JP6515484B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ダミートレンチを備えた絶縁ゲートバイポーラトランジスタに関する。
誘導性負荷を駆動するスイッチング素子として、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)はしばしば利用される。このとき、誘導性負荷に起因する誘導起電力によってコレクタ電流やコレクタ電圧が発振することがある。特に、短絡などの異常により通常よりも大きなコレクタ電流がIGBTに流れると、この発振の規模が大きくなり、これが高周波ノイズ源となる。高周波ノイズは短絡保護回路の誤動作や不作動の原因となり得る。
これに対して、特許文献1に記載のIGBTは、ゲート絶縁膜直下のドリフト領域とゲート電極の間の寄生容量Cgcと、チャネル形成領域(エミッタ領域)とゲート電極の間の寄生容量Cgeとの比Cgc/Cgeを大きく設定することにより、所定規模の発振が生じてしまう電流値(短絡電流値)、言い換えれば発振閾値を高くし、発振を生じにくくしている。
特開平7−221303号公報 特開2012−227335号公報
特許文献1に記載のIGBTでは、比Cgc/Cgeを大きく設定するための方法として、Cgeを小さくすることが提案されており、チャネル形成領域の幅(チャネル幅)を小さくすることが提案されている。しかしながら、チャネル幅を小さくするとオン抵抗が増大してしまうという問題がある。また、特許文献1に記載のIGBTはプレーナ型であり、トレンチ型のIGBTに比べてもともとオン抵抗が高い構成であり、発振の抑制とオン抵抗とがトレードオフになってしまう。
オン抵抗が比較的低く、且つターンオン時のスイッチング損失の小さい、間引き型のトレンチIGBTが提案されている(例えば特許文献2)。しかしながら、間引き型のトレンチIGBTにおいて、チャネル幅の変更のような特許文献1の技術を組み合わせても、発振の抑制とオン抵抗のトレードオフは解消することができない。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、短絡時の発振を抑制するとともに、低オン抵抗および低スイッチング損失を実現可能なIGBTを提供することを目的とする。
ここに開示される発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明は、半導体基板(10)の主面(10a)側の表層にベース領域(11)と、ベース領域を貫通する複数のトレンチゲート(20)と、を有し、主面側の表層であってトレンチゲートに接触するようにエミッタ領域(13)が形成され、トレンチゲートに所定の電圧が印加されることによりベース領域にチャネルが形成されるチャネル部と、エミッタ領域が形成されず、トレンチゲートへの電圧の印加によってチャネルが形成されない間引き部と、を備える半導体装置であって、トレンチゲートは、チャネル部に形成される主トレンチゲート群と、間引き部に形成されるダミートレンチゲート群を成し、ダミートレンチ群は、主トレンチゲート群を成すトレンチゲートと同電位とされた等電位トレンチゲート(22a)と、主トレンチゲート群と異なる電位とされた非等電位トレンチゲート(22b)とを有し、間引き部における、等電位トレンチゲートに隣接しないベース領域は、電気的にフローティングであることを特徴とする。
これによれば、主トレンチゲート群を成すトレンチゲート(主トレンチゲートという)の他に、主トレンチゲートと同電位のダミートレンチである等電位トレンチゲートを有するので、ドリフト領域(ベース領域よりも深い位置に形成される領域に相当)とゲート電極の間の寄生容量Cgcを大きくすることができる。一方で、これに伴って、チャネル幅を小さくする等のチャネル部への干渉はないから、オン抵抗の増加やスイッチング損失の悪化を抑制できる。すなわち、短絡時の発振を抑制するとともに、低オン抵抗および低スイッチング損失を実現することができる。
