて正の傾きを示したことから、DLTS信号強度から求められた各トラップ準位のトラップ準位密度と炭素濃度との間には正の相関があることが確認できる。したがって、図3〜図5に示されている検量線を用いることにより、1.0E+16atoms/cm3未満の炭素濃度を測定可能であり、FT−IR法では測定困難な1.0E+15atoms/cm3以下の炭素濃度測定も可能である。更には、図3〜図5に示されている相関式を用いることにより、より低濃度の炭素濃度も測定することができる。
中でも、図5に示すEc−0.15eVのトラップ準位について求められた検量線は、相関係数の二乗R2が0.8以上の強い相関を示したことから、かかる検量線を用いることにより、炭素濃度をより高精度に測定可能となることも確認された。
また、各トラップ準位の中で、Ec−0.13eVのDLTSスペクトルはピーク形状がよりシャープであるため、より微量の炭素の定量に適する。
実施例1と同様に、炭素濃度の異なるシリコン単結晶インゴットから切り出したシリコン試料を用いて、DLTS測定およびSIMS測定を行った。DLTS測定にあたり、逆方向電圧を−2Vで固定して得られたDLTSスペクトルを用いて、E3Fit.のDLTSスペクトルにおけるピーク位置(温度101K)におけるDLTS信号強度から求めたトラップ準位密度Ntを縦軸に取り、SIMS測定により求められた炭素濃度を横軸に取り作成された検量線を、図6に示す。
一方、図7に示す検量線は、シリコン試料毎に、空乏層の幅(表面からの深さ)が3.0〜4.5μmの範囲(即ち|Wa−Wb|≦1.5μm)となるように、式1を用いてシリコン試料のドーパント濃度に応じて逆方向電圧を変化させて得られたDLTSスペクトルを用いて、E3Fit.のDLTSスペクトルにおけるピーク位置(温度101K)におけるDLTS信号強度から求めたトラップ準位密度Ntを縦軸に取り、SIMS測定により求められた炭素濃度を横軸に取り作成された検量線である。各シリコン試料に印加する逆方向電圧は、各シリコン試料のドーパント濃度に応じて、空乏層の幅Wが3.0〜4.5μmの範囲となるように先に示した式1を用いて算出された逆方向電圧とした。
図6に示す検量線と図7に示す検量線とを対比すると、図7に示す検量線の相関係数の二乗が、より1に近い値であったことから、空乏層の幅を同程度とするように印加する逆方向電圧を決定することによって、より高精度の炭素濃度測定を可能とする検量線を作成できることが確認できる。更に高精度測定を行うためには、測定対象シリコン試料のDLTS測定においても、空乏層の幅が、検量線作成のためのDLTS測定における空乏層の幅と同程度となるように逆方向電圧を決定することが好ましい。
実施例2で評価したシリコン単結晶インゴットの中で、図7に示す検量線から求められた炭素濃度が1.0E+15atoms/cm3超であったシリコン単結晶インゴットの製造条件を、炭素混入量が低減するように原料ポリシリコンのグレードを変える等して変更し、変更後の製造条件下でシリコン単結晶インゴットを育成した。育成されたインゴットの頂部、底部、および頂部と底部との中間領域から、それぞれシリコン試料を切り出し、実施例1と同様にDLTS測定を行った。測定にあたっては、空乏層の幅が3.0〜4.5μmの範囲となるように、式1を用いてシリコン試料のドーパント濃度に応じて逆方向電圧を変化させた。E3Fit.のDLTSスペクトルにおけるピーク位置(温度101K)におけるDLTS信号強度に基づき、図7に示す検量線を用いて、育成されたインゴットの頂部、底部、および頂部と底部との中間領域から切り出したシリコン試料の炭素濃度を求めたところ、いずれも1.0E+15atoms/cm3以下であり、製造条件を変更したことにより、炭素混入が抑制され、より低炭素濃度のシリコン単結晶インゴットが得られたことが確認された。これらシリコン試料のFT−IR法により測定された酸素濃度は、2.0E+17〜12.0E+17atoms/cm3の範囲であった。
Claims (14)
- 測定対象シリコン試料に水素原子を導入すること、
前記水素原子を導入した測定対象シリコン試料を、電子線照射処理を行うことなく、シリコンのバンドギャップ中のトラップ準位を評価する評価法による評価に付すこと、
前記評価により得られた評価結果の中で、Ec−0.10eV、Ec−0.13eVおよびEc−0.15eVからなる群から選ばれる少なくとも1つのトラップ準位における評価結果に基づき、検量線を用いて前記測定対象シリコン試料の炭素濃度を求めること、
