JP6509589B2 - 切削装置 - Google Patents

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本発明は、切削ブレードによってウエーハを切削する切削装置に関する。
切削装置では、ウエーハの大きさ(外径サイズ)、ウエーハに対する切込み深さ、切削送り速度、切削ブレードの外形サイズ、スピンドル回転数等の各種設定情報が設定される。そして、アライメントによって、ウエーハのアライメントマークが検出され、分割予定ラインの向きが切削送り方向に合わせられると共にインデックス方向が確認される。その後、ウエーハの外周よりも外側でウエーハを切込み可能な高さまで切削ブレードが降ろされて、切削ブレードに対してウエーハが切削送りされて分割予定ラインに沿って切削が開始される。
しかしながら、アライメントではウエーハの全てのアライメントマークが検出されていないためウエーハの外周が把握されていない。このため、切削加工では、ウエーハの外周から大きくはみ出した位置に切削ブレードが降ろされ、この位置からウエーハの外周を切込み始めるまでに空切りをして余計な時間が掛る。この無駄を無くすために、ウエーハの中心と外径サイズから外周を推定して、ウエーハの外周の近くに切削ブレードを降ろすことが考えられる。ウエーハの中心を検出する方法としては、例えば、特許文献1の方法が知られている。
特許第4485771号公報
しかしながら、上記方法では、ウエーハの外周は推定できても、ウエーハの外周の推定位置と実際の外周位置が一致しない場合がある。例えば、ウエーハの外径サイズの設定ミスやチャックテーブル上に複数の小径ウエーハが保持される場合には、ウエーハを降ろしたときにウエーハが真上から切込まれることがある。この場合、100mm/secの切込み送り速度でウエーハが切込まれるため、切削負荷が大きくなって切削ブレードが激しく消耗する。消耗した切削ブレードでは、切込み深さが不足した状態(以下、切込み不足という)でウエーハが切削されるという問題がある。一方で、切削ブレードの消耗を避けるために切込み速度を遅くすると、所定深さまで切込ませるのに時間が掛かかってしまう。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、切削ブレードによる切込み不足を生じさせることなくウエーハを良好に切削できる切削装置を提供することを目的とする。
本発明の切削装置は、ウエーハを保持するチャックテーブルと、回転可能な切削ブレードで該チャックテーブルが保持するウエーハを切削する切削手段と、該切削ブレードの切削方向となるX方向に該チャックテーブルと該切削手段とを相対的に切削送りする切削送り手段と、該チャックテーブルと該切削手段とを相対的にX方向に直交するY方向にインデックス送りするインデックス送り手段と、該切削ブレードをウエーハに接近および離反する方向のZ方向に切込み送りする切込み送り手段と、該インデックス送り手段と、該切込み送り手段とが設けられる立壁部と、該切削手段の異常振動を検出する異常振動検出手段と、を備える切削装置であって、該異常振動検出手段は、回転中の該切削ブレードのZ方向の振動を検出する振動検出部と、該切込み送り手段により該切削ブレードをウエーハに切込ませた時に発生するZ方向の振動を該振動検出部が検出した値が予め設定した許容値を超えた時に異常振動と判断する判断部と、を備え、該振動検出部は、測定光を投光する投光部と、該切削ブレードがウエーハに切込んだときに該投光部から投光される該測定光を受光する受光部と、を備え、該投光部と該受光部のいずれか一方を該切削手段に配設し、他方を該立壁部に配設し、該判断部は、該受光部が受光する受光量が予め設定する許容値を超えた時に異常振動と判断する。
この構成によれば、切削ブレードがZ方向に切込み送りされ、切削ブレードの振動が許容値を超えた時に異常振動が検出される。ウエーハが真上から直に切込まれた時に異常振動が生じるため、切削装置に切削ブレードの激しい消耗を認識させることができる。このため、異常振動の検出時に切削を停止させることで、切削ブレードが消耗した状態でウエーハの切削が開始されることがなく、ウエーハに対する切込み不足を防止できる。また、切削ブレードのドレスや再セットアップにより切込み深さを正常に戻して再びウエーハを切削することもできる。
本発明によれば、切削ブレードがZ方向に切込み送りされて異常振動が検出されることで、切削ブレードによる切込み不足を生じさせることなくウエーハを良好に切削できる。
