JP6483565B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子を収容した半導体モジュールと冷却器がグリスを挟んで接している半導体装置に関する。
半導体素子を収容した半導体モジュールと冷却器がグリスを挟んで当接している半導体装置が知られている。グリスは、半導体モジュールと冷却器の間の微細な隙間を満たし、半導体モジュールから冷却器への伝熱効率を高める。そのような半導体装置では、「グリス抜け」と呼ばれる次の現象が生じる。半導体素子の熱サイクルに応じて半導体モジュールが変形する。半導体モジュールの冷却器と対向する面が繰り返し面外変形する毎に、半導体モジュールと冷却器の間の空間の体積が増減する。半導体モジュールと冷却器の間の空間の体積が減少したときにグリスが押し出される。半導体モジュールと冷却器の間の空間の体積が元に戻るとき、一部のグリスは元の位置に戻れず、半導体モジュールと冷却器の間の空間のグリスの量が減少する。グリスの量が減少すると、半導体モジュールから冷却器への伝熱効率が下がる。
グリス抜けを抑える技術の一つが例えば特許文献1に開示されている。特許文献1では、半導体モジュールと対向する冷却器の表面にグリスが入り込む閉環状の溝が設けられている。溝は、発熱量の大きい箇所を囲むように設けられる。半導体モジュールと冷却器の間の空間であって溝のリングの内側の空間が狭まってグリスがリングの外側に押し出されても、その空間の体積が戻る際には溝の中のグリスがリングの内側に供給される。こうして、グリス抜けが抑えられる。
特開2013−138113号公報
本明細書は、閉環状の溝ではなく、複数の線状の溝であって合計の長さが閉環状の溝の長さよりも短くて済む複数の溝によって、グリス抜けを抑制する技術を提供する。合計の溝の長さが環状の溝の長さよりも短く済めば、溝の加工時間など、溝の加工コストを抑えることができる。
本明細書が開示する技術は、半導体素子を収容しており、平坦面に金属製の放熱板(金属放熱板)が露出している半導体モジュールと冷却器がグリスを挟んで当接している半導体装置に着目する。金属放熱板の表面には、ツールマークと呼ばれる加工痕が残っている。ツールマークは、平行に延びる複数の筋である。グリスは、このツールマークに沿って移動し易い。他方、金属放熱板は、金属放熱板の法線方向から半導体モジュールを平面視したときに半導体素子と重なる範囲が最も高温になるためこの範囲でグリスが移動し易い。すなわち、この範囲でグリスが抜け易い。そこで本明細書が開示する半導体装置では、複数のツールマークのうち、金属放熱板の半導体素子と重なる範囲(重複範囲)を通るツールマーク群(素子直上ツールマーク群)の重複範囲の両外側に、それら素子直上ツールマーク群を横断する溝を設ける。他方、金属放熱板には、重複範囲を通らないツールマーク群(残りツールマーク群)を横切る溝は設けられていない。
半導体素子が発熱し、金属放熱板と冷却器の間の空間であって重複範囲の空間が狭まると、グリスはツールマークに沿って重複範囲の外へ移動しようする。グリスの移動方向にはグリスが溜まっている溝が存在する。グリスは溝に遮られて移動し難くなる。また、半導体素子の温度が下がり、空間の体積が元に戻ると、溝に蓄えられたグリスがその空間に供給される。こうして、グリス抜けが抑制される。ツールマークの延設方向と交差する方向にはグリスは移動し難いので、その方向には溝を設けずとも、グリス抜けは生じ難い。
本明細書が開示する技術は、金属放熱板上に加工上不可避的に形成されてしまうツールマークに着目し、グリスが抜け易い範囲とグリスが移動し易い方向を限定して溝を設ける。そうすることで、金属放熱板の全体に環状の溝を設ける場合と比較して総距離の短い溝によりグリス抜けを効果的に抑制する。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の半導体装置の斜視図である。 パワーカードを裏面からみた斜視図である。 図1の座標系におけるXY平面でカットしたパワーカードの断面図である。 パワーカードの正面図(平面図)である。 パワーカードの裏面図(平面図)である。 変形例のパワーカードの正面図(平面図)である。 ツールマークと溝の模式的拡大図である。
