JP7464201B2 - シリカ粒子とその製造方法、シリカゾル、研磨組成物、研磨方法、半導体ウェハの製造方法及び半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

シリカ粒子とその製造方法、シリカゾル、研磨組成物、研磨方法、半導体ウェハの製造方法及び半導体デバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シリカ粒子とその製造方法、シリカゾル、研磨組成物、研磨方法、半導体ウェハの製造方法及び半導体デバイスの製造方法に関する。
金属や無機化合物等の材料の表面を研磨する方法として、研磨液を用いた研磨方法が知られている。中でも、半導体用のプライムシリコンウェハやこれらの再生シリコンウェハの最終仕上げ研磨、及び、半導体デバイス製造時の層間絶縁膜の平坦化、金属プラグの形成、埋め込み配線形成等の化学的機械的研磨(CMP)では、その表面状態が半導体特性に大きく影響するため、これらの部品の表面や端面は、極めて高精度に研磨されることが要求されている。
このような精密研磨においては、シリカ粒子を含む研磨組成物が採用されており、その主成分である砥粒として、コロイダルシリカが広く用いられている。コロイダルシリカは、その製造方法の違いにより、四塩化珪素の熱分解によるもの(ヒュームドシリカ等)、水ガラス等の珪酸アルカリの脱イオンによるもの、アルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応(一般に「ゾルゲル法」と称される)によるもの等が知られている。
シリカ粒子の製造方法に関し、これまで多くの検討がなされてきた。例えば、特許文献1~4には、アルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応によりシリカ粒子を製造する方法が開示されている。
日本国特開平11-60232号公報 日本国特開2018-108924号公報 日本国特開2020-189787号公報 日本国特開2020-132478号公報
シリカ粒子は、反応の条件や後処理の条件等により、粒子そのものの構造が異なり、密な箇所と疎な箇所が粒子内部に存在している。また、シリカ粒子の表面や内部には、直径2nm以下の極微小な空間(以下、「マイクロ孔」とする)や直径2~50nmの微小な空間(以下、「メソ孔」とする)が多数存在する。
シリコンウェハの研磨や化学的機械的研磨で用いるシリカ粒子は、柔らか過ぎると被研磨体の研磨レートに劣り、硬過ぎると被研磨体の表面を傷付けるという課題を有することから、適度な硬さの粒子が要求される。シリカ粒子内部に密な部分が多く存在すると、シリカ粒子が硬過ぎるため、被研磨体の表面を傷付けるという課題を有する。また、シリカ粒子内部に疎な部分が多く存在すると、シリカ粒子が柔らか過ぎるため、研磨後にシリカ粒子が被研磨体に強固に付着し、除去することが難しいという課題も有する。さらには、シリカ粒子表面にマイクロ孔やメソ孔が多いと、研磨組成物の成分が多く入り、被研磨体を研磨する際にシリカ粒子が壊れやすくなり、被研磨体の研磨レートに劣るという課題を有する。
特許文献1~4に開示されるシリカ粒子は、その粒子内部と表面が不明であり、前述した課題を解決するシリカ粒子が得られているか不明である。
本発明は、このような課題を艦みてなされたものであり、本発明の目的は、被研磨体に対する優れた研磨レートと傷付き抑制とを両立し、かつ、被研磨体に付着しにくい、適度な硬さのシリカ粒子を提供することにある。
従来のシリカ粒子は、シリカ粒子の内部構造まで解析されておらず、被研磨体に対する傷付き、研磨レートや付着といった課題が十分に解決するに至っていなかった。しかしながら、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、シリカ粒子の内部構造を解析することで、前述した課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]
超高分解能電子顕微鏡を用いて走査透過型電子像を明視野モードで撮影した画像において、シリカ粒子全面積中、シリカ粒子内の白色部分の面積の割合が2%~12%である、シリカ粒子。
[2]
前記画像において、シリカ粒子全面積中、シリカ粒子内の白色部分の面積の割合が7%~10%である、[1]に記載のシリカ粒子。
[3]
BET法により測定した平均1次粒子径が15nm~100nmである、[1]又は[2]に記載のシリカ粒子。
[4]
DLS法により測定した平均2次粒子径が20nm~200nmである、[1]~[3]のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
[5]
前記画像において、粒子径が20nm以上の粒子に対する、粒子径が10nm以下の微粒子の個数割合が10%以下である、[1]~[4]のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
[6]
会合比が1.3~2.3である、[1]~[5]のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
[7]
金属不純物含有率が5ppm以下である、[1]~[6]のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
[8]
前記シリカ粒子がアモルファスである、[1]~[7]のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
[9]
テトラアルコキシシラン縮合物を主成分とする、[1]~[8]のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
[10]
テトラメトキシシラン縮合物を主成分とする、[1]~[9]のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
[11]
pH8~14でテトラアルコキシシランを加水分解反応及び縮合反応させる工程を含む、[1]~[10]のいずれか1つに記載のシリカ粒子の製造方法。
[12]
前記加水分解反応及び縮合反応が、アルカリ触媒を含む溶液(A)に、テトラアルコキシシランを含む溶液(B)及びアルカリ触媒を含む溶液(C)を添加し、テトラアルコキシシランを加水分解反応及び縮合反応させる工程である、[11]に記載のシリカ粒子の製造方法。
[13]
[1]~[10]のいずれか1つに記載のシリカ粒子を含む、シリカゾル。
[14]
前記シリカ粒子の含有率が、シリカゾル全量100質量%中、3質量%~50質量%である、[13]に記載のシリカゾル。
[15]
[13]又は[14]に記載のシリカゾルを含む、研磨組成物。
[16]
[15]に記載の研磨組成物を用いて研磨する、研磨方法。
[17]
[15]に記載の研磨組成物を用いて研磨する工程を含む、半導体ウェハの製造方法。
[18]
[15]に記載の研磨組成物を用いて研磨する工程を含む、半導体デバイスの製造方法。
本発明のシリカ粒子は、被研磨体に対する研磨レートと傷付き抑制とを両立し、被研磨体に付着しにくい、適度な硬さを有する。また、シリカ粒子に、特に表面に、マイクロ孔やメソ孔が適度に少なく、研磨組成物が適度にマイクロ孔やメソ孔に入るため、被研磨体を研磨する工程において、シリカ粒子が崩れにくい。
従って、本発明のシリカ粒子を含むシリカゾル及び研磨組成物を用いて被研磨体を傷付けることなく効果的に研磨することができ、かつ、研磨後のシリカ粒子の除去も容易に行える。そのため、高品質の研磨製品を生産性良く製造することができる。