本実施の形態に係る切削装置の斜視図である。 本実施の形態に係る異常振動検出手段の模式図である。 本実施の形態に係る切削動作の動作遷移図である。 本実施の形態に係る受光量と時間との関係を示す説明図である。 本実施の形態に係る許容値の設定動作の説明図である。 変形例に係る投光部と受光部の位置関係を示す図である。 変形例に係る受光量と時間との関係を示す説明図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係る切削装置の斜視図である。なお、本実施の形態に係る切削装置は、図1に示す構成に限定されない。本発明は、切削ブレードを用いてウエーハを切削可能な切削装置であれば、どのような切削装置にも適用可能である。
図1に示すように、切削装置1は、チャックテーブル12に保持されたウエーハWと切削手段14とを相対的に移動させることによってウエーハWを切削するように構成されている。ウエーハWは、ダイシングテープTを介してリングフレームFに支持された状態で切削装置1に搬入される。なお、ウエーハWは、シリコン、ガリウム砒素等の半導体ウエーハでもよいし、セラミック、ガラス、サファイア系の光デバイスウエーハでもよい。また、円形ウエーハに限らず、CSP(Chip Size Package)基板、QFN(Quad Flat Non-leaded package)等の矩形状のパッケージ基板でもよい。
切削装置1の基台11上には、チャックテーブル12をX方向に切削送りする切削送り手段13が設けられている。切削送り手段13は、基台11上に配置されたX方向に平行な一対のガイドレール31と、一対のガイドレール31にスライド可能に設置されたモータ駆動のX軸テーブル32とを有している。X軸テーブル32の背面側には、図示しないナット部が形成され、このナット部にボールネジ33が螺合されている。そして、ボールネジ33の一端部に連結された駆動モータ34が回転駆動されることで、チャックテーブル12が一対のガイドレール31に沿って、切削ブレード71の切削方向となるX方向に切削送りされる。
X軸テーブル32の上部には、ウエーハWを保持するチャックテーブル12がZ軸回りに回転可能に設けられている。チャックテーブル12には、ポーラスセラミック材により保持面21(図2参照)が形成されており、この保持面21に生じる負圧によってウエーハWが吸引保持される。チャックテーブル12の周囲には、エア駆動式の4つのクランプ部22が設けられ、各クランプ部22によってウエーハWの周囲のリングフレームFが四方から挟持固定される。基台11の上面には、チャックテーブル12の移動経路を跨ぐように立設した門型の立壁部81が設けられている。
立壁部81には、切削手段14をY方向にインデックス送りするインデックス送り手段15と、切削手段14をZ方向に切込み送りする切込み送り手段16とが設けられている。インデックス送り手段15は、立壁部81の前面に配置されたY方向に平行な一対のガイドレール51と、一対のガイドレール51にスライド可能に設置されたY軸テーブル52とを有している。切込み送り手段16は、Y軸テーブル52上に配置されたZ方向に平行な一対のガイドレール61と、一対のガイドレール61にスライド可能に設置されたZ軸テーブル62とを有している。Z軸テーブル62の下部には、ウエーハWを切削する切削手段14が設けられている。
Y軸テーブル52及びZ軸テーブル62の背面側には、それぞれナット部が形成され、これらナット部にボールネジ53、63が螺合されている。Y軸テーブル52用のボールネジ53、Z軸テーブル62用のボールネジ63の一端部には、それぞれ駆動モータ64(Y軸用の駆動モータは不図示)が連結されている。駆動モータ64により、それぞれのボールネジ53、63が回転駆動されることで、切削手段14がガイドレール51に沿ってX方向に直交するY方向にインデックス送りされ、切削手段14がガイドレール61に沿ってウエーハWに接近および離反するZ方向に切込み送りされる。
切削手段14は、ハウジング75から突出したスピンドル72(図2参照)の先端に切削ブレード71を装着して構成される。ハウジング75には、切削ブレード71の回転軸となるスピンドル72が回転可能に支持されると共に、スピンドル72を回転させるモータ(不図示)が設置されている。また、ハウジング75の先端側には、切削ブレード71がウエーハWに切込む領域を露出させるように、切削ブレード71を囲繞するブレードカバー73が設けられている。ブレードカバー73には、ウエーハWの切削部分に向けて切削水を噴射する切削水ノズル74(図1では省略、図2参照)が設けられている。
