JP5080061B2 - 中性コロイダルシリカの製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば半導体装置の製造工程でシリコンウエハの鏡面研磨、酸化チタン光触媒等のハードコート剤用途において有機溶剤と混合使用されるバインダー、セラミック炉材やセラミックスファイバー等のセラミックス用途において使用されるバインダー、クロム酸系の金属表面処理剤、地盤改良注入剤等の種々の用途に好適な高純度でpH5〜8の中性コロイダルシリカを製造するための方法に関する。
高純度のコロイダルシリカを工業的に製造する方法として、珪酸ソーダ水溶液をイオン交換する方法、四塩化珪素の熱分解法、オルガノシリケートを酸触媒又はアルカリ触媒の存在下に水−アルコール混合溶媒中で加水分解する方法等が提案され実施されているが、オルガノシリケートを加水分解する方法は、反応に用いるオルガノシリケート、触媒及び溶媒等として高純度のものを使用することができるために、これら原料等に由来する不純物が極めて少なく、特に金属不純物含有量の少ない高純度コロイダルシリカを製造する方法として適しており、これまでに、このオルガノシリケートの加水分解法に関する幾つかの方法が提案されている。
例えば、特公平4-56,774号公報には、高純度のオルガノシリケートを水酸化第四アンモニウム及び分散剤(水溶性界面活性剤等)の存在下に加水分解する方法が開示されており、また、その実施例には、加水分解反応で得られた反応混合物を減圧濃縮することにより、pH9〜10及びシリカ濃度10%のコロイダルシリカを得たことが記載されている。
また、特公平4-65,006号公報には、アルコキシシランに対してモル比0.5〜10のアルカリ触媒を使用し、水−アルコール混合溶媒中の水濃度を5〜20mol/Lとし、反応温度30℃以上で加水分解する方法が開示されており、また、その実施例1には、アルカリ触媒としてアンモニアを用い、テトラメトキシシランの加水分解反応で得られたシリカゾル液を100Toorで最終液温度が51℃になるまで減圧濃縮することにより、粒径100nm以下で単分散性が高くpH8.0のコロイダルシリカを得たことが記載されている。
更に、特開平6-316,407号公報には、反応媒体をアルカリ濃度0.002〜0.1モル/L及び水濃度30モル/L以上に保ちながら、この反応媒体に上記アルカリ1モルに対しSi原子として7〜80モルのアルキルシリケートを加え、45℃〜反応媒体の沸点以下の温度でアルキルシリケートの加水分解を行い、生成した珪酸の重合を進行させて3〜100nmの粒子径を有するシリカゾルを製造する方法が開示されており、その実施例1には、加水分解反応で得られた反応混合物を減圧濃縮することによりpH10.6及びシリカ濃度22.2重量%のシリカゾルを得ると共に、このシリカゾルを陽イオン交換樹脂で処理することによりpH4.7及びシリカ濃度19.8重量%の酸性シリカゾルを得たことが記載されている。
しかしながら、金属不純物含有量の少ない高純度コロイダルシリカを製造するのに適した上記のオルガノシリケートの加水分解法によって得られるコロイダルシリカは、通常そのpH値が8.0以上と比較的強いアルカリ性であり、アルカリ性であるが故にその用途がかなり狭められていると共に、半導体ウエハの研磨剤の分野においても、微妙に異なる様々な組成や性状のコロイダルシリカを製造するために、例えばオルガノシリケートの加水分解により得られたアルカリ性のコロイダルシリカを更に酸処理あるいはイオン交換処理して所望の性状を有するコロイダルシリカに変える必要が生じ、このために製造コストが顕著に高くなる等の問題がある。また、オルガノシリケートの加水分解時にアンモニアのような揮発性の高い触媒を用いると、揮発性触媒を含む反応系中にオルガノシリケートを添加する際に、このオルガノシリケートの一部が反応系中に入る前に反応し、オルガノシリケートの導入部に歪んだシリカ粒子や凝集したシリカ粒子が生成し、これらのシリカ粒子が生成したコロイダルシリカ中に混入するほか、オルガノシリケートの導入部が目詰まりを起こして反応系内へのオルガノシリケートの導入ができなくなることもある。
ところで、種々の用途に用いられるコロイダルシリカ、特に例えば半導体ウエハの研磨剤の分野で用いられるコロイダルシリカについては、今日のLSIの高集積化に伴って様々な種類の金属の配線や酸化膜等が1枚のウエハ上に存在し、また、各々の半導体ウエハについてそれぞれに適した研磨性能が要求されることから、微妙に異なる様々な組成や性状のコロイダルシリカが要求されている。
