JP6490079B2 - メチオニンを取得するための方法 - Google Patents

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Description

本発明の対象は、D,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する溶液から550g/l超の嵩密度を有するD,L−メチオニンを単離するための方法である。
従来技術
D,L−メチオニンの製造方法であって、D,L−メチオニンが最初にアンモニウムメチオニネートとして生じるものとする方法は、知られている。
US20050176115によれば、2−アミノ−4−メチルチオブチロニトリルの水溶液をすでにNH3の存在下に生体触媒を用いてD,L−メチオニンへと転化させることによって、アンモニウム含有D,L−メチオニン水溶液が得られる。このD,L−メチオニンを、次いで減圧下でのアンモニアの分離除去により析出させる。このようにして得られたD,L−メチオニンは、99%の純度を有する。得られたD,L−メチオニンの嵩密度は記載されていない。
JP2004−254690においても同様に、生体触媒を用いた2−アミノ−4−メチルチオブチロニトリルの反応により、D,L−メチオニンおよびNH3が形成されている。アンモニアの存在によってメチオニンの溶解度が高められ、これによって生体触媒の分離除去が容易になる。詳細な単離条件およびD,L−メチオニンの生成物特性について、JP2004−254690には何ら記載されていない。
DE60127538には、触媒による鹸化反応によってメチオニンアミドからD,L−メチオニンを生成する方法が記載されている。ここでは、生じるアンモニウムメチオニネート溶液からストリッピングによりアンモニアが完全に除去され、かつメチオニンが晶出するが、その際、得られたメチオニンの嵩密度は記載されていない。
WO2008006977においては、NH3を用いた鹸化によりメチオニンヒダントインからD,L−メチオニンが得られ、かつ減圧でのNH3およびCO2の蒸発によりD,L−メチオニンが得られる。生成物特性については何も記載されていない。
WO2007034065にも同様に、メチオニンヒダントインのアンモニアによる鹸化が記載されている。ストリッピング塔内でアンモニウムメチオニネート溶液からアンモニアを除去し、次いで溶液を冷却することによってメチオニンを析出させる。形成されたメチオニンの生成物特性については、何も記載されていない。
DE10238212には、メチオニンヒダントインを水中で触媒の存在または不在下に高温で鹸化させる方法が記載されている。生じるメチオニンの結晶化の前に、NH3およびCO2が部分的に分離除去される。結晶化が行われる溶液中のCO2およびアンモニアの残量についても、得られたメチオニンの嵩密度についても、何ら記載されていない。
WO2003050071には、脂肪酸ポリエチレングリコールエステルと変性セルロースとの水性混合物が記載されており、この水性混合物は、メチオニン−ヒダントインのアルカリ鹸化からの二酸化炭素で中和されたカリウムメチオニネート溶液からメチオニンを結晶化させる際に助剤として用いられる。こうした多量のカリウムの存在下での特定の方法では最高で586g/lの嵩密度が得られ、また620g/lの嵩密度が得られる場合もある(ヒドロキシエチルセルロース添加剤を用いた場合)。しかし、D,L−アンモニウムメチオニネートを含有する溶液からのD,L−メチオニンの結晶化については、何ら記載されていない。
D,L−メチオニンの溶解度は、NH3の存在下で増加する(JP2004−254690からの溶解度曲線を参照)。
従って、D,L−メチオニンを単離するための経済的な方法のためには、アンモニアをできる限り完全に除去することが合理的であり、それによって、結晶化可能なD,L−メチオニンの量が最大化される。このために、例えばストリッピング、減圧下での蒸発等といった文献から知られている様々な方法によって、アンモニアを除去することができる。
発明の課題
本発明の課題は、アンモニウムメチオニネートを含有する溶液から出発してD,L−メチオニンを単離するための方法であって、550g/lを上回る高い嵩密度を有するD,L−メチオニンを得るものとする方法を提供することである。
説明
本研究において、水溶液からの結晶化に際して、D,L−メチオニンは通常は550g/l未満の低い嵩密度で得られることが判明した。単に結晶化添加剤を添加しただけでは、嵩密度の有意な増加を達成することはできなかった。驚くべきことに、NH3の残量と添加剤の添加とを組み合わせることによって、より高い嵩密度を有するD,L−メチオニンが得られることが判明した。
NH3とメチオニンとの双方を含む水溶液中では、アンモニウムメチオニネートの側とメチオニンおよびアンモニアの側との間で平衡が確立されるため、簡略化のために、以下ではNH4 +かNH3かにかかわらずNH4 +濃度についてのみ述べる。
