JP6507522B2 - 改良Fc結合性タンパク質、当該タンパク質の製造方法および当該タンパク質を用いた抗体吸着剤 - Google Patents
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Description
(A)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、かつ当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において以下の(1)から(40)のうち少なくともいずれか1つのアミノ酸置換が生じている、Fc結合性タンパク質。
(1)配列番号1の18番目のメチオニンがアルギニンに置換
(2)配列番号1の27番目のバリンがグルタミン酸に置換
(3)配列番号1の29番目のフェニルアラニンがロイシンまたはセリンに置換
(4)配列番号1の30番目のロイシンがグルタミンに置換
(5)配列番号1の35番目のチロシンがアスパラギン酸、グリシン、リジン、ロイシン、アスパラギン、プロリン、セリン、スレオニン、ヒスチジンのいずれかに置換
(6)配列番号1の46番目のリジンがイソロイシンまたはスレオニンに置換
(7)配列番号1の48番目のグルタミンがヒスチジンまたはロイシンに置換
(8)配列番号1の50番目のアラニンがヒスチジンに置換
(9)配列番号1の51番目のチロシンがアスパラギン酸またはヒスチジンに置換
(10)配列番号1の54番目のグルタミン酸がアスパラギン酸またはグリシンに置換
(11)配列番号1の56番目のアスパラギンがスレオニンに置換
(12)配列番号1の59番目のグルタミンがアルギニンに置換
(13)配列番号1の61番目のフェニルアラニンがチロシンに置換
(14)配列番号1の64番目のグルタミン酸がアスパラギン酸に置換
(15)配列番号1の65番目のセリンがアルギニンに置換
(16)配列番号1の71番目のアラニンがアスパラギン酸に置換
(17)配列番号1の75番目のフェニルアラニンがロイシン、セリン、チロシンのいずれかに置換
(18)配列番号1の77番目のアスパラギン酸がアスパラギンに置換
(19)配列番号1の78番目のアラニンがセリンに置換
(20)配列番号1の82番目のアスパラギン酸がグルタミン酸またはバリンに置換
(21)配列番号1の90番目のグルタミンがアルギニンに置換
(22)配列番号1の92番目のアスパラギンがセリンに置換
(23)配列番号1の93番目のロイシンがアルギニンまたはメチオニンに置換
(24)配列番号1の95番目のスレオニンがアラニンまたはセリンに置換
(25)配列番号1の110番目のロイシンがグルタミンに置換
(26)配列番号1の115番目のアルギニンがグルタミンに置換
(27)配列番号1の116番目のトリプトファンがロイシンに置換
(28)配列番号1の118番目のフェニルアラニンがチロシンに置換
(29)配列番号1の119番目のリジンがグルタミン酸に置換
(30)配列番号1の120番目のグルタミン酸がバリンに置換
(31)配列番号1の121番目のグルタミン酸がアスパラギン酸またはグリシンに置換
(32)配列番号1の151番目のフェニルアラニンがセリンまたはチロシンに置換
(33)配列番号1の155番目のセリンがスレオニンに置換
(34)配列番号1の163番目のスレオニンがセリンに置換
(35)配列番号1の167番目のセリンがグリシンに置換
(36)配列番号1の169番目のセリンがグリシンに置換
(37)配列番号1の171番目のフェニルアラニンがチロシンに置換
(38)配列番号1の180番目のアスパラギンがリジン、セリン、イソロイシンのいずれかに置換
(39)配列番号1の185番目のスレオニンがセリンに置換
(40)配列番号1の192番目のグルタミンがリジンに置換
(B)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、かつ当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において少なくとも配列番号1の35番目のチロシンがアスパラギン酸、グリシン、リジン、ロイシン、アスパラギン、プロリン、セリン、スレオニン、ヒスチジンのいずれかに置換した、(A)に記載のFc結合性タンパク質。
(41)配列番号1の66番目のロイシンがヒスチジンまたはアルギニンに置換
(42)配列番号1の147番目のグリシンがアスパラギン酸に置換
(43)配列番号1の158番目のチロシンがヒスチジンに置換
(44)配列番号1の176番目のバリンがフェニルアラニンに置換
(G)(A)から(F)のいずれかに記載のFc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化して得られる、吸着剤。
違いを識別する方法。
クレオチド。
ク質を発現させ、その培養物から発現されたFc結合性タンパク質を回収する、Fc結合
性タンパク質の製造方法。
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、かつ当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、Val27GluおよびTyr35Asnのアミノ酸置換が生じているFc結合性タンパク質(配列番号27に記載のアミノ酸配列のうち33番目から208番目までのアミノ酸配列を含むFc結合性タンパク質)
(b)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、かつ当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、Val27Glu、Tyr35AsnおよびPhe75Leuのアミノ酸置換が生じているFc結合性タンパク質(配列番号31に記載のアミノ酸配列のうち33番目から208番目までのアミノ酸配列を含むFc結合性タンパク質)
(c)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、かつ当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、Val27Glu、Tyr35Asn、Phe75LeuおよびGlu121Glyのアミノ酸置換が生じているFc結合性タンパク質(配列番号33に記載のアミノ酸配列のうち33番目から208番目までのアミノ酸配列を含むFc結合性タンパク質)
(d)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、かつ当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、Val27Glu、Tyr35Asn、Phe75Leu、Asn92SerおよびGlu121Glyのアミノ酸置換が生じているFc結合性タンパク質(配列番号37に記載のアミノ酸配列のうち33番目から208番目までのアミノ酸配列を含むFc結合性タンパク質)
(e)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、かつ当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、Val27Glu、Tyr35Asn、Glu54Asp、Phe75LeuおよびGlu121Glyのアミノ酸置換が生じているFc結合性タンパク質(配列番号41に記載のアミノ酸配列のうち33番目から208番目までのアミノ酸配列を含むFc結合性タンパク質)
