JP6493715B2 - シリカゾル - Google Patents

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Description

本発明は、高純度のシリカゾルに関する。
水ガラスを原料として中和又はイオン交換によりシリカゾルを得る方法は、古くより知られている。また、四塩化ケイ素の熱分解法によりシリカ微粉末が得られることも知られている。高純度のシリカゾルの製法として、塩基性触媒を含有するアルコール−水溶液中で珪素アルコキシドを加水分解する方法も知られている。例えば、数モル/リットルのアンモニア及び数モル/リットル〜15モル/リットルの水を含むアルコール溶液に、0.28モル/リットルのテトラエチルシリケートを添加して加水分解することにより、50〜900nmのシリカ粒子が得られることも報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、シリカゾルの製造方法として、加水分解触媒としてアンモニアを用い、珪素アルコキシドを加水分解する方法が知られている。また、加水分解触媒として有機塩基化合物を用い、珪素アルコキシドを加水分解する方法も知られている。例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム等を触媒として、テトラエチルシリケートを加水分解するシリカゾルの製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、第4級アンモニウム塩、アミノアルコール類、モルホリン類及びピペラジン類を触媒として、テトラメチルシリケートを加水分解する中性コロイダルシリカの製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、所定条件で得られたシリカ粒子を含むシリカゾルにアンモニアを添加して、pHを制御しつつ濃縮を行うシリカゾルの製造方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。また、所定条件で製造したシリカ粒子を含むコロイダルシリカ組成物に、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドを添加して水素イオン濃度を調節した後、コロイダルシリカを濃縮するコロイダルシリカ組成物の製造方法が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平06−316407号公報 特開2007−153732号公報 特開2005−60219号公報 特開2004−26649号公報
ジャーナル・オブ・コロイド・アンド・インターフェース・サイエンス(J.Colloid and Interface Sci.)第26巻(1968年)第62〜69頁
しかしながら、水ガラスを原料として中和又はイオン交換によりシリカゾルを得る方法では、金属や遊離アニオン等の不純物を完全に除去することができない。また、四塩化ケイ素の熱分解法では、シリカが凝集粒子となり、水や有機媒体に分散しても単分散のシリカゾルを得ることができない。さらに、四塩化ケイ素由来の塩素イオンが不純物として残存する場合、高純度なシリカゾルを得ることができず、その結果、高純度が要求される所定の用途、例えば電子材料の用途に用いることができない。
また、非特許文献1に記載の方法では、シリカ粒子内部に未加水分解のアルコキシ基が多く残存し、加熱又は加水分解によってアルコールの脱離が起きる。このため、緻密性の高いシリカ粒子が得られにくく、耐吸湿性に優れたシリカゾルを製造することが困難であった。このシリカゾルを樹脂等に添加する場合、シリカの吸湿性が高いため耐湿性に優れた樹脂コンポジットを得ることが難しかった。また、加水分解によってアルコキシ基を脱離させた後、シリカ粒子内部に、細孔やシラノール基が残存する場合もあった。この場合、水分、塩基触媒及びアルコール等が吸着して残り、シリカゾルを樹脂のフィラーとして用いた際に、この塩基触媒等によって樹脂の特性が損なわれる可能性があった。
また、アンモニアを用いて珪素アルコキシドを加水分解する方法では、得られたシリカゾルに、アンモニアが多く残存する場合があった。そのため、シリカゾルを有機溶媒分散ゾルや樹脂添加剤として利用したときに、アンモニアと有機溶媒や樹脂成分とが反応を起こし、ゾルや樹脂が着色するという問題があった。アンモニアを完全に除去することも考えられるが、そうすると、シリカゾルが酸性に偏り不安定となりやすかった。
また、特許文献1及び2に記載の有機塩基化合物を加水分解触媒とする方法では、シリカ粒子の成長過程で内部に有機塩基化合物が多く取り込まれると、シリカゾルを有機溶媒分散ゾルや樹脂添加剤として利用したときに、加熱等によってゾルや樹脂が着色するという問題があった。また、粒子内部に取り込まれた塩基物質のためにシリカのマイナスの帯電が中和され、中性域での安定性が低下するという問題があった。
また、特許文献3及び4に記載の方法では、緻密性の高いシリカ粒子を製造することが困難であった。このため、低吸湿性に優れたシリカ粒子を得ることができず、耐吸湿性に優れたシリカゾルを得ることが難しかった。また、この方法で得た粒子径が数十nm以下の微粒子は粒子成長の途中で粒子の凝集が起こりやすく、球状で高度に分散したゾルが得られにくいという課題があった。
本発明はこのような事情に鑑み、耐吸湿性及び安定性に優れ、かつ、高純度であり溶媒や樹脂に利用したときに着色を起こさない安定なシリカゾルを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、下記の要件(a)〜(c)を満たす高純度のシリカ粒子が、水及び/又は液状有機媒体からなる媒体に分散しており、第2級アミン及び第3級アミンから選択される少なくとも1種からなる有機塩基化合物を含有することを特徴とする。
(a)窒素吸着法による比表面積が20〜500m/gである。
(b)前記シリカ粒子の表面積あたりの吸湿量が0.5mg/m以下である。
(c)前記シリカ粒子が、窒素吸着法による比表面積S(m/g)を用いて算出される平均粒子径D1と、動的光散乱法(DLS法)による平均分散粒子径D2と、について下記条件(1)及び(2)の両方を満たし、その内部に前記有機塩基化合物を実質的に含有しない。
(1)D1=2720/S
(2)D2/D1≦2.5
また、前記シリカ粒子の原料となる珪素アルコキシドが、テトラメチルシリケート(TMOS)、テトラエチルシリケート(TEOS)、メチルトリエチルシリケート、ジメチルジエチルシリケート、トリメチルエチルシリケート、及びアルキル基の炭素数が1〜2のトリアルキルシリケートからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
また、前記シリカ粒子が、前記窒素吸着法による前記比表面積をS(m/g)、動的光散乱法による前記媒体中での平均分散粒子径をD2(nm)としたとき、下記式を満たすことが好ましい。
[式1] D2×S≦6800
また、前記有機塩基化合物の含有量が、前記シリカ粒子に対し0.001〜0.5mmol/gであることが好ましい。
本発明によれば、耐吸湿性及び安定性に優れ、かつ、高純度であり溶媒や樹脂に利用したときに着色を起こさない安定なシリカゾルを提供することができる。
