JP2021068844A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポンプアウト現象によるグリス抜けを抑制する。【解決手段】本明細書が開示する半導体装置は、半導体素子、放熱板、樹脂パッケージ、冷却器を備える。放熱板の一方の幅広面に半導体素子が取り付けられている。樹脂パッケージは、半導体素子を封止しているとともに、放熱板の他方の幅広面を露出させている。放熱板の樹脂パッケージから露出している面を以下では放熱面と称する場合がある。冷却器は、グリスを挟んで放熱板(放熱面)と対向している。放熱板は、その法線方向からみてグリスを囲むようにヒータを備えている。半導体素子とともにヒータが発熱することで、放熱板の中央部分と周囲部分の温度差、すなわち熱膨張量の差が小さくなる。その結果、グリスが押し出され難くなる。【選択図】図2
Description
本明細書が開示する技術は、樹脂パッケージと冷却器の間に伝熱グリスが挟まれている半導体装置に関する。
特許文献1には、複数の半導体素子を封止した樹脂パッケージとこの樹脂パッケージを冷却する冷却器とが交互に積層されている半導体装置が開示されている。樹脂パッケージと冷却器の間にはグリス(伝熱グリス)が挟まれている。複数の半導体素子は放熱板の一方の幅広面に取り付けられており、樹脂パッケージは、放熱板の他方の幅広面を露出させつつ、複数の半導体素子を封止している。放熱板の露出している幅広面がグリスを挟んで冷却器と対向している。
樹脂パッケージの中では、動作時の発熱量が大きい半導体素子(例えばスイッチング用のトランジスタ素子)を中心にそれを囲むように発熱量の小さい複数の半導体素子(例えば還流用のダイオード素子)が配置されている。
動作時に発熱する半導体素子が動作と停止を一定間隔で繰り返すと、放熱板が熱膨張と収縮を繰り返す。そのため、樹脂パッケージと冷却器の間に挟まれているグリスが放熱板の膨張によって周囲に押し出されたり、収縮によって周囲から中央へ吸い込まれたりする現象が生じる。つまり、ポンプアウトやブリードアウトと称される現象(以降、ポンプアウト現象と称する)が生じる。グリスが押し出された後に放熱板が収縮してもグリスが完全に元に戻らないことは「グリス抜け」と呼ばれている。
発熱量の大きい半導体素子の近傍で放熱板は大きく膨張し、半導体素子から離れるにしたがって膨張量は小さくなる。従って熱膨張したときに放熱板の中央部分と冷却器の間の隙間が、放熱板の周囲部分と冷却器の間の隙間よりも小さくなる。それゆえ、半導体素子の近傍から周囲に向かってグリスが押し出される。
そこで、特許文献1に開示されている半導体装置では、動作時の発熱量が大きい半導体素子の周囲に動作時の発熱量が小さい半導体素子を複数配置する構成を採用する。放熱板の法線方向からみてその中央部分だけでなく、その周囲でも放熱板が加熱されるため、放熱板の中央部分と周囲部分で膨張量の差が小さくなり、グリスが押し出され難くなる。
特許文献1の半導体装置は、発熱量が大きい半導体素子の周囲に発熱量が小さい半導体素子を複数配置する必要がある。そのため、発熱量が小さい半導体素子の数が少ない半導体装置の場合には、特許文献1の技術を適用することが難しい。本明細書は、ポンプアウト現象によるグリス抜けを抑制し得る技術を提供する。
本明細書が開示する半導体装置は、半導体素子、放熱板、樹脂パッケージ、冷却器を備える。放熱板の一方の幅広面に半導体素子が取り付けられている。樹脂パッケージは、半導体素子を封止しているとともに、放熱板の他方の幅広面を露出させている。放熱板の樹脂パッケージから露出している面を以下では放熱面と称する場合がある。冷却器は、グリスを挟んで放熱板(放熱面)と対向している。
本明細書が開示する半導体装置では、放熱板に、その法線方向からみてグリスを囲むようにヒータを備える。半導体素子とともにヒータが発熱することで、放熱板の中央部分と周囲部分の温度差、すなわち熱膨張量の差が小さくなる。その結果、グリスが押し出され難くなる。
本明細書が開示する半導体装置の一態様では、放熱板の一方の幅広面(半導体素子が取り付けられている側の幅広面)に、放熱板の法線方向からみたときに半導体素子を囲むように線状の溝が設けられており、ヒータはその溝に配置されていてもよい。
本明細書が開示する技術の詳細、及び、さらなる改良は、発明の実施の形態で説明する。
