JP6469147B2 - 車両の前方状況検出機器の取付構造 - Google Patents

車両の前方状況検出機器の取付構造 Download PDF

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本発明は、車両の前方状況検出機器の取付構造に関し、更に詳細には、車体前部に配置される前方状況検出機器の取付構造に関する。
自動車等の車両におけるミリ波レーダ機器やカメラ等の前方状況検出機器の車体に対する取付構造として、前方状況検出機器がフロントグリル(ラジエータグリル)後方のフロントバルクヘッド(車体骨格部材)に取り付けられ、軽微な衝突時にはフロントグリルと当接することによってフロントグリルを後方下側に変位させるガイド部材が車体骨格部材に取り付けられ、フロントグリルが前方状況検出機器と干渉することを避けるように構成されたもの(例えば、特許文献1)や、前方状況検出機器がフロントグリルに取り付けられたもの(例えば、特許文献2)が知られている。
前方状況検出機器がフロントバルクヘッドに取り付けたものでは、前方状況検出機器の前方に位置するフロントグリルに、前方状況検出機器のレーダ放射や撮像のために電波や光が透過(通過)する透過部分が設けられる。この透過部分は、フロントグリルに設けられるエンブレムが電波や光を透過し易い材料によって構成されることにより、エンブレムによる場合がある。
特許第4331152号公報(JP4331152(B2)) DE102012214326(A1)
カメラやミリ波レーダ等の前方状況検出機器がフロントバルクヘッドに取り付けられたものでは、前方状況検出機器はフロントグリルに対して後方に離間しているのに対して、レーダは電波の放射拡がり角を有し、カメラは前方に拡がる画角を有するから、前方状況検出機器がフロントグリルから離間する距離が大きいほど、フロントグリルの透過部分(エンブレム)を大型化する必要が生じ、車両正面の意匠性が損なわれる虞がある。
前方状況検出機器がフロントグリルに取り付けられたものでは、フロントグリルの透過部分(エンブレム)が大型化する虞がないが、軽微な前部衝突時でもフロントグリルの変形等によって車体に対する前方状況検出機器の取付位置や取付角度が変化し、前方状況検出機器が初期状態通りに正常に機能しなくなる虞がある。また、フロントグリルが樹脂製であると、フロントグリルの経年変形によって車体に対する前方状況検出機器の取付位置や取付角度が変化することによっても前方状況検出機器が初期状態通りに正常に機能しなくなる虞がある。
本発明が解決しようとする課題は、フロントグリルに形成される透過部分(エンブレム)が大型化することがなく、長期間に亘って前方状況検出機器が初期状態通りに正常に機能するようにすることである。
本発明による車両の前方状況検出機器の取付構造は、車体前部に設けられたフロントグリル(12)の背部に配置される車両の前方状況検出機器(32)の取付構造であって、前記フロントグリル(12)の後方に位置する車体骨格部材(20)に取り付けられた後部ブラケット(60)と、前記後部ブラケット(60)から前方に延出し、前記前方状況検出機器(32)を支持する前部ブラケット(40)とを有し、前記前部ブラケット(40)が、前記フロントグリル(12)に結合され、かつ、所定値を超える荷重を受けた時には後方へ変位可能に前記後部ブラケット(60)に結合されている。
この構成によれば、フロントグリル(12)に結合された前部ブラケット(40)によって前方状況検出機器(32)が支持されるから、前方状況検出機器(32)をフロントグリル(12)に近接した位置に配置することができる。これにより、前方状況検出機器(32)の前方のフロントグリル(12)に設けられる透過部分(エンブレム)を大型化する必要がなくなる。しかも、前部ブラケット(40)は後部ブラケット(60)を介して車体骨格部材(20)から支持されるので、前方状況検出機器(32)の取付状態が変化することが効果的に抑制され、前方状況検出機器(32)が長期間に亘って初期状態通りに正常に機能する。前部ブラケット(40)が所定値を超える荷重を受けた時には、前部ブラケット(40)が後部ブラケット(60)に対して後方へ変位するから、衝突時等にフロントグリル(12)の変形が抑制されることがない。
