JP6525638B2 - 記録方法、記録物、記録物の処理方法、及び記録物の耐折り割れ性の向上方法 - Google Patents
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Description
本発明における第1の実施形態の記録方法は、記録媒体にインクを付与する(1)インク付与工程と、インクが付与された記録媒体に、前記インクが付与された領域と少なくとも一部が被覆するように、ポリウレタン樹脂粒子を含有する液体組成物を付与することで、被覆層を形成する(2)被覆層形成工程と、を少なくとも有する。更に、記録物を折る(3)折り処理工程や、(4)その他の工程を有していてもよい。これらの各工程について以下に説明する。
インクを記録媒体に付与する方式としては、インクジェット方式を用いることが好ましい。また、インクジェット方式としては、インクに熱エネルギーを作用させて記録ヘッドの吐出口からインクを吐出させる、所謂、サーマルインクジェット方式でも、ピエゾ素子を用いて記録ヘッドの吐出口からインクを吐出させる、所謂、ピエゾインクジェット方式でもよい。
本発明で用いる記録媒体は、従来公知のものであれば何れも用いることができるが、中でも、基材とインク受容層を有するインクジェット用記録媒体を用いることが好ましい。更に、本発明では、基材上に下層と上層の2層のインク受容層とを有する記録媒体を用いることが好ましい。以下、記録媒体を構成する、基材とインク受容層についてそれぞれ説明する。
本発明では、基材として耐水性基材を用いることが好ましい。耐水性基材としては、例えば基紙を樹脂で被覆した樹脂被覆紙(Resin Coated紙)、合成紙、プラスチックフィルムなどが挙げられる。耐水性基材としては、特に樹脂被覆紙を用いることが好ましい。
インク受容層は、無機顔料やバインダーなどから構成される。無機顔料は、特に限定されず、例えば、アルミナ水和物、アルミナ、シリカ、コロイダルシリカ、二酸化チタン、ゼオライト、カオリン、タルク、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウムなどの無機顔料を何れも好適に用いることができる。これらの中でも良好な多孔質構造を形成し、インクの吸収性が良好なアルミナ、アルミナ水和物、シリカを無機顔料として用いるのが好ましい。また、これら無機顔料の複数種類を併用して用いても構わない。即ち、無機顔料として、アルミナ、アルミナ水和物及びシリカから選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましい。
上述の通り、本発明では、基材上に下層と上層の2層のインク受容層とを有する記録媒体を用いることが好ましい。また、基材と下層とは隣接していること、及び、下層の基材と隣接している面と反対側の面は上層と隣接していることが好ましい。尚、上層の更に上、または上層と下層との間、或いは下層と基材との間に、薄膜を設けてもよい。薄膜の膜厚は、0.1μm以上3.0μm以下とすることが好ましい。特に薄層として上層の上にコロイダルシリカを含有した表面層を設けると、光沢性及び耐傷性の点で好ましい。
(色材)
インクに含有させる色材としては、染料、有機顔料や無機顔料などの顔料が挙げられ、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。インク中の色材の含有量は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下、さらには0.3質量%以上8.0質量%以下であることが好ましい。色材の色相としては、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブルーなどのものを用いることができる。
インクには、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有させることができる。インク中の水の含有量は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。インク中の水溶性有機溶剤の含有量は、インク全質量を基準として、2.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。