第1実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。 第2実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。 第3実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。 第3実施形態の変形例に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。 第4実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。 第5実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。 第5実施形態の変形例に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。 第6実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。 その他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。 その他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。 その他の実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分に、同一符号を付与する。なお、各図において、x方向と、x方向に直交するy方向と、x方向およびy方向に対して一次独立なz方向を定義する。
(第1実施形態)
最初に、図1を参照して、本実施形態に係る半導体装置の概略構成について説明する。
この半導体装置は、例えば絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(以下、IGBT)を含む装置であり、以下説明する半導体装置は、特にトレンチ型のゲートを有するIGBTである。
図1に示すように、この半導体装置100は、半導体基板10の主面10a側の表層に半導体領域として、ベース領域11、ベースコンタクト領域12、エミッタ領域13を有している。また、半導体基板10の主面10aと反対の裏面10b側の表層にコレクタ領域14を有している。さらに、ベース領域11とコレクタ領域14の間にドリフト領域15を有している。そして、半導体装置100は、これらの半導体領域に対して所定の電圧を印加する電極として、トレンチゲート20とコレクタ電極30とを有している。なお、エミッタ領域13に電圧を印加するためのエミッタ電極は図1に図示していない。
以下、具体的に説明する。図1に示すように、z方向(半導体基板10の厚さ方向に相当)に所定の厚さを有し、xy平面に沿って形成されたp導電型のコレクタ領域14の表面上にn導電型のドリフト領域15が積層されている。そして、ドリフト領域15の表面上にp導電型のベース領域11が積層されている。ベース領域11の、ドリフト領域15と反対の表面は半導体基板10の主面10aとなっている。主面10aの表層には、ベース領域11に周囲を囲まれるように、ベース領域11よりも高濃度のp導電型とされたベースコンタクト領域12が形成されている。なお、本実施形態では、後述のチャネル部および間引き部におけるベースコンタクト領域12を区別していないが、チャネル部と間引き部でベースコンタクト領域12の濃度を変えても良いし、構成によっては間引き部におけるベースコンタクト領域12を省略しても良い。また、図1に示すように、半導体基板10の主面10aと反対の裏面10bにおいて、コレクタ領域14に接触するようにコレクタ電極30が形成されている。
トレンチゲート20は、半導体基板10の主面10aからz方向に向かって延びて形成され、ベース領域11を貫通してドリフト領域15に至る。トレンチゲート20は、内部に例えばポリシリコンより成るゲート電極20aと、ゲート電極20aと各半導体領域とを隔てる絶縁膜20bを有している。絶縁膜20bは例えば酸化膜であり、主面10aに対して上層側に張り出している。
トレンチゲート20は、図1に示すように、x方向に等間隔に並んで複数形成されている。各トレンチゲート20は、y方向に延設されている。つまり、トレンチゲート20は、xy平面において、ストライプ状に形成されている。トレンチゲート20は、電圧の印加によりベース領域11にチャネルを生じさせる機能を有する主トレンチゲート21と、電圧の印加によってもチャネルを生じないダミートレンチゲート22とを有している。半導体基板10の主面10a側表層であって、主トレンチゲート21に接触する部分にはn導電型のエミッタ領域13が形成されている。