図1は、シリカ粒子の超高分解能電子顕微鏡で撮影した画像を示す図である。 図2は、シリカ粒子の全面積と白色部分の面積区分方法の模式図である。
以下に本発明について詳述するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更して実施することができる。尚、本明細書において「~」という表現を用いる場合は、その前後の数値又は物性値を含む表現として用いる。
(シリカ粒子)
本発明のシリカ粒子は、超高分解能電子顕微鏡を用いて走査透過型電子像を明視野モードで撮影した画像において、シリカ粒子全面積中、シリカ粒子内の白色部分の面積の割合が2%~12%であり、6%~10%であることが好ましく、7%~10%であることがより好ましい。シリカ粒子内の白色部分の面積の割合を上述の範囲とすることにより、本発明のシリカ粒子は、被研磨体に対する傷付き抑制と優れた研磨レートとを両立し、被研磨体に付着しにくい、適度な硬さを有する。また、シリカ粒子に、特に表面に、マイクロ孔やメソ孔が適度に少なく、研磨組成物が適度にマイクロ孔やメソ孔に入るため、被研磨体を研磨する工程において、シリカ粒子が崩れにくい。
シリカ粒子内の白色部分の面積の割合が2%未満の場合、シリカ粒子が硬過ぎ、被研磨体を傷つける恐れがあるほか、シリカ粒子に微粒子が付着していて、研磨後の除去性に劣る可能性がある。また、シリカ粒子内の白色部分の面積の割合が12%を超える場合、シリカ粒子が柔らか過ぎ、被研磨体の研磨レートに劣ると共に、研磨時にシリカ粒子が壊れ、被研磨体に付着し、除去が困難となる恐れがある。
シリカ粒子内の白色部分の面積の割合は、分解能が0.4nm以上の超高分解能電子顕微鏡を用いて走査透過型電子像を明視野モードで撮影した画像により、シリカ粒子の全面積とシリカ粒子内の白色部分の面積から算出する。例えば、超高分解能電子顕微鏡を用いて走査透過型電子像を明視野モードで撮影したシリカ粒子の画像は、図1のように観察され得る。
シリカ粒子の白色部分の面積の割合は、超高分解能電子顕微鏡の代わりに分解能が1nm以上の電子顕微鏡を用いて撮影した画像からも算出が可能である。
シリカ粒子内の白色部分の面積の割合は、超高分解能電子顕微鏡等で観察した像を画像解析ソフトウェア等により、シリカ粒子内部の白色部分のコントラストをよりはっきりさせ、図2に模式的に記すように、シリカ粒子の全面積とシリカ粒子内部の白色部分の面積を図り取る。観察は少なくとも20個のシリカ粒子に対して行い、平均割合を算出することとする。
シリカ粒子内の白色部分の面積の割合は下記の関係にある。
(シリカ粒子内の白色部分の面積の割合[%])
=(シリカ粒子内の白色部分の面積)/(シリカ粒子全面積)×100
すなわち、シリカ粒子全面積中、シリカ粒子内の白色部分の面積の割合が下記式(1)を満たし、好ましくは下記式(1’)を満たし、より好ましくは下記式(1”)を満たす。
2≦シリカ粒子内の白色部分の面積の割合≦12 ・・・ (1)
6≦シリカ粒子内の白色部分の面積の割合≦10 ・・・ (1’)
7≦シリカ粒子内の白色部分の面積の割合≦10 ・・・ (1”)
シリカ粒子内の白色部分の割合は、シリカ粒子の製造条件や加圧加熱処理等の後処理により、所望の範囲に設定することができる。
前記超高分解能電子顕微鏡を用いて走査透過型電子像を明視野モードで撮影した画像とは、明視野像とも言い換えることができる。明視野像は、走査透過電子顕微鏡(STEM)や透過電子顕微鏡(TEM)で観察する際に試料に照射された電子線のうち散乱されずに透過した電子、及び小さい角度で散乱した電子を検出して作られる像である。散乱されずに透過した電子、及び小さい角度で散乱した電子を検出しているので、シリカ粒子を測定した際は、空隙のある疎な部分が明るく見え、密な部分が暗く見える。
シリカ粒子はアモルファスであることが好ましい。この場合、シリカ粒子の特に表面におけるマイクロ孔やメソ孔が適度に少なく、研磨組成物が適度にマイクロ孔やメソ孔に入ることができる。また、被研磨体を研磨する工程において、シリカ粒子が崩れにくくなる。
シリカ粒子がアモルファスであることは、広角X線散乱測定でのハローパターンにより確認することができる。
シリカ粒子の金属不純物含有率は5ppm以下であることが好ましく、2ppm以下であることがより好ましい。
シリカ粒子の金属不純物含有率が5ppm以下であるとき、半導体デバイスのシリコンウェハの研磨において、金属不純物が被研磨体の表面に付着することによる汚染や、これによるウェハ特性への影響が低減されるため好ましい。また、被研磨体の表面に付着した金属不純物がウェハ内部に拡散することによる品質の劣化や、このようなウェハによって製造された半導体デバイスの性能の低下が低減されるため好ましい。
さらに、シリカ粒子の金属不純物含有率が5ppm以下であるとき、酸性を示す表面シラノール基と金属不純物との間で配位的な相互作用の発生による、表面シラノール基の化学的性質(酸性度等)の変化や、シリカ粒子表面の立体的な環境(シリカ粒子の凝集のしやすさ等)の変化による研磨レートへの影響が低減されるため、好ましい。
本明細書におけるシリカ粒子の金属不純物含有率とは、高周波誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)により測定される値である。具体的には、シリカ粒子0.4g含むシリカゾルを正確に量り採り、硫酸とフッ酸を加え、加温、溶解、蒸発させ、残存した硫酸滴に総量が正確に10gとなるよう純水を加えて試験液を作成し、高周波誘導結合プラズマ質量分析装置を用いて測定する。対象の金属は、ナトリウム、カリウム、鉄、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、コバルト、クロム、銅、マンガン、鉛、チタン、銀、ニッケルとし、これらの金属の含有率の合計を金属不純物含有率とする。
シリカ粒子の金属不純物含有率は、アルコキシシランを主原料として加水分解反応及び縮合反応を行ってシリカ粒子を得ることで、5ppm以下とすることができる。
水ガラス等の珪酸アルカリの脱イオンによる方法では、原料由来のナトリウム等が残存するため、シリカ粒子の金属不純物含有率を5ppm以下とすることが極めて困難である。
シリカ粒子の平均1次粒子径は、10nm~100nmが好ましく、15nm~100nmがより好ましく、15nm~60nmが更に好ましい。シリカ粒子の平均1次粒子径が10nm以上であると、シリカゾルの保存安定性に優れる。また、シリカ粒子の平均1次粒子径が100nm以下であると、シリコンウェハに代表される被研磨体の表面粗さや傷を低減でき、シリカ粒子の沈降を抑制することができる。
シリカ粒子の平均1次粒子径は、BET法により測定する。具体的には、比表面積自動測定装置を用いてシリカ粒子の比表面積を測定し、下記式(2)を用いて平均1次粒子径を算出する。
平均1次粒子径(nm)=6000/(比表面積(m/g)×密度(g/cm)) ・・・ (2)
シリカ粒子の平均1次粒子径は、シリカ粒子の製造条件により、所望の範囲に設定することができる。
シリカ粒子の平均2次粒子径は、20nm~200nmが好ましく、30nm~100nmがより好ましい。シリカ粒子の平均2次粒子径が20nm以上であると、研磨後の洗浄における粒子等の除去性に優れ、シリカゾルの保存安定性に優れる。また、シリカ粒子の平均2次粒子径が200nm以下であると、研磨時のシリコンウェハに代表される被研磨体の表面粗さや傷を低減でき、研磨後の洗浄における粒子等の除去性に優れ、シリカ粒子の沈降を抑制することができる。
