JP6466554B2 - 杭頭免震接合構造 - Google Patents

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Description

本発明は、建物における基礎杭の杭頭に免震装置を介して躯体を免震支持する構造に関するものである。
各種建物において、基礎杭の杭頭に免震装置を介して躯体を免震支持することにより、地震によって地盤から建物の躯体へ伝達される震動を減衰させ、躯体に生じる応力や変形を減少させることが知られている。
図8は、従来の技術による杭頭免震接合構造を示すもので、参照符号101は地盤Gに打設された基礎杭としての鋼管杭、102は鋼管杭101の杭頭を覆うように形成された鉄筋コンクリート構造のコンクリート台座、103は基礎スラブ、104は鋼板等からなるベースプレート105及びこのベースプレート105に袋ナット106aで緊結されたアンカー筋106を介してコンクリート台座102上に取り付けられた積層ゴムからなる免震装置、105は免震装置104上に支持された建物の躯体である。また、鋼管杭101の杭頭には杭頭アンカー筋107が固定されている(例えば下記の特許文献参照)。
すなわち、この杭頭免震接合構造によれば、鉛直荷重や地震による応力は鋼管杭101と躯体105の間で、コンクリート台座102と免震装置104を介して伝達される。
特開2011−226066号公報
しかしながら、上記構造によれば、アンカー筋106及び杭頭アンカー筋107とコンクリート台座102との付着により応力伝達を行うので、アンカー筋106及び杭頭アンカー筋107の本数が多くなって納まりが複雑になるといった問題がある。また、アンカー筋106及び杭頭アンカー筋107とコンクリート台座102を介して応力伝達を行うため、鋼管杭101の杭頭とベースプレート105とのレベル差が大きくなり、結果として、施工の際に杭頭近傍の根切りの掘削土量が多くなってしまうことや、鋼管杭101への杭頭アンカー筋107の溶接個所が多くなることによって、施工手間がかかるといった問題も指摘される。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題とするところは、施工の手間を削減することができ、しかも力学性能に優れ、十分な耐力を有する杭頭免震接合構造を提供することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、本発明に係る杭頭免震接合構造は、外周部が鋼管からなる基礎杭の杭頭を覆うように設けられたコンクリート台座上に、躯体を免震支持する免震装置を、ベースプレートを介して接合してなる杭頭免震接合構造において、前記杭頭の鋼管外周面に、前記コンクリート台座との間で略水平な板面によって鉛直方向の応力を伝達する支圧治具を取り付け、前記コンクリート台座が、前記基礎杭の杭頭とこの杭頭を外周側から包囲する鋼管からなる外筒体の間に充填され、前記外筒体の内周面に、前記コンクリート台座との間で略水平な板面によって鉛直方向の応力を伝達する第二支圧治具を取り付け、前記支圧治具と前記第二支圧治具とは、その鉛直投影領域の一部が互いに重なるように、それぞれ円周方向複数個所に設けられている。
この構成によれば、基礎杭の杭頭の外周面に取り付けた支圧治具は、略水平な面によってコンクリート台座から基礎杭への鉛直方向の応力伝達を行うものであるため、アンカー筋を用いる場合に比較して少ない数で鉛直方向の応力の伝達を効率よく行うことができ、したがって現場で鋼管に溶接によって取り付ける場合でも、その作業を大幅に削減することができる。
外筒体の内周面に取り付けた第二支圧治具は、略水平な面によってコンクリート台座へ鉛直方向の応力伝達を行うものであるため、アンカー筋を用いる場合に比較して少ない数で鉛直方向の応力の伝達を効率よく行うことができ、したがって現場で鋼管に溶接によって取り付ける場合でも、その作業を大幅に削減することができる。
支圧治具と第二支圧治具の鉛直投影領域の一部が互いに重なっていることによって、コンクリート台座と杭頭の間で鉛直方向の応力伝達が効率よく行われる。そして、施工に際しては、外筒体の内周面に取り付けられた第二支圧治具が杭頭の外周面に取り付けられた支圧治具と干渉しないようにしながら、基礎杭の杭頭の外周へ外筒体を外挿してから、この外筒体を適宜回転させることによって支圧治具と第二支圧治具の鉛直投影領域の一部が互いに重なるようにすることができる。そしてその後、杭頭と外筒体の間に空間にコンクリートを充填することによってコンクリート台座を構築することができる。