また、切削手段14のハウジング75にはウエーハWの上面を撮像する撮像手段17が設けられており、撮像手段17の撮像画像に基づいてウエーハWに対して切削ブレード71がアライメントされる。このアライメントにより、切削ブレード71の切削方向にチャックテーブル12上のウエーハWの分割予定ラインの向きが合わせられる。切削ブレード71は、例えばダイアモンド砥粒をレジンボンドで固めた円板状に形成されている。切削手段14では、切削水が噴射されながら、切削ブレード71によってウエーハWが分割予定ラインに沿って切削されることで個々のデバイスに分割される。
ところで、切削装置1では、ウエーハWの外径サイズ等の設定情報を用いてウエーハWの外周を推定して、ウエーハの外周よりも外側で切削ブレード71が下方に切込み送りされる。しかしながら、ウエーハWの外径サイズが誤設定された場合等には、切削ブレード71によってウエーハWが真上から切込まれる可能性がある。このとき、切削ブレード71に対する切削負荷が大きいため、切削ブレード71が激しく消耗される。真上から切込む際の切削負荷が大きいのは、トラバースカットのようにウエーハWに対して側方から切削ブレード71を当てる場合と比べて、切削ブレード71がウエーハWに当たる面積が大きいからである。
消耗した切削ブレード71では、フルカットの設定でウエーハWが切削されても、切込み不足が生じてウエーハWがハーフカットされる。ウエーハWに対する真上からの切込みを避けるためにウエーハWの外周を検出することも考えられるが、撮像手段17によってウエーハWの外周を探索するのに時間が掛ってしまう。そこで、本実施の形態では、異常振動検出手段90(図2参照)によって切込み送り時に生じる異常振動を検出することで、切削ブレード71の消耗を検出するようにしている。これにより、切削ブレード71よるウエーハWの切込み不足を防止している。
以下、図2を参照して、異常振動検出手段について詳細に説明する。図2は、本実施の形態に係る異常振動検出手段の模式図である。図2においては、説明の便宜上、切削手段及びウエーハを2点鎖線で示している。
異常振動検出手段90は、回転中の切削ブレード71の振動を振動検出部91で検出し、振動検出部91の検出結果に基づいて判断部92で異常振動を判断している。振動検出部91は、投光部93及び受光部95から成る光学センサであり、投光部93から投光された測定光を受光部95で受光している。投光部93はブレードカバー73に取り付けられ、受光部95は立壁部81(図1参照)に取り付けられており、投光部93の投光面94と受光部95の受光面96とがY方向で対向するように配置されている。このため、切削ブレード71の切削時の振動がブレードカバー73を通じて投光部93に伝えられ、投光部93からの測定光の光軸にブレが生じる。
また、受光部95は、切削ブレード71の刃先がフルカット時の目標位置Hまで下降したときに、受光部95の受光面96と投光部93の投光面94の中心が一致する位置に設けられている。すなわち、切削ブレード71でウエーハWを完全に切込んだときに、目標位置Hから投光部93までの距離と目標位置Hから受光部95までの距離とが一致する高さに受光部95が設置されている。このため、切削ブレード71がウエーハWを真上から切込んで切削ブレード71が異常振動すると、投光部93の投光面94の中心が受光部95の受光面96の中心から外れて受光量が変動する。
判断部92は、切込み送り手段16により切削ブレード71をウエーハWに切込ませた時に、振動検出部91が検出する振動が予め設定した許容値を超えた時に異常振動と判断する。より詳細には、判断部92は、受光部95で受光された受光量が、異常振動の判断基準として予め設定された受光量の許容値を下回った時に異常振動と判断している。判断部92で異常振動と判断されると、切削装置1による切削加工が停止されてオペレーターに異常振動が報知される。また、切削装置1の停止後に切削ブレード71に対するドレスや再セットアップが実施されてもよい。
また、判断部92は、各種処理を実行するプロセッサやメモリ等により構成されている。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成される。なお、メモリには、異常振動の判断処理のプログラム、切削ブレード71のドレスや再セットアップ用のプログラムが記憶されていてもよい。判断部92は、不図示の制御部に設けられてもよいし、受光部95に設けられていてもよい。なお、振動検出部91は、光学センサに限られないが、光学センサを用いることで振動検出部91を安価に構成することが可能である。
次に、図3及び図4を参照して、切削ブレードの異常検出動作について説明する。図3は、本実施の形態に係る切削動作の動作遷移図である。図4は、本実施の形態に係る受光量と時間との関係を示す説明図である。なお、図4では横軸が時間、縦軸が受光量をそれぞれ示している。