図面を参照して実施例の半導体装置を説明する。実施例の半導体装置は、パワーカードとヒートシンク(冷却器)の間にグリスが挟まれた半導体ユニット2である。図1(A)に半導体ユニット2の斜視図を示す。実施例では、図1(A)に示すように、パワーカード10の一方の面10aにヒートシンク3(冷却器)を対向させた半導体ユニット2を説明する。ただし、本明細書が開示する技術は、図1(B)に示すように、パワーカード10の一方の面10aと他方の面10bのそれぞれに、グリスを挟んでヒートシンク3を対向させた半導体ユニット2aにおいても同様に説明することができる。図1(B)に示す半導体ユニット2aは、パワーカード10とヒートシンク3を交互に積層したデバイスである。
図2に、パワーカード10及びヒートシンク3を図中の座標系のX軸方向から見た正面図を示す。図3(A)に、図2のIII−III線に沿った断面図を示し、図3(B)に、図3(A)の断面図に表されているヒータユニット20の部分を拡大した断面図を示す。
なお、以下、本明細書では、図1やその他の図に表した座標系のX、Y、Zの各軸のことを、夫々、X軸、Y軸、Z軸と表現する。また、X軸の先端(矢印)方向や基端(付け根)方向のことをX軸方向と表現する。同様に、Y軸及びZ軸の夫々の先端方向(矢印)や基端(付け根)方向のことをY軸方向やZ軸方向と表現する。
図1に示すように、半導体ユニット2は、ヒートシンク3とパワーカード10により構成されている。パワーカード10は、後述するように半導体素子15、16等が取り付けられた放熱板12を樹脂パッケージ11で封止したものである。ヒートシンク3は、パワーカード10を冷却する冷却器であり、例えば、銅やアルミニウム等の熱伝導特性が良好な導電性材料により構成されている。
ヒートシンク3は、内部空間3a(図3(A)参照)にクーラントや水等の冷媒が流通しているものでよい。あるいは、ヒートシンク3は、冷媒の流通がなく、複数の冷却フィンを有するものや単なる板状のものでもよい。なお、ヒートシンク3は、不図示のばねによりパワーカード10に向けて加圧されている。
図3(A)に示すように、パワーカード10は、2個の半導体素子15、16が実装された放熱板12を樹脂パッケージ11により樹脂封止したものである。半導体素子15、16は、樹脂パッケージ11の長手方向(Y軸方向)に並んでおり、これらは、典型的には、パワーデバイス(IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor))などの平板状の半導体チップである。半導体素子16は、IGBTやパワーMOSFETである半導体素子15に電気的に逆並列に接続される還流ダイオード(FWD)である場合もある。
放熱板12は、金属製の薄板であり、半導体素子15、16等をダイボンディングするボンディングエリアや、後述する信号端子19等に接続されている配線をワイヤボンディングするパッド等が形成されている。放熱板12の両面の幅広面のうち、半導体素子15、16が実装される側を実装面12aと称し、反対側の面を放熱面12bと称する。放熱面12bは、樹脂パッケージ11に覆われることなく樹脂パッケージ11から露出している。放熱面12bには伝熱性のグリス30が塗布されている。
一方、半導体素子15、16等が実装される実装面12aには、後述するようにヒータユニット20を収容可能な線状の溝13が形成されている。
放熱板12の実装面12a側には、半導体素子15、16とスペーサ18を挟んで放熱板14が配置されている。放熱板14は、半導体素子15、16に対してスペーサ18を介して接続されており、その裏側は樹脂パッケージ11に覆われることなく樹脂パッケージ11から露出している。図示されていないが、パワーカード10の両面をヒートシンク3で冷却する構成では、放熱板14の露出部分にもグリス30が塗布される。なお、スペーサ18や放熱板14は、例えば、銅やアルミニウム等の熱伝導特性が良好な導電性材料により構成されている。
放熱板12、14は、単純な均一金属の板に代えて、セラミックス板の両面に銅などの金属膜が形成されたDBC(Direct Bonded Copper)基板であってもよい。
樹脂パッケージ11は、放熱板12、14、半導体素子15、16等を矩形状の厚板状に覆う樹脂封止部材である。図2に示すように、樹脂パッケージ11(パワーカード10)の上方(Z軸の先端方向)からは3本の電極端子17a〜17cが突出している。また下方(Z軸の基端方向)からは4本の信号端子19と2本のヒータ端子25、26が、夫々突出している。
