JP2003201111A - 低増粘性フュームドシリカおよびそのスラリー - Google Patents
低増粘性フュームドシリカおよびそのスラリーInfo
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Abstract
優れ、高濃度でも粘性の低いスラリーを得ることができ
るフュームドシリカとそのスラリーを提供。 【解決手段】乾燥減量Yおよび水に対する動的濡れ速度
Zがそれぞれ次式(i)または(ii)で示されるように水分
調整されたことを特徴とし、好ましくは、乾燥減量Yが
2%以上〜10%以下であって、水に対する動的濡れ速
度Zが5(N/s)以上であるフュームドシリカとそのスラ
リー。 Y≧0.0104X−0.01 ……(i) (ただし、Y≦10、XはBET比表面積50〜400m2/g) Z(N/s) ≧ −0.0162X + 9.2 ……(ii)
Description
P)、塗料、印刷インキ、接着剤、シーラント、インク
ジェット記録紙などの材料に用いられ、高濃度でありな
がら高い流動性と分散性を有するシリカスラリーを得る
ことができる低増粘性フュームドシリカとそのスラリー
に関する。
れ、水分吸着能力が小さい特性を有し、液体の粘度を向
上する目的などに用いられる。少ない添加量で溶液の粘
性を高める利点がある。
リカを高濃度スラリーの状態で利用する場合、その増粘
性が高すぎるために分散性に問題があった。本発明は従
来のフュームドシリカにおける上記問題を解決したもの
であり、フュームドシリカ表面に均一に水分を強制的に
吸着させ、しかも凝集粒子を存在させないことによっ
て、分散性に優れ、極性液体に対する濡れ性が良く、高
濃度でも増粘性の低いスラリーを得ることができるフュ
ームドシリカとそのスラリーを提供するものである。
からなる低増粘性フュームドシリカとそのスラリーに関
する。 (1)乾燥減量Y(105℃、2時間)が次式(i)で示される
ように水分調整されたことを特徴とするフュームドシリ
カ。 Y≧0.0104X−0.01 ……(i) (ただし、Y≦10、XはBET比表面積50〜400m2/g) (2)水に対する動的濡れ速度Zが次式(ii)で示される
ように水分調整されたことを特徴とするフュームドシリ
カ。 Z(N/s) ≧ −0.0162X + 9.2 ……(ii) (3)乾燥減量が2%以上〜10%以下であって、水に
対する動的濡れ速度が5(N/s)以上であることを特徴と
するフュームドシリカ。 (4)上記(1)〜(3)の何れかに記載するフュームドシリ
カを10重量%以上含むシリカスラリー。 (5)基準範囲内のpHおよびシリカ濃度下における粘
度(せん断速度100s-1)が50mPa s以下である上記(4)の
シリカスラリー。 (6)7日間室温放置後もシリカが沈降しない上記(4)
または上記(5)のシリカスラリー。
動的濡れ性が所定の範囲内になるように水分調整するこ
とによって、液体(水)に対する濡れ性を高めると共に粒
子の凝集を抑制したものであり、本発明のフュームドシ
リカによれば液中での分散性に優れた増粘性の低いスラ
リーを得ることができる。
て具体的に説明する。本発明のフュームドシリカは、乾
燥減量Y(105℃、2時間)が次式(i)で示されるように水
分調整されたことを特徴とするものであり、また、水に
対する動的濡れ速度Zが次式(ii)で示されることを特徴
とするものである。なお、乾燥減量Yは例えば105℃
で2時間乾燥したときの処理前のシリカ重量に対する乾
燥後のシリカ重量比(%)である。 Y≧0.0104X−0.01 ……(i) (ただし、Y≦10、XはBET比表面積50〜400m2/g) Z(N/s) ≧ −0.0162X + 9.2 ……(ii)
場合には、フュームドシリカの液体(水)に対する濡れ性
が悪く、そのため液体上面に滞留する時間が長くなり、
液面でシリカの凝集物が形成されてゲル状物となる。こ
のため液中に充分に分散することができなくなり、従っ
てスラリーの粘性が高くなり、シリカの分散が不十分な
ために経時によりシリカが次第に沈降する。なお、一般
に乾燥減量Yの値が高ければ動的濡れ性Zも高くなる。