図3Aに示すように、切込み送り開始時の初期状態では、切削ブレード71が降りておらず、切込み送りの目標位置Hから切削ブレード71が大きく上方に離間している。このとき、受光部95の上方に投光部93が位置していて、投光部93の投光面94と受光部95の受光面96とが対面していない。すなわち、図4Aに示すように、投光面94と受光面96の中心同士がZ方向に大きく外れて投光面94と受光面96がY方向で全く重ならない。よって、投光面94からの測定光が受光面96で受光されず、受光量の変化を示すグラフでは、受光量が0の状態から変化することなく推移する。
図3Bに示すように、切削ブレード71がZ方向にさらに切削送りされると、切削ブレード71が切込み送りの目標位置Hに近づけられる。このとき、受光部95に対して投光部93が近づけられ、投光部93の投光面94と受光部95の受光面96とが対面し始める。すなわち、図4Bに示すように、投光面94と受光面96の中心同士がZ方向で近づけられて投光面94と受光面96がY方向で部分的に重なり始める。よって、投光面94からの測定光が受光面96で受光され始めて、受光量の変化を示すグラフでは、受光量が時間経過と共に徐々に増加するように推移する。
図3Cに示すように、切削ブレード71でウエーハWが切込まれると、切削負荷によって切削ブレード71が振動しながら切込み送りの目標位置Hまで降ろされる。このとき、切削ブレード71の振動がブレードカバー73を介して投光部93に伝えられ、振動した状態で投光部93の投光面94と受光部95の受光面96が対面する。すなわち、図4Cに示すように、投光面94と受光面96の中心同士がZ方向で一致した位置を中心として投光面94がZ方向に振動する。よって、投光面94からの測定光の一部が受光面96で受光されず、受光量の変化を示すグラフでは、受光量が時間経過と共に増減を繰り返しながら推移する。
この場合、受光部95から判断部92(図2参照)に検出結果が出力されている。判断部92では切削ブレード71が目標位置Hまで降ろされた後に、受光量が許容値を減少方向に超えた時に異常振動であると判断される。より詳細には、受光量が許容値を増加方向に一担超えて、その後に受光量が許容値を下回った時に、判断部92によって異常振動が判断される。これにより、切削装置1側で切削ブレード71のZ方向の切込み送り時に、切削ブレード71によってウエーハWが真上から切込まれたことが把握される。異常振動が検出されると、切削が停止されてオペレーターに報知される。
従って、ウエーハWに対する上方からの切込みによって切削ブレード71が消耗した状態でウエーハが切削されることがなく、ウエーハWに切込み不足を生じさせることがない。切削手段14の停止後は、切削ブレード71にドレスや再セットアップを実施してもよい。なお、判断部92は、受光量が許容値を減少方向に超えた直後に異常振動と判断してもよいし、受光量が許容値を減少方向に超えてから所定時間経過後に異常振動と判断してもよい。
なお、切削装置には規定の許容値が設定されてもよいし、未切削時の受光量の変化に基づいて許容値が設定されてもよい。以下、図5を参照して、許容値の設定動作について説明する。図5は、本実施の形態に係る許容値の設定動作の説明図である。
図5Aに示すように、ウエーハWがチャックテーブル12に保持されていない状態で、切削ブレード71が切削送りされる。そして、投光部93の投光面94と受光部95の受光面96の中心同士が一致する切込み送りの目標位置Hまで切削ブレード71が降ろされる。このとき、図5Bに示すように、投光部93の投光面94と受光部95の受光面96とがY方向で部分的に重なり始めて、投光面94からの測定光が受光面96で受光され始めて受光量が時間経過と共に徐々に増加する。投光面94と受光面96の中心同士が一致した時点で受光量が最大となり、その後は細かく振動しながら横ばいに推移する。
受光量の許容値は、受光部95における受光量の最大値に基づいて設定される。例えば、受光量の最大値よりも所定量だけ低い値に許容値が設定される。より詳細には、許容値は、受光量の最大値よりも低く異常振動を検出可能な値、すなわち、2点鎖線に示すような異常振動時の上限値よりも低く、下限値よりも高い値に設定される。これにより、適切な許容値を設定することが可能になっている。
以上のように、本実施の形態に係る切削装置1によれば、切削ブレード71がZ方向に切込み送りされ、切削ブレード71の振動が許容値を超えた時に異常振動が検出される。ウエーハWが真上から直に切込まれた時に異常振動が生じるため、切削装置1に切削ブレード71の激しい消耗を認識させることができる。このため、異常振動の検出時に切削を停止させることで、切削ブレード71が消耗した状態でウエーハWの切削が開始されることがなく、ウエーハWに対する切込み不足を防止できる。