図面を参照して実施例の半導体装置を説明する。図1は、実施例の半導体装置2の斜視図である。半導体装置2は、複数のパワーカード10と複数の冷却器3が積層されたユニットである。なお、図1では、一つのパワーカードだけに符号10を付し、他のパワーカードには符号を省略している。同様に一つの冷却器だけに符号3を付し、他の冷却器には符号を省略している。また、半導体装置2の全体が見えるように、半導体装置2を収容するケース31は仮想線で描いてある。各パワーカード10とそれに対向する冷却器3の間には絶縁板6(6a、6b)が挟まれている。なお、パワーカード10と絶縁板6の間、及び、絶縁板6と冷却器3の間にはグリスが塗布されているが、図1ではグリスの図示は省略している。
一つのパワーカード10には2個の半導体素子が収容されている。2個の半導体素子は、具体的には、2個のトランジスタ11a、11bである。パワーカード10の内部構造は後に詳しく説明する。冷却器3を通る冷媒により、半導体素子が冷却される。冷媒は液体であり、典型的には水である。
パワーカード10と冷却器3は、共に平板型であり、複数の側面のうち最大面積の平坦面が対向するように積層されている。パワーカード10と冷却器3は交互に積層されており、その積層体(半導体装置2)の積層方向の両端には冷却器が位置している。
隣接する冷却器3は、連結パイプ5a、5bで連結されている。積層方向の一端の冷却器3には、冷媒供給管4aと冷媒排出管4bが連結されている。冷媒供給管4aを通じて供給される冷媒は、連結パイプ5aを通じて全ての冷却器3に分配される。冷媒は各冷却器3を通る間に隣接するパワーカード10から熱を吸収する。各冷却器3を通った冷媒は連結パイプ5bを通り、冷媒排出管4bから排出される。
半導体装置2、ケース31に収容される際、パワーカード10と冷却器3の積層方向の一端とケース31の内壁との間に板バネ32が挿入される。その板バネ32により、半導体装置2には、積層方向の両側から荷重が加えられる。その荷重は、例えば3[kN]である。後述するように絶縁板6とパワーカード10の間にはグリスが塗布されるが、3[kN]という高い荷重は、グリスの層を薄く引き延ばし、パワーカード10から冷却器3への伝熱効率を高める。パワーカード10は、直接的には絶縁板6に熱を奪われる。それゆえ、絶縁板6は、冷却部材に相当する。半導体装置2は、半導体素子(2個のトランジスタ11a、11b)を収容したパワーカード10にグリスを挟んで絶縁板6a(冷却部材)が接しているとともに、パワーカード10と絶縁板6が密着するようにそれらの積層方向に荷重が加えられているデバイスである。
パワーカード10を説明する。パワーカード10において、絶縁板6aと対向する一方の側面10aには、放熱板16a、16bが露出している。放熱板16a、16bにはグリスを挟んで絶縁板6aが接しており、その絶縁板6aにはグリスを挟んで冷却器3が接している。説明の便宜上、側面10aが位置する側をパワーカード10の正面と称する。パワーカード10を裏面(X軸の負方向)から見た図を図2に示す。側面10aとは反対側の側面10bには、別の放熱板17が露出している。放熱板17にはグリスを挟んで別の絶縁板6bが接しており、その絶縁板6bにはグリスを挟んで別の冷却器3が接している。パワーカード10の上面(図中Z軸の正方向を向く面)からは3本の電極端子7a、7b、7cが伸びており、下面(図中Z軸方向の負方向を向く面)からは制御端子29が伸びている。
ここからは、図1、図2とともに図3を参照してパワーカード10の内部構造を説明する。図3は、図1のパワーカード10を図中の座標系のXY面に平行な平面であってトランジスタ11aと11bを横切る平面でカットした断面図である。
2個の半導体素子(トランジスタ11a、11b)は、樹脂製のパッケージ13に封止されている。パッケージ13は、射出成形により半導体素子(トランジスタ11a、11b)を封止する。いずれの半導体素子(トランジスタ11a、11b)も平坦なチップであり、その平坦面がパッケージ13の側面(パワーカード10の側面10a、10b)と平行になるように配置されている。なお、以下ではパワーカード10の側面10a、10bをパッケージ13の側面10a、10bと称する場合がある。