前記画像において、粒子径が20nm以上の粒子に対する、粒子径が10nm以下の微粒子の個数割合が10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、1%以下であることが更に好ましく、0%であることが特に好ましい。
前記画像において、粒子径が20nm以上の粒子に対する、粒子径が10nm以下の微粒子の個数割合が10%以下であると、研磨後の洗浄における除去性に優れる。
シリカ粒子の平均2次粒子径は、DLS法により測定する。具体的には、動的光散乱粒子径測定装置を用いて測定する。
シリカ粒子の平均2次粒子径は、シリカ粒子の製造条件により、所望の範囲に設定することができる。
シリカ粒子のcv値は、10%~50%が好ましく、15%~40%がより好ましく、20%~35%が更に好ましい。シリカ粒子のcv値が10%以上であると、シリコンウェハに代表される被研磨体に対する研磨レートに優れ、シリコンウェハの生産性に優れる。また、シリカ粒子のcv値が50%以下であると、研磨時のシリコンウェハに代表される被研磨体の表面粗さや傷を低減でき、研磨後の洗浄における粒子等の除去性に優れる。
シリカ粒子のcv値は、動的光散乱粒子径測定装置を用いてシリカ粒子の平均2次粒子径を測定し、下記式(3)を用いて算出する。
cv値=(標準偏差(nm)/平均2次粒子径(nm))×100
・・・ (3)
シリカ粒子の会合比は、1.0~4.0が好ましく、1.1~3.0がより好ましく、1.3~2.3が更に好ましく、1.4~1.9が特に好ましい。シリカ粒子の会合比が1.0以上であると、シリコンウェハに代表される被研磨体に対する研磨レートに優れ、シリコンウェハの生産性に優れる。また、シリカ粒子の会合比が4.0以下であると、研磨時のシリコンウェハに代表される被研磨体の表面粗さや傷を低減でき、シリカ粒子の凝集を抑制することができる。
シリカ粒子の会合比は、前述の測定方法にて測定した平均1次粒子径と前述の測定方法にて測定した平均2次粒子径とから、下記式(4)を用いて算出する。
会合比=平均2次粒子径/平均1次粒子径 ・・・ (4)
本発明のシリカ粒子は、金属不純物の含有量が少なく、機械的強度、保存安定性に優れることから、アルコキシシラン縮合物を主成分とすることが好ましく、テトラアルコキシシラン縮合物を主成分とすることがより好ましく、テトラメトキシシラン縮合物を主成分とすることが更に好ましい。主成分とは、シリカ粒子を構成する全成分100質量%中、50質量%以上である成分をいう。
アルコキシシラン縮合物を主成分とするシリカ粒子を得るためには、アルコキシシランを主原料とすることが好ましい。テトラアルコキシシラン縮合物を主成分とするシリカ粒子を得るためには、テトラアルコキシシランを主原料とすることが好ましい。テトラメトキシシラン縮合物を主成分とするシリカ粒子を得るためには、テトラメトキシシランを主原料とすることが好ましい。主原料とは、シリカ粒子を構成する全原料100質量%中、50質量%以上である原料をいう。
(シリカ粒子の製造方法)
本発明のシリカ粒子は、pH8~14でテトラアルコキシシランを加水分解反応及び縮合反応させる工程を含むことにより得ることができる。加水分解反応及び縮合反応を制御しやすく、加水分解反応及び縮合反応の反応速度を高めることができ、シリカ粒子の分散液のゲル化を防ぎ、粒子径の揃ったシリカ粒子が得られることから、加水分解反応及び縮合反応が、水を含む溶液(A)に、テトラアルコキシシランを含む溶液(B)及びアルカリ触媒を含む溶液(C)を添加し、テトラアルコキシシランを加水分解反応及び縮合反応させる工程であることが好ましく、アルカリ触媒を含む溶液(A)に、テトラアルコキシシランを含む溶液(B)及びアルカリ触媒を含む溶液(C)を添加し、テトラアルコキシシランを加水分解反応及び縮合反応させる工程であることがより好ましい。pH、反応温度、反応時間、触媒濃度、原料供給速度等のシリカ粒子の製造条件、加圧圧力、加熱温度、加圧加熱時間等の加圧加熱処理条件により、シリカ粒子内の白色部分の割合を所望の範囲に設定することができる。例えば、テトラアルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応の反応温度を低くするほど、また、加圧加熱処理の加熱温度を高くするほど、シリカ粒子内の白色部分の割合が大きくなる傾向がある。
溶液(A)は、水を含む。
溶液(A)は、テトラアルコキシシランの反応液中での分散性に優れることから、水以外の溶媒を含むことが好ましい。
溶液(A)中の水以外の溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール等が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの溶媒の中でも、テトラアルコキシシランを溶解しやすく、加水分解反応及び縮合反応で用いるものと副生するものとが同一で、製造上の利便性に優れることから、アルコールが好ましく、メタノール、エタノールがより好ましく、メタノールが更に好ましい。
溶液(A)は、テトラアルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応の反応速度を高めることができることから、アルカリ触媒を含むことが好ましい。
溶液(A)中のアルカリ触媒としては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、アンモニア、尿素、エタノールアミン、テトラメチル水酸化アンモニウム等が挙げられる。これらのアルカリ触媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのアルカリ触媒の中でも、触媒作用に優れ、粒子形状を制御しやすく、金属不純物の混入を抑制することができ、揮発性が高く加水分解反応及び縮合反応後の除去性に優れることから、アンモニアが好ましい。
溶液(A)中の水の濃度は、溶液(A)100質量%中、3質量%~90質量%が好ましく、5質量%~50質量%がより好ましい。溶液(A)中の水の濃度が3質量%以上であると、テトラアルコキシシランの加水分解反応速度を制御しやすい。また、溶液(A)中の水の濃度が90質量%以下であると、加水分解反応と縮合反応との反応バランスがよく、粒子形状を制御しやすい。
溶液(A)中のアルカリ触媒の濃度は、溶液(A)100質量%中、0.5質量%~2.0質量%が好ましく、0.6質量%~1.5質量%がより好ましい。溶液(A)中のアルカリ触媒の濃度が0.5質量%以上であると、シリカ粒子の凝集が抑制され、分散液中のシリカ粒子の分散安定性に優れる。また、溶液(A)中のアルカリ触媒の濃度が2.0質量%以下であると、反応が過度に速く進行せず、反応制御性に優れる。
溶液(A)中の水以外の溶媒の濃度は、水とアルカリ触媒の残部とすることが好ましい。
溶液(B)は、テトラアルコキシシランを含む。
溶液(B)中のテトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン等が挙げられる。これらのテトラアルコキシシランは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのテトラアルコキシシランの中でも、加水分解反応が速く、未反応物が残留し難く、生産性に優れ、安定なシリカゾルを容易に得ることができることから、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが好ましく、テトラメトキシシランがより好ましい。