(f)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、かつ当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、Val27Glu、Tyr35Asn、Glu54Asp、Phe75Leu、Asn92SerおよびGlu121Glyのアミノ酸置換が生じているFc結合性タンパク質(配列番号43に記載のアミノ酸配列のうち33番目から208番目までのアミノ酸配列を含むFc結合性タンパク質)
(g)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、かつ当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、Val27Glu、Tyr35Asn、Glu54Asp、Phe75Leu、Glu120ValおよびGlu121Glyのアミノ酸置換が生じているFc結合性タンパク質(配列番号47に記載のアミノ酸配列のうち33番目から208番目までのアミノ酸配列を含むFc結合性タンパク質)
(h)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、かつ当該17番目から192番目までのアミノ酸残基において、Val27Glu、Tyr35Asn、Glu54Asp、Phe75Leu、Asn92Ser、Glu120ValおよびGlu121Glyのアミノ酸置換が生じているFc結合性タンパク質(配列番号49に記載のアミノ酸配列のうち33番目から208番目までのアミノ酸配列を含むFc結合性タンパク質)。
(I)本発明のFc結合性タンパク質のアミノ酸配列からヌクレオチド配列に変換し、当該ヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを人工的に合成する方法や、
(II)Fc結合性タンパク質の全体または部分配列を含むポリヌクレオチドを直接人工的に、またはFc結合性タンパク質のcDNA等からPCR法といったDNA増幅法を用いて調製し、調製した当該ポリヌクレオチドを適当な方法で連結する方法、が例示できる。
前記(I)の方法において、アミノ酸配列からヌクレオチド配列に変換する際、形質転換させる宿主におけるコドンの使用頻度を考慮して変換するのが好ましい。一例として、宿主が大腸菌(Escherichia coli)の場合は、アルギニン(Arg)ではAGA/AGG/CGG/CGAが、イソロイシン(Ile)ではATAが、ロイシン(Leu)ではCTAが、グリシン(Gly)ではGGAが、プロリン(Pro)ではCCCが、それぞれ使用頻度が少ないため(いわゆるレアコドンであるため)、それらのコドンを避けるように変換すればよい。コドンの使用頻度の解析は公的データベース(例えば、かずさDNA研究所のホームページにあるCodon Usage Databaseなど)を利用することによっても可能である。
(1)配列番号1に記載のヒトFcγRIIIaアミノ酸配列のうち、17番目のグリシン(Gly)から192番目のグルタミン(Gln)までのアミノ酸配列を基に、DNAworks法(Nucleic Acids Res.,30,e43,2002)を用いて、コドンをヒト型から大腸菌型に変換したヌクレオチド配列を設計した。設計したヌクレオチド配列を配列番号2に示す。
(2)配列番号2に記載の配列を含むポリヌクレオチドを作製するために、配列番号3から20に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを合成し、前記オリゴヌクレオチドを用いて、下記に示す二段階PCRを行なった。
(2−1)一段階目のPCRは、表1に示す組成の反応液を調製し、当該反応液を98℃で5分熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、62℃で5秒間の第2ステップ、72℃で90秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を10サイクル繰り返すことでポリヌクレオチドを合成し、これをFcRp1とした。なお表1中のDNAミックスとは、配列番号3から20に記載の配列からなる18種類のオリゴヌクレオチドをそれぞれ一定量サンプリングし混合した溶液を意味する。
(4)得られた形質転換体を50μg/mLのカナマイシンンを含むLB培地にて培養後、QIAprep Spin Miniprep kit(キアゲン社製)を用いて、発現ベクターpET−eFcRを抽出した。
(5)(4)で作製した発現ベクターpET−eFcRのうち、ヒトFcγRIIIaをコードするポリヌクレオチドおよびその周辺の領域について、チェーンターミネータ法に基づくBig Dye Terminator Cycle Sequencing ready Reaction kit(ライフサイエンス社製)を用いてサイクルシークエンス反応に供し、全自動DNAシークエンサーABI Prism 3700 DNA analyzer(ライフサイエンス社製)にてヌクレオチド配列を解析した。なお当該解析の際、配列番号23(5’−TAATACGACTCACTATAGGG−3’)または配列番号24(5’−TATGCTAGTTATTGCTCAG−3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをシークエンス用プライマーとして使用した。
実施例1で作製したFc結合性タンパク質発現ベクターpER−eFcRのうち、Fc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチド部分に、エラープローンPCRによりランダムに変異導入を施した。
(1)鋳型として実施例1で作製したpET−eFcRを用いてエラープローンPCRを行なった。エラープローンPCRは、表3に示す組成の反応液を調製後、当該反応液を95℃で2分間熱処理し、95℃で30秒間の第1ステップ、60℃で30秒間の第2ステップ、72℃で90秒間の第3ステップを1サイクルとする反応を35サイクル行ない、最後に72℃で7分間熱処理することで行なった。前記エラープローンPCRによりFc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドに良好に変異が導入され、その平均変異導入率は1.26%であった。
(3)ライゲーション反応終了後、反応液をエレクトロポレーション法により大腸菌BL21(DE3)株に導入し、50μg/mLのカナマイシンを含むLBプレート培地で培養(37℃で18時間)後、プレート上に形成したコロニーをランダム変異体ライブラリーとした。
(1)実施例2で作製したランダム変異体ライブラリー(形質転換体)を、50μg/mLのカナマイシンを含む2YT液体培地(ペプトン16g/L、酵母エキス10g/L、塩化ナトリウム5g/L)200μLに接種し、96穴ディープウェルプレートを用いて、30℃で一晩振とう培養した。
(2)培養後、5μLの培養液を500μLの0.05mMのIPTG(isopropyl−β−D−thiogalactopyranoside)、0.3%のグリシンおよび50μg/mLのカナマイシンを含む2YT液体培地に植え継ぎ、96穴ディープウェルプレートを用いて、さらに20℃で一晩振とう培養した。
(3)培養後、遠心操作によって得られた培養上清を150mMの塩化ナトリウムを含む20mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.4)で2倍に希釈した。希釈した溶液を45℃で10分間熱処理を行なった。