半導体素子15、16が、IGBTの場合には、3本の電極端子17a〜17cは、半導体素子15(高電位側のIGBT)のコレクタに接続される正極端子17a、半導体素子16(低電位側のIGBT)のエミッタに接続される負極端子17b、半導体素子15のエミッタと半導体素子16のコレクタが接続される中点端子17cに相当する。また信号端子19は、例えば、半導体素子15、16のゲートに接続されている。ヒータ端子25、26については後述する。
半導体ユニット2では、パワーカード10が発した熱の大部分をヒートシンク3の周囲を流れる冷媒(空気)やヒートシンク3の内部空間3aを流れる冷媒(水)との熱交換により放熱する。一方、半導体素子15、16の発熱によって、放熱板12が熱変形を生じる。特に、半導体素子15、16は、放熱板12の中央付近に接しており、放熱板12は中央部分が周辺部分よりも大きく膨張し、中央部分が樹脂パッケージ11の外側へと膨らむ。この熱変形に起因して生ずる前述のポンプアウト現象によってグリス抜けが発生する。
すなわち、半導体素子15、16が通電(動作)と非通電(停止)を一定間隔で繰り返すスイッチング動作を行った場合、その冷熱サイクルに起因して放熱板12が膨張や収縮を繰り返す。そのため、樹脂パッケージ11等とヒートシンク3の間に挟まれたグリス30が放熱板12の膨張により周囲へ押し出され、収縮によって一部は元の位置に戻るがいくらかは元の位置に戻れず、結果的にグリス30が抜け出るグリス抜けが発生する。
そこで、本実施例では、半導体素子15、16の周囲を囲むヒータユニット20を放熱板12に設けることによって、樹脂パッケージ11の放熱面12b(放熱板12)とヒートシンク3の間に塗布されているグリス30が抜け出るグリス抜けを抑制する。ここからは、図1〜3に加えて図4及び図5も参照して説明する。図4は、図3(A)のIV−IV線に沿った断面図である。図5は、ポンプアウト現象によるグリス30の拡がりを模式的に表した説明図である。なお、図4において半導体素子15、16の位置を解り易く表現するため、その切断位置を表す一点鎖線(図3におけるIV−IV線)を直線ではなく変則的な線にしていることに注意されたい。
図3(A)と図4に示すように、ヒータユニット20は、放熱板12に形成された溝13内に収容されている。溝13は、所定幅を有する線状溝であり、放熱板12の実装面12aに設けられている。溝13は、放熱板12に実装された半導体素子15、16の周囲を取り囲むように、矩形環状に形成されている。前述したように半導体素子15、16は、樹脂パッケージ11の長手方向(Y軸方向)に並んでいる。そのため、溝13も樹脂パッケージ11の長手方向に長い矩形状を有するように実装面12aに形成されている。なお、溝13内の隙間には樹脂パッケージ11の樹脂が充填されている。それゆえ、図4では、溝13内のヒータユニット20の両側は樹脂パッケージ11の存在を表すハッチングで埋められている。
ヒータユニット20は、ヒータエレメント21、ベースフィルム22、カバーフィルム23及びヒータ端子25、26により構成されている。ヒータエレメント21は、例えば、ステンレス鋼からなる箔(ステンレス箔)板を平打ち状に細長く形成した抵抗体である。図3(B)に示すヒータエレメント21の断面形状から解るように、その両面がベースフィルム22とカバーフィルム23により挟まれるようにしてヒータエレメント21がパックされている。ベースフィルム22及びカバーフィルム23は、例えば、耐熱性、難燃性や絶縁性に優れたポリイミド等からなる。
ヒータエレメント21の両端には、外部から電力供給を可能にするヒータ端子25、26が接続されている。これらのヒータ端子25、26には、例えば、半導体素子15、16のスイッチング動作に同期したタイミングでヒータユニット20の駆動電力が供給される。これにより、半導体素子15、16が通電されて動作するタイミング(半導体素子15、16の発熱タイミング)に合わせてヒータユニット20を発熱させることが可能になる。なお、図2及び図4においては、ヒータエレメント21の部分を灰色に着色して視覚的に解り易く表現している。
ヒータユニット20は、溝13内に接着されて固定された状態で、放熱板12、14とともに樹脂パッケージ11で封止される。本実施例では、矩形環状を有する溝13は、樹脂パッケージ11の長手方向の一方側(Y軸基端方向)から、信号端子19の突出側(Z軸基端方向)に向けて開口する開口部13aと連通している。そのため、ヒータユニット20のヒータ端子25、26は、この開口部13aを介して樹脂パッケージ11から外部に突出する。