上述の課題、および該課題に関連するが明示されていないさらなる課題は、D,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水溶液および/または懸濁液から結晶化添加剤の存在下にD,L−メチオニンを結晶化させるための方法であって、ここで、該溶液および/または懸濁液は、該溶液および/または懸濁液1kg当たり70〜180g(7〜18質量%)、好ましくは該溶液および/または懸濁液1kg当たり90〜150g(9〜15質量%)のMet含分(D,L−メチオニンの形態およびD,L−メチオニンアンモニウム塩の形態の全メチオニンを含む)と、該溶液および/または懸濁液1kg当たり1〜5g(0.1〜0.5質量%)、好ましくは該溶液および/または懸濁液1kg当たり1.5〜3.0g(0.15〜0.3質量%)のNH4 +含分とを有し、該結晶化添加剤は、非イオン性若しくはアニオン性界面活性剤かまたは様々な非イオン性若しくはアニオン性界面活性剤の混合物を含むものとし、その際、該溶液および/または懸濁液の温度をT1=85〜110℃の温度範囲からT2=30〜50℃の温度範囲へと直接または段階的に下げ、それによってメチオニンを該溶液および/または懸濁液から固体として析出させる前記方法を提供することにより解決される。
D,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水溶液とは、本明細書においては、全メチオニン(Met)の大部分が溶解した状態にあって、最高で5%というごくわずかなMet分のみが溶解していない状態、つまり懸濁した状態にあることと理解される。
D,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水性懸濁液とは、本明細書においては、全メチオニンのかなりの割合、すなわち5%超が懸濁した状態にあって、残りは溶解した状態にあることと理解される。
それに応じて、溶液中のメチオニン濃度が90g/kg〜150g/kgの範囲にある場合に、メチオニンを基準とした最適なNH4 +濃度は、少なくとも約5g NH4 +/kg Metであり、最高で約60g NH4 +/kg Metである。
その際、このNH4 +濃度は、例えばNH4 +感受性電極を使用して、知られている方法により測定することができる。ここではこのNH4 +濃度は、通常は、pH11に調節された試料溶液を測定し、これを同様にpH11に調節された既知濃度のNH4Cl溶液の測定値と比較することにより求められる。
この溶液および/または懸濁液中のメチオニン濃度は、最も簡単にはHPLCにより測定される。
上記のように、NH4 +イオンの存在と、結晶化添加剤の添加と、結晶化の温度制御とを組み合わせることによって、本発明による方法により、十分にろ過可能でありかつ乾燥後に550g/lを上回る嵩密度を有する粗粒のメチオニン結晶が得られる。
アニオン性界面活性剤として適しているのは、特に、式1〜3:
Figure 0006490079
[式中、
nは、1〜10の整数であり、
Mは、ナトリウムまたはカリウムであり、かつ
1、R2およびR3は、直鎖、分岐状または環式の飽和または不飽和C8〜C20−アルキル基であるか、またはアリール基である]
に示される化合物のうちの1つかまたはこれらの混合物による界面活性剤である。こうした界面活性剤を用いた場合には、実施例1の第1表中の添加物2、3および4で示されるように、564〜588g/lという比較的高い嵩密度が得られた。
好ましくは、nが2であり、かつR1、R2およびR3が直鎖の飽和C8〜C18−アルキル基である界面活性剤が使用される。それというのも、このような界面活性剤は商業的に容易に入手可能であり、かつ有効であるためである。
特に好ましく使用されるのは、式
Figure 0006490079
のアニオン性界面活性剤である。
本方法の好ましい一実施形態においては、非イオン性界面活性剤として、ソルビタン脂肪酸エステルまたは様々なソルビタン脂肪酸エステルの混合物が使用され、特に好ましくはポリエトキシ化ソルビタン脂肪酸エステルが使用される。ソルビタン脂肪酸エステルは、有効でありかつ商業的に容易に入手可能であるという利点を有する。極めて特に好ましい一実施形態においては、非イオン性界面活性剤は、式4:
Figure 0006490079
[式中、
w+x+y+z=20である]
によるポリエトキシ化ソルビタントリステアレートである。
こうした界面活性剤を用いた場合には、実施例3に示すように、578g/lという比較的高い嵩密度が得られた。
結晶化が行われる溶液および/または懸濁液中の(作用物質を基準とした)結晶化添加剤の濃度は、該溶液および/または懸濁液の全質量を基準として、好ましくは少なくとも700ppmでかつ最高で4000ppmであり、特に好ましくは少なくとも750ppmでありかつ最高で2000ppmであり、極めて特に好ましくは少なくとも800ppmでありかつ最高で1000ppmである。これによって、生成物溶液中にそれほど多くの異物が混入することなく、添加剤の効果が確実に十分に発揮される。
結晶化添加剤の最適な計量供給および分配を達成するために、結晶化添加剤は好ましくは水溶液またはエマルションの形態で使用され、その際、この溶液またはエマルション中での結晶化添加剤の濃度は、好ましくは2〜15質量%である。
本発明による方法の好ましい一実施形態においては、結晶化が行われる溶液はさらに消泡剤を含む。この消泡剤は、泡を潰す役割を果たす。この泡は、メチオニン溶液および/またはメチオニン懸濁液を取扱う際に生じ、かつ上述の結晶化添加剤のうちの幾つかによって増大あるいは引き起こされるものである。さらに、消泡剤と結晶化添加剤とを同時に使用した場合には、驚くべきことに、達成されたメチオニンの嵩密度において相乗効果がもたらされ、それによって600g/lを上回る嵩密度が達成されると同時に濃縮プロセスの不利な影響が回避されるため、本発明による方法を連続式で実施することも可能である。このことは特に、実施例1の第1表において、試験2、3あるいは4(付加的な消泡剤なし→嵩密度564〜588g/l)と、試験8、9あるいは10(付加的な消泡剤あり→嵩密度630〜634g/l)との比較によって明らかである。さらに本実施形態においては、結晶化添加剤の使用量がより少なくて済む。
好ましくは、シリコーン油を含有する消泡剤が使用される。それというのも、こうした消泡剤が特に有効であることが判明したためである。その際、好ましくは、0.65〜10000mm2/s(DIN 53018により25℃で測定)、特に好ましくは90〜1500mm2/sの動粘度を有するシリコーン油が使用される。消泡剤はさらに、乳化剤として有効な成分、例えばポリエトキシ化脂肪酸とポリエトキシ化脂肪アルコールとの混合物を含むことができる。消泡剤は、同様にシリカを含むことができる。好ましい一実施形態においては、消泡剤は、シリコーン油5〜10質量%、シリカ0.05〜1質量%、ポリエトキシ化脂肪酸の混合物0.5〜5質量%およびポリエトキシ化脂肪アルコールの混合物2〜7質量%を含有する水溶液である。
消泡剤を結晶化添加剤と混合して使用することが好ましい。消泡剤の連続的でかつ安定した計量供給を達成するためには、消泡剤をその使用前にさらに水で希釈することが好ましい。
シリコーン油消泡剤を使用した場合には、本発明による方法によって製造されたメチオニンにおいて、適した分析法(例えばX線光電子分光法、略してXPS)によりケイ素が検出可能となる。
好ましくは、消泡剤は本発明による方法において次のように用いられ、すなわち、結晶化が行われる溶液あるいは懸濁液中の(作用物質を基準とした)消泡剤対結晶化添加剤の質量比が4:1〜1:1の範囲内となり、好ましくは3:1〜2:1の範囲内となり、その際、(作用物質を基準とした)結晶化添加剤の濃度が、溶液および/または懸濁液の全質量を基準として少なくとも50ppmでかつ最高で1200ppmとなり、好ましくは100ppm〜600ppmとなり、特に好ましくは200ppm〜400ppmとなるように用いられる。その際に達成される明らかに600g/lを上回る高いD,L−メチオニン嵩密度は、実施例4/第3表において特に十分に認められる。
その際、本発明による方法は好ましくは次のようにして行われ、すなわち、85〜110℃の高温のD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水溶液および/または懸濁液を、30〜50℃の温かいD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水溶液および/または懸濁液中に導入することによって結晶化を行い、その際に生じる混合物の温度を30〜50℃で一定に保持するというようにして行われる。
その際、極めて特に好ましいのは、85〜110℃の高温のD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水溶液を、30〜50℃の温かいD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水性懸濁液中に導入することである。このことは、特に十分にろ過可能な結晶が得られるという利点を有する。
本方法のもう1つの好ましい実施形態は次のことを特徴とし、すなわち、結晶化を2段階で行い、その際、
第1の結晶化段階において、85〜110℃の高温のD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する溶液および/または懸濁液を、60〜80℃の温かいD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する懸濁液中に導入し、その際に生じる混合物の温度を60〜80℃で一定に保持し、
第1の結晶化段階において得られた60〜80℃の温かいD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する懸濁液を、第2の結晶化段階において、30〜50℃の温かいD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する懸濁液中に導入し、その際に生じる混合物の温度を30〜50℃で一定に保持することを特徴とする。その際、550g/lを上回る嵩密度の有利な効果の達成を諦めて断念することなく、結晶化液中の不純物の割合を、特に効果的に制御するか、あるいは適した箇所での排出により低下させることができる。