ところで、本実施の形態では、切削ブレード71が切込み送りの目標位置Hまで下降したときに、受光部95の受光面96と投光部93の投光面94の中心が一致するように受光部95が設置される構成にしたが、この構成に限定されない。切削ブレード71が切込み送りの目標位置Hまで下降したときに、受光部95の受光面96と投光部93の投光面94の中心が一致しなくてもよい。以下、図6を参照して変形例に係る投光部と受光部の位置関係について説明する。なお、変形例においては、本実施の形態と同一の名称については同一の符号を付して説明する。
図6に示すように、受光部95は、切削ブレード71の刃先がフルカット時の目標位置Hまで下降したときに、受光部95の受光面96と投光部93の投光面94の重なりが最小限になる位置に設けられている。すなわち、切削ブレード71でウエーハWを完全に切込んだときに、投光部93よりも低くなる位置で、投光部93からの測定光を受光部95で受光できる限界の高さに受光部95が設置されている。このため、切削ブレード71がウエーハWを真上から切込んで切削ブレード71が異常振動すると、投光部93の投光面94から受光部95の受光面96が完全に外れて受光量が0になる。
判断部92は、切込み送り手段16により切削ブレード71をウエーハWに切込ませた時に振動検出部91が検出する振動が予め設定した許容値を超えた時に異常振動と判断する。比較例においては、判断部92は、受光部95で受光された受光量が、異常振動の判断基準である0になった時に異常振動と判断する。すなわち、光学センサを用いた振動検出において「許容値を超えた」とは、受光量が許容値以下になることを示しており、受光量が0になることも含んでいる。変形例においては、許容値の設定作業が無くなるため、構成を簡略化することが可能である。
次に、図7を参照して、変形例に係る切削ブレードの異常振動検出動作について簡単に説明する。図7は、変形例に係る受光量と時間との関係を示す説明図である。なお、図7では横軸が時間、縦軸が受光量をそれぞれ示している。
図7Aに示すように、切込み送り開始時の初期状態では、投光面94と受光面96の中心同士がZ方向に大きく外れて投光面94と受光面96がY方向で全く重ならないため、受光量が0の状態から変化することない。図7Bに示すように、切削ブレード71が切込み送りされて投光面94と受光面96がY方向で僅かに重なると、受光量が0の状態から僅かに増加する。図7Cに示すように、切削ブレード71が振動して投光部93に振動が伝わると、受光面96から投光面94が完全に外れて受光量が0になる。判断部92(図6参照)では、受光量が0になった時に異常振動であると判断されて切削が停止される。このように、切削ブレード71がウエーハWに切込み送りされる時には、受光部95が受光する受光量は徐々に増加するはずであるが、その受光量が0になった時を異常振動として判断部92に判断させる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した実施の形態においては、振動検出部として投光部93と受光部95からなる光学センサを用いたが、この構成に限定されない。振動検出部91は、回転中の切削ブレード71の振動を検出するものであればよく、例えば、ウエーハWが切削ブレード71に切込まれた際の破壊の程度を検出するAE(Acoustic Emission)センサでもよい。この場合、AEセンサとしては、上下振動だけを検出可能なものが使用される。AEセンサは、スピンドル72を回転可能に軸受するハウジング75または切削ブレード71を囲繞するブレードカバー73に配設し、切込みの時に切削ブレード71から伝播されるZ方向の振動が測定できる。AEセンサを用いた場合は、図4、図5、図7の横軸が時間、縦軸が振幅量とし、許容値は所定の振幅量が設定される。
また、上記した実施の形態においては、投光部93がブレードカバー73に設けられる構成について説明したが、この構成に限定されない。投光部93は、切削ブレード71の振動が伝達される位置に設けられていればよく、例えば、ハウジング75に設けられてもよい。
また、上記した実施の形態においては、投光部93がブレードカバー73に設けられ、受光部95が立壁部81に設けられる構成について説明したが、この構成に限定されない。受光部95がブレードカバー73に設けられ、投光部93が立壁部81に設けられてもよい。この場合、上記したように、受光部95はブレードカバー73に限らず、切削ブレード71の振動が伝達される位置に設けられていればよい。