シリカ粒子の原料は、テトラアルコキシシランの低縮合物等のテトラアルコキシシラン以外の原料を用いてもよいが、反応性に優れることから、シリカ粒子を構成する全原料100質量%中、テトラアルコキシシランが50質量%以上で、テトラアルコキシシラン以外の原料が50質量%以下であることが好ましく、テトラアルコキシシランが90質量%以上で、テトラアルコキシシラン以外の原料が10質量%以下であることがより好ましい。
溶液(B)は、溶媒を含まずテトラアルコキシシランのみでもよいが、反応液中でのテトラアルコキシシランの分散性に優れることから、溶媒を含むことが好ましい。
溶液(B)中の溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール等が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの溶媒の中でも、加水分解反応及び縮合反応で用いるものと副生するものとが同一で、製造上の利便性に優れることから、アルコールが好ましく、メタノール、エタノールがより好ましく、メタノールが更に好ましい。
溶液(B)のテトラアルコキシシランの濃度は、溶液(B)100質量%中、60質量%~95質量%が好ましく、70質量%~90質量%がより好ましい。溶液(B)のテトラアルコキシシランの濃度が60質量%以上であると、反応液が均一になりやすい。また、溶液(B)のテトラアルコキシシランの濃度が95質量%以下であると、ゲル状物の生成を抑制することができる。
溶液(B)の溶媒の濃度は、溶液(B)100質量%中、5質量%~40質量%が好ましく、10質量%~30質量%がより好ましい。溶液(B)の溶媒の濃度が5質量%以上であると、ゲル状物の生成を抑制することができる。また、溶液(B)の溶媒の濃度が40質量%以下であると、反応液が均一になりやすい。
溶液(A)の体積に対する時間当たりの溶液(B)の添加速度は、0.05kg/時間/L~1.3kg/時間/Lが好ましく、0.1kg/時間/L~0.8kg/時間/Lがより好ましい。溶液(B)の添加速度が0.05kg/時間/L以上であると、シリカ粒子の生産性に優れる。また、溶液(B)の添加速度が1.3kg/時間/L以下であると、ゲル状物の生成を抑制することができる。
溶液(C)はアルカリ触媒を含む。
溶液(C)中のアルカリ触媒としては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、アンモニア、尿素、エタノールアミン、テトラメチル水酸化アンモニウム等が挙げられる。これらのアルカリ触媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのアルカリ触媒の中でも、触媒作用に優れ、粒子形状を制御しやすく、金属不純物の混入を抑制することができ、揮発性が高く加水分解反応及び縮合反応後の除去性に優れることから、アンモニアが好ましい。
溶液(C)は、反応液中のアルカリ触媒の濃度の変動を小さくすることができることから、溶媒を含むことが好ましい。
溶液(C)中の溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール等が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの溶媒の中でも、加水分解反応及び縮合反応で用いるものと副生するものとが同一で、製造上の利便性に優れることから、水、アルコールが好ましく、水がより好ましい。
溶液(C)中のアルカリ触媒の濃度は、溶液(C)100質量%中、0.5質量%~10質量%が好ましく、1質量%~6質量%がより好ましい。溶液(C)中のアルカリ触媒の濃度が0.5質量%以上であると、反応開始から反応終了まで反応液中のアルカリ触媒の濃度を調整しやすい。また、溶液(C)中のアルカリ触媒の濃度が10質量%以下であると、反応液中のアルカリ触媒の濃度の変動を小さくすることができる。
溶液(C)中の溶媒の濃度は、溶液(C)100質量%中、90質量%~99.5質量%が好ましく、94質量%~99質量%がより好ましい。溶液(C)中の溶媒の濃度が90質量%以上であると、反応液中のアルカリ触媒の濃度の変動を小さくすることができる。また、溶液(C)中の溶媒の濃度が99.5質量%以下であると、反応開始から反応終了まで反応液中のアルカリ触媒の濃度を調整しやすい。
溶液(C)中の溶媒の濃度は、溶液(C)100質量%中、90質量%~99.5質量%が好ましく、94質量%~99質量%がより好ましい。溶液(C)中の溶媒の濃度が90質量%以上であると、反応液中のアルカリ触媒の濃度の変動を小さくすることができる。また、溶液(C)中の溶媒の濃度が99.5質量%以下であると、反応開始から反応終了まで反応液中のアルカリ触媒の濃度を調整しやすい。
溶液(B)及び溶液(C)の添加は、溶液(A)の液中に行うことが好ましい。溶液(B)及び溶液(C)を溶液(A)の液中に添加することで、アンモニアに代表される揮発性が高いアルカリ触媒を用いたい場合、かつ、高い反応温度で加水分解反応及び縮合反応を進めたい場合に、反応液中での各成分の混合性が高まり、気中での異常反応を抑制できると共に、粒子形状を制御しやすくなる。液中に添加するとは、液面以下に添加することをいい、溶液(B)の供給出口及び溶液(C)の供給出口を溶液(A)の液面以下とすることで、溶液(B)及び溶液(C)を溶液(A)の液中に添加することができる。
溶液(A)への溶液(B)と溶液(C)の添加のタイミングは、同一であってもよく、交互のように異なっていてもよいが、反応組成の変動が少なく、操作が煩雑にならないことから、同一であることが好ましい。
テトラアルコキシシランを加水分解反応及び縮合反応させる工程におけるpHは8~14であり、8.2~13であることが好ましく、8.5~12であることがより好ましい。前記工程におけるpHが8以上であると、加水分解反応及び縮合反応の反応速度に優れ、シリカ粒子の凝集を抑制することができる。また、前記工程におけるpHが14以下であると、シリカ粒子の形状を制御しやすく、シリカ粒子表面の平滑性に優れる。
加水分解反応及び縮合反応の反応温度は、5℃~50℃が好ましく、10℃~45℃がより好ましい。反応温度が5℃以上であると、反応が過度に遅く進行せず、制御性に優れる。また、反応温度が50℃以下であると、加水分解反応速度と縮合反応速度のバランスに優れる。
加水分解反応及び縮合反応の反応系内の水の濃度は、反応系内の全量100質量%中、3質量%~90質量%に維持することが好ましく、5質量%~30質量%に維持することがより好ましく、6質量%~25質量%に維持することが更に好ましい。反応系内の水の濃度が3質量%以上であると、テトラアルコキシシランの加水分解反応速度を制御しやすい。また、反応系内の水の濃度が90質量%以下であると、加水分解反応と縮合反応との反応バランスがよく、粒子形状を制御しやすい。
加水分解反応及び縮合反応の反応系内のアルカリ触媒の濃度は、反応系内の全量100質量%中、0.5質量%~2.0質量%に維持することが好ましく、0.6質量%~1.5質量%に維持することがより好ましい。反応系内のアルカリ触媒の濃度が0.5質量%以上であると、シリカ粒子の凝集を抑制し、分散液中のシリカ粒子の分散安定性に優れる。また、反応系内のアルカリ触媒の濃度が2.0質量%以下であると、反応が過度に速く進行せず、反応制御性に優れる。
シリカ粒子の製造方法は、不必要な成分を除去し、必要な成分を添加することができることから、更に、以下の工程(1)を含むことが好ましい。
