JP3965497B2 - 低増粘性フュームドシリカおよびそのスラリー - Google Patents

低増粘性フュームドシリカおよびそのスラリー Download PDF

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    • C01P2006/22Rheological behaviour as dispersion, e.g. viscosity, sedimentation stability

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化学的研磨(CMP)、塗料、印刷インキ、接着剤、シーラント、インクジェット記録紙などの材料に用いられ、高濃度でありながら高い流動性と分散性を有するシリカスラリーを得ることができる低増粘性フュームドシリカとそのスラリーに関する。
【0002】
【従来の技術】
フュームドシリカは無水珪酸に分類され、水分吸着能力が小さい特性を有し、液体の粘度を向上する目的などに用いられる。少ない添加量で溶液の粘性を高める利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、フュームドシリカを高濃度スラリーの状態で利用する場合、その増粘性が高すぎるために分散性に問題があった。本発明は従来のフュームドシリカにおける上記問題を解決したものであり、フュームドシリカ表面に均一に水分を強制的に吸着させ、しかも凝集粒子を存在させないことによって、分散性に優れ、極性液体に対する濡れ性が良く、高濃度でも増粘性の低いスラリーを得ることができるフュームドシリカとそのスラリーを提供するものである。
【0004】
【課題を解決する手段】
すなわち、本発明は以下の構成からなる低増粘性フュームドシリカとそのスラリーに関する。
(1)乾燥減量Y(105℃、2時間)が次式(i)で示されるように水分調整され、かつ水に対する動的濡れ速度Zが次式(ii)で示されるように水分調整され、7日間室温放置後もスラリー中でシリカが沈降しないことを特徴とするフュームドシリカ。
Y ≧0.0104X−0.01 … (i)
(Y≦10、XはBET比表面積50〜400m2/g)
Z(N/s) ≧ −0.0162X + 9.2 ……(ii)
(2)乾燥減量が2%以上〜10%以下であって、水に対する動的濡れ速度が5(N/s)以上である上記(1)に記載するフュームドシリカ。
(3)上記(1)または上記(2)に記載するフュームドシリカを10重量%以上含むシリカスラリー。
(4)基準範囲内のpHおよびシリカ濃度下における粘度(せん断速度100s-1)が50mPa ・s以下である上記(3)に記載するシリカスラリー。
【0005】
本発明のフュームドシリカは、乾燥減量と動的濡れ性が所定の範囲内になるように水分調整することによって、液体(水)に対する濡れ性を高めると共に粒子の凝集を抑制したものであり、本発明のフュームドシリカによれば液中での分散性に優れた増粘性の低いスラリーを得ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。
本発明のフュームドシリカは、乾燥減量Y(105℃、2時間)が次式(i)で示されるように水分調整されたことを特徴とするものであり、また、水に対する動的濡れ速度Zが次式(ii)で示されることを特徴とするものである。なお、乾燥減量Yは例えば105℃で2時間乾燥したときの処理前のシリカ重量に対する乾燥後のシリカ重量比(%)である。
Y≧0.0104X−0.01 ……(i)
(ただし、Y≦10、XはBET比表面積50〜400m2/g)
Z(N/s) ≧ −0.0162X + 9.2 ……(ii)
【0007】
乾燥減量Yが式(i)で示される値より低い場合には、フュームドシリカの液体(水)に対する濡れ性が悪く、そのため液体上面に滞留する時間が長くなり、液面でシリカの凝集物が形成されてゲル状物となる。このため液中に充分に分散することができなくなり、従ってスラリーの粘性が高くなり、シリカの分散が不十分なために経時によりシリカが次第に沈降する。なお、一般に乾燥減量Yの値が高ければ動的濡れ性Zも高くなる。ただし、乾燥減量Yが10%を上回るものは、液体に対する濡れ性が向上してスラリーの粘性は低下するものの、フュームドシリカ自体が過剰な水分を有しているために、シリカ粒子がミクロな凝集状態から粗大な凝集状態に成長して液中での分散性が著しく低下した状態になる。従って、この場合にも、経時的にシリカが沈降するようになる。
【0008】
動的濡れ速度Z(N/s)は、フュームドシリカの液体(水)に対する濡れ性の指標になる値であり、この値が高いほど液体への濡れ時間は短いことを意味する。水分調整しないフュームドシリカは、一般的にBET比表面積が大きくなると、即ち一次粒子径が小さくなると、液体に対する濡れ性は低く、濡れ時間が長くなり、動的濡れ速度値は小さくなる。フュームドシリカの表面へ均一に適量の水分をシリカの凝集物を形成させることなく吸着させることによって、液体に対する濡れ性ないし濡れ速度を向上させることができる。
【0009】
動的濡れ速度Zが式(ii)で示される値より小さいと、濡れ性が悪いために濡れ時間がかかり、その結果、液面でシリカの凝集物が形成されてゲル状物となり、充分に分散することができなくなる。このようなシリカの凝集構造が維持された状態では液体の粘性が高くなり、またシリカの分散が不十分であるために経時によりシリカの凝集体が沈降する。
【0010】
本発明のフュームドシリカは、具体的には例えば、実施例に示すように、乾燥減量Yが2%以上〜10%以下であって、水に対する動的濡れ速度Zが5(N/s)以上であるものが好ましい。乾燥減量Yが2%より小さいものは概ね動的濡れ速度Zも5(N/s)より低く、スラリーにしたときの粘性が格段に大きくなる。一方、乾燥減量Yが10%を上回ると、スラリーの粘性は低くても、経時的にシリカ凝集体が沈降するようになる。乾燥減量Yと動的濡れ速度Zが上記範囲になるようにするには、フュームドシリカを相対湿度20%以上の密閉系において結露しない温度条件下で水分調整すると良い。
【0011】