本発明による方法のさらに好ましい一実施形態は次のことを特徴とし、すなわち、結晶化を真空結晶化により行い、その際、第1の結晶化段階における圧力は60〜1000mbarであり、2段階の結晶化が行われる場合には、第2の結晶化段階における圧力は35〜200mbarであることを特徴とする。このことは、それほど低温ではない表面が用いられるという利点を有する。低温の表面は、望ましくない局所的なケーキングにつながりかねない。
本発明による結晶化方法に用いられるD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水溶液および/または懸濁液は、相応する量のアンモニアの存在下にD,L−メチオニンを水中に溶解および/または懸濁させることにより予め製造しておくことができる。このメチオニンは任意の製造方法に由来するものであってよく、このことによって本方法の汎用性が高まる。
その際、少なくとも90質量%、好ましくは少なくとも95質量%のメチオニン含分を有するD,L−メチオニンを溶解に使用することが有利であることが判明した。
これに適しているのは特に、0.1〜9.5質量%、好ましくは0.2〜4.5質量%の残留水分を有する、純メチオニンの形態および/または任意の製造方法からの粗メチオニンの形態のD,L−メチオニンである。特に、D,L−メチオニンを製造するための工業的プロセスからのまだろ過により湿っている純メチオニンまたは粗メチオニン品質の使用が好ましい。それというのも、それにより、所望の特性を有するD,L−メチオニン、特に550g/lを上回る嵩密度を有するD,L−メチオニンを、乾燥後に本方法を終了する際に直接得ることができるためである。
本発明による方法は、D,L−メチオニンニトリルおよび/またはD,L−メチオニンアミドの加水分解により生成されたD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩含有水溶液および/または懸濁液から、塩形成性の酸性または塩基性の鹸化剤(例えばHCl、H2SO4またはアルカリ金属水酸化物、例えばNaOHまたはKOH)(アンモニアを除く)を使用せずにD,L−メチオニンを単離することにも特に適している。そのような塩形成性でない鹸化剤あるいは鹸化触媒、例えばTiO2またはMnO2は、関連する特許文献から知られており、かつアンモニアと同様に、鹸化剤として、D,L−メチオニンニトリルおよび/またはD,L−メチオニンアミドの鹸化において、D,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水溶液および/または懸濁液を直接もたらし、この水溶液および/または懸濁液から、本発明による方法によってD,L−メチオニンを結晶化により取得することができる。従って、こうした水溶液および/または懸濁液は、アルカリ金属イオン、例えばNa+イオンあるいはK+イオンを実質的に含有しない。
従って本発明のもう1つの対象は、D,L−メチオニンの製造方法であって、まず、D,L−メチオニンニトリルおよび/またはD,L−メチオニンアミドの加水分解によりD,L−メチオニンアンモニウム塩の水溶液を形成し、この水溶液から、このD,L−メチオニンアンモニウム塩からの(このD,L−メチオニンアンモニウム塩中でアンモニウムイオンとして結合している)アンモニアの部分的な除去によって、D,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水溶液および/または懸濁液を生成し、その後、この水溶液および/または懸濁液から、本発明による結晶化方法によりD,L−メチオニンを取得する前記方法である。
従って本発明による方法においては、最初に形成されたアンモニウムメチオニネート溶液は、まずアンモニア低減に供される。このための方法は知られており、これは、例えば減圧下での加熱により、または蒸気でのストリッピングにより達成されることができる。
従って、D,L−メチオニンを製造するための本発明による方法は、好ましくは次のように行われ、すなわち、D,L−メチオニンアンモニウム塩の水溶液を、結晶化前に、蒸発によりおよび/またはアンモニアのストリッピングにより、例えば減圧下での加熱により、または蒸気でのストリッピングにより、溶液および/または懸濁液1kg当たり1〜5g、好ましくは溶液および/または懸濁液1kg当たり1.5〜3.0gのNH4 +含分にするというように行われる。
その際、本発明によれば、アンモニア濃度を約5〜約60g NH3/kg メチオニンの範囲内の値に低下させるにとどまる。その際、アンモニアを除去する間にはまだD,L−メチオニンが析出せずに溶解したままとなるように温度の高さを選択することが好ましい。高温のメチオニン溶液は、好ましくは、予め装入されたより低温のメチオニン懸濁液中への導入により急速に冷却され、それにより、溶解されたD,L−メチオニンが過濃度状態となって、D,L−メチオニンが溶液から析出する。
