JP7310142B2 - アルカリ耐性が向上したFc結合性タンパク質、当該タンパク質の製造方法、当該タンパク質を用いた抗体吸着剤および当該抗体吸着剤を用いて抗体を分離する方法 - Google Patents
アルカリ耐性が向上したFc結合性タンパク質、当該タンパク質の製造方法、当該タンパク質を用いた抗体吸着剤および当該抗体吸着剤を用いて抗体を分離する方法 Download PDFInfo
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Description
配列番号4に記載のアミノ酸配列の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基において、少なくとも以下に示す35箇所のアミノ酸置換を有するアミノ酸残基を含み、かつ、抗体結合活性を有するFc結合性タンパク質;
(1)配列番号4の37番目のグルタミン酸のグリシンへの置換
(2)配列番号4の39番目のロイシンのメチオニンへの置換
(3)配列番号4の43番目のバリンのグルタミン酸への置換
(4)配列番号4の45番目のフェニルアラニンのイソロイシンへの置換
(5)配列番号4の49番目のグルタミンのプロリンへの置換
(6)配列番号4の51番目のチロシンのアスパラギンへの置換
(7)配列番号4の56番目のリジンのグルタミンへの置換
(8)配列番号4の64番目のグルタミンのアルギニンへの置換
(9)配列番号4の67番目のチロシンのヒスチジンへの置換
(10)配列番号4の70番目のグルタミン酸のアスパラギン酸への置換
(11)配列番号4の72番目のアスパラギンのアスパラギン酸への置換
(12)配列番号4の81番目のセリンのアルギニンへの置換
(13)配列番号4の84番目のセリンのプロリンへの置換
(14)配列番号4の90番目のチロシンのフェニルアラニンへの置換
(15)配列番号4の91番目のフェニルアラニンのイソロイシンへの置換
(16)配列番号4の94番目のアラニンのセリンへの置換
(17)配列番号4の96番目のスレオニンのセリンへの置換
(18)配列番号4の108番目のアスパラギンのセリンへの置換
(19)配列番号4の133番目のバリンのグルタミン酸への置換
(20)配列番号4の135番目のリジンのバリンへの置換
(21)配列番号4の137番目のグルタミン酸のグリシンへの置換
(22)配列番号4の138番目のアスパラギン酸のグルタミン酸への置換
(23)配列番号4の148番目のリジンのアルギニンへの置換
(24)配列番号4の156番目のスレオニンのメチオニンへの置換
(25)配列番号4の157番目のチロシンのフェニルアラニンへの置換
(26)配列番号4の163番目のグリシンのバリンへの置換
(27)配列番号4の174番目のチロシンのバリンへの置換
(28)配列番号4の181番目のリジンのグルタミン酸への置換
(29)配列番号4の187番目のフェニルアラニンのセリンへの置換
(30)配列番号4の194番目のセリンのアルギニンへの置換
(31)配列番号4の196番目のアスパラギンのリジンへの置換
(32)配列番号4の200番目のグルタミン酸のグリシンへの置換
(33)配列番号4の201番目のスレオニンのアラニンへの置換
(34)配列番号4の203番目のアスパラギンのアスパラギン酸への置換
(35)配列番号4の206番目のイソロイシンのバリンへの置換
以下の(a)、(b)または(c)である、[1]に記載のFc結合性タンパク質:
(a)配列番号4に記載のアミノ酸配列の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基において、
(i)前記(1)~(35)のアミノ酸置換、および
(ii)(i)以外の1もしくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入または付加の1以上を有するアミノ酸残基を含む、Fc結合性タンパク質;
(b)前記(1)~(35)のアミノ酸置換を含むFc結合性タンパク質であって、配列番号4に記載のアミノ酸配列の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基からなるアミノ酸配列と70%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有する、Fc結合性タンパク質;
(c)配列番号4に記載のアミノ酸配列の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸配列に対して70%以上の配列相同性を有するアミノ酸配列において、前記(1)~(35)のアミノ酸置換がなされたアミノ酸配列を含み、かつ、抗体結合活性を有するFc結合性タンパク質。
さらに以下に示すアミノ酸置換のいずれかを少なくとも有する、[1]または[2]に記載のFc結合性タンパク質。
(36)配列番号4の192番目のバリンのイソロイシンへの置換
(37)配列番号4の192番目のバリンのアラニンへの置換