(4)(3)の熱処理を行なったときのFc結合性タンパク質の抗体結合活性と、(3)の熱処理を行なわなかったときのFc結合性タンパク質の抗体結合活性を、それぞれ下記に示すELISA法にて測定し、熱処理を行なった時のFc結合性タンパク質の抗体結合活性を、熱処理を行なわなかったときのFc結合性タンパク質の抗体結合活性で除することで、残存活性を算出した。
(4−1)ヒト抗体であるガンマグロブリン製剤(化学及血清療法研究所製)を、96穴マイクロプレートのウェルに1μg/wellで固定化し(4℃で18時間)、固定化終了後、2%(w/v)のSKIM MILK(BD社製)および150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.4)によりブロッキングした。
(4−2)洗浄緩衝液(0.05%[w/v]のTween 20、150mMのNaClを含む20mM Tris−HCl緩衝液(pH7.4))で洗浄後、抗体結合活性を評価するFc結合性タンパク質を含む溶液を添加し、Fc結合性タンパク質と固定化ガンマグロブリンとを反応させた(30℃で1時間)。
(4−3)反応終了後、前記洗浄緩衝液で洗浄し、100ng/mLに希釈したAnti−6His抗体(Bethyl Laboratories社製)を100μL/wellで添加した。
(4−4)30℃で1時間反応させ、前記洗浄緩衝液で洗浄した後、TMB Peroxidase Substrate(KPL社製)を50μL/wellで添加した。1Mのリン酸を50μL/wellで添加することで発色を止め、マイクロプレートリーダー(テカン社製)にて450nmの吸光度を測定した。
(5)(4)の方法で約2700株の形質転換体を評価し、その中から野生型(アミノ酸置換のない)Fc結合性タンパク質と比較して熱安定性が向上したFc結合性タンパク質を発現する形質転換体を選択した。前記選択した形質転換体を培養し、QIAprep Spin Miniprep kit(キアゲン社製)を用いて発現ベクターを調製した。
(6)得られた発現ベクターに挿入されたFc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチド領域の配列を実施例1(5)の記載と同様の方法によりヌクレオチド配列を解析し、アミノ酸の変異箇所を特定した。
実施例3で判明した、Fc結合性タンパク質の熱安定性向上に関与するアミノ酸置換を集積することで、さらなる安定性向上を図った。置換アミノ酸の集積は、主にPCRを用いて行ない、以下の(a)から(g)に示す7種類のFc結合性タンパク質を作製した。
(a)FcR2に対し、さらにPhe75Leuのアミノ酸置換を行なったFcR3
(b)FcR2に対し、さらにPhe75LeuおよびGlu121Glyのアミノ酸置
換を行なったFcR4
(c)FcR4に対し、さらにAsn92Serのアミノ酸置換を行なったFcR5a
(d)FcR4に対し、さらにGlu54Aspのアミノ酸置換を行なったFcR5b
(e)FcR5aに対し、さらにGlu54Aspのアミノ酸置換を行なったFcR6a
(f)FcR5bに対し、さらにGlu120Valのアミノ酸置換を行なったFcR6b
(g)FcR6aに対し、さらにGlu120Valのアミノ酸置換を行なったFcR7
以下、各Fc結合性タンパク質の作製方法を詳細に説明する。
実施例3で明らかになった、熱安定性向上に関与するアミノ酸置換の中から、Val27Glu、Tyr35AsnおよびPhe75Leuを選択し、それらの置換を野生型のFc結合性タンパク質に集積したFcR3を作製した。具体的には、FcR2をコードするポリヌクレオチドに対してPhe75Leuを生じさせる変異導入を行なうことにより、FcR3を作製した。
(a−1)実施例3で取得した、pET−FcR2を鋳型としてPCRを実施した。当該PCRにおけるプライマーは、配列番号24および配列番号29(5’−AGCCAGGCGAGCAGCTACCTTATTGATGCG−3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを用いた。PCRは、表5に示す組成の反応液を調製後、当該反応液を98℃で5分間熱処理し、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で1分間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル行ない、最後に72℃で7分間熱処理することで行なった。増幅したPCR産物をアガロースゲル電気泳動に供し、そのゲルからQIAquick Gel Extraction kit(キアゲン社製)を用いて精製した。精製したPCR産物をm3Fとした。
(a−3)(a−1)および(a−2)で得られた2種類のPCR産物(m3F、m3R)を混合し、表6に示す組成の反応液を調製した。当該反応液を98℃で5分間熱処理後、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で1分間の第3ステップを1サイクルとする反応を5サイクル行なうPCRを行ない、m3Fとm3Rを連結したPCR産物m3pを得た。
(a−6)得られた形質転換体を50μg/mLのカナマイシンを添加したLB培地で培養した。回収した菌体(形質転換体)からプラスミドを抽出することで、野生型Fc結合性タンパク質に対して3箇所アミノ酸置換したポリペプチドである、FcR3をコードするポリヌクレオチドを含むプラスミドpET−FcR3を得た。
(a−7)pET−FcR3のヌクレオチド配列の解析を、実施例1(5)と同様の方法で行なった。
実施例3で明らかになったFc結合性タンパク質の安定性向上に関与するアミノ酸置換の中から、Val27Glu、Tyr35Asn、Phe75LeuおよびGlu121Glyを選択し、それらの置換を野生型のFc結合性タンパク質に集積したFcR4を作製した。具体的には、FcR2をコードするポリヌクレオチドに対してPhe75LeuおよびGlu121Glyを生じさせる変異導入を行なうことにより、FcR4を作製した。
(b−1)(a−1)と同様の方法でPCR産物m3Fを得た。また実施例3で取得した、Ala71Asp、Phe75LeuおよびGlu121Glyのアミノ酸置換を含んだFc結合性タンパク質(表4)を発現するプラスミドを鋳型とし、配列番号24および配列番号29に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとして、(a−1)と同様の方法でPCRを行なうことでPCR産物m4Rを得た。
(b−2)(b−1)により得られた2種類のPCR産物(m3F、m4R)を混合後、(a−3)と同様の方法にてPCRを行ない、m3Fとm4Rを連結した。得られたPCR産物をm4pとした。
(b−3)(b−2)で得られたPCR産物m4pを鋳型とし、配列番号23および配列番号24に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとして、(a−4)と同様の方法でPCRを行なった。これによりFcR4をコードするポリヌクレオチドを作製した。
(b−4)(b−3)で得られたポリヌクレオチドを精製後、制限酵素NcoIとHindIIIで消化し、あらかじめ制限酵素NcoIとHindIIIで消化した発現ベクターpETMalE(特開2011−206046号公報)にライゲーションし、これを用いて大腸菌E.coli BL21(DE3)株を形質転換した。