図3(A)に示すように、ヒータユニット20は、溝13から放熱板12の実装面12aの側に向けて突出しないように溝13内に収容されている。ヒータユニット20は、溝13の中から実装面12aよりも外側へ突出するように構成しても良い。本実施例では、樹脂パッケージ11とヒートシンク3の間に挟まれるグリス30を、放熱板12の放熱面12bの法線Nの方向から見たときに少なくともヒータエレメント21で囲まれる範囲内に塗布する。
半導体素子15や半導体素子16は、その通電により動作すると発熱することから、図5に示すように、半導体素子15、16の裏側やその近傍部分(近傍部P;図5において白抜きの範囲)では、放熱板12が加熱されて膨張する。そのため、近傍部Pに塗布されているグリス30a(近傍部Pにて放熱板12とヒートシンク3に挟まれているグリス30a)は、近傍部Pで膨張した放熱板12によって半導体素子15、16の周囲の外側に向けて押し出される(図5に示す黒三角矢印)。
これに対して、ヒータユニット20に外部から電力が供給されてヒータエレメント21が発熱すると、ヒータエレメント21の裏側やその近傍、つまり半導体素子15や半導体素子16から所定距離だけ離れた周囲部分(周辺部Q;濃い灰色範囲)でも、放熱板12が加熱されて熱変形(熱膨張)を生じる。そのため、周辺部Qに塗布されているグリス30b(周辺部Qにて放熱板12とヒートシンク3に挟まれているグリス30b)は、周辺部Qで膨張した放熱板12によってヒータエレメント21により囲まれる範囲の内側に向けて押し返される(図5に示す白三角矢印)。
半導体素子15、16のスイッチング動作に同期させたタイミングでヒータユニット20に駆動電力を供給することによって、半導体素子15、16が発熱するタイミングでヒータユニット20も発熱するため、近傍部Pに塗布されているグリス30aが半導体素子15、16の外側(法線方向Nからみたときの半導体素子15、16の外側)に向けて押し出されるのと同時期に、周辺部Qに塗布されているグリス30bがヒータエレメント21により囲まれる範囲の内側に向けて押し返される。
これにより、半導体素子15、16の近傍部Pから押し出されて半導体素子15、16の周囲方向に向かうグリス30aの拡がりと、半導体素子15、16の周辺部Qから押し返されて半導体素子15、16の中心方向に向かうグリス30bの拡がりと、を衝突させて相殺することが可能になる(図5に示す一点鎖線楕円内を含む薄い灰色範囲)。また、半導体素子15と半導体素子16が隣合う範囲(図5に示す破線楕円内)においては、半導体素子15の近傍部Pから押し出されて半導体素子16側に向かうグリス30aの拡がりと、半導体素子16の近傍部Pから押し出されて半導体素子15側に向かうグリス30aの拡がりと、が衝突する。そのため、これらのグリス30aの拡がりも相殺される。したがって、半導体素子15、16とヒートシンク3の間に挟まれているグリス30の抜けが抑制される。
別言すれば、放熱板12は、半導体素子15、16の発熱によってその中央部分が膨張するとともに、その周辺部分がヒータユニット20の発熱により膨張する。放熱板12の中央部分と周辺部分で熱膨張量の差が小さくなるため、中央部分のみが膨張する場合と比較してグリス抜けを抑制することができる。
以上のとおり、本実施例の半導体ユニット2では、パワーカード10の放熱板12は、半導体素子15、16が取り付けられた実装面12aの側に溝13を有する。溝13は、半導体素子15、16の周囲を囲むように形成されている。溝13には、ヒータユニット20が配置されている。そして、放熱板12の放熱面12bの側とヒートシンク3の間に挟まれているグリス30は、放熱面12bの法線Nの方向から見たときに溝13により囲まれる範囲に塗布されている。別言すれば、法線Nの方向からみてヒータユニット20がグリス30を囲んでいる。
上記のとおり、放熱板12に、半導体素子15、16を囲むようにヒータユニット20を設けることによって、放熱板12の放熱面12bの側の熱膨張量の偏りが緩和され、その結果、グリス抜けが抑制される。
(変形例)図6を参照してヒータユニット20の配置の変形例を説明する。図6(A)は、実施例の半導体ユニット2において、樹脂パッケージ11の部分を除いた状態の放熱板12及びヒータユニット20を表した説明図である。図6(A)から理解されるように、本実施例の半導体ユニット2では、半導体素子15、16から所定距離だけ離れた周囲、すなわちポンプアウト現象によりグリス30が拡がる方向を囲むようにヒータユニット20が配置されている。