本発明において、インクには、尿素やその誘導体、トリメチロールプロパンやトリメチロールエタンなどの多価アルコール類など、常温(25℃)で固体の水溶性有機化合物を含有させてもよい。また、上記で説明した成分以外にも必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、水溶性ポリマーなどの、種々の添加剤を含有させてもよい。
本発明における第1の実施形態の記録方法において、被覆層形成工程は、インクが付与された記録媒体に、インクが付与された領域と少なくとも一部が重複するように、ポリウレタン樹脂粒子を含有する液体組成物を付与することで被覆層を形成する工程である。液体組成物を付与する方式としては、インクジェット方式や塗布方式などが挙げられるが、塗布方式が好ましい。塗布方式としては、例えば、ローラーコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、刷毛などによる塗布法などが挙げられる。中でも、耐折り割れ性に優れた被覆層を形成するためには、後述するように液体組成物の固形分塗布量として3g/m2以上を塗布することが好ましい。このような被覆層を一度の塗布で形成するためには、液体組成物を溜めるパンと、パン内から汲み上げた液体組成物を記録媒体に塗布するためのロールとを備えたロール式塗布装置(以下、「汲み上げロール式塗布装置」ともいう)を用いて塗布することが好ましい。
本発明においては、液体組成物を付与することによって記録媒体に形成される部分を「被覆層」という。即ち、本発明の記録物は、基材と、色材を含有するインク受容層と、前記インク受容層の色材を含有する領域と少なくとも一部が重複するように、ポリウレタン樹脂を含有する被覆層が設けられている。更に、被覆層の破断強度が0.1N以上であり、かつ、破断伸度が200%以上である必要がある。係る構成とすることによって、記録媒体を折った際に応力がかかっても、記録媒体のインク受容層が割れる現象を抑え、記録物の耐折り割れ性が向上する。更には、被覆層の破断強度は0.4N以上であり、かつ、破断伸度が300%以上であることが好ましい。
ポリウレタン樹脂粒子を含有する液体組成物の固形分濃度が10wt%となるように純水で希釈する。希釈した液体組成物の所定量を幅40mm、長さ 120mmの型に流し込み、30℃に設定した低温除湿乾燥機で乾燥してフィルムを作製する。
上記のフィルムを幅が10mmになるように断裁したものを試験片とする。本発明における破断強度と破断伸度は、JIS K 7127:1999に準拠して測定するものとする。但し、試験片のサイズと測定条件は下記の通りとする。
・試験片の幅:10mm、
・試験片の長さ:120mm
・初期のチャック間隔:15mm
・引張速度:20mm/分
・被覆層の破断強度=フィルムの破断強度×被覆層の膜厚/フィルムの膜厚
・被覆層の破断伸度=フィルムの破断伸度
ここで、被覆層とフィルムの膜厚とは、走査電子顕微鏡を用いて断面を4点測定した平均値である。
本発明において、液体組成物はポリウレタン樹脂粒子を含有する。また、液体組成物の粘度は、20℃において1,000mPa・s以下が好ましく、500mPa・s以下がより好ましい。また、10mPa・s以上が好ましい。また、液体組成物の固形分濃度は20wt%以上が好ましく、25wt%以上がより好ましい。また、60wt%以下が好ましい。前述のように耐折り割れ性に優れた被覆層を形成するためには、液体組成物の固形分の塗布量が3g/m2以上塗布することが好ましく、上述の粘度と濃度の範囲の液体組成物を用いることで、一度の塗布で均一に被覆層を形成することが出来る。
本発明においてポリウレタン樹脂粒子は、水、又は、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体に分散された状態(エマルション状態)であることが好ましい。
本発明において、液体組成物には、上記で説明した成分以外にも必要に応じて、架橋剤、界面活性剤、脱泡剤、粘度調整剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、水溶性ポリマーなどの、種々の添加剤を含有させてもよい。
折り処理工程としては従来公知の方法を何れも用いることができる。例えば、折る前に記録媒体に刃を押し当てることで筋を入れ(筋入れ処理)、筋を入れた部分を谷折りする方法や、筋入れ処理を行わずに折る方法などが挙げられる。
(4−1)プレ加湿工程