また、僅かなアルカリ金属不純物の含有も嫌う例えばハードコート剤用途やセラミックス用途等のバインダー、クロム酸系の金属表面処理剤、地盤改良注入剤等の用途に用いるコロイダルシリカについては酸性のコロイダルシリカが要求され、このような酸性コロイダルシリカの製造方法についても幾つかの提案が知られている。
例えば、特公平4-55,126号公報には、先ず、アルミニウム化合物を含有するアルカリ性シリカゾルを調製し、次いでこのアルミニウム化合物含有アルカリ性シリカゾルを陽イオン交換樹脂で処理して脱アルカリすることにより酸性シリカゾルを製造する方法が開示されており、また、特開平6-199,515号公報には、粒子径4〜30及びpH2〜9のシリカゾルにAl2O3/SiO2モル比0.0006〜0.004となるようにアルミン酸アルカリ水溶液を添加し、次いでイオン交換樹脂に接触させてpH2〜5及び粒子径4〜30の安定な酸性シリカゾルを製造する方法が開示されている。
更に、特開2005-162,533号公報には、加水分解可能な珪素化合物を加水分解・縮合して得られたコロイダルシリカを、シランカップリング剤等の変性剤で変性し、酸性分散媒であっても凝集やゲル化を起こすことがなく、長期間安定分散が可能で金属不純物含有量が極めて少ない高純度の変性コロイダルシリカを製造する方法が開示されている。
しかしながら、特公平4-55,126号公報や特開平6-199,515号公報に記載の方法においては、一旦アルミニウム化合物含有アルカリ性シリカゾルを調製してからイオン交換樹脂で処理して脱アルカリする必要があり、このために製造コストが嵩むほか、イオン交換樹脂自身による汚染やイオン交換の際のイオン除去の限界という問題もある。また、特開2005-162,533号公報に記載の方法においては、得られるコロイダルシリカの表面が変性剤により変性されていて所望の用途には適さない場合があるほか、変性剤からの汚染という問題もある。
特公平4-56,774号公報 特公平4-65,006号公報 特開平6-316,407号公報 特公平4-55,126号公報 特開平6-199,515号公報 特開2005-162,533号公報
そこで、本発明者らは、酸処理やイオン交換処理、更には変性処理等の特別な後処理をする必要がなく、また、アルカリ金属を始めとして金属不純物含有量が極めて少なく、しかも、例えば電子顕微鏡による粒度分布分析で求められる平均粒子径が5〜500nmの範囲で、標準偏差が20以下で多分散度指数が0.15以下である球状コロイダルシリカ等の所定の性状を有するコロイダルシリカを容易に製造することができる方法について鋭意検討した。
その結果、本発明者らは、加水分解速度の速い易加水分解性オルガノシリケートを用い、また、加水分解触媒として特定の加水分解触媒を用い、この加水分解触媒を、少なくとも反応終了時の反応混合物中におけるシリカ(B)に対する加水分解触媒(A)の割合{触媒残存モル比(A/B)}が所定の値以下となるように、添加して反応させることにより、酸処理やイオン交換処理等の特別な後処理を行うことなく、容易にpH5〜8の中性コロイダルシリカを製造することができることを見い出し、本発明を完成した。
また、意外なことには、上記の方法で製造されたpH5〜8の中性コロイダルシリカは、その粒子表面に多数の小突起を有して粒子全体としていわば金平糖の如き形状を有しており、従来公知の方法で製造されたコロイダルシリカと比較すると、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した粒子像の算術平均を測定したSEM平均粒子径が大きい割にはBET比表面積が大きく、また、液相置換法にて測定された粒子密度(真比重)が高い、言い換えると硬度が硬いという性質を有しており、これによって優れた研磨速度を発現し、特にKOH等の加工促進剤の存在下にポリッシングコンパウンドにして研磨する化学的機械的研磨(CMP)用の研磨剤用途に極めて好適であることを見い出し、本発明を完成した。
従って、本発明の目的は、酸処理やイオン交換処理等の特別な後処理をする必要がなく、また、アルカリ金属を始めとして金属不純物含有量が極めて少ないpH5〜8の中性コロイダルシリカを容易に製造することができる中性コロイダルシリカの製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、SEM平均粒子径が大きい割にはBET比表面積が大きく、また、粒子密度(真比重)が高く、優れた研磨速度を有してCMP用研磨剤用途に好適な中性コロイダルシリカの製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、加水分解触媒の存在下にオルガノシリケートを加水分解してコロイダルシリカを製造するコロイダルシリカの製造方法において、オルガノシリケートとして易加水分解性オルガノシリケートを用い、また、加水分解触媒として第四級アンモニウム類、アミノアルコール類、モルホリン類及びピペラジン類から選ばれた加水分解触媒を用い、この加水分解触媒を、少なくとも反応終了時の反応混合物中におけるシリカ(B)に対する加水分解触媒(A)の割合{触媒残存モル比(A/B)}が0.012以下となるように、添加して反応させ、酸処理及びイオン交換処理を行うことなくpH5〜8の中性コロイダルシリカを製造することを特徴とする中性コロイダルシリカの製造方法である。