以降、エミッタ領域13が形成されたベース領域11をチャネル部と称し、チャネル部に形成された複数の主トレンチゲート21を主トレンチゲート群と称する。一方、エミッタ領域13が形成されていないベース領域11を間引き部と称し、間引き部に形成された複数のダミートレンチゲート22をダミートレンチゲート群と称する。
ダミートレンチゲート22は、ゲート電極20aが主トレンチゲート21と等電位とされた等電位トレンチゲート22aと、異なる電位とされた非等電位トレンチゲート22bとを有している。すなわち、ダミートレンチゲート群は、等電位トレンチゲート22aと非等電位トレンチゲート22bにより構成されている。本実施形態における半導体装置100では、図1に示すように、ひとつの間引き部、すなわち、ひとつのダミートレンチゲート群に5つのダミートレンチゲート22が存在し、そのうち1つが等電位トレンチゲート22aであり、残る4つが非等電位トレンチゲート22bである。非等電位トレンチゲート22bのゲート電極20aは図示しないエミッタ電極と同一の電位(エミッタ電位)とされている。
本実施形態における等電位トレンチゲート22aは、間引き部のx方向における両端に形成されるチャネル部との境界から、最も離れた位置に形成されている。つまり、x方向において、5つのダミートレンチゲート22のうち、紙面左から3つ目、また紙面右からも3つ目が等電位トレンチゲート22aである。そして、主トレンチゲート21と等電位トレンチゲート22aに挟まれた領域に存在するダミートレンチゲート22が非等電位トレンチゲート22bに相当する。つまり、等電位トレンチゲート22aから見て、隣り合う左右それぞれのダミートレンチゲート22と、そのさらに外側に隣り合うダミートレンチゲート22が非等電位トレンチゲート22bである。換言すれば、非等電位トレンチゲート22bは、主トレンチゲート21が構成する主トレンチゲート群と隣り合って形成されている。
次に、本実施形態に係る半導体装置100の作用効果について説明する。
ところで、ドリフト領域15とゲート電極20aの間の寄生容量Cgcは、主トレンチゲート21にゲート電位が印加された際に、該ゲート電位と等電位になるゲート電極20aとドリフト領域15との対向面積に略比例する。このため、本実施形態のように、ダミートレンチゲート22のうち、一部を等電位トレンチゲート22aとすることによって、従来のように、すべてのダミートレンチゲート22が非等電位トレンチゲート22bに相当するような態様に較べてCgcを大きくすることができる。従って、Cgc/Cgeを増加させることができるから、短絡時に発振が生じてしまう電流値(発振閾値)を高くし、発振を生じにくくできる。
また、本実施形態に係る半導体装置100のダミートレンチゲート22は、そのすべてが等電位トレンチゲート22aではなく、非等電位トレンチゲート22bとの混成である。例えば、すべてのダミートレンチゲート22を等電位トレンチゲート22aにしてしまうと、ゲート電荷が想定より大きくなったり、高濃度のホール蓄積領域と絶縁膜20bが接する構成ではCgcが過剰に大きくなる場合がある。また、電気的にフローティングな領域とゲート電極20aが接する場合にも同様な現象が発生する。このように、すべてのダミートレンチゲート22を等電位トレンチゲート22aにしてしまうと、Cgcの制御は困難となる。本実施形態に係る半導体装置100は、ダミートレンチゲート22のすべてが等電位トレンチゲート22aではなく、非等電位トレンチゲート22bとの混成であるから、上記問題を解決することができる。
(第2実施形態)
本実施形態における半導体装置200は、図2に示すように、間引き部において、半導体基板10の主面10a上であって、等電位トレンチゲート22aに隣接しないベース領域11およびベースコンタクト領域12上に絶縁膜40を有している。なお、絶縁膜40を除く構成は第1実施形態と同様であるから詳しい説明を省略する。
この絶縁膜40は、例えば、トレンチゲート20を構成する絶縁膜20bと同様に酸化膜であり、主面10aを覆うように形成される、例えばエミッタ電極のような電極とベース領域11およびベースコンタクト領域12とを絶縁する。すなわち、ベース領域11あるいはベースコンタクト領域12は電気的にフローティングである。
これによれば、絶縁膜40が形成された直下の半導体領域において、電荷の流出を抑制する電荷注入促進(Injection Enhanced)効果によって、オン抵抗を低減することができる。また、ゲート電極20aをエミッタ接地することによってスイッチング損失増大を抑制することができる。