ただし、乾燥減量Yが10%を上回るものは、液体に対
する濡れ性が向上してスラリーの粘性は低下するもの
の、フュームドシリカ自体が過剰な水分を有しているた
めに、シリカ粒子がミクロな凝集状態から粗大な凝集状
態に成長して液中での分散性が著しく低下した状態にな
る。従って、この場合にも、経時的にシリカが沈降する
ようになる。
カの液体(水)に対する濡れ性の指標になる値であり、こ
の値が高いほど液体への濡れ時間は短いことを意味す
る。水分調整しないフュームドシリカは、一般的にBET
比表面積が大きくなると、即ち一次粒子径が小さくなる
と、液体に対する濡れ性は低く、濡れ時間が長くなり、
動的濡れ速度値は小さくなる。フュームドシリカの表面
へ均一に適量の水分をシリカの凝集物を形成させること
なく吸着させることによって、液体に対する濡れ性ない
し濡れ速度を向上させることができる。
小さいと、濡れ性が悪いために濡れ時間がかかり、その
結果、液面でシリカの凝集物が形成されてゲル状物とな
り、充分に分散することができなくなる。このようなシ
リカの凝集構造が維持された状態では液体の粘性が高く
なり、またシリカの分散が不十分であるために経時によ
りシリカの凝集体が沈降する。
例えば、実施例に示すように、乾燥減量Yが2%以上〜
10%以下であって、水に対する動的濡れ速度Zが5(N
/s)以上であるものが好ましい。乾燥減量Yが2%より
小さいものは概ね動的濡れ速度Zも5(N/s)より低く、
スラリーにしたときの粘性が格段に大きくなる。一方、
乾燥減量Yが10%を上回ると、スラリーの粘性は低く
ても、経時的にシリカ凝集体が沈降するようになる。乾
燥減量Yと動的濡れ速度Zが上記範囲になるようにする
には、フュームドシリカを相対湿度20%以上の密閉系
において結露しない温度条件下で水分調整すると良い。
なるように水分調整したフュームドシリカは、基準範囲
のpHおよびシリカ濃度(例えば、pH3〜5、シリカ
濃度10%以上)のシリカスラリーにおいて、粘度(せ
ん断速度100s-1)が50mPa s以下の低粘性のスラリーを
得ることができ、しかも、このシリカスラリーは7日間
室温放置してもシリカが沈降しない。
す。なお、乾燥減量、比表面積、粘度、動的濡れ速度の
測定方法、シリカスラリーの調製方法は以下のとおりで
ある。また、これらの結果を表1に示した。 〔乾燥減量〕:シリカ微粉末を約1g秤量瓶にサンプリ
ングし、これを105℃で2時間乾燥して重量を測定
し、乾燥前後の重量減少量の割合(%)を算出して吸着水
分量とした。 〔BET比表面積〕:シリカ微粉末の表面に占有面積が既
知の気体分子(窒素分子)を吸着させ、この気体分子の吸
着量から比表面積を求める気相吸着法によって測定し
た。測定器具は柴田科学機会工業社製(SA1100)を用い
た。 〔スラリー粘度〕:レオメータ(HAAKE社製品:RheoStre
e RS150)を用い、2重円筒管で22℃の温度条件下、10
0s-1のせん断速度で測定した。 〔動的濡れ速度〕:固体と液体の界面物性をウィルヘル
ミィ法により動的(時間変化・固体と液体の相対位置変
化)に測定する動的濡れ試験機(レスカ社製品:WET-610
0)を用いて測定した。具体的には、底面をメッシュによ
って封じたガラス管にシリカ粉末を入れ、これを垂直に
液体内に浸漬させ、その底面がちょうど浸る程度で停止
し、メッシュを通じて液体がシリカ中に浸透上昇すると
きの浸透液体の重量を電子天秤にて秤量し、この浸透時
間20秒後の液体加重量からシリカの動的濡れ速度(N/
s)を求める。 〔スラリー調製法〕:純水180gをビーカー(500ml)に
計量し、シリカ20gを投入し、高速羽根型攪拌機(VMA
-GETZMANN GmbH社製品:Dispermat)を用い、30分間
撹拌(5000rpm)して分散させ、シリカスラリーを調製し
た。スラリーのpH調整は硝酸または酢酸などを用いて
酸性側に、また水酸化カリウムまたは水酸化アンモニウ
ムを用いてアルカリ側に任意に行った。
チーム3.6kg/hとシリカ搬送用乾燥空気87Nm3/hお
よびBET比表面積200m2/gのフュームドシリカ(Aerosi