トランジスタ11a、11bはIGBTである。トランジスタ11a、11bはコレクタ電極、エミッタ電極、ゲート電極を有している。トランジスタ11a(11b)のチップの一方の平坦面にはコレクタ電極が露出しており、他方の平坦面にはエミッタ電極が露出している。トランジスタ11a(11b)のゲートは、チップの一方の平坦面の端に設けられている。トランジスタ11aの一方の平坦面の電極はハンダ15により放熱板16aの裏面に接合している。放熱板16aのおもて面は、パッケージ13の側面10aに露出している。なお、放熱板において、パッケージ13から露出している側の面を「おもて面」と称し、反対側の面を「裏面」と称する。一方、トランジスタ11aの他方の平坦面の電極は、ハンダ15と導電部材(スペーサ14)を介して放熱板17の裏面に接合している。放熱板17のおもて面は、パッケージ13の側面10bに露出している。なお、トランジスタ11aの他方の平坦面の端にはゲートが位置しており、そのゲートはワイヤ(不図示)を介して制御端子29に接続されている。トランジスタ11bも同様の構成を有している。トランジスタ11bのコレクタ電極、エミッタ電極は夫々放熱板16b、17に接続されている。ただし、トランジスタ11aと11bは、電極の向きが互いに反対になるように配置されており、トランジスタ11aのコレクタ電極と、トランジスタ11bのエミッタ電極が放熱板17と導通している。即ち、トランジスタ11a、11bは、放熱板17を介して直列に接続されている。
放熱板16aは、電極端子7aの一部である。パッケージ13の内部で放熱板16aの側縁から延設部が伸びており、その延設部はパッケージ13の内部を通り、パッケージ13の上面(図中の座標系のZ軸正方向を向く面)から外部へ伸びている。即ち、トランジスタ11aの電極を外部の他のデバイスと接続するための電極端子7aにおいて、パッケージ13の側面10aに露出している部位が放熱板16aに相当する。電極端子7aはトランジスタ11aの電極と接しているので、トランジスタ11aの内部の熱を伝えやすい。その電極端子7aの一部が放熱板16aとしてパッケージ13から露出しているので、放熱板16aにはトランジスタ11aの内部の熱がよく伝わる。一方、冷却器3はアルミニウム(導電性の金属)で作られているので、放熱板16aと絶縁する必要がある。それゆえ、半導体装置2は、冷却器3と放熱板16a(パワーカード10)との間に絶縁板6を挟んでいる。絶縁板6は、薄くて絶縁性が高く、伝熱性も良いセラミックスで作られている。放熱板16a(電極端子7a)は、導電性と伝熱性に優れた銅で作られている。スペーサ14も、導電性と伝熱性に優れた銅で作られている。
トランジスタ11bと放熱板16b、17、電極端子7b、7cの関係についてもトランジスタ11aと放熱板16aと電極端子7aの関係と同様である。すなわち、放熱板16bは、電極端子7bの一部であり、放熱板17は、電極端子7cの一部である。
放熱板16a、16bは、平板型のパワーカード10(パッケージ13)の最大面積の一方の側面10aに露出しており、放熱板17は、パワーカード10(パッケージ13)の最大面積の他方の側面10bに露出している。図3によく示されているように、絶縁板6aと放熱板16a、16bとの間にはグリス9が塗布されている。同様に、絶縁板6bと放熱板17の間にもグリス9が塗布されている。絶縁板6a(6b)と冷却器3の間の夫々にもグリス9が塗布されている。グリス9の厚みは数十ミクロンである。図3は、理解し易いように、グリス9の厚みを誇張して描いてある。
放熱板のおもて面について、図4、図5を参照して説明する。図5に、パワーカード10の正面図を示し、図5に、パワーカード10の裏面図を示す。図4、図5は、別言すれば、いずれも、放熱板の法線方向からみたパワーカード10の平面図である。図4は、パワーカード10をX軸の正方向から見た図であり、図5は、パワーカード10をX軸の負方向からみた図である。図4、図5では、トランジスタ11a、11bは破線で描かれている。また、図4、図5では、グリスが塗布される領域を二点鎖線Gで描いてある。
図4、図5に示すように、放熱板16a、16b、17の表面には、平行な複数のツールマーク46が形成されている。「ツールマーク」とは、放熱板16a、16b、17の表面を研磨したときの刀具の軌跡(刀具痕)である。ツールマーク46は、金属製の放熱板16a、16b、17の表面を研磨するときに不可避的に形成されてしまう刀具痕である。ツールマークは、カッターマークあるいは、ホイールマークと呼ばれることもある。