なお、本実施形態では、図2に示すように、等電位トレンチゲート22aに隣接しないすべてのベース領域11およびベースコンタクト領域12上に絶縁膜40が形成され、その直下の領域がフローティングにされている。しかしながら、フローティングにする領域は任意に設定可能である。例えば、間引き部とチャネル部の境界に隣接するベース領域11およびベースコンタクト領域12のみをフローティングにしてもよい。フローティングにする領域を適切に選択することにより、間引き部における電荷蓄積の効力を調整し、ひいてはCgc/Cgeを調整することができる。
(第3実施形態)
本実施形態における半導体装置300は、図3に示すように、間引き部のベース領域11のうち、等電位トレンチゲート22aに隣接するベース領域11について、チャネル部におけるベース領域11に比べて、主面10aからの厚さが薄く形成されている。なお、ベース領域11の厚さを除く構成は第1実施形態と同様であるから詳しい説明を省略する。
これによれば、等電位トレンチゲート22aにおけるゲート電極20aとドリフト領域15との対向面積が、第1実施形態に比べて大きくなるため、寄生容量Cgcを大きくすることができる。したがって、Cgc/Cgeの増加により発振を生じにくくできる。
なお、図3には、等電位トレンチゲート22aに隣接するベース領域11のみが、その厚さが薄くされた形態を示したが、間引き部におけるすべてのベース領域11について、チャネル部におけるベース領域11に比べて、主面10aからの厚さが薄く形成するようにしてもよい。また、図4に示すように、間引き部においてベース領域11を形成しないようにしてもよい。ただし、間引き部においてベース領域11を形成しない場合には、IGBTとして機能させるための耐圧を確保する必要があるため、ベースコンタクト領域12の形成は必須である。
(第4実施形態)
本実施形態における半導体装置400は、図5に示すように、等電位トレンチゲート22aを構成する絶縁膜20bであって、ベース領域11を貫通してドリフト領域15に露出した絶縁膜20bの厚さが、ベース領域11に接する絶縁膜20bの厚さよりも薄くされている。なお、絶縁膜20bの厚さを除く構成は第1実施形態と同様であるから詳しい説明を省略する。
ドリフト領域15とゲート電極20aの間の寄生容量Cgcは、ゲート電極20aとドリフト領域15とを介する絶縁膜20bの厚さに略反比例する。したがって本実施形態のように、ドリフト領域15に露出した絶縁膜20bの厚さを、ベース領域11に接する絶縁膜20bの厚さよりも薄くすることにより、第1実施形態の構成に較べて寄生容量Cgcを大きくすることができる。したがって、Cgc/Cgeの増加により発振を生じにくくできる。
(第5実施形態)
本実施形態における半導体装置500は、図6に示すように、電荷蓄積領域50(以下、CS領域50と示す)を有している。CS領域50は、ドリフト領域15よりも不純物濃度が高くされたn導電型の半導体領域である。本実施形態におけるCS領域50は、ベース領域11とドリフト領域15との間に挟まれるように積層され、トレンチゲート20に接するように形成されている。なお、CS領域50を除く構成は第1実施形態と同様であるから詳しい説明を省略する。
CS領域50は、ドリフト領域15よりも高濃度のn導電型とされているので、ドリフト領域15に較べて電荷蓄積効果が大きい。このため、半導体基板10の主面10a側において高い正孔濃度を維持することができるから、オン抵抗を低減することができる。
とくに、本実施形態におけるCS領域50は、等電位トレンチゲート22aに接して形成されており、高い電荷蓄積効果は、ゲート電極20aへの電圧印加時においてCS領域50に生じる空乏層の幅を抑制し、寄生容量Cgcの増大にも寄与する。このため、第1実施形態の構成に較べて寄生容量Cgcを大きくすることができる。したがって、Cgc/Cgeの増加により発振を生じにくくできる。また、上記空乏層の幅はCS領域50の不純物濃度に依存するので、この濃度を調整することによって、設計者がCgcの大きさを容易に制御することができる。