を含み、
前記求められる炭素濃度は1.0E+16atoms/cm3未満である、シリコン試料の炭素濃度測定方法。 - 前記求められる炭素濃度は、1.0E+15atoms/cm3以下である請求項1に記載のシリコン試料の炭素濃度測定方法。
- 前記測定対象シリコン試料のFT−IR法により求められる酸素濃度は、1.0E+17atoms/cm3以上である請求項1または2に記載のシリコン試料の炭素濃度測定方法。
- 前記測定対象シリコン試料の炭素濃度を、Ec−0.15eVにおける評価結果に基づき求める、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリコン試料の炭素濃度測定方法。
- 前記測定対象シリコン試料への水素原子の導入を、前記測定対象シリコン試料を溶液に浸漬することにより行う請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコン試料の炭素濃度測定方法。
- 前記溶液は、フッ酸である請求項5に記載のシリコン試料の炭素濃度測定方法。
- 前記評価法以外の評価法により測定された炭素濃度が既知の複数の検量線作成用シリコン試料に水素原子を導入すること、
前記水素原子を導入した複数の検量線作成用シリコン試料を、前記測定対象シリコン試料と同じ評価法による評価に付し、前記測定対象シリコン試料の炭素濃度を求めるために用いるトラップ準位と同じトラップ準位における評価結果と、前記既知の炭素濃度と、を用いて前記検量線を作成すること、
を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載のシリコン試料の炭素濃度測定方法。 - 前記評価法は、DLTS法である請求項7に記載のシリコン試料の炭素濃度測定方法。
- 前記検量線作成用シリコン試料のDLTS法による評価において該検量線作成用シリコン試料に形成する空乏層の幅Waと、前記測定対象シリコン試料のDLTS法による評価において該測定対象シリコン試料に形成する空乏層の幅Wbとが、
下記式2:
(式2)
|Wa−Wb|≦2.0μm
を満たす請求項8に記載のシリコン試料の炭素濃度測定方法。 - チョクラルスキー法により、シリコン単結晶インゴットを育成すること、
前記シリコン単結晶インゴットから切り出されたシリコン試料の炭素濃度を、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法により測定すること、
測定されたシリコン試料の炭素濃度に基づき、シリコン単結晶インゴットの製造条件を決定すること、および、
決定された製造条件下で、チョクラルスキー法によりシリコン単結晶インゴットを育成すること、
を含むシリコン単結晶インゴットの製造方法。 - 前記決定された製造条件下で育成されたシリコン単結晶インゴットの頂部から切り出されるシリコン試料は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法により測定される炭素濃度が1.0E+15atoms/cm3以下である、請求項11に記載のシリコン単結晶インゴットの製造方法。
- 前記頂部から切り出されるシリコン試料は、FT−IR法により求められる酸素濃度が1.0E+17atoms/cm3以上である、請求項10または11に記載のシリコン単結晶インゴットの製造方法。
- 前記決定された製造条件下で育成されたシリコン単結晶インゴットは、頂部から底部の全体にわたって、該シリコン単結晶インゴットから切り出されるシリコン試料の請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法により測定される炭素濃度が1.0E+15atoms/cm3以下である、請求項10〜12のいずれか1項に記載のシリコン単結晶インゴットの製造方法。
- 前記決定された製造条件下で育成されたシリコン単結晶インゴットは、頂部から底部の全体にわたって、該シリコン単結晶インゴットから切り出されるシリコン試料のFT−IRにより求められる酸素濃度が1.0E+17atoms/cm3以上である、請求項10〜13のいずれか1項に記載のシリコン単結晶インゴットの製造方法。
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