JP6476665B2 - 現金処理装置 - Google Patents
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本発明の実施形態は、小売店やスーパーマーケットなどの流通施設および商業施設に設置される現金処理装置に適用される。本実施形態による現金処理装置は、例えば、釣銭準備金として紙幣および硬貨を出金する出金取引、および上記取引により回収された紙幣および硬貨を入金する入金取引などの処理を実行可能である。以下、このような本実施形態による現金処理装置の構成および動作について順次詳細に説明する。
図1は、本実施形態による現金処理装置1の内部構成を示す説明図である。また、図2は、本実施形態による現金処理装置1の外観を示す説明図である。図1及び図2に示したように、本実施形態による現金処理装置1は、紙幣投入口101と、紙幣一時保留部103と、紙幣鑑別部105と、万券カセット107と、五千券カセット109と、千券カセット111と、回収カセット113と、リジェクト部115と、硬貨投入口117と、硬貨鑑別部119と、硬貨一時保留部121と、硬貨返却部123と、出金ホッパ125と、硬貨回収庫127と、硬貨出金箱129と、カードリーダ部131と、操作表示部133と、検知部135と、硬貨部扉137と、制御部150と、を備える。
図5は、操作表示部133に表示されるメニュー画面4の具体例を示す説明図である。図5に示したように、メニュー画面4は、「入金」ボタン、「出金」ボタン、「回金入金」ボタン、「回金出金」ボタン、「装填」ボタン、「回収」ボタン、「両替」ボタン、「計数」ボタン、「照会」ボタン、「締上」ボタン、「精査」ボタン、「暗証変更」ボタン、および「再印字」ボタンなど、現金処理装置1が実行可能な処理と関連付けられた取引選択ボタンを含む。オペレータは、このメニュー画面4からの選択ボタンの選択により、所望の処理を現金処理装置1に実行させることが可能である。
入金は、回収された紙幣および硬貨を紙幣カセットおよび出金ホッパ125に収納するための取引である。例えば、メニュー画面4においてオペレータにより「入金」ボタンが選択されると、制御部150は、紙幣投入口101および硬貨投入口117のシャッタを開放し、紙幣および硬貨の投入を誘導する入金誘導画面を操作表示部133に表示させる。その後、制御部150は、紙幣投入口101および硬貨投入口117から投入された紙幣および硬貨を計数する。ここで、紙幣鑑別部105により正常と判断された紙幣は紙幣一時保留部103に集積され、硬貨鑑別部119により正常と判断された硬貨は硬貨一時保留部121に集積される。また、紙幣鑑別部105によりリジェクトされた紙幣は紙幣投入口101から返却され、硬貨鑑別部119によりリジェクトされた硬貨は硬貨返却部123から返却される。
出金は、各紙幣カセットおよび出金ホッパ125から釣銭準備金を出金するための取引である。例えば、メニュー画面4においてオペレータにより「出金」ボタンが選択されると、制御部150は、「パターン出金」又は「金種枚数指定出金」のサブメニューを、操作表示部133に表示する。オペレータは、「パターン出金」のサブメニュー又は「金種枚数指定出金」のサブメニューを選択する。「パターン出金」のサブメニューを選択した場合、オペレータは、事前に登録された金種別枚数の複数のパターンから、いずれかの金種別枚数のパターンを選択し、制御部150は選択された金種別枚数に相当する現金を出金させる。一方、「金種枚数指定出金」のサブメニューを選択した場合、オペレータは、金種別枚数を入力し、制御部150は入力された金種別枚数に相当する現金を出金させる制御を行う。
回金入金は、営業店内の他の現金処理装置から回収された紙幣および硬貨を紙幣カセットおよび出金ホッパ125に収納するための取引である。回金入金において実行される処理の流れは入金において実行される処理の流れと実質的に同一であり、また、入金と回金入金は現金処理装置1における集計において区別される。
回金出金は、営業店内の他の現金処理装置へ回金入金される現金を各紙幣カセットおよび出金ホッパ125から出金するための取引である。回金出金において実行される処理の流れは出金において実行される処理の流れと実質的に同一であり、また、出金と回金出金は現金処理装置1における集計において区別される。
装填は、釣銭用の紙幣および硬貨を紙幣カセットおよび出金ホッパ125に補充するための取引である。例えば、メニュー画面4においてオペレータにより「装填」ボタンが選択されると、制御部150は、紙幣投入口101および硬貨投入口117のシャッタを開放し、紙幣および硬貨の投入を誘導する入金誘導画面を操作表示部133に表示させる。そして、紙幣投入口101および硬貨投入口117に紙幣および硬貨が投入されると、制御部150は、投入された紙幣および硬貨を紙幣カセットおよび出金ホッパ125に収納するための制御を行う。