本発明による車両の前方状況検出機器の取付構造は、好ましくは、前記前部ブラケット(40)と前記後部ブラケット(60)とは、前記前部ブラケット(40)及び前記後部ブラケット(60)の何れか一方に設けられた突部(54)及び他方に設けられて前記突部(54)が係合する凹部(78、80)を含み、前記突部(54)及び前記凹部(78、80)は、前記前部ブラケット(40)を初期位置に復元可能に前記後部ブラケット(60)に対して後方への変位を許容する形状をしている。
この構成によれば、前部衝突後にフロントグリル(12)が弾性によって衝突前の初期位置に復元すると、ピン(54)と凹部(78、80)との係合によって前部ブラケット(40)が復帰衝突前の初期位置に戻るから、前方状況検出機器(32)が長期間に亘って初期状態通りに正常に機能する。
本発明による車両の前方状況検出機器の取付構造は、好ましくは、前記突部はピン(54)であり、前記凹部は前記初期位置において前記ピン(54)を後方へ離脱可能に係止した係止部(78)及び前記係止部(78)の後部に連続し且つ後方に向かうに従って拡開した拡開部(80)を含む。
この構成によれば、前部衝突後にフロントグリル(12)が弾性によって衝突前の初期位置に復元すると、ピン(54)及び拡開部(80)の作用によって前部ブラケット(40)が自ずと衝突前の初期位置に戻るから、前方状況検出機器(32)が長期間に亘って初期状態通りに正常に機能する。
本発明による車両の前方状況検出機器の取付構造は、好ましくは、前記突部はピン(54)であり、前記凹部は前後方向に延在し、前記ピン(54)が前後方向に変位可能に係合した長孔(82)を含む。
この構成によれば、前部衝突後にフロントグリル(12)が弾性によって衝突前の初期位置に復元すると、ピン(54)と長孔(82)との係合関係によって前部ブラケット(40)が自ずと衝突前の初期位置に戻るから、前方状況検出機器(32)が長期間に亘って初期状態通りに正常に機能する。
本発明による車両の前方状況検出機器の取付構造は、好ましくは、前記凹部(78、80)が樹脂部材(74)に画成されている。
この構成によれば、ピン(54)が金属製であっても、金属打音等が生じない。
本発明による車両の前方状況検出機器の取付構造は、好ましくは、前記突部及び前記凹部は、前記前部ブラケット(40)及び前記後部ブラケット(60)の少なくとも上下2箇所に各々設けられている。
この構成によれば、前部ブラケット(40)が後部ブラケット(60)に対して回動変位することが抑制され、前方状況検出機器(32)が長期間に亘って初期状態通りに正常に機能する。
本発明による車両の前方状況検出機器の取付構造は、好ましくは、前記突部及び前記凹部は、前記前部ブラケット(40)及び前記後部ブラケット(60)の少なくとも上下2箇所に前後方向にオフセットして各々設けられている。
この構成によれば、前部ブラケット(40)が後部ブラケット(60)に対して回動変位することがより効果的に抑制され、前方状況検出機器(32)は長期間に亘って初期状態通りに正常に機能する。
本発明による車両の前方状況検出機器の取付構造は、好ましくは、前記後部ブラケット(60)は、フロントバルクヘッド(20)の左右のサイドステム(22)間に掛け渡されたアッパフレーム(24)に固定された上端(44)及び前記アッパフレーム(24)の下方において前記左右のサイドステム(22)間に掛け渡されたクロスメンバ(26)に固定された下端(46)を有する。
この構成によれば、後部ブラケット(60)がフロントバルクヘッド(20)に強固に固定され、後部ブラケット(60)を介した前部ブラケット(40)のフロントバルクヘッド(20)から支持強度が向上する。
されるので
本発明による車両の前方状況検出機器の取付構造は、好ましくは、前記前部ブラケット(40)は、前記前方状況検出機器(32)を取り付けられる樹脂製の機器マウント(42)および前記機器マウント(42)から後方に延在する金属板製のブラケット片(48)を含むアウトサート成形品であり、前記ブラケット片(48)は前記機器マウント(42)を前後に貫通して延在する部分(48A)及び前記機器マウント(42)の下部に接合する部分(48B)を有する。