乾燥減量Yと動的濡れ速度Zが上記範囲になるように水分調整したフュームドシリカは、基準範囲のpHおよびシリカ濃度(例えば、pH3〜5、シリカ濃度10%以上)のシリカスラリーにおいて、粘度(せん断速度100s-1)が50mPa s以下の低粘性のスラリーを得ることができ、しかも、このシリカスラリーは7日間室温放置してもシリカが沈降しない。
【0012】
【実施例】
本発明について、実施例と比較例を以下に示す。なお、乾燥減量、比表面積、粘度、動的濡れ速度の測定方法、シリカスラリーの調製方法は以下のとおりである。また、これらの結果を表1に示した。
〔乾燥減量〕:シリカ微粉末を約1g秤量瓶にサンプリングし、これを105℃で2時間乾燥して重量を測定し、乾燥前後の重量減少量の割合(%)を算出して吸着水分量とした。
〔BET比表面積〕:シリカ微粉末の表面に占有面積が既知の気体分子(窒素分子)を吸着させ、この気体分子の吸着量から比表面積を求める気相吸着法によって測定した。測定器具は柴田科学機会工業社製(SA1100)を用いた。
〔スラリー粘度〕:レオメータ(HAAKE社製品:RheoStree RS150)を用い、2重円筒管で22℃の温度条件下、100s-1のせん断速度で測定した。
〔動的濡れ速度〕:固体と液体の界面物性をウィルヘルミィ法により動的(時間変化・固体と液体の相対位置変化)に測定する動的濡れ試験機(レスカ社製品:WET-6100)を用いて測定した。具体的には、底面をメッシュによって封じたガラス管にシリカ粉末を入れ、これを垂直に液体内に浸漬させ、その底面がちょうど浸る程度で停止し、メッシュを通じて液体がシリカ中に浸透上昇するときの浸透液体の重量を電子天秤にて秤量し、この浸透時間20秒後の液体加重量からシリカの動的濡れ速度(N/s)を求める。
〔スラリー調製法〕:純水180gをビーカー(500ml)に計量し、シリカ20gを投入し、高速羽根型攪拌機(VMA-GETZMANN GmbH社製品:Dispermat)を用い、30分間撹拌(5000rpm)して分散させ、シリカスラリーを調製した。スラリーのpH調整は硝酸または酢酸などを用いて酸性側に、また水酸化カリウムまたは水酸化アンモニウムを用いてアルカリ側に任意に行った。
【0013】
〔実施例1〕
温度65℃に保った管内にスチーム3.6kg/hとシリカ搬送用乾燥空気87Nm3/hおよびBET比表面積200m2/gのフュームドシリカ(Aerosil200)を140kg/h導入し、吸着水分が平衡に達するまで管内を循環させた。管内相対湿度は22%であった。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は2.6%であり、動的濡れ速度は6.20(x10-5 N/s)であった。このシリカを純水中に12重量%加えて撹拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、pHは4.0であった。またスラリーの粘度を測定したところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は35mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管してもシリカの沈降は見られなかった。
【0014】
〔実施例2〕
温度80℃に保った管内にスチーム5.4kg/hとシリカ搬送用乾燥空気42Nm3/hおよびBET比表面積310m2/gのフュームドシリカ(Aerosil300)を140kg/h導入し、吸着水分が平衡に達するまで管内を循環させた。管内相対湿度は30%であった。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は3.8%であり、動的濡れ速度は7.32(x10-5 N/s)であった。このシリカを純水中に12重量%加えて撹拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところpHは3.9であった。またスラリーの粘度を測定したところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は42mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管してもシリカの沈降は見られなかった。
【0015】
〔実施例3〕
温度50℃に保った管内にスチーム3.6kg/hとシリカ搬送用乾燥空気87Nm3/hおよびBET比表面積86m2/gのフュームドシリカ(Aerosil90)を80kg/h導入して、吸着水分が平衡に達するまで管内を循環させた。管内相対湿度は40%であった。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は4.2%であり、動的濡れ速度は9.66(x10-5 N/s)であった。このシリカを純水中に16重量%加えて撹拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、pHは4.4であった。またスラリーの粘度を測定したところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は24mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管してもシリカの沈降は見られなかった。
【0016】
〔実施例4〕
温度50℃に保った管内にスチーム10kg/hとシリカ搬送用乾燥空気114Nm3/hおよびBET比表面積200m2/gのフュームドシリカ(Aerosil200)を110kg/h導入して、吸着水分が平衡に達するまで管内を循環させた。管内相対湿度は50%であった。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は8.6%であり、動的濡れ速度は8.72(x10-5 N/s)であった。このシリカを純水中に12重量%加えて撹拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、pHは4.2であった。また、スラリーの粘度を測定したところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は28mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管してもシリカの沈降は見られなかった。