l200)を140kg/h導入し、吸着水分が平衡に達するま
で管内を循環させた。管内相対湿度は22%であった。
この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は
2.6%であり、動的濡れ速度は6.20(x10-5 N/s)で
あった。このシリカを純水中に12重量%加えて撹拌
し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、pH
は4.0であった。またスラリーの粘度を測定したとこ
ろ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は35mPa
sであった。このスラリーを7日間室温中に保管しても
シリカの沈降は見られなかった。
チーム5.4kg/hとシリカ搬送用乾燥空気42Nm3/hお
よびBET比表面積310m2/gのフュームドシリカ(Aerosi
l300)を140kg/h導入し、吸着水分が平衡に達するま
で管内を循環させた。管内相対湿度は30%であった。
この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は
3.8%であり、動的濡れ速度は7.32(x10-5 N/s)で
あった。このシリカを純水中に12重量%加えて撹拌
し、分散させてシリカスラリーを調製したところpHは
3.9であった。またスラリーの粘度を測定したとこ
ろ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は42mPa
sであった。このスラリーを7日間室温中に保管しても
シリカの沈降は見られなかった。
チーム3.6kg/hとシリカ搬送用乾燥空気87Nm3/hお
よびBET比表面積86m2/gのフュームドシリカ(Aerosil9
0)を80kg/h導入して、吸着水分が平衡に達するまで管
内を循環させた。管内相対湿度は40%であった。この
方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は4.
2%であり、動的濡れ速度は9.66(x10-5 N/s)であっ
た。このシリカを純水中に16重量%加えて撹拌し、分
散させてシリカスラリーを調製したところ、pHは4.
4であった。またスラリーの粘度を測定したところ、10
0s-1のせん断速度下での安定状態粘度は24mPa sであ
った。このスラリーを7日間室温中に保管してもシリカ
の沈降は見られなかった。
チーム10kg/hとシリカ搬送用乾燥空気114Nm 3/hお
よびBET比表面積200m2/gのフュームドシリカ(Aerosi
l200)を110kg/h導入して、吸着水分が平衡に達する
まで管内を循環させた。管内相対湿度は50%であっ
た。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減
量は8.6%であり、動的濡れ速度は8.72(x10-5 N/
s)であった。このシリカを純水中に12重量%加えて撹
拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、p
Hは4.2であった。また、スラリーの粘度を測定した
ところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は2
8mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管
してもシリカの沈降は見られなかった。
チーム3.6kg/hとシリカ搬送用乾燥空気87Nm3/hお
よびBET比表面積54m2/gのフュームドシリカ(Aerosil5
0)を80kg/h導入して、吸着水分が平衡に達するまで管
内を循環させた。管内相対湿度は40%であった。この
方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は3.
6%であり、動的濡れ速度は10.8(x10-5 N/s)であっ
た。このシリカを純水中に20重量%加えて撹拌し、分
散させてシリカスラリーを調製したところ、pHは4.