その際、次のような方法様式を用いることもでき、すなわち、D,L−メチオニンおよび/またはD,L−メチオニンアンモニウム塩の水溶液および/または懸濁液を、水および/またはD,L−メチオニンの添加によって、該溶液1kg当たり70〜180g、好ましくは該溶液1kg当たり90〜150gのMet含分にするという方法様式を用いることもでき、これによって、本方法の可変でかつフレキシブルな使用が可能となる。
析出したD,L−メチオニンは、好ましくはその際に生じる母液から分離されそして乾燥されるか、あるいは、まず再結晶され、そしてその際に生じる母液の分離除去後に乾燥される。その際、最終的には、少なくとも99質量%の純度と少なくとも550g/lの嵩密度とを有するD,L−メチオニンが、乾燥後に得られる。
その際に得られた母液は、好ましくは結晶化段階へ返送され、これによりメチオニンの損失が最小化される。
本方法は、連続式でもバッチ式でも実施可能である。
図1に、例示的かつ模式的に、本発明による方法の連続的な実施を示す。最初に、アンモニウムメチオニネート溶液が、アンモニア濃度の低減に適した装置Aに導入される。これは通常は蒸発系であり、これには例えば流下膜式蒸発器や循環蒸発器が含まれる。ここで次のように条件が選択され、すなわち、生成物流中に溶液および/または懸濁液1kg当たり1〜5gの量のNH3が含まれ、一方で、Met濃度が溶液および/または懸濁液1kg当たり70〜180gの範囲内、好ましくは溶液および/または懸濁液1kg当たり90〜150gの範囲内となるように選択される。この生成物流に、任意に消泡剤を含む本発明による結晶化添加剤が連続的に添加される。D,L−メチオニンおよび/またはD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する溶液および/または懸濁液の温度は、好ましくは90〜100℃である。このMetの溶液および/または懸濁液を、必要に応じて1つ以上の熱交換器Bにより100〜110℃に加熱することができ、次いで適した結晶化装置C内で、好ましくは迅速に、一段階または多段階で、30〜50℃の温度に冷却することができ、その際にD,L−メチオニンが晶出する。必要に応じて、D,L−メチオニン懸濁液を中間容器Dに導入することができ、それによりD,L−メチオニンの後析出が可能となる。最終的に、このD,L−メチオニンは、適した固/液分離ステップEにおいて、例えばろ過または遠心分離により単離され、その際に得られるろ液を、必要に応じて装置Aへのフィードへ返送することができる。その際、本発明による添加剤の濃縮も生じうる。
本発明による方法の連続的な実施を例示的かつ模式的に示す図。
以下の実施例により本発明を詳説するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例:
実施例1:アニオン性界面活性剤の添加剤の選別
D,L−メチオニン40gおよび水360gをフラスコに装入し、40℃の温度でポンプによって熱交換器を介して循環させた。この懸濁液に、水1125g中のD,L−メチオニン125gからの90℃に加熱された溶液を18ml/分の速度で添加し、その際、この装入された懸濁液の温度を40℃に保持した。この高温の溶液650mlを添加した後、この懸濁液500mlを取り出し、次いでこの高温の溶液さらに500mlを18ml/分の速度で計量供給した。生じた懸濁液を排出し、泡の量をmlで測定し、D,L−メチオニンをろ別し、かつアセトン300mlで洗浄した。D,L−メチオニンを乾燥させた後、嵩密度を測定した。
NH3を用いた試験のために、所望の濃度をNH4 +濃度として算出し、かつ出発溶液/懸濁液の双方において調整した。さらに、メチオニン量を、NH3の添加量と等モル分だけ高めた。
結晶化試験を次の添加物の存在下に行い、その際、出発溶液/懸濁液の双方において添加剤を添加することにより、示した濃度に調節した。
添加物1
1000mm2/sの動粘度を有するシリコーン油(AK 1000、Wacker−Chemie GmbH)6.9質量%、疎水化シリカ(Sipernat D10、Evonik Degussa GmbH)0.27質量%およびポリエトキシ化脂肪酸混合物(Intrasol(登録商標)FS 18/90/7、Ashland Deutschland GmbH)17.9質量%を含有する水性混合物を、純粋な消泡剤1(添加物1、比較例)として用いた。
純粋な結晶化添加剤として、次のアニオン性界面活性剤を使用した:
Figure 0006490079