(38)配列番号4の192番目のバリンのチロシンへの置換
配列番号7、9または11に記載のアミノ酸配列のうち、33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を少なくとも含む、[1]~[3]の何れかに記載のFc結合性タンパク質。
[1]~[4]のいずれかに記載のFc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチド。
[5]に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
[6]に記載の組換えベクターで宿主を形質転換して得られる、Fc結合性タンパク質を生産可能な形質転換体。
宿主が大腸菌である、[7]に記載の形質転換体。
[7]または[8]に記載の形質転換体を培養することによりFc結合性タンパク質を生産する工程と、得られた培養物から生産された前記Fc結合性タンパク質を回収する工程とを含む、Fc結合性タンパク質の製造方法。
[1]から[4]のいずれかに記載のFc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化して得られる、抗体の吸着剤。
[10]に記載の吸着剤を充填したカラムに抗体を含む溶液を添加して当該抗体を前記吸着剤に吸着させる工程と、前記吸着剤に吸着した抗体を溶出液を用いて溶出させる工程とを含む、抗体の分離方法。
Fc結合性タンパク質との結合性の違いに基づいて、異なる糖鎖構造を有する抗体が分離される、[11]に記載の分離方法。
(i)配列番号4に記載のアミノ酸配列の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を含み、但し前述した特定位置におけるアミノ酸置換を有し、かつ少なくともVal192Ile、Val192AlaまたはVal192Tyrのアミノ酸置換をさらに有したFc結合性タンパク質;
(ii)配列番号4に記載のアミノ酸配列の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を含み、但し前述した特定位置におけるアミノ酸置換を有しており、かつ前述した特定位置におけるアミノ酸置換以外の1もしくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入および付加のうち、いずれか1つ以上をさらに有したFc結合性タンパク質;
(iii)配列番号4に記載のアミノ酸配列の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を含み、但し前述した特定位置におけるアミノ酸置換を有しており、かつ前述した特定位置におけるアミノ酸置換以外の1もしくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入および付加のうち、いずれか1つ以上をさらに有し、かつVal192Ile、Val192AlaまたはVal192Tyrのアミノ酸置換をさらに有したFc結合性タンパク質;
(iv)配列番号4に記載のアミノ酸配列の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基からなるアミノ酸配列に対して、70%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有するFc結合性タンパク質であって、前述した特定位置におけるアミノ酸置換を有したFc結合性タンパク質;
(v)配列番号4に記載のアミノ酸配列の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基からなるアミノ酸配列に対して、70%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有するFc結合性タンパク質であって、前述した特定位置におけるアミノ酸置換およびVal192Ile、Val192AlaまたはVal192Tyrのアミノ酸置換を有したFc結合性タンパク質;
(vi)配列番号4に記載のアミノ酸配列の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基からなるアミノ酸配列に対して、70%以上の相同性を有するアミノ酸配列において、前述した特定位置におけるアミノ酸置換を有したFc結合性タンパク質;
(vii)配列番号4に記載のアミノ酸配列の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基からなるアミノ酸配列に対して、70%以上の相同性を有するアミノ酸配列において、前述した特定位置におけるアミノ酸置換およびVal192Ile、Val192AlaまたはVal192Tyrのアミノ酸置換を有したFc結合性タンパク質。