回収は、現金精査のために装置内の全ての紙幣・硬貨、もしくは、入金過多で溢れそうになったリサイクルカセットの紙幣や硬貨を出金して抜取るための取引である。例えば、メニュー画面4においてオペレータにより「回収」ボタンが選択されると、制御部150は、全カセット及び出金ホッパ125から、紙幣投入口101及び硬貨出金箱129へ、紙幣及び硬貨を搬送する制御を行う。
両替は、投入された紙幣または硬貨の合計金額と同額の合計金額を構成し、投入された紙幣または硬貨と異なる金種の紙幣または硬貨を出金する取引である。例えば、メニュー画面4においてオペレータにより「両替」ボタンが選択されると、制御部150は、紙幣投入口101および硬貨投入口117のシャッタを開放し、紙幣および硬貨の投入を誘導する入金誘導画面を操作表示部133に表示させる。その後、制御部150は、紙幣投入口101および硬貨投入口117から投入された紙幣および硬貨を計数し、計数された合計金額と同額の合計金額を構成し、投入された紙幣または硬貨と異なる金種の紙幣または硬貨を出金させる制御を行う。
計数は、投入された紙幣および硬貨の計数を行った後、紙幣および硬貨を返却する取引である。例えば、メニュー画面4においてオペレータにより「計数」ボタンが選択されると、制御部150は、紙幣投入口101および硬貨投入口117のシャッタを開放し、紙幣および硬貨の投入を誘導する入金誘導画面を操作表示部133に表示させる。その後、制御部150は、紙幣投入口101および硬貨投入口117から投入された紙幣および硬貨を計数する。ここで、紙幣鑑別部105により正常と判断された紙幣は紙幣一時保留部103に集積され、硬貨鑑別部119により正常と判断された硬貨は硬貨一時保留部121に集積される。また、紙幣鑑別部105によりリジェクトされた紙幣は紙幣投入口101から返却され、硬貨鑑別部119によりリジェクトされた硬貨は硬貨返却部123から返却される。
照会は、それまでの現金処理装置1において行われた操作の履歴や、有高などを照会する取引である。例えば、メニュー画面4においてオペレータにより「照会」ボタンが選択されると、制御部150は、照会対象の選択画面を操作表示部133に表示させる。その後、制御部150は、オペレータにより選択された照会対象の情報を操作表示部133に表示させる。
締上は、それまでの出金および入金取引を集計し、売上額(入金合計―出金合計)を算出する取引である。例えば、メニュー画面4においてオペレータにより「締上」ボタンが選択されると、制御部150は、売上額と既に回収カセット113に収納した紙幣額との差分を売上移動金額として算出する。そして、制御部150は、高額券の紙幣を優先して紙幣カセットから回収カセット113に移動させ、出金ホッパ125から硬貨を回収カセット113に移動させ、売上金を作成するための制御を行う。
精査は、現金処理装置1内の有高を確認するための取引である。例えば、メニュー画面4においてオペレータにより「精査」ボタンが選択されると、制御部150は、現金処理装置1の扉を解錠し、紙幣カセットからの紙幣の取り出し、および出金ホッパ125からの硬貨の取り出しを誘導する画面を操作表示部133に表示させる。その後、オペレータにより紙幣および硬貨の取り出しが行われ、現金処理装置1の扉が閉められると、制御部150は、紙幣および硬貨の投入を誘導する画面を操作表示部133に表示させる。
暗証変更は、現金処理装置1へのログインなどにおいてオペレータを識別するための暗証番号を変更する取引である。例えば、メニュー画面4においてオペレータにより「暗証変更」ボタンが選択されると、制御部150は、変更後の新たな暗証番号の入力画面を操作表示部133に表示させる。その後、制御部150は、オペレータにより入力された新たな暗証番号を変更後の暗証番号として記憶する。
再印字は、現金処理装置1における取引において印字されるレシートを再印字する取引である。例えば、メニュー画面4においてオペレータにより「再印字」ボタンが選択されると、制御部150は、前回印字されたレシートに記載された情報と同一の情報が記載されたレシートを再印字させる制御を行う。
なお、現金処理装置1は、オフラインで運用されてもよいし、店舗会計システムなどの上位サーバと連携してオンラインで運用されてもよい。現金処理装置1は、オンラインで運用される場合、LANなどで接続される上位サーバに対して各処理の結果を電文として送信する。
以上、制御部150の制御により各取引において実現される処理の概要を説明した。ここで、本実施形態に係る現金処理装置1の技術的意義を明らかにするために、本実施形態に係る現金処理装置1の障害発生後の取引の流れの説明に先立ち、比較例に係る現金処理装置の障害発生後の取引の流れを説明する。