【0017】
〔実施例5〕
温度50℃に保った管内にスチーム3.6kg/hとシリカ搬送用乾燥空気87Nm3/hおよびBET比表面積54m2/gのフュームドシリカ(Aerosil50)を80kg/h導入して、吸着水分が平衡に達するまで管内を循環させた。管内相対湿度は40%であった。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は3.6%であり、動的濡れ速度は10.8(x10-5 N/s)であった。このシリカを純水中に20重量%加えて撹拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、pHは4.6であった。スラリーの粘度を測定したところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は28mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管してもシリカの沈降は見られなかった。
【0018】
〔実施例6〕
温度80℃に保った管内にスチーム5.4kg/hとシリカ搬送用乾燥空気42Nm3/hおよびBET比表面積386m2/gのフュームドシリカ(Aerosil380)を120kg/h導入して、吸着水分が平衡に達するまで管内を循環させた。管内相対湿度は30%であった。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は4.2%であり、動的濡れ速度は5.88(x10-5 N/s)であった。このシリカを純水中に12重量%加えて撹拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、pHは4.0であった。また、スラリーの粘度を測定したところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は46mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管してもシリカの沈降は見られなかった。
【0019】
〔実施例7〕
実施例1で水分調整したフュームドシリカ(Aerosil200)について、これを硝酸でpHを3.2に調整して動的濡れ速度を測定し、また16%濃度のシリカスラリーを調製してその粘度を測定した。動的濡れ速度は7.43(x10-5 N/s)であり、スラリーのpHは3.5、粘度は26mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管してもシリカの沈降は見られなかった。
【0020】
〔実施例8〕
実施例3で水分調整したフュームドシリカ(Aerosil90)について、これを水酸化カリウムでpHを10.3に調整して動的濡れ速度を測定した。また16%濃度のシリカスラリー調製してその粘度を測定した。動的濡れ速度は11.2(x10-5 N/s)であり、スラリーのpHは10.0、粘度は12mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管してもシリカの沈降は見られなかった。
【0021】
〔比較例1〕
市販のBET比表面積203m2/gのフュームドシリカ(Aerosil200)について、乾燥減量を測定したところ0.28%であり、動的濡れ速度は1.65(x10-5 N/s)であった。このシリカを純水中に12重量%加えて撹拌し、分散させてシリカスラリーを調製したが、水中への濡れ性が悪く、容器の側面上部でゲル状のシリカが見られ、均一な分散液が得られなかった。この分散液のpHは4.1であった。この分散液をガラス棒でさらにかき混ぜてスラリーの粘度を測定したところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は160mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管したところ、シリカ層の分離がみられ、一部沈降していた。
【0022】
〔比較例2〕
温度65℃に保った管内にスチーム2.0kg/hとシリカ搬送用乾燥空気87Nm3/hおよびBET比表面積200m2/gのフュームドシリカ(Aerosil200)を100kg/h導入して、吸着水分が平衡に達するまで管内を循環させた。管内相対湿度は10%であった。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は1.8%であり、動的濡れ速度は2.26(x10-5 N/s)であった。このシリカを純水中に12重量%加えて撹拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、pHは4.0であった。また、スラリーの粘度を測定したところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は98mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管したところ、一部にシリカの沈降がみられた。
【0023】
〔比較例3〕
温度50℃に保った管内にスチーム13.5kg/hとシリカ搬送用乾燥空気87Nm3/hおよびBET比表面積200m2/gのフュームドシリカ(Aerosil200)を100kg/h導入して、吸着水分が平衡に達するまで管内を循環させた。管内相対湿度は100%以上であった。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は12.8%であり、動的濡れ速度は12.6(x10-5 N/s)であった。また、このシリカには白色の凝集物が多く見られた。このシリカを純水中に12重量%加えて撹拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、pHは4.2であった。また、スラリーの粘度を測定したところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は30mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管したところシリカの沈降がみられた。