(b−5)得られた形質転換体を50μg/mLのカナマイシンを添加したLB培地で培養した。回収した菌体(形質転換体)からプラスミドを抽出することで、野生型Fc結合性タンパク質に対して4箇所アミノ酸置換したポリペプチドである、FcR4をコードするポリヌクレオチドを含むプラスミドpET−FcR4を得た。
(b−6)pET−FcR4のヌクレオチド配列の解析を、実施例1(5)と同様の方法で行なった。
実施例3で明らかになったFc結合性タンパク質の安定性向上に関与するアミノ酸置換の中から、Val27Glu、Tyr35Asn、Phe75Leu、Asn92SerおよびGlu121Glyを選択し、それらの置換を野生型のFc結合性タンパク質に集積したFcR5aを作製した。具体的には、(b)で作製したFcR4をコードするポリヌクレオチドに対してAsn92Serを生じさせる変異導入を行なうことにより、FcR5aを作製した。
(c−1)(b)で作製した、pET−FcR4を鋳型とし、配列番号22および配列番号35(5’−GAATATCGTTGCCAGACCAGCCTGAGCACC−3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物をm5aFとした。
(c−2)(b)で作製したpET−FcR4を鋳型とし、配列番号21および配列番号36(5’−GATCGCTCAGGGTGCTCAGGCTGGTCTGGC−3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物をm5aRとした。
(c−3)(c−1)および(c−2)で得られた2種類のPCR産物(m5aF、m5aR)を混合後、(a−3)と同様の方法にてPCRを行ない、m5aFとm5aRを連結した。得られたPCR産物をm5apとした。
(c−4)(c−3)で得られたPCR産物m5apを鋳型とし、配列番号21および配列番号22に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとして、(a−4)と同様の方法でPCRを行なった。これによりFcR5aをコードするポリヌクレオチドを作製した。
(c−5)(c−4)で得られたポリヌクレオチドを精製後、制限酵素NcoIとHindIIIで消化し、あらかじめ制限酵素NcoIとHindIIIで消化した発現ベクターpETMalE(特開2011−206046号公報)にライゲーションし、これを用いて大腸菌E.coli BL21(DE3)株を形質転換した。
(c−6)得られた形質転換体を50μg/mLのカナマイシンを添加したLB培地で培養した。回収した菌体(形質転換体)からプラスミドを抽出することで、野生型Fc結合性タンパク質に対して5箇所アミノ酸置換したポリペプチドである、FcR5aをコードするポリヌクレオチドを含むプラスミドpET−FcR5aを得た。
(c−7)pET−FcR5aのヌクレオチド配列の解析を、実施例1(5)と同様の方法で行なった。
実施例3で明らかになったFc結合性タンパク質の安定性向上に関与するアミノ酸置換の中から、Val27Glu、Tyr35Asn、Glu54Asp、Phe75LeuおよびGlu121Glyを選択し、それらの置換を野生型のFc結合性タンパク質に集積したFcR5bを作製した。具体的には、(b)で作製したFcR4をコードするポリヌクレオチドに対してGlu54Aspを生じさせる変異導入を行なうことにより、FcR5bを作製した。
(d−1)(b)で作製した、pET−FcR4を鋳型とし、配列番号22および配列番号39(5’−CAGGGCGCGTATAGCCCGGATGATAACAGC−3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物をm5bFとした。
(d−2)(b)で作製したpET−FcR4を鋳型とし、配列番号21および配列番号40(5’−CACTGGGTGCTGTTATCATCCGGGCTATAC−3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物をm5bRとした。
(d−3)(d−1)および(d−2)で得られた2種類のPCR産物(m5bF、m5bR)を混合後、(a−3)と同様の方法でPCRを行ない、m5bFとm5bRを連結した。得られたPCR産物をm5bpとした。
(d−4)(d−3)で得られたPCR産物m5bpを鋳型とし、配列番号21および配列番号22に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとして、(a−4)と同様の方法でPCRを行なった。これによりFcR5bをコードするポリヌクレオチドを作製した。
(d−5)(d−4)で得られたポリヌクレオチドを精製後、制限酵素NcoIとHindIIIで消化し、あらかじめ制限酵素NcoIとHindIIIで消化した発現ベクターpETMalE(特開2011−206046号公報)にライゲーションし、これを用いて大腸菌E.coli BL21(DE3)株を形質転換した。
(d−6)得られた形質転換体を50μg/mLのカナマイシンを添加したLB培地で培養した。回収した菌体(形質転換体)からプラスミドを抽出することで、野生型Fc結合性タンパク質に対して5箇所アミノ酸置換したポリペプチドである、FcR5bをコードするポリヌクレオチドを含むプラスミドpET−FcR5bを得た。
(d−7)pET−FcR5bのヌクレオチド配列の解析を、実施例1(5)と同様の方法で行なった。
実施例3で明らかになったFc結合性タンパク質の安定性向上に関与するアミノ酸置換の中から、Val27Glu、Tyr35Asn、Glu54Asp、Phe75Leu、Asn92SerおよびGlu121Glyを選択し、それらの置換を野生型のFc結合性タンパク質に集積したFcR6aを作製した。具体的には、(c)で作製したFcR5aをコードするポリヌクレオチドに対してGlu54Aspを生じさせる変異導入を行なうことにより、FcR6aを作製した。
(e−1)(c)で作製したpET−FcR5aを鋳型とし、配列番号22および配列番号39に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物をm6aFとした。
(e−2)(b)で作製したpET−FcR4を鋳型とし、配列番号21および配列番号40に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物をm6aRとした。
(e−3)(e−1)および(e−2)で得られた2種類のPCR産物(m6aF、m6aR)を混合後、(a−3)と同様の方法でPCRを行ない、m6aFとm6aRを連結した。得られたPCR産物をm6apとした。
(e−4)(e−3)で得られたPCR産物m6apを鋳型とし、配列番号21および配列番号22に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとして、(a−4)と同様の方法でPCRを行なった。これによりFcR6aをコードするポリヌクレオチドを作製した。
(e−5)(e−4)で得られたポリヌクレオチドを精製後、制限酵素NcoIとHindIIIで消化し、あらかじめ制限酵素NcoIとHindIIIで消化した発現ベクターpETMalE(特開2011−206046号公報)にライゲーションし、これを用いて大腸菌E.coli BL21(DE3)株を形質転換した。
(e−6)得られた形質転換体を50μg/mLのカナマイシンを添加したLB培地で培養した。回収した菌体(形質転換体)からプラスミドを抽出することで、野生型Fc結合性タンパク質に対して6箇所アミノ酸置換したポリペプチドである、FcR6aをコードするポリヌクレオチドを含むプラスミドpET−FcR6aを得た。