なお、寄生容量Cgc増大の効果は、CS領域50が等電位トレンチゲート22aに接触するように形成されていれば、その効果を発揮することができる。換言すれば、CS領域50が等電位トレンチゲート22aに接触するようになっていればCS領域50の形成位置は任意である。例えば、図7に示すように、CS領域50がベース領域11の内部に埋め込み層として形成されていても良い。また、図6および図7では、CS領域50が半導体基板10のxy平面全体に形成される例を示したが、これに限定されることはなく、例えば、間引き部のみに形成されていてもよい。さらに、間引き部全体に形成されていなくとも、等電位トレンチゲート22aに接触するように、等電位トレンチゲート22aの周囲のみに形成されていても良いし、部分的に不純物濃度を変える等しても良い。これにより、スイッチング損失やオン電圧を犠牲にすることなく寄生容量Cgcの大きさを制御することができる。また、例えば、間引き部における等電位トレンチゲート22aに接触するCS領域50の濃度を、それ以外のCS領域50の濃度よりも小さくすることによって、オン電圧の上昇を抑制しつつCgcの増大に起因するスイッチング損失の増加を抑制することもできる。逆に、CS領域50の濃度の大小関係を反転させてCgcを大きくすることもできる。
(第6実施形態)
本実施形態における半導体装置600は、図8に示すように、等電位トレンチゲート22aに接触するベース領域11およびベースコンタクト領域12が所定のインピーダンス素子、本実施形態においては抵抗器60a,60bを介して、グランドに接続されるように構成されている。なお、インピーダンス素子を除く構成は第1実施形態と同様であるから詳しい説明を省略する。
これによれば、スイッチング動作によってコレクタ電極30の電位、ひいてはコレクタ領域14の電位が変動したとき、抵抗器60a,60bが形成されていない場合にはベース領域11の電位はエミッタ電位に固定される。これに対して、抵抗器60a,60bが形成されていると、コレクタ領域14の電位変動に連動して等電位トレンチゲート22a周辺のベース領域11の電位が変動するようにでき、寄生容量CgeをCgcとみなすことができる。よって、要求される低オン抵抗および低スイッチング損失を維持しつつ、短絡時の発振を抑制するように、寄生容量の比Cgc/Cgeができるだけ大きくなるように調整することができる。なお、インピーダンス素子はコンタクト抵抗により形成可能である。具体的には、コンタクトを均等に疎らに構成してコンタクト面積を調整したり、ベースコンタクト領域12の濃度を調整することでコンタクト抵抗を調整したりできる。また第5実施形態の構成と組み合わせることによって、目標とするCgcとした時の抵抗成分が小さい場合にオン電圧の上昇を最小限に抑えることができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。また、各実施形態における態様を各々組み合わせて実施することが可能である。
上記した各実施形態では、等電位トレンチゲート22aが間引き部に対して1つだけ形成される例について説明したが、この例に限定されない。例えば、図9に示すうように、間引き部において、ダミートレンチゲート22が6つ形成され、そのうち2つが等電位トレンチゲート22aである構成でもよい。
さらに、図9に示す例におけるダミートレンチゲート22は、x方向において、紙面左の2つ、および、紙面右の2つが、それぞれチャネル部に隣接して形成された非等電位トレンチゲート22bであり、中央の2つが等電位トレンチゲート22aである。等電位トレンチゲート22aは、キャリアの量が多いチャネル部からできるだけ離れた場所に形成されることが望ましく、図9に示す例では、等電位トレンチゲート22aは、ダミートレンチゲート22の並び方向(x方向)において、チャネル部から最も離れた位置に形成されている。
各実施形態における態様を各々組み合わせて実施することが可能である。例えば、図10および図11に示すように、第5実施形態と第6実施形態を組み合わせた態様で実施することができる。この半導体装置100は、CS領域50とインピーダンス素子60a,60bを備えている。なお、図10に示す半導体装置100では、間引き部に形成された5つのダミートレンチゲート22のうち、主トレンチゲート21に隣接する2つのダミートレンチゲート22が非等電位トレンチゲート22bであり、残る3つは等電位トレンチゲート22aとなっている。
一方、図11では、間引き部に形成された4つのダミートレンチゲート22のうち、主トレンチゲート21に隣接する2つのダミートレンチゲート22が非等電位トレンチゲート22bであり、残る2つは等電位トレンチゲート22aとなっている。そして、2つは等電位トレンチゲート22aに挟まれたベース領域11に一つのインピーダンス素子60aが接続されている。