この構成によれば、ブラケット片(48)による機器マウント(42)の支持強度が向上し、前方状況検出機器(32)が長期間に亘って初期状態通りに正常に機能する。
本発明による車両の前方状況検出機器の取付構造によれば、フロントグリルに形成される透過部分(エンブレム)が大型化することがなく、長期間に亘って前方状況検出機器が初期状態通りに正常に機能する。
本発明による車両の前方状況検出機器の取付構造が採用された車体前部の斜視図 本発明による車両の前方状況検出機器の取付構造の一つの実施形態を、フロントバルクヘッドを取り除いて後方より見た斜視図 同実施形態を、フロントグリルを取り除いて前方より見た斜視図 同実施形態の要部を一部断面で示す側面図 図5のV−Vに沿った拡大断面図 同実施形態で用いられる係合板の拡大側面図 他の実施形態の要部を一部断面で示す側面図 他の実施形態の要部を一部断面で示す側面図 他の実施形態の要部を一部断面で示す側面図 他の実施形態の要部を一部断面で示す側面図
以下に、本発明による車両の前方状況検出機器の取付構造を自動車に適用した一つの実施形態を、図1〜図6を参照して説明する。
図1に示されているように、フロントグリル(ラジエータグリル)12は、車体前部の正面に配置されるものであり、フロントバンパフェース10の上部に結合されている。フロントグリル12は、樹脂成形品であり、グリル部14を有すると共に左右方向の中央部に自動車のメーカマーク等を示すようなエンブレム16を形成されている。エンブレム16は、後述のレーダ機器32が車体前方に放射するレーダ波を透過し易い材料によって構成され、レーダ波の透過部をなす。
フロントグリル12の後方にはフロントバルクヘッド20が設けられている。フロントバルクヘッド20は、図3に示されているように、溝形鋼による左右のサイドステム22と、左右のサイドステム22の上端を互いに接続すべく両サイドステム22間に掛け渡された溝形鋼によるアッパフレーム24と、アッパフレーム24の下方において左右のサイドステム22の互いに接続すべく両サイドステム22間に掛け渡された溝形鋼によるクロスメンバ26とを含み、剛固な車体骨格部材をなす。クロスメンバ26は、詳細には、左右のサイドステム22の各々の上下方向の中間部に取り付けられたL形取付金具28に固定された左右の端部を有して左右のサイドステム22間を左右方向に延在し、前後方向の剛性向上のために左右方向に延在するリブ部30を含む。
アッパフレーム24にはフロントグリル12の上部の左右両側が締結具13によって結合されている。
次に、前方状況検出機器の取付構造の一つの実施形態を、図2〜図6を参照して説明する。この実施形態では、前方状況検出機器は、衝突防止システム等に用いられるレーダ波によるレーダ機器32である。レーダ機器32の取付構造は、前部ブラケット40と、後部ブラケット60とを個別に有する。
前部ブラケット40は、フロントグリル12の後方において正面に向けて矩形枠状をなす樹脂製のレーダマウント(グリル側取付ベース本体)42と、レーダマウント42の左右一方の側から後方に延出した縦壁をなす金属板製(プレス成形品)のブラケット片48とを含むアウトサート成形品である。レーダマウント42にはレーダ機器32が左右両側部及び上部の3箇所を各々ボルト50によって固定されている。
ブラケット片48はレーダマウント42を前後に貫通して延在する前方延出部分48A及びレーダマウント42の下部に接合するリブ部分48Bを有する。この結合構造により、ブラケット片48によるレーダマウント42の支持強度が向上し、レーダ角度ずれが抑制され、レーダ機器32が長期間に亘って初期状態通りに正常に機能する。
ブラケット片48は前側に形成された上側取付片44及び下側取付片46を有する。下側取付片46は前方延出部分48Aの前端に折曲形成されている。フロントグリル12は背面から後方に向けて突出成形された上側取付台部34及び下側取付台部36を有する。上側取付片44及び下側取付片46は各々上側取付台部34及び下側取付台部36にボルト52によって固定されている。この固定によって、レーダ機器32は、図4に示されているように、フロントグリル12に直付けされたようにして、エンブレム16の後方に極く接近した位置に正面に向けて配置される。レーダ機器32は、図3に示されているように、前面中央にレーダ波放射ポート33を有しており、レーダ波放射ポート33がエンブレム16の中央に対応する位置に位置するように、取付位置を設定されている。