本発明に係る杭頭免震接合構造によれば、少ない支圧治具で効率よく応力伝達が可能であるため、施工の際に現場での溶接作業を削減することができ、鉛直方向へ延びるアンカー筋を介して応力伝達を行う構造に比較して、杭頭とベースプレート間のレベル差が小さくなるので、施工の際に杭頭近傍の根切りの掘削土量も少なくすることができる。
杭頭免震接合構造の第一の実施の形態を示すもので、(A)は要部鉛直断面図、(B)は(A)におけるB−B’断面図、(C)は(A)におけるC‐C’断面図である。 杭頭免震接合構造の第二の実施の形態を示すもので、(A)は要部鉛直断面図、(B)は(A)におけるB−B’断面図、(C)は(A)におけるC‐C’断面図である。 杭頭免震接合構造の第三の実施の形態を示すもので、(A)は要部鉛直断面図、(B)は(A)におけるB−B’断面図、(C)は(A)におけるC‐C’断面図である。 杭頭免震接合構造の第四の実施の形態を示すもので、(A)は要部鉛直断面図、(B)は(A)におけるB−B’断面図である。 杭頭免震接合構造の第五の実施の形態を示すもので、(A)は要部鉛直断面図、(B)は(A)におけるB−B’断面図である。 杭頭免震接合構造の第六の実施の形態を示すもので、(A)は要部鉛直断面図、(B)は(A)におけるB−B’断面図である。 杭頭免震接合構造の第七の実施の形態を示すもので、(A)は要部鉛直断面図、(B)は(A)におけるB−B’断面図である。 従来の技術に係る杭頭免震接合構造の一例を示すもので、(A)は部分鉛直断面図、(B)は(A)におけるB−B’断面図である。
以下、杭頭免震接合構造の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
まず図1に示す第一の実施の形態において、参照符号1は地盤Gに打設された鋼管コンクリート杭からなる基礎杭であり、すなわちコンクリートパイル11の外周に鋼管12が一体化された複合構造となっている。参照符号2は基礎杭1の杭頭1aを覆うように形成されたコンクリート台座、3は杭頭1aを外周側から包囲する鋼管からなる外筒体、4は建物の基礎スラブ、5は上下のフランジ51,52及びその間の積層ゴム53からなる免震装置、6は外筒体3の上端に溶接された鋼板等からなるベースプレート、7は免震装置5上に支持された建物の躯体である。
コンクリート台座2は杭頭1aにおける鋼管12とその外周側の外筒体3の間にコンクリートを充填することによって形成されたもので、このコンクリート台座2の上部(杭頭1aの上側を覆う部分)には上部補強筋31が埋設され、下部には下部補強筋32が埋設されている。また、免震装置5の下部フランジ52は、円周方向複数のボルト54及びこれに螺合した袋ナット55によってベースプレート6に緊結されている。
基礎杭1の杭頭1aにおける鋼管12の外周面には支圧治具13が円周方向複数個所(図示の例では90度間隔で4個所)に取り付けられている。この支圧治具13は、鋼板などの金属板で制作されたものであって、略水平な板状の支圧フランジ13aと、この支圧フランジ13aに上下から直交するように設けられた補強リブ13bからなり、溶接等によって鋼管12の外周面に固定されている。
一方、外筒体3の内周面には、支圧治具13とは異なる高さ(図示の例では支圧治具13より下側)に位置して、第二支圧治具33が円周方向複数個所(図示の例では90度間隔で4個所)に取り付けられている。この第二支圧治具33は鋼板などの金属板で制作されたものであって、略水平な板状の支圧フランジ33aと、この支圧フランジ33aに上下から直交するように設けられた補強リブ33bからなり、溶接等によって外筒体3の内周面に固定されている。
ここで、支圧治具13の鉛直投影領域の円周方向幅、具体的には支圧治具13における支圧フランジ13aの水平方向の幅W1は、円周方向に隣接する第二支圧治具33,33の支圧フランジ33a,33a間の円周方向幅W2より小さいものとなっており、支圧治具13の支圧フランジ13aと第二支圧治具33の支圧フランジ33aは、その鉛直投影領域の一部が互いに重なるように、互いにほぼ同位相の位置にある。
上記構成において、その施工の際には、まず地盤Gに基礎杭1を打設した後、その杭頭1aの周囲の地盤を必要な深さまで根切り掘削し、不図示の捨てコンクリートを打設する。また、基礎杭1の杭頭1aにおける鋼管12の外周面に、支圧治具13を円周方向所定間隔で現場溶接する。