本発明方法において、オルガノシリケートとして使用できるものは加水分解速度の速い易加水分解性オルガノシリケートであり、易加水分解性オルガノシリケートとは、オルガノシリケート10gと不純物0.1ppb以下の純水100gとを攪拌下に25℃で加水分解反応させ、1時間以内にこの加水分解反応が終了するものをいう。このような易加水分解性オルガノシリケートとしては、具体的には、トリメチルシリケート(加水分解反応が終了するまでの加水分解反応時間:3分)、テトラメチルシリケート(加水分解反応時間:5分)、トリエチルシリケート(加水分解反応時間:5分)、メチルトリメチルシリケート(加水分解反応時間:7分)等を挙げることができ、テトラエチルシリケート及びこれより炭素数の多いオルガノシリケートはその加水分解速度が遅くてゲル化し易く(何れも加水分解反応時間:24時間以上)、本発明方法で使用するオルガノシリケートとしては適していない。
また、本発明方法において、加水分解触媒として使用する第四級アンモニウム類については、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)、水酸化トリメチルエチルアンモニウム、水酸化トリメチルエタノールアンモニウム(コリン)、水酸化トリエチルエタノールアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化ブチルアンモニウム等の第四級アンモニウムや、これらの炭酸塩、重炭酸塩及びケイ酸塩を挙げることができ、加水分解反応には比較的高いpHが望ましいので、好ましくはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、コリン、又はテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)である。
また、加水分解触媒として使用するアミノアルコール類については、エタノールアミン誘導体を始めとして種々のアミノアルコールを用いることができるが、好適にはエタノールアミン誘導体であり、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、N,N-ジエチルエタノールアミン、N,N-ジn-ブチルエタノールアミン、N-(β-アミノエチル)エタノールアミン、N-メチルエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、N-エチルエタノールアミン、N-n-ブチルエタノールアミン、N-n-ブチルジエタノールアミン、N-tert-ブチルエタノールアミン、N-tert-ブチルジエタノールアミン等を挙げることができる。
更に、加水分解触媒として使用するモルホリン類についても、種々のモルホリン誘導体を用いることができるが、好ましくはモルホリン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン等を挙げることができる。更にまた、加水分解触媒として使用するピペラジン類についても、種々のピペラジン誘導体を用いることができるが、好ましくはピペラジン、ヒドロキシエチルピペラジン等を挙げることができる。
これら加水分解触媒として使用する第四級アンモニウム類、アミノアルコール類、モルホリン類及びピペラジン類は、その1種のみを単独で使用できるほか、必要により2種以上を混合物として使用することもできる。なお、従来この種の加水分解反応で用いられているアンモニアや、モノメチルアミン等の第一級アミン、ジメチルアミン等の第二級アミン、トリメチルアミン等の第三級アミン等のアミン類はその揮発性が高く、40℃以上の温度で加水分解反応を行う場合に反応系内の組成変動が起こり易く、希望通りの粒径を有する中性コロイダルシリカの製造が難しくなるので、加水分解触媒として適していない。