(e−7)pET−FcR6aのヌクレオチド配列の解析を、実施例1(5)と同様の方法で行なった。
実施例3で明らかになったFc結合性タンパク質の安定性向上に関与するアミノ酸置換の中から、Val27Glu、Tyr35Asn、Glu54Asp、Phe75Leu、Glu120ValおよびGlu121Glyを選択し、それらの置換を野生型のFc結合性タンパク質に集積したFcR6bを作製した。具体的には、(d)で作製したFcR5bをコードするポリヌクレオチドに対してGlu120Valを生じさせる変異導入を行なうことにより、FcR6bを作製した。
(f−1)(d)で作製したpET−FcR5bを鋳型とし、配列番号22および配列番号45(5’−GTGTTCAAAGTGGGGGATCCGATTCATCTG−3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物をm6bFとした。
(f−2)(d)で作製したpET−FcR5bを鋳型とし、配列番号21および配列番号46(5’−AATCGGATCCCCCACTTTGAACACCCACCG−3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物をm6bRとした。
(f−3)(f−1)および(f−2)で得られた2種類のPCR産物(m6bF、m6bR)を混合後、(a−3)と同様の方法でPCRを行ない、m6bFとm6bRを連結した。得られたPCR産物をm6bpとした。
(f−4)(f−3)で得られたPCR産物m6bpを鋳型とし、配列番号21および配列番号22に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、(a−4)と同様の方法でPCRを行なった。これによりFcR6bをコードするポリヌクレオチドを作製した。
(f−5)(f−4)で得られたポリヌクレオチドを精製後、制限酵素NcoIとHindIIIで消化し、あらかじめ制限酵素NcoIとHindIIIで消化した発現ベクターpETMalE(特開2011−206046号公報)にライゲーションし、これを用いて大腸菌E.coli BL21(DE3)株を形質転換した。
(f−6)得られた形質転換体を50μg/mLのカナマイシンを添加したLB培地で培養した。回収した菌体(形質転換体)からプラスミドを抽出することで、野生型Fc結合性タンパク質に対して6箇所アミノ酸置換したポリペプチドである、FcR6bをコードするポリヌクレオチドを含むプラスミドpET−FcR6bを得た。
(f−7)pET−FcR6bのヌクレオチド配列の解析を、実施例1(5)と同様の方法で行なった。
実施例3で明らかになったFc結合性タンパク質の安定性向上に関与するアミノ酸置換の中から、Val27Glu、Tyr35Asn、Glu54Asp、Phe75Leu、Asn92Ser、Glu120ValおよびGlu121Glyを選択し、それらの置換を野生型のFc結合性タンパク質に集積したFcR7を作製した。具体的には、(e)で作製したFcR6aをコードするポリヌクレオチドに対してGlu120Valを生じさせる変異導入を行なうことにより、FcR7を作製した。
(g−1)(e)で作製したpET−FcR6aを鋳型とし、配列番号22および配列番号45に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物をm7Fとした。
(g−2)(e)で作製したpET−FcR6aを鋳型とし、配列番号21および配列番号46に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物をm7Rとした。
(g−3)(g−1)および(g−2)で得られた2種類のPCR産物(m7F、m7R)を混合後、(a−3)と同様の方法にてPCRを行ない、m7Fとm7Rを連結した。得られたPCR産物をm7pとした。
(g−4)(g−3)で得られたPCR産物m7pを鋳型とし、配列番号21および配列番号22に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、(a−4)と同様のPCRを行なった。これによりFcR7をコードするポリヌクレオチドを作製した。
(g−5)(g−4)で得られたポリヌクレオチドを精製後、制限酵素NcoIとHindIIIで消化し、あらかじめ制限酵素NcoIとHindIIIで消化した発現ベクターpETMalE(特開2011−206046号公報)にライゲーションし、これを用いて大腸菌E.coli BL21(DE3)株を形質転換した。
(g−6)得られた形質転換体を50μg/mLのカナマイシンを添加したLB培地で培養した。回収した菌体(形質転換体)からプラスミドを抽出することで、野生型Fc結合性タンパク質に対して7箇所アミノ酸置換したポリペプチドである、FcR7をコードするポリヌクレオチドを含むプラスミドpET−FcR7を得た。
(g−7)pET−FcR7のヌクレオチド配列の解析を、実施例1(5)と同様の方法で行なった。
の位置にそれぞれ存在する。
(1)実施例1で作製した野生型Fc結合性タンパク質、実施例3で選択した変異型のFc結合性タンパク質(FcR2)、および実施例4で作製した変異型のFc結合性タンパク質(FcR3、FcR4、FcR5a、FcR5b、FcR6a、FcR6b、FcR7)を発現する形質転換体を、それぞれ50μg/mLのカナマイシンを含む3mLの2YT液体培地に接種し、37℃で一晩、好気的に振とう培養することで前培養を行なった。
(2)50μg/mLのカナマイシンを添加した20mLの2YT液体培地(ペプトン16g/L、酵母エキス10g/L、塩化ナトリウム5g/L)に前培養液を200μL接種し、37℃で好気的に振とう培養を行なった。
(3)培養開始1.5時間後、培養温度を20℃に変更して30分間振とう培養した。その後、終濃度0.01mMとなるようIPTGを添加し、引き続き20℃で一晩、好気的に振とう培養した。
(4)培養終了後、遠心分離により集菌し、BugBuster Protein extraction kit(タカラバイオ社製)を用いてタンパク質抽出液を調製した。
(5)(4)で調製したタンパク質抽出液中の野生型Fc結合性タンパク質および変異型のFc結合性タンパク質の抗体結合活性を、実施例3(4)に記載のELISA法を用いて測定した。この時、市販のFcγRIIIaの細胞外領域(R&D Systems社:4325−FC−050)を用いて検量線を作製し、濃度測定を行なった。
(6)各タンパク質の濃度が5μg/mLになるよう150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mMのトリス緩衝液(pH7.4)で希釈した。これを等量に分け、一方はサーマルサイクラー(エッペンドルフ社製)を用いて45℃で10分間加熱処理を行ない、もう一方は熱処理をしなかった。前記熱処理後、または非熱処理のタンパク質の抗体結合活性を実施例3(4)に記載のELISA法によって測定し、熱処理を行なった場合の抗体結合活性を、熱処理を行なわなかったときの抗体結合活性で除することで、残存活性を算出した。
(1)実施例5(1)から(5)と同様の方法で改良Fc結合性タンパク質を調製した。
(2)各タンパク質の濃度が30μg/mLになるよう150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mMのトリス緩衝液(pH7.4)で希釈した。希釈した各Fc結合性タンパク質60μLと0.1Mのグリシン塩酸緩衝液(pH3.0)120μLを混合し、30℃で2時間静置した。