本発明の第1の実施形態に係る障害発生後の取引の流れによれば、上記問題を解決し、顧客へのサービスの質の低下を防止することが可能である。このために、本発明の第1の実施形態による現金処理装置1は、障害に対して行われた復旧処理に応じた取引を、復旧が検知された後に実施可能とする制御を行う。具体的には、本発明の第1の実施形態による現金処理装置1は、復旧処理における出金ホッパ125の脱着の有無に応じた取引を、復旧が検知された後に実施可能とする制御を行う。より具体的には、本発明の第1の実施形態による現金処理装置1は、復旧処理における出金ホッパ125の脱着が無かった場合、復旧処理において出金ホッパ125の脱着があった場合に制限される取引を、復旧が検知された後に実施可能とする制御を行う。以下、図9を参照し、本発明の第1の実施形態に係る障害発生後の取引の流れをより具体的に説明する。
続いて、図10および11を参照し、本発明の第2の実施形態に係る障害発生後の取引の流れを説明する。
続いて、図12〜14を参照し、本発明の第3の実施形態に係る障害発生後の取引の流れを説明する。
上記では、制御部150が復旧処理における出金ホッパ125の脱着の有無に応じた取引を復旧が検知された後に実施可能とする例を説明したが、出金ホッパ125の脱着の有無を他の情報に置き換えてもよい。
以上のように、本発明の実施形態によれば、硬貨の処理に関係する障害が発生した場合であっても、復旧処理において出金ホッパ125の脱着が無かった場合には、精査を行わずとも全ての取引が実施可能である。また、硬貨の処理に関係する障害からの復旧処理において出金ホッパ125の脱着があった場合であっても、精査を行わずとも出金動作を含まない取引が実施可能である。さらに、硬貨の処理に関係する障害からの復旧処理において出金ホッパ125の脱着があった場合であっても、管理者承認情報の取得があることを条件に、精査を行わずとも全ての取引が実施可能である。従って、窓口の顧客を待たせる必要がないため、顧客へのサービスの質の低下を防止することが可能である。さらに、精査を行うことによるオペレータの作業負担を削減することが可能である。
101 紙幣投入口
103 紙幣一時保留部
105 紙幣鑑別部
107 万券カセット
109 五千券カセット
111 千券カセット
113 回収カセット
115 リジェクト部
117 硬貨投入口
119 硬貨鑑別部
121 硬貨一時保留部
123 硬貨返却部
125 出金ホッパ
127 硬貨回収庫
129 硬貨出金箱
131 カードリーダ部
133 操作表示部
133 操作入力部
135 検知部
137 硬貨部扉
150 制御部
Claims (5)
- 現金処理装置であって、
前記現金処理装置の障害の発生及び前記障害からの復旧を検知する検知部と、
硬貨を収納する硬貨収納部と、
前記障害に対して行われた復旧処理における前記硬貨収納部の脱着の有無に応じた取引を、前記復旧が検知された後、前記現金処理装置内の有高を確認するための取引である精査が完了するまでの間、実施可能とする制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記復旧処理において前記硬貨収納部の脱着が無かった場合、前記復旧処理において前記硬貨収納部の脱着があった場合に制限される取引を、前記復旧が検知された後に実施可能とし、
前記復旧処理において前記硬貨収納部の脱着があった場合、出金動作を含まない取引を、前記復旧が検知された後に実施可能とする、現金処理装置。 - 前記制御部は、前記復旧処理において前記硬貨収納部の脱着が無かった場合、出金動作を含む取引を、前記復旧が検知された後に実施可能とする、請求項1に記載の現金処理装置。
- 管理者承認情報を取得する取得部をさらに備え、
前記制御部は、前記復旧が検知された後に前記管理者承認情報が取得された場合に、制限されている取引のうちいずれかの取引を、実施可能とする、請求項1又は2に記載の現金処理装置。 - 前記制御部は、前記復旧が検知された後に前記管理者承認情報が取得された場合に、出金動作を含む取引を、実施可能とする、請求項3に記載の現金処理装置。
- 現金処理装置であって、
前記現金処理装置の障害の発生及び前記障害からの復旧を検知する検知部と、
硬貨を収納する硬貨収納部と、
前記硬貨収納部を含む硬貨部を外部から遮断する硬貨部扉と、
前記障害に対して行われた復旧処理における前記硬貨部扉の開閉の有無に応じた取引を、前記復旧が検知された後、前記現金処理装置内の有高を確認するための取引である精査が完了するまでの間、実施可能とする制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記復旧処理において前記硬貨部扉の開閉が無かった場合、前記復旧処理において前記硬貨部扉の開閉があった場合に制限される取引を、前記復旧が検知された後に実施可能とし、
前記復旧処理において前記硬貨部扉の開閉があった場合、出金動作を含まない取引を、前記復旧が検知された後に実施可能とする、現金処理装置。
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2014
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