工程(1):得られたシリカ粒子の分散液を濃縮し、分散媒を添加する工程
工程(1)のシリカ粒子の分散液の濃縮と分散媒の添加とは、いずれを先に行ってもよい。
シリカ粒子の分散液を濃縮する方法は特に限定されず、例えば、加熱濃縮法、膜濃縮法などが挙げられる。
加熱濃縮法によってシリカ粒子の分散液を濃縮するには、該分散液を常圧下、又は減圧下で加熱濃縮すればよい。
膜濃縮法によってシリカ粒子の分散液を濃縮するには、限外濾過法による膜分離が好ましい。ここで、限外濾過法は、例えば中間生成物のような不必要な成分を除去することを主な目的とする。ここで用いる限外濾過膜の分画分子量は、分散液中の中間生成物に合わせて該中間生成物を濾過分離して除去できるものを選択する。
限外濾過膜の材質としては、ポリスルホン、ポリアクリルニトリル、焼結金属、セラミック、カーボンなどが挙げられる。限外濾過膜の形態としては、スパイラル型、チューブラー型、中空糸型等が挙げられる。
シリカ粒子の分散液に添加する分散媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール等が挙げられる。これらの分散媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの分散媒の中でも、シリカ粒子との親和性に優れることから、水、アルコールが好ましく、水がより好ましい。
シリカ粒子の製造方法は、シリカ粒子の縮合度を高めることができることから、更に、以下の工程(2)を含むことが好ましい。
工程(2):工程(1)で得られたシリカ粒子の分散液を加圧加熱処理する工程
加圧加熱処理の圧力は、0.10MPa~2.3MPaが好ましく、0.12MPa~2.0MPaがより好ましい。加圧加熱処理の圧力が0.10MPa以上であると、シリカ粒子の縮合度を高めることができる。また、加圧加熱処理の圧力が2.3MPa以下であると、平均1次粒子径、平均2次粒子径、cv値、会合比を大きく変化させることなくシリカ粒子を製造することができ、シリカゾルの分散安定性に優れる。
加圧は、密閉した状態でシリカ粒子の分散液を分散媒の沸点以上に加熱すればよい。密閉した状態でシリカ粒子の水分散液を100℃以上に加熱した場合、圧力は、その温度の飽和水蒸気圧となる。
加圧加熱処理の温度は、100℃~220℃が好ましく、110℃~180℃がより好ましい。加圧加熱処理の温度が100℃以上であると、シリカ粒子の縮合度を高めることができる。加圧加熱処理の温度が220℃以下であると、平均1次粒子径、平均2次粒子径、cv値、会合比を大きく変化させることなくシリカ粒子を製造することができ、シリカゾルの分散安定性に優れる。
加圧加熱処理の時間は、0.25時間~10時間が好ましく、0.5時間~8時間がより好ましい。加圧加熱処理の時間が0.25時間以上であると、シリカ粒子の縮合度を高めることができる。加圧加熱処理の時間が10時間以下であると、平均1次粒子径、平均2次粒子径、cv値、会合比を大きく変化させることなくシリカ粒子を製造することができ、シリカゾルの分散安定性に優れる。
加圧加熱処理は、平均1次粒子径、平均2次粒子径、cv値、会合比を大きく変化させることなくシリカ粒子の縮合度を高めることができることから、水分散液中で行うことがより好ましい。
加圧加熱処理を水分散液中で行う際のpHは、6.0~8.0が好ましく、6.5~7.8がより好ましい。加圧加熱処理を水分散液中で行う際のpHが6.0以上であると、シリカゾルのゲル化を抑制することができる。また、加圧加熱処理を水分散液中で行う際のpHが8.0以下であると、平均1次粒子径、平均2次粒子径、cv値、会合比を大きく変化させることなくシリカ粒子の縮合度を高めることができる。
(シリカゾル)
本発明のシリカゾルは、本発明のシリカ粒子を含む。
シリカゾルは、本発明のシリカ粒子の分散液をそのまま用いてもよく、本発明のシリカ粒子の分散液中の成分のうち、不必要な成分の除去や必要な成分の添加をして製造してもよい。
本発明のシリカゾルは、シリカ粒子及び分散媒を含むことが好ましい。
シリカゾル中の分散媒は、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール等が挙げられる。これらのシリカゾル中の分散媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのシリカゾル中の分散媒の中でも、シリカ粒子との親和性に優れることから、水、アルコールが好ましく、水がより好ましい。
シリカゾル中のシリカ粒子の含有率は、シリカゾル全量100質量%中、3質量%~50質量%が好ましく、4質量%~40質量%がより好ましく、5質量%~30質量%が更に好ましい。シリカゾル中のシリカ粒子の含有率が3質量%以上であると、シリコンウェハに代表される被研磨体に対する研磨レートに優れる。また、シリカゾル中のシリカ粒子の含有率が50質量%以下であると、シリカゾルや研磨組成物中のシリカ粒子の凝集を抑制することができ、シリカゾルや研磨組成物の保存安定性に優れる。
シリカゾル中の分散媒の含有率は、シリカゾル全量100質量%中、50質量%~97質量%が好ましく、60質量%~96質量%がより好ましく、70質量%~95質量%が更に好ましい。シリカゾル中の分散媒の含有率が50質量%以上であると、シリカゾルや研磨組成物中のシリカ粒子の凝集を抑制することができ、シリカゾルや研磨組成物の保存安定性に優れる。また、シリカゾル中の分散媒の含有率が97質量%以下であると、シリコンウェハに代表される被研磨体に対する研磨レートに優れる。
シリカゾル中のシリカ粒子や分散媒の含有率は、得られたシリカ粒子の分散液中の成分のうち、不必要な成分を除去し、必要な成分を添加することで、所望の範囲に設定することができる。
シリカゾルは、シリカ粒子及び分散媒以外に、その性能を損なわない範囲において、必要に応じて、酸化剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、pH緩衝剤、界面活性剤、キレート剤、抗菌殺生物剤等の他の成分を含んでもよい。
特に、シリカゾルの保存安定性に優れることから、シリカゾル中に抗菌殺生物剤を含ませることが好ましい。
抗菌殺生物剤としては、例えば、過酸化水素、アンモニア、第四級アンモニウム水酸化物、第四級アンモニウム塩、エチレンジアミン、グルタルアルデヒド、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、亜塩素酸ナトリウム等が挙げられる。これらの抗菌殺生物剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの抗菌殺生物剤の中でも、シリカゾルとの親和性に優れることから、過酸化水素が好ましい。
抗菌殺生物剤は、一般に殺菌剤と言われるものも含む。
シリカゾル中の抗菌殺生物剤の含有率は、シリカゾル全量100質量%中、0.0001質量%~10質量%が好ましく、0.001質量%~1質量%がより好ましい。シリカゾル中の抗菌殺生物剤の含有率が0.0001質量%以上であると、シリカゾルの保存安定性に優れる。シリカゾル中の抗菌殺生物剤の含有率が10質量%以下であると、シリカゾルの本来の性能を損なわない。
シリカゾルのpHは、6.0~8.0が好ましく、6.5~7.8がより好ましい。シリカゾルのpHが6.0以上であると、分散安定性に優れ、シリカ粒子の凝集を抑制することができる。また、シリカゾルのpHが8.0以下であると、シリカ粒子の溶解を防ぎ、長期間の保存安定性に優れる。