(3)実施例3(4)に記載のELISA法によって、グリシン塩酸緩衝液(pH3.0)による酸処理を行なった後のタンパク質の抗体結合活性と、前記酸処理を行なわなかったときのタンパク質の抗体結合活性を測定した。その後、酸処理を行なった場合の抗体結合活性を、酸処理を行なわなかったときの抗体結合活性で除することで、残存活性を算出した。
実施例3で明らかになったFc結合性タンパク質の安定性向上に関与するアミノ酸置換のうち、配列番号1の27番目のバリン(Val)、35番目のチロシン(Tyr)および121番目のグルタミン酸(Glu)について、他のアミノ酸に置換したFc結合性タンパク質を、それぞれ下記の方法で作製した。
(A−1)実施例1で作製したpET−eFcRを鋳型とし、配列番号24および配列番号51(5’−CTGCCGAAAGCGNNKGTGTTTCTGGAACCG−3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、実施例4(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物を27pFとした。
(A−2)実施例1で作製したpET−eFcRを鋳型とし、配列番号23および配列番号52(5’−TTCCAGAAACACMNNCGCTTTCGGCAGATC−3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、実施例4(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物を27pRとした。
(A−3)(A−1)および(A−2)で得られた2種類のPCR産物(27pF、27pR)を混合後、実施例4(a−3)と同様の方法でPCRを行ない、27pFと27pRを連結した。得られたPCR産物を27pとした。
(A−4)(A−3)で得られたPCR産物27pを鋳型とし、配列番号23および配列番号24に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとして、実施例4(a−4)と同様の方法でPCRを行なった。これにより配列番号1の27番目のバリンを任意のアミノ酸に置換したFc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを作製した。
(A−5)(A−4)で得られたポリヌクレオチドを精製後、制限酵素NcoIとHindIIIで消化し、あらかじめ制限酵素NcoIとHindIIIで消化した発現ベクターpETMalE(特開2011−206046号公報)にライゲーションし、これを用いて大腸菌E.coli BL21(DE3)株を形質転換した。
(A−6)得られた形質転換体を50μg/mLのカナマイシンを添加したLB培地で培養した。回収した菌体(形質転換体)からプラスミドを抽出し、実施例1(5)と同様の方法でヌクレオチド配列解析を行なった。
性タンパク質の作製
(B−1)実施例1で作製したpET−eFcRを鋳型とし、配列番号24および配列番号53(5’−AACCGCAGTGGNNKCGCGTGCTGGAGAAAG−3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、実施例4(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物を35pFとした。
(B−2)実施例1で作製したpET−eFcRを鋳型とし、配列番号23および配列番号54(5’−AGCACGCGMNNCCACTGCGGTTCCAGAAAC−3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、実施例4(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物を35pRとした。
(B−3)(B−1)および(B−2)で得られた2種類のPCR産物(35pF、35pR)を混合後、実施例4(a−3)と同様の方法にてPCRを行ない、35pFと35pRを連結した。得られたPCR産物を35pとした。
(B−4)(B−3)で得られたPCR産物35pを鋳型とし、配列番号23および配列番号24に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとして、実施例4(a−4)と同様の方法でPCRを行なった。これにより配列番号1の35番目のチロシンを任意のアミノ酸に置換したFc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを作製した。
(B−5)(B−4)で得られたポリヌクレオチドを精製後、制限酵素NcoIとHindIIIで消化し、あらかじめ制限酵素NcoIとHindIIIで消化した発現ベクターpETMalE(特開2011−206046号公報)にライゲーションし、これを用いて大腸菌E.coli BL21(DE3)株を形質転換した。
(B−6)得られた形質転換体を50μg/mLのカナマイシンを添加したLB培地で培養した。回収した菌体(形質転換体)からプラスミドを抽出し、実施例1(5)と同様の方法でヌクレオチド配列解析を行なった。
c結合性タンパク質の作製
(C−1)実施例1で作製したpET−eFcRを鋳型とし、配列番号24および配列番号55(5’−GTGTTCAAAGAGNNKGATCCGATTCATCTG−3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、実施例4(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物を121pFとした。
(C−2)実施例1で作製したpET−eFcRを鋳型とし、配列番号23および配列番号56(5’−AATCGGATCMNNCTCTTTGAACACCCACCG−3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとした他は、実施例4の(a−1)と同様の方法でPCRを行なった。精製したPCR産物を121pRとした。
(C−3)(C−1)および(C−2)により得られた2種類のPCR産物(121pF、121pR)を混合後、実施例4(a−3)と同様の方法にてPCRを行ない、121pFと121pRを連結した。得られたPCR産物を121pとした。
(C−4)(C−3)で得られたPCR産物121pを鋳型とし、配列番号23および配列番号24に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドをPCRプライマーとして実施例4(a−4)と同様のPCRを行なった。これにより配列番号1の121番目のグルタミン酸が任意のアミノ酸に置換されたFc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを
作製した。
(C−5)(C−4)で得られたポリヌクレオチドを精製後、制限酵素NcoIとHindIIIで消化し、制限酵素NcoIとHindIIIで消化した発現ベクターpETMalE(特開2011−206046号公報)にライゲーションし、これを用いて大腸菌E.coli BL21(DE3)株を形質転換した。
(C−6)得られた形質転換体を50μg/mLのカナマイシンを添加したLB培地で培養した。回収した菌体(形質転換体)からプラスミドを抽出し、実施例1(5)と同様の方法でヌクレオチド配列解析を行なった。