本発明においては、インク付与工程の前に記録媒体を加湿するプレ加湿工程をさらに行うことが好ましい。この工程では、記録媒体が記録ヘッドを含む画像記録位置に進入する以前に該記録媒体を加湿する。このプレ加湿工程を行うことで、インクを付与する以前に記録媒体が予め十分に吸水した状態となる。本発明においては、プレ加湿工程を、記録媒体が記録ヘッドを含むインク付与位置に進入する以前に加湿空気を供給することで行われ、温度が35℃以下かつ絶対湿度0.013kg/kgDA以上の雰囲気とする条件で行うことが好ましい。
本発明においては、インク付与工程後、かつ、被覆層形成工程前に、乾燥工程を有することが好ましい。乾燥工程では記録媒体に付与されたインク由来の液体成分を蒸発させることができればよく、その方法としては、例えば、温風の吹き付けや、赤外線や紫外線の照射などが挙げられる。本発明においては、乾燥工程を、インクを付与した記録媒体に温度50℃以上の温風を2秒以上吹き付けることにより行うことが特に好ましい。温風の温度の上限は95℃以下、吹き付ける時間の上限は10秒以下であることが好ましい。
本発明においては、インク付与工程後、かつ、被覆層形成工程前に、加湿工程を有することが好ましい。加湿工程では、記録媒体のインク受容層が十分に吸湿すればよく、その方法としては、例えば、記録ヘッドと記録媒体との間に加湿空気を供給する方法などが挙げられる。本発明においては、加湿工程を、記録ヘッドと記録媒体との間に加湿空気を供給することで行い、記録ヘッドと記録媒体との間を、温度35℃以下かつ絶対湿度0.013kg/kgDA以上の雰囲気とする条件で行うことが好ましい。温度の下限は25℃以上であることが好ましい。これらの前提条件として、相対湿度が100%未満であることが好ましい。
本発明において記録装置は、記録媒体にインクを付与する(1)インク付与手段と、被覆層を形成する(2)被覆層形成手段とを有する。更に、記録物を折る(3)折り処理手段を有していてもよい。
インク付与手段は、インクを収容するためのインク収容部、記録ヘッドからインクを吐出して記録媒体にインクを付与するためのインク付与部を有することが好ましい。更に、前記インクを付与した記録媒体を乾燥させるための手段(乾燥部)や、前記記録ヘッドと前記記録媒体との間を加湿するための手段(プレ加湿部)の少なくとも一方を有することがより好ましい。
被覆層形成手段は、液体組成物を付与する液体組成物付与部に加えて、給紙部、液体組成物収容部、排紙部を有することが好ましい。中でも、液体組成物付与部は、汲み上げロール式塗布装置を用いることが好ましい。
折り処理手段は、折り処理部に加えて、給紙部、排紙部を有することが好ましい。折り処理手段における給紙部が上記被覆層形成手段における排紙部と連結することで、被覆層形成工程と折り処理工程を連続して行えるような機構であってもよい。
<基材の作製>
カナダ標準濾水度が450mLCSFの広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)80部、カナダ標準濾水度が480mLCSFの針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)20部、カチオン化澱粉0.60部、重質炭酸カルシウム10部、軽質炭酸カルシウム15部、アルキルケテンダイマー0.10部、カチオン性ポリアクリルアミド0.030部を混合し、固形分の含有量が3.0質量%となるように水を加えて、紙料を得た。次いで、紙料を長網抄紙機で抄造し、3段のウエットプレスを行った後、多筒式ドライヤーで乾燥した。その後、サイズプレス装置で乾燥後の固形分が1.0g/m2となるように酸化澱粉水溶液を含浸、乾燥させた。更に、マシンカレンダー仕上げをして、坪量が155g/m2の基紙を作製した。次いで、低密度ポリエチレン70部と、高密度ポリエチレン20部と、酸化チタン10部とからなる樹脂組成物を、膜厚が25.0μmとなる様に、基紙の片面(表面とする)に塗工した。そして、樹脂組成物の塗工直後に、表面に規則的な凹凸を有するクーリングロールにて型付け処理を行った。得られた基紙の表面のJIS B 0601:2001に規定されるカットオフ値0.8mmでの算術平均粗さ(Ra)は1.8μmであった。更に、基紙の裏面に低密度ポリエチレン50部と、高密度ポリエチレン50部とからなる樹脂組成物を、膜厚が30.0μmとなる様に塗工して基材を得た。
(アルミナ水和物ゾルの調製)
イオン交換水333部に対して、解膠酸としてメタンスルホン酸を1.5部添加してメタンスルホン酸水溶液とした。このメタンスルホン酸水溶液をホモミキサー(T.K.ホモミクサーMARKII2.5型、特殊機化工業製)で3,000rpmの回転条件で攪拌しながら、アルミナ水和物(DISPERAL HP14、サソール製)100部を少量ずつ添加した。添加終了後も30分間攪拌し、固形分濃度23.0質量%のアルミナ水和物ゾルを調製した。
イオン交換水333部に対して、解膠酸としてメタンスルホン酸を1.5部添加してメタンスルホン酸水溶液とした。このメタンスルホン酸水溶液をホモミキサー(T.K.ホモミクサーMARKII2.5型、特殊機化工業製)で3,000rpmの回転条件で攪拌しながら、アルミナ(AEROXIDE Alu C、EVONIK製)100部を少量ずつ添加した。添加終了後も30分間攪拌し、固形分濃度23.0質量%のアルミナゾルを調製した。
イオン交換水1150部に対して、撹拌しながらポリビニルアルコール(PVA235、クラレ製、けん化度88%、平均重合度3,500)100部を添加したのち90℃で加熱溶解し、固形分濃度8質量%のポリビニルアルコール水溶性を調製した。
前記で調製したアルミナ水和物ゾルとアルミナゾルをアルミナ水和物とアルミナの固形分質量比で70:30になるように混合した。この混合ゾルに含まれるアルミナ水和物とアルミナの合計固形分100質量部に対してポリビニルアルコールが固形分換算で6質量部となるように前記ポリビニルアルコール水溶液を混合した。次に、上記混合液中のポリビニルアルコールの固形分100質量部に対してオルトホウ酸固形分換算で16.4質量%になるように固形分濃度5質量%のオルトホウ酸水溶液を混合した。さらに界面活性剤(商品名:サーフィノール465、日信化学工業製)を塗工液全量に対して0.1質量%となるように混合し、インク受容層用塗工液1とした。
前記アルミナ水和物ゾルに対して、アルミナ水和物固形分100質量部に対してポリビニルアルコールが固形分換算で10質量部となるように前記ポリビニルアルコ−ル水溶液を混合した。次に、前記混合液中のポリビニルアルコールの固形分100質量部に対してオルトホウ酸固形分換算で5.8質量%になるように固形分濃度5質量%のオルトホウ酸水溶液を混合し、インク受容層用塗工液2とした。
(記録媒体1の作製)
インク受容層用塗工液1とインク受容層用塗工液2を、基材の表面側に、インク受容層用塗工液2の乾燥膜厚が25μm、その上にインク受容層用塗工液1の乾燥膜厚が10μm、合計35μmとなるように、多層スライドホッパー型塗工装置にて塗工した。続いて60℃で乾燥させて記録媒体1を得た。
上記(記録媒体1の作製)において、インク受容層用塗工液1のみを乾燥膜厚が35μmとなるように単層で塗工したこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体2を得た。
図2に示したインク付与手段を有する記録装置に、下記の組成のブラックインクを充填したインクカートリッジを装着した。そして、上記で作製した記録媒体に対して、温度:23℃、相対湿度:50%の条件で記録デューティが100%のベタ画像を記録することでインクが付与された記録媒体を得た。尚、上記記録装置では、解像度1200dpi×1200dpiで1/1200インチ×1/1200インチの単位領域に2.5pLの体積のインクを8滴付与する条件を、記録デューティが100%であると定義するものである。
下記の組成になるようにインクを調製した。インクの調製は、下記組成の成分を混合して十分撹拌し、その後、ポアサイズ0.2μmのフィルターにて加圧ろ過を行った。尚、アセチレノールE100は川研ファインケミカル製のアセチレノール系界面活性剤である。
下記式で表わされるブラック染料(MがLiのもの) 5.0部
グリセリン 5.0部
ビスヒドロキシエチルスルホン 10.0部
1,5−ペンタンジオール 5.0部
アセチノールE100 0.4部
純水 74.6部
<液体組成物の調製>
ポリウレタン樹脂粒子(スーパーフレックス150HS、第一工業製薬製)を純水で希釈して固形分濃度が38%になるように調製し、液体組成物1とした。また、液体組成物1と同様にして、表1に記載のポリウレタン樹脂粒子を用いて液体組成物2〜26を調製した。
上記のインクが付与された記録媒体の全面に、汲み上げロール式塗布装置を用いて上記で調製した液体組成物を塗布した後、80℃の温度で乾燥を行い被覆層が形成された記録物を得た。記録物の作製条件を表1に示した。尚、記録物28には液体組成物を塗布しなかった。そして、上述の方法でフィルムを作製し、上述の方法でフィルムの破断強度及び破断伸度を測定し、その結果から被覆層の破断強度と破断伸度を求めた。結果を表1に示す。