シリカゾルのpHは、pH調整剤を添加することで、所望の範囲に設定することができる。
(研磨組成物)
本発明の研磨組成物は、本発明のシリカゾルを含む。
本発明の研磨組成物は、本発明のシリカゾル以外に、水溶性高分子を含むことが好ましい。
水溶性高分子は、シリコンウェハに代表される被研磨体に対する研磨組成物の濡れ性を高める。水溶性高分子は、水親和性の高い官能基を保有する高分子であることが好ましく、この水親和性の高い官能基とシリカ粒子の表面シラノール基との親和性が高く、研磨組成物中でより近傍にシリカ粒子と水溶性高分子とが安定して分散する。そのため、シリコンウェハに代表される被研磨体への研磨の際、シリカ粒子と水溶性高分子との効果が相乗的に機能する。
水溶性高分子としては、例えば、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン骨格を有する共重合体、ポリオキシアルキレン構造を有する重合体等が挙げられる。
セルロース誘導体としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、加水分解処理を施したヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
ポリビニルピロリドン骨格を有する共重合体としては、例えば、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとのグラフト共重合体等が挙げられる。
ポリオキシアルキレン構造を有する重合体としては、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体等が挙げられる。
これらの水溶性高分子は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの水溶性高分子の中でも、シリカ粒子の表面シラノール基との親和性が高く、相乗的に作用して被研磨体の表面に良好な親水性を与えることから、セルロース誘導体が好ましく、ヒドロキシエチルセルロースがより好ましい。
水溶性高分子の質量平均分子量は、1,000~3,000,000が好ましく、5,000~2,000,000がより好ましく、10,000~1,000,000が更に好ましい。水溶性高分子の質量平均分子量が1,000以上であると、研磨組成物の親水性が向上する。また、水溶性高分子の質量平均分子量が3,000,000以下であると、シリカゾルとの親和性に優れ、シリコンウェハに代表される被研磨体に対する研磨レートに優れる。
水溶性高分子の質量平均分子量は、ポリエチレンオキサイド換算で、0.1mol/LのNaCl溶液を移動相とする条件で、サイズ排除クロマトグラフィーにより測定する。
研磨組成物中の水溶性高分子の含有率は、研磨組成物全量100質量%中、0.02質量%~10質量%が好ましく、0.05質量%~5質量%がより好ましい。研磨組成物中の水溶性高分子の含有率が0.02質量%以上であると、研磨組成物の親水性が向上する。また、研磨組成物中の水溶性高分子の含有率が10質量%以下であると、研磨組成物調製時のシリカ粒子の凝集を抑制することができる。
本発明の研磨組成物は、シリカゾル及び水溶性高分子以外に、その性能を損なわない範囲において、必要に応じて、塩基性化合物、研磨促進剤、界面活性剤、親水性化合物、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、pH緩衝剤、界面活性剤、キレート剤、抗菌殺生物剤等の他の成分を含んでもよい。
特に、シリコンウェハに代表される被研磨体の表面に化学的な作用を与えて化学的研磨(ケミカルエッチング)ができ、シリカ粒子の表面シラノール基との相乗効果により、シリコンウェハに代表される被研磨体の研磨速度を向上させることができることから、研磨組成物中に塩基性化合物を含ませることが好ましい。
塩基性化合物としては、例えば、有機塩基性化合物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属炭酸塩、アンモニア等が挙げられる。これらの塩基性化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの塩基性化合物の中でも、水溶性が高く、シリカ粒子や水溶性高分子との親和性に優れることから、アンモニア、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウムが好ましく、アンモニア、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムがより好ましく、アンモニアが更に好ましい。
研磨組成物中の塩基性化合物の含有率は、研磨組成物全量100質量%中、0.001質量%~5質量%が好ましく、0.01質量%~3質量%がより好ましい。研磨組成物中の塩基性化合物の含有率が0.001質量%以上であると、シリコンウェハに代表される被研磨体の研磨速度を向上させることができる。また、研磨組成物中の塩基性化合物の含有率が5質量%以下であると、研磨組成物の安定性に優れる。
研磨組成物のpHは、8.0~12.0が好ましく、9.0~11.0がより好ましい。研磨組成物のpHが8.0以上であると、研磨組成物中のシリカ粒子の凝集を抑制することができ、研磨組成物の分散安定性に優れる。また、研磨組成物のpHが12.0以下であると、シリカ粒子の溶解を抑制することができ、研磨組成物の安定性に優れる。
研磨組成物のpHは、pH調整剤を添加することで、所望の範囲に設定することができる。
研磨組成物は、本発明のシリカゾル、水溶性高分子、及び、必要に応じて、他の成分を混合することで得られるが、保管、運搬を考慮し、一旦高濃度で調製し、研磨直前に水等で希釈してもよい。
(研磨方法)
本発明の研磨方法は、本発明のシリカゾルを含む研磨組成物を用いて研磨する方法である。
研磨組成物は、前述した研磨組成物を用いることが好ましい。
具体的な研磨の方法としては、例えば、シリコンウェハの表面を研磨パッドに押し付け、研磨パッド上に本発明の研磨組成物を滴下し、シリコンウェハの表面を研磨する方法が挙げられる。
(半導体ウェハの製造方法)
本発明の半導体ウェハの製造方法は、本発明の研磨組成物を用いて研磨する工程を含む方法であり、具体的な研磨組成物及び研磨方法は、前述した通りである。
半導体ウェハとしては、例えば、シリコンウェハ、化合物半導体ウェハ等が挙げられる。
(半導体デバイスの製造方法)
本発明の半導体デバイスの製造方法は、本発明の研磨組成物を用いて研磨する工程を含む方法であり、具体的な研磨組成物及び研磨方法は、前述した通りである。
(用途)
本発明のシリカ粒子及び本発明のシリカゾルは、研磨用途に好適に用いることができ、例えば、シリコンウェハ等の半導体材料の研磨、ハードディスク基板等の電子材料の研磨、集積回路を製造する際の平坦化工程における研磨(化学的機械的研磨)、フォトマスクや液晶に用いる合成石英ガラス基板の研磨、磁気ディスク基板の研磨等に用いることができ、中でもシリコンウェハの研磨や化学的機械的研磨に特に好適に用いることができる。
研磨対象としては、Si、Cu、W、Ti、Cr、Co、Zr、Hf、Mo、Ta、Ru、Au、Pt、Ag等の金属;前記金属の酸化物、窒化物、シリサイド等の金属化合物等が挙げられる。これらの研磨対象の中でも、金属や金属酸化物に好適に用いることができ、金属酸化物に特に好適に用いることができる。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(平均1次粒子径の測定)