結晶化添加剤と消泡剤との組み合わせのために、水中の、1000mm2/sの動粘度を有するシリコーン油(AK 1000、Wacker−Chemie GmbH)6.1質量%、疎水化シリカ(Sipernat D10、Evonik Degussa GmbH)0.25質量%、ポリエトキシ化脂肪酸混合物(Intrasol(登録商標)FS 18/90/7、Ashland Deutschland GmbH)2.6質量%、ポリエトキシ化脂肪アルコール混合物(Marlipal(登録商標)Sasol Germany GmbH 2.35質量%、Brij C2, Croda Chemicals Europe 1.35質量%)3.7質量%を含有する水性混合物7を使用した(作用物質12.65質量%に相当)。この混合物を、水中で、相応する結晶化添加剤(2,3あるいは4)それぞれ5.1質量%と共に(全作用物質17.75質量%に相当、水と合わせて100質量%)を使用した。次の添加物を使用した:
添加物8)=(7)+(2)
添加物9)=(7)+(3)
添加物10)=(7)+(4)
消泡剤7対結晶化添加剤(2、3、4)の比は、(作用物質を基準として)それぞれ2.5:1であった。第1表中の濃度データは、溶液あるいは懸濁液の全質量を基準とした水なしでの添加物の全作用物質含分を示す。
Figure 0006490079
実施例2:メチオニンの嵩密度に対するNH4 +濃度の影響
メチオニン40gおよび水360gをフラスコに装入し、40℃の温度でポンプによって熱交換器を介して循環させた。この懸濁液に、水1125g中のメチオニン125gからの90℃に加熱された溶液を18ml/分の速度で添加し、その際、この装入された懸濁液の温度を40℃に保持した。この高温の溶液650mlを添加した後、この懸濁液500mlを取り出し、次いでこの高温の溶液さらに500mlを18ml/分の速度で計量供給した。生じた懸濁液を排出し、泡の量を測定し、メチオニンをろ別し、かつアセトン300mlで洗浄した。メチオニンを乾燥させた後、嵩密度を測定した。
NH3を用いた試験のために、所望の濃度をNH4 +濃度として算出し、かつ出発溶液/懸濁液の双方においてNH3水溶液の添加により調整した。
結晶化試験を添加物8(実施例1による)の存在下に行い、その際、出発溶液/懸濁液の双方において第2表に従って同様に添加物を添加することにより、示した濃度に調節した。
第2表の濃度データは、溶液または懸濁液の全質量を基準とした水なしでの添加物の全作用物質含分を示す。
Figure 0006490079
実施例3:非イオン性界面活性剤
D,L−メチオニン48g、水348gおよびNH3水溶液(25%)3.8gおよびTween 65 0.32gをフラスコに装入し、40℃の温度でポンプによって熱交換器を介して循環させた。この懸濁液に、D,L−メチオニン151g、水1087g、NH3水溶液(25%)11.8gおよびTween 65 1.0gからの90℃に加熱された溶液を18ml/分の速度で添加し、その際、この装入された懸濁液の温度を40℃に保持した。この高温の溶液650mlを添加した後、この懸濁液500mlを取り出し、次いでこの高温の溶液さらに500mlを18ml/分の速度で計量供給した。生じた懸濁液を排出し、泡の量を測定し、D,L−メチオニンをろ別し、かつアセトン300mlで洗浄した。D,L−メチオニンを乾燥させた後、嵩密度を測定した。
生じた泡は0mlであり、かつ単離されたD,L−メチオニンの嵩密度は578g/lであった。
実施例4:濃度依存実験
D,L−メチオニン48g、水348gおよびNH3水溶液(25%)3.8gをフラスコに装入し、40℃の温度でポンプによって熱交換器を介して循環させた。この懸濁液に、D,L−メチオニン151g、水1087gおよびNH3水溶液(25%)11.8gからの90℃に加熱された溶液を18ml/分の速度で添加し、その際、この装入された懸濁液の温度を40℃に保持した。この高温の溶液650mlを添加した後、この懸濁液500mlを取り出し、次いでこの高温の溶液さらに500mlを18ml/分の速度で計量供給した。生じた懸濁液を排出し、泡の量を測定し、D,L−メチオニンをろ別し、かつアセトン300mlで洗浄した。D,L−メチオニンを乾燥させた後、嵩密度を測定した。
結晶化試験を次の添加物8、9あるいは10(実施例1による)の存在下に行い、その際、出発溶液/懸濁液の双方において第4表に従って添加物を添加することにより、示した濃度に調節した。
添加物8) (7)+(2)
添加物9) (7)+(3)
添加物10) (7)+(4)
第3表中の濃度データは、溶液あるいは懸濁液の全質量を基準とした水なしでの添加物の全作用物質含分を示す。
Figure 0006490079
本発明による添加物(消泡剤を含有)によって、400〜4000ppmの濃度範囲にわたってD,L−メチオニンの嵩密度が600g/lを上回る値に改善されることが分かる。

Claims (27)

  1. D,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水溶液および/または懸濁液から結晶化添加剤の存在下にD,L−メチオニンを結晶化させるための方法であって、
    ここで、前記溶液および/または懸濁液は、前記溶液および/または懸濁液1kg当たり70〜180gのMet含分と、前記溶液および/または懸濁液1kg当たり1〜2.5gのNH4 +含分とを有し、