次に、必要に応じて下部補強筋32を配設した後、外筒体3を基礎杭1の杭頭1aの外周空間へ外挿する。外筒体3には、予め工場にて内周面に第二支圧治具33が溶接されると共に、上端にベースプレート6が溶接されており、かつボルト54及びこれに螺合した袋ナット55がベースプレート6に仮固定され、必要に応じて上部補強筋31が配設される。
外筒体3を基礎杭1の杭頭1aの外周空間へ外挿する際には、第二支圧治具33が杭頭1aの支圧治具13と干渉しないように位置合わせを行いながら杭頭1aの上方から外筒体3を降下させていく。そして第二支圧治具33が支圧治具13,13の間を通過して所定の高さに降下したら、この第二支圧治具33が支圧治具13の真下の位置(支圧治具13と第二支圧治具33の鉛直投影領域の一部が互いに重なる位置)になるように外筒体3を適宜回転させ、この外筒体3を仮固定する。
次に、ベースプレート6の内周孔6aから、杭頭1aと外筒体3の間の空間へコンクリートを打設する。そしてこのコンクリートが経時的に硬化することによって、基礎杭1の杭頭1a、支圧治具13、外筒体3及びベースプレート6、第二支圧治具33(及び上部補強筋31、下部補強筋32)等と一体化されたコンクリート台座2が構築されたら、ベースプレート6上にボルト54及びこれに螺合した袋ナット55によって免震装置5を取り付ける。
上記第一の形態によれば、免震装置5を介してベースプレート6へ作用する躯体7などの上部構造体からの鉛直荷重による応力は、ベースプレート6からコンクリート台座2へ伝達されると共に、ベースプレート6と一体の外筒体3に設けた第二支圧治具33からもコンクリート台座2へ伝達され、さらに、コンクリート台座2から支圧治具13を介して基礎杭1へ伝達される。
そしてこの構成では、支圧治具13における支圧フランジ13a及び第二支圧治具33の支圧フランジ33aが広い応力伝達面積を有することに加え、支圧治具13の支圧フランジ13aと第二支圧治具33の支圧フランジ33aが上下に重なる位置にあるため、コンクリート台座2との間での応力伝達が効率よく行われる。したがってアンカー筋のみを介して応力伝達を行う場合に比較して、杭頭1aとベースプレート6との間のレベル差を小さくすることができ、その結果、施工の際に杭頭1a周囲の地盤Gの根切りの掘削土量も少なくすることができる。
次に、図2は、杭頭免震接合構造の第二の実施の形態を示すものである。この第二の実施の形態において、上述した第一の実施の形態と異なるところは、支圧治具13が杭頭1aと同心の扇形をなす支圧フランジ13cと、その内周縁から下方へ延びて杭頭1aの鋼管12に溶接される湾曲板13dからなり、第二の支圧治具33が外筒体3と同心の扇形をなす略水平な支圧フランジ33cと、その外周縁から上方へ延びて外筒体3に溶接される湾曲板33dからなるものとした点にあり、この場合も第一の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、図3は、杭頭免震接合構造の第三の実施の形態を示すもので、この実施の形態は、支圧治具13が杭頭1aと同心の扇形をなすフランジのみからなり、その内周縁が杭頭1aの鋼管12に溶接されると共に、第二の支圧治具33が外筒体3と同心の扇形をなすフランジのみからなり、その外周縁が外筒体3に溶接されたものであり、この場合も第一の実施の形態と同様の効果を奏する。
なお、図2及び図3では、第一の実施の形態における上部補強筋31及び下部補強筋32を配設していない場合を示している。
次に、図4は、杭頭免震接合構造の第四の実施の形態を示すものである。この第四の実施の形態において、上述した第一〜第三の実施の形態と異なるところは、外筒体3の内周面に第二支圧治具33を設ける代わりに、ベースプレート6上に免震装置5の下部フランジ52を緊結するボルト54と螺合した袋ナット55を介してアンカー筋34を設け、外筒体3とベースプレート6が予め溶接されておらず、互いに独立した部材となっている点にある。アンカー筋34は、その上端が袋ナット55の下部に螺合しており、支圧治具13,13の間の位置を通って略鉛直方向へ延びている。
この場合の施工も、上述と同様、まず地盤Gに基礎杭1を打設した後、その杭頭1aの周囲の地盤を必要な深さまで根切り掘削し、不図示の捨てコンクリートを打設する。また、基礎杭1の杭頭1aにおける鋼管12の外周面に、支圧治具13を円周方向所定間隔で現場溶接する。そして必要に応じて下部補強筋(不図示)を配設した後、外筒体3を基礎杭1の杭頭1aの外周空間へ外挿し、所定の高さに位置決めして仮固定する。