本実施形態のシリカゾルは、下記の要件(a)〜(c)を満たす高純度のシリカ粒子が、水及び/又は液状有機媒体からなる媒体に分散しており、有機塩基化合物を含有するものである。
(a)窒素吸着法による比表面積が20〜500m/gである。
(b)シリカ粒子の表面積あたりの吸湿量が0.5mg/m以下である。
(c)シリカ粒子がその内部に有機塩基化合物を実質的に含有しない。
以下、本実施形態のシリカゾルについて詳述する。
まず、要件(a)について、シリカ粒子は、窒素吸着法による比表面積が20〜500m/g、好ましくは30〜300m/gである。比表面積が上記範囲より小さいと、ナノ粒子としての特性が発揮されにくくなり、シリカを含有させることによる樹脂の表面硬度、耐熱性、及び絶縁性等の改善効果が得られにくくなる。また、シリカゾルを樹脂コンポジット材料等に用いたとき、透明性が失われることがある。一方、比表面積が上記範囲より大きいと、液状有機媒体や樹脂への分散性が低下し、高濃度に添加することが難しくなる。また、粒子表面への水分吸着が増加しやすく、これを防止するために粒子表面を有機物で修飾する際、多くの修飾剤が必要となる。
また、要件(b)について、シリカ粒子は、表面積あたりの吸湿量が0.5mg/m以下、好ましくは0.35mg/m以下である。表面積あたりの吸湿量が上記範囲より大きいと、耐吸湿性に優れたシリカゾルを製造することができず、シリカゾルを樹脂コンポジット材料等に用いたとき、樹脂コンポジットの耐湿性が低下しやすくなる。
そして、要件(c)について、シリカ粒子は、その内部に有機塩基化合物を実質的に含有しないものである。これは、シリカ粒子が、有機塩基化合物を加水分解触媒等として用いて珪素アルコキシドを加水分解する方法によって得られたものでないことを示している。言い換えれば、シリカ粒子が、例えばアンモニアを加水分解触媒等として用いて珪素アルコキシドを加水分解する方法によって得られたものであることを示している。このような要件(c)を満たすシリカ粒子によれば、高純度なシリカゾルを製造できることができるようになり、高純度が要求される所定の用途、例えば、電子材料の用途に用いることが可能となる。
尚、本明細書において、要件(a)の「窒素吸着法による比表面積」は、シリカ粒子の単位重量あたりの表面積である。また、要件(b)の「シリカ粒子の表面積あたりの吸湿量」は、シリカ粒子の単位表面積あたりの水分の吸着量である。これらの比表面積や吸湿量は、後述する実施例で示すように、例えばシリカ粒子の乾燥粉末を用いて算出することができる。
また、本明細書において、要件(c)の「シリカ粒子がその内部に有機塩基化合物を実質的に含有しない」は、有機塩基化合物の含有量が0.2mmol/g以下、好ましくは0.1mmol/g以下である。シリカ粒子の表面(外部)に塩基が遊離又は吸着していても、粒子外部の塩基をイオン交換等の手法によって除去した後のシリカ粒子が、その内部に有機塩基化合物を実質的に含有しない場合、すなわち、その内部の有機塩基化合物の含有量が上記の値以下である場合には、要件(c)を満たすことができる。
このような要件(a)〜(c)を満たすシリカ粒子は、上述のように、例えば珪素アルコキシドを加水分解する方法によって得ることができる。
すなわち、加水分解触媒としてアンモニアを用い、珪素アルコキシドを加水分解させ、生成する活性珪酸を重合させることにより、窒素吸着法による比表面積が20〜500m/gであるシリカ粒子を得ることができる(要件(a))。
また、珪素アルコキシドを加水分解する際、アンモニア濃度や反応温度等を所定条件とすることで、活性珪酸の重合を促進させ、緻密性が高く、表面積あたりの吸湿量が0.5mg/m以下のシリカ粒子を得ることができる(要件(b))。
そして、珪素アルコキシドを加水分解する際、加水分解触媒としてアンモニアを用いることで、加水分解触媒として有機塩基化合物を用いることなく、シリカ粒子を成長させることができる。得られた粒子は緻密性の高いシリカであり、有機塩基化合物が浸入するようなサイズの細孔は有していない。従って、粒子成長後に有機塩基化合物を添加しても、粒子の内部に有機塩基化合物が入り込まず、有機塩基化合物を実質的に含有しないシリカ粒子を得ることができる(要件(c))。
尚、アンモニアは、加水分解触媒として用いても粒子成長の際に粒子内部に残存する率が低く、さらに比較的分子径が小さいため、シリカ粒子内部からの除去も比較的容易である。従って、珪素アルコキシドを加水分解する際、加水分解触媒としてアンモニアを用いることで、高純度なシリカ粒子を得やすくなる。
このように、本実施形態では、例えば加水分解触媒としてアンモニアを用い、反応媒体のアンモニア濃度や反応温度等を所定条件として珪素アルコキシドを加水分解することにより、上記の要件(a)〜(c)を満たすシリカ粒子を得ることができる。
一方、シリカ粒子を製造するにあたり、本実施形態のような加水分解法とは異なる方法、例えば、四塩化ケイ素の熱分解する気相法や焼成法によってシリカ微粉末を得ることも考えられる。しかし、気相法や焼成法のような焼成工程が必要となる方法では、生成するシリカ微粉末が二次的に凝集し、水や液状有機媒体に分散させても単分散のシリカゾルを製造することができない。
従って、本実施形態のシリカゾルに含まれるシリカ粒子は、良好な分散性を有するものであると言うことができる。シリカ粒子の媒体中での分散性を示す指標として、シリカ粒子は、窒素吸着法(BET法)による比表面積をS(m/g)、動的光散乱法(DLS法)による媒体中での平均分散粒子径をD2(nm)としたとき、下記式を満たすことが好ましい。
[式2] D2×S≦6800
すなわち、媒体を乾燥して得られた乾燥粉が純粋で緻密なシリカである場合、窒素吸着法による比表面積S(m/g)を用い、下式により、平均粒子径D1(nm)を算出することができる。よって、BET法による平均粒子径D1と、DLS法による平均分散粒子径D2との関係(D2/D1)は、下式を満たすものとなる。
[式3] D1=2720/S
[式4] D2/D1≦2.5
上記の乾燥粉が、表面処理剤の有機物等、シリカ以外の成分を含んでいたり、シリカ粒子の緻密性が低かったりする場合は、比表面積Sから平均粒子径D1を直接計算することができないが、比表面積Sが大きいほど、平均粒子径D1が小さいという傾向を示すことは、純粋なシリカと同様である。従って、平均分散粒子径D2×比表面積Sの値が大きいシリカゾルとは、媒体を乾燥して得られるシリカ粒子の平均粒子径に比して、媒体中に分散するシリカ粒子の平均分散粒子径が大きいゾルであり、これは、シリカ粒子が媒体中で非球状に連結した状態である場合や、シリカ粒子の粒度分布が広い状態である場合を示す。
つまり、本実施形態では、シリカゾルに含まれるシリカ粒子が上記式の関係を満たすことにより、分散性の高いシリカ粒子を用い、シリカゾルを好適に製造することができるようになっている。
そして、本実施形態に係るシリカゾルは、要件(a)〜(c)を満たすシリカ粒子が、水及び/又は液状有機媒体からなる媒体に分散しており、有機塩基化合物を含有するものである。珪素アルコキシドを加水分解する方法によってシリカ粒子を得る場合、シリカ粒子を得る過程で、加水分解触媒として有機塩基化合物を添加するのではなく、シリカ粒子を得た後に、有機塩基化合物を含有させることで、シリカゾルを製造することができる。