【0024】
〔比較例4〕
温度40℃に保った管内にスチーム6.75kg/hとシリカ搬送用乾燥空気87Nm3/hおよびBET比表面積86m2/gのフュームドシリカ(Aerosil90)を50kg/h導入して、吸着水分が平衡に達するまで管内を循環させた。管内相対湿度は100%以上であった。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は12.6%であり、動的濡れ速度は16.8(x10-5 N/s)であった。また、このシリカには白色の凝集物が多く見られた。このシリカを純水中に16重量%加えて撹拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、pHは4.3であった。また、スラリーの粘度を測定したところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は18mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管したところ、シリカの沈降がみられた。
【0025】
〔比較例5〕
温度50℃に保った管内にスチーム3.6kg/hとシリカ搬送用乾燥空気87Nm3/hおよびBET比表面積54m2/gのフュームドシリカ(Aerosil50)を200kg/h導入して、吸着水分が平衡に達するまで管内を循環させた。管内相対湿度は40%であった。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は1.6%であり、動的濡れ速度は3.72(x10-5 N/s)であった。このシリカを純水中に20重量%加えて撹拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、濡れ性が悪く、液体界面で所々にシリカの凝集物が確認された。スラリーのpHは4.6であった。また、スラリーの粘度を測定したところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は106mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管してもシリカの沈降は見られなかった。
【0026】
〔比較例6〕
温度80℃に保った管内にスチーム5.4kg/hとシリカ搬送用乾燥空気42Nm3/hおよびBET比表面積380m2/gのフュームドシリカ(Aerosil380)を250kg/h導入して、吸着水分が平衡に達するまで管内を循環させた。管内相対湿度は30%であった。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は2.0%であり、動的濡れ速度は2.06(6x10-5 N/s)であった。このシリカを純水中に12重量%加えて撹拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、濡れ性が悪く、液体界面で所々にシリカの凝集物が確認された。スラリーのpHは4.0であった。また、スラリーの粘度を測定したところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は260mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管してもシリカの沈降は見られなかった。
【0027】
〔比較例7〕
比較例1のフュームドシリカ(Aerosil200)を硝酸でpH3.2に調整した水溶液について動的濡れ速度を測定した。また12%濃度のスラリーを調製し、その粘度を測定した。動的濡れ速度は2.02(x10-5 N/s)であり、スラリーのpHは3.4、粘度は110mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管したところシリカの沈降が見られた。
【0028】
〔比較例8〕
比較例3で調製したフュームドシリカ(Aerosil200)を水酸化カリウムでpHを10.3に調整した水溶液について動的濡れ速度を測定した。また10%濃度のスラリーを調製し、その粘度を測定した。動的濡れ速度は13.8(x10-5 N/s)であり、スラリーのpHは10.1、粘度は22mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管したところシリカの沈降が見られた。
【0029】
【発明の効果】
本発明のフュームドシリカは、乾燥減量Yおよび動的濡れ速度Zが一定の基準に従うように水分調整したものであり、具体的には、好ましくは、乾燥減量Yが2%以上〜10%以下であって、水に対する動的濡れ速度Zが5(N/s)以上になるように水分調整したものである。このフュームドシリカは、基準範囲のpHとシリカ濃度(例えば、pH3〜5、シリカ濃度10%以上)のシリカスラリーにした場合、粘度(せん断速度100s-1)が50mPa s以下の低粘性スラリーを得ることができ、しかも、このシリカスラリーは7日間室温放置してもシリカが沈降しない。
【0030】
【表1】
Figure 0003965497

Claims (4)

  1. 乾燥減量Y(105℃、2時間)が次式(i)で示されるように水分調整され、かつ水に対する動的濡れ速度Zが次式 (ii) で示されるように水分調整され、7日間室温放置後もスラリー中でシリカが沈降しないことを特徴とするフュームドシリカ。
    Y ≧0.0104X−0.01 … (i)
    (Y≦10、XはBET比表面積50〜400m2/g)
    Z(N/s) ≧ −0.0162X + 9.2 ……(ii)
  2. 乾燥減量が2%以上〜10%以下であって、水に対する動的濡れ速度が5(N/s)以上である請求項1に記載するフュームドシリカ。
  3. 請求項1または請求項2に記載するフュームドシリカを10重量%以上含むシリカスラリー。
  4. 基準範囲内のpHおよびシリカ濃度下における粘度(せん断速度100s-1)が50mPa・s以下である請求項3に記載するシリカスラリー。
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