レーダ機器32がエンブレム16の後方に極く接近した位置に配置されることにより、レーダ機器32が前方に放射するレーダ波の放射拡がり角に応じてエンブレム16を大型化する必要がなくなり、車両正面の意匠性が損なわれることがない。また、このことにより、軽衝突時のレーダ機器32の後方ストロークを容易に確保することができる。
ブラケット片48の後端近傍の上下2箇所には、各々突部として、ブラケット片48から正面視で右側に突出したピン54が固定されている。ピン54は、金属製のものであり、図5に示されているように、取付基部側の小径軸部54A及び先端側の大径フランジ部54Bを有する。上下2箇所のピン54は前後方向に互いにオフセットして設けられている。
後部ブラケット60は、金属板によるプレス成形品であり、アッパフレーム24の上部にボルト62によって固定された上端片64と、クロスメンバ26の前部に取り付けられたL形取付金具66にボルト62によって固定された下端片70と、上端片64と下端片70との間にあって正面視でブラケット片48の右側に沿って延在する縦壁をなす主板部72とを有し、フロントバルクヘッド20の前側に固定されている。
後部ブラケット60は、上端片64及び下端片70、つまり上下両端をフロントバルクヘッド20に固定されているから、フロントバルクヘッド20に対する後部ブラケット60の取付強度が高いものになる。これにより、軽微な前部衝突では後部ブラケット60の取付位置が変動することがない。
主板部72の正面視で右側面には、上下2箇所に各々樹脂製の係合部材(凹部部材)74が複数の締結具76によって固定されている。各係合部材74は、図6に示されているように、ピン54の小径軸部54Aが嵌合可能な後方開口のC形切欠部(係止部)78及びC形切欠部78から後方に向かうに従って上下幅が大きくなって係合部材74の後縁に至る後方開口の拡開切欠部(拡開部)80を有する。拡開切欠部80の上面80A及び下面80Bは、後側から前側に向かうに従って互いに近づく方向に傾斜して各々C形切欠部78の内周面78Aに至る案内部をなす。小径軸部54AとC形切欠部78とは前部ブラケット40が所定値を超える荷重を受けない時には嵌合状態を維持し、前部ブラケット40が所定値を超える荷重を受ける時には、小径軸部54AがC形切欠部78との嵌合から離脱し、前部ブラケット40が後部ブラケット60に対して後方へ変位可能になる。上下2箇所の係合部材74は、上下のピン54の前後方向のオフセットと同様に、前後方向に互いにオフセットして設けられている。
このようにして前部ブラケット40は、後部ブラケット60から前方に延出してフロントグリル12に結合され、かつ、所定値を超える荷重を受けた時には後方へ変位可能に後部ブラケット60に結合されている。
フロントグリル12が衝突等による変形を生じていない初期状態では、換言すると、前部ブラケット40が所定値を超える荷重を受けない時には図4に示されているように、上下2箇所において、各C形切欠部78にピン54の小径軸部54Aが嵌合することにより、前部ブラケット40の上下方向及び前後方向の移動及び回転が拘束され、且つ図5に示されているように、大径フランジ部54Bとブラケット片48とが主板部72及び係合部材74を左右に挟むことにより、前部ブラケット40の左右方向の移動が拘束され、このような拘束状態で、前部ブラケット40の後部が後部ブラケット60によってフロントバルクヘッド20から支持される。
上述の拘束により、フロントグリル12やフロントグリル12を取り付けられたフロントバンパフェース10が樹脂製であることにより、外気温度によって高温や低温に曝されてフロントグリル12が熱変形したり、経年変形したりしても、前部ブラケット40が所定値を超える荷重を受けない状態下では、前部ブラケット40が後部ブラケット60に対して前後方向や左右方向に変位することが回避あるいは抑制される。これにより、エンブレム16を含むフロントグリル12が熱変形したり、経年変形したりしても、レーダ機器32の取付位置および取付姿勢が変動することが回避あるいは抑制され、レーダ機器32のレーダ波放射角が初期の放射角からずれるレーダ角度ずれを生じることが回避あるいは抑制され、レーダ機器32が長期間に亘って初期状態通りに正常に機能する。