ここで、本実施形態では、有機塩基化合物を含有することで、媒体のpHを調節でき、酸性に偏ることを防止して、シリカゾルを安定化させることができる。一方、有機塩基化合物の含有量が多すぎると、有機塩基化合物が過剰となり、シリカゾルを液状有機媒体分散ゾルや樹脂添加剤として利用したときに悪影響が生じることがある。このため、有機塩基化合物の含有量は、シリカゾルを安定化させるための必要量に留めることが好ましい。
従って、有機塩基化合物の含有量は、シリカ粒子に対し、0.001〜0.5mmol/mであることが好ましく、0.005〜0.1mmol/mであることがより好ましい。有機塩基化合物の含有量が上記範囲より少ないと、シリカ粒子を安定化させにくくなる。一方、有機塩基化合物の含有量が上記範囲より多いと、有機塩基化合物が過剰となり、溶媒や樹脂等への分散性が悪化したり、媒体である液状有機媒体やゾルを添加した得た樹脂が着色したりすることがある。
含有する有機塩基化合物は、その1分子内に1つの窒素原子を有し、かつ、第2級アミン、第3級アミン及び水酸化第4級アンモニウムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましく、第2級アミン又は第3級アミンの少なくとも一方であることがより好ましい。これらのアミンは、液状有機媒体分散ゾルや樹脂添加剤として用いた場合に液状有機媒体や樹脂の成分と反応が起こりにくく、ゾルや成型物の着色や特性劣化が起きにくいためである。
ただし、有機塩基化合物は、シリカ粒子を安定化させることができ、シリカ粒子を成長させた後に添加しても該シリカ粒子に実質的に取り込まれないものであればよい。よって、有機塩基化合物としては、本発明の要旨を変更しない限りにおいて、第1級アミンや、1分子内に複数の窒素原子を有する化合物を用いることも可能である。
すなわち、本実施形態で使用可能な有機塩基化合物としては、アルキルアミン、アルケニルアミン、アラルキルアミン、脂環式アミン、アルカノールアミン、環状アミン等の第1級〜第3級アミンや、水酸化第4級アンモニウム、塩基性アミノ酸などが挙げられる。
アルキルアミンとしては、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、イソブチルアミン、ジイソブチルアミン、トリイソブチルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、ジペンチルアミン、トリペンチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ジ-2−エチルヘキシルアミン、n−オクチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルブチルアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、3−(ジブチルアミノ)プロピルアミン、等が挙げられる。また、アルケニルアミンとしてはアリルアミン、ジアリルアミン、トリアリルアミンなどが挙げられる。
また、アラルキルアミンとしては、ベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン等が挙げられる。また、脂環式アミンとしては、ピペリジン、N−メチルピペリジン、キヌクリジン等が挙げられる。また、アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。また、環状アミンとしては、イミダゾール、イミダゾール誘導体、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザ−ビシクロ(4,3,0)ノナ−5−エン、1,4−ジアザ−ビシクロ(2,2,2)オクタン等が挙げられる。また、水酸化第4級アンモニウムとしては、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド等が挙げられる。また、塩基性アミノ酸としては、リシン・アルギニン・ヒスチジンなどが挙げられる。これらの有機塩基化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
尚、水及び/又は液状有機媒体からなる媒体のうち、水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水又は超純水等を用いることができる。ここで使用する水は、シリカゾルの用途等に応じて適宜選択することができ、例えば、電子材料に利用可能な高純度なシリカゾルを製造する場合には、特に不純物の少ない純水や超純水を好適に用いることができる。ただし、水は、本発明の要旨を変更しない範囲において前記の例に制限されない。
また、媒体のうち、液状有機媒体とは常温で液状を示す有機物であり、アルコール、エーテル、ケトン、エステル、アミド、炭化水素等の有機溶媒、アクリル酸やメタクリル酸及びこれらのエステル類、多価アルコールやフェノール類のグリシジルエーテル等の液状エポキシ、オキセタン化合物、液状樹脂の硬化剤として用いられるジオール、フェノール類、カルボン酸無水物等を用いることができる。
アルコールとしては、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、イソブチルアルコール、2-ブタノール、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコール、1,5−ペンタンジオール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
エーテルとしては、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
エステルとしては、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート等が挙げられる。
ケトンとしては、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
炭化水素としては、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、スチレン、ジクロロメタン、トリクロロエチレン等が挙げられる。
アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルとしては、特に限定されるものではないが、具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス〔4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、3−フェノキシ−2−プロパノイルアクリレート、1,6−ビス(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−ヘキシルエーテル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリス−(2−ヒドロキシルエチル)−イソシアヌル酸エステル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ノルボルニルメチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,2−ジメチルブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシメトキシエチルアクリレート、3−ペンチル(メタ)アクリレート、3−メチル−2−ノルボルニルメチルメタクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−メチル−2−プロピルペンチルアクリレート、5−ノルボルネン−2−イルメチルメタクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−オクタデシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ペンチル(メタ)アクリレート、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸ブチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸、アクリル酸n−ステアリル、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトールアクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、シクロペンチルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、セチルアクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フタル酸水素(メタ)アクリロイルオキシエチル、ベンジル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート、イソボニルアクリレート等が挙げられる。
尚、ここで、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレートとは、エチレングリコールジアクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとを意味する。
液状エポキシとしては、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−4−(エポキシエチル)シクロヘキサン、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、2,6−ジグリシジルフェニルグリシジルエーテル、1,1,3−トリス[p−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]プロパン、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−F−ジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、トリス−(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、1−{2,3−ジ(プロピオニルオキシ)}−3,5−ビス(2,3−エポキシプロピル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3−ビス{2,3−ジ(プロピオニルオキシ)}−5−(2,3−エポキシプロピル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、ジグリセロールポリジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)シクロヘキサン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、1,6−へキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−ターシャリーブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエーテル、o−フタル酸ジグリシジルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,6−ジメチロールパーフルオロヘキサンジグリシジルエーテル、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)ジフェニルエーテル、2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)プロパン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルオキシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−3’,4’−エポキシ−1,3−ジオキサン−5−スピロシクロヘキサン、1,2−エチレンジオキシ−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメタン)、4’,5’−エポキシ−2’−メチルシクロヘキシルメチル−4,5−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、エチレングリコール−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、及びビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル等が挙げられる。
オキセタン環を有する樹脂モノマーとしては、1〜6個のオキセタン環を有する化合物を使用することができる。例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3,3−ジエチルオキセタン、及び3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、1,4−ビス(((3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ)メチル)ベンゼン、ジ((3−エチル−3−オキセタニル)メチル)エーテル、及びペンタエリスリトールテトラキス((3−エチル−3−オキセタニル)メチル)エーテル等を挙げることができる。
カルボン酸無水物としては、無水フタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、水素化メチルナジック酸無水物、無水トリメリット酸、水素化トリメリット酸無水物及びそのエステル誘導体であるシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物−4−エチルエステル、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物−4−(1−プロピル)エステル、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビストリメリテート、グリセロールトリストリメリテート、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルブテニルテトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、クロレンド酸無水物等を挙げることができる。
ただし、液状有機媒体は、本発明の要旨を変更しない範囲において、前記の例に制限されない。これらの水や液状有機媒体は、それぞれ1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。水及び液状有機媒体を混合して用いても構わない。