説明の都合上、複数のツールマーク46を2つのグループに分類する。一つは、放熱板の法線方向からパワーカード10を平面視したときに放熱板16aのトランジスタ11aと重なる範囲を通るツールマーク群である。それらのツールマーク群を、素子直上ツールマーク群46aと称する。図4は、パワーカード10を平面視したものであり、図4において、パワーカード10を平面視したときに放熱板16aのトランジスタ11aと重なる範囲は、トランジスタ11aを示す破線矩形の範囲である。即ち、図4において、トランジスタ11aを示す破線矩形を通るツールマーク群が素子直上ツールマーク群46aに相当する。ツールマーク46のもう一つのグループは、放熱板の法線方向からパワーカード10を平面視したときに放熱板16aのトランジスタ11aと重なる範囲を通らないツールマーク群である。すなわち、ツールマーク46のうち、素子直上ツールマーク群46a以外のツールマーク群がこれに相当する。そのツールマーク群を、残りツールマーク群46bと称する。放熱板16b、17にも同様に、素子直上ツールマーク群46aと残りツールマーク群46bが定義できる。
放熱板16a、16b、17には、素子直上ツールマーク群46aの両端に、それら素子直上ツールマーク群46aを横断する溝47が設けられている。ここで、「素子直上ツールマーク群46aを横断する」とは、溝47が素子直上ツールマーク群46aを横切ることを意味する。なお、残りツールマーク群46bの両端には、そのような溝は設けられていない。なお、パワーカード10と絶縁板6がグリスを挟んで当接したとき、溝47はグリスで満たされる。
溝47の利点を説明する。なお、以下では、説明の便宜上、放熱板の法線方向からパワーカード10を平面視したときに放熱板16a(16b、17)のトランジスタ11a(11b)と重なる範囲を重畳範囲と称する。重畳範囲がトランジスタ11a(11b)に最も近いので、トランジスタ11a(11b)が発熱するとき、放熱板16a(16b、17)は、重畳範囲で温度が最も高くなる。
トランジスタ11a、11bが発熱すると、放熱板16a、16b、17が面外変形する。放熱板16a、16b、17が面外変形し、放熱板16a、16b、17と絶縁板6との間の空間の体積が減少すると、グリスはツールマーク46に沿って移動する。温度が最も高くなる重畳範囲で体積減少が最も大きく、グリスは、重畳範囲の外へ移動しようとする。ところが、グリスの移動する先には、溝47がある。グリスは溝47にせき止められてそれ以上移動しなくなる。あるいは、溝47を超えて移動するグリスの量は、溝47が存在しない場合と比較して少ない。すなわち、溝47は、放熱板16a、16b、17が面外変形したときに、放熱板16a、16b、17の上(特に重畳範囲)から外側へ拡散するグリスの量を少なくする効果がある。別言すれば、溝47は、放熱板16a、16b、17の上(特に重畳範囲)からグリスが抜けることを防止する(抑制する)。
また、トランジスタ11a、11bの温度が下がると、放熱板16a、16b、17が元の形状に戻る。放熱板16a、16b、17が元の形状に戻ると、放熱板16a、16b、17と絶縁板6との間の空間の体積も元に戻る。このときも、グリスはツールマーク46に沿って移動する。特に、重畳範囲で体積変化が大きいので、グリスは、重畳範囲の外側から内側へ戻ろうとする。このとき、溝47に溜まったグリスが放熱板16a(16b、17)の表面に供給されるので、放熱板16a(16b、17)の表面でグリスの欠乏が生じ難い。重畳範囲でグリスの欠乏が生じることを抑制することができる。こうして、溝47は、放熱板16a(16b、17)の表面におけるグリス抜けを抑制することに貢献する。
ツールマーク46の横断する方向にはグリスは移動し難い。それゆえ、素子直上ツールマーク群46a以外のツールマーク、即ち、残りツールマーク群46bの両端には溝を設けても効果は小さい。それゆえ、本実施例の半導体装置2では、溝47は、残りツールマーク群46bを横切ってはおらず、また、放熱板には、残りツールマーク群46bを横切る溝は設けられていない。
放熱板16a(16b、17)の周囲の全てに溝を設けても良いが、それでは溝の総延長が長くなってしまう。実施例のパワーカード10は、放熱板16a(16b、17)の周囲の全てに溝を設ける場合と比較して、溝の総延長距離を短くすることができ、溝形成のコスト(時間的コスト)を低く抑えることができる。
なお、溝47は、パワーカード10を平面視したときに放熱板16a(16b、17)のトランジスタ11a(11b)と重なる範囲(重複範囲)の両外側に設けられていればよい。例えば、溝47は、トランジスタ11aを示す破線矩形のすぐ外側に設けられていてもよい。あるいは、溝47は、放熱板16aの表面ではなく素子直上ツールマーク群46aの端と接するように、パッケージ13に設けられていてもよい。