前記(vi)および(vii)におけるアミノ酸配列の相同性は70%以上、71%以上、72%以上、73%以上、74%以上、75%以上、76%以上、77%以上、78%以上または79%以上であってよく、好ましくは80%以上、81%以上、82%以上、83%以上または84%以上であってよく、より好ましくは85%以上、86%以上、87%以上、88%以上または89%以上であってよく、更に好ましくは90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上または99%以上であってよい。
配列番号4に記載のアミノ酸配列のうち、33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基であり、ただし当該33番目から208番目までのアミノ酸残基において、Glu37Gly、Leu39Met、Val43Glu、Phe45Ile、Gln49Pro、Tyr51Asn、Lys56Gln、Gln64Arg、Tyr67His、Glu70Asp、Asn72Asp、Ser81Arg、Ser84Pro、Tyr90Phe、Phe91Ile、Ala94Ser、Thr96Ser、Asn108Ser、Val133Glu、Lys135Val、Glu137Gly、Asp138Glu、Lys148Arg、Thr156Met、Tyr157Phe、Gly163Val、Tyr174Val、Lys181Glu、Phe187Ser、Ser194Arg、Asn196Lys、Glu200Gly、Thr201Ala、Asn203AspおよびIle206Valのアミノ酸置換を有する、ポリペプチド。
配列番号4に記載のアミノ酸配列のうち、33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基であり、ただし当該33番目から208番目までのアミノ酸残基において、Glu37Gly、Leu39Met、Val43Glu、Phe45Ile、Gln49Pro、Tyr51Asn、Lys56Gln、Gln64Arg、Tyr67His、Glu70Asp、Asn72Asp、Ser81Arg、Ser84Pro、Tyr90Phe、Phe91Ile、Ala94Ser、Thr96Ser、Asn108Ser、Val133Glu、Lys135Val、Glu137Gly、Asp138Glu、Lys148Arg、Thr156Met、Tyr157Phe、Gly163Val、Tyr174Val、Lys181Glu、Phe187Ser、Val192Ile、Ser194Arg、Asn196Lys、Glu200Gly、Thr201Ala、Asn203AspおよびIle206Valのアミノ酸置換を有する、ポリペプチド。
配列番号4に記載のアミノ酸配列のうち、33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基であり、ただし当該33番目から208番目までのアミノ酸残基において、Glu37Gly、Leu39Met、Val43Glu、Phe45Ile、Gln49Pro、Tyr51Asn、Lys56Gln、Gln64Arg、Tyr67His、Glu70Asp、Asn72Asp、Ser81Arg、Ser84Pro、Tyr90Phe、Phe91Ile、Ala94Ser、Thr96Ser、Asn108Ser、Val133Glu、Lys135Val、Glu137Gly、Asp138Glu、Lys148Arg、Thr156Met、Tyr157Phe、Gly163Val、Tyr174Val、Lys181Glu、Phe187Ser、Val192Ala、Ser194Arg、Asn196Lys、Glu200Gly、Thr201Ala、Asn203AspおよびIle206Valのアミノ酸置換を有する、ポリペプチド。
(I)本発明のFc結合性タンパク質のアミノ酸配列からヌクレオチド配列に変換し、当該ヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを人工的に合成する方法や、
(II)Fc結合性タンパク質の全体または部分配列をコードするポリヌクレオチドを直接人工的に、またはFc結合性タンパク質のcDNA等からPCR法といったDNA増幅法を用いて調製し、調製した当該ポリヌクレオチドを適当な方法で連結する方法、
が例示できる。
特開2017-118871号公報に記載の方法で作製した、FcR35cを含むFc結合性タンパク質(配列番号5)をコードするポリヌクレオチドに対し、エラープローンPCRによるランダム変異導入を施した。