なお、上記した各実施形態における各半導体領域は、代表的なIGBTを例に示したものであって、例えば、一般に知られたフィールドストップ領域などの半導体領域を任意に形成することができる。
10…半導体基板,11…ベース領域,13…エミッタ領域,14…コレクタ領域,15…ドリフト領域,20…トレンチゲート,21…主トレンチゲート,22…ダミートレンチゲート,22a…等電位トレンチゲート,22b…非等電位トレンチゲート,30…コレクタ電極

Claims (11)

  1. 半導体基板(10)の主面(10a)側の表層にベース領域(11)と、前記ベース領域を貫通する複数のトレンチゲート(20)と、を有し、
    前記主面側の表層であって前記トレンチゲートに接触するようにエミッタ領域(13)が形成され、前記トレンチゲートに所定の電圧が印加されることにより前記ベース領域にチャネルが形成されるチャネル部と、
    前記エミッタ領域が形成されず、前記トレンチゲートへの電圧の印加によってチャネルが形成されない間引き部と、を備える半導体装置であって、
    前記トレンチゲートは、前記チャネル部に形成される主トレンチゲート群と、前記間引き部に形成されるダミートレンチゲート群を成し、
    前記ダミートレンチゲート群は、前記主トレンチゲート群を成す前記トレンチゲートと同電位とされた等電位トレンチゲート(22a)と、前記主トレンチゲート群と異なる電位とされた非等電位トレンチゲート(22b)とを有し、
    前記間引き部における、前記等電位トレンチゲートに隣接しないベース領域は、電気的にフローティングであることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記間引き部における、少なくとも前記等電位トレンチゲートに隣接するベース領域は、前記チャネル部におけるベース領域に比べて、前記主面からの厚さが薄く形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 半導体基板(10)の主面(10a)側の表層にベース領域(11)と、前記ベース領域を貫通する複数のトレンチゲート(20)と、を有し、
    前記主面側の表層であって前記トレンチゲートに接触するようにエミッタ領域(13)が形成され、前記トレンチゲートに所定の電圧が印加されることにより前記ベース領域にチャネルが形成されるチャネル部と、
    前記エミッタ領域が形成されず、前記トレンチゲートへの電圧の印加によってチャネルが形成されない間引き部と、を備える半導体装置であって、
    前記トレンチゲートは、前記チャネル部に形成される主トレンチゲート群と、前記間引き部に形成されるダミートレンチゲート群を成し、
    前記ダミートレンチゲート群は、前記主トレンチゲート群を成す前記トレンチゲートと同電位とされた等電位トレンチゲート(22a)と、前記主トレンチゲート群と異なる電位とされた非等電位トレンチゲート(22b)とを有し、
    前記間引き部における、少なくとも前記等電位トレンチゲートに隣接するベース領域は、前記チャネル部におけるベース領域に比べて、前記主面からの厚さが薄く形成されることを特徴とする半導体装置。
  4. 前記等電位トレンチゲートを構成する絶縁膜(20b)において、前記ベース領域を貫通して前記ベース領域から露出した前記絶縁膜の厚さが、前記ベース領域に接触する前記絶縁膜の厚さよりも薄くされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 半導体基板(10)の主面(10a)側の表層にベース領域(11)と、前記ベース領域を貫通する複数のトレンチゲート(20)と、を有し、
    前記主面側の表層であって前記トレンチゲートに接触するようにエミッタ領域(13)が形成され、前記トレンチゲートに所定の電圧が印加されることにより前記ベース領域にチャネルが形成されるチャネル部と、
    前記エミッタ領域が形成されず、前記トレンチゲートへの電圧の印加によってチャネルが形成されない間引き部と、を備える半導体装置であって、
    前記トレンチゲートは、前記チャネル部に形成される主トレンチゲート群と、前記間引き部に形成されるダミートレンチゲート群を成し、