また、エンブレム16を含むフロントグリル12は、前部ブラケット40及び後部ブラケット60によってフロントバルクヘッド20から支持されていることにもなり、フロントグリル12の熱変形や経年変形が抑制される効果も期待できる。
また、上下2箇所において各ピン54の小径軸部54Aが各C形切欠部78に嵌合していることにより、前部ブラケット40が、図4の紙面を貫通する軸線周りに回動することが抑制されるので、フロントグリル12やフロントバンパフェース10の自重による垂れ下がりが抑制され、このことによってもレーダ機器32のレーダ波放射角が初期の放射角からずれるレーダ角度ずれを生じることが回避あるいは抑制される。更には、互いに係合する上下2箇所のピン54及び係合部材74が前後方向にオフセットして設けられていることにより、前部ブラケット40が回動することを抑制することが効果的に行われ、前部ブラケット40がより一層回動し難くなる。これらのことによってもレーダ機器32は長期間に亘って初期状態通りに正常に機能する。
軽微な前部衝突によってフロントグリル12が弾性変形を生じること等によって、前部ブラケット40が所定値を超える荷重を受けた時には、ピン54の小径軸部54AがC形切欠部78との嵌合から離脱して拡開切欠部80へ抜け出し、前部ブラケット40がフロントグリル12と共に後部ブラケット60に対して後方に変位する。
小径軸部54Aは、C形切欠部78との嵌合から離脱して係合部材74に対して後方へ移動すると、拡開切欠部80において、図6に矢印線によって示されているように、係合部材74に対して上下方向にも変位可能になり、前部衝突によるフロントグリル12の後方への移動及び上下方向の移動が許容される。これにより、フロントグリル12やレーダ機器32が損傷することが回避され、軽微な前部衝突が歩行者による場合には、歩行者の保護が図られる。
前部衝突後にフロントグリル12が弾性によって衝突前の初期位置に復元すると、これに伴って前部ブラケット40も前方に移動する。衝突によって前部ブラケット40が初期位置から上下方向に変位しても、前部ブラケット40が前方に移動する際に、ピン54の小径軸部54Aが拡開切欠部80の上面80A或いは下面80Bに案内されてC形切欠部78に向かい、小径軸部54AがC形切欠部78に嵌合する元の状態に戻る。このようにして、前部ブラケット40は衝突前の初期位置に復元可能に後方への変位を許容して後部ブラケット60に連結されている。
これにより、軽微な前部衝突によってフロントグリル12が弾性変形しても、衝突後にフロントグリル12が元の状態に復元すれば、前部ブラケット40は自ずと衝突前の初期位置に戻るから、衝突によってレーダ機器32のレーダ波放射角が初期の放射角からずれるレーダ角度ずれを生じることがない。
復元動作時にピン54の小径軸部54Aが拡開切欠部80の上面80A或いは下面80Bに当接や摺接しても、係合部材74は樹脂製であるから、金属打音や金属摺接音が生じることがない。
次に、前方状況検出機器の取付構造の他の実施形態を、図7を参照して説明する。なお、図7において、図1に対応する部分は、図1に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
この実施形態では、樹脂製の係合部材74はアウトサート成形によって後部ブラケット60の主板部72に一体に設けられている。係合部材74には、ピン54の小径軸部54Aが係合する凹部として、前側開口82及び後側開口84が形成されている。
前側開口82は略水平な水平部(係止部)82A及び水平部82Aの後側に連続して上方に傾斜し且つ後方に向かう上下幅が大きくなる傾斜部(拡開部)82Bを含む。後側開口84は略水平に延在して係合部材74の後縁に至る後方開口の切欠きとして形成されている。