次に、本実施形態のシリカゾルの製造方法について詳述する。本実施形態のシリカゾルの製造方法は、下記の工程(A)、(B)及び(C):
(A)水及び/又は親水性有機溶媒からなる媒体であって、かつ60質量%以上の水と媒体1リットルあたり0.005〜1.0モルのアンモニアとを含有する、60℃以上の媒体を準備する工程
(B)媒体に珪素アルコキシドの総添加量に対するアンモニアのモル比(N/Si)を0.01〜1.0となる量の珪素アルコキシドを連続的に又は間欠的に添加して下記の条件(イ)〜(ハ)を維持しつつシリカ粒子を生成させる工程。
(イ)反応途中のN/Siモル比が0.01以上である。
(ロ)媒体中の水分が60質量%以上である。
(ハ)媒体の温度が60℃以上である。
(C)工程(B)で得られたシリカ粒子が分散された媒体にシリカゾル有機塩基化合物を添加した後、媒体からアンモニアの一部又は全部を除去する工程を含むものである。
まず、シリカ粒子を製造するための加水分解触媒として、アンモニアを用いる。これによれば、加水分解触媒として有機塩基化合物を用いることなく、シリカ粒子を成長させることができ、有機塩基化合物を実質的に含有しないシリカ粒子を得ることができる。また、アンモニアは、後の工程で蒸留等により容易に除去することができる。
また、工程(A)について、水及び/又は親水性有機溶媒からなる媒体であって、かつ60質量%以上の水と媒体1リットルあたり0.005〜1.0モルのアンモニアとを含有する、60℃以上の媒体を準備する。このような媒体によれば、添加する珪素アルコキシドを好適に加水分解することができ、シリカ粒子内部に残存する未反応のアルコキシ基を減少させやすくなる。ここで使用される水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水又は超純水等を1種単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。尚、本明細書における水の濃度は、アンモニア成分を除いた反応媒体中の水の濃度(質量%)である。
反応媒体の水以外の成分としては、本発明の要旨を変更しない限りにおいて制限されず、上記のように例えば親水性の有機溶媒を用いることができる。親水性の有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、エチレングリコール、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトン、テトラヒドロフラン及びジエチレングリコール等が挙げられる。これらの親水性の有機溶媒は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
尚、このような親水性の有機溶媒として、珪素アルコキシドの加水分解によって生じるアルコールと同様の種類のものを用いれば、反応媒体中のアルコールの回収や再利用が容易となる。例えば、珪素アルコキシドとしてテトラメチルシリケートを用いる場合には、親水性の有機溶媒としてメタノールを用いることができ、珪素アルコキシドとしてテトラエチルシリケートを用いる場合には、親水性の有機溶媒としてエタノールを用いることができる。
この工程(A)では、1リットルあたり0.005〜1.0モルのアンモニアを含有するように媒体を調製する。これによれば、次の工程(B)において、モル比(N/Si)を所定値以上で好適に維持することができるようになる。アンモニアの初期濃度が上記範囲より小さくなると、次の工程(B)において、珪素アルコキシドの加水分解によって生成する活性珪酸の重合速度が小さくなり、耐吸湿性に優れたシリカゾルを製造しにくくなる。一方、アンモニアの初期濃度が上記範囲より大きくなると、次の工程(B)において、加水分解反応の速度を制御することが困難となり、均一な粒子が得られなくなったたり、耐吸湿性に優れたシリカゾルを製造しにくくなったりする。
また、工程(B)について、反応媒体に、珪素アルコキシドを連続的又は間欠的に添加する。これによれば、反応媒体の水分やモル比(N/Si)を適宜調節することが可能となる。具体的に、珪素アルコキシドは、反応媒体の1リットル当たり毎時2モル以下の速さで添加することが好ましく、毎時1モル以下の速さで添加することがより好ましい。これによれば、珪素アルコキシドの加水分解速度よりもシリカの凝集速度を小さくでき、シリカ粒子内部にアルコキシ基が残存することを防止できるようになる。よって、緻密性の高いシリカ粒子を得やすくなる。
また、工程(B)の(イ)について、反応途中の珪素アルコキシドの総添加量に対するアンモニアのモル比(N/Si)を0.01以上、好ましくは0.02以上とする。これによれば、珪素アルコキシドに対して十分量のアンモニアを反応媒体に存在させ、加水分解により生成した活性珪酸を、速やかに反応系内の粒子と結合させることができる。よって、緻密性の高いシリカ粒子を得て、耐吸湿性に優れたシリカゾルを製造することができるようになる。
珪素アルコキシドの加水分解によってアルコールが生成するため、反応媒体の水分は、加水分解の進行とともに徐々に減少する。このため、工程(B)の(ロ)について、珪素アルコキシドの供給の間、反応媒体の水分を60質量%以上で維持し、80質量%以上で維持することが好ましい。これによれば、シリカ粒子内部に未反応のアルコキシ基が残存することを防止しやすくなる。
反応媒体の水分を上記範囲の値以上で維持するには、生成したアルコールの反応媒体の濃度が高くならないように、珪素アルコキシドの添加量を制御することが好ましい。また、アルコール濃度が高くなる前に生成したアルコールの一部を蒸留等によって系外に排出することも好ましい。
また、珪素アルコキシドは、珪酸モノマー又は重合度2〜3の珪酸オリゴマーのアルキルエステルであって、かつ、アルキル基が1〜2の炭素数を有するものであることが好ましい。好ましい珪素アルコキシドの例としては、テトラメチルシリケート(TMOS)、テトラエチルシリケート(TEOS)、メチルトリエチルシリケート、ジメチルジエチルシリケート、トリメチルエチルシリケート、及びアルキル基の炭素数が1〜2のトリアルキルシリケート等が挙げられる。尚、分子内に異なったアルキル基を有する混合エステルや、これらの混合物も用いることができる。従って、例えば珪素アルコキシドとしてテトラエチルシリケートを用いる場合、これに異なったアルキル基を有する混合エステルが含まれていても構わない。これらの珪素アルコキシドは原液として添加しても、水溶性の有機溶媒で希釈して添加しても良い。ここで、水溶性の有機溶媒とは、珪素アルコキシドと反応媒体との双方に添加量の範囲で可溶な溶媒のことである。好ましい水溶性の有機溶媒としては、アルコール類、ケトン類、エーテル類等が挙げられる。
また、工程(B)の(ハ)について、反応媒体の温度を60℃以上とする。これによれば、珪素アルコキシドの加水分解によって生じた活性珪酸の重合を促進し、緻密性の高いシリカ粒子を得ることができる。よって、耐吸湿性に優れたシリカゾルを製造できるようになる。