また、上記した実施の形態においては、切削装置1が単一の切削手段14によってウエーハWを切削する構成について説明したが、この構成に限定されない。切削装置1は一対の切削手段14によってウエーハWを切削してもよい。この場合、一方の切削手段14の投光部93からの投光及び受光部95での受光が他方の切削手段14によって妨げられないように、切削装置1の各部が形成されていることが好ましい。
また、上記した本実施の形態においては、切削送り手段13によって切削手段14に対してチャックテーブル12がX方向に切削送りされ、インデックス送り手段15によってチャックテーブル12に対して切削手段14がY方向にインデックス送りされ、切込み送り手段16によってチャックテーブルに対して切削手段14がZ方向に切込み送りされる構成にしたが、この構成に限定されない。切削送り手段13、インデックス送り手段15、切込み送り手段16は、チャックテーブル12と切削手段14とを相対的にX方向、Y方向、Z方向に移動させる構成であればよい。例えば、切削送り手段13によってチャックテーブルに対して切削手段14がX方向に切削送りされ、インデックス送り手段15によって切削手段14に対してチャックテーブル12がY方向にインデックス送りされ、切込み送り手段16によって切削手段14に対してチャックテーブル12がZ方向に切込み送りされてもよい。
また、上記した本実施の形態においては、許容値を受光量が下回った時に判断部92が異常振動と判断する構成にしたが、この構成に限定されない。判断部92は、切込み送り手段16により切削ブレード71をウエーハWに切込ませた時に振動検出部91が検出する振動が予め設定した許容値を超えた時に異常振動と判断すれば、どのように構成されてもよい。切削ブレード71をウエーハWに切込ませた時とは、切込み送り手段16により切込み送りする切込み送り動作が終了するまでを言う。
また、上記した本実施の形態においては、単一の許容値によって異常振動が判断される構成としているが、この構成に限定されない。例えば、許容値の上限と下限が設定されて、許容値の上限及び下限を受光量が上下に超えることで異常振動と判断されてもよい。例えば、許容値の範囲は、切削ブレード71がウエーハWに切込んでいない時の受光量の振幅量とする。つまり、切削ブレード71がウエーハWに切込んでいない時の受光量の振幅量は異常とせず、また、切込み送り手段16による切削ブレード71の切込み動作が終了するまでの間に許容値を超えたときに異常振動と判断させる。
以上説明したように、本発明は、切削ブレードによる切込み不足を生じさせることなくウエーハを良好に切削できるという効果を有し、特に、切削ブレードによってウエーハを切削する切削装置に有用である。
1 切削装置
12 チャックテーブル
13 切削送り手段
14 切削手段
15 インデックス送り手段
16 切込み送り手段
17 撮像手段
71 切削ブレード
72 スピンドル
75 ハウジング
90 異常振動検出手段
91 振動検出部
92 判断部
93 投光部
94 投光面
95 受光部
96 受光面
W ウエーハ
H 目標位置

Claims (1)

  1. ウエーハを保持するチャックテーブルと、
    回転可能な切削ブレードで該チャックテーブルが保持するウエーハを切削する切削手段と、
    該切削ブレードの切削方向となるX方向に該チャックテーブルと該切削手段とを相対的に切削送りする切削送り手段と、
    該チャックテーブルと該切削手段とを相対的にX方向に直交するY方向にインデックス送りするインデックス送り手段と、
    該切削ブレードをウエーハに接近および離反する方向のZ方向に切込み送りする切込み送り手段と、
    該インデックス送り手段と、該切込み送り手段とが設けられる立壁部と、
    該切削手段の異常振動を検出する異常振動検出手段と、を備える切削装置であって、
    該異常振動検出手段は、
    回転中の該切削ブレードのZ方向の振動を検出する振動検出部と、
    該切込み送り手段により該切削ブレードをウエーハに切込ませた時に発生するZ方向の振動を該振動検出部が検出した値が予め設定した許容値を超えた時に異常振動と判断する判断部と、を備え
    該振動検出部は、
    測定光を投光する投光部と、該切削ブレードがウエーハに切込んだときに該投光部から投光される該測定光を受光する受光部と、を備え、
    該投光部と該受光部のいずれか一方を該切削手段に配設し、他方を該立壁部に配設し、
    該判断部は、該受光部が受光する受光量が予め設定する許容値を超えた時に異常振動と判断する切削装置。
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