なおFcR35c(配列番号5に記載のアミノ酸配列のうち、33番目から208番目までのアミノ酸残基)は、天然型ヒトFcγRIIIaの細胞外領域(図1のEC領域)に相当する、配列番号4の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまで(配列番号1では17番目のグリシンから192番目のグルタミンまで)のアミノ酸残基であり、ただし当該33番目から208番目までのアミノ酸残基において、Glu37Gly(この表記は、配列番号4の37番目のグルタミン酸がグリシンに置換されていることを表す、以下同様)、Leu39Met、Val43Glu、Phe45Ile、Gln49Pro、Tyr51Asn、Lys56Gln、Gln64Arg、Tyr67His、Glu70Asp、Asn72Asp、Ser84Pro、Tyr90Phe、Phe91Ile、Ala94Ser、Thr96Ser、Asp98Glu、Asn108Ser、Asp114Glu、Gln117Leu、Val133Glu、Lys135Val、Glu137Gly、Asp138Glu、Lys148Arg、Thr156Met、Tyr157Phe、Gly163Val、Tyr174Val、Lys181Glu、Phe187Ser、Ser194Arg、Thr201Ala、Asn203Glu、Ile206ValおよびGln208Proのアミノ酸置換を有したポリペプチドである。
(1)実施例1で作製したランダム変異ライブラリー(形質転換体)を、50μg/mLのカナマイシンを含む2YT液体培地(ペプトン16g/L、酵母エキス10g/L、塩化ナトリウム5g/L)200μLに接種し、96穴ディープウェルプレートを用いて、30℃で一晩振とう培養した。
(1)FcR35cを含むFc結合性タンパク質(配列番号5)、ならびに実施例2で取得した、FcR35dを含むFc結合性タンパク質(配列番号7)、FcR36iを含むFc結合性タンパク質(配列番号9)およびFcR36aを含むFc結合性タンパク質(配列番号11)を発現する形質転換体を、それぞれ50μg/mLのカナマイシンを含む100mLの2YT液体培地に接種し、37℃で一晩、好気的に振とう培養することで前培養を行なった。
形質転換体として、FcR35dを含むFc結合性タンパク質(配列番号7)、FcR36iを含むFc結合性タンパク質(配列番号9)、FcR36aを含むFc結合性タンパク質(配列番号11)またはFcR35cを含むFc結合性タンパク質(配列番号5)を発現する形質転換体を用いて、下記の方法で測定した。
(1)実施例3(1)から(6)と同様の方法で培養および精製を実施し、各Fc結合性タンパク質を調製した。
(1)実施例2で作製したFcR36iをコードするポリヌクレオチド(配列番号10)を鋳型としてPCRを実施した。当該PCRにおけるプライマーは、配列番号13(5’-CATATGAAAATAAAAACAGGTGCACGCATCCTCGCATTATCCGCATTAACGAC-3’)および配列番号14(5’-CCCAAGCTTATCCGCAGGTATCGTTGCGGCACCCTTGGGTAACGGTAATGTCCACGGCCCCGCTG-3’)に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを用いた。PCRは、表7に示す組成の反応液を調製後、当該反応液を98℃で5分熱処理し、98℃で10秒間の第1ステップ、55℃で5秒間の第2ステップ、72℃で1分間の第3ステップを1サイクルとする反応を30サイクル繰り返すことで実施した。
(1)実施例6で作製したFcR36i_Cysを発現する形質転換体を2Lのバッフルフラスコに入った100μg/mLのカルベニシリンを含む400mLの2YT液体培地(ペプトン16g/L、酵母エキス10g/L、塩化ナトリウム5g/L)に接種し、37℃で一晩、好気的に振とう培養することで前培養を行なった。
(1)分離剤用親水性ビニルポリマー(東ソー製)の表面の水酸基をヨードアセチル基で活性化後、実施例7で調製したFcR36i_Cysを反応させることにより、FcR36i固定化ゲルを得た。
(1)実施例9(1)で分取したFrAおよびFrBにそれぞれ含まれる抗体を100℃、10分の熱処理により変性後、グリコアミダーゼA/ペプシンおよびプロナーゼで順次処理し、ゲルろ過法による精製操作を経て糖鎖画分を取得した。
(1)実施例8(1)と同様の方法により、FcR36i固定化ゲルを得た。
FrC(20mMの酢酸緩衝液(pH5.2)で溶出)、FrD(20mMの酢酸緩衝液(pH4.8)で溶出)およびFrE(10mMのグリシン塩酸緩衝液(pH3.0)で溶出)に含まれるそれぞれの抗体の糖鎖構造を比較すると、高いpHで溶出されたフラクションに含まれる抗体では末端にガラクトースを含まない糖鎖構造(G0F)を有した抗体の割合が高く、低いpHで溶出されたフラクションに含まれる抗体では末端にガラクトースを含む糖鎖構造(G1FaおよびG2F)を有した抗体の割合が高かった。このことより、末端にガラクトースを含む糖鎖構造を有した抗体はFcR36iと強く結合し、Fc36i固定化ゲルで分離した際に低いpHで溶出され、末端にガラクトースを含まない糖鎖構造を有した抗体はFcR36iとの結合が弱いこと、およびFc36i固定化ゲルで分離した際に高いpHで溶出されることが分かる。
(1)実施例8(1)と同様の方法により、FcR36i固定化ゲルを得た。
結果(溶出パターンのクロマトグラム)を図7に示す。モノクローナル抗体は3つのピークに分離されたが実施例11と異なる種類の抗体であることから、異なる溶出パターンが得られることが分かる。