本発明方法においては、少なくとも反応終了時の反応混合物中におけるシリカ(B)に対する加水分解触媒(A)の割合{触媒残存モル比(A/B)}が0.012以下、好ましくは0.00035〜0.012の範囲内、より好ましくは0.0035〜0.011の範囲内となるように、加水分解触媒を反応系内に添加して加水分解反応させることが重要であり、この触媒残存モル比(A/B)が0.012を超えると、製造したコロイダルシリカがアルカリ性になり、所望の中性コロイダルシリカが得られなくなる。また、加水分解触媒(A)は存在しなくても本発明の加水分解反応は可能ではあるが、加水分解反応が進んで反応生成物中のシリカ濃度が5重量%以上になると反応混合物の増粘化が始まり、10重量%程度になるとゲル化が起こる。また、増粘し始める前の反応混合物を60万倍の電子顕微鏡で観察しても球状粒子としては確認できないので、好ましくはモル比(A/B)0.00035以上存在させるのがよく、より好ましくはモル比(A/B)0.0035以上存在させるのがよい。
本発明方法において、触媒残存モル比(A/B)を0.012以下にする方法については、反応終了時この触媒残存モル比(A/B)が0.012以下になっていればよくてその方法については特に制限されるものではないが、例えば、水と加水分解触媒(A)とを仕込んだ反応容器内に最終的に触媒残存モル比(A/B)が0.012以下、好ましくは触媒残存モル比(A/B)0.00035〜0.012の範囲内となるように計算されたオルガノシリケートを連続的にあるいは間欠的に導入する方法や、水だけを仕込んだ反応容器内に上記の最終的な触媒残存モル比の範囲内となるように計算された加水分解触媒とオルガノシリケートとを連続的にあるいは間欠的に導入する方法や、水と少量の加水分解触媒(A)とを仕込んだ反応容器内に上記の最終的な触媒残存モル比の範囲内となるように計算された加水分解触媒とオルガノシリケートとを連続的にあるいは間欠的に導入する方法等を挙げることができる。
また、加水分解反応の反応系内にはオルガノシリケートの加水分解反応に先駆けて粒子成長性能を有するコロイダルシリカの種子を仕込み、この反応系内にオルガノシリケート及び加水分解触媒を、触媒残存モル比(A/B)が0.012以下、好ましくは0.00035〜0.012の範囲内となるように、徐々に添加してもよく、これによって均一な粒子の中性コロイダルシリカを製造することができる。
更に、本発明方法において、加水分解反応の原料に用いるオルガノシリケート、加水分解触媒及び水として、金属不純物含有量が1ppm以下、好ましくは0.01ppm以下の高純度のものを用いることにより、容易に金属不純物含有量の少ない高純度の中性コロイダルシリカを製造することができる。
そして、本発明方法においては、初期の加水分解による活性珪酸の生成や、反応系内の加水分解触媒の量、反応系のpH値、反応温度、攪拌速度、及び反応時間等の加水分解反応の反応条件によって、生成するコロイダルシリカの粒径や分布が決まるので、この反応条件を制御することにより、容易に粒径制御や粒度分布制御を行うことができる。例えば、反応温度について着目すれば、反応温度を比較的低くすることにより比較的粒子径の小さなコロイダルシリカを製造することができ、反対に、反応温度を比較的高くすることにより比較的粒子径の大きなコロイダルシリカを製造することができる。
本発明方法により製造される中性コロイダルシリカは、例えば半導体ウエハの研磨剤の分野で用いられるコロイダルシリカである場合、好ましくは、その電子顕微鏡による粒度分布分析で求められる平均粒子径が5〜500nm、より好ましくは5〜300nmの範囲であり、また、標準偏差が20以下、より好ましくは10以下であって、多分散度指数が0.15以下、より好ましくは0.10以下である球状コロイダルシリカであるのがよい。このような性状の中性コロイダルシリカは、粒度分布が均一で研磨剤あるいはその原料として用いた場合に被研磨面に均等な力が作用し、より平滑な平面を形成することができるという利点がある。
本発明の中性コロイダルシリカの製造方法によれば、酸処理やイオン交換処理等の特別な後処理をする必要がなく、また、アルカリ金属を始めとして金属不純物含有量が極めて少ないpH5〜8の中性コロイダルシリカを容易に製造することができる。
また、本発明の中性コロイダルシリカの製造方法によれば、SEM平均粒子径が大きい割にはBET比表面積が大きく、また、粒子密度(真比重)が高く、優れた研磨速度を有してCMP用研磨剤用途に好適な中性コロイダルシリカを容易に製造することができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
[実施例1]
攪拌機、温度計、コンデンサー付留出管及びオルガノシリケート導入管を備えた5Lのガラス製反応容器に、金属不純物含有量0.1ppb以下の純水3474gと金属不純物含有量10ppb以下の25wt%-TMAH水溶液16.0gとを仕込み、マントルヒーターを用いて反応容器内液温を80℃に保ちながら、金属不純物含有量10ppb以下のテトラメチルシリケート(多摩化学工業株式会社製)1850gを攪拌下に4時間かけて連続的に供給した。反応終了時において、反応容器内(反応系内)の反応混合物中におけるシリカ(B)に対するTMAH(A)の割合{触媒残存モル比(A/B)}は0.0036であった。