    前記結晶化添加剤は、非イオン性若しくはアニオン性界面活性剤かまたは様々な非イオン性若しくはアニオン性界面活性剤の混合物を含むものとし、
    その際、前記溶液および/または懸濁液の温度をT1=85〜110℃からT2=30〜50℃へと直接または段階的に下げることによって、D,L−メチオニンを固体として析出させ
    前記アニオン性界面活性剤が、式1〜3:
    Figure 0006490079
    [式中、
    nは、2であり、
    Mは、ナトリウムまたはカリウムであり、かつ
    1 、R 2 およびR 3 が直鎖の飽和C 8 〜C 18 −アルキル基である]
    に示される化合物のうちの1つかまたはこれらの混合物であり、
    前記非イオン性界面活性剤が、次の式:
    Figure 0006490079
    [式中、
    w+x+y+z=20である]
    によるソルビタン脂肪酸エステルまたはこれらの混合物であることを特徴とする、前記方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、Met含分が、前記溶液および/または懸濁液1kg当たり90〜150gであることを特徴とする、前記方法。
  3. 請求項またはに記載の方法であって、次のもの:
    Figure 0006490079
    前記アニオン性界面活性剤として使用することを特徴とする、前記方法。
  4. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法であって、結晶化が行われる溶液および/または懸濁液中の結晶化添加剤の濃度が、前記溶液および/または懸濁液の全質量を基準として少なくとも700ppmでかつ最高で4000ppmであることを特徴とする、前記方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、結晶化が行われる溶液および/または懸濁液中の結晶化添加剤の濃度が、前記溶液および/または懸濁液の全質量を基準として少なくとも750ppmでありかつ最高で2000ppmであることを特徴とする、前記方法。
  6. 請求項4に記載の方法であって、結晶化が行われる溶液および/または懸濁液中の結晶化添加剤の濃度が、前記溶液および/または懸濁液の全質量を基準として少なくとも800ppmでありかつ最高で1000ppmであることを特徴とする、前記方法。
  7. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法であって、結晶化が行われる溶液が、さらに消泡剤を含有することを特徴とする、前記方法。
  8. 請求項に記載の方法であって、消泡剤がシリコーン油を含有することを特徴とする、前記方法。
  9. 請求項またはに記載の方法であって、作用物質を基準とした消泡剤対結晶化添加剤の質量比が4:1〜1:1の範囲内であり、その際、前記結晶化添加剤の濃度は、前記溶液および/または懸濁液の全質量を基準として少なくとも50ppmでありかつ最高で1200ppmであることを特徴とする、前記方法。
  10. 請求項9に記載の方法であって、作用物質を基準とした消泡剤対結晶化添加剤の質量比が3:1〜2:1の範囲内であることを特徴とする、前記方法。
  11. 請求項9に記載の方法であって、前記結晶化添加剤の濃度は、前記溶液および/または懸濁液の全質量を基準として100ppm〜600ppmであることを特徴とする、前記方法。
  12. 請求項9に記載の方法であって、前記結晶化添加剤の濃度は、前記溶液および/または懸濁液の全質量を基準として200ppm〜400ppmであることを特徴とする、前記方法。
  13. 請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法であって、85〜110℃に加熱されたD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水溶液および/または懸濁液を、30〜50℃に温められたD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水溶液および/または懸濁液中に導入することによって結晶化を行い、その際に生じる混合物の温度を30〜50℃で一定に保持することを特徴とする、前記方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、85〜110℃に加熱されたD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する溶液を、30〜50℃に温められたD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する懸濁液中に導入することによって結晶化を行うことを特徴とする、前記方法。
