JP4401131B2 - インクジェット記録用キャストコート紙 - Google Patents
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Description
従って、本発明は光沢感に優れ、印字ムラ、特にシアンの印字ムラがないインクジェット記録用キャストコート紙を提供することを目的とする。
そこで、種々検討を行った結果、インク受理層の結着剤として以下の樹脂エマルジョンを用い、顔料として以下のコロイダルシリカを用いることで上記問題点を解決することが可能であることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明のインクジェット記録用キャストコート紙は、基紙の少なくとも一方の面に、顔料及び結着剤を含む塗工液を用いたキャストコート法によりインク受理層を設けたインクジェット記録用キャストコート紙であって、前記結着剤は、前記塗工液に分散した状態でエマルジョン粒子の平均粒子径が700nm以下のウレタン樹脂エマルジョンを含有し、かつ、前記顔料はBET比表面積200〜600m 2 /gの合成非晶質シリカ:50質量%以上と、前記塗工液に分散した状態で一次粒子径20〜50nmの球状コロイダルシリカが複数個房状に凝集して二次粒子径200〜400nm(但し、200nmを除く)となり、環を形成しないコロイダルシリカ:5〜30質量%とから実質的になる。
本発明に使用される基紙としては、塗工紙、未塗工紙等の紙が用いられる。前記紙の原料パルプとしては、化学パルプ(針葉樹の晒または未晒クラフトパルプ、広葉樹の晒または未晒クラフトパルプ等)、機械パルプ(グランドパルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ等)、脱墨パルプ等を単独または任意の割合で混合して使用することが可能である。尚、前記紙のpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれでも良い。また、不透明度を向上させるため、前記紙中に填料を含有させることが好ましいが、この填料は、水和珪酸、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン、合成樹脂微粒子等、公知の填料の中から適宜選択して使用することができる。操業性の点から、前記基紙の透気度は1000秒以下であることが好ましく、又、塗工性の点から基紙のステキヒトサイズ度は5秒以上であることが望ましい。
インク受理層用の塗工液中の顔料としては、塗工液に分散した状態で一次粒子径10〜100nmの球状コロイダルシリカが複数個房状に凝集した房状コロイダルシリカを含有したものを用いる。球状コロイダルシリカの一次粒子径が10nm未満であるとインク吸収性が低下し、100nmを超えるとインク吸収性は向上するがインク発色性が低下する。
インク受理層用の塗工液中の結着剤としては、塗工液に分散した状態でエマルジョン粒子の平均粒子径が700nm以下の樹脂エマルジョンを含有するものを用いる。一般に、樹脂エマルジョンはエマルジョン粒子と希薄溶液とから構成されるが、エマルジョン粒子の平均粒子径を700nm以下にすることで、インクジェットキャストコート紙の白紙光沢度や印字濃度を向上できる。また、エマルジョン粒子の平均粒子径を700nm以下とすることで、キャストコート法でインク受理層を形成する際に発生する亀裂の大きさを小さくし、亀裂の深さを浅くすることができ、結果として印字ムラ(特にシアン色)を抑制する作用をも有する。なお、上記樹脂エマルジョンは、塗工液中に分散しているが、塗工、乾燥後は顔料の結着剤となる。
本発明において、インク受理層の塗工量を多く必要とする場合には、インク受理層を多層にすることも可能である。また、支持体とインク受理層の間にインク吸収性、接着性他各種機能を有するアンダーコート層を設けても良い。さらに、インク受理層を設けた面の反対側にさらにインク吸収性、筆記性、プリンター印字適性他各種機能を有するバックコート層を設けても良い。
広葉樹クラフトパルプ(L−BKP)100部を叩解して濾水度350mlcsfとしたパルプに、炭酸カルシウム4部、カチオン化デンプン1部、ポリアクリルアミド0.3部、アルキルケテンダイマー乳化物0.5部を添加し、長網抄紙機を用いて常法により抄紙した後、前乾燥を行い、その後、燐酸エステル化デンプン5%とポリビニルアルコール0.5%とを含む液をサイズプレスで乾燥重量3.2g/m2となるように塗布した後、後乾燥及びマシンカレンダー処理を施して、坪量100g/m2の基紙を得た。