この実施形態でも、各小径軸部54Aと前側開口82及び後側開口84との係合により、エンブレム16を含むフロントグリル12が熱変形したり、経年変形したりしても、前部ブラケット40が所定値を超える荷重を受けない状態下では、前部ブラケット40が後部ブラケット60に対して前後方向や左右方向に変位することが回避あるいは抑制される。これにより、フロントグリル12が熱変形したり、経年変形したりしても、レーダ機器32の取付位置および取付姿勢が変動することが回避あるいは抑制され、レーダ機器32のレーダ波放射角が初期の放射角からずれるレーダ角度ずれを生じることが回避あるいは抑制され、レーダ機器32が長期間に亘って初期状態通りに正常に機能する。
また、前後2箇所において各小径軸部54Aが前側開口82及び後側開口84に嵌合していることにより、前部ブラケット40が、図7の紙面を貫通する軸線周りに回動することが抑制されるので、フロントグリル12やフロントバンパフェース10の自重による垂れ下がりが抑制され、このことによってもレーダ機器32のレーダ波放射角が初期の放射角からずれるレーダ角度ずれを生じることが回避あるいは抑制される。
軽微な前部衝突によってフロントグリル12が弾性変形を生じること等によって、前部ブラケット40が所定値を超える荷重を受けた時には、各小径軸部54Aが前側開口82及び後側開口84の後方へ移動し、前部ブラケット40がフロントグリル12と共に後部ブラケット60に対して後方に変位する。
前側の小径軸部54Aが前側開口82の水平部82Aから傾斜部82Bに移動し、後側の小径軸部54Aが後側開口84の後方に抜け出すことにより、各小径軸部54Aは、図7に矢印線によって示されているように、係合部材74に対して上下方向にも変位可能になり、前部衝突によるフロントグリル12の後方への移動及び上下方向の移動が許容される。更に、後側の小径軸部54Aが後側開口84の後方に抜け出すことにより、フロントグリル12が図7の紙面を貫通する軸線周りに回動することも許容される。これにより、フロントグリル12やレーダ機器32が損傷することが回避され、軽微な前部衝突が歩行者による場合には、歩行者の保護が図られる。
前部衝突後にフロントグリル12が弾性によって衝突前の初期位置に復元すると、これに伴って前部ブラケット40も前方に移動する。衝突によって前部ブラケット40が初期位置から上下方向に変位しても、前側の小径軸部54Aは前側開口82内あることにより、傾斜部82Bを画定する端面に案内されて水平部82Aに戻る。
これにより、軽微な前部衝突によってフロントグリル12が弾性変形しても、衝突後にフロントグリル12が元の状態に復元すれば、前部ブラケット40は自ずと衝突前の初期位置に戻り、衝突後にレーダ機器32のレーダ波放射角が初期の放射角からずれるレーダ角度ずれを生じることがない。
以上、本発明を、その好適な実施形態について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施形態により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、ピン54の小径軸部54Aが係合する凹部の形状は、図8に示されているように、前後に設けられている2個の開口86、88の双方が、図7に示されている前側開口82と同形であっても、図9に示されているように、前後に設けられている2個の開口90、92の双方が水平部(係止部)90A、92A及び三角形部(拡開部)90B、92Bを含む形状であってもよい。また、図10に示されているように、上下に設けられている2個の開口94、96の双方が前後方向に長い水平な長孔であってもよい。ピン54の係合部の個数は2個に限られることなく、1個或いは3個以上の複数であってもよい。
前方状況検出機器は、レーダ機器32に限られることなく、車体前方を撮影するカメラ等であってもよい。ピン54が後部ブラケット60に設けられ、係合部材74が前部ブラケット40に設けられてもよい。また、レーダマウント42を金属製にして、レーダマウント42とブラケット片48とが一体のプレス成形品あるいは軽金属による鋳造品であっいてもよい。
また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
10 :フロントバンパフェース
12 :フロントグリル
13 :締結具
14 :グリル部
16 :エンブレム
20 :フロントバルクヘッド
22 :サイドステム
24 :アッパフレーム
26 :クロスメンバ
28 :L形取付金具
30 :リブ部
32 :レーダ機器(前方状況検出機器)
33 :レーダ波放射ポート
34 :上側取付台部
36 :下側取付台部
40 :前部ブラケット
42 :レーダマウント
44 :上側取付片
46 :下側取付片
48 :ブラケット片
48A :前方延出部分
48B :リブ部分
50 :ボルト
52 :ボルト
54 :ピン
54A :小径軸部
54B :大径フランジ部
60 :後部ブラケット
62 :ボルト
64 :上端片
66 :L形取付金具
70 :下端片
72 :主板部
74 :係合部材
76 :締結具
78 :C形切欠部(係止部)
78A :内周面
80 :拡開切欠部(拡開部)
80A :上面
80B :下面
82 :前側開口
82A :水平部
82B :傾斜部
84 :後側開口
86 :開口
88 :開口
90 :開口
90A :水平部
90B :三角形部
92 :開口
92A :水平部
92B :三角形部
94 :開口
96 :開口

Claims (8)

  1. 車体前部に設けられたフロントグリルの背部に配置される車両の前方状況検出機器の取付構造であって、
    前記フロントグリルの後方に位置する車体骨格部材に取り付けられた後部ブラケットと、
    前記後部ブラケットから前方に延出し、前記前方状況検出機器を支持する前部ブラケットとを有し、
    前記前部ブラケットが、前記フロントグリルに結合され、かつ、所定値を超える荷重を受けた時には後方へ変位可能に前記後部ブラケットに結合されており、
    前記前部ブラケットと前記後部ブラケットとは、前記前部ブラケット及び前記後部ブラケットの何れか一方に設けられた突部及び他方に設けられて前記突部が係合する凹部を含み、前記突部及び前記凹部は、前記前部ブラケットを初期位置に復元可能に前記後部ブラケットに対して後方への変位を許容する形状をしている前方状況検出機器の取付構造。
  2. 前記突部はピンであり、
    前記凹部は前記初期位置において前記ピンを後方へ離脱可能に係止した係止部及び前記係止部の後部に連続し且つ後方に向かうに従って拡開した拡開部を含む請求項1に記載の前方状況検出機器の取付構造。
  3. 前記突部はピンであり、
    前記凹部は前後方向に延在し、前記ピンが前後方向に変位可能に係合した長孔を含む請求項1に記載の前方状況検出機器の取付構造。
  4. 前記凹部が樹脂部材に画成されている請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の前方状況検出機器の取付構造。
  5. 前記突部及び前記凹部は、前記前部ブラケット及び前記後部ブラケットの少なくとも上下2箇所に各々設けられている請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の前方状況検出機器の取付構造。
  6. 前記突部及び前記凹部は、前記前部ブラケット及び前記後部ブラケットの少なくとも上下2箇所に前後方向にオフセットして各々設けられている請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の前方状況検出機器の取付構造。
  7. 前記後部ブラケットは、フロントバルクヘッドの左右のサイドステム間に掛け渡されたアッパフレームに固定された上端及び前記アッパフレームの下方において前記左右のサイドステム間に掛け渡されたクロスメンバに固定された下端を有する請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の前方状況検出機器の取付構造。
  8. 前記前部ブラケットは、前記前方状況検出機器を取り付けられる樹脂製の機器マウントおよび前記機器マウントから後方に延在する金属板製のブラケット片を含むアウトサート成形品であり、前記ブラケット片は前記機器マウントを前後に貫通して延在する部分及び前記機器マウントの下部に接合する部分を有する請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の前方状況検出機器の取付構造。
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