6であった。スラリーの粘度を測定したところ、100s
-1のせん断速度下での安定状態粘度は28mPa sであっ
た。このスラリーを7日間室温中に保管してもシリカの
沈降は見られなかった。
チーム5.4kg/hとシリカ搬送用乾燥空気42Nm3/hお
よびBET比表面積386m2/gのフュームドシリカ(Aerosi
l380)を120kg/h導入して、吸着水分が平衡に達する
まで管内を循環させた。管内相対湿度は30%であっ
た。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減
量は4.2%であり、動的濡れ速度は5.88(x10-5 N/
s)であった。このシリカを純水中に12重量%加えて撹
拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、p
Hは4.0であった。また、スラリーの粘度を測定した
ところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は4
6mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管
してもシリカの沈降は見られなかった。
ームドシリカ(Aerosil200)について、これを硝酸でpH
を3.2に調整して動的濡れ速度を測定し、また16%
濃度のシリカスラリーを調製してその粘度を測定した。
動的濡れ速度は7.43(x10-5 N/s)であり、スラリーの
pHは3.5、粘度は26mPa sであった。このスラリー
を7日間室温中に保管してもシリカの沈降は見られなか
った。
ームドシリカ(Aerosil90)について、これを水酸化カリ
ウムでpHを10.3に調整して動的濡れ速度を測定し
た。また16%濃度のシリカスラリー調製してその粘度
を測定した。動的濡れ速度は11.2(x10- 5 N/s)であ
り、スラリーのpHは10.0、粘度は12mPa sであっ
た。このスラリーを7日間室温中に保管してもシリカの
沈降は見られなかった。
gのフュームドシリカ(Aerosil200)について、乾燥減量
を測定したところ0.28%であり、動的濡れ速度は1.
65(x10-5 N/s)であった。このシリカを純水中に12
重量%加えて撹拌し、分散させてシリカスラリーを調製
したが、水中への濡れ性が悪く、容器の側面上部でゲル
状のシリカが見られ、均一な分散液が得られなかった。
この分散液のpHは4.1であった。この分散液をガラ
ス棒でさらにかき混ぜてスラリーの粘度を測定したとこ
ろ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は160m
Pa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管した
ところ、シリカ層の分離がみられ、一部沈降していた。
チーム2.0kg/hとシリカ搬送用乾燥空気87Nm3/hお
よびBET比表面積200m2/gのフュームドシリカ(Aerosi
l200)を100kg/h導入して、吸着水分が平衡に達する
まで管内を循環させた。管内相対湿度は10%であっ
た。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減
量は1.8%であり、動的濡れ速度は2.26(x10-5 N/
s)であった。このシリカを純水中に12重量%加えて撹
拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、p
Hは4.0であった。また、スラリーの粘度を測定した
ところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は9
8mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管
したところ、一部にシリカの沈降がみられた。
チーム13.5kg/hとシリカ搬送用乾燥空気87Nm3/h
およびBET比表面積200m2/gのフュームドシリカ(Aero
sil200)を100kg/h導入して、吸着水分が平衡に達す
るまで管内を循環させた。管内相対湿度は100%以上
であった。この方法により調製したフュームドシリカの
乾燥減量は12.8%であり、動的濡れ速度は12.6(x
10-5 N/s)であった。また、このシリカには白色の凝集
物が多く見られた。このシリカを純水中に12重量%加
えて撹拌し、分散させてシリカスラリーを調製したとこ
ろ、pHは4.2であった。また、スラリーの粘度を測
定したところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘
度は30mPa sであった。このスラリーを7日間室温中
に保管したところシリカの沈降がみられた。
チーム6.75kg/hとシリカ搬送用乾燥空気87Nm3/h
およびBET比表面積86m2/gのフュームドシリカ(Aerosi
l90)を50kg/h導入して、吸着水分が平衡に達するまで
管内を循環させた。管内相対湿度は100%以上であっ