反応容器内へのテトラメチルシリケートの供給が終了した後、反応容器内の反応混合物を更に83〜102℃に加熱し、生成したメタノールをコンデンサー付留出管から留出温度78〜100℃で水と共に留出させ、この反応容器内に生成した反応混合物(コロイダルシリカ)を5675gまで濃縮した。
得られたコロイダルシリカは、シリカ濃度13.2重量%、pH5.91及び粘度5.8mPa・sであって、電子顕微鏡による粒度分布分析の結果は平均粒子径が19.0nmで、標準偏差が1.83nmで、多分散度指数が0.0963の球状中性コロイダルシリカであった。
また、原子吸光分光光度計によりサンプル採取量50gで金属不純物(Na、Fe、Cu、Al、K、Cr、Ni、Pb、Mn、Mg、Zn及びCa)を測定した結果、検出限界以下(Na<4ppb、Fe<6ppb、Cu<6ppb、Al<6ppb、K<4ppb、Cr<10ppb、Ni<10ppb、Pb<6ppb、Mn<4ppb、Mg<4ppb、Zn<4ppb、及びCa<4ppb)であった。
[実施例2]
金属不純物含有量0.1ppb以下の純水3387gと金属不純物含有量10ppb以下の5wt%-コリン水溶液104.8gとを用い、反応容器内に生成した反応混合物(コロイダルシリカ)を5670gまで濃縮した以外は、上記実施例1と同様にして、コロイダルシリカを得た。
得られたコロイダルシリカは、シリカ濃度13.3重量%、pH5.71及び粘度7.5mPa・sであって、電子顕微鏡による粒度分布分析の結果は平均粒子径が19.6nmで、標準偏差が1.91nmで、多分散度指数が0.0974の球状中性コロイダルシリカであり、また、サンプル採取量50gの原子吸光分光光度計により金属不純物を測定した結果は検出限界以下であった。
[実施例3]
実施例1で用いたと同じ反応容器に、実施例1で得られたシリカ濃度13.2重量%のコロイダルシリカ293.2gと金属不純物含有量0.1ppb以下の純水2981gとを仕込み、マントルヒーターを用いて反応容器内液温を80℃に保ちながら、金属不純物含有量10ppb以下のテトラメチルシリケート(多摩化学工業株式会社製)1694gと金属不純物含有量10ppb以下の25wt%-TMAH水溶液14.7gとを攪拌下に4時間かけて連続的に供給した。反応終了時において、反応容器内(反応系内)の反応混合物中におけるシリカ(B)に対するTMAH(A)の割合{触媒残存モル比(A/B)}は0.0036であった。
反応容器内へのテトラメチルシリケートの供給が終了した後、実施例1と同様に、反応容器内の反応混合物を更に加熱し、コンデンサー付留出管から生成したメタノールを水と共に留出させ、この反応容器内に生成した反応混合物(コロイダルシリカ)を3538gまで濃縮した。
得られたコロイダルシリカは、シリカ濃度20.7重量%、pH5.85及び粘度5.2mPa・sであって、電子顕微鏡による粒度分布分析の結果は平均粒子径が50.4nmで、標準偏差が3.20nmで、多分散度指数が0.0635の球状中性コロイダルシリカであり、また、サンプル採取量50gの原子吸光分光光度計により金属不純物を測定した結果は検出限界以下であった。
[比較例1]
オルガノシリケートとして金属不純物含有量10ppb以下のテトラエチルシリケート(多摩化学工業株式会社製商品名:TEOS)2528gを用いた以外は、上記実施例1と同様にして加水分解反応を行った。
反応容器内には水相と油相とが混在したままで、その後に88℃で1時間加熱したが、反応容器内の水相と油相は透明のまま変化がなく、粒子成長は認められなかった。
[比較例2]
オルガノシリケートとして上記比較例1で用いたテトラエチルシリケートを使用すると共に、加水分解触媒として28wt%-アンモニア水溶液2.66gを使用し、上記実施例1と同様にして加水分解反応を行った。
反応容器内には水相と油相とが混在したままで、その後に88℃で1時間加熱したが、反応容器内の水相と油相は透明のまま変化がなく、粒子成長は認められなかった。
[実施例4]
実施例1と同じ反応容器中に金属不純物含有量0.1ppb以下の純水3484gと重炭酸テトラメチルアンモニウム(多摩化学工業株式会社製商品名:TMAC)8.25gとを仕込み、マントルヒーターで反応容器内液温を80℃に保ちながら、テトラメチルシリケート(多摩化学工業株式会社製)1850gを攪拌下に4時間かけて連続的に供給した。反応終了時において、反応容器内(反応系内)の反応混合物中におけるシリカ(B)に対する重炭酸テトラメチルアンモニウム(A)の割合{触媒残存モル比(A/B)}は0.010であった。