実施例14 FcR36i固定化ゲルでステップグラジエント溶出より分離した抗体の糖鎖解析(その2)
(1)実施例13に記載の溶出条件でモノクローナル抗体を分離し、図7に記載の溶出パターンのクロマトグラムにおけるフラクションF(FrF)、フラクションG(FrG)およびフラクションH(FrH)の画分を分取した。
(2)上記(1)で分取したFrF、FrGおよびFrHにそれぞれ含まれる抗体を用いたこと以外は、実施例10と同様の方法で、糖鎖構造を解析した。
解析した糖鎖構造の結果を図8および表11、糖鎖構造の概略図を表9に示す。
FrF(20mMの酢酸緩衝液(pH5.2)で溶出)、FrG(20mMの酢酸緩衝液(pH4.8)で溶出)およびFrH(10mMのグリシン塩酸緩衝液(pH3.0)で溶出)に含まれるそれぞれの抗体の糖鎖構造を比較すると、高いpHで溶出されたフラクションに含まれる抗体(FrF)では末端にガラクトースを含まない糖鎖構造(G0F)を有した抗体の割合が高く、低いpHで溶出されたフラクション(FrH)に含まれる抗体では末端にガラクトースを含む糖鎖構造(G1FaおよびG2F)を有した抗体の割合が高かった。このことより、末端にガラクトースを含む糖鎖構造を有した抗体はFcR36iと強く結合し、Fc36i固定化ゲルで分離した際に低いpHで溶出されることが分かる。
特開2016-169197号公報(特許文献3)に記載の方法で作製したFc結合性タンパク質FcR9(配列番号20)に対し、192番目(配列番号1では176番目に相当)のアミノ酸残基を他のアミノ酸へ置換することの有用性を確認するため、以下に示すアミノ酸置換を行なった。具体的にはFcR9をコードするポリヌクレオチド(配列番号21)を含むプラスミドpET-FcR9(特開2016-169197号公報)に対し、PCRを用いてアミノ酸の置換を行ない、FcR9(配列番号20)のうち192番目のバリンを他のアミノ酸に置換したFc結合性タンパク質を作製した。なおFcR9(配列番号20)は、配列番号4に示すヒトFcγRIII細胞外領域を含むFc結合性タンパク質において、43番目(配列番号1では27番目に相当)のバリンをグルタミン酸に、45番目(配列番号1では29番目に相当)のフェニルアラニンをイソロイシンに、51番目(配列番号1では35番目に相当)のチロシンをアスパラギンに、64番目(配列番号1では48番目に相当)のグルタミンをアルギニンに、91番目(配列番号1では75番目に相当)のフェニルアラニンをロイシンに、108番目(配列番号1では92番目に相当)のアスパラギンをセリンに、133番目(配列番号1では117番目に相当)のバリンをグルタミン酸に、137番目(配列番号1では121番目に相当)のグルタミン酸をグリシンに、および187番目(配列番号1では171番目に相当)のフェニルアラニンをセリンに、それぞれアミノ酸置換されたFc結合性タンパク質である。
(1)参考例1で得た形質転換体のうち、FcR9(配列番号20)の192番目(配列番号1では176番目)のアミノ酸残基をイソロイシン(以下、Val192Ileとも表記)、アラニン(以下、Val192Alaとも表記)またはチロシン(以下、Val192Tyrとも表記)に置換したFc結合性タンパク質を発現する形質転換体を、それぞれ50μg/mLのカナマイシンを含む2mLの2YT液体培地に接種し、37℃で一晩、好気的に振とう培養することで前培養を行なった。
形質転換体として、特開2016-169197号公報(特許文献3)で開示のFc結合性タンパク質FcR9(配列番号20)を発現する形質転換体を用いたこと以外は参考例2と同様に行なった。
形質転換体として、FcR9(配列番号20)の192番目(配列番号1では176番目)のアミノ酸残基をフェニルアラニン(以下、Val192Pheとも表記)、アルギニン(以下、Val192Argとも表記)、ロイシン(以下、Val192Leuとも表記)、アスパラギン(以下、Val192Asnとも表記)、アスパラギン酸(以下、Val192Aspとも表記)、システイン(以下、Val192Cysとも表記)、グルタミン(以下、Val192Glnとも表記)、グルタミン酸(以下、Val192Gluとも表記)、グリシン(以下、Val192Glyとも表記)、ヒスチジン(以下、Val192Hisとも表記)、リジン(以下、Val192Lysとも表記)、メチオニン(以下、Val192Metとも表記)、プロリン(以下、Val192Proとも表記)、セリン(以下、Val192Serとも表記)、スレオニン(以下、Val192Thrとも表記)またはトリプトファン(以下、Val192Trpとも表記)に置換したFc結合性タンパク質を発現する形質転換体を用いたこと以外は参考例2と同様に行なった。
(1)参考例1で得た形質転換体のうち、FcR9_I(配列番号24)またはFcR_A(配列番号26)を発現する形質転換体を、それぞれ50μg/mLのカナマイシンを含む100mLの2YT液体培地に接種し、37℃で一晩、好気的に振とう培養することで前培養を行なった。