一方、珪素アルコキシドの加水分解を進行させる間、反応媒体の温度をその沸点未満に保つことが好ましい。これによれば、アンモニアの蒸発を抑制し、シリカゾルの製造過程においてアンモニア濃度が大きく低下することを防止できるようになる。常圧であれば、反応媒体の沸点は100℃未満であるが、アルコキシドから生成するアルコールにより沸点が低下するため、反応媒体中のアルコール濃度を考慮して、反応温度を調節することが好ましい。上記の反応を耐圧密閉容器中で行う場合には、反応媒体を100℃以上に加熱することもできる。
反応媒体に珪素アルコキシドを添加すると、アンモニアによって珪素アルコキシドが加水分解され、やがて、反応媒体中にシリカの核が形成される。本実施形態においては、アンモニアの初期濃度が、例えば上記範囲内の値に調整されるとともに、シリケートの添加を完了した時点でモル比(N/Si)が0.01〜1.0の範囲内の値となっているため、添加される珪素アルコキシドに対して、常に十分量のアンモニアを反応媒体に存在させることができる。このため、添加される珪素アルコキシドは、反応媒体中に形成された核のまわりで重合し、シリカの核成長が起きる。
反応の間、モル比(N/Si)を0.01以上の値で維持するために、珪素アルコキシドの添加を適宜中断して反応媒体にアンモニアを添加して、アンモニアの濃度を高めるようにしてもよい。
珪素アルコキシドを添加する際、反応媒体を攪拌することで、珪素アルコキシドの加水分解によって生成した活性珪酸が、重合によりシリカ粒子に一様に沈着するようになる。不溶状態で存在していた珪素アルコキシドも、反応媒体との接触が促され、反応媒体への溶解や加水分解が円滑に進行するようになる。
このような珪素アルコキシドは、反応容器上方から液面に滴下するように添加してもよいが、その供給口を反応媒体に接触させ、液中に添加するようにしてもよい。これによれば、供給口近傍での加水分解によるゲルの発生や、粗大粒子の発生を抑制することができる。特に、加水分解速度の速いテトラメチルシリケートについては、液中への添加が好ましい。
尚、珪素アルコキシドを添加する前に、核となるシリカ粒子を、反応媒体に予め添加することもできる。これによれば、反応媒体中で核を自然に発生させて核成長させる場合と比較して、平均粒子径の大きなシリカゾルを容易に製造できるようになる。核となるシリカ粒子を添加する方法は制限されず、反応媒体を60℃以下とし、一部の珪素アルコキシドを添加して、加水分解により微小核を発生させることも可能である。
このように、本実施形態では、反応媒体を上記のアンモニア初期濃度及び水濃度とし、モル比(N/Si)が0.01〜1.0となる珪素アルコキシドを添加して、60℃以上、かつアンモニアの沸点未満の温度で珪素アルコキシドを加水分解することにより、添加される珪素アルコキシドに対し、十分量のアンモニアを反応媒体に存在させることができる。これにより、珪素アルコキシドの加水分解によって生成する活性珪酸の重合速度を大きくし、核成長を促進させることができる。
その結果、珪素アルコキシドとして、比較的反応性が高く、反応の制御が難しいテトラメチルシリケートを用いたとしても、例えば、窒素吸着法による比表面積が20〜500m/gであり、表面積あたりの吸湿量が0.5mg/m以下であり、その内部に有機塩基化合物を実質的に含有しないシリカ粒子を得ることができるようになる。
本実施形態では、以上のように得られたシリカ粒子を媒体に分散させ、さらに有機塩基化合物を添加することにより、シリカゾルを製造する。上述のように、本実施形態では、シリカ粒子を得た後、シリカゾルの安定化のために必要量の有機塩基化合物を添加するので、粒子内部に実質的に有機塩基化合物を含有しないシリカ粒子を得ることができる。このため、高純度なシリカゾルを製造することができるようになる。
一方、シリカゾルが分散する媒体には、加水分解触媒としてのアンモニアが含まれており、活性珪酸が溶解している。このため、本実施形態では、媒体から、アンモニアの全部又は一部を除去する。これによれば、系内のpHが低下するため、反応媒体に残存していた活性珪酸がシリカ粒子の表面に析出するようになる。よって、活性珪酸を減少させることができ、濃縮後のシリカゾルの安定性や耐吸湿性に悪影響が生じることを防止することができる。
アンモニアの除去方法としては、蒸留法、イオン交換法、限外ろか法等が挙げられ、特に制限されないが、媒体の温度が沸点以上となるように加熱し、アンモニアを揮発させる方法が好ましい。これによれば、媒体から、アンモニアの全部又は一部を確実に除去することができる。特に、アンモニアを徐々に減少させながら加熱を行うことにより、反応媒体に残存する活性珪酸がシリカ粒子の表面に析出しやすくなるため、シリカ粒子表面を緻密化させることができる。
シリカ粒子の製造後において、媒体のpHを10以下に低下させてから、媒体を80℃以上、好ましくは90℃以上に加熱することも好ましい。これによれば、シリカ粒子表面をさらに緻密化させることができ、低吸湿性に優れたシリカゾルを製造できるようになる。媒体のpHを10以下に低下させる方法は制限されず、蒸留法、イオン交換法及び限外ろか法等の何れの方法も用いることができる。
尚、得られた水性ゾルの水性媒体を有機溶媒で置換して有機溶媒分散ゾルを作製する場合には、水とともにアンモニアを蒸留して除去する方法を採用してもよい。
このようにアンモニアを除去する工程は、上記の有機塩基化合物を添加する工程の前に行ってもよく、後に行ってもよい。すなわち、珪素アルコキシドの加水分解が終了し、加水分解触媒としてのアンモニアの一部を除去した段階で、有機塩基化合物を添加し、その後にアンモニアを除去する工程を再び実施してもよい。また、珪素アルコキシドの加水分解が終了した段階で、有機塩基化合物を添加し、その後に加水分解触媒としてのアンモニアの全部を除去するようにしてもよい。
有機塩基化合物を添加した後にアンモニアを除去する工程において、アンモニアの除去とともに有機塩基化合物も除去され、媒体の有機塩基化合物濃度が低下する可能性がある場合には、その低下分を考慮して、有機塩基化合物を多めに添加することができる。
以下、本発明について、実施例に基づいてさらに詳述する。ただし、本発明はこの実施例により何ら限定されるものではない。
<水分散シリカゾル>
〔実施例1〕
実施例1のシリカゾル[1A]を以下のように作製した。攪拌機及びコンデンサー付き3リットルのステンレス製反応容器に、純水2237gと28質量%のアンモニア水2.5gを仕込み、オイルバスにより容器内液温を80℃に保った。次いで、攪拌下のこの容器内に、261gの市販テトラエチルシリケート(TEOS)を、2時間かけて連続的に滴下し供給した。この供給の終了後、容器内液温を80℃に保ったまま1時間攪拌を続けた後、液温を90℃まで上昇させ、この温度で1時間攪拌を続けてシリカ粒子の整粒液を得た。
次いで、この整粒液に対してジイソプロピルアミンを0.04質量%となる量添加した後、容器内の液を蒸発させ、蒸気を器外に排出させることにより、液温が99℃になるまで濃縮した。次いで、容器内の液全量を器外に取り出し、これをロータリーエバポレーターにより13.3kPaの減圧下に250gまで濃縮したところ、SiO230.0質量%、pH7.3、B型粘度計で25℃において測定した粘度(以下、B型粘度)8.5mPa・s、動的散乱法による平均分散粒子径(以下、動的散乱法粒子径)20nmを有するシリカゾル[1A]を得た。
〔実施例2〕
実施例1と同じ反応容器に、純水2244gと28質量%のアンモニア水3.4gを仕込み、オイルバスにより容器内液温を80℃に保った。次いで、攪拌下のこの容器内に、253gの市販テトラメチルシリケート(TMOS)を、3時間かけて液中に連続的に供給した。この供給の終了後、容器内液温を80℃に保ったまま1時間攪拌を続けた後、液温を90℃まで上昇させ、この温度で1時間攪拌を続けてシリカ粒子の整粒液を得た。