反応容器内へのテトラメチルシリケートの供給が終了した後、反応容器内の反応混合物を更に加熱し、生成したメタノールをコンデンサー付留出管から留出温度82〜100℃で水と共に留出させ、この反応容器内に生成した反応混合物(コロイダルシリカ)を5680gまで濃縮した。
得られたコロイダルシリカは、シリカ濃度13.0重量%、pH5.82及び粘度5.93mPa・sであって、電子顕微鏡による粒度分布分析の結果は平均粒子径が21.06nmで、標準偏差が2.59nmで、多分散度指数が0.123の球状中性コロイダルシリカであった。また、原子吸光分光光度計によりサンプル採取量50gで金属不純物を測定した結果は検出限界以下であった。
[実施例5]
実施例1と同じ反応容器中に金属不純物含有量0.1ppb以下の純水3423gと珪酸テトラメチルアンモニウム{多摩化学工業株式会社製商品名:TMAシリケート(6wt%-TMAH、2.4wt%シリカ含有)}66.7gとを仕込み、マントルヒーターで反応容器内液温を80℃に保ちながら、テトラメチルシリケート(多摩化学工業株式会社製)1850gを攪拌下に4時間かけて連続的に供給した。反応終了時において、反応容器内(反応系内)の反応混合物中におけるシリカ(B)に対する珪酸テトラメチルアンモニウム(A)の割合{触媒残存モル比(A/B)}は0.010であった。
反応容器内へのテトラメチルシリケートの供給が終了した後、反応容器内の反応混合物を更に加熱し、生成したメタノールをコンデンサー付留出管から留出温度82〜100℃で水と共に留出させ、この反応容器内に生成した反応混合物(コロイダルシリカ)を5660gまで濃縮した。
得られたコロイダルシリカは、シリカ濃度13.5重量%、pH7.89及び粘度5.85mPa・sであって、電子顕微鏡による粒度分布分析の結果は平均粒子径が15.19nmで、標準偏差が1.83nmで、多分散度指数が0.120の球状中性コロイダルシリカであった。また、原子吸光分光光度計によりサンプル採取量50gで金属不純物を測定した結果は検出限界以下であった。
[実施例6]
攪拌機、温度計、コンデンサー付留出管及びオルガノシリケート導入管を備えた20Lのガラス容器中に金属不純物含有量0.1ppb以下の純水18984gと金属不純物含有量10ppb以下のトリエタノールアミン(bp:361℃)6.55gとを仕込み、マントルヒーターを用いて反応容器内液温を80℃に保ちながら、金属不純物含有量10ppb以下のテトラメチルシリケート(多摩化学工業株式会社製)3407gを攪拌下に3時間かけて連続的に供給した。反応終了時において、反応容器内(反応系内)の反応混合物中におけるシリカ(B)に対するトリエタノールアミン(A)の割合{触媒残存モル比(A/B)}は0.00250であった。
反応容器内へのテトラメチルシリケートの供給が終了した後、反応容器内の反応混合物を更に91〜101℃に加熱し、生成したメタノールをコンデンサー付留出管から留出温度82〜100℃で水と共に留出させ、この反応容器内に生成した反応混合物(コロイダルシリカ)を11050gまで濃縮した。
得られたコロイダルシリカは、シリカ濃度12.2重量%、pH7.71及び粘度6.7mPa・sであって、電子顕微鏡による粒度分布分析の結果は平均粒子径が16.5nmで、標準偏差が1.56nmで、多分散度指数が0.0945の球状中性コロイダルシリカであった。また、原子吸光分光光度計によりサンプル採取量50gで金属不純物を測定した結果は検出限界以下であった。
[実施例7]
実施例6で用いたと同じ反応容器に、実施例6で得られたシリカ濃度12.2重量%のコロイダルシリカ1410gと、金属不純物含有量0.1ppb以下の純水14598gと、金属不純物含有量10ppb以下のトリエタノールアミン15.49gとを仕込み、マントルヒーターを用いて反応容器内の液温を80℃に保ちながら、金属不純物含有量10ppb以下のテトラメチルシリケート(多摩化学工業株式会社製)6370gを攪拌下に3時間かけて連続的に供給した。反応終了時において、反応容器内(反応系内)の反応混合物中におけるシリカ(B)に対するエタノールアミン(A)の割合{触媒残存モル比(A/B)}は0.00250であった。
反応容器内へのテトラメチルシリケートの供給を終了した後、液面を一定に保ったまま、純水9200gを添加しながら、反応混合物を更に91〜101℃に加熱し、生成したメタノールをコンデンサー付留出管から留出温度82〜100℃で水と共に留出させ、この反応容器内に生成した反応混合物(コロイダルシリカ)を19660gまで濃縮した。