次に、コンマコーターを用い、目標塗工量18g/m2で上記塗工液を前記基紙に塗工した後、下記の凝固液で凝固処理し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、100℃に加熱された鏡面仕上げの金属面に圧着し、乾燥してインクジェット記録用キャスト紙を製造した。
(凝固液の調製)
凝固液として蟻酸カルシウム(朝日化学工業社製)5%、染料定着剤(商品名:ダイフィックスYK−50、大和化学社製)1%を含有した凝固液を調製した。
実施例1の結着剤に代えて、ウレタン樹脂(商品名:UX−156、旭電化工業社製、平均粒子径1000nm)を用いたこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を製造した。
実施例1の結着剤に代えて、ウレタン樹脂(商品名:HUX290HM 63、旭電化工業社製、平均粒子径2000nm)を用いたこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を製造した。
実施例1の房状コロイダルシリカに代えて、球状コロイダルシリカ(商品名:スノーテックスN30G、日産化学工業社製、一次粒子径10〜20nm、個々のコロイダルシリカが凝集せず分散したもの)を用いたこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を製造した。
実施例1の房状コロイダルシリカに代えて、鎖状コロイダルシリカ(商品名:スノーテックスUP、日産化学工業社製、一次粒子径10〜20nm、二次粒子径40〜100nm、個々のコロイダルシリカが一列に凝集して分散したもの)を用いたこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を製造した。
(評価)
(1)白紙光沢度
JIS K7105の方法に準じ、グロスメーター(商品名:GM−26PRO、株式会社村上色彩技術研究所製)を用いて、白紙部分の20度鏡面光沢度を測定した。
インクジェットプリンター(商品名:PM−970C、セイコーエプソン株式会社社製)を用いて所定のベタパターンの記録を施し、得られた印字物について、下記の評価を行った。
(2−1)印字濃度
ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのベタパターンの濃度を、マクベス濃度計RD915(Macbeth社製)で測定し、測定値の合計を印字濃度とした。
◎:測定値の4色合計が8.00以上
○:測定値の4色合計が7.8以上8.0未満
△:測定値の4色合計が7.6以上7.8未満
×:測定値の4色合計が7.6未満
(2−2)印字ムラ
シアンベタ印字部の印字ムラ(濃淡ムラ)を目視により下記の基準に従って評価した。
◎:印字ムラは見られず良好なレベル
○:印字ムラが若干あるが、実用上満足できるレベル
△:印字ムラがややあり、実用上やや不満足なレベル
×:印字ムラが著しく、実用できないレベル
(2−3)インク吸収性
レッド(マゼンタとイエローの混色)とグリーン(シアンとイエローの混色)の各ベタ画像が隣接するパターンの境界部における滲み(ブリード)を下記の基準に従って評価した。
○:境界部で滲みが殆ど認められない
△:境界部で滲みがやや認められる
×:境界部で滲みが著しく認められる
Claims (2)
- 基紙の少なくとも一方の面に、顔料及び結着剤を含む塗工液を用いたキャストコート法によりインク受理層を設けたインクジェット記録用キャストコート紙であって、前記結着剤は、前記塗工液に分散した状態でエマルジョン粒子の平均粒子径が700nm以下のウレタン樹脂エマルジョンを含有し、かつ、前記顔料はBET比表面積200〜600m 2 /gの合成非晶質シリカ:50質量%以上と、前記塗工液に分散した状態で一次粒子径20〜50nmの球状コロイダルシリカが複数個房状に凝集して二次粒子径200〜400nm(但し、200nmを除く)となり、環を形成しないコロイダルシリカ:5〜30質量%とから実質的になるインクジェット記録用キャストコート紙。
- 前記キャストコート法はゲル化キャストコート法である請求項1に記載のインクジェット記録用キャストコート紙。
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JP2003323375A JP4401131B2 (ja) | 2003-09-16 | 2003-09-16 | インクジェット記録用キャストコート紙 |
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