    前記ダミートレンチゲート群は、前記主トレンチゲート群を成す前記トレンチゲートと同電位とされた等電位トレンチゲート(22a)と、前記主トレンチゲート群と異なる電位とされた非等電位トレンチゲート(22b)とを有し、
    前記等電位トレンチゲートを構成する絶縁膜(20b)において、前記ベース領域を貫通して前記ベース領域から露出した前記絶縁膜の厚さが、前記ベース領域に接触する前記絶縁膜の厚さよりも薄くされていることを特徴とする半導体装置。
  6. 前記主面からゼロではない所定の深さに、前記ベース領域に対して導電型の異なる電荷蓄積領域(50)を有し、
    前記等電位トレンチゲートは一部が前記電荷蓄積領域に接していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 半導体基板(10)の主面(10a)側の表層にベース領域(11)と、前記ベース領域を貫通する複数のトレンチゲート(20)と、を有し、
    前記主面側の表層であって前記トレンチゲートに接触するようにエミッタ領域(13)が形成され、前記トレンチゲートに所定の電圧が印加されることにより前記ベース領域にチャネルが形成されるチャネル部と、
    前記エミッタ領域が形成されず、前記トレンチゲートへの電圧の印加によってチャネルが形成されない間引き部と、を備える半導体装置であって、
    前記トレンチゲートは、前記チャネル部に形成される主トレンチゲート群と、前記間引き部に形成されるダミートレンチゲート群を成し、
    前記ダミートレンチゲート群は、前記主トレンチゲート群を成す前記トレンチゲートと同電位とされた等電位トレンチゲート(22a)と、前記主トレンチゲート群と異なる電位とされた非等電位トレンチゲート(22b)とを有し、
    前記主面からゼロではない所定の深さに、前記ベース領域に対して導電型の異なる電荷蓄積領域(50)を有し、
    前記等電位トレンチゲートは一部が前記電荷蓄積領域に接しており、
    前記等電位トレンチゲートに接する前記電荷蓄積領域の濃度が、前記等電位トレンチゲートに接していない前記電荷蓄積領域の濃度と異なることを特徴とする半導体装置。
  8. 前記等電位トレンチゲートの接触するベース領域は、所定のインピーダンス素子(60a,60b)を介してグランドに接続されることにより、前記トレンチゲートに電圧が印加された場合に、前記インピーダンス素子のインピーダンスに規定される電位となることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 半導体基板(10)の主面(10a)側の表層にベース領域(11)と、前記ベース領域を貫通する複数のトレンチゲート(20)と、を有し、
    前記主面側の表層であって前記トレンチゲートに接触するようにエミッタ領域(13)が形成され、前記トレンチゲートに所定の電圧が印加されることにより前記ベース領域にチャネルが形成されるチャネル部と、
    前記エミッタ領域が形成されず、前記トレンチゲートへの電圧の印加によってチャネルが形成されない間引き部と、を備える半導体装置であって、
    前記トレンチゲートは、前記チャネル部に形成される主トレンチゲート群と、前記間引き部に形成されるダミートレンチゲート群を成し、
    前記ダミートレンチゲート群は、前記主トレンチゲート群を成す前記トレンチゲートと同電位とされた等電位トレンチゲート(22a)と、前記主トレンチゲート群と異なる電位とされた非等電位トレンチゲート(22b)とを有し、
    前記等電位トレンチゲートの接触するベース領域は、所定のインピーダンス素子(60a,60b)を介してグランドに接続されることにより、前記トレンチゲートに電圧が印加された場合に、前記インピーダンス素子のインピーダンスに規定される電位となることを特徴とする半導体装置。
  10. 前記非等電位トレンチゲートは前記主トレンチゲート群を成す前記トレンチゲートと隣り合うように形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体装置。
  11. 前記等電位トレンチゲートは、前記トレンチゲートの並び方向において、前記チャネル部から最も離れた位置に形成されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の半導体装置。
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