得られたコロイダルシリカは、シリカ濃度13.7重量%、pH7.73及び粘度5.2mPa・sであって、電子顕微鏡による粒度分布分析の結果は平均粒子径が45.7nmで、標準偏差が3.01nmで、多分散度指数が0.0659の球状中性コロイダルシリカであった。また、原子吸光光度計によりサンプル採取量50gで金属不純物を測定した結果は検出限界以下であった。
[比較例3]
攪拌機、温度計、コンデンサー付き留出管及びオルガノシリケート導入管を備えた5L容量のガラス製反応容器に、539.4gの純水、2,922gのメタノール、及び122.6gの28wt%−アンモニア水溶液を仕込み、次いでこの反応容器内の溶液を23℃に維持しながらこの溶液中に686gのテトラメチルシリケート(多摩化学工業社製)を攪拌下に2時間かけて連続的に供給し、テトラメチルシリケートの加水分解・縮合反応を行った。
得られた反応混合物を68〜102℃に加熱し、留出管から留出温度66〜100℃でメタノールと水を留出させて反応容器内の反応混合物(コロイダルシリカ)を1,400gまで濃縮した。
得られたコロイダルシリカは、SiO2濃度21.5重量%、pH9.70、および粘度3.2mPa・sであって、電子顕微鏡による粒度分布分析の結果は平均粒子径が33.1nmで、標準偏差が3.01nmで、多分散度指数が0.0909nmであった。
[SEM平均粒子径、BET比表面積、及び真比重の測定]
上記比較例3、実施例3及び実施例7で得られたコロイダルシリカについて、その粒子像を20万倍の透過型電子顕微鏡及び20万倍の走査型電子顕微鏡で観察すると共に、以下のようにしてそのSEM平均粒子径、BET比表面積、及び真比重を測定し、また、得られたBET比表面積と真比重とから比表面積換算粒子径を求めた。
SEM平均粒子径は観察した粒子像の算術平均粒子径を測定して求め、また、BET比表面積は300℃で乾燥した後に気体吸着法にて測定し、更に、真比重は300℃で乾燥した後に液相置換法(ピクノメーター法)で測定し、比表面積換算粒子径を計算式{比表面積換算粒子径=6/BET比表面積×1000/真比重}から算出した。
比較例3のコロイダルシリカについて、20万倍の透過型電子顕微鏡で観察された粒子像を図1に、20万倍の走査型電子顕微鏡で観察された粒子像を図2に、また、実施例3のコロイダルシリカについて、20万倍の透過型電子顕微鏡で観察された粒子像を図3に、20万倍の走査型電子顕微鏡で観察された粒子像を図4に、更に、実施例7のコロイダルシリカについて、20万倍の透過型電子顕微鏡で観察された粒子像を図5に、20万倍の走査型電子顕微鏡で観察された粒子像を図6に、それぞれ示す。
また、比較例3、実施例3及び実施例7のコロイダルシリカにおけるSEM平均粒子径、BET比表面積、及び真比重と比表面積換算粒子径とを表1に示す。
[研磨速度の測定]
上記比較例3、実施例3及び実施例7で得られたコロイダルシリカについて、以下の方法で研磨速度の測定を行った。
コロイダルシリカの試料を、水酸化カリウムと純水を用いてpH10.0に調整すると共に、シリカ濃度を5.0重量%に調整して試料研磨剤を調製した。また、膜厚約1μmの珪素酸化膜を有するシリコンウェ―ハを被研磨体とし、研磨パッド(ロデール社製Suba 600)を備えた研磨機(日本エンギス社製EJW-400IFN)を用い、得られた試料研磨剤を流量30ml/minの速度で研磨パッド上に供給し、研磨パッド回転数120rpm、キャリア回転数60rpm、研磨加重150g/cm2、及び研磨時間5分間の研磨条件で珪素酸化膜を研磨し、このときの研磨前後の珪素酸化膜の膜厚を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた反射電子組成像観察によりSiO2部分を計測して求め、研磨速度を計算式{研磨速度=(研磨前厚さ−研磨後厚さ)/研磨時間}から算出した。
結果を表1に示す。
一般的に、粒子は、その粒子径(SEM平均粒子径)が大きくなれば、BET比表面積が小さくなって比表面積換算粒子径が大きくなるはずであるが、本発明の実施例3及び7のコロイダルシリカは、SEM平均粒子径が比較例3のコロイダルシリカよりも10nm、15nmと大幅に大きいにもかかわらず、比表面積換算粒子径は1nm、4nmとほとんど変わらない大きさになっている。これは、図1及び図2に示された比較例3のコロイダルシリカの粒子像と、図3及び図4に示された実施例3のコロイダルシリカの粒子像や図5及び図6に示された実施例7のコロイダルシリカの粒子像と比較すると明らかなように、実施例3及び7のコロイダルシリカはその粒子表面に多数の小突起が存在してあたかも金平糖のような形状となっていることに起因しているものと考えられる。また、本発明の実施例3及び実施例7のコロイダルシリカは、このように相対的にBET比表面積が大きいにもかかわらず、比較例3のコロイダルシリカに比較してその真比重が大きくて粒子密度が高く、硬度が硬いという性質を有している。このため、本発明の実施例3及び7のコロイダルシリカは、比較例3のコロイダルシリカに比較してその研磨速度が大幅に大きくなっており、化学的機械的研磨(CMP)用の研磨剤用途に極めて好適であることが判明した。
本発明によれば、酸処理やイオン交換処理等の特別な後処理をする必要がなく、また、アルカリ金属を始めとして金属不純物含有量が極めて少ないpH5〜8の中性コロイダルシリカを容易に製造することができ、例えば半導体装置の製造工程でシリコンウエハの鏡面研磨、酸化チタン光触媒等のハードコート剤用途において有機溶剤と混合使用されるバインダー、セラミック炉材やセラミックスファイバー等のセラミックス用途において使用されるバインダー、クロム酸系の金属表面処理剤、地盤改良注入剤等の種々の用途に好適な中性コロイダルシリカを提供することができる。
また、本発明により製造された中性コロイダルシリカは、そのSEM平均粒子径が大きい割にはBET比表面積が大きく、また、粒子密度(真比重)が高くて硬度が硬いという性質を有しており、結果として優れた研磨速度を有して特に化学的機械的研磨(CMP)用の研磨剤用途に極めて好適である。
図1は、比較例3で得られたコロイダルシリカの粒子像を示す20万倍の透過型電子顕微鏡写真である。 図2は、同じく比較例3のコロイダルシリカの粒子像を示す20万倍の走査型電子顕微鏡写真である。
図3は、実施例3で得られたコロイダルシリカの粒子像を示す20万倍の透過型電子顕微鏡写真である。 図4は、同じく実施例3のコロイダルシリカの粒子像を示す20万倍の走査型電子顕微鏡写真である。
図5は、実施例7で得られたコロイダルシリカの粒子像を示す20万倍の透過型電子顕微鏡写真である。 図6は、同じく実施例7のコロイダルシリカの粒子像を示す20万倍の走査型電子顕微鏡写真である。

Claims (8)

  1. 加水分解触媒の存在下にオルガノシリケートを加水分解してコロイダルシリカを製造するコロイダルシリカの製造方法において、オルガノシリケートとして易加水分解性オルガノシリケートを用い、また、加水分解触媒として第四級アンモニウム類、アミノアルコール類、モルホリン類及びピペラジン類から選ばれた1種又は2種以上の混合物を用い、この加水分解触媒を、少なくとも反応終了時の反応混合物中におけるシリカ(B)に対する加水分解触媒(A)の割合{触媒残存モル比(A/B)}が0.012以下となるように、添加して反応させ、酸処理及びイオン交換処理を行うことなくpH5〜8の中性コロイダルシリカを製造することを特徴とする中性コロイダルシリカの製造方法。
  2. 易加水分解性オルガノシリケートが、トリメチルシリケート、テトラメチルシリケート、トリエチルシリケート、又はメチルトリメチルシリケートである請求項1に記載の中性コロイダルシリカの製造方法。
  3. 第四級アンモニウム類が、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、コリン及びテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)、並びにこれらの炭酸塩、重炭酸塩及びケイ酸塩から選ばれた1種又は2種以上の混合物である請求項1又は2に記載の中性コロイダルシリカの製造方法。
  4. アミノアルコール類が、エタノールアミン誘導体である請求項1〜3のいずれかに記載の中性コロイダルシリカの製造方法。
  5. 触媒残存モル比(A/B)が0.00035〜0.012の範囲になるように、加水分解触媒の水溶液中にオルガノシリケートを導入する請求項1〜4のいずれかに記載の中性コロイダルシリカの製造方法。
  6. 加水分解反応の反応系内にはオルガノシリケートの加水分解反応に先駆けて粒子成長性能を有するコロイダルシリカの種子を仕込み、この反応系内にオルガノシリケート及び加水分解触媒を徐々に添加することにより均一な粒子のコロイダルシリカを製造する請求項1〜5のいずれかに記載の中性コロイダルシリカの製造方法。
  7. 金属不純物含有量が1ppm以下であるオルガノシリケート、第四級アンモニウム触媒及び水を原料とし、金属不純物含有量が1ppm以下の高純度コロイダルシリカを製造する請求項1〜6のいずれかに記載の中性コロイダルシリカの製造方法。
  8. 製造されるコロイダルシリカが、電子顕微鏡による粒度分布分析で求められる平均粒子径5〜500nm、標準偏差20以下及び多分散度指数0.15以下の球状コロイダルシリカである請求項1〜7のいずれかに記載の中性コロイダルシリカの製造方法。
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