次いで、この整粒液にトリn−プロピルアミンを0.04質量%となる量添加した後、容器内の液を蒸発させ、蒸気を器外に排出させることにより、液温が99℃になるまで濃縮した。次いで、容器内の液全量を器外に取り出し、これをロータリーエバポレーターにより26.7〜10.7kPaの減圧下に濃縮したところ、SiO230.0質量%、pH7.2、B型粘度7.0mPa・s、動的散乱法粒子径26nmを有するシリカゾル[2A]を得た。
〔比較例1〕
実施例1と同様の装置を用い、整粒後にジイソプロピルアミンの添加を行わなかった以外は実施例1と同様にして比較例1のシリカゾル[1B]を得た。得られたゾルはSiO230.0質量%、pH6.2、B型粘度6.7mPa・s、動的散乱法粒子径20nmとなった。
〔比較例2〕
実施例1と同じ反応容器に、純水2235gとジイソプロピルアミン4.2gを仕込み、オイルバスにより容器内液温を80℃に保った。次いで、攪拌下のこの容器の仕込み液中に、261gの市販テトラエチルシリケート(TEOS)を、2時間かけて連続的に供給した。この供給の終了後、容器内液温を80℃で1時間保った後、90℃まで上昇させ、この温度で1時間攪拌を続けてシリカ粒子の整粒液を得た。
次いで、容器内の液を蒸発させ、蒸気を器外に排出させることにより、液温が99℃になるまで濃縮した。次いで、容器内の液全量を器外に取り出し、これをロータリーエバポレーターにより13.3kPaの減圧下に濃縮したところ、SiO230.0質量%、pH7.3、B型粘度20.0mPa・s、動的散乱法粒子径27nmを有するシリカゾル[2B]を得た。
〔比較例3〕
実施例1と同じ反応容器に、純水2234gとトリn−プロピルアミン6.0gを仕込み、オイルバスにより容器内液温を80℃に保った。次いで、攪拌下のこの容器の仕込み液中に、261gの市販テトラエチルシリケートを、2時間かけて連続的に供給した。この供給の終了後、容器内液温を80℃で1時間保った後、90℃まで上昇させ、この温度で1時間攪拌を続けてシリカ粒子の整粒液を得た。
次いで、容器内の液を蒸発させ、蒸気を器外に排出させることにより、液温が95℃になるまで濃縮した。次いで、容器内の液全量を器外に取り出し、これをロータリーエバポレーターにより13.3kPaの減圧下に375gまで濃縮したところ、SiO220.0質量%、pH7.2、B型粘度15.0mPa・s、動的散乱法粒子径17nmを有するシリカゾル[3B]を得た。
実施例1〜2及び比較例1〜3のシリカゾルの作製に用いた整粒液中の遊離の塩基の量を、滴定法で測定した。また、実施例1〜2及び比較例1〜3のシリカゾル(以下、最終ゾルと称することがある。)については、遊離の塩基の量をイオンクロマトにて測定した。また整粒液と最終ゾルの粒子内部に含まれる窒素含有量を、以下のように元素分析装置で測定した。これらの結果を表1に示す。
〔遊離塩基の測定〕
・整粒液の遊離塩基(滴定法)
整粒液を0.1N塩酸でpH滴定し、中和等量点より残存塩基の量を計算した。また、仕込んだ触媒に対して滴定で検出できた塩基の割合を計算した。
・最終ゾルの遊離塩基(イオンクロマト法)
実施例1〜2及び比較例1〜3のシリカゾルを10mmol/L塩酸で希釈した後、限外ろ過膜付沈降管に入れて遠心機でろ過し、得られたろ液を陽イオンクロマト法により測定した。
〔粒子内窒素の測定〕
以下の前処理を行った後、元素分析により測定した。すなわち、実施例1〜2及び比較例1〜3のシリカゾルに、塩基と等量以上の水素型陽イオン交換樹脂と接触させた後ろ過して、遊離の塩基を除いた後、真空乾燥して得られた乾燥粉を元素分析装置で分析し、乾燥粉中の窒素含有量(質量%)を求めた。
〔動的光散乱法(DLS)粒子径及び粘度の測定〕
安定性を評価するために実施例1〜2及び比較例1〜3のシリカゾルを密閉容器に入れ、50℃で2週間保持した後、0.01質量%のアンモニア水で希釈し、動的光散乱法粒子径の測定を行った。また、B型粘度計で25℃において粘度を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0006493715
Figure 0006493715
表1の結果より、整粒時の触媒としてアミンを用いた比較例2〜3では、粒子成長の間にゾルの粒子内にアミンが取りこまれ、最終ゾルでも粒子内部に多くのアミンが残留することが分かった。一方で、アンモニアを触媒として用いた実施例1〜2及び比較例1では、粒子内への塩基の取り込みが少なく、粒子形成後にアミンを添加しても粒子内にアミンは取り込まれないことが分かった。
しかしながら、比較例1は、表2の結果より、粒子の凝集が起きており50℃2週間後に粘度が著しく増大し、DLS粒子径も大きくなっており、保存安定性が悪いことが分かった。また整粒時にアミンを添加した比較例2〜3はゾル全体が固化するゲル化が起きており、さらに保存安定性が悪いことが分かった。これに対し、実施例1〜2では、50℃保管後も、物性の変化は確認されなかった。
〔比較例4〕
先行技術文献(特開2005−60219号公報)の実施例1の方法に準じてシリカ粒子を作製した。すなわち、本発明の実施例1の反応容器内でメタノール1647gと28質量%アンモニア水42gと純水262.6gを混合して、2340mlの仕込液Iを作製した。別の容器内で市販のテトラメチルシリケート195ml(200.9g)とメタノール65ml(51.4g)を混合し、仕込液IIを作製した。仕込液Iを冷却水浴中で20℃に保ちながら仕込液IIを30分かけて連続添加した。添加終了後1時間攪拌を続けた後、オイルバスで加熱し、容器内の液を蒸発させ、蒸気を器外に排出させることにより濃縮を行った。
さらに純水を530g滴下しながら、沸点が99℃になるまでメタノールを水で置換し、SiO215.0質量%、pH7.2のシリカゾルを得た。このゾル500gに28質量%アンモニア水0.5gを添加し13.3kPaの減圧下で濃縮を行い、SiO230質量%、pH7.8、B型粘度23.3mPa・s、動的散乱法粒子径36nmを有するシリカゾル[4B]を得た。
〔比較例5〕
先行技術文献(特開2005−60219号公報)の実施例6の方法に準じてシリカ粒子を作製した。すなわち、本発明の実施例1の反応容器内でメタノール1647gと28質量%アンモニア水70gと純水235gを混合し、2340mlの仕込液Iを作製した。別の容器内で市販のテトラメチルシリケート195ml(200.9g)とメタノール65ml(51.4g)を混合し、仕込液IIを作製した。仕込液Iを冷却水浴中で20℃に保ちながら仕込液IIを30分かけて連続添加した。添加終了後1時間攪拌を続けた後、オイルバスで加熱し、容器内の液を蒸発させ、蒸気を器外に排出させることにより濃縮を行った。
さらに純水を530g滴下しながら、沸点が99℃になるまでメタノールを水で置換し、SiO215.0質量%、pH7.5のシリカゾルを得た。このゾル500gに28質量%アンモニア水0.5gを添加し13.3kPaの減圧下で濃縮を行い、SiO230質量%、pH7.9、B型粘度25mPa・s、動的散乱法粒子径76nmを有するシリカゾル[5B]を得た。
実施例1〜2及び比較例1〜5のシリカゾルを乾燥し、粉末にして、以下のように比表面積及び吸湿率を算出した。結果を表3に示す。
