JP6468888B2 - 杭頭免震仕口部構造 - Google Patents
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Description
ここで、基礎梁44は、免震ゴム42にできるだけ曲げモーメントが作用しないように十分な断面をもたせる。
そして、杭43の種類は、現場打設杭、PHC杭(プレテンション方式遠心力高強度プレストレスコンクリート杭)、鋼管杭が用いられる。この杭43の頂部には通常、杭頭補強筋と称する、杭43に定着もしくは溶接した鉛直方向の鉄筋43aが付いており、杭43とフーチング44の一体性をよくしている。
また、フーチング44は、剛体に近付けるため、コンクリート拘束、ひび割れ拡大防止のために、鉄筋44aを密に配置する。
そして、杭43・53を施工すると、鉛直、水平方向それぞれに誤差が生じる。
その鉛直方向の誤差は、杭43・53の杭頭レベルと基礎梁44・54の下側鉄筋レベルの間の間隔に余裕を設けることで吸収できるが、水平方向に誤差が生じると、通常は、図4に示したように、フーチング45を大きくすることで吸収する。
建物躯体を載せる免震ゴムの下部に、杭と基礎梁とをフーチングを介して剛結する杭頭免震構造において、
前記杭の杭頭に固定され、少なくとも先端にネジを有する杭頭補強部材と、
前記杭頭補強部材の前記ネジを通す孔が形成されたプレートと、
前記プレートの上面で前記孔より外周側に固定された突起部材としてのスタッドボルトと、を備え、
前記プレートの前記孔から突出する前記ネジにナットが締め付けられており、
前記プレート上に前記フーチングが設置されていることを特徴とする。
請求項1に記載の杭頭免震仕口部構造であって
前記杭頭補強部材は、ネジ節鉄筋であることを特徴とする。
請求項1または2に記載の杭頭免震仕口部構造であって、
前記杭はPHC杭で、
そのPHC杭の杭頭に取り付けられ、前記杭頭補強部材を通す孔と、前記プレートの周囲を囲む周面板とを有する蓋を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の杭頭免震仕口部構造であって、
前記プレートに設けられたコンクリート充填孔から前記蓋内にコンクリートが充填されることを特徴とする。
(実施形態)
図1から図3は本発明を適用した杭頭免震仕口部構造の一実施形態の構成を示すもので、1は建物躯体、2は免震ゴム、3は杭、4は基礎梁、5はフーチング、6は杭頭補強筋(ネジ節鉄筋)、7はプレート、8は突起部材(スタッドボルト)、9はワッシャ、10はナット、11は蓋、12はコンクリートである。
そして、杭3の杭頭には、杭頭補強筋(ネジ節鉄筋)6、鋼製のプレート7、突起部材(スタッドボルト)8、ワッシャ9、ナット10が設けられる。
そして、鋼製で円形のプレート7には、下方側面の全周を囲うように薄い鋼板による側面板7aが接合されている。
さらに、プレート7には、杭頭補強筋貫通用の小孔7bが同心円状に多数形成されて、コンクリート充填用の中央孔7cが形成されている。
また、プレート7の上面で同心円状の小孔7bより外周側には、水平方向のせん断力伝達用に、突起部材であるスタッドボルト8が溶接して多数備えられている。
ここで、杭3の鉛直方向の誤差は、ネジ節鉄筋(杭頭補強筋)6の長さに余裕を持たせることで吸収する。
鋼板で円形の蓋11は、プレート7の側面板7aの全周を覆う上方に起立する側面板11aを一体に有して、杭3の杭頭の内外周を覆う杭頭カバー部11bを上方に膨出させた形状となっている。
そして、杭頭カバー部11bの上面部に、杭頭補強筋貫通用の小孔11cが同心円状に多数形成されている。
次に、蓋11の内部に側面板7aを挿入してプレート7をセットする。このとき、プレート7の小孔7bからネジ節鉄筋6のネジが上方に突出する。
その後、プレート7の内部には、その中央孔7cからコンクリート12を充填して、杭3とプレート7を一体化する。
なお、スタッドボルト8は、曲げモーメントを伝達するため、大径の頭部で引き抜き力に抵抗しなければならないため、長くすることが有効である。
実施形態では、プレート7の上面のうち、基礎梁4の配筋と交錯しない面のスタッドボルト8のみ長くすることが可能で、かつプレート7の面が大きいことから、大きなモーメントを負担することが可能となる。
従って、ネジ節鉄筋6による杭頭補強筋を短くして、基礎梁4及びフーチング5の鉄筋4a・5aとの干渉を無くし、配筋作業を容易にして、スタッドボルト8によりせん断力と曲げモーメントを有効に伝達することができる。
以上の実施形態においては、PHC杭として蓋を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、現場打設杭や鋼管杭であってもよく、その場合に蓋は必要ない。
また、実施形態では、ネジ節鉄筋とスタッドボルトを使用したが、ネジ節鉄筋に代えて少なくとも先端にネジを有する鉄筋やネジ部材による杭頭補強部材でもよく、スタッドボルトに代えて先端に大径部や異形部を有するアンカーや棒材等の突起部材であってもよい。
さらに、プレートは四角形でもよく、ワッシャに代えて薄いプレートでもよい。
また、各部の形状等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
2 免震ゴム
3 杭
4 基礎梁
4a 鉄筋
5 フーチング
5a 鉄筋
6 杭頭補強筋(ネジ節鉄筋)
7 プレート
7a 側面板
7b 小孔
7c 中央孔
8 スタッドボルト(突起部材)
9 ワッシャ(薄いプレート)
10 ナット
11 蓋
11a 側面板(周面板)
11b 杭頭カバー部
11c 小孔
12 コンクリート
Claims (4)
- 建物躯体を載せる免震ゴムの下部に、杭と基礎梁とをフーチングを介して剛結する杭頭免震構造において、
前記杭の杭頭に固定され、少なくとも先端にネジを有する杭頭補強部材と、
前記杭頭補強部材の前記ネジを通す孔が形成されたプレートと、
前記プレートの上面で前記孔より外周側に固定された突起部材としてのスタッドボルトと、を備え、
前記プレートの前記孔から突出する前記ネジにナットが締め付けられており、
前記プレート上に前記フーチングが設置されていることを特徴とする杭頭免震仕口部構造。 - 前記杭頭補強部材は、ネジ節鉄筋であることを特徴とする請求項1に記載の杭頭免震仕口部構造。
- 前記杭はPHC杭で、
そのPHC杭の杭頭に取り付けられ、前記杭頭補強部材を通す孔と、前記プレートの周囲を囲む周面板とを有する蓋を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の杭頭免震仕口部構造。 - 前記プレートに設けられたコンクリート充填孔から前記蓋内にコンクリートが充填されることを特徴とする請求項3に記載の杭頭免震仕口部構造。
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