次に外筒体3の上端に、ベースプレート6を載置して仮固定する。ベースプレート6には、予めボルト54及びこれに螺合した袋ナット55が取り付けられると共に袋ナット55を介してアンカー筋34が取り付けられている。外筒体3の上端にベースプレート6を載置する際には、外筒体3の内周へ挿入されていくアンカー筋34が杭頭1aの支圧治具13と干渉しないように、ベースプレート6を適宜回転させながら位置合わせを行う。
次に、ベースプレート6の内周孔6aから、杭頭1aと外筒体3の間の空間へコンクリートを打設する。そしてこのコンクリートが経時的に硬化することによって、基礎杭1の杭頭1a、支圧治具13、外筒体3、アンカー筋34、ベースプレート6等と一体化されたコンクリート台座2が構築されたら、ベースプレート6上にボルト54及びこれに螺合した袋ナット55によって免震装置5を取り付ける。
上記第四の形態によれば、免震装置5を介してベースプレート6へ作用する躯体7などの上部構造体からの鉛直荷重による応力は、ベースプレート6からコンクリート台座2へ伝達されると共に、ベースプレート6に袋ナット55を介して緊結されたアンカー筋34からもコンクリート台座2へ伝達され、さらに、コンクリート台座2から支圧治具13を介して基礎杭1へ伝達される。
そしてこの構成では、支圧治具13における支圧フランジ13aが広い応力伝達面積を有するため、コンクリート台座2との間での応力伝達が効率よく行われる。したがってアンカー筋のみを介して応力伝達を行う場合に比較して、杭頭1aとベースプレート6との間のレベル差を小さくすることができ、その結果、施工の際に杭頭1a周囲の地盤Gの根切りの掘削土量も少なくすることができる。
また、アンカー筋34の取り付けは、免震装置5を取り付けるための袋ナット55にねじ込むことで行われるため、現場での溶接作業を少なくすることができる。また、外筒体3とベースプレート6は予め溶接されておらず、互いに独立した部材となっているため、工場での工数も削減することができる。
次に、図5は、杭頭免震接合構造の第五の実施の形態を示すものである。この第五の実施の形態は、上述した第四の形態における外筒体3の代わりに、コンクリート台座2の外周近傍に、外周補強筋35を埋設したものである。外周補強筋35は、鉛直方向複数のフープ筋35a及びこれと直交して略鉛直方向へ延びる円周方向複数の縦補強筋35bからなる。
この場合の施工も、上述と同様、まず地盤Gに基礎杭1を打設した後、その杭頭1aの周囲の地盤を必要な深さまで根切り掘削し、不図示の捨てコンクリートを打設する。また、基礎杭1の杭頭1aにおける鋼管12の外周面に、支圧治具13を円周方向所定間隔で現場溶接する。
そして杭頭1aの周囲の掘削孔内に外周補強筋35など必要な配筋を行った後、ベースプレート6を、前記掘削孔上に載置して仮固定する。ベースプレート6には、予めボルト54及びこれに螺合した袋ナット55が取り付けられると共に袋ナット55を介してアンカー筋34が取り付けられている。ベースプレート6を載置する際には、掘削孔へ挿入されていくアンカー筋34が杭頭1aの支圧治具13と干渉しないように、ベースプレート6を適宜回転させながら位置合わせを行う。
次に、ベースプレート6の内周孔6aから、杭頭1a周囲の掘削孔内へコンクリートを打設する。そしてこのコンクリートが経時的に硬化することによって、基礎杭1の杭頭1a、支圧治具13、アンカー筋34、外周補強筋35、ベースプレート6等と一体化されたコンクリート台座2が構築されたら、ベースプレート6上にボルト54及びこれに螺合した袋ナット55によって免震装置5を取り付ける。
そして上記第五の形態も、先に説明した第四の形態と同様の効果を実現することができる。
次に、図6は、杭頭免震接合構造の第六の実施の形態を示すものである。この第六の実施の形態は、上述した第五の形態におけるアンカー筋34及び外周補強筋35の代わりに、ベースプレート6に取り付けられた袋ナット55と杭頭1aの鋼管12の外周面に取り付けられた支圧治具13の間に補強筋36が配置された点にある。なお、この実施の形態では、基礎杭1として鋼管杭が採用されている。