(1)実施例1で作製した野生型Fc結合性タンパク質、および実施例7で作製した1箇所アミノ酸置換したFc結合性タンパク質を発現する形質転換体を、実施例3(1)および(2)と同様の方法でそれぞれ培養を行ない、野生型Fc結合性タンパク質および1アミノ酸置換したFc結合性タンパク質を発現させた。
(2)発現した1アミノ酸置換したFc結合性タンパク質を実施例3(4)に記載のELISA法にて抗体との結合活性を調べた。
実施例8で評価した1アミノ酸置換したFc結合性タンパク質の熱安定性を比較するため、実施例3(3)と同様の方法で熱処理を行ない(45℃、10分間)、残存活性を算出した。
(1)実施例4(c)で作製したFcR5aを発現する形質転換体を2Lのバッフルフラスコに入った50μg/mLのカナマイシンを含む400mLの2YT液体培地(ペプトン16g/L、酵母エキス10g/L、塩化ナトリウム5g/L)に接種し、37℃で一晩、好気的に振とう培養することで前培養を行なった。
(2)グルコース10g/L、酵母エキス20g/L、リン酸三ナトリウム十二水和物3g/L、リン酸水素二ナトリウム十二水和物9g/L、塩化アンモニウム1g/Lおよび硫酸カナマイシン50mg/Lを含む液体培地1.8Lに、(1)の培養液180mLを接種し、3L発酵槽(バイオット社製)を用いて本培養を行なった。温度30℃、pH6.9から7.1、通気量1VVM、溶存酸素濃度30%飽和濃度の条件に設定し、本培養を開始した。pHの制御には酸として50%リン酸、アルカリとして14%アンモニア水をそれぞれ使用し、溶存酸素の制御は撹拌速度を変化させることで制御し、撹拌回転数は下限500rpm、上限1000rpmに設定した。培養開始後、グルコース濃度が測定できなくなった時点で、流加培地(グルコース248.9g/L、酵母エキス83.3g/L、硫酸マグネシウム七水和物7.2g/L)を溶存酸素(DO)により制御しながら加えた。
(3)菌体量の目安として600nmの吸光度(OD600nm)が約150に達したところで培養温度を25℃に下げ、設定温度に到達したことを確認した後、終濃度が0.5mMになるようIPTGを添加し、引き続き25℃で培養を継続した。
(4)培養開始から約48時間後に培養を停止し、培養液を4℃で8000rpm、20
分間の遠心分離により菌体を回収した。
(5)(4)で回収した菌体の一部を150mMの塩化ナトリウムを含む20mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.4)に5mL/1g(菌体)となるように懸濁し、超音波発生装置(インソネーター201M(商品名)、久保田商事製)を用いて、4℃で約10分間、約150Wの出力で菌体を破砕した。菌体破砕液は4℃で20分間、10000rpmの遠心分離を2回行ない、上清を回収した。
(6)(5)で得られた破砕液に終濃度で20mMとなるようイミダゾールを添加後、あらかじめ150mMの塩化ナトリウムおよび20mMのイミダゾールを含む20mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.4)で平衡化したNi Sepharose 6 Fast Flow(GEヘルスケア社製)50mLを充填したXK 26/20カラム(GEヘルスケア社製)にアプライした。平衡化に用いた緩衝液で洗浄後、150mMの塩化ナトリウムおよび0.5Mのイミダゾールを含む20mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.4)を用いてFcR5aを溶出した。
(7)(6)で得られた溶出液を、あらかじめ150mMの塩化ナトリウムを含む20mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.4)で平衡化したIgGセファロース(GEヘルスケア社製)30mLを充填したHR 16/10カラム(GEヘルスケア社製)にアプライした。平衡化に用いた緩衝液で洗浄後、0.1Mのグリシン塩酸緩衝液(pH3.0)でFcR5aを溶出した。なお溶出液は、溶出液量の1/4量の1Mトリス塩酸緩衝液(pH7.0)を加えることでpHを中性付近に戻した。
(1)実施例10で調製したFcR5aを、限外ろ過膜(ミリポア社製:アミコンウルトラ−15)を用いて濃縮・緩衝液交換を行ない、150mMの塩化ナトリウムを含む20mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.4)に8.37mg/mLの濃度まで濃縮した。
(2)担体である親水性ビニルポリマー(東ソー社製:トヨパール)の水酸基に1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルを反応させてエポキシトヨパールゲルを調製した。
(3)(2)で調製したエポキシトヨパールゲル100μLを入れたスピンカラム(バイオラッド社製)を5本用意し、0.5Mの塩化ナトリウムを含んだ0.1Mのホウ酸緩衝液(pH9.0)0.5mLで3回洗浄した。
(4)(1)で調製したFcR5a溶液0.3mLと0.5Mの塩化ナトリウムを含んだ0.1Mのホウ酸緩衝液(pH9.0)0.45mLとを混合した溶液を、(3)に記載のゲルを充填したスピンカラムにそれぞれ添加し、35℃で3時間振とうした。
(5)ゲルに加えたFcR5a溶液と0.5Mの塩化ナトリウムを含んだ0.1Mのホウ酸緩衝液の混合溶液を回収した後、0.1Mのグリシン塩酸緩衝液(pH3.0)0.2mLで3回洗浄した。その後、150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.4)0.5mLで3回洗浄することでpHを中性付近に戻し、FcR5a固定化ゲル0.5mLを調製した。
(1)実施例11で作製したFcR5a固定化ゲル0.5mLをHR16/5カラム(GEヘルスケア社製)に充填し、AKTAprime plus(GEヘルスケア社製)につなげた。その後、150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.4)で平衡化した。
(2)150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.4)を0.1mLの流速で流し、150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.4)で1mg/mLに調製したヒトIgG1(Sigma社製:I5154−1MG)溶液0.5mLをアプライし、ヒトIgG1をFcR5a固定化ゲルに吸着させた。その後、20mMの酢酸緩衝液(pH5.0)を流すことで平衡化し、20mMのグリシン塩酸緩衝液(pH3.0)によるpHグラジエントで、吸着したヒトIgG1を溶出した。溶出したヒトIgG1は0.5mLごとにフラクションを回収した。
(1)実施例12で使用した精製前のヒトIgG1および溶出フラクション(FrA、FrB)を100℃、10分の熱処理により変性後、グリコアミダーゼA/ペプシンおよびプロナーゼで順次処理し、ゲルろ過法による精製操作を経て糖鎖画分を取得した。
(2)(1)で得られた糖鎖をエバポレーターにて濃縮・乾燥後、酢酸溶媒下、2−アミノピリジン、次いでジメチルアミンボランを順次作用させて蛍光ラベル化糖鎖とし、ゲルろ過法により精製した。
(3)(2)で得られた蛍光ラベル化糖鎖を陰イオン交換カラム(TSKgel DEAE−5PW、φ7.5mm×7.5cm:東ソー社製)にて、中性糖鎖画分とモノシアリル化糖鎖画分に分離した。
(4)(3)で得られた中性糖鎖画分とモノシアリル化糖鎖画分をODSカラムを用いて、個々の糖鎖に単離した。MALDI−TOF−MS分析により単離した糖鎖の分子量情報を取得後、ODSカラムクロマトグラフのリテンションタイムと照らし合わせて糖鎖構造を帰属した。