実施例及び比較例で得られたシリカ粒子の分散液を150℃で乾燥し、比表面積自動測定装置「BELSORP-MR1」(機種名、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて、シリカ粒子の比表面積を測定し、下記式(2)を用い、密度を2.2g/cmとし、平均1次粒子径を算出した。
平均1次粒子径(nm)=6000/(比表面積(m/g)×密度(g/cm)) ・・・ (2)
(平均2次粒子径、cv値の測定)
実施例及び比較例で得られたシリカ粒子の分散液を、動的光散乱粒子径測定装置「ゼーターサイザーナノZS」(機種名、マルバーン・パナリティカル社製)を用いて、シリカ粒子の平均2次粒子径を測定し、下記式(3)を用いてcv値を算出した。
cv値=(標準偏差(nm)/平均2次粒子径(nm))×100
・・・ (3)
(会合比の算出)
測定した平均1次粒子径と平均2次粒子径とから、下記式(4)を用いて会合比を算出した。
会合比=平均2次粒子径/平均1次粒子径 ・・・ (4)
(金属含有率の測定)
シリカ粒子0.4g含む実施例及び比較例で得られたシリカ粒子の分散液を正確に量り取り、硫酸とフッ酸を加え、加温・溶解・蒸発させ、残存した硫酸滴に総量が正確に10gとなるよう純水を加えて試験液を作成し、高周波誘導結合プラズマ質量分析装置「ELEMENT2」(機種名、サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製)を用いて、ナトリウム、カリウム、鉄、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、コバルト、クロム、銅、マンガン、鉛、チタン、銀、ニッケルの含有率を測定し、その合計を金属含有率とした。
(シリカ粒子の観察、白色部分の算出)
実施例及び比較例で得られたシリカ粒子の分散液に、走査透過型電子顕微鏡観察用の被膜付きメッシュを入れ、すぐに取り出し風乾させ、試料を作成し、超高分解能電子顕微鏡「SU9000」(機種名、株式会社日立ハイテク製)を用いて、走査透過型電子像を明視野モードで撮影し、シリカ粒子とシリカ粒子内部の白色部分の観察を行った。
観察した像を画像解析式粒度分布測定ソフトウェア「Mac-View」(株式会社マウンテック製)により、シリカ粒子内部の白色部分のコントラストをよりはっきりさせ、図2に模式的に記すように、シリカ粒子の全面積とシリカ粒子内部の白色部分の面積(1~17でナンバリングされた白色部分の面積の総和)を図り取った。粒子径が20nm以上のシリカ粒子を少なくとも20個無作為に抽出して観察し、下記式(5)を用いて、シリカ粒子の全面積に対してシリカ粒子内部の白色部分の平均割合を算出した。
シリカ内部の白色部分の平均割合=(シリカ粒子の全面積の平均/シリカ粒子内部の白色部分の全面積の平均)×100 ・・・ (5)
超高分解能電子顕微鏡での観察条件は、走査透過型電子像を明視野モード(BF-STEM)で、加速電圧30kV、観察倍率500000倍で撮影した。
(10nm以下の微粒子平均割合の算出)
超高分解能電子顕微鏡を用いて走査透過型電子像を明視野モードで撮影した前記画像に記しているスケールバーを用いて、各粒子のサイズを計測し、下記式(6)を用いて、10nm以下の微粒子数の平均割合を算出した。
10nm以下の微粒子の平均割合=(10nm以下の微粒子数/20nm以上のシリカ粒子数)×100 ・・・ (6)
(研磨レート)
実施例及び比較例で得られたシリカ粒子の分散液について、表面に金属酸化膜を有する基板に対する研磨レートを、以下のような指標で評価した。
A:研磨レートが極めて優れると想定される。
B:研磨レートが優れると想定される。
C:研磨レートが劣ると想定される。
(傷付き抑制)
実施例及び比較例で得られたシリカ粒子の分散液について、表面に金属酸化膜を有する基板に対する傷付き抑制を、以下のような指標で評価した。
A:傷付き抑制が極めて優れると想定される。
B:傷付き抑制が優れると想定される。
C:傷付き抑制が劣ると想定される。
(付着抑制)
実施例及び比較例で得られたシリカ粒子の分散液について、表面に金属酸化膜を有する基板に対する付着抑制を、以下のような指標で評価した。
A:付着抑制が極めて優れると想定される。
B:付着抑制が優れると想定される。
C:付着抑制が劣ると想定される。
[実施例1]
テトラメトキシシランとメタノールとを5.7:1(質量比)で混合した溶液(B)と2.5質量%アンモニア水溶液の溶液(C)とをそれぞれ調液した。温度計、攪拌機、供給管及び留出ラインを備えた反応槽に、予めメタノール、純水及びアンモニアを混合した溶液(A)を仕込んだ。溶液(A)中の水の濃度を18質量%、溶液(A)中のアンモニアの濃度を0.7質量%とした。
反応液の温度を20℃に保持したまま、溶液(A)167体積%中に、溶液(B)50体積%及び溶液(C)13体積%を、128分間かけてそれぞれ等速で添加後、反応温度を10℃に変更し、さらに、溶液(B)50体積%及び溶液(C)13体積%を、355分かけてそれぞれ等速で添加し、シリカ粒子の分散液を得た。得られたシリカ粒子の分散液を、シリカ粒子の含有率が約20質量%になるように、液量を純水追加で調整しながら、温度を上げてメタノールとアンモニアの除去を行い、シリカ粒子の含有率が約20質量%のシリカ粒子の分散液を得た。
得られたシリカ粒子の分散液を、1.4MPa、140℃で2.5時間加圧加熱処理し、シリカ粒子の含有率が約20質量%のシリカ粒子の分散液を得た。
得られたシリカ粒子の評価結果を、表1に示す。
なお、このシリカ粒子がアモルファスであることを、広角X線散乱測定でのハローパターンにより確認した。
[実施例2]
テトラメトキシシランとメタノールとを5.7:1(質量比)で混合した溶液(B)と3.3質量%アンモニア水溶液の溶液(C)とをそれぞれ調液した。温度計、攪拌機、供給管及び留出ラインを備えた反応槽に、予めメタノール、純水及びアンモニアを混合した溶液(A)を仕込んだ。溶液(A)中の水の濃度を18質量%、溶液(A)中のアンモニアの濃度を0.7質量%とした。
反応液の温度を22℃に保持したまま、溶液(A)139体積%中に、溶液(B)100体積%及び溶液(C)27体積%を、255分間かけてそれぞれ等速で添加し、シリカ粒子の分散液を得た。得られたシリカ粒子の分散液を、シリカ粒子の含有率が約20質量%になるように、液量を純水追加で調整しながら、温度を上げてメタノールとアンモニアの除去を行い、シリカ粒子の含有率が約20質量%のシリカ粒子の分散液を得た。
得られたシリカ粒子の分散液を、1.3MPa、130℃で3時間加圧加熱処理し、シリカ粒子の含有率が約20質量%のシリカ粒子の分散液を得た。
得られたシリカ粒子の評価結果を、表1に示す。
なお、このシリカ粒子がアモルファスであることを、広角X線散乱測定でのハローパターンにより確認した。
[実施例3]
テトラメトキシシランとメタノールとを3.9:1(質量比)で混合した溶液(B)と6.6質量%アンモニア水溶液の溶液(C)とをそれぞれ調液した。温度計、攪拌機、供給管及び留出ラインを備えた反応槽に、予めメタノール、純水及びアンモニアを混合した溶液(A)を仕込んだ。溶液(A)中の水の濃度を15質量%、溶液(A)中のアンモニアの濃度を1質量%とした。