形質転換体として、特開2016-169197号公報(特許文献3)で開示のFc結合性タンパク質FcR9(配列番号20)を発現する形質転換体を用いたこと以外は参考例5と同様に行なった。
形質転換体として、FcR9(配列番号20)の192番目(配列番号1では176番目)のバリンをフェニルアラニンに置換したFc結合性タンパク質(FcR_F)を発現する形質転換体を用いたこと以外は参考例5と同様に行なった。
Claims (9)
- 以下の(a)、(b)または(c)である、Fc結合性タンパク質:
(a)配列番号7、9、11に記載のアミノ酸配列の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基を少なくとも含む、Fc結合性タンパク質;
(b)配列番号7、9、11に記載のアミノ酸配列の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸残基において、前記アミノ酸配列が有するアミノ酸置換以外に1から15個のアミノ酸の置換、欠失、挿入または付加の1以上を有するアミノ酸残基を含み、かつ、抗体結合活性を有するFc結合性タンパク質(ここで「前記アミノ酸配列が有するアミノ酸置換」とは、配列番号7においては配列番号4の37番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、39番目のロイシンのメチオニンへの置換、43番目のバリンのグルタミン酸への置換、45番目のフェニルアラニンのイソロイシンへの置換、49番目のグルタミンのプロリンへの置換、51番目のチロシンのアスパラギンへの置換、56番目のリジンのグルタミンへの置換、64番目のグルタミンのアルギニンへの置換、67番目のチロシンのヒスチジンへの置換、70番目のグルタミン酸のアスパラギン酸への置換、72番目のアスパラギンのアスパラギン酸への置換、81番目のセリンのアルギニンへの置換、84番目のセリンのプロリンへの置換、90番目のチロシンのフェニルアラニンへの置換、91番目のフェニルアラニンのイソロイシンへの置換、94番目のアラニンのセリンへの置換、96番目のスレオニンのセリンへの置換、108番目のアスパラギンのセリンへの置換、133番目のバリンのグルタミン酸への置換、135番目のリジンのバリンへの置換、137番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、138番目のアスパラギン酸のグルタミン酸への置換、148番目のリジンのアルギニンへの置換、156番目のスレオニンのメチオニンへの置換、157番目のチロシンのフェニルアラニンへの置換、163番目のグリシンのバリンへの置換、174番目のチロシンのバリンへの置換、181番目のリジンのグルタミン酸への置換、187番目のフェニルアラニンのセリンへの置換、194番目のセリンのアルギニンへの置換、196番目のアスパラギンのリジンへの置換、200番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、201番目のスレオニンのアラニンへの置換、203番目のアスパラギンのアスパラギン酸への置換、206番目のイソロイシンのバリンへの置換、配列番号9においては配列番号4の37番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、39番目のロイシンのメチオニンへの置換、43番目のバリンのグルタミン酸への置換、45番目のフェニルアラニンのイソロイシンへの置換、49番目のグルタミンのプロリンへの置換、51番目のチロシンのアスパラギンへの置換、56番目のリジンのグルタミンへの置換、64番目のグルタミンのアルギニンへの置換、67番目のチロシンのヒスチジンへの置換、70番目のグルタミン酸のアスパラギン酸への置換、72番目のアスパラギンのアスパラギン酸への置換、81番目のセリンのアルギニンへの置換、84番目のセリンのプロリンへの置換、90番目のチロシンのフェニルアラニンへの置換、91番目のフェニルアラニンのイソロイシンへの置換、94番目のアラニンのセリンへの置換、96番目のスレオニンのセリンへの置換、108番目のアスパラギンのセリンへの置換、133番目のバリンのグルタミン酸への置換、135番目のリジンのバリンへの置換、137番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、138番目のアスパラギン酸のグルタミン酸への置換、148番目のリジンのアルギニンへの置換、156番目のスレオニンのメチオニンへの置換、157番目のチロシンのフェニルアラニンへの置換、163番目のグリシンのバリンへの置換、174番目のチロシンのバリンへの置換、181番目のリジンのグルタミン酸への置換、187番目のフェニルアラニンのセリンへの置換、192番目のバリンのイソロイシンへの置換、194番目のセリンのアルギニンへの置換、196番目のアスパラギンのリジンへの置換、200番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、201番目のスレオニンのアラニンへの置換、203番目のアスパラギンのアスパラギン酸への置換、206番目のイソロイシンのバリンへの置換、配列番号11においては配列番号4の37番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、39番目のロイシンのメチオニンへの置換、43番目のバリンのグルタミン酸への置換、45番目のフェニルアラニンのイソロイシンへの置換、49番目のグルタミンのプロリンへの置換、51番目のチロシンのアスパラギンへの置換、56番目のリジンのグルタミンへの置換、64番目のグルタミンのアルギニンへの置換、67番目のチロシンのヒスチジンへの置換、70番目のグルタミン酸のアスパラギン酸への置換、72番目のアスパラギンのアスパラギン酸への置換、81番目のセリンのアルギニンへの置換、84番目のセリンのプロリンへの置換、90番目のチロシンのフェニルアラニンへの置換、91番目のフェニルアラニンのイソロイシンへの置換、94番目のアラニンのセリンへの置換、96番目のスレオニンのセリンへの置換、108番目のアスパラギンのセリンへの置換、133番目のバリンのグルタミン酸への置換、135番目のリジンのバリンへの置換、137番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、138番目のアスパラギン酸のグルタミン酸への置換、148番目のリジンのアルギニンへの置換、156番目のスレオニンのメチオニンへの置換、157番目のチロシンのフェニルアラニンへの置換、163番目のグリシンのバリンへの置換、174番目のチロシンのバリンへの置換、181番目のリジンのグルタミン酸への置換、187番目のフェニルアラニンのセリンへの置換、192番目のバリンのアラニンへの置換、194番目のセリンのアルギニンへの置換、196番目のアスパラギンのリジンへの置換、200番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、201番目のスレオニンのアラニンへの置換、203番目のアスパラギンのアスパラギン酸への置換、206番目のイソロイシンのバリンへの置換である);
(c)配列番号7、9、11に記載のアミノ酸配列の33番目のグリシンから208番目のグルタミンまでのアミノ酸配列に対して90%以上の配列相同性を有し、かつ前記アミノ酸配列が有するアミノ酸置換が残存し、かつ、抗体結合活性を有するFc結合性タンパク質(ここで「前記アミノ酸配列が有するアミノ酸置換」とは、配列番号7においては配列番号4の37番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、39番目のロイシンのメチオニンへの置換、43番目のバリンのグルタミン酸への置換、45番目のフェニルアラニンのイソロイシンへの置換、49番目のグルタミンのプロリンへの置換、51番目のチロシンのアスパラギンへの置換、56番目のリジンのグルタミンへの置換、64番目のグルタミンのアルギニンへの置換、67番目のチロシンのヒスチジンへの置換、70番目のグルタミン酸のアスパラギン酸への置換、72番目のアスパラギンのアスパラギン酸への置換、81番目のセリンのアルギニンへの置換、84番目のセリンのプロリンへの置換、90番目のチロシンのフェニルアラニンへの置換、91番目のフェニルアラニンのイソロイシンへの置換、94番目のアラニンのセリンへの置換、96番目のスレオニンのセリンへの置換、108番目のアスパラギンのセリンへの置換、133番目のバリンのグルタミン酸への置換、135番目のリジンのバリンへの置換、137番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、138番目のアスパラギン酸のグルタミン酸への置換、148番目のリジンのアルギニンへの置換、156番目のスレオニンのメチオニンへの置換、157番目のチロシンのフェニルアラニンへの置換、163番目のグリシンのバリンへの置換、174番目のチロシンのバリンへの置換、181番目のリジンのグルタミン酸への置換、187番目のフェニルアラニンのセリンへの置換、194番目のセリンのアルギニンへの置換、196番目のアスパラギンのリジンへの置換、200番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、201番目のスレオニンのアラニンへの置換、203番目のアスパラギンのアスパラギン酸への置換、206番目のイソロイシンのバリンへの置換、配列番号9においては配列番号4の37番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、39番目のロイシンのメチオニンへの置換、43番目のバリンのグルタミン酸への置換、45番目のフェニルアラニンのイソロイシンへの置換、49番目のグルタミンのプロリンへの置換、51番目のチロシンのアスパラギンへの置換、56番目のリジンのグルタミンへの置換、64番目のグルタミンのアルギニンへの置換、67番目のチロシンのヒスチジンへの置換、70番目のグルタミン酸のアスパラギン酸への置換、72番目のアスパラギンのアスパラギン酸への置換、81番目のセリンのアルギニンへの置換、84番目のセリンのプロリンへの置換、90番目のチロシンのフェニルアラニンへの置換、91番目のフェニルアラニンのイソロイシンへの置換、94番目のアラニンのセリンへの置換、96番目のスレオニンのセリンへの置換、108番目のアスパラギンのセリンへの置換、133番目のバリンのグルタミン酸への置換、135番目のリジンのバリンへの置換、137番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、138番目のアスパラギン酸のグルタミン酸への置換、148番目のリジンのアルギニンへの置換、156番目のスレオニンのメチオニンへの置換、157番目のチロシンのフェニルアラニンへの置換、163番目のグリシンのバリンへの置換、174番目のチロシンのバリンへの置換、181番目のリジンのグルタミン酸への置換、187番目のフェニルアラニンのセリンへの置換、192番目のバリンのイソロイシンへの置換、194番目のセリンのアルギニンへの置換、196番目のアスパラギンのリジンへの置換、200番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、201番目のスレオニンのアラニンへの置換、203番目のアスパラギンのアスパラギン酸への置換、206番目のイソロイシンのバリンへの置換、配列番号11においては配列番号4の37番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、39番目のロイシンのメチオニンへの置換、43番目のバリンのグルタミン酸への置換、45番目のフェニルアラニンのイソロイシンへの置換、49番目のグルタミンのプロリンへの置換、51番目のチロシンのアスパラギンへの置換、56番目のリジンのグルタミンへの置換、64番目のグルタミンのアルギニンへの置換、67番目のチロシンのヒスチジンへの置換、70番目のグルタミン酸のアスパラギン酸への置換、72番目のアスパラギンのアスパラギン酸への置換、81番目のセリンのアルギニンへの置換、84番目のセリンのプロリンへの置換、90番目のチロシンのフェニルアラニンへの置換、91番目のフェニルアラニンのイソロイシンへの置換、94番目のアラニンのセリンへの置換、96番目のスレオニンのセリンへの置換、108番目のアスパラギンのセリンへの置換、133番目のバリンのグルタミン酸への置換、135番目のリジンのバリンへの置換、137番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、138番目のアスパラギン酸のグルタミン酸への置換、148番目のリジンのアルギニンへの置換、156番目のスレオニンのメチオニンへの置換、157番目のチロシンのフェニルアラニンへの置換、163番目のグリシンのバリンへの置換、174番目のチロシンのバリンへの置換、181番目のリジンのグルタミン酸への置換、187番目のフェニルアラニンのセリンへの置換、192番目のバリンのアラニンへの置換、194番目のセリンのアルギニンへの置換、196番目のアスパラギンのリジンへの置換、200番目のグルタミン酸のグリシンへの置換、201番目のスレオニンのアラニンへの置換、203番目のアスパラギンのアスパラギン酸への置換、206番目のイソロイシンのバリンへの置換である)。 - 請求項1に記載のFc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチド。
- 請求項2に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
- 請求項3に記載の組換えベクターで宿主を形質転換して得られる、Fc結合性タンパク質を生産可能な形質転換体。
- 宿主が大腸菌である、請求項4に記載の形質転換体。
- 請求項4または5に記載の形質転換体を培養することによりFc結合性タンパク質を生産する工程と、得られた培養物から生産された前記Fc結合性タンパク質を回収する工程とを含む、Fc結合性タンパク質の製造方法。
- 請求項1に記載のFc結合性タンパク質を不溶性担体に固定化して得られる、抗体の吸着剤。
- 請求項7に記載の吸着剤を充填したカラムに抗体を含む溶液を添加して当該抗体を前記吸着剤に吸着させる工程と、前記吸着剤に吸着した抗体を溶出液を用いて溶出させる工程とを含む、抗体の分離方法。
- Fc結合性タンパク質との結合性の違いに基づいて、異なる糖鎖構造を有する抗体が分離される、請求項8に記載の分離方法。
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