実施例11で作製したFcR5a固定化ゲルを用いて、ヒトIgG1およびヒトIgG3の精製を行なった。
(1)実施例11と同様の方法でFcR5a固定化ゲル0.2mLを作製した。作製したFcR5a固定化ゲル0.1mLをスピンカラムに充填した。
(2)(1)で作製したFcR5a固定化ゲルを充填したカラムを150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.4)0.5mLで3回洗浄した。
(3)動物細胞用の培地であるDMEM/F12培地(ライフテクノロジー社製)に10%のウシ胎児血清(FCS)を添加した培地に対し、ヒトIgG1(シグマ社製:I5154−1MG)またはヒトIgG3(シグマ社製:I4639−1MG)を0.3mg/mLとなるように添加することで模擬培養液を調製した。
(4)(2)で洗浄したカラムに(3)で調製した模擬培養液を0.4mL加え、25℃で2時間振とうした。
(5)模擬培養液を取り除き、150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.4)0.5mLで4回洗浄後、500μLの0.1Mのグリシン塩酸緩衝液(pH3.0)で溶出し、100μLごとにフラクションを回収した。
(6)模擬培養液、溶出フラクションをそれぞれ2×サンプルバッファー(2(w/v)%ドデシル硫酸ナトリウム、6(w/v)%β−メルカプトエタノール、10(w/v)%グリセリンおよび0.005(w/v)%ブロモフェノールブルーを含む50mMのトリス塩酸緩衝液(pH6.8))を添加し加熱処理した。その後、処理したサンプルを5から20%のグラジエントSDS−PAGE用ゲル(アトー社製)を用いた電気泳動にて分離した。なお比較として、模擬培養液に添加したヒトIgG1およびヒトIgG3(濃度:0.2mg/mL)についても同様の処理を行ない、SDS−PAGEで分析した。
Claims (13)
- 配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち17番目から192番目までのアミノ酸残基からなるアミノ酸配列において、以下の(1)から(40)のうち少なくとも(5)のアミノ酸置換が生じているアミノ酸配列を含む、ヒトFc結合性タンパク質。
(1)配列番号1の18番目のメチオニンがアルギニンに置換
(2)配列番号1の27番目のバリンがグルタミン酸に置換
(3)配列番号1の29番目のフェニルアラニンがロイシンまたはセリンに置換
(4)配列番号1の30番目のロイシンがグルタミンに置換
(5)配列番号1の35番目のチロシンがアスパラギンまたはプロリンに置換
(6)配列番号1の46番目のリジンがイソロイシンまたはスレオニンに置換
(7)配列番号1の48番目のグルタミンがヒスチジンまたはロイシンに置換
(8)配列番号1の50番目のアラニンがヒスチジンに置換
(9)配列番号1の51番目のチロシンがアスパラギン酸またはヒスチジンに置換
(10)配列番号1の54番目のグルタミン酸がアスパラギン酸またはグリシンに置換
(11)配列番号1の56番目のアスパラギンがスレオニンに置換
(12)配列番号1の59番目のグルタミンがアルギニンに置換
(13)配列番号1の61番目のフェニルアラニンがチロシンに置換
(14)配列番号1の64番目のグルタミン酸がアスパラギン酸に置換
(15)配列番号1の65番目のセリンがアルギニンに置換
(16)配列番号1の71番目のアラニンがアスパラギン酸に置換
(17)配列番号1の75番目のフェニルアラニンがロイシン、セリン、チロシンのいずれかに置換
(18)配列番号1の77番目のアスパラギン酸がアスパラギンに置換
(19)配列番号1の78番目のアラニンがセリンに置換
(20)配列番号1の82番目のアスパラギン酸がグルタミン酸またはバリンに置換
(21)配列番号1の90番目のグルタミンがアルギニンに置換
(22)配列番号1の92番目のアスパラギンがセリンに置換
(23)配列番号1の93番目のロイシンがアルギニンまたはメチオニンに置換
(24)配列番号1の95番目のスレオニンがアラニンまたはセリンに置換
(25)配列番号1の110番目のロイシンがグルタミンに置換
(26)配列番号1の115番目のアルギニンがグルタミンに置換
(27)配列番号1の116番目のトリプトファンがロイシンに置換
(28)配列番号1の118番目のフェニルアラニンがチロシンに置換
(29)配列番号1の119番目のリジンがグルタミン酸に置換
(30)配列番号1の120番目のグルタミン酸がバリンに置換
(31)配列番号1の121番目のグルタミン酸がアスパラギン酸またはグリシンに置換
(32)配列番号1の151番目のフェニルアラニンがセリンまたはチロシンに置換
(33)配列番号1の155番目のセリンがスレオニンに置換
(34)配列番号1の163番目のスレオニンがセリンに置換
(35)配列番号1の167番目のセリンがグリシンに置換
(36)配列番号1の169番目のセリンがグリシンに置換
(37)配列番号1の171番目のフェニルアラニンがチロシンに置換
(38)配列番号1の180番目のアスパラギンがリジン、セリン、イソロイシンのいずれかに置換
(39)配列番号1の185番目のスレオニンがセリンに置換
(40)配列番号1の192番目のグルタミンがリジンに置換 - 配列番号27、配列番号31、配列番号33、配列番号37、配列番号41、配列番号4
3、配列番号47、配列番号49のいずれかに記載のアミノ酸配列のうち33番目から2
08番目までのアミノ酸残基を含む、請求項1に記載のヒトFc結合性タンパク質。 - 配列番号27、配列番号31、配列番号33、配列番号37、配列番号41、配列番号43、配列番号47、配列番号49のいずれかに記載のアミノ酸配列からなる、請求項2に記載のヒトFc結合性タンパク質。
- さらに、以下の(41)から(44)のうち少なくともいずれか1つのアミノ酸置換が生
じている、請求項1から3のいずれかに記載のヒトFc結合性タンパク質。
(41)配列番号1の66番目のロイシンがヒスチジンまたはアルギニンに置換
(42)配列番号1の147番目のグリシンがアスパラギン酸に置換
(43)配列番号1の158番目のチロシンがヒスチジンに置換
(44)配列番号1の176番目のバリンがフェニルアラニンに置換 - 請求項1から4のいずれかに記載のヒトFc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化して得られる吸着剤。
- 請求項5に記載の吸着剤を用いた抗体の精製方法。
- 請求項5に記載の吸着剤を用いて抗体を分離することで、抗体が有する糖鎖構造の違いを識別する方法。
- 請求項5に記載の吸着剤を用いた糖鎖の分離方法。
- 請求項1から4のいずれかに記載のヒトFc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチド。
- 請求項9に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
- 請求項10に記載の発現ベクターで宿主を形質転換して得られる形質転換体。
- 宿主が大腸菌である、請求項11に記載の形質転換体。
- 請求項11または12に記載の形質転換体を培養することによりヒトFc結合性タンパク質を発現させ、その培養物から発現されたヒトFc結合性タンパク質を回収する、ヒトFc結合性タンパク質の製造方法。
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