JP6493582B1 - 負極及びリチウム二次電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の一態様に係る負極は、銅、ニッケル、ステンレス、チタンからなる群から選択される少なくとも一つの結晶粒子を有する負極集電体と、前記負極集電体の少なくとも一面に位置し、シリコン又は酸化シリコンの少なくとも一方を有する負極活物質層と、を備え、前記結晶粒子の平均結晶子サイズが4000Å以上6000Å以下であり、前記結晶粒子の大きさが2.5μm以上8.0μm以下である。
【選択図】図1
Description
すなわち、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
[リチウム二次電池]
図1は、第1実施形態にかかるリチウム二次電池の断面模式図である。図1に示すリチウム二次電池100は、発電部40と、外装体50と、リード60、62とを備える。外装体50は、発電部40を密閉した状態で収容する。一対のリード60、62の一端は、発電部40に接続され、他端は外装体50の外部まで延在している。また図示されていないが、発電部40とともに電解液が、外装体50内に収容されている。
発電部40は、正極20と負極30とが、セパレータ10を挟んで対向配置されている。図1では、外装体50内に発電部40が一つの場合を例示したが、複数積層されていてもよい。
負極30は、負極集電体32と負極活物質層34とを備える。負極活物質層34は、負極集電体32の少なくとも一面に形成されている。負極活物質層34は、負極活物質としてシリコン又は酸化シリコンを少なくとも有する。
正極20は、正極集電体22と、その一面に設けられた正極活物質層24とを有する(図1参照)。正極集電体22は、導電性を有する材料により構成されていればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
セパレータ10は、電気絶縁性の多孔質構造から形成されていればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いはセルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
電解液は、発電部40内に含浸される。電解液には、リチウム塩等を含む電解質溶液(電解質水溶液、有機溶媒を使用する非水系電解質溶液) を使用することができる。ただし、電解質水溶液は電気化学的に分解電圧が低いため、充電時の耐用電圧が低く制限される。そのため、有機溶媒を使用する電解質溶液(非水系電解質溶液)であることが好ましい。
外装体50は、その内部に発電部40及び電解液を密封する。外装体50は、電解液の外部への漏出や、外部からのリチウム二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。
リード60、62は、アルミ等の導電材料から形成されている。リード60、62を正極20、負極30にそれぞれ溶接し、正極20と負極30との間にセパレータ10を挟んだ状態で、電解液と共に外装体50内に挿入し、外装体50の入り口をシールする。
本実施形態にかかるリチウム二次電池100の製造方法について説明する。まず正極20及び負極30を作製する。
まず正極を準備した。正極活物質としてNCA(組成式:Li1.0Ni0.78Co0.19Al0.03O2)、導電材としてカーボンブラック、バインダーとしてPVDFを準備した。これらを溶媒中で混合し、塗料を作製し、アルミ箔からなる正極集電体上に塗布した。正極活物質と導電材とバインダーの質量比は、95:2:3とした。塗布後に、溶媒は除去した。
実施例2は、平均結晶子サイズが4500Åのものを負極集電体として選択した点が実施例1と異なり、実施例3は、平均結晶子サイズが5000Åのものを負極集電体として選択した点が実施例1と異なる。実施例2の結晶粒子の大きさは3.5μmであり、実施例3の結晶粒子の大きさは6.0μmであった。その他の条件は、実施例1と同様としてサイクル回数を求めた。
実施例4、5は、銅箔を設定温度500℃で焼結した点が実施例1と異なる。そして実施例4では平均結晶子サイズが5500Åのものを負極集電体として選択し、実施例5では平均結晶子サイズが6000Åのものを負極集電体として選択した。実施例4の結晶粒子の大きさは7.0μmであり、実施例3の結晶粒子の大きさは8.0μmであった。その他の条件は、実施例1と同様としてサイクル回数を求めた。
比較例1は、平均結晶子サイズが2000Åのものを負極集電体として選択した点が実施例1と異なり、比較例2は、平均結晶子サイズが3000Åのものを負極集電体として選択した点が実施例1と異なり、比較例3は、平均結晶子サイズが3500Åのものを負極集電体として選択した点が実施例1と異なる。比較例1の結晶粒子の大きさは2.3μmであり、比較例2及び3の結晶粒子の大きさは2.5μmであった。その他の条件は、実施例1と同様としてサイクル回数を求めた。
比較例4〜6は、銅箔を設定温度500℃で焼結した点が実施例1と異なる。そして比較例4では平均結晶子サイズが6500Åのものを負極集電体として選択し、比較例5では平均結晶子サイズが7000Åのものを負極集電体として選択し、比較例6では平均結晶子サイズが7500Åのものを負極集電体として選択した。比較例4の結晶粒子の大きさは9.0μmであり、比較例5及び6の結晶粒子の大きさは10.0μmであった。その他の条件は、実施例1と同様としてサイクル回数を求めた。
次いで、平均結晶子サイズを4500Åに固定して、X線回折測定における(200)面における半値幅d1と(220)面における半値幅d2との関係性を変更した。これらの関係性は、焼結条件により変化すると考えられるが明確な制御因子が不明なため、設定温度350℃で焼結後の負極集電体の表面をX線回折により測定し、半値幅の関係が以下の実施例の関係を満たすものを抽出した。その他の条件は、実施例2と同様としてサイクル回数を求めた。
20 正極
22 正極集電体
24 正極活物質層
30 負極
32 負極集電体
34 負極活物質層
40 発電部
50 外装体
60,62 リード
100 リチウム二次電池
Claims (2)
- 銅からなり、銅の結晶粒子を有する負極集電体と、
前記負極集電体の少なくとも一面に位置し、シリコン又は酸化シリコンの少なくとも一方を有する負極活物質層と、を備え、
前記負極集電体のX線回折測定における(200)面における半値幅d1と、(220)面における半値幅d2と、が0.7≦d2/d1≦1.2の関係を満たし、
前記結晶粒子の平均結晶子サイズが4000Å以上6000Å以下であり、前記結晶粒子の大きさが2.5μm以上8.0μm以下である、負極。 - 請求項1に記載の負極と、
前記負極と対向する正極と、
前記負極と前記正極との間に位置するセパレータと、を備えるリチウム二次電池。
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