〔比表面積の測定〕
実施例1〜2及び比較例1〜5のシリカゾル(水性シリカゾル)について、以下のように窒素吸着法による比表面積を測定した。すなわち、シリカゾルにH型陽イオン交換樹脂を添加して遊離及び粒子表面に吸着した塩基を除去した後、80℃真空乾燥機で乾燥して得られたシリカゲルを乳鉢で粉砕し、さらに180℃で3時間乾燥してシリカ乾燥粉末を得た。この粉末の窒素吸着法による比表面積S(m2/g)を測定した。また、比表面積Sから、実施例1〜2及び比較例1〜5のシリカゾルの平均粒子径D1を下式により計算した。
[式5] D1(nm)=2720/S
〔吸湿率及び表面積あたりの吸湿量の測定〕
実施例1〜2及び比較例1〜5のシリカゾルについて、以下のように吸湿率を測定した。すなわち、比表面積の測定に用いたものと同じ180℃乾燥粉を各0.2g秤量瓶に採取し、重量を測定した。この瓶を蓋を開けた状態で23℃相対湿度50%の雰囲気下に48時間静置した後、蓋をして再び重量を測定した。そして、下式より吸湿率を求めた。
さらにBET法比表面積を基に、下式より、比表面積あたりの吸湿量を計算した。
[式6] 吸湿率(%)=増加重量/サンプル採取量×100
[式7] 表面積あたり吸湿量(mg/m2)=増加重量(mg)/(サンプル量(g)×比表面積(m2/g)))
Figure 0006493715
先行技術文献のように反応媒体中の水分が少なく、反応温度が低い条件で整粒した場合、比較例4に示すように窒素吸着法による平均粒子径D1が比較的小さい場合には、粒子形状がいびつとなり、表3の結果から、比表面積が大きいにも関わらず動的散乱法粒子径D2が大きくなることが分かった。また、比較例5のように、窒素吸着法による平均粒子径D1が比較的大きい場合には、内部にシラノール基が多く残存し、粒子の緻密性が低下するため、表3の結果から、単位面積あたりの吸湿量が増加することが分かった。このように、先行技術文献に記載の比較例4及び比較例5では、いずれも本発明のシリカゾルを提供できるシリカ粒子を得ることができないことが分かった。
<有機溶媒分散ゾル>
〔実施例3〕
実施例2と同様して、シリカ粒子の整粒液を得た。この整粒液を取り出してロータリーエバポレーターで26.7kPaにて濃縮し、SiO225質量%、pH7.5、NH30.02質量%の水分散シリカゾルを得た。このシリカゾル380gにメタノール40gを添加し、攪拌下トリn−プロピルアミン0.4gと3−メタクリロキシトリメトキシシラン(商品名「KBM−503」、信越化学工業株式会社製)15.8gを攪拌下に添加した後、昇温し60℃で3時間反応させた。ついで、このゾルをロータリーエバポレーターにセットし、53.3kPaで蒸留しながらメタノール添加してフラスコ内のゾルの液量を一定に保ちながらフラスコ内のゾルの水分が2%になるまでメタノール置換を行った後、さらに、メチルエチルケトン(以下、MEK)を添加しながら蒸留を続け、SiO230.0質量%、メタノール0.4質量%、水分0.3質量%、20℃におけるオストワルド粘度2.1mPa・s、動的光散乱法粒子径32nmのMEK分散シリカゾル[3A]を得た。
〔比較例6〕
実施例3で用いたトリn−プロピルアミン添加に替えて、28質量%のアンモニア水0.4gを添加した以外は同様にして、MEK分散シリカゾル[6B](SiO濃度30.0重量%、メタノール濃度0.4質量%、水分0.3質量%、20℃におけるオストワルド粘度2.8mPa・s、動的光散乱法粒子径36nm)を得た。
〔遊離塩基の測定〕
実施例1のシリカゾルを測定した方法と基本的には同様の手法により、実施例3及び比較例6のシリカゾルについて、最終ゾルの遊離塩基を測定した。ここでは、実施例3及び比較例6のシリカゾルと同量の10mmol/L塩酸を添加した後、ロータリーエバポレーターで減圧乾燥し、得られたゲルを粉砕して得た粉に、10mmol/L塩酸を加え、振とう後に遠心分離を行い、上澄み中の塩基をイオンクロマト法により測定した。
〔比表面積の測定〕
実施例1のシリカゾルを測定した方法と基本的には同様の手法により、実施例3及び比較例6のシリカゾルについて、比表面積を測定した。ここでは、シリカゾルの有機溶媒を60℃真空乾燥機で乾燥して得られたシリカゲルを乳鉢で粉砕し、さらに180℃で3時間乾燥してシリカ乾燥粉末を得た。この粉末の窒素吸着法による比表面積(m2/g)を測定した。
〔吸湿率の測定〕
実施例1のシリカゾルを測定した方法と同様の手法により、実施例3及び比較例6のシリカゾルについて、吸湿率を測定した。
〔動的光散乱法(DLS)粒子径及び粘度〕
実施例3及び比較例6のシリカゾルについて、動的光散乱法(DLS)粒子径及び粘度を測定した。ここでは、シリカゾルをMEKで希釈して、動的光散乱法粒子径を測定した。粘度はオストワルド粘度計を用い、20℃の恒温槽内で測定した。
Figure 0006493715
表4の結果から、実施例3のシリカゾルは、保管後の外観は無色である一方、遊離アンモニアが残存している比較例6は、保管後に黄色に変色することが確認された。
以上の結果から、実施例1〜3では、耐吸湿性及び安定性に優れ、かつ、高純度であるシリカゾルを製造できることが確認された。このような高純度であるシリカゾルを製造できる実施例1〜3では、比較例1〜6に比べ、シリカゾルを溶媒や樹脂に利用したときに着色を起こさないと言える。

Claims (4)

  1. 下記の要件(a)〜(c)を満たす高純度のシリカ粒子が、水及び/又は液状有機媒体
    からなる媒体に分散しており、第2級アミン及び第3級アミンから選択される少なくとも1種からなる有機塩基化合物を含有することを特徴とする安定なシリカゾル。
    (a)窒素吸着法による比表面積が20〜500m/gである。
    (b)前記シリカ粒子の表面積あたりの吸湿量が0.5mg/m以下である。
    (c)前記シリカ粒子が、窒素吸着法による比表面積S(m/g)を用いて算出される平均粒子径D1と、動的光散乱法(DLS法)による平均分散粒子径D2と、について下記条件(1)及び(2)の両方を満たし、その内部に前記有機塩基化合物を実質的に含有しない。
    (1)D1=2720/S
    (2)D2/D1≦2.5
  2. 前記シリカ粒子の原料となる珪素アルコキシドが、テトラメチルシリケート(TMOS)、テトラエチルシリケート(TEOS)、メチルトリエチルシリケート、ジメチルジエチルシリケート、トリメチルエチルシリケート、及びアルキル基の炭素数が1〜2のトリアルキルシリケートからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1に記載の安定なシリカゾル。
  3. 前記シリカ粒子が、前記窒素吸着法による前記比表面積をS(m/g)、動的光散乱法による前記媒体中の平均分散粒子径をD2(nm)としたとき、下記式を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の安定なシリカゾル。
    [数1] D2×S≦6800
  4. 前記有機塩基化合物の含有量が、前記シリカ粒子に対し0.001〜0.5mmol/gであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の安定なシリカゾル。
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