補強筋36は、円周方向に配置された袋ナット55,55,・・・を結束するように設けられたフープ筋36a及びこれと同心の円周をなして延びる複数のフープ筋36bと、杭頭1aの軸心を通る鉛直面に沿った略長方形をなす円周方向複数の縦補強筋36cからなる。縦補強筋36cは、各袋ナット55を円周方向両側から挟む位置を半径方向へ延びる部分と、この部分の内径端から屈曲して基礎杭1の内周を鉛直方向へ延びる部分と、前記半径方向へ延びる部分の外径端から屈曲してコンクリート台座2の外周部を鉛直方向へ延びる部分と、その下端から内径側へ向けて延びる部分を有するものであり、複数の屈曲個所でフープ筋36a,36bと直交している。
この場合の施工に際しては、まず地盤Gに基礎杭1を打設した後、その杭頭1aの周囲の地盤を必要な深さまで根切り掘削し、不図示の捨てコンクリートを打設する。また、基礎杭1の杭頭1aにおける鋼管12の外周面に、支圧治具13を円周方向所定間隔で現場溶接する。そしてフープ筋36a,36b及び縦補強筋36cからなる補強筋36を配設した後、外筒体3を基礎杭1の杭頭1aの外周空間へ外挿し、所定の高さに位置決めして仮固定する。
次に外筒体3の上端に、予めボルト54及びこれに螺合した袋ナット55を取り付けたベースプレート6を載置して仮固定する。このとき、外筒体3の内周へ挿入されていく袋ナット55が縦補強筋36c,36c間に位置するようにベースプレート6を適宜回転させながら位置合わせを行う。
そしてベースプレート6の内周孔6aから、杭頭1aと外筒体3の間の空間へコンクリートを打設する。そしてこのコンクリートが経時的に硬化することによって、基礎杭1の杭頭1a、支圧治具13、外筒体3、補強筋36、ベースプレート6等と一体化されたコンクリート台座2が構築されたら、ベースプレート6上にボルト54及びこれに螺合した袋ナット55によって免震装置5を取り付ける。
そして上記第六の形態も、支圧治具13を用いることによって施工が容易になると共に、応力伝達が効率よく行われ、杭頭1aとベースプレート6との間のレベル差も小さくすることができる。
次に、図7は、杭頭免震接合構造の第七の実施の形態を示すものである。この第七の実施の形態は、上述した第六の形態における外筒体3を廃止して、コンクリート台座2の体積を大きくし、直方体形状としたものである。
この場合の施工に際しては、まず地盤Gに基礎杭1を打設した後、その杭頭1aの周囲の地盤を必要な深さまで根切り掘削し、不図示の捨てコンクリートを打設する。また、基礎杭1の杭頭1aにおける鋼管12の外周面に、支圧治具13を円周方向所定間隔で現場溶接する。
そして杭頭1aの周囲の掘削孔内にフープ筋36a,36b及び縦補強筋36cからなる補強筋36を配設し、さらにその外周にはかま筋37を配設した後、予めボルト54及びこれに螺合した袋ナット55を取り付けたベースプレート6を、前記掘削孔上に載置して仮固定する。このとき、掘削孔内へ挿入されていく袋ナット55が縦補強筋36c,36c間に位置するようにベースプレート6を適宜回転させながら位置合わせを行う。
次にベースプレート6の内周孔6aから、杭頭1a周囲の掘削孔内へコンクリートを打設する。そしてこのコンクリートが経時的に硬化することによって、基礎杭1の杭頭1a、支圧治具13、補強筋36、ベースプレート6等と一体化されたコンクリート台座2が構築されたら、ベースプレート6上にボルト54及びこれに螺合した袋ナット55によって免震装置5を取り付ける。
そして上記第七の形態も、先に説明した第六の形態と同様の効果を実現することができる。
1 基礎杭
1a 杭頭
13 支圧治具
2 コンクリート台座
3 外筒体
33 第二支圧治具
34 アンカー筋
35 外周補強筋
36 補強筋
37 はかま筋
5 免震装置
54 ボルト
55 袋ナット
6 ベースプレート
7 躯体

Claims (1)

  1. 外周部が鋼管からなる基礎杭の杭頭を覆うように設けられたコンクリート台座上に、躯体を免震支持する免震装置を、ベースプレートを介して接合してなる杭頭免震接合構造において、
    前記杭頭の鋼管外周面に、前記コンクリート台座との間で略水平な板面によって鉛直方向の応力を伝達する支圧治具を取り付け、
    前記コンクリート台座が、前記基礎杭の杭頭とこの杭頭を外周側から包囲する鋼管からなる外筒体の間に充填され、前記外筒体の内周面に、前記コンクリート台座との間で略水平な板面によって鉛直方向の応力を伝達する第二支圧治具を取り付け、
    前記支圧治具と前記第二支圧治具とは、その鉛直投影領域の一部が互いに重なるように、それぞれ円周方向複数個所に設けられている、
    ことを特徴とする杭頭免震接合構造。
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