反応液の温度を39℃に保持したまま、溶液(A)44体積%中に、溶液(B)100体積%及び溶液(C)20体積%を、540分間かけてそれぞれ等速で添加し、シリカ粒子の分散液を得た。得られたシリカ粒子の分散液を、シリカ粒子の含有率が約20質量%になるように、液量を純水追加で調整しながら、温度を上げてメタノールとアンモニアの除去を行い、シリカ粒子の含有率が約20質量%のシリカ粒子の分散液を得た。
得られたシリカ粒子の分散液を、1.2MPa、120℃で4時間加圧加熱処理し、シリカ粒子の含有率が約20質量%のシリカ粒子の分散液を得た。
得られたシリカ粒子の評価結果を、表1に示す。
なお、このシリカ粒子がアモルファスであることを、広角X線散乱測定でのハローパターンにより確認した。
[比較例1]
市販のシリカ粒子の分散液(商品名「PL-3」、扶桑化学工業株式会社製)をそのまま用いた。
用いたシリカ粒子の評価結果を、表1に示す。
[比較例2]
テトラメトキシシランとメタノールとを5.6:1(質量比)で混合した溶液(B)を調液し、純水のみの溶液(C)を用意した。温度計、攪拌機、供給管及び留出ラインを備えた反応槽に、予めメタノール、純水及びアンモニアを混合した溶液(A)を仕込んだ。溶液(A)中の水の濃度を17.5質量%、溶液(A)中のアンモニアの濃度を0.7質量%とした。
反応液の温度を22℃に保持したまま、溶液(A)143体積%中に、溶液(B)100体積%及び溶液(C)26体積%を、253分間かけてそれぞれ等速で添加し、シリカ粒子の分散液を得た。得られたシリカ粒子の分散液を、シリカ粒子の含有率が約20質量%になるように、液量を純水追加で調整しながら、温度を上げてメタノールとアンモニアの除去を行い、シリカ粒子の含有率が約20質量%のシリカ粒子の分散液を得た。
得られたシリカ粒子の評価結果を、表1に示す。
[比較例3]
テトラメトキシシランとメタノールとを5.7:1(質量比)で混合した溶液(B)を調液した。温度計、攪拌機、供給管及び留出ラインを備えた反応槽に、予めメタノール、純水及びアンモニアを混合した溶液(A)を仕込んだ。溶液(A)中の水の濃度を17.5質量%、溶液(A)中のアンモニアの濃度を0.7質量%とした。
反応液の温度を22℃に保持したまま、溶液(A)168体積%中に、溶液(B)100体積%を、215分間かけてそれぞれ等速で添加し、シリカ粒子の分散液を得た。得られたシリカ粒子の分散液を、シリカ粒子の含有率が約20質量%になるように、液量を純水追加で調整しながら、温度を上げてメタノールとアンモニアの除去を行い、シリカ粒子の含有率が約20質量%のシリカ粒子の分散液を得た。
得られたシリカ粒子の評価結果を、表1に示す。
Figure 0007464201000001
表1からわかるように、実施例1~3で得られたシリカ粒子は比較例1で用いたシリカ粒子と比較して、粒子径等の物性がほぼ同じであるが、粒子内白色部分の割合が少ない。よって、実施例1~3で得られたシリカ粒子は、マイクロ孔やメソ孔が適度に少なく、研磨組成物が適度にマイクロ孔やメソ孔に入るため、被研磨体を研磨する工程においてシリカ粒子が崩れにくい。また、シリカ粒子に適度に研磨組成物が入るため、シリカ粒子自体が適度な硬さになり、被研磨体に対する傷付き抑制と優れた研磨レートとを両立し、被研磨体に付着しにくい。更に、微粒子がほとんど存在しないので、研磨後の除去性に優れる。
また、比較例2及び3で得られたシリカ粒子は10nm以下の微粒子の割合がとても多く、かつ、微粒子が20nm以上のシリカ粒子と重なったり付着したりしているため、20nm以上のシリカ粒子の白色部分はおろか、粒子の全面積を算出することができず、観測した限りでも白色部分の割合は1%を下回っていると推測される。これは、実施例1~3ではメタノール、純水及びアンモニアを混合した溶液(A)に対して、テトラメトキシシランとメタノールの混合溶液(B)とアンモニア水溶液の溶液(C)を添加しているのに対して、比較例2では溶液(C)として純水を添加しており、比較例3では溶液(C)にあたる液を添加していないことに起因している。このように、実施例1~3では反応液中のアルカリ触媒濃度を0.5質量%以上に保ち、かつ、溶液(C)を滴下することにより、反応を安定化させて微粒子の発生を抑制することができた。他方、微粒子割合の高い比較例2及び3のシリカ粒子では、20nm以上の粒子に微粒子が付着して研磨レートに劣り、被研磨体への傷付き抑制、付着抑制にも劣ると想定される。
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
なお、本出願は、2022年2月18日出願の日本特許出願(特願2022-024101)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
本発明のシリカ粒子及び本発明のシリカゾルは、研磨用途に好適に用いることができる。例えば、シリコンウェハ等の半導体材料の研磨、ハードディスク基板等の電子材料の研磨、集積回路を製造する際の平坦化工程における研磨(化学的機械的研磨)、フォトマスクや液晶に用いる合成石英ガラス基板の研磨、磁気ディスク基板の研磨等に用いることができる。中でもシリコンウェハの化学的機械的研磨に特に好適に用いることができる。

Claims (17)

  1. 分解能が0.4nm以上の超高分解能電子顕微鏡を用いて走査透過型電子像を明視野モードで撮影した画像において、シリカ粒子全面積中、シリカ粒子内の白色部分の面積の割合が2%~12%であり、前記画像において、粒子径が20nm以上の粒子に対する、粒子径が10nm以下の微粒子の個数割合が10%以下である、シリカ粒子。
  2. 前記画像において、シリカ粒子全面積中、シリカ粒子内の白色部分の面積の割合が7%~10%である、請求項1に記載のシリカ粒子。
  3. BET法により測定した平均1次粒子径が15nm~100nmである、請求項1に記載のシリカ粒子。
  4. DLS法により測定した平均2次粒子径が20nm~200nmである、請求項1に記載のシリカ粒子。
  5. 会合比が1.3~2.3である、請求項1に記載のシリカ粒子。
  6. 金属不純物含有率が5ppm以下である、請求項1に記載のシリカ粒子。
  7. 前記シリカ粒子がアモルファスである、請求項1に記載のシリカ粒子。
  8. テトラアルコキシシラン縮合物を主成分とする、請求項1に記載のシリカ粒子。
  9. テトラメトキシシラン縮合物を主成分とする、請求項1に記載のシリカ粒子。
  10. pH8~14でテトラアルコキシシランを加水分解反応及び縮合反応させる工程を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載のシリカ粒子の製造方法。
  11. 前記加水分解反応及び縮合反応が、アルカリ触媒を含む溶液(A)に、テトラアルコキシシランを含む溶液(B)及びアルカリ触媒を含む溶液(C)を添加し、テトラアルコキシシランを加水分解反応及び縮合反応させる工程である、請求項10に記載のシリカ粒子の製造方法。
  12. 請求項1~9のいずれか1項に記載のシリカ粒子を含む、シリカゾル。
  13. 前記シリカ粒子の含有率が、シリカゾル全量100質量%中、3質量%~50質量%である、請求項12に記載のシリカゾル。
  14. 請求項12に記載のシリカゾルを含む、研磨組成物。
  15. 請求項14に記載の研磨組成物を用いて研磨する、研磨方法。
  16. 請求項14に記載の研磨組成物を用いて研磨する工程を含む、半導体ウェハの製造方法。
  17. 請求項14に記載の研磨組成物を用いて研磨する工程を含む、半導体デバイスの製造方法。
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