た。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減
量は12.6%であり、動的濡れ速度は16.8(x10-5 N
/s)であった。また、このシリカには白色の凝集物が多
く見られた。このシリカを純水中に16重量%加えて撹
拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、p
Hは4.3であった。また、スラリーの粘度を測定した
ところ、100s-1のせん断速度下での安定状態粘度は1
8mPa sであった。このスラリーを7日間室温中に保管
したところ、シリカの沈降がみられた。
チーム3.6kg/hとシリカ搬送用乾燥空気87Nm3/hお
よびBET比表面積54m2/gのフュームドシリカ(Aerosil5
0)を200kg/h導入して、吸着水分が平衡に達するまで
管内を循環させた。管内相対湿度は40%であった。こ
の方法により調製したフュームドシリカの乾燥減量は
1.6%であり、動的濡れ速度は3.72(x10-5 N/s)で
あった。このシリカを純水中に20重量%加えて撹拌
し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、濡れ
性が悪く、液体界面で所々にシリカの凝集物が確認され
た。スラリーのpHは4.6であった。また、スラリー
の粘度を測定したところ、100s-1のせん断速度下での
安定状態粘度は106mPa sであった。このスラリーを
7日間室温中に保管してもシリカの沈降は見られなかっ
た。
チーム5.4kg/hとシリカ搬送用乾燥空気42Nm3/hお
よびBET比表面積380m2/gのフュームドシリカ(Aerosi
l380)を250kg/h導入して、吸着水分が平衡に達する
まで管内を循環させた。管内相対湿度は30%であっ
た。この方法により調製したフュームドシリカの乾燥減
量は2.0%であり、動的濡れ速度は2.06(6x10-5 N/
s)であった。このシリカを純水中に12重量%加えて撹
拌し、分散させてシリカスラリーを調製したところ、濡
れ性が悪く、液体界面で所々にシリカの凝集物が確認さ
れた。スラリーのpHは4.0であった。また、スラリ
ーの粘度を測定したところ、100s-1のせん断速度下で
の安定状態粘度は260mPa sであった。このスラリー
を7日間室温中に保管してもシリカの沈降は見られなか
った。
(Aerosil200)を硝酸でpH3.2に調整した水溶液につ
いて動的濡れ速度を測定した。また12%濃度のスラリ
ーを調製し、その粘度を測定した。動的濡れ速度は2.
02(x10-5 N/s)であり、スラリーのpHは3.4、粘度
は110mPa sであった。このスラリーを7日間室温中
に保管したところシリカの沈降が見られた。
ドシリカ(Aerosil200)を水酸化カリウムでpHを10.
3に調整した水溶液について動的濡れ速度を測定した。
また10%濃度のスラリーを調製し、その粘度を測定し
た。動的濡れ速度は13.8(x10-5 N/s)であり、スラリ
ーのpHは10.1、粘度は22mPa sであった。このス
ラリーを7日間室温中に保管したところシリカの沈降が
見られた。
Yおよび動的濡れ速度Zが一定の基準に従うように水分
調整したものであり、具体的には、好ましくは、乾燥減
量Yが2%以上〜10%以下であって、水に対する動的
濡れ速度Zが5(N/s)以上になるように水分調整したも
のである。このフュームドシリカは、基準範囲のpHと
シリカ濃度(例えば、pH3〜5、シリカ濃度10%以
上)のシリカスラリーにした場合、粘度(せん断速度100
s-1)が50mPa s以下の低粘性スラリーを得ることがで
き、しかも、このシリカスラリーは7日間室温放置して
もシリカが沈降しない。
Claims (6)
- 【請求項1】 乾燥減量Y(105℃、2時間)が次式(i)で
示されるように水分調整されたことを特徴とするフュー
ムドシリカ。 Y≧0.0104X−0.01 ……(i) (ただし、Y≦10、XはBET比表面積50〜400m2/g) - 【請求項2】 水に対する動的濡れ速度Zが次式(ii)で
示されるように水分調整されたことを特徴とするフュー
ムドシリカ。 Z(N/s) ≧ −0.0162X + 9.2 ……(ii) - 【請求項3】 乾燥減量が2%以上〜10%以下であっ
て、水に対する動的濡れ速度が5(N/s)以上であること
を特徴とするフュームドシリカ。 - 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載するフュー
ムドシリカを10重量%以上含むシリカスラリー。 - 【請求項5】 基準範囲内のpHおよびシリカ濃度下に
おける粘度(せん断速度100s-1)が50mPa s以下である
請求項4のシリカスラリー。 - 【請求項6】 7日間室温放置後もシリカが沈降しない
請求項4または請求項5のシリカスラリー。
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