  15. 請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法であって、結晶化を2段階で行い、その際、
    第1の結晶化段階において、85〜110℃に加熱されたD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する溶液および/または懸濁液を、60〜80℃に温められたD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する懸濁液中に導入し、その際に生じる混合物の温度を60〜80℃で一定に保持し、
    第1の結晶化段階において得られた60〜80℃に温められたD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する懸濁液を、第2の結晶化段階において、30〜50℃に温められたD,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する懸濁液中に導入し、その際に生じる混合物の温度を30〜50℃で一定に保持することを特徴とする、前記方法。
  16. 請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法であって、結晶化を真空結晶化により行い、その際、結晶化段階における圧力は60〜1000mbarであり、2段階の結晶化が行われる場合には、第2の結晶化段階における圧力は35〜200mbarであることを特徴とする、前記方法。
  17. 請求項1から16までのいずれか1項に記載の方法であって、相応する量のアンモニアの存在下にD,L−メチオニンを水中に溶解および/または懸濁させることにより、D,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水溶液および/または懸濁液を予め製造しておくことを特徴とする、前記方法。
  18. 請求項17に記載の方法であって、少なくとも90質量%のメチオニン含分を有するD,L−メチオニンを溶解に使用することを特徴とする、前記方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、少なくとも95質量%のメチオニン含分を有するD,L−メチオニンを溶解に使用することを特徴とする、前記方法。
  20. 請求項18または19に記載の方法であって、0.1〜9.5質量%の残留水分を有する、純メチオニンの形態および/または任意の製造方法からの粗メチオニンの形態のD,L−メチオニンを使用することを特徴とする、前記方法。
  21. 請求項20に記載の方法であって、0.2〜4.5質量%の残留水分を有する、純メチオニンの形態および/または任意の製造方法からの粗メチオニンの形態のD,L−メチオニンを使用することを特徴とする、前記方法。
  22. D,L−メチオニンの製造方法であって、まず、D,L−メチオニンニトリルおよび/またはD,L−メチオニンアミドの加水分解によりD,L−メチオニンアンモニウム塩の水溶液を形成し、この水溶液から、このD,L−メチオニンアンモニウム塩からのアンモニアの部分的な除去によって、D,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩を含有する水溶液および/または懸濁液を生成し、その後、この水溶液および/または懸濁液から、請求項1から21までのいずれか1項に記載の結晶化によりメチオニンを取得する、前記方法。
  23. 請求項22に記載の方法であって、D,L−メチオニンアンモニウム塩の水溶液を、結晶化の前に、蒸発によりおよび/またはアンモニアのストリッピングにより、前記溶液および/または懸濁液1kg当たり1〜2.5gのNH4 +含分にすることを特徴とする、前記方法。
  24. 請求項22または23に記載の方法であって、D,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩の水溶液および/または懸濁液を、水および/またはD,L−メチオニンの添加によって、前記溶液および/または懸濁液1kg当たり70〜180gのMet含分にすることを特徴とする、前記方法。
  25. 請求項24に記載の方法であって、D,L−メチオニンおよびD,L−メチオニンアンモニウム塩の水溶液および/または懸濁液を、水および/またはD,L−メチオニンの添加によって、前記溶液および/または懸濁液1kg当たり90〜150gのMet含分にすることを特徴とする、前記方法。
  26. 請求項1から25までのいずれか1項に記載の方法であって、
    析出したD,L−メチオニンを母液から分離して乾燥させるか、あるいは、
    析出したD,L−メチオニンをまず再結晶させ、そしてその際に生じる母液の分離除去後に乾燥させることを特徴とする、前記方法。
  27. 請求項26に記載の方法であって、母液を結晶化段階へ返送することを特徴とする、前記方法。
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