図6は、変形例のパワーカード110の正面図(平面図)である。パワーカード110では、複数のツールマーク46の向きが先のパワーカード10の場合とは異なる。しかし、パワーカード110でも、複数のツールマーク46のうち、放熱板16a(16b)のトランジスタ11a(11b)と重なる範囲(重畳範囲)を通る素子直上ツールマーク群46aの両端には、素子直上ツールマーク群を46a横断する溝47が設けられている。重畳範囲を通らない残りツールマーク群46bの両端には溝が設けられていない。図6のパワーカード110でも、図4、図5に示したパワーカード10と同じ効果が期待できる。
溝47は、切削加工で形成してもよいし、レーザ加工で形成してもよい。レーザ加工の場合、レーザの熱で溶けた溶融金属が溝の縁に盛り上がり、溝に沿って突条が形成される。図7にレーザ加工による溝とその周辺のツールマークの模式的拡大図を示す。図7は、放熱板の一部を表している。ハッチングは、その面が断面であることを示している。放熱板116も金属製であり、製造工程において、表面が研磨加工で仕上げられる。放熱板116の表面116aに平行な複数のツールマーク46が形成されている。ツールマーク46は、表面116aの研磨加工の際に不可避的に形成されてしまう。レーザ加工による溝47は、複数のツールマーク46を横断するように設けられている。溝47の両側に突条47aが形成される。この突条47aは、先に述べたように、レーザの熱で溶けた金属が盛り上がった結果、形成される。ツールマーク46は、突条47aで遮られる。ツールマーク46に沿って移動するグリスは、突条47aに阻まれて移動が制限される。図7の矢印Aは、放熱板116の熱変形時のグリスの流れを示している。矢印Aの先端の先が突条47aによって遮られている。このことは、グリスの移動が突条47aによって規制されることを表している。突条47aを超えるグリスが存在するとしても、そのグリスは溝47に捕捉される。グリスの移動は、突条47aと溝47の両方により規制される。図4〜図6の溝47をレーザ加工により形成すると、グリス抜けをより効果的に抑制することができる。
突条47aの高さは、ツールマーク46の高さとほぼ同じである。突条47aの高さは、ツールマーク46の高さとほぼ同じであることが好ましい。ツールマーク46の高さは、数ミクロン程度である。
実施例で説明した技術の留意点を述べる。実施例の半導体装置2は、両面に放熱板が露出した複数のパワーカードを備える。本明細書が開示する技術は、一側面に金属製の放熱板が露出しており、その一側面にグリスを挟んで冷却部材が当接している半導体装置に適用することも好適である。実施例の半導体装置では、溝47は、放熱板の縁よりも内側に設けられている。溝47は、放熱板の縁に設けられていてもよい。あるいは、溝は、素子直上ツールマーク群46aの端と接するように、パッケージの表面に設けられていてもよい。
実施例のパワーカード10、110が半導体モジュールの一例に相当する。実施例の絶縁板6が冷却部材の一例に相当する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:半導体装置
3:冷却器
6、6a、6b:絶縁板
7a、7b、7c:電極端子
9:グリス
10、110:パワーカード
11a、11b:トランジスタ
13:パッケージ
16a、16b、17:放熱板
31:ケース
32:板バネ
46:ツールマーク
46a:素子直上ツールマーク群
46b:残りツールマーク群
47:溝
47a:突条

Claims (1)

  1. 半導体素子を収容しており、側面に金属放熱板が露出している半導体モジュールと、
    前記半導体モジュールの前記金属放熱板にグリスを挟んで当接している冷却部材と、
    を備えており、
    前記金属放熱板の表面に、平行な複数のツールマークが形成されており、
    前記金属放熱板の法線方向から前記半導体モジュールを平面視したときに、前記半導体素子と前記金属放熱板は重なっており、前記複数のツールマークのうち、前記金属放熱板の前記半導体素子と重なる範囲を通る素子直上ツールマーク群の当該重なる範囲の両外側に、前記素子直上ツールマーク群を横断する溝が設けられており、
    前記金属放熱板には、前記重なる範囲を通らない残りツールマーク群を横切る溝は存在しないことを特徴とする半導体装置。
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