得られた記録物をインク付与面が内側になるようにして2つ折りにし、更に、プレス機を用いて1000kgの荷重をかけて1晩保持し、折り目をつけた。折り目がついた記録媒体を10回開閉した後、折目部分を目視で確認し、記録物の耐折り割れ性の評価を行った。評価基準は以下の通りである。本発明においては、下記の評価基準のAA及びAを好ましいレベルとし、B及びCを許容できないレベルとした。評価結果を表1に示す。
AA:白い筋が見えなかった
A:白い筋がわずかに見えた
B:白い筋がはっきり見えた
C:幅の広い白い筋がはっきり見えた。
上記のインクが付与された記録媒体2の全面に、汲み上げ式のロールコーターを用いて上記の液体組成物14を15.0g/m2塗布した後、表2に記載の乾燥条件(温度と時間)を変えて乾燥を行い被覆層が形成された記録物を得た。
Claims (15)
- 基材と、インク受容層とを有する記録媒体にインクを付与するインク付与工程と、
前記インクが付与された記録媒体に、前記インクが付与された領域と少なくとも一部が重複するように、ポリウレタン樹脂粒子を含有する液体組成物を付与することで被覆層を形成する被覆層形成工程と、によって、記録物を得る記録方法であって、
前記基材は、基紙を樹脂で被覆した樹脂被覆紙であり、
前記被覆層の破断強度が0.14N以上0.71N以下であり、かつ、破断伸度が211%以上910%以下であることを特徴とする記録方法。 - 前記被覆層形成工程において、前記液体組成物を溜めるパンと、前記パン内から汲み上げた前記液体組成物を前記記録媒体に塗布するためのロールとを備えたロール式塗布装置を用いる請求項1に記載の記録方法。
- 前記被覆層形成工程の後に、70℃以上の温度で乾燥する工程を有する請求項1又は2に記載の記録方法。
- 前記被覆層形成工程の後に、前記記録物を折る折り処理工程を有する請求項1乃至3の何れか1項に記載の記録方法。
- 前記被覆層の破断強度が0.43N以上0.58N以下であり、かつ、破断伸度が313%以上708%以下である請求項1乃至4の何れか1項に記載の記録方法。
- 前記液体組成物の固形分の塗布量は、13.0g/m 2 以上19.2g/m 2 以下である請求項1乃至5の何れか1項に記載の記録方法。
- 前記被覆層の膜厚が5.0μm以上8.1μm以下である請求項1乃至6の何れか1項に記載の記録方法。
- 前記インク受容層が、無機顔料を含有する請求項1乃至7の何れか1項に記載の記録方法。
- 前記無機顔料が、アルミナ、アルミナ水和物、及びシリカからなる群から選択される少なくとも一種である請求項8に記載の記録方法。
- 前記インク受容層は、水溶性樹脂を含有する請求項1乃至9の何れか1項に記載の記録方法。
- 前記水溶性樹脂は、ポリビニルアルコール及びポリビニルアルコール誘導体からなる群から選択される少なくとも一種である請求項10に記載の記録方法。
- 前記インク受容層の膜厚は、15.0μm以上50.0μm以下である請求項1乃至11の何れか1項に記載の記録方法。
- 基材と、色材を含有するインク受容層とを有する記録物であって、
更に、前記インク受容層の色材を含有する領域と少なくとも一部が重複するように、ポリウレタン樹脂を含有する被覆層が設けられており、
前記基材は、基紙を樹脂で被覆した樹脂被覆紙であり、
前記被覆層の破断強度が0.14N以上0.71N以下であり、かつ、破断伸度が211%以上910%以下であることを特徴とする記録物。 - 基材と、インク受容層とを有する記録媒体にインクを付与することで得られる記録物を折る折り処理工程を有する記録物の処理方法であって、
前記折り処理工程に先立って、ポリウレタン樹脂粒子を含有する液体組成物を付与することで被覆層を形成する被覆層形成工程を有し、
前記基材は、基紙を樹脂で被覆した樹脂被覆紙であり、
前記被覆層の破断強度が0.14N以上0.71N以下であり、かつ、破断伸度が211%以上910%以下であることを特徴とする記録物の処理方法。 - 基材と、インク受容層とを有する記録媒体にインクを付与することで得られる記録物の耐折り割れ性を向上する方法であって、
前記基材は、基紙を樹脂で被覆した樹脂被覆紙であり、
前記記録物の少なくとも一部に、ポリウレタン樹脂粒子を含有する液体組成物を付与することで被覆層を形成する被覆層形成工程を有し、
前記被覆層の破断強度が0.14N以上0.71N以下であり、かつ、破断伸度が211%以上910%以下であることを特徴とする記録物の耐折り割れ性の向上方法。
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