図6(B)、(C)に、ヒータユニット20の配置の変形例を示す。図6(B)は、樹脂パッケージの部分を除いた状態の放熱板112及びヒータユニット120を表した説明図である。また、図6(C)は、樹脂パッケージの部分を除いた状態の放熱板212及びヒータユニット220を表した説明図である。なお、図6においては、ヒータエレメント21、121、221の部分を灰色に着色して視覚的に解り易く表現している。
図6(B)に示す他の構成例1のように、放熱板112に実装された半導体素子115とそれに隣接する半導体素子116のサイズが異なる場合には、半導体素子115、116の夫々から所定距離だけ離れた周囲を囲むように、溝113を形成するとともにその溝113内にヒータエレメント121を有するヒータユニット120を収容する。このような構成により、放熱板112及びヒータユニット120を有するパワーカードにおいても、前述したパワーカード10と同様に、ポンプアウト現象によるグリス抜けを抑制することができる。
また、図6(C)に示す他の構成例2のように、矩形状の半導体素子215、216に対して、半導体素子215、216の中心から同心円状に半導体素子215、216の夫々から所定距離だけ離れた周囲を囲むように、溝213を形成するとともにその溝213内にヒータエレメント221を有するヒータユニット220を収容する。これにより、放熱板212及びヒータユニット220を有するパワーカードにおいては、ポンプアウト現象によるグリス30の拡がりを抑える反対方向のグリス30の拡がりを、半導体素子215、216の夫々の中心から同心円状に作用させることが可能になるので、より効果的にポンプアウト現象によるグリス抜けを抑制することができる。
上記の実施例では、本明細書が開示する技術として、放熱板12の実装面12aに溝13を形成してその溝13内にヒータユニット20を収容する例を挙げて説明した。本明細書が開示する技術では、溝13を設けることなく、半導体素子15、16を囲むように放熱板12にヒータユニット20(ヒータエレメント21)を設ければよい。ヒータユニット20(ヒータエレメント21)は、放熱板12の実装面12aに配置してもよく、放熱面12bに配置してもよい。あるいは、2枚の放熱板でヒータユニット20(ヒータエレメント21)を挟んだ積層板を放熱板12の代わりに採用してもよい。
実施例技術に関する留意点を述べる。ヒートシンク3が冷却器の一例に相当する。溝13、113、213が線状溝の一例に相当する。ヒータエレメント21、121、221がヒータの一例に相当する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2、2a:半導体ユニット 3、120、220:ヒートシンク 10:パワーカード 11:樹脂パッケージ 12、14、112、212:放熱板 12a:実装面 12b:放熱面 13、113、213:溝 15、16、115、116、215、216:半導体素子 20、120、220:ヒータユニット 21、121、221:ヒータエレメント 25、26:ヒータ端子 30、30a、30b:グリス
Claims (2)
- 半導体素子と、
一方の幅広面に前記半導体素子が取り付けられている放熱板と、
前記半導体素子を封止している樹脂パッケージであって前記放熱板の他方の幅広面が露出している樹脂パッケージと、
グリスを挟んで前記他方の幅広面と対向している冷却器と、
前記放熱板に取り付けられているヒータと、
を備えており、
前記ヒータは、前記幅広面の法線方向からみたときに前記グリスと前記半導体素子を囲んでいる、半導体装置。 - 前記放熱板の前記一方の幅広面に、前記法線方向からみたときに前記半導体素子を囲むように線状の溝が設けられており、
前記ヒータは前記溝に配置されている、請求項1に記載の半導体装置。
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KR102566368B1 (ko) | 2021-07-06 | 2023-08-10 | 중앙대학교 산학협력단 | 반도체 소자 열관리 